JPWO2002061938A1 - 歪補償装置 - Google Patents

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Abstract

入力複素ベースバンド信号x(t)に歪補償係数h(p)を複素乗算して、直交変調器QMODで直交変調して電力増幅器AMPに入力する。電力増幅器AMPからの出力の一部をバンドパスフィルタBPFに入力し、バンドパスフィルタBPFで隣接チャネル漏洩電力帯域を抽出し、電力検出器で隣接チャネル漏洩電力値を検出する。遺伝的アルゴリズム使用の歪補償係数演算部GAでは、隣接チャネル漏洩電力値あるいは隣接チャネル漏洩電力比値と、入力複素ベースバンド信号x(t)を元に、歪補償係数を算出し、入力複素ベースバンド信号の電力値pの関数として歪補償係数h(p)を出力する。

Description

技術分野
本発明は、増幅器の非線形歪補償装置に関する。
背景技術
線形変調信号を増幅する電力増幅器には、スペクトラム特性や信号の歪みに起因する伝送特性の劣化を抑えるため、高い線形性が要求される。一方、ほとんど全ての用途において増幅器には高い電力効率が求められる。アンプの線形性と効率は一般に相反する特性であり、これを両立させるため様々な歪補償方式が考案されている。
歪補償方式の一つとしてプリディストータ方式が知られている。プリディストータ方式は、アンプの入力信号に対してアンプの歪みの逆特性を予め付加しておくことにより、アンプの出力において歪みのない希望信号を得る方式である。
図1は、従来のプリディストータ方式を採用した歪補償装置を示す図である。
入力複素ベースバンド信号x(t)は、最小二乗誤差(MMSE:mean minimum square error)装置から出力される、その入力振幅あるいは、電力に対応した歪補償係数h(|x(t)|)が乗算器1において複素乗算された後、直交変調器QMODで線形変調される。変調信号はアンプAMPで増幅され非線形歪が付加される。アンプ出力信号の一部を直交変調器QDEMで復調し、複素ベースバンドのフィードバック信号y(t)を得る。得られたy(t)を入力信号x(t)と比較し、誤差信号e(t)=y(t)−x(t)が小さくなるように歪補償係数hを更新する。更新アルゴリズムとしては、e(t)の平均二乗誤差を最小にするMMSEアルゴリズムを用いる方法などがある(特開平9−69733)。
歪補償係数を適応的に求める従来のプリディストータ方式では、歪補償テーブルを作成するためのフィードバック情報として、複素ベースバンド信号が必要となる。このフィードバック信号の精度がアンプ出力のスペクトラム特性に大きく影響する。適応型プリディストータ方式では、基準となる入力複素ベースバンド信号とフィードバック信号の誤差が最小となるように補償係数を制御する。この場合、フィードバック経路(受信ミキサ、A/D変換器等、すなわち、図1には図示されていないが、QMODやQDEMの前後にA/D変換器及びD/A変換器等が設けられる)で付加された歪みや雑音はアンプの歪みと区別できないため、原理的に除去出来ない。つまりフィードバック経路で付加された歪みや雑音は誤差信号として歪補償係数に反映され、アンプの入力信号に重畳されてしまう。結果としてアンプ出力のスペクトラム特性の劣化を招く。
特に、プリディストータ方式をW−CDMAやマルチキャリア多重信号など、広帯域、高ダイナミックレンジな信号を増幅する電力増幅器に適用する場合、高次歪みの帯域をカバーするためにフィードバック信号として入力信号の数倍の帯域を取り込む必要がある。このためフィードバック信号を取り込むA/D変換器に高速サンプル、高ビット精度の特性が要求されるが、現在のデバイス性能では十分なA/D変換特性が得られない。このため、このA/D変換器の性能がネックとなって、プリディストータの性能が制限されてしまう。
発明の開示
本発明の課題は、フィードバック経路の特性に依存せず、高速で適切な増幅器のプリディストータ制御を実現可能とする歪補償装置を提供することである。
本発明の歪補償装置は、増幅器の歪特性を補償する歪補償装置において、該増幅器の出力信号から少なくとも歪補償対象となる主チャネル信号の隣接チャネル漏洩電力を抽出する隣接チャネル漏洩電力抽出手段と、歪補償係数の振幅値と位相値をそれぞれ遺伝子型に変換し、該隣接チャネル漏洩電力値あるいは、該隣接チャネル漏洩電力値から得られる隣接チャネル漏洩電力比値を評価関数として、遺伝的アルゴリズムに基づいて、該歪補償係数を求める歪補償係数算出手段と、該歪補償係数算出手段によって算出された歪補償係数を該増幅器の入力信号に適用する歪補償係数適用手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、遺伝的アルゴリズムを使用することにより、隣接チャネル漏洩電力値あるいは隣接チャネル漏洩電力比値を直接歪補償係数の算出に使用することが可能となったので、プリディストータ方式におけるフィードバック経路に含まれるA/D変換器や復調器の有する処理誤差に影響を受けることを最小限に抑え、適切に電力増幅器の特性を反映した歪補償係数を算出することが出来る。発明を実施するための最良の形態
本発明では、プリディストータの歪補償係数の推定に遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm;GA)を用いる。(遺伝的アルゴリズムについては、後述)。GAでは隣接チャネル漏洩電力あるは隣接チャネル漏洩電力比を評価関数として、補償係数の振幅と位相の最適値を探索する。
歪補償係数の探索にGAを用いることにより、フィードバック情報として隣接チャネル漏洩電力などの一次元情報で歪補償係数の推定が可能となる。これにより、従来のプリディストータの特性を決定していた広帯域、高精度の複素フィードバック信号が不要となり、A/D変換器のデバイス性能に依らない優れた特性のプリディストータが実現できる。
GAが評価関数として用いる隣接チャネル漏洩電力の測定では、相対的な増減が分かればGAが最適な歪補償係数を探索可能なことから、この電力測定精度がアンプの出力スペクトラム特性を直接に決定しない特徴がある。
図2は、本発明の実施形態に従ったGAを用いたプリディストータ方式の歪補償装置の基本構成を示す図である。
入力複素信号x(t)は、GAにより求めた歪補償係数を用いて電力増幅器AMPの非線形歪の逆特性が付加される。プリディストーションされた信号は電力増幅器AMPに入力される。電力増幅器AMPの出力の一部を取り出し、隣接チャネル帯域への不要輻射電力を測定し、GA処理部に評価関数としてフィードバックする。すなわち、電力増幅器AMPの出力の一部の隣接チャネル帯域は、バンドパスフィルタBPFを通過することによって抽出され、電力検出器において、その輻射電力が測定される。そして、その輻射電力値は、GA(遺伝的アルゴリズム使用の歪補償係数算出部:以下、単にGAという)に入力される。
GAでは、歪補償係数(複素数)hをh=vejφとして扱う。v、φはそれぞれ振幅補償値、位相補償値であり、それぞれは振幅の遺伝子型G、位相の遺伝子型Gφの表現型として得られる。遺伝子型G、Gφはそれぞれn、nφビットの二進数として表される。
Figure 2002061938
この例では、GAの探索空間はそれぞれ2nv,2nφ通りである。GAでは、この空間に複数の探索点(それぞれの遺伝子型をもつ個体、総個体数は予め決めておく)をばらまき、GAのルールに従って世代交代を繰り返して適応度の高い個体を優勢な遺伝子として生き残らせることにより最適値を探索する。各遺伝子型は次式に従って表現型に変換される。これは求める歪補償係数と一対一に対応する。
Figure 2002061938
ここで、g、gφはそれぞれビット列G、Gφを二進数として数値に変換した値、Rgain、Rphaseはそれぞれ振幅補正値の最大値、位相補正値の最大値である。
評価関数は不要輻射電力の指標として、隣接チャネル漏洩電力(ACP:Adjacent Channel Power)あるいは隣接チャネル漏洩電力比(ACPR)等を用いる。隣接チャネル漏洩電力とは、本来のチャネル電力にスペクトル空間で隣接する不要輻射電力の値であり、隣接チャネル漏洩電力比は、この不要輻射電力値の本来のチャネル電力に対する比である。ある遺伝子型で決まる歪補償係数を用いてプリディストーションを施した信号に対して、電力増幅器AMPでのACP、ACPRを測定し、これをその遺伝子型に対する評価値Pacpとする。評価値は適当なスケーリングを行って、適応度Fに換算する。評価値から適応度の換算の一例を次式に示す。
Figure 2002061938
この例は、ACPR=−60dBの時に適応度=1を与えるようにスケーリングしている(この場合、式(5)の分子を1.0×10−6と設定していることに対応している)。GAのアルゴリズムによれば、適応度の数値が大きい方が次世代に遺伝子を残す確率が高い。つまりACPRが最小化される。得られた適応度を、使用した遺伝子型の適応度として、GAのルールに従って遺伝子型の淘汰、増殖などを実行し、最も良いACP、ACPRを与える遺伝子型(=歪補償係数の最適値)を探索する。
図3は、本発明のプリディストータによる歪補償効果の例を示す図である。
図3は、電力増幅器出力でのスペクトラム特性である。ここで、本来のチャネル電力が▲3▼で示される部分の面積であり、隣接チャネル漏洩電力は、▲1▼あるいは▲2▼で表される部分の面積である。隣接チャネル漏洩電力比は、(▲1▼の面積)/(▲3▼の面積)あるいは、(▲2▼の面積)/(▲3▼の面積)で表される。図3によれば、GAプリディストータにより隣接チャネルへの不要輻射が抑圧されていることが分かる。
次に、遺伝的アルゴリズムについて簡単に説明する。
遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm;GA)は、関数f(x)の最大値あるいは最小値を与えるxの値を高速に求めるための最適化・探索アルゴリズムである。GAは生物の進化過程を単純な工学的モデルにしたアルゴリズムで、非線形問題を含むほとんどあらゆる最適化・探索問題に適用可能である。GAでは最適化したいパラメータを遺伝子として表現し、環境(評価関数)に対して適応度の高い個体が子孫を残す確率が高くなるように世代交代をシミュレートすることで、遺伝子を進化(パラメータを最適化)させる。
GAでは、探索空間が膨大な場合に、全探索空間をくまなく探索する方式に比較して遙かに高速に現実的な最適解を見つけることが可能である。しかし、各種の規則やパラメータの設計方法に不確定要素が多く、基本的には解きたい問題に対してトライ&エラーによる経験的な設計が必要となる。
図4は、遺伝的アルゴリズム(GA)の処理の概略を説明するフローチャートである。
まず、ステップS1において、初期集団を発生させる。そして、ステップS2において、i=0と世代を表す変数を初期化し、ステップS3において、各個体に対し、評価関数の生成を行う。更に、ステップS4において、各個体の適応度の計算を行い、ステップS5において生殖、ステップS6において交差、ステップS7において突然変異の処理を行う。生殖は、i世代からi+1世代を作る処理である。また、交差は、交差率に従って確率的に遺伝子の交差を行う。突然変異は、突然変異率に従って確率的に突然変異の遺伝子を生成する。そして、ステップS8において、適応度を新しい世代の個体について評価し、ステップS9において、iを1つ増加して、ステップS10において条件を判断する。条件の例としては、最大適応度が設定値より小さいか否か、平均適応度が設定値より小さいか、生成された世代番号iが設定値Nより小さいか等である。
ステップS10に条件判断において、YESとなった場合、すなわち、最大適応度が設定値より小さい、平均適応度が設定値より小さい、世代番号iが設定値Nより小さいなどの場合には、ステップS3に戻って、新しい世代を生成する。ステップS10における判断がNOの場合には、処理を終了する。
以下に、単純GAアルゴリズムについてより詳しく説明する。
(1)初期生物集団の発生
探索空間中に探索点(遺伝子を持った個体)を複数設定する。通常、探索空間はブラックボックスなので、乱数を用いて空間に一様に分布させる。
(2)各個体の適応度の計算
各個体Iの環境に対する適応度f(I)を、予め決められた評価関数に基づいて計算する。
(3)淘汰及び増殖
淘汰(selection)と増殖(multiplication)は、生殖(reproduction)と呼ぶ単一の処理によって実行される。今の世代の個体I〜IからN個をランダムに選択して、次の世代のN個の個体を決定する。
ここで、ある個体Iが次の世代の個体として選択される確率P(I)を次式によって決定する。
Figure 2002061938
式(6)より、各個体の次の世代における生存の可能性は、自分の現在の適応度に比例する。このため、適応度が高い個体ほど次世代に生き残る可能性が高い。生殖の操作では、世代交代を繰り返しても最初にランダムに発生させた個体(遺伝子)の選択が進むだけで、新しい探索点は生じない。そこで、遺伝子の交差と突然変異と呼ばれる操作を行う。
(4)遺伝子の交差
生成された次世代のN個の個体の中から、二つの個体のペアをM組ランダムに選択し、それぞれに対して交差(crossover)を行う。交差が生じる確率を交差率(crossover rate)と呼ぶ。交差は、二つの個体の遺伝子をランダムな位置で部分的に入れ替える操作である。単純GAでは最も基本的な1点交差(遺伝子を一カ所切ってつなぎ替える)を行う。以下に1点交差の例を示す。
親:G={1100 1010} G={1110 0111}
子:Gab1={1100 0111} Gab2={1110 1010}
(5)突然変異
交差に続いて突然変異(mutation)と呼ばれる操作を実行する。突然変異の生起確率を突然変異率(mutation rate)と呼ぶ。突然変異には色々な方法があるが、単純GAでは個体の遺伝子を表現する各ビットを突然変異率に従って反転させる。本操作により、交差だけでは生じない遺伝子を持つ個体が発生する。探索の観点から考えると、突然変異は現在の探索点から遠く離れた場所に新たな探索点を発生させることに相当し、アルゴリズムがローカルミニマムから脱出する働きを持つ。
(6)評価
生成された新たな生物集団が、ある評価基準を満たしているかどうかを調べる。用途によっては評価基準を満たした時点で探索を終了する。評価基準としては、集団中の最大の適応度、集団の平均適応度、適応度の変化の度合い、世代交代の回数などが用いられる。
参考文献:「ジェネティクアルゴリズム」、安居院猛、長尾智晴共著、(株)昭晃堂
なお、本実施形態の歪補償装置においては、上記GAの処理手順の内、評価のステップは行わず、得られた集団の中から最大適応度を有する個体を選択し、これに基づいて歪補償係数を決定する。そして、この処理を継続して繰り返し行うことにより、電力増幅器を動作させながら、次第に歪補償係数が最適な値に収束するのを待つことになる。
上記GAプリディストータにおいて、求める歪補償係数を入力電力|x(t)|、入力振幅|x(t)|、あるいは、それらの関数g[|x(t)|]、g[|x(t)|](以下では、これらをまとめて入力レベルと表記する)に対応した値として求める。よってデジタル処理のために離散化した入力レベルの各ポイントの歪補償係数に対応する振幅/位相の遺伝子型は、それぞれの入力レベルのグループとして表現される。各グループはそれぞれパラメータとして設定した個体数の遺伝子型を持つ。
世代交代による遺伝子型の適応操作では、入力信号に応じた遺伝子型のグループから候補を選択し、対応する歪補償係数に換算して、プリディストーションを行う。グループ毎に適応度による淘汰、増殖を行い、遺伝子型の進化を進める。
更に、まず、入力レベルの大きい領域に対する歪補償係数から探索を開始する。該当領域での適応度の平均値または最大値がある閾値を超えた場合、あるいは世代交代の回数が予め決めておいた回数に達した場合に、その領域での探索を終了し、順次入力レベルの小さい領域に対する歪補償係数を探索に移行する。これを全入力範囲、あるいは必要な範囲に対して行い、各入力レベルに対する補償係数の最適値を求める。得られた歪補償係数は、より小入力の領域の探索を行う場合に、既知の補償係数として用いて電力増幅出力での隣接チャネル漏洩電力を評価する。
一般に、電力増幅器の非線形歪は入力電力が大きい領域ほど顕著であり、それによって生じるスペクトラム特性の劣化(隣接チャネル漏洩電力の増大)も、入力電力が大きい領域の特性に大きく依存する。
このため、大入力領域から歪補償係数を推定し、順次補正を加えていくことで、より小さな入力に対してもGAによる最適値探索を効率よく、安定に行うことができる。
逆に言うと、評価関数に大きな影響を与える領域を補正する前に、評価関数への影響が少ない小入力領域の最適値を求めても、得られた最適値は大入力領域に対する補正を行った時点で無効になる可能性が高い。従って、入力レベルに対する補償係数の推定に時間的な順序を設けることにより、この問題を解決する。
なお、実際の歪補償係数の最適化処理においては、電力増幅器への入力信号としては、実際の通信データのように、多数のチャネルが多重され、ダイナミックレンジが大きい信号を使用し、大入力の場合を抽出して歪補償係数の最適化を行い、次第に小入力へと処理を進めるようにする。
また、上記の方法において、入力レベルの全ての領域に対して一通りの歪補償係数の探索が終了した後に、再度入力レベルの大きい領域から補償係数の推定を繰り返し、これを複数回繰り返す。各入力ポイントの個体グループは、該当入力に対する前回の探索終了時の遺伝子型と適応度を保持し、繰り返し時にはこの保持状態から適応操作を再開する。
図5は、繰り返し処理を説明するフローチャートである。
まず、ステップS20において、初期集団を発生し、ステップS21において、繰り返し数iを0に初期化する。ステップS22においては、入力ポイントを表す変数jをMに設定し、ステップS23において、入力電力jの補償テーブル値h(j)を更新する。ステップS24においては、jを1減少し、ステップS25において、jが正か否かを判断する。ステップS25において、jが正であると判断された場合には、ステップS23に戻る。ステップS25において、jが正でないと判断された場合には、ステップS26に進み、iを1増加して、ステップS27において、iが所定値Nより小さいか否かを判断する。iがNより小さい場合には、ステップS22に戻って処理を行い、iがNより小さくない場合には、処理を終了する。すなわち、N回繰り返し処理を行うことになる。
図6は、繰り返しによる歪補償係数推定を実施した場合の評価関数(隣接チャネル漏洩電力比)の変化の様子を示す図である。
遺伝子型の進化に従って、隣接チャネル漏洩電力比が段階的に改善されていく様子が分かる。
また、入力電力の最も大きい入力ポイントに対する個体(探索点)の初期設定は、最適点の予想が出来ないのでランダムに分布させる。これに対して、最大電力より小さな電力に対する歪補償値の最適点は、電力増幅器の歪特性の性質から、既に求めた最大電力の最適値の近傍にある可能性が高い。
そこで、この性質を利用して、順次小さな電力に対する歪補償係数の最適値を探索する場合に、既に得られている直前の電力の最適値を与える遺伝子型、あるいは前最適値に近似した遺伝子型(例えば、前最適値にガウス分布などのバラツキを重畳した値)を初期値として継承して、適応を開始する。
上記実施形態では、全ての入力レベルについて歪補償係数の最適化を行っていたが、入力レベルに対して振幅/位相の遺伝子型を設定する場合に、全ての入力電力に対して遺伝子型を設定せずに、入力電力範囲を粗く分割した各入力ポイントに対してのみGAによる最適値探索を行うのも有力である。各入力ポイントの間については、補間処理により歪補償係数を計算する。
補間には隣接するポイントを直線で結ぶ線形補間(一次補間)、隣接する3点を3次曲線で結ぶスプライン補間等を用いることができる。
図7は、線形補間を用いた場合の入力電力に対する振幅補償値の例を、図8は位相補償値の例を示す図である。
これらの図によれば、アンプの特性に対し、得られた歪補償係数がよく、アンプ特性の逆特性を表しているのが理解される。
更に、演算量を削減する方法としては、以下のようなものが可能である。
入力電力の小さい領域では歪補償係数がスペクトラム特性に与える影響が小さい。つまりGAの評価関数である隣接チャネル漏洩電力の変化が、遺伝子型の違いに対して鈍感である。このためGAによる最適値探索の際に、似たような適応度を示す遺伝子型が広く分布していしまい、歪補償係数のバラツキが大きくなる傾向を示す。
そこで、入力電力の小さい領域ではもともと電力増幅器の振幅歪み、位相歪みが小さく、補償する必要性が低いことに着目し、小入力電力に対する歪み補償係数は利得0dB、位相φ(φはゼロ入力0近傍での位相偏差)に漸近するように歪補償係数を計算する。例えば入力レベル範囲を2分割し、レベルが大きい方の領域に対してはGAにより探索した歪補償係数を用い、レベルが小さい方の領域に対しては、GAで求めた領域境界と無補償状態を線形補間した値を歪補償係数とする。より具体的には、振幅補償値は0dBと境界値を線形補間して求め、位相補償値は境界値を小入力領域に共通して用いる方法などが可能である。
また、入力電力の大小は、実験的に閾値を設けておく。すなわち、遺伝的アルゴリズムが有効な領域と有効でない領域とを実験的に求め、閾値を決定するようにする。更に、入力電力がこの閾値より小さい場合には、入力電力そのものを電力増幅器に入力するようにしても良い。すなわち、歪補償係数を1としてもよい。
また、GAを用いたプリディストータに関して、入力電力、入力振幅あるいは、それらの関数に対応した遺伝子型を設定することも可能である。すなわち、各入力レベルに対応した遺伝子型を持つ個体に対して、同時に世代交代を行って、遺伝子型の適応を進行させる。(上記の方法のように入力レベル毎の遺伝子型の進化を行わない)。ある世代には(設定した個体数)×(入力分割数)個の振幅/位相の遺伝子型が存在し、選択した個体に対応した各入力毎の歪補償係数を用いてプリディストーション処理を行う。そして、プリディストーション信号を電力増幅して、隣接チャネル漏洩電力を測定し、GAの評価関数とする。
図9は、本発明の実施形態に従った歪補償回路の第1の具体的構成例を示す図である。
電力検出器からGAに入力される入力電力からGAにより求めた入力電力(p=|x(t)|)に対応した歪補償係数h(p)=vejφの振幅補正値v(p)を利得調整器に設定、位相補正値φ(p)を位相器に設定する。これにより、入力信号x(t)にプリディストーションを施した信号u(t)=h(p)x(t)を生成し、電力増幅器AMPに入力する。
ここでは、入力電力に対応した歪補償係数h(|x(t)|)を用いる例を示したが、入力振幅に対応した歪補償係数h(|x(t)|)を用いる構成、あるいは、それらの関数に対応した歪補償係数h[g(|x(t)|)]、h[g(|x(t)|)]を用いる構成も可能である。
また、ここでは、GAが逐次歪補償係数を算出するように説明しているが、実際には、ある程度電力増幅器が安定動作に移ったら、歪補償係数をテーブルとして保持し、テーブルから歪補償係数を読み出すことにより歪補償を行うことが可能である。この場合、電力増幅器の温度や電圧などの変化による特性変化に追従するため、GAは、電力増幅器の特性の変化を監視する必要がある。これは、以下に説明する具体的構成例に共通に言えることである。
図10は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第2の具体的構成例を示す図である。
本具体例の場合には、電力増幅器AMPの出力をデジタル信号に変換後あるいは変換前にバンドパスフィルタBPFを通過させ、隣接チャネル漏洩電力成分のみを抽出し、これを電力検出器で検出する。電力検出器は、図9と同じ記号で示されている。電力検出もデジタル変換後あるいは変換前に行うことが出来るが、電力値をGAに入力する前にはデジタル変換する必要がある。GAは、電力検出器からの電力値を受け取ると、入力信号x(t)も用いて、歪補償係数を、予めGAを用いた歪補償係数生成処理によって生成されたテーブルから歪補償係数を取得し、歪補償係数h(p)=vejφを複素乗算器を用いて入力信号x(t)に乗算してプリディストーション信号u(t)=h(p)x(t)を生成する。
図11は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第3の具体的構成例を示す図である。
本具体例では、入力信号x(t)に歪補償係数h(p)=vejφを複素乗算し、プリディストーション信号u(t)=h(p)x(t)を生成する。このu(t)とx(t)の差信号d(t)=u(t)−x(t)を求める。得られたx(t)とd(t)をそれぞれ独立したD/A変換器で出力し、アナログ信号に変換した後に合成して、プリディストーション信号を得る。
本構成によれば、元の入力信号x(t)、差信号d(t)を別々のD/A変換器を用いて出力するため、D/A変換器のダイナミックレンジを有効に利用することができる。プリディストーションを施されて信号振幅が増大したu(t)を1個のD/A変換器で出力する構成に比較して、出力信号のダイナミックレンジを拡大出来るため、D/A変換器のビット精度が有限な場合には量子化雑音で決まる出力信号S/N比を改善することが可能となる。
図12は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第4の具体的構成例を示す図である。
本具体例では、電力増幅器AMPの出力の一部を直交復調器QDEMで復調し、複素ベースバンド信号を得る。これを適当なブロック毎に分割し、DFT(FFT)を用いてフーリエ変換を行い周波数領域の信号に変換する。周波数領域で隣接チャネル漏洩電力帯域の電力を選択加算することによって計算して、GAの評価関数として用いる隣接チャネル漏洩電力あるいは隣接チャネル漏洩電力比を求める。
なお、本具体例では、従来と同様に一旦電力増幅器AMPの出力を復調し、A/D変換(ADC)している。従って、A/D変換や復調処理の誤差がフィードバックループに含まれることになるが、本発明の実施形態によれば、GAに入力されるフィードバックデータは、スカラー値である隣接チャネル漏洩電力あるいは、隣接チャネル漏洩電力比の相対的な大小関係であるので、復調処理やA/D変換によって生じる処理誤差が送信スペクトラムに直接影響しない。従って、従来と異なり、複素ベースバンド信号の差分値をそのまま歪補償係数の算出に使用するのではなく、隣接チャネル漏洩電力、あるいは、隣接チャネル漏洩電力比を歪補償係数の算出に使用することによって、フィードバックループに含まれる誤差に影響されない、正しく電力増幅器AMPの特性を反映した歪補償係数が得られると言う、従来とは異なる有利な効果が得られる。
図13は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第5の具体的構成例を示す図である。
本具体例においては、電力増幅器AMPの出力の一部を直交復調器QDEMで復調し、複素ベースバンド信号を得る。これから適当なデジタルフィルタで隣接チャネル漏洩電力帯域の信号を抽出して電力を計算し、GAの評価関数として用いる隣接チャネル漏洩電力あるいは隣接チャネル漏洩電力比を求める。
この場合にも、第4の具体例と同様の理由により、従来技術とは異なる有利な効果が得られる。
図14は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第6の具体的構成例を示す図である。
本具体例においては、電力増幅器AMPの出力の一部を受信し、バンドパスフィルタ(BPF)により隣接チャネル帯域の信号を抽出する。電力検出器を用いてBPF出力の電力Pacpを測定し、GAへのフィードバック信号を得る。電力検出器としては、ダイオードを用いた二乗検波器、汎用受信ICのRSSI(Received Signal Strength Indicator)信号を用いる方法などがあるが、これらに限定するものではない。
なお、GAへのフィードバック信号である電力値は、アナログであってもよいが、GAの動作上、少なくともGAの直前でデジタル信号に変換するのが好ましい。もちろん、GAにA/D変換器を内蔵しても良い。
図15は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第7の具体的構成例を示す図である。
本具体例では、電力増幅器AMPの出力の一部を受信し、バンドパスフィルタBPF1により自信号帯域、バンドパスフィルタBPF2により隣接チャネル帯域の信号をそれぞれ抽出する。電力検出器を用いて各バンドパスフィルタBPF出力の電力Pbpf1、Pbpf2を測定する。得られた各帯域の電力から、隣接チャネル漏洩電力比ACPR=Pbpf2/Pbpf1を計算し、GAの評価関数とする。電力検出器は第6の具体的構成例で述べたものと同様である。RSSIを用いたタイプでは電力測定値としてdB換算された値が得られる場合があるが、そのような場合には求める隣接チャネル漏洩電力比は、ACPR=Pbpf2−Pbpf1として得られる。
図16は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第8の具体的構成例を示す図である。
本具体例においては、電力増幅器の出力の一部を受信し、BPFにより隣接チャネル帯域の信号を抽出する。そして、電力検出器を用いて電力増幅器AMPの全出力電力Pa11とバンドパスフィルタBPFの出力電力Pbpf2を測定し、第7の具体的構成例と同様に隣接チャネル漏洩電力比ACPR=Pbpf2/Pa11を計算する。
更に、本発明の実施形態においては、GAにより歪補償係数を表す個体の世代交代を繰り返すことで、適応度の高い優勢な遺伝子型を持つ個体が残る。各遺伝子型の適応度を評価し、適応度がある閾値を超えた場合に、遺伝子型の交差率を可変することも有効である。例えば、適応初期には交差率を高く設定し、適応が進むに従って交差率を低くすることで、高速に最適値を探索し、最適な値に近づいた状態では、GAの算出値の安定度を増す効果がある。
適応度として、その世代の個体がもつ遺伝子型の平均適応度を用いる方法、あるいは、その世代の最大の適応度を用いる方法などがある。また、交差率切り替えの閾値を複数持ち、段階的に切り替える構成も可能である。
また、各遺伝子型の適応度を評価し、適応度がある閾値を超えた場合に、突然変異率を可変することも有効である。例えば、このようにすることによって、適応初期には突然変異率を高く設定し、適応が進むに従って突然変異率を低くすることで、局所的な疑似最適値にトラップされないように最適値を探索し、最適な値に近づいた状態では、安定度を増して不適切な遺伝子型の発生を抑える効果がある。
適応度としては前述と同様に、世代の平均適応度を用いる方法、最大適応度を用いる方法などがある。また、閾値を複数持ち、段階的に突然変異率を切り替える構成も可能である。
あるいは、各遺伝子型の適応度を評価し、適応度がある閾値を超えた場合に、世代交代の速度(頻度)を可変する。例えば、適応初期には世代交代の頻度を高く設定し、適応が進むに従って世代交代の頻度を低くすることで、高速に最適値を探索した後、最適な値に近づいた状態ではアルゴリズムの演算量を抑えることができる。
適応度としては前述と同様に、一世代の平均適応度を用いる方法、最大適応度を用いる方法などがある。また閾値を複数持ち、段階的に間欠率を切り替える構成も可能である。可変する間欠率には世代交代の停止まで含む。
また、GAの演算方法としては、GAの世代交代をする場合に、振幅の遺伝子型と位相の遺伝子型を同時に進化させる。つまり1回の世代交代で、双方の遺伝子に対する生殖、交差、突然変異を実行する方法が可能である。
また、別のGAの演算方法としては、GAの世代交代をする場合に、振幅の遺伝子型と位相の遺伝子型を別々に進化させる。つまり、ある世代交代では、振幅の遺伝子型に対してのみ生殖、交差、突然変異を実行し、位相の遺伝子に対しては何もしない(位相の遺伝子型は今の世代と同じものを次の世代とする)。また、別の世代交代では、位相の遺伝子型に対してのみ生殖、交差、突然変異を実行し、振幅の遺伝子に対しては何もしない方法も可能である。
あるいは、これらを世代交代毎に交互に実行する方法、数世代毎に交互に実行する方法が可能である。また、振幅と位相の世代交代の頻度は必ずしも同じでなくとも良い。例えば、振幅と位相が評価関数に与える影響が異なる場合、より影響の大きい方の遺伝子型を多く世代交代させることで、最適な歪補償係数を高速に求める効果が期待できる。この振幅と位相が評価関数に与える影響の度合いについては、予め歪補償装置を実装する前に、実験などを通して情報を得ておくことが可能である。
また、交差率、突然変異率、間欠率を、振幅の遺伝子型、位相の遺伝子型に対して独立に設定することも可能である。
産業上の利用可能性
本発明によれば、広帯域、高ダイナミックレンジな信号の電力増幅器に用いる適応型プリディストータにおいて、A/D変換器のデバイス性能によらない優れた歪補償特性を実現できる。
また、本発明のGA適用方法により、高速、かつ、安定に最適な歪補償係数を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、従来のプリディストータ方式を採用した歪補償装置を示す図である。
図2は、本発明の実施形態に従ったGAを用いたプリディストータ方式の歪補償装置の基本構成を示す図である。
図3は、本発明のプリディストータによる歪補償効果の例を示す図である。
図4は、遺伝的アルゴリズム(GA)の処理の概略を説明するフローチャートである。
図5は、繰り返し処理を説明するフローチャートである。
図6は、繰り返しによる歪補償係数推定を実施した場合の評価関数(隣接チャネル漏洩電力比)の変化の様子を示す図である。
図7は、線形補間を用いた場合の入力電力に対する振幅補償値の例を示す図である。
図8は、線形補間を用いた場合の入力電力に対する位相補償値の例を示す図である。
図9は、本発明の実施形態に従った歪補償回路の第1の具体的構成例を示す図である。
図10は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第2の具体的構成例を示す図である。
図11は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第3の具体的構成例を示す図である。
図12は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第4の具体的構成例を示す図である。
図13は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第5の具体的構成例を示す図である。
図14は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第6の具体的構成例を示す図である。
図15は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第7の具体的構成例を示す図である。
図16は、本発明の実施形態に従った歪補償装置の第8の具体的構成例を示す図である。

Claims (20)

  1. 増幅器の歪特性を補償する歪補償装置において、
    該増幅器の出力信号から少なくとも歪補償対象となる主チャネル信号の隣接チャネル漏洩電力を抽出する隣接チャネル漏洩電力抽出手段と、
    歪補償係数の振幅値と位相値をそれぞれ遺伝子型に変換し、該隣接チャネル漏洩電力値あるいは、該隣接チャネル漏洩電力値から得られる隣接チャネル漏洩電力比値を評価関数として、遺伝的アルゴリズムに基づいて、該歪補償係数を求める歪補償係数算出手段と、
    該歪補償係数算出手段によって算出された歪補償係数を該増幅器の入力信号に適用する歪補償係数適用手段と、
    を備えることを特徴とする歪補償装置。
  2. 前記遺伝子型は、前記増幅器の入力信号の電力値、振幅値、電力値の関数、あるいは振幅値の関数値によって区別される値毎に生成されることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  3. 前記遺伝子型は、前記歪補償係数の振幅値及び位相値を二進数で表した数列として与えられることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  4. 前記歪補償係数算出手段は、前記増幅器への入力信号の電力値の高い方から低い方に向かって順次歪補償係数を算出することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  5. 前記歪補償係数算出手段は、全ての歪補償係数を算出した後、前記増幅器への入力信号の電力値が大きい方から小さい方に向かって順次歪補償係数の更新を繰り返すことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の歪補償装置。
  6. 前記歪補償係数算出手段は、前記入力信号の電力値に対する遺伝子型の初期値として、既に求めた、より大きい電力値に対応する遺伝子型、あるいは、それに近似した遺伝子型を利用することを特徴とする請求の範囲第4項に記載の歪補償装置。
  7. 前記歪補償係数算出手段は、前記遺伝型を区別する値を前記入力信号の電力値の離散的な値とし、該離散的な値に対応した歪補償係数を求めた後、該離散的な値の間の電力値について補間処理により歪補償係数を求めることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の歪補償装置。
  8. 前記歪補償係数算出手段は、所定値より大きな前記入力信号の電力値に対応する歪補償係数を遺伝的アルゴリズムで求め、該所定値より小さな該入力信号の電力値に対応する歪補償係数は、遺伝的アルゴリズムとは異なる方法で求めることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  9. 前記遺伝的アルゴリズムとは異なる方法とは、前記入力信号の電力値をそのまま使用することであることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の歪補償装置。
  10. 前記遺伝的アルゴリズムとは異なる方法とは、前記入力信号の電力値を補間処理することであることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の歪補償装置。
  11. 前記歪補償係数適用手段は、前記増幅器への入力信号に対し、前記歪補償係数の振幅値を利得調整器により、位相値を移相器により与えることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  12. 前記歪補償係数適用手段は、前記増幅器への入力信号に対し、前記歪補償係数を複素乗算することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  13. 前記歪補償係数適用手段は、前記歪補償係数を前記増幅器への入力信号と歪補償後の信号の複素差信号として求め、該差信号を元の入力信号に加算/減算することにより、入力信号の歪補償を行うことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  14. 前記隣接チャネル漏洩電力抽出手段は、前記増幅器の出力を復調し、該復調された出力をフーリエ変換して、隣接チャネル漏洩電力値あるいは隣接チャネル漏洩電力比値を得ることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  15. 前記隣接チャネル漏洩電力抽出手段は、前記増幅器の出力を復調し、該復調された出力からデジタルフィルタを用いて、隣接チャネル漏洩電力値あるいは隣接チャネル漏洩電力比値を得ることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  16. 前記隣接チャネル漏洩電力抽出手段は、前記増幅器の出力にバンドパスフィルタを透過させ、電力検出器によって検出することによって、隣接チャネル漏洩電力値あるいは隣接チャネル漏洩電力比値を得ることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  17. 前記歪補償係数算出手段は、前記遺伝子型の適応度に従って、前記遺伝的アルゴリズムの交差率を可変することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  18. 前記歪補償係数算出手段は、前記遺伝子型の適応度に従って、前記遺伝的アルゴリズムの突然変異率を可変することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  19. 前記歪補償係数算出手段は、前記遺伝子型の適応度に従って、前記遺伝的アルゴリズムの世代交代の頻度を可変することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の歪補償装置。
  20. 増幅器の歪特性を補償する歪補償方法において、
    該増幅器の出力信号から少なくとも歪補償対象となる主チャネル信号の隣接チャネル漏洩電力を抽出する隣接チャネル漏洩電力抽出ステップと、
    歪補償係数の振幅値と位相値をそれぞれ遺伝子型に変換し、該隣接チャネル漏洩電力値あるいは、該隣接チャネル漏洩電力値から得られる隣接チャネル漏洩電力比値を評価関数として、遺伝的アルゴリズムに基づいて、該歪補償係数を求める歪補償係数算出ステップと、
    該歪補償係数算出手段によって算出された歪補償係数を該増幅器の入力信号に適用する歪補償係数適用ステップと、
    を備えることを特徴とする歪補償方法。
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