JP3823296B2 - 歪み補償機能を有する無線機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、W−CDMA方式の移動通信システムなどに用いられ、送信出力信号の歪みを補償して隣接チャネル漏洩電力を低減し、かつ、電力増幅器の電力付加効率の良い歪み補償機能を有する無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】
I.電力増幅器の電力付加効率と歪みについて
【0003】
W−CDMA方式又はPDC方式等の無線通信、特に移動通信システムにおいてその送信電力は10mWから数十Wと大きい。また、通信装置間距離の遠近較差解消のために送信電力制御を行う必要があるが、この送信電力制御によるダイナミックレンジは相当広い。従って、最大送信電力で送信を行う場合でも送信出力信号に歪みを発生させない電力増幅器(HPA:High Power Amplifier)を用いる必要がある。
【0004】
図17に電力増幅器(HPA)の入力電力に対する出力電力と電力付加効率とを示す。同図に示すように、電力増幅器(HPA)の電力付加効率は、非線形領域においては高いものの、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage power Ratio)の規定を満たす、送信電力(電力増幅器出力電力)の小さい線形領域では低いものとなってしまう。
【0005】
ここで、電力付加効率とは、電力増幅器(HPA)により付加された電力(出力電力から入力電力を差し引いた電力)を、該電力増幅器(HPA)に与えた電源電圧とその供給電流の積(電力増幅器(HPA)の消費電力)で除した電力比率である。
【0006】
近隣チャネルへの漏洩電力は、図18の(a)に示すように、他チャネルに対して雑音成分となり、他チャネルの通信品質を劣化させ、通信容量に影響を及ぼすため厳しく規制されている。なお、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)は、漏洩電力を規定する指標であり、従来は隣接チャネル電力比(ACPR:Adjacent Channel Power Ratio)として用いられていた。
【0007】
詳述すると隣接チャネル漏洩電力比(ACLR1)は、図18(b)において斜線のハッチングで示す当該チャネルの出力電力(面積)P1と、縦線のハッチングで示す隣接チャネルの何れか一方の電力(面積)PL1又はPH1との比であり、次式により表される。
ACLR1=(PL1又はPH1)÷P1 (式1)
【0008】
また、次隣接チャネル漏洩電力比(ACLR2)は、図18(b)において斜線のハッチングで示す当該チャネルの出力電力(面積)P1と、横線のハッチングで示す次隣接チャネルの何れか一方の電力(面積)PL2又はPH2との比であり、次式により表される。
ACLR2=(PL2又はPH2)÷P1 (式2)
【0009】
図19(a)は電力増幅器(HPA)の線形領域と非線形領域とを示し、電力増幅器(HPA)の出力電力が入力電量に比例する線形領域での送信では、近隣チャネルへの漏洩電力は小さく、電力増幅器(HPA)の出力電力が入力電力に比例しなくなる非線形領域では、近隣チャネルへの漏洩電力が大きなものとなってしまう。
【0010】
従って、高出力電力で送信し、かつ漏洩電力を低く抑えるためには、単純には線形領域の広い電力増幅器(HPA)、即ち、無歪み出力電力の大きい電力増幅器(HPA)を用いればよい。しかし、これでは実際に送信する電力以上の能力を有する電力増幅器(HPA)を用いる必要があり、電力増幅器(HPA)のコスト増大及び装置の大型化が避けられない。
【0011】
一方、通常の電力増幅器(HPA)では、線形領域での電力付加効率が非常に低く、或る定められた出力電力で送信する際に、その出力電力の数倍から数十倍もの無駄な電力が電力増幅器(HPA)で消費される。つまり、消費電力が多いという点で非常に不利である。
II.電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御について
【0012】
そこで消費電力を低減し、電力付加効率を高く維持するために、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御を行うことが発案されている(例えば、特開2001−019792号公報「歪補償係数を補正及び補間する非線形歪補償送信装置」参照)。
【0013】
隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)の規定を満たす送信電力(増幅器出力電力)に対する電力付加効率のグラフを図19(b)に示す。同図において、○印を付したグラフは電力増幅器(HPA)のバイアス電圧VdがA1[V]のとき、△印を付したグラフは同バイアス電圧VdがA2[V]のとき、×印を付したグラフは同バイアス電圧VdがA3[V]のときのグラフを示し、A1>A2>A3である。即ち、同図に示すようにバイアス電圧Vdを下げるにつれて電力付加効率が向上する。
【0014】
詳述すると図20(a)に示すように、或る送信出力電力Paに対して、電力増幅器(HPA)に通常のバイアス電圧A1[V]を加えたときの電力付加効率がη3であるとする。ここで、同じ送信出力電力Paに対して、バイアス電圧をA2[V](A2<A1)にすると電力付加効率がη2(η2>η3)となり、更に、バイアス電圧をA3[V](A3<A2)にすると電力付加効率がη1(η1>η2)となる。
【0015】
図20(b)に電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御による効率改善の様子を示し、点線はバイアス電圧の制御を行わなかった場合のグラフ、実線はバイアス電圧の制御を行った場合のグラフを示す。このように、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)を満足し、かつ電力付加効率が改善されるように電力増幅器(HPA)のバイアス電圧を制御することにより、送信電力(増幅器出力電力)に対する電力付加効率を改善することができる。但し、出力電力が高い場合、バイアス電圧制御を行わずに通常のバイアス電圧を選択した方が、電力付加効率が良い場合もある。
【0016】
従来の電力増幅器(HPA)のバイアス電圧を制御する構成例を図21に示す。電力増幅器(HPA)21−4のバイアス電圧制御に際して、先ず、送信電力制御(TPC:Transport Power Control )信号を用いて、バイアス電圧制御部21−1で送信電力を算出する。このとき、電力付加効率が最大となるように、電力増幅器(HPA)21−4のバイアス電圧(電源電圧)を選択する。
【0017】
この選択結果を用いてバイアス電圧制御部21−1は、出力電圧可変型のDC−DCコンバータ21−2,21−3の出力電圧を設定する。なお、図21に示す構成例では、電力増幅器(HPA)21−4の入力バイアス及び出力バイアスを、それぞれのバイアスティー21−5,21−6により可変とする構成例を示しているが、電力付加効率の改善が可能でさえあれば、何れか一方のみを可変とする構成としてもよい。
III .歪み補償について
【0018】
前述のように消費電力を低減し、かつ電力付加効率を高く維持するためには、電力増幅器(HPA)の非線形領域の有効利用が不可欠である。しかしながら、非線形領域での使用となるため歪みが増加し、図18に示す隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)を劣化させてしまう。
【0019】
これらの相反する条件下で、高い送信電力を維持し、かつ歪みなく電力付加効率を高く維持する手段として、高い送信電力下での送信信号波形の歪みを補償して電力付加効率を高く維持する歪み補償装置(リニアライザ)が有る。この歪み補償装置(リニアライザ)については、特開平9−69733号公報「歪補償を有する増幅器」、特開2000−251148号公報「歪補償装置」、特開2001−19792号公報「歪補償係数を補正及び補間する非線形歪補償送信装置」等に開示されている。
【0020】
歪み補償装置(リニアライザ)の基本構成を図22の(a)に示す。該歪み補償装置(リニアライザ)は適応歪み補償制御部22−10を備え、該適応歪み補償制御部22−10は、適応型アルゴリズムによりベースバンド入力信号x(t)の振幅に対応した歪み補償係数を生成する。
【0021】
ベースバンド入力信号x(t)の或る電力レベルpでの電力増幅器22−30の振幅歪み及び位相歪みf(p)は、一つの複素数値として表現される。各振幅に対応した複素数値の歪み補償係数をベースバンド入力信号x(t)に乗算器22−20で乗積してプリディストーションを与えることにより、電力増幅器22−30の振幅歪みと位相歪みとを補償する。
【0022】
適応歪み補償制御部22−10は、歪み補償係数を記憶する歪補償テーブル22−11と歪補償係数生成部22−12とを備え、歪補償テーブル22−11はベースバンド入力信号x(t)の振幅に対応した歪み補償係数を記憶し、該振幅に応じた歪み補償係数を読み出して出力する。
【0023】
歪補償係数生成部22−12は、ベースバンド入力信号x(t)と電力増幅器22−30の出力信号y(t)との差分を出力する減算器22−40から出力される誤差信号e(t)を基に、歪み補償係数を推定して該歪み補償係数を歪補償テーブル22−11に記憶保持する。この推定に適応アルゴリズムを用いる。適応アルゴリズムには一般的に知られた種々のものが存在し、それらは例えばS.ヘイキン著「適応フィルタ入門」(現代工学社87−9−10)等の書籍に詳述されている。
【0024】
適応アルゴリズムにより歪み補償係数を推定し生成する回路の具体例を図22の(b)に示す。同図に示すように、歪み補償係数を記憶保持する歪補償テーブル22−11と、上述の誤差信号e(t)を基に歪み補償係数を演算算出する加算器22−13、乗算器22−14,22−15,22−16、複素共役変換回路22−17とから構成される。
【0025】
歪み補償係数h(p)は次式のとおり算出される。
n (p)=hn-1 (p)+μe(t)u* (t) (式3)
e(t)=x(t)−y(t) (式4)
u(t)=x(t)f(p)≒h* n-1 (p)y(t) (式5)
n-1 (p)h* n-1 (p)≒1 (式6)
y(t)=h* n-1 (p)x(t)f(p) (式7)
p=|x(t)|2 (式8)
【0026】
なお、ここでhn (p)はn回目の更新時の歪み補償係数、hn-1 (p)はn−1回目(前回)の更新時の歪み補償係数、μは更新量のステップサイズパラメータ、x(t)は入力ベースバンド信号、y(t)は電力増幅器の出力信号、f(p)は電力増幅器の歪関数である。また、x(t),y(t),f(p),hn (p),hn-1 (p),u(t),e(t)は複素数であり、「* 」は共役複素数を表している。また、u(t)は電力増幅器の振幅歪みがあまり大きくない(即ち,hn-1 (p)h* n-1 (p)≒1)と仮定して(式5)のように近似している。
【0027】
(式3)のhn (p)は、今回更新される推定歪み補償係数であり、歪補償テーブル22−11へ入力される。電力増幅器の出力y(t)から共役複素数を生成する複素数変換回路22−17によりy* (t)を得る。従って、乗算器22−16の出力はy* (t)hn-1 (p)となる。
【0028】
乗算器22−16の出力は、更に乗算器22−15で減算器22−40の出力e(t)と乗算され、y* (t)hn-1 (p)e(t)が出力される。更に乗算器22−14でテップサイズ・パラメータμと乗算された後、加算器22−13でhn-1 (p)が加算される。
【0029】
従って、更新される推定歪み補償係数hn (p)は、
n (p)=μy* (t)hn-1 (p)e(t)+hn-1 (p) (式9)
となる。ここで(式5)のようにu(t)≒h* n-1 (p)y(t)とすると
* (t)=y* (t)hn-1 (p) (式10)
となり、推定歪み補償係数hn (p)は式(3)のように表される。
【0030】
なお、(式8)はベースバンド入力信号の電力の大きさを求める演算式であり、電力演算部22−18で算出される。これをベースバンド入力信号の振幅を求める回路とする場合は、(式8)はp=|x(t)|と表わされる。或いは上記pを電力又は振幅の関数とする場合は、それぞれp=g(|x(t)|2 )又はp=g(|x(t)|)として算出する構成とすることもできる。
【0031】
電力演算部22−18で求められるpの値は、歪補償テーブル22−11に対する書き込み及び読み出し時のアドレスとなる。この書き込みによる更新と、ベースバンド入力信号への歪み補償係数の乗積とを別個に行う場合は、全体のシステムへの遅延の影響を受けることなく常にプリディストーションが可能である。なお、ここでは最小二乗法(LMS)による適応アルゴリズムを用いた例を示したが、クリップトLMSアルゴリズム、指数重み付きRLS(逐次最小二乗法)を用いて適応制御を行うこともできる。(例えば、特開平9−69733号公報「歪補償を有する増幅器」など参照。)
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
図21に示したDC−DCコンバータ等を用いた電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御を行う際に、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)が所定値以下となる条件を満たす必要がある。そのため、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧を或る一定の電源電圧とした場合、最も良い電力付加効率で使用することができない。つまり、図20(b)に示した程度の電力付加効率の改善しか望むことができない。
【0033】
一方、上述の図22に示した歪み補償装置(リニアライザ)は、歪み補償係数を入力信号に乗じて電力増幅器(HPA)の歪みを抑えることにより、非線形領域で電力増幅器(HPA)の使用が可能となり、比較的大きい出力電力での送信時には電力付加効率の改善が得られる。しかしながら、図17に示すように小さい出力電力で送信するときには電力付加効率が悪いものとなってしまう。
【0034】
本発明は、送信機の出力信号が隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)の条件を満たしながら、かつ電力付加効率が最良の状態で送信することができ、大きい出力電力での送信時における電力付加効率と同様の効率で小さい出力電力での送信が可能なように、電力付加効率を向上させることができる歪み補償機能を有する無線機を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明の歪み補償機能を有する無線機は、(1)送信すべき信号を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器に入力される送信入力信号と該電力増幅器から出力される送信出力信号のフィードバック信号との誤差を基に、該電力増幅器の歪みを補償する歪み補償係数を更新する歪み補償係数更新部、該歪み補償係数を記憶保持する歪み補償係数記憶部、送信入力信号のレベルに対応した歪み補償係数を該歪み補償係数記憶部から読み出して該送信入力信号に乗じる歪み補償係数乗算部を有する歪み補償手段と、送信電力制御信号又は前記送信入力信号のレベルを基に、最良の電力効率が得られるバイアス電圧を前記電力増幅器に加える電力増幅器バイアス電圧制御手段と、を備えたものである。
【0036】
また、(2)前記電力増幅器バイアス電圧制御手段は、最良の電力効率が得られるバイアス電圧を予め記憶したメモリーを備え、該メモリーから最良の電力効率が得られるバイアス電圧を読み出して前記電力増幅器に加えることを特徴とする。
【0037】
また、(3)前記歪み補償係数記憶部は、前記送信入力信号のレベル及び前記電力増幅器のバイアス電圧にそれぞれ対応した歪み補償係数を記憶保持し、前記歪み補償手段は、送信入力信号のレベル及び電力増幅器のバイアス電圧にそれぞれ対応した歪み補償係数を該歪み補償係数記憶部から読み出して送信入力信号に乗じることを特徴とする。
【0038】
また、(4)前記電力増幅器バイアス電圧制御手段は、前記電力増幅器に加えるバイアス電圧を滑らかに変化させる手段を備えたものである。
【0039】
また、(5)前記歪み補償手段から出力される歪み補償後の信号が電力増幅器へ入力されるタイミングと、前記電力増幅器バイアス電圧制御手段による電力増幅器へのバイアス電圧設定タイミングとを調整するために、該歪み補償手段から出力される歪み補償後の信号を、遅延素子を介して電力増幅器へ入力することを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明は、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧(電源電圧)制御と、歪み補償(リニアライザ)の技術を併用し、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧(電源電圧)を制御して電力増幅器(HPA)の歪みの大きい電力付加効率の良い非線形領域を積極的に使用するようにしたものである。
【0041】
図1に本発明の第1の実施例を示す。この実施例は、基地局から受信した送信電力制御(TPC)信号を用いて、バイアス電圧制御部21−1において送信出力電力を算出する。この出力電力を基に最も効率の良いバイアス電圧を選択する。なお、実施例の説明において電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御として説明するが、電力増幅器(HPA)を動作させるために給電する電源電圧を制御する構成とすることもできる。
【0042】
第1の実施例について図20(a)を参照して説明すると、或る出力電力Paに対して図20(a)のグラフに示すように効率最大となるバイアス電圧を選択する。このとき、電力付加効率が最大となるバイアス電圧を選択すると、電力増幅器(HPA)の非線形領域での使用となるため、電力増幅器(HPA)の歪みは大きい。つまり、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)が劣化することになるが、それは後述する歪み補償によって低減される。
【0043】
バイアス電圧制御部21−1は、DC−DCコンバータ21−2,21−3を制御し、電力増幅器(HPA)21−4のバイアス電圧を制御する。DC−DCコンバータ21−2,21−3の制御により電力増幅器(HPA)21−4のバイアス電圧を変化させることができるようにする。
【0044】
次に歪み補償装置(リニアライザ)の動作により電力増幅器(HPA)の歪みを補償し、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)を改善する。つまり、前述の図18(a)の実線で示す歪み補償無しのスペクトラムから、点線で示す歪み補償有りのスペクトラムへ改善する。
【0045】
図2にこの発明の実施例における出力電力と電力付加効率との関係をグラフで示す。同図において実線はバイアス電圧制御無しの場合の効率、破線はバイアス電圧制御有りの場合の効率を示す。このようにバイアス電圧制御と歪み補償との組み合わせにより、電力増幅器(HPA)の効率を図2の破線で示すように大幅に改善されることができる。
【0046】
電力付加効率改善により電力増幅器(HPA)の低消費電力化が可能となり、それによって発熱量が減少し、放熱装置の小型化や削減が可能となるため、電力増幅器(HPA)を含む無線機等の装置全体の小型化・軽量化が可能となる。
【0047】
なお、図1では電力増幅器(HPA)の入力部及び出力部のバイアス電圧を制御する構成例を示しているが、電力効率改善が可能であれば何れか一方のバイアス電圧のみの制御であってもよい。また、送信信号x(t)はベースバンド信号でも、1つの搬送波の変調信号でも、また、複数の搬送波の変調信号であっても良い。
【0048】
次に図3に本発明の第2の実施例を示す。第1の実施例では送信電力制御(TPC)信号を用いて送信出力電力を算出した。しかしこの第2の実施例ではベースバンド入力信号x(t)の振幅を基に出力電力制御を行う。これに伴い、電力増幅器(HPA)のゲインは一定であるとする。
【0049】
電力演算部22−18は、送信信号x(t)の振幅を算出し、該振幅から送信出力電力を算出する。この送信出力電力に対して、電力増幅器(HPA)の効率が最大となるバイアス電圧をバイアス電圧制御部21−1において決定し、DC−DCコンバータ21−2,21−3出力電圧を制御する。
【0050】
なお、バイアス電圧を送信出力電力に対応して制御する構成としても良いし、送信出力信号の振幅に対応して制御する構成としてもよい。また、バイアス電圧制御の後に歪み補償制御を行う動作フローを繰り返し行う構成とすることもできる。
【0051】
次に図4に本発明の第3の実施例を示す。この実施例は、第2の実施例と同様の構成において、バイアス電圧を決定する際に、予め送信出力電力に対するバイアス電圧をテーブル化してメモリー4−1に記憶しておき、該バイアス電圧をメモリー4−1から読み出すことによってバイアス電圧制御を行う。
【0052】
ここで、バイアス電圧を記憶するテーブルは製造時の最後の工程で試験動作させて記憶させても良いし、複数の電力増幅器(HPA)の平均値を基に決定した典型的なデータを記憶させても良い。また、経年変化に対応するため、一定時間経過した時点でバイアス電圧データを書き換えるようにしても良い。
【0053】
次に図5に本発明の第4の実施例を示す。前述の第1〜第3の実施例では、歪み補償装置(リニアライザ)の歪補償テーブル22−11が、送信信号電力に対する1次元テーブルのものであった。この第4の実施例では、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧をもう1つのパラメータとして歪補償テーブル22−11に追加したもので、歪み補償係数を送信電力とバイアス電圧との2つのパラメータに対応させて記憶保持する2次元の歪補償テーブル5−1としたものである。こうすることにより、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧に応じた歪み補償係数を用いることができ、第1乃至第3の実施例と比較して歪み補償の収束時間を短縮することが可能となる。
【0054】
次に図6に本発明の第5の実施例を示す。前述の第1乃至第4の実施例による電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御において、急峻なバイアス電圧変化を行うと、電力増幅器(HPA)の出力信号のスペクトラムが広がり、雑音成分が急に増大してしまう。即ち、歪みが増加してしまう。
【0055】
そこで、例えば図5の第4の実施例と同様の構成において、バイアス電圧の急激な変化を抑えるため、図6の(a)に示すように、DC−DCコンバータ21−1,21−2の出力にローパスフィルタ(LPF)6−1,6−2を挿入し、高周波成分を除去する。こうすることにより、図6(b)に示すようにバイアス電圧変化が滑らかになり、バイアス電圧の急変による歪みを低く抑えることができ、バイアス電圧の急峻な変化による電力増幅器(HPA)出力信号のスペクトラムの広がりを低減することができる。
【0056】
次に図7に本発明の第6の実施例を示す。第1乃至第5の実施例においては、1つ又は複数の搬送波送信信号に対して、歪み補償装置(リニアライザ)を動作させた。その際、送信信号と歪み補償信号とを合わせた信号に対してディジタルアナログ変換器(DAC)によりディジタルアナログ変換を行っている。このため、アナログ変換器(DAC)には高分解能でかつ変換速度が高速であることが求められる。
【0057】
そこで、図7に示す構成のように、歪み補償信号と送信信号とを分けてディジタルアナログ変換を行う。具体的には、1つ又は複数の送信信号のみを第1のディジタルアナログ変換器(DAC)7−1によりディジタルアナログ変換する。
【0058】
次に、第1乃至第5の実施例と同様に歪補償テーブル5−1から読み出した歪み補償係数を乗算器22−20で送信信号に乗じて歪み補償した送信信号から、減算器7−2で送信信号を減算して歪み補償信号のみを作成し、該歪み補償信号のみを第2のディジタルアナログ変換器(DAC)7−3によりディジタルアナログ変換する。これら別々にディジタルアナログ変換した2つの信号を加算器7−4で加算した信号を電力増幅器(HPA)に入力する。以降の動作については、第1乃至第5の実施例と同様制御を行う。これによりディジタルアナログ変換器(DAC)のビット数を減らすことができる。
【0059】
この実施例において4つの搬送波の送信信号x1(t),x2(t),x3(t),x4(t)を送信する例を示しているが、4つの搬送波の送信信号を送信する場合の隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)の算出について、図8を参照して説明する。
【0060】
図8において、最も低い周波数の搬送波の送信信号電力P1(図8において斜線でハッチングされた部分の面積)と、隣接チャネル漏洩電力P11(図8において縦線でハッチングされた部分の面積)及び次隣接チャネル漏洩電力P12(図8において横線でハッチングされた部分の面積)を算出する。これらを用いて隣接チャネル漏洩電力比ACLR11及び次隣接チャネル漏洩電力比ACLR12を以下の算出式により算出する。
ACLR11=P11÷P1 (式11)
ACLR12=P12÷P1 (式12)
【0061】
同様に、最も高い周波数の搬送波の送信信号電力P4に対しても同様に、隣接チャネル漏洩電力比ACLR41及び次隣接チャネル漏洩電力比ACLR42が計算される。
ACLR41=P41÷P4 (式13)
ACLR42=P42÷P4 (式14)
【0062】
次に図9に本発明の第7の実施例を示す。この実施例は、第1乃至第6の実施例と同様の非線形領域での歪み補償動作において、歪み補償動作の発散を防ぐために、送信信号の振幅の抑制制御を行うようにしたものである。非線形領域での歪み補償動作では、図17の入出力特性に示すように電力増幅器(HPA)の入力振幅に対する出力振幅が線形領域と比較して小さいものとなってしまう。
【0063】
しかし、歪み補償の制御は線形領域と同じように制御する。つまり、振幅を大きくするよう制御しているにも拘わらず、出力信号の振幅大きくならないため、更に振幅を大きくするよう制御してしまう。その結果、電力増幅器(HPA)の入力信号の振幅が大きくなり過ぎてダイナミックレンジを超え歪んでしまう。そのため、歪み補償制御が発散し、歪みが益々大きくなってしまう。
【0064】
そこで、図9(a)に示すように、送信信号がディジタルアナログ変換器DACのダイナミックレンジの対する閾値又は上限値を超えたことを検出するDACリミットオーバ検出部9−1を設け、該DACリミットオーバ検出部9−1により閾値又は上限値を超えたことを検出した場合、送信出力のフィードバック信号の振幅を増幅する。
【0065】
即ち、DACリミットオーバ検出部9−1において、送信信号が閾値又は上限値を超えたことを検出すると、その送信信号の振幅を算出し、該振幅の算出結果をゲイン設定部9−2に送出する。ゲイン設定部9−2では該送信信号の振幅に応じたゲインを設定し、該ゲインを乗算器9−3に出力し、乗算器9−3は該ゲインを送信出力のフィードバック信号に乗じて減算器22−40に出力する。なお、この動作フローを図9(b)に示している。
【0066】
こうすることにより、減算器22−40へのフィードバック信号の振幅が見かけ上大きくなるため、歪み補償制御の発散を防ぐことができる。即ち、或る出力電力に対して電力増幅器(HPA)の効率が最大となる点においても、歪み補償制御が正常動作するようになる。これにより、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御と歪み補償制御とにより、電力増幅器(HPA)の電力付加効率を飛躍的に向上させることができる。
【0067】
次に図10に本発明の第8の実施例を示す。第1乃至第7の実施例では、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧を与えるバイアスティー21−5,21−6の周波数特性と電力増幅器(HPA)の入出力インピーダンスとから、バイアス電圧制御に遅延が生じる場合がある。
【0068】
その対策として第8の実施例では、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御が安定状態になってから送信信号が電力増幅器(HPA)に入力されるよう、送信信号をシフトレジスタ等の遅延素子(D’)10−1により遅延させて電力増幅器(HPA)に入力するようにしたものである。これにより、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御の精度・安定性を向上させることができる。
【0069】
次に図11に本発明の第9の実施例を示す。この第9の実施例は、前述の第8の実施例における遅延素子(D’)10−1の遅延量を、送信信号の電力を算出する電力演算部22−18の算出結果を基に算出する遅延量制御部11−1を設け、該遅延量制御部11−1により遅延素子(D’)10−1の遅延量を制御するようにしたものである。これにより、電力増幅器(HPA)のバイアス電圧制御の精度・安定性を改善することができる。
【0070】
次に図12に本発明の第10の実施例を示す。この第10の実施例は、第8の実施例における遅延素子(D’)10−1の遅延量を、送信信号の電力レベルに応じた歪み補償係数を記憶保持する歪補償テーブル12−1に、送信信号の電力レベルに応じた遅延量を記憶保持し、該歪補償テーブル12−1から送信信号の電力レベルに応じた遅延量を読み出して、遅延素子(D’)10−1の遅延量を制御するようにしたものである。
【0071】
次に図13に本発明の第11の実施例を示す。この第11の実施例は、歪補償前の送信信号振幅から送信電力を算出する送信電力演算部22−18の出力と、送信電力制御(TPC)信号との差分を基に送信電力を補正する送信電力補正部13−1を新たに付加したものである。
【0072】
図14にこの第11の実施例の動作フローを示す。送信電力演算部22−18において、歪補償前の振幅値を算出し(ステップ14−1)、送信電力Px(t)を算出する(ステップ14−2)。送信電力制御(TPC)信号を用いて送信電力PTPC を算出する(ステップ14−3)。
【0073】
送信電力補正部13−1において、これらPTPC とPx(t)との差分を算出し、該差分の値に応じて送信電力を補正し(ステップ14−4)、該補正した送信電力により、電力増幅器(HPA)の電源電圧を算出して制御し(ステップ14−5)、歪み補償装置(リニアライザ)を動作させる(ステップ14−6)。
【0074】
ここで、PTPC −Px(t)≧0の場合、Px(t)で最も電力付加効率が改善されるように電力増幅器(HPA)の電源電圧を制御する。
また、PTPC −Px(t)<0の場合、PTPC で最も電力付加効率が改善されるように電力増幅器(HPA)の電源電圧を制御する。こうすることにより、送信電力の精度を高めることができる。
【0075】
次に図15に本発明の第12の実施例を示す。この第12の実施例は、歪補償後の送信信号振幅から送信電力を算出する送信電力演算部15−1の出力と、送信電力制御(TPC)信号との差分を基に、送信電力を補正する送信電力補正部15−2を新たに付加したものである。
【0076】
図16にこの第12の実施例の動作フローを示す。送信電力演算部15−1において、歪補償後の送信信号の振幅値を算出し(ステップ16−1)、送信電力Px(t)を算出する(ステップ16−2)。また、送信電力制御(TPC)信号を用いて送信電力PTPC を算出する(ステップ16−3)。
【0077】
送信電力補正部15−2において、これらPTPC とPx(t)との差分を算出し、該差分の値に応じて送信電力を補正し(ステップ16−4)、該補正した送信電力により、電力増幅器(HPA)の電源電圧を算出して制御し(ステップ16−5)、歪み補償装置(リニアライザ)を動作させる(ステップ16−6)。
【0078】
第12の実施例においても第11の実施例と同様に、
TPC −Px(t)≧0の場合、Px(t)で最も電力付加効率が改善されるように電力増幅器(HPA)の電源電圧を制御する。
また、PTPC −Px(t)<0の場合、PTPC で最も電力付加効率が改善されるように電力増幅器(HPA)の電源電圧を制御する。
第12の実施例は、歪補償後の送信信号を用いるため、更に精度の高い送信電力の補正が可能となる。
【0079】
(付記1) 送信すべき信号を増幅する電力増幅器と、該電力増幅器に入力される送信入力信号と該電力増幅器から出力される送信出力信号のフィードバック信号との誤差を基に、該電力増幅器の歪みを補償する歪み補償係数を更新する歪み補償係数更新部、該歪み補償係数を記憶保持する歪み補償係数記憶部、送信入力信号のレベルに対応した歪み補償係数を該歪み補償係数記憶部から読み出して該送信入力信号に乗じる歪み補償係数乗算部を有する歪み補償手段と、送信電力制御信号又は前記送信入力信号のレベルを基に、最良の電力効率が得られるバイアス電圧を前記電力増幅器に加える電力増幅器バイアス電圧制御手段と、を備えたことを特徴とする歪み補償機能を有する無線機。
(付記2) 前記電力増幅器バイアス電圧制御手段は、最良の電力効率が得られるバイアス電圧を予め記憶したメモリーを備え、該メモリーから最良の電力効率が得られるバイアス電圧を読み出して前記電力増幅器に加えることを特徴とする付記1に記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記3) 前記歪み補償係数記憶部は、前記送信入力信号のレベル及び前記電力増幅器のバイアス電圧にそれぞれ対応した歪み補償係数を記憶保持し、前記歪み補償手段は、送信入力信号のレベル及び電力増幅器のバイアス電圧にそれぞれ対応した歪み補償係数を該歪み補償係数記憶部から読み出して送信入力信号に乗じることを特徴とする付記1乃至2の何れかに記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記4) 前記電力増幅器バイアス電圧制御手段は、前記電力増幅器に加えるバイアス電圧を滑らかに変化させる手段を備えたことを特徴とする付記1乃至3の何れかに記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記5) 前記電力増幅器バイアス電圧制御手段は、前記電力増幅器に加えるバイアス電圧を、ローパスフィルタを介して加えることを特徴とする付記4に記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記6) 前記電力増幅器に入力する信号を、送信入力信号と、該送信入力信号に歪み補償係数を乗じた信号から該送信入力信号を差し引いた歪み補償信号とに分離し、該送信入力信号と該歪み補償信号とをそれぞれ別々に、ディジタル信号からアナログ信号に変換するディジタルアナログ変換器を通した後に加え合わせて前記電力増幅器に入力することを特徴とする付記1乃至5に記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記7) 前記歪み補償手段により送信入力信号に対して歪み補償を行った後の信号であって、ディジタル信号からアナログ信号に変換するディジタルアナログ変換器を経て電力増幅器へ入力される前の信号のレベルが所定の閾値を超えたか否かを検出するリミットオーバ検出部と、該リミットオーバ検出部で該信号が所定の閾値を超えたことを検出した場合に、前記電力増幅器から出力される送信出力信号のフィードバック信号のレベルを増大させるゲイン係数を設定するゲイン設定部と、該ゲイン設定部から出力されるゲイン係数を該送信出力信号のフィードバック信号乗じる乗算部と、を備えたことを特徴とする付記1乃至6の何れかに記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記8) 前記歪み補償手段から出力される歪み補償後の信号が電力増幅器へ入力されるタイミングと、前記電力増幅器バイアス電圧制御手段による電力増幅器へのバイアス電圧設定タイミングとを調整するために、該歪み補償手段から出力される歪み補償後の信号を、遅延素子を介して電力増幅器へ入力することを特徴とする付記1乃至7の何れかに記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記9) 前記遅延素子の遅延量を、送信入力信号のレベルに応じて制御する手段を備えたことを特徴とする付記8に記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記10) 前記送信入力信号のレベルに応じた歪み補償係数を記憶する歪み補償係数記憶部に、前記遅延素子の遅延量を指定する遅延量データを記憶させ、該歪み補償係数記憶部から該遅延量データを読み出して該遅延素子の遅延量を制御する手段を備えたことを特徴とする付記8に記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記11) 歪補償前の送信入力信号の振幅から送信電力を算出する送信電力演算部の出力と、送信電力制御信号との差分を基に送信電力を補正する送信電力補正部を付加したことを特徴とする付記1乃至10記載の歪み補償機能を有する無線機。
(付記12) 歪補償後の送信入力信号の振幅から送信電力を算出する送信電力演算部の出力と、送信電力制御信号との差分を基に送信電力を補正する送信電力補正部を付加したことを特徴とする付記1乃至10記載の歪み補償機能を有する無線機。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、送信信号を増幅する電力増幅器の歪みを補償する歪み補償手段と、電力増幅器の最良の電力付加効率が得られるバイアス電圧を加える電力増幅器バイアス電圧制御手段とを備えることにより、歪みの無い送信信号を効率良く送信することができ、これに伴って消費電力及び放熱量を低減し、放熱板等の小型化又は省略化により、電力増幅器を含む無線機全体の小型化・軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明の出力電力と電力付加効率との関係を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図5】本発明の第4の実施例を示す図である。
【図6】本発明の第5の実施例を示す図である。
【図7】本発明の第6の実施例を示す図である。
【図8】4キャリア送信信号の隣接チャネル漏洩電力を示す図である。
【図9】本発明の第7の実施例を示す図である。
【図10】本発明の第8の実施例を示す図である。
【図11】本発明の第9の実施例を示す図である。
【図12】本発明の第10の実施例を示す図である。
【図13】本発明の第11の実施例を示す図である。
【図14】本発明の第11の実施例の動作フローを示す図である。
【図15】本発明の第12の実施例を示す図である。
【図16】本発明の第12の実施例の動作フローを示す図である。
【図17】電力増幅器(HPA)の入力電力に対する出力電力と電力付加効率とを示す図である。
【図18】隣接チャネル漏洩電力を示す図である。
【図19】電力増幅器(HPA)の線形領域と非線形領域、及び電力付加効率を示す図である。
【図20】電力増幅器(HPA)の効率改善のモデル及びバイアス電圧制御による効率改善の様子を示す図である。
【図21】従来の電力増幅器(HPA)のバイアス電圧を制御する構成例を示す図である。
【図22】歪み補償装置(リニアライザ)の構成を示す図である。
【符号の説明】
21−1 バイアス電圧制御部
21−2,21−3 DC−DCコンバータ
21−4 電力増幅器(HPA)
21−5,21−6 バイアスティー
22−11 歪補償テーブル
22−13 加算器
22−14,22−15,22−16 乗算器
22−17 複素共役変換回路
22−20 乗算器
22−40 減算器

Claims (5)

  1. 送信すべき信号を増幅する電力増幅器と、
    該電力増幅器に入力される送信入力信号と該電力増幅器から出力される送信出力信号のフィードバック信号との誤差を基に、該電力増幅器の歪みを補償する歪み補償係数を更新する歪み補償係数更新部、該歪み補償係数を記憶保持する歪み補償係数記憶部、送信入力信号のレベルに対応した歪み補償係数を該歪み補償係数記憶部から読み出して該送信入力信号に乗じる歪み補償係数乗算部を有する歪み補償手段と、
    送信電力制御信号又は前記送信入力信号のレベルを基に、最良の電力効率が得られるバイアス電圧を前記電力増幅器に加える電力増幅器バイアス電圧制御手段とを備え、
    前記歪み補償係数記憶部は、前記送信入力信号のレベル及び前記電力増幅器のバイアス電圧にそれぞれ対応した歪み補償係数を記憶保持し、前記歪み補償手段は、送信入力信号のレベル及び電力増幅器のバイアス電圧にそれぞれ対応した歪み補償係数を該歪み補償係数記憶部から読み出して送信入力信号に乗じることを特徴とする歪み補償機能を有する無線機。
  2. 前記電力増幅器バイアス電圧制御手段は、前記電力増幅器に加えるバイアス電圧を滑らかに変化させる手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の歪み補償機能を有する無線機。
  3. 前記歪み補償手段から出力される歪み補償後の信号が電力増幅器へ入力されるタイミングと、前記電力増幅器バイアス電圧制御手段による電力増幅器へのバイアス電圧設定タイミングとを調整するために、該歪み補償手段から出力される歪み補償後の信号を、遅延素子を介して電力増幅器へ入力することを特徴とする請求項1又は2に記載の歪み補償機能を有する無線機。
  4. 前記遅延素子の遅延量を、送信入力信号のレベルに応じて制御する手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の歪み補償機能を有する無線機。
  5. 歪補償前又は歪補償後の送信入力信号の振幅から送信電力を算出する送信電力演算部の出力と、送信電力制御信号との差分を基に送信電力を補正する送信電力補正部を付加したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の歪み補償機能を有する無線機。
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