JP2004032252A - 歪補償送信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ディジタルプリディストータ型の歪補償送信装置に関し、DA変換器のダイナミックレンジの最大範囲までを有効に活用してディジタル信号をアナログ信号に変換する。
【解決手段】DA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルの最大値を最大値検出部1−1により検出し、閾値比較部1−2によるこの最大値と閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4の入力信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と略等しくなるよう、第1のゲイン制御部1−3でDA変換器7−4の入力信号のゲイン調整を行う。また、DA変換器7−4から出力されるアナログ信号に対して、第2のゲイン制御部1−5で可変減衰器1−6の減衰量を設定し、元の振幅に戻して電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5に入力する。
【選択図】 図1
【解決手段】DA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルの最大値を最大値検出部1−1により検出し、閾値比較部1−2によるこの最大値と閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4の入力信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と略等しくなるよう、第1のゲイン制御部1−3でDA変換器7−4の入力信号のゲイン調整を行う。また、DA変換器7−4から出力されるアナログ信号に対して、第2のゲイン制御部1−5で可変減衰器1−6の減衰量を設定し、元の振幅に戻して電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5に入力する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信システムの送信装置における電力増幅器等のアナログ回路部における非線形歪を補償する適応プリディストータ型の歪補償送信装置に関し、特に、歪補償部におけるディジタルアナログ変換器のダイナミックレンジの有効利用を図った歪補償送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、無線送信装置に用いる電力増幅器は、電力効率の良い飽和領域に近い領域で使用されるため、電力増幅器出力では帯域外輻射電力が生じる。そのため、アダプティブプリディストータ型等の歪補償装置を用いて、帯域外輻射電力を抑圧し、隣接チャネルへの影響を抑えて信号を送信する方式が採られている。
【0003】
図7にアダプティブプリディストータ型の歪補償装置の構成を示す。該歪補償装置は、入力される送信信号に、適応歪補償制御部7−1から出力される歪補償係数を乗算部7−2により乗じてプリディストーションを与え、該プリディストーションにより歪補償した信号を、変調部(MOD)7−3で変調処理して周波数変換し、DA変換器7−4によりディジタル信号からアナログ信号に変換し、電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5を通して送信する。
【0004】
電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5における非線形歪は、プリディストーションによって歪補償されているため、該アナログ送信回路部7−5からは線形な電力増幅信号が出力される。補償装置を用いることにより、アナログ送信回路部7−5の非線形歪を補償し、高い電力効率と出力信号の線形性とを同時に満たすことが可能になる。
【0005】
そして、非線形歪を生じる電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5の出力信号をフィードバックし、AD変換器7−6によりアナログ信号からディジタル信号に変換し、復調器(DEM)7−7により復調処理したフィードバック信号と、送信すべき信号の入力信号との誤差を減算部7−8に算出し、その誤差が最小となるように適応歪補償制御部7−1において歪補償係数を更新し、徐々に歪補償係数を所定の値に収束させ、定常状態において該所定の値に収束した歪補償係数を送信信号に乗じることよって誤差の少ない歪補償を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示すディジタルプリディストータ型の歪補償装置では、電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5の歪を補償するために、入力される送信信号の最大レベルが、歪補償無しの場合に図8の破線で示すように、DA変換器7−4のダイナミックレンジより若干小さくなるようにし、歪補償有りとしたときに生成されるプリディストーション信号の振幅レベルが、図8の実線で示すようにDA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値に近くなるように構成されている。
【0007】
ただし、アナログ送信回路部7−5の電力増幅器によって歪特性にばらつきがあるため、DA変換器7−4のダイナミックレンジに余裕を持たせている。そのため、DA変換器7−4のダイナミックレンジに歪補償未使用領域が生じ、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大範囲までを有効に活用しきれていなかった。
【0008】
そこで本発明は、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大範囲までを有効に活用してディジタル信号をアナログ信号に変換し、DA変換器7−4の入力信号のビット数を増大させることなく、隣接チャネル漏洩電力を含む帯域外輻射電力を低減することができる歪補償送信装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の歪補償送信装置は、(1)電力増幅器等の非線型歪を生じるアナログ送信回路部から出力される送信信号のフィードバック信号と送信すべき信号の入力信号とを比較してその誤差が最小となるような歪補償係数を、送信すべき信号の入力信号に乗じて歪補償し、該歪補償後のディジタル信号の送信信号をアナログ信号に変換し、該アナログ信号の送信信号を前記電力増幅器等のアナログ送信回路部へ送出する歪補償送信装置において、前記アナログ信号の送信信号に変換するディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅の最大値を検出する手段と、該ディジタル信号の送信信号の振幅の最大値を基に、該ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段と、該ディジタルアナログ変換器から出力されるアナログ信号の送信信号の振幅値を調整する手段と、を備えたものである。
【0010】
また、(2)前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅の最大値が、該ディジタルアナログ変換器のダイナミックレンジの最大値より僅かに小さい値となるように、前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整するものである。
【0011】
また、(3)前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段を、歪補償送信装置に入力される送信信号のゲインを調整する調整手段としたものである。
【0012】
また、(4)前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段を、歪補償送信装置のフィードバック信号のゲインを調整する手段、又は該フィードバック信号と比較される送信すべき入力信号のゲインを調整する手段としたものである。
【0013】
また、(5)前記アナログ信号の送信信号に変換するディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の平均電力を算出する手段と、該算出した平均電力を、予め設定された所望の送信信号の出力電力に対応した電力閾値と比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果を基に、送信信号の出力電力が該設定された所望の電力値と等しくなるように、前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段とを備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の第1の実施形態を示す。同図において、歪補償係数を生成する適応歪補償制御部7−1、歪補償係数を乗算する乗算部7−2、周波数変換を行う変調部(MOD)7−3、ディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換器7−4、非線型歪を生じる電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5、アナログ信号をディジタル信号に変換するAD変換器7−6、復調器(DEM)7−7、誤差を算出する減算部7−8は、図7の構成におけるものと同様であるので説明を省略する。
【0015】
本発明の第1の実施形態は、DA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルを最大値検出部1−1により監視し、所定期間に亙る送信信号の最大値を検出する。最大値検出部1−1で検出した送信信号の最大値は、閾値比較部1−2に入力され、閾値比較部1−2は送信信号の最大値を閾値と比較し、その差を算出するか、又は、閾値として複数の値を用意し、送信信号の最大値がどの閾値の間かを判定する。
【0016】
閾値比較部1−2における閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4に入力する送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と略等しくなるよう、第1のゲイン制御部1−3でゲイン係数を決定し、該ゲイン係数を乗算部1−4で送信信号に乗算してDA変換器7−4に入力する。
【0017】
また、DA変換器7−4から出力されるアナログ信号に対して、第1のゲイン制御部1−3によるゲイン係数で振幅を増大させた分、逆に振幅が減衰するよう、第2のゲイン制御部1−5は可変減衰器1−6の減衰量を設定し、送信信号の振幅を可変減衰器1−6のアナログ回路により元の振幅に戻して電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5に入力する。
【0018】
閾値比較部1−2において、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値に近いと判定された場合は、第1のゲイン制御部1−3は小さなゲイン係数を設定し、また、第2のゲイン制御部1−5は可変減衰器1−6に小さな減衰量を設定する。
【0019】
このように、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値と複数の各閾値との比較判定を基に、DA変換器7−4に入力される送信信号にゲイン係数を乗じ、DA変換器7−4の入力信号の最大値がDA変換器7−4の最大値より若干小さい値を常に維持するよう、即ち、DA変換器7−4のダイナミックレンジが常時フルに利用されるようにゲインを制御する。
【0020】
次に本発明の第2の実施形態を図2に示す。本発明の第2の実施形態は、前述した本発明の第1の実施形態における第1のゲイン制御部1−3とそのゲイン係数を乗じるゲイン係数乗算部1−4とを、歪補償送信装置の入力信号のゲイン調整に用いるようにしたものである。
【0021】
即ち、図2に示すように、DA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルを、最大値検出部2−1により初期の所定期間監視してその最大値を検出し、検出した最大値を閾値比較部2−2に出力する。閾値比較部2−2は送信信号の最大値を複数の閾値と比較し、大小判定を行う。
【0022】
閾値比較部2−2における各閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と略等しくなるよう、第1のゲイン制御部2−3でゲイン係数を決定し、該ゲイン係数を歪補償前の送信信号に乗算部2−4で乗じて歪補償送信装置に入力する。
【0023】
また、電力増幅器等のアナログ送信回路7−5から出力される送信出力信号に対して、第1のゲイン制御部2−3によるゲイン係数で振幅を増大させた分、逆に振幅が減衰するよう、第2のゲイン制御部2−5は可変減衰器2−6の減衰量を設定し、送信信号の振幅を可変減衰器2−6のアナログ回路により元の振幅に戻して送信出力とする。
【0024】
この第2の実施形態においても、DA変換器7−4に入力される初期の所定期間の送信信号最大値と複数の各閾値との比較判定を基に、歪補償送信装置に入力される送信信号にゲイン係数を乗じ、DA変換器7−4の入力信号の最大値がDA変換器7−4の最大値より若干小さい値となり、DA変換器7−4のダイナミックレンジがフルに活用される。
【0025】
次に本発明の第3の実施形態を図3に示す。フィードバックループを有する歪補償送信装置では、参照信号とフィードバック信号との誤差がゼロとなるように歪補償動作が行われる。そこで、本発明の第3の実施形態は、このフィードバック信号のゲインを調整することにより、歪補償動作を活用してDA変換器7−4の入力信号を増大させるようにしたものである。
【0026】
図3に示すように、最大値検出部3−1によりDA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルを初期の所定期間監視してその最大値を検出し、検出した最大値を閾値比較部3−2に出力する。閾値比較部3−2は送信信号の最大値を複数の閾値と比較し、大小判定を行う。
【0027】
閾値比較部3−2における各閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と比べてどの程度小さいかに応じて、第1のゲイン制御部3−3によりフィードバック信号に対するゲイン係数を小さい値に設定し、該ゲイン係数を乗算部3−4でフィードバック信号に乗じて、入力信号(参照信号)との誤差減算部7−8に入力する。
【0028】
このように、フィードバック信号のゲインを調整した場合、フィードバック信号と入力信号(参照信号)との差分が大きくなるため、適応歪補償制御部7−1は、歪補償係数を変化させ更新する。その結果、新しく更新された歪補償係数を乗算部7−2で送信信号に乗算するため、歪補償動作によって送信信号の振幅が変化することになる。
【0029】
第1のゲイン制御部3−3で設定するフィードバック信号に対するゲイン係数をより小さな値にすると、適応歪補償制御部7−1から出力される歪補償係数は大きな値のものとなり、DA変換器7−4の入力信号の振幅値は増大するので、DA変換器7−4の入力信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値より若干小さい値となるようにしてDA変換器7−4のダイナミックレンジをフルに活用することができる。
【0030】
また、第1のゲイン制御部3−3によるゲイン係数でフィードバック信号を減衰させ、歪補償係数を増大させてDA変換器7−4の入力信号の振幅値は増大させた分、電力増幅器等のアナログ送信回路7−5から出力される送信信号を減衰するよう、第2のゲイン制御部3−5は可変減衰器3−6の減衰量を設定し、送信信号の振幅を可変減衰器3−6のアナログ回路により元の振幅に戻して送信出力とする。
【0031】
図4に本発明の第4の実施形態を示す。この第4の実施形態は第3の実施形態と同様に、参照信号とフィードバック信号との誤差がゼロとなるように歪補償係数が生成される歪補償動作を活用し、第3の実施形態ではフィードバック信号のゲインを調整したのに対し、第4の実施形態は参照信号のゲインを調整するようにしたものである。
【0032】
図4に示すように、最大値検出部4−1によりDA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルを初期の所定期間監視してその最大値を検出し、検出した最大値を閾値比較部4−2に出力する。閾値比較部4−2は送信信号の最大値を複数の閾値と比較し、大小判定を行う。
【0033】
閾値比較部4−2における各閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と比べてどの程度小さいかに応じて、第1のゲイン制御部4−3により送信信号の(参照信号)に対するゲイン係数を大きい値に設定し、該ゲイン係数を乗算部4−4で参照信号に乗じて、フィードバック信号との誤差を算出する減算部7−8に入力する。
【0034】
このように参照信号のゲインを調整した場合でも第3の実施形態と同様に、フィードバック信号との差分が大きくなるため、適応歪補償制御部7−1は、歪補償係数を変化させ、その結果、新しく更新された歪補償係数を乗算部7−2で送信信号に乗算するため、歪補償動作によって送信信号の振幅が変化する。
【0035】
第1のゲイン制御部4−3で設定する参照信号に対するゲイン係数をより大きな値にすると、適応歪補償制御部7−1から出力される歪補償係数は大きな値のものとなり、DA変換器7−4の入力信号の振幅値は増大するので、DA変換器7−4の入力信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値より若干小さい値となるようにしてDA変換器7−4のダイナミックレンジをフルに活用することができる。
【0036】
また、第1のゲイン制御部4−3によるゲイン係数で参照信号の振幅を増大させ、歪補償係数を増大させてDA変換器7−4の入力信号の振幅値は増大させた分、電力増幅器等のアナログ送信回路7−5から出力される送信信号を減衰するよう、第2のゲイン制御部4−5は可変減衰器4−6の減衰量を設定し、送信信号の振幅を可変減衰器4−6のアナログ回路により元の振幅に戻して送信出力とする。
【0037】
次に図5に本発明の第5の実施形態を示す。この実施形態は、DA変換器7−4に入力される送信信号の平均電力値を平均電力演算部5−1により算出し、該平均電力値と予め設定された所望の電力値とを電力値マップ比較部5−2により比較し、その比較結果を基にゲイン制御部5−3によりゲイン係数を算定し、例えば図5に示すようにフィードバック信号に対して乗算部5−5で該ゲイン係数を乗じてフィードバック信号のゲインを調整し、適応歪補償制御部7−1による歪補償動作を活用してDA変換器7−4の入力信号を増大させる。
【0038】
なお、上記ゲイン制御部5−3によりゲイン調整を行うためのゲイン係数乗算部5−5は、図5のようにフィードバック信号に対して行う構成例以外に、DA変換器7−4への入力信号、歪補償装置の入力信号、又は参照信号の何れかに対して乗算を行う構成に容易に変形することができる。
【0039】
電力値マップ比較部5−2には、図6に示すような所望の送信出力電力に対応した電力閾値を格納した電力値マップ6−1を有し、平均電力演算部5−1で算出した平均電力値と、電力値マップ6−1に設定された所望の送信出力電力に対応した電力閾値とを電力値比較部6−2により比較し、その比較結果を基に、送信出力電力が、該設定された所望の送信出力電力となるようにゲイン制御部5−3によりゲイン調整を行う。
【0040】
また、ゲイン制御部5−3によるゲイン調整は、平均電力値に基づくゲイン調整を行うと同時に、最大値検出部5−4によりDA変換器7−4の入力信号の最大値を検出し、DA変換器7−4の入力信号がDA変換器7−4のダイナミックレンジを越える場合は、DA変換器7−4の入力信号がDA変換器7−4のダイナミックレンジより若干小さい値となるよう調整する。
【0041】
DA変換器7−4のダイナミックレンジを越えるDA変換器7−4の入力信号の最大値を放置したままにしておくと、電力増幅器7−5の出力信号のスペクトラムが劣化するため、ゲイン制御部5−3によりゲインを調整し、それに合わせて可変減衰器5−6の減衰量を調整する。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ディジタルプリディストータ型の歪補償装置における歪補償したディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換器の入力信号の振幅レベルを調整してDA変換器のダイナミックレンジを略最大範囲まで有効に利用したディジタルアナログ変換を行うことができる。
【0043】
また、歪補償したディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換器の入力信号の振幅レベルを調整する手段を用いて、送信信号の平均電力を任意の平均電力に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施形態を示す図である。
【図6】本発明の電力値マップ比較部の構成例を示す図である。
【図7】従来のアダプティブプリディストータ型の歪補償装置の構成を示す図である。
【図8】従来のDA変換器の入力信号の例を示す図である。
【符号の説明】
1−1 最大値検出部
1−2 閾値比較部
1−3 第1のゲイン制御部
1−4 乗算部
1−5 第2のゲイン制御部
1−6 可変減衰器
7−1 適応歪補償制御部
7−2 乗算部
7−3 変調部(MOD)
7−4 DA変換器
7−5 アナログ送信回路部
7−6 AD変換器
7−7 復調器(DEM)
7−8 減算部
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信システムの送信装置における電力増幅器等のアナログ回路部における非線形歪を補償する適応プリディストータ型の歪補償送信装置に関し、特に、歪補償部におけるディジタルアナログ変換器のダイナミックレンジの有効利用を図った歪補償送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、無線送信装置に用いる電力増幅器は、電力効率の良い飽和領域に近い領域で使用されるため、電力増幅器出力では帯域外輻射電力が生じる。そのため、アダプティブプリディストータ型等の歪補償装置を用いて、帯域外輻射電力を抑圧し、隣接チャネルへの影響を抑えて信号を送信する方式が採られている。
【0003】
図7にアダプティブプリディストータ型の歪補償装置の構成を示す。該歪補償装置は、入力される送信信号に、適応歪補償制御部7−1から出力される歪補償係数を乗算部7−2により乗じてプリディストーションを与え、該プリディストーションにより歪補償した信号を、変調部(MOD)7−3で変調処理して周波数変換し、DA変換器7−4によりディジタル信号からアナログ信号に変換し、電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5を通して送信する。
【0004】
電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5における非線形歪は、プリディストーションによって歪補償されているため、該アナログ送信回路部7−5からは線形な電力増幅信号が出力される。補償装置を用いることにより、アナログ送信回路部7−5の非線形歪を補償し、高い電力効率と出力信号の線形性とを同時に満たすことが可能になる。
【0005】
そして、非線形歪を生じる電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5の出力信号をフィードバックし、AD変換器7−6によりアナログ信号からディジタル信号に変換し、復調器(DEM)7−7により復調処理したフィードバック信号と、送信すべき信号の入力信号との誤差を減算部7−8に算出し、その誤差が最小となるように適応歪補償制御部7−1において歪補償係数を更新し、徐々に歪補償係数を所定の値に収束させ、定常状態において該所定の値に収束した歪補償係数を送信信号に乗じることよって誤差の少ない歪補償を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示すディジタルプリディストータ型の歪補償装置では、電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5の歪を補償するために、入力される送信信号の最大レベルが、歪補償無しの場合に図8の破線で示すように、DA変換器7−4のダイナミックレンジより若干小さくなるようにし、歪補償有りとしたときに生成されるプリディストーション信号の振幅レベルが、図8の実線で示すようにDA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値に近くなるように構成されている。
【0007】
ただし、アナログ送信回路部7−5の電力増幅器によって歪特性にばらつきがあるため、DA変換器7−4のダイナミックレンジに余裕を持たせている。そのため、DA変換器7−4のダイナミックレンジに歪補償未使用領域が生じ、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大範囲までを有効に活用しきれていなかった。
【0008】
そこで本発明は、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大範囲までを有効に活用してディジタル信号をアナログ信号に変換し、DA変換器7−4の入力信号のビット数を増大させることなく、隣接チャネル漏洩電力を含む帯域外輻射電力を低減することができる歪補償送信装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の歪補償送信装置は、(1)電力増幅器等の非線型歪を生じるアナログ送信回路部から出力される送信信号のフィードバック信号と送信すべき信号の入力信号とを比較してその誤差が最小となるような歪補償係数を、送信すべき信号の入力信号に乗じて歪補償し、該歪補償後のディジタル信号の送信信号をアナログ信号に変換し、該アナログ信号の送信信号を前記電力増幅器等のアナログ送信回路部へ送出する歪補償送信装置において、前記アナログ信号の送信信号に変換するディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅の最大値を検出する手段と、該ディジタル信号の送信信号の振幅の最大値を基に、該ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段と、該ディジタルアナログ変換器から出力されるアナログ信号の送信信号の振幅値を調整する手段と、を備えたものである。
【0010】
また、(2)前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅の最大値が、該ディジタルアナログ変換器のダイナミックレンジの最大値より僅かに小さい値となるように、前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整するものである。
【0011】
また、(3)前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段を、歪補償送信装置に入力される送信信号のゲインを調整する調整手段としたものである。
【0012】
また、(4)前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段を、歪補償送信装置のフィードバック信号のゲインを調整する手段、又は該フィードバック信号と比較される送信すべき入力信号のゲインを調整する手段としたものである。
【0013】
また、(5)前記アナログ信号の送信信号に変換するディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の平均電力を算出する手段と、該算出した平均電力を、予め設定された所望の送信信号の出力電力に対応した電力閾値と比較する比較手段と、前記比較手段による比較結果を基に、送信信号の出力電力が該設定された所望の電力値と等しくなるように、前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段とを備えたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の第1の実施形態を示す。同図において、歪補償係数を生成する適応歪補償制御部7−1、歪補償係数を乗算する乗算部7−2、周波数変換を行う変調部(MOD)7−3、ディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換器7−4、非線型歪を生じる電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5、アナログ信号をディジタル信号に変換するAD変換器7−6、復調器(DEM)7−7、誤差を算出する減算部7−8は、図7の構成におけるものと同様であるので説明を省略する。
【0015】
本発明の第1の実施形態は、DA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルを最大値検出部1−1により監視し、所定期間に亙る送信信号の最大値を検出する。最大値検出部1−1で検出した送信信号の最大値は、閾値比較部1−2に入力され、閾値比較部1−2は送信信号の最大値を閾値と比較し、その差を算出するか、又は、閾値として複数の値を用意し、送信信号の最大値がどの閾値の間かを判定する。
【0016】
閾値比較部1−2における閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4に入力する送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と略等しくなるよう、第1のゲイン制御部1−3でゲイン係数を決定し、該ゲイン係数を乗算部1−4で送信信号に乗算してDA変換器7−4に入力する。
【0017】
また、DA変換器7−4から出力されるアナログ信号に対して、第1のゲイン制御部1−3によるゲイン係数で振幅を増大させた分、逆に振幅が減衰するよう、第2のゲイン制御部1−5は可変減衰器1−6の減衰量を設定し、送信信号の振幅を可変減衰器1−6のアナログ回路により元の振幅に戻して電力増幅器等のアナログ送信回路部7−5に入力する。
【0018】
閾値比較部1−2において、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値に近いと判定された場合は、第1のゲイン制御部1−3は小さなゲイン係数を設定し、また、第2のゲイン制御部1−5は可変減衰器1−6に小さな減衰量を設定する。
【0019】
このように、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値と複数の各閾値との比較判定を基に、DA変換器7−4に入力される送信信号にゲイン係数を乗じ、DA変換器7−4の入力信号の最大値がDA変換器7−4の最大値より若干小さい値を常に維持するよう、即ち、DA変換器7−4のダイナミックレンジが常時フルに利用されるようにゲインを制御する。
【0020】
次に本発明の第2の実施形態を図2に示す。本発明の第2の実施形態は、前述した本発明の第1の実施形態における第1のゲイン制御部1−3とそのゲイン係数を乗じるゲイン係数乗算部1−4とを、歪補償送信装置の入力信号のゲイン調整に用いるようにしたものである。
【0021】
即ち、図2に示すように、DA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルを、最大値検出部2−1により初期の所定期間監視してその最大値を検出し、検出した最大値を閾値比較部2−2に出力する。閾値比較部2−2は送信信号の最大値を複数の閾値と比較し、大小判定を行う。
【0022】
閾値比較部2−2における各閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と略等しくなるよう、第1のゲイン制御部2−3でゲイン係数を決定し、該ゲイン係数を歪補償前の送信信号に乗算部2−4で乗じて歪補償送信装置に入力する。
【0023】
また、電力増幅器等のアナログ送信回路7−5から出力される送信出力信号に対して、第1のゲイン制御部2−3によるゲイン係数で振幅を増大させた分、逆に振幅が減衰するよう、第2のゲイン制御部2−5は可変減衰器2−6の減衰量を設定し、送信信号の振幅を可変減衰器2−6のアナログ回路により元の振幅に戻して送信出力とする。
【0024】
この第2の実施形態においても、DA変換器7−4に入力される初期の所定期間の送信信号最大値と複数の各閾値との比較判定を基に、歪補償送信装置に入力される送信信号にゲイン係数を乗じ、DA変換器7−4の入力信号の最大値がDA変換器7−4の最大値より若干小さい値となり、DA変換器7−4のダイナミックレンジがフルに活用される。
【0025】
次に本発明の第3の実施形態を図3に示す。フィードバックループを有する歪補償送信装置では、参照信号とフィードバック信号との誤差がゼロとなるように歪補償動作が行われる。そこで、本発明の第3の実施形態は、このフィードバック信号のゲインを調整することにより、歪補償動作を活用してDA変換器7−4の入力信号を増大させるようにしたものである。
【0026】
図3に示すように、最大値検出部3−1によりDA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルを初期の所定期間監視してその最大値を検出し、検出した最大値を閾値比較部3−2に出力する。閾値比較部3−2は送信信号の最大値を複数の閾値と比較し、大小判定を行う。
【0027】
閾値比較部3−2における各閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と比べてどの程度小さいかに応じて、第1のゲイン制御部3−3によりフィードバック信号に対するゲイン係数を小さい値に設定し、該ゲイン係数を乗算部3−4でフィードバック信号に乗じて、入力信号(参照信号)との誤差減算部7−8に入力する。
【0028】
このように、フィードバック信号のゲインを調整した場合、フィードバック信号と入力信号(参照信号)との差分が大きくなるため、適応歪補償制御部7−1は、歪補償係数を変化させ更新する。その結果、新しく更新された歪補償係数を乗算部7−2で送信信号に乗算するため、歪補償動作によって送信信号の振幅が変化することになる。
【0029】
第1のゲイン制御部3−3で設定するフィードバック信号に対するゲイン係数をより小さな値にすると、適応歪補償制御部7−1から出力される歪補償係数は大きな値のものとなり、DA変換器7−4の入力信号の振幅値は増大するので、DA変換器7−4の入力信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値より若干小さい値となるようにしてDA変換器7−4のダイナミックレンジをフルに活用することができる。
【0030】
また、第1のゲイン制御部3−3によるゲイン係数でフィードバック信号を減衰させ、歪補償係数を増大させてDA変換器7−4の入力信号の振幅値は増大させた分、電力増幅器等のアナログ送信回路7−5から出力される送信信号を減衰するよう、第2のゲイン制御部3−5は可変減衰器3−6の減衰量を設定し、送信信号の振幅を可変減衰器3−6のアナログ回路により元の振幅に戻して送信出力とする。
【0031】
図4に本発明の第4の実施形態を示す。この第4の実施形態は第3の実施形態と同様に、参照信号とフィードバック信号との誤差がゼロとなるように歪補償係数が生成される歪補償動作を活用し、第3の実施形態ではフィードバック信号のゲインを調整したのに対し、第4の実施形態は参照信号のゲインを調整するようにしたものである。
【0032】
図4に示すように、最大値検出部4−1によりDA変換器7−4に入力される送信信号の振幅レベルを初期の所定期間監視してその最大値を検出し、検出した最大値を閾値比較部4−2に出力する。閾値比較部4−2は送信信号の最大値を複数の閾値と比較し、大小判定を行う。
【0033】
閾値比較部4−2における各閾値との大小比較判定を基に、DA変換器7−4に入力される送信信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値と比べてどの程度小さいかに応じて、第1のゲイン制御部4−3により送信信号の(参照信号)に対するゲイン係数を大きい値に設定し、該ゲイン係数を乗算部4−4で参照信号に乗じて、フィードバック信号との誤差を算出する減算部7−8に入力する。
【0034】
このように参照信号のゲインを調整した場合でも第3の実施形態と同様に、フィードバック信号との差分が大きくなるため、適応歪補償制御部7−1は、歪補償係数を変化させ、その結果、新しく更新された歪補償係数を乗算部7−2で送信信号に乗算するため、歪補償動作によって送信信号の振幅が変化する。
【0035】
第1のゲイン制御部4−3で設定する参照信号に対するゲイン係数をより大きな値にすると、適応歪補償制御部7−1から出力される歪補償係数は大きな値のものとなり、DA変換器7−4の入力信号の振幅値は増大するので、DA変換器7−4の入力信号の最大値が、DA変換器7−4のダイナミックレンジの最大値より若干小さい値となるようにしてDA変換器7−4のダイナミックレンジをフルに活用することができる。
【0036】
また、第1のゲイン制御部4−3によるゲイン係数で参照信号の振幅を増大させ、歪補償係数を増大させてDA変換器7−4の入力信号の振幅値は増大させた分、電力増幅器等のアナログ送信回路7−5から出力される送信信号を減衰するよう、第2のゲイン制御部4−5は可変減衰器4−6の減衰量を設定し、送信信号の振幅を可変減衰器4−6のアナログ回路により元の振幅に戻して送信出力とする。
【0037】
次に図5に本発明の第5の実施形態を示す。この実施形態は、DA変換器7−4に入力される送信信号の平均電力値を平均電力演算部5−1により算出し、該平均電力値と予め設定された所望の電力値とを電力値マップ比較部5−2により比較し、その比較結果を基にゲイン制御部5−3によりゲイン係数を算定し、例えば図5に示すようにフィードバック信号に対して乗算部5−5で該ゲイン係数を乗じてフィードバック信号のゲインを調整し、適応歪補償制御部7−1による歪補償動作を活用してDA変換器7−4の入力信号を増大させる。
【0038】
なお、上記ゲイン制御部5−3によりゲイン調整を行うためのゲイン係数乗算部5−5は、図5のようにフィードバック信号に対して行う構成例以外に、DA変換器7−4への入力信号、歪補償装置の入力信号、又は参照信号の何れかに対して乗算を行う構成に容易に変形することができる。
【0039】
電力値マップ比較部5−2には、図6に示すような所望の送信出力電力に対応した電力閾値を格納した電力値マップ6−1を有し、平均電力演算部5−1で算出した平均電力値と、電力値マップ6−1に設定された所望の送信出力電力に対応した電力閾値とを電力値比較部6−2により比較し、その比較結果を基に、送信出力電力が、該設定された所望の送信出力電力となるようにゲイン制御部5−3によりゲイン調整を行う。
【0040】
また、ゲイン制御部5−3によるゲイン調整は、平均電力値に基づくゲイン調整を行うと同時に、最大値検出部5−4によりDA変換器7−4の入力信号の最大値を検出し、DA変換器7−4の入力信号がDA変換器7−4のダイナミックレンジを越える場合は、DA変換器7−4の入力信号がDA変換器7−4のダイナミックレンジより若干小さい値となるよう調整する。
【0041】
DA変換器7−4のダイナミックレンジを越えるDA変換器7−4の入力信号の最大値を放置したままにしておくと、電力増幅器7−5の出力信号のスペクトラムが劣化するため、ゲイン制御部5−3によりゲインを調整し、それに合わせて可変減衰器5−6の減衰量を調整する。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ディジタルプリディストータ型の歪補償装置における歪補償したディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換器の入力信号の振幅レベルを調整してDA変換器のダイナミックレンジを略最大範囲まで有効に利用したディジタルアナログ変換を行うことができる。
【0043】
また、歪補償したディジタル信号をアナログ信号に変換するDA変換器の入力信号の振幅レベルを調整する手段を用いて、送信信号の平均電力を任意の平均電力に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の第5の実施形態を示す図である。
【図6】本発明の電力値マップ比較部の構成例を示す図である。
【図7】従来のアダプティブプリディストータ型の歪補償装置の構成を示す図である。
【図8】従来のDA変換器の入力信号の例を示す図である。
【符号の説明】
1−1 最大値検出部
1−2 閾値比較部
1−3 第1のゲイン制御部
1−4 乗算部
1−5 第2のゲイン制御部
1−6 可変減衰器
7−1 適応歪補償制御部
7−2 乗算部
7−3 変調部(MOD)
7−4 DA変換器
7−5 アナログ送信回路部
7−6 AD変換器
7−7 復調器(DEM)
7−8 減算部
Claims (5)
- 電力増幅器等の非線型歪を生じるアナログ送信回路部から出力される送信信号のフィードバック信号と送信すべき信号の入力信号とを比較してその誤差が最小となるような歪補償係数を、送信すべき信号の入力信号に乗じて歪補償し、該歪補償後のディジタル信号の送信信号をアナログ信号に変換し、該アナログ信号の送信信号を前記電力増幅器等のアナログ送信回路部へ送出する歪補償送信装置において、
前記アナログ信号の送信信号に変換するディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅の最大値を検出する手段と、
該ディジタル信号の送信信号の振幅の最大値を基に、該ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段と、
該ディジタルアナログ変換器から出力されるアナログ信号の送信信号の振幅値を調整する手段と、
を備えたことを特徴とする歪補償送信装置。 - 前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅の最大値が、該ディジタルアナログ変換器のダイナミックレンジの最大値より僅かに小さい値となるように、前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整することを特徴とする請求項1に記載の歪補償送信装置。
- 前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段を、歪補償送信装置に入力される送信信号のゲインを調整する調整手段としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の歪補償送信装置。
- 前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段を、歪補償送信装置のフィードバック信号のゲインを調整する手段、又は該フィードバック信号と比較される送信すべき入力信号のゲインを調整する手段としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の歪補償送信装置。
- 前記アナログ信号の送信信号に変換するディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の平均電力を算出する手段と、
該算出した平均電力を、予め設定された所望の送信信号の出力電力に対応した電力閾値と比較する比較手段と、
前記比較手段による比較結果を基に、送信信号の出力電力が該設定された所望の電力値と等しくなるように、前記ディジタルアナログ変換器に入力されるディジタル信号の送信信号の振幅を調整する手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の歪補償送信装置。
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