JP3323715B2 - 無線装置 - Google Patents
無線装置Info
- Publication number
- JP3323715B2 JP3323715B2 JP31186095A JP31186095A JP3323715B2 JP 3323715 B2 JP3323715 B2 JP 3323715B2 JP 31186095 A JP31186095 A JP 31186095A JP 31186095 A JP31186095 A JP 31186095A JP 3323715 B2 JP3323715 B2 JP 3323715B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- offset
- compensation coefficient
- distortion compensation
- distortion
- data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03F—AMPLIFIERS
- H03F1/00—Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
- H03F1/32—Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
- H03F1/3241—Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion using predistortion circuits
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B1/00—Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
- H04B1/02—Transmitters
- H04B1/04—Circuits
- H04B2001/0408—Circuits with power amplifiers
- H04B2001/0425—Circuits with power amplifiers with linearisation using predistortion
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Time-Division Multiplex Systems (AREA)
- Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
- Transmitters (AREA)
- Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線装置に係わり、
特に送信電力増幅器の増幅特性を直線化して非線形歪を
抑え、隣接チャネル漏洩電力を低減する歪補償機能を備
えた無線装置に関する。
特に送信電力増幅器の増幅特性を直線化して非線形歪を
抑え、隣接チャネル漏洩電力を低減する歪補償機能を備
えた無線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年周波数資源が逼迫し、無線通信に於
いてディジタル化による高能率伝送が多く用いられるよ
うになってきた。無線通信に多値振幅変調方式を適用す
る場合、送信側特に電力増幅器の増幅特性を直線化して
非線型歪みを抑え、隣接チャネル漏洩電力を低減する技
術が重要であり、また線型性に劣る増幅器を使用し電力
効率の向上を図る場合はそれによる歪発生を補償する技
術が必須である。
いてディジタル化による高能率伝送が多く用いられるよ
うになってきた。無線通信に多値振幅変調方式を適用す
る場合、送信側特に電力増幅器の増幅特性を直線化して
非線型歪みを抑え、隣接チャネル漏洩電力を低減する技
術が重要であり、また線型性に劣る増幅器を使用し電力
効率の向上を図る場合はそれによる歪発生を補償する技
術が必須である。
【0003】図36は従来の無線機における送信装置一
例のブロック図であり、音声CODEC(Coder/Decode
r)1から送出されるデジタルデータ群は、TDMA部2
においてバースト処理及びI信号とQ信号に分離処理さ
れ、割り当てられたタイムスロットにおいてDA変換器
に出力される。DA変換器3はそれをアナログのベース
バンド信号に変換して直交変調器4に入力する。直交変
調器4は入力されたI信号、Q信号にそれぞれ基準搬送
波とこれを900移相した信号を乗算し、乗算結果を加
算することにより直交変換を行って出力する。周波数変
換器5は直交変調信号と局部発振信号をミキシングして
周波数変換し、送信電力増幅器6は周波数変換器5から
出力された搬送波を電力増幅して空中線(アンテナ)7
より空中に放射する。
例のブロック図であり、音声CODEC(Coder/Decode
r)1から送出されるデジタルデータ群は、TDMA部2
においてバースト処理及びI信号とQ信号に分離処理さ
れ、割り当てられたタイムスロットにおいてDA変換器
に出力される。DA変換器3はそれをアナログのベース
バンド信号に変換して直交変調器4に入力する。直交変
調器4は入力されたI信号、Q信号にそれぞれ基準搬送
波とこれを900移相した信号を乗算し、乗算結果を加
算することにより直交変換を行って出力する。周波数変
換器5は直交変調信号と局部発振信号をミキシングして
周波数変換し、送信電力増幅器6は周波数変換器5から
出力された搬送波を電力増幅して空中線(アンテナ)7
より空中に放射する。
【0004】かかる送信装置において、送信電力増幅器
の入出力特性は図37(a)の点線で示すように非直線
性になる。この非直線特性により非線形歪が発生し、送
信周波数f0周辺の周波数スペクトラムは図37(b)
の点線に示すようにサイドローブが持ち上がり、隣接チ
ャネルに漏洩し、隣接妨害を生じる。このため、歪発生
を補償する歪補償技術としてLINC(Linear Amplifi
cation By Combination Of C-Class Amplification)、フ
ィードフォワード方式、アナログカルテシアン方式、ポ
ーラループ方式、非線型素子によるプリディストーショ
ン方式等のアナログの歪補償方式が多種提案されてい
る。しかしながら、これら方式は、歪改善性能を向上さ
せるために帰還ゲインを多くすると帯域雑音が増加した
り、位相調整が難しいという欠点を有していた。
の入出力特性は図37(a)の点線で示すように非直線
性になる。この非直線特性により非線形歪が発生し、送
信周波数f0周辺の周波数スペクトラムは図37(b)
の点線に示すようにサイドローブが持ち上がり、隣接チ
ャネルに漏洩し、隣接妨害を生じる。このため、歪発生
を補償する歪補償技術としてLINC(Linear Amplifi
cation By Combination Of C-Class Amplification)、フ
ィードフォワード方式、アナログカルテシアン方式、ポ
ーラループ方式、非線型素子によるプリディストーショ
ン方式等のアナログの歪補償方式が多種提案されてい
る。しかしながら、これら方式は、歪改善性能を向上さ
せるために帰還ゲインを多くすると帯域雑音が増加した
り、位相調整が難しいという欠点を有していた。
【0005】このような現状に於いて、近年LSI技術
の進歩により信号処理プロセッサー(DSP:Digital S
ignal Processor)の処理速度が格段に向上して来たた
めに、ディジタル信号処理技術により歪補償する方式が
現実のものとなってきた。ディジタル非線形歪補償方式
としては、ビクトリア大学(オーストラリア)で提唱さ
れたAdaptive Linearisation using pre-distortion (M
ichael Fsulkner & Mats Johanson; "Adaptive Lineari
sation using pre-distortion-Experimental Results",
IEEE TRANSACTION ON VEHICULAR TECHNOLOGY, VOL.NO
2. MAY 1994)等多くの論文が発表されており、理論とし
ては周知なものとなっている。このディジタル方式が実
用化されれば前述アナログ方式の欠点が解決されること
になる。
の進歩により信号処理プロセッサー(DSP:Digital S
ignal Processor)の処理速度が格段に向上して来たた
めに、ディジタル信号処理技術により歪補償する方式が
現実のものとなってきた。ディジタル非線形歪補償方式
としては、ビクトリア大学(オーストラリア)で提唱さ
れたAdaptive Linearisation using pre-distortion (M
ichael Fsulkner & Mats Johanson; "Adaptive Lineari
sation using pre-distortion-Experimental Results",
IEEE TRANSACTION ON VEHICULAR TECHNOLOGY, VOL.NO
2. MAY 1994)等多くの論文が発表されており、理論とし
ては周知なものとなっている。このディジタル方式が実
用化されれば前述アナログ方式の欠点が解決されること
になる。
【0006】図38はDSPを用いたデジタル非線形歪
補償機能を備えた送信装置のブロック図である。音声C
ODEC1から送出されるデジタルデータ群は、TDM
A部2においてバースト処理され、割り当てられたタイ
ムスロットにおいて例えば、DSPで構成される演算/
制御部8に入力される。演算/制御部8は機能的に図3
9に示すように、変調信号の入力レベル0〜1023に
応じた歪補償係数h(pi)(i=0〜1023)を記憶する歪補償係
数記憶部8a、送信データに応じた歪補償係数h(pi)を
用いて該送信データに歪補償処理(プリディストーショ
ン)をほどこすプリディストーション部8b、送信変調
信号と後述する直交検波器で復調された復調信号を比較
し、その差が零となるように歪補償係数h(pi)を演算、
更新する歪補償係数演算部8cを備えている。
補償機能を備えた送信装置のブロック図である。音声C
ODEC1から送出されるデジタルデータ群は、TDM
A部2においてバースト処理され、割り当てられたタイ
ムスロットにおいて例えば、DSPで構成される演算/
制御部8に入力される。演算/制御部8は機能的に図3
9に示すように、変調信号の入力レベル0〜1023に
応じた歪補償係数h(pi)(i=0〜1023)を記憶する歪補償係
数記憶部8a、送信データに応じた歪補償係数h(pi)を
用いて該送信データに歪補償処理(プリディストーショ
ン)をほどこすプリディストーション部8b、送信変調
信号と後述する直交検波器で復調された復調信号を比較
し、その差が零となるように歪補償係数h(pi)を演算、
更新する歪補償係数演算部8cを備えている。
【0007】演算/制御部8は入力信号のレベルに応じ
た歪補償係数h(pi)を用いて該入力信号にプリディスト
ーション処理を施し、I信号とQ信号に変換してDA変
換器3に入力する。DA変換器3は入力されたI信号と
Q信号をアナログのベースバンド信号に変換して直交変
調器4に入力する。直交変調器4は入力されたI信号、
Q信号にそれぞれ基準搬送波とこれを900移相した信
号を乗算し、乗算結果を加算することにより直交変換を
行って出力する。周波数変換器5は直交変調信号と局部
発振信号をミキシングして周波数変換し、送信電力増幅
器6は周波数変換器5から出力された搬送波信号を電力
増幅して空中線(アンテナ)7より空中に放射する。送
信信号の一部は方向性結合器9を介して周波数変換器1
0に入力され、ここで周波数変換されて直交検波器11
に入力される。直交検波器11は入力信号にそれぞれ基
準搬送波とこれを900移相した信号を乗算して直交検
波を行い、送信側におけるベースバンドのI、Q信号を
再現してAD変換器12に入力する。AD変換器12は
入力されたI,Q信号をデジタルに変換して演算/制御
部8に入力する。演算/制御部8は送信した変調信号と
直交検波器で復調された復調信号を比較し、その差が零
となるように歪補償係数h(pi)を演算、更新する。つい
で、次の送信すべき変調信号に更新した歪補償係数を用
いてプリディストーション処理を施して出力する。以
後、上記動作を繰り返すことにより、送信電力増幅器の
非線形歪を抑えて隣接チャネル漏洩電力を低減する。
た歪補償係数h(pi)を用いて該入力信号にプリディスト
ーション処理を施し、I信号とQ信号に変換してDA変
換器3に入力する。DA変換器3は入力されたI信号と
Q信号をアナログのベースバンド信号に変換して直交変
調器4に入力する。直交変調器4は入力されたI信号、
Q信号にそれぞれ基準搬送波とこれを900移相した信
号を乗算し、乗算結果を加算することにより直交変換を
行って出力する。周波数変換器5は直交変調信号と局部
発振信号をミキシングして周波数変換し、送信電力増幅
器6は周波数変換器5から出力された搬送波信号を電力
増幅して空中線(アンテナ)7より空中に放射する。送
信信号の一部は方向性結合器9を介して周波数変換器1
0に入力され、ここで周波数変換されて直交検波器11
に入力される。直交検波器11は入力信号にそれぞれ基
準搬送波とこれを900移相した信号を乗算して直交検
波を行い、送信側におけるベースバンドのI、Q信号を
再現してAD変換器12に入力する。AD変換器12は
入力されたI,Q信号をデジタルに変換して演算/制御
部8に入力する。演算/制御部8は送信した変調信号と
直交検波器で復調された復調信号を比較し、その差が零
となるように歪補償係数h(pi)を演算、更新する。つい
で、次の送信すべき変調信号に更新した歪補償係数を用
いてプリディストーション処理を施して出力する。以
後、上記動作を繰り返すことにより、送信電力増幅器の
非線形歪を抑えて隣接チャネル漏洩電力を低減する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、デジタ
ル非線形歪補償方式は、送出信号を帰還検波し、送出信
号と帰還信号の振幅をディジタル変換して比較し、比較
結果に基づいて歪補償係数をリアルタイムに更新すると
いう原理である。このため、ディジタル処理するDSP
の動作速度による制限を受け、データ伝送速度が高速に
なると処理速度が追いつかなくなるという欠点があっ
た。すなわち、DSPは8Kbps程度の伝送速度にはリア
ルタイム演算が間に合うが、32Kbpsの高速伝送になると
演算が間に合わなくなる。かかる欠点は伝送速度が高速
になるほど帯域が広がり歪補償の必要性が増す高速伝送
には致命的であり、換言すれば、図38の従来方法は高
速伝送に適用できない。
ル非線形歪補償方式は、送出信号を帰還検波し、送出信
号と帰還信号の振幅をディジタル変換して比較し、比較
結果に基づいて歪補償係数をリアルタイムに更新すると
いう原理である。このため、ディジタル処理するDSP
の動作速度による制限を受け、データ伝送速度が高速に
なると処理速度が追いつかなくなるという欠点があっ
た。すなわち、DSPは8Kbps程度の伝送速度にはリア
ルタイム演算が間に合うが、32Kbpsの高速伝送になると
演算が間に合わなくなる。かかる欠点は伝送速度が高速
になるほど帯域が広がり歪補償の必要性が増す高速伝送
には致命的であり、換言すれば、図38の従来方法は高
速伝送に適用できない。
【0009】かかる問題を解決する方法としてTDMA
方式の無線装置では、自己に割り当てられたタイムスロ
ットにおいて送信した変調信号のデータを蓄えておき、
アイドルスロットの期間にまたがって歪補償の演算を行
うことが考えられる。しかし、かかる方法では、バース
ト毎の歪み補償係数の更新になるので、各レベルの歪補
償係数は良くて1TDMAフレーム周期に1回更新され
るだけである。このため、歪補償係数が収束するまで時
間がかかり、その間は歪補償が正常に行われず帯域が拡
がり、隣接妨害を生じ、しかも良好なデータ通信が行え
ないという問題がある。尚、図38のリアルタイム処理
の場合には、1タイムスロットにn回同一レベルのデー
タが入力されるとn回歪補償係数が更新され、歪補償係
数は短時間で収束する。
方式の無線装置では、自己に割り当てられたタイムスロ
ットにおいて送信した変調信号のデータを蓄えておき、
アイドルスロットの期間にまたがって歪補償の演算を行
うことが考えられる。しかし、かかる方法では、バース
ト毎の歪み補償係数の更新になるので、各レベルの歪補
償係数は良くて1TDMAフレーム周期に1回更新され
るだけである。このため、歪補償係数が収束するまで時
間がかかり、その間は歪補償が正常に行われず帯域が拡
がり、隣接妨害を生じ、しかも良好なデータ通信が行え
ないという問題がある。尚、図38のリアルタイム処理
の場合には、1タイムスロットにn回同一レベルのデー
タが入力されるとn回歪補償係数が更新され、歪補償係
数は短時間で収束する。
【0010】ところで、ベースバンド信号を位相と振幅
に分離し、その大きさを比較する歪補償方式において
は、直交変調器と直交検波器のオフセットによる振幅誤
差があるとその演算に誤差を生じて適正な歪補償が行な
われなくなる。図40はQPSK変調された変調波を複
素平面上に表したもので方向が位相、長さが振幅であ
る。図のように本来振幅がaである場合、オフセットが
存在すると該オフセットが重畳され制御/演算部はその
振幅をbと誤認識する。デジタル非線形歪補償方式はそ
の振幅成分を比較するものであるため、かかる振幅の誤
認識は歪補償誤差発生につながり、適正な歪補償ができ
なくなる。すなわち、オフセットが補償されないうち
は、歪係数更新処理は意味がないばかりか却って悪影響
をおよぼすことになる。
に分離し、その大きさを比較する歪補償方式において
は、直交変調器と直交検波器のオフセットによる振幅誤
差があるとその演算に誤差を生じて適正な歪補償が行な
われなくなる。図40はQPSK変調された変調波を複
素平面上に表したもので方向が位相、長さが振幅であ
る。図のように本来振幅がaである場合、オフセットが
存在すると該オフセットが重畳され制御/演算部はその
振幅をbと誤認識する。デジタル非線形歪補償方式はそ
の振幅成分を比較するものであるため、かかる振幅の誤
認識は歪補償誤差発生につながり、適正な歪補償ができ
なくなる。すなわち、オフセットが補償されないうち
は、歪係数更新処理は意味がないばかりか却って悪影響
をおよぼすことになる。
【0011】以上から本発明の第1の目的は、高速デー
タ伝送に適用できる歪補償機能を備えた無線装置を提供
することである。本発明の第2の目的は、予め歪補償係
数を演算してメモリに記憶しておき、該歪補償係数を用
いてプリディストーション処理、歪補償係数更新処理を
実行して歪補償係数の収束時間を短縮し、帯域の拡がり
を抑え、かつ、良好なデータ送信ができる無線装置を提
供することである。本発明の第3の目的は最新の歪補償
係数を保存し、次回の通信に際して、該歪補償係数から
プリディストーション処理、歪補償係数更新処理を実行
して歪補償係数の収束時間を短縮する無線装置を提供す
ることである。
タ伝送に適用できる歪補償機能を備えた無線装置を提供
することである。本発明の第2の目的は、予め歪補償係
数を演算してメモリに記憶しておき、該歪補償係数を用
いてプリディストーション処理、歪補償係数更新処理を
実行して歪補償係数の収束時間を短縮し、帯域の拡がり
を抑え、かつ、良好なデータ送信ができる無線装置を提
供することである。本発明の第3の目的は最新の歪補償
係数を保存し、次回の通信に際して、該歪補償係数から
プリディストーション処理、歪補償係数更新処理を実行
して歪補償係数の収束時間を短縮する無線装置を提供す
ることである。
【0012】本発明の第4の目的は、歪補償係数を演算
してメモリに格納した後、直交検波器等の帰還手段を無
線装置より取り外して運用し、メモリに記憶されている
歪補償係数を用いて正確なプリディストーション処理を
行うことにより、低価格、軽量化、サイズの小型化がで
きる無線装置を提供することである。本発明の第5の目
的は、変調器、検波器のオフセットを補償してから、歪
補償係数の更新処理を実行する無線装置を提供すること
である。本発明の第6の目的は、変調器、検波器のオフ
セット補償時間を短縮し、歪補償係数更新処理の開始時
間を早めることができる無線装置を提供することであ
る。
してメモリに格納した後、直交検波器等の帰還手段を無
線装置より取り外して運用し、メモリに記憶されている
歪補償係数を用いて正確なプリディストーション処理を
行うことにより、低価格、軽量化、サイズの小型化がで
きる無線装置を提供することである。本発明の第5の目
的は、変調器、検波器のオフセットを補償してから、歪
補償係数の更新処理を実行する無線装置を提供すること
である。本発明の第6の目的は、変調器、検波器のオフ
セット補償時間を短縮し、歪補償係数更新処理の開始時
間を早めることができる無線装置を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。21はアナログ信号をデジタルデータに変換
するCODEC、22は入力されたデータを割り当てら
れたタイムスロット以前の所定のタイミングでバースト
化して、データを出力するTDMA部、23は該バース
トデータを記憶する入力バッファメモリ、24は例えば
DSPで構成される演算/制御部(歪補償部)であり、
入力データのレベルに応じた歪補償係数h(pi)を用い
て該入力データにプリディストーション処理を施し、I
信号とQ信号に変換して出力すると共に、前記入力デ
ータと直交検波器で復調された復調データを比較し、そ
の差が零となるように演算して歪補償係数h(pi)を更新
する。25は予め送信電力増幅器等の歪特性を補償する
ための歪補償係数を記憶する不揮発性記憶手段あるいは
バッテリーバックアップされた記憶手段、26はプリデ
ィストーション処理を施されたI信号とQ信号を記憶す
る出力バッファメモリ、27は出力バッファに記憶され
たI信号とQ信号をアナログのベースバンド信号に変換
するDA変換器、28は直交変調器であり、入力された
I信号、Q信号にそれぞれ基準搬送波とこれを900移
相した信号を乗算し、乗算結果を加算することにより直
交変換を行って出力する。29は直交変調器出力信号と
局部発振信号をミキシングしてアップコンバーションす
る周波数変換器、30は周波数変換器から出力された搬
送波信号を電力増幅して空中線(アンテナ)31より空
中に放射する送信電力増幅器、32は送信信号の一部を
取り出す方向性結合器、33は搬送波と局部発振信号を
ミキシングしてダウンコンバーションする周波数変換
器、34は直交検波器であり、入力信号にそれぞれ基準
搬送波とこれを900移相した信号を乗算して直交検波
を行い、送信側におけるベースバンドのI、Q信号を再
現して出力するもの、35は直交検波器より入力された
I,Q信号をデジタルに変換するAD変換器、37は直
交検波された復調データ(帰還データ)を記憶する帰還
バッファメモリである。
図である。21はアナログ信号をデジタルデータに変換
するCODEC、22は入力されたデータを割り当てら
れたタイムスロット以前の所定のタイミングでバースト
化して、データを出力するTDMA部、23は該バース
トデータを記憶する入力バッファメモリ、24は例えば
DSPで構成される演算/制御部(歪補償部)であり、
入力データのレベルに応じた歪補償係数h(pi)を用い
て該入力データにプリディストーション処理を施し、I
信号とQ信号に変換して出力すると共に、前記入力デ
ータと直交検波器で復調された復調データを比較し、そ
の差が零となるように演算して歪補償係数h(pi)を更新
する。25は予め送信電力増幅器等の歪特性を補償する
ための歪補償係数を記憶する不揮発性記憶手段あるいは
バッテリーバックアップされた記憶手段、26はプリデ
ィストーション処理を施されたI信号とQ信号を記憶す
る出力バッファメモリ、27は出力バッファに記憶され
たI信号とQ信号をアナログのベースバンド信号に変換
するDA変換器、28は直交変調器であり、入力された
I信号、Q信号にそれぞれ基準搬送波とこれを900移
相した信号を乗算し、乗算結果を加算することにより直
交変換を行って出力する。29は直交変調器出力信号と
局部発振信号をミキシングしてアップコンバーションす
る周波数変換器、30は周波数変換器から出力された搬
送波信号を電力増幅して空中線(アンテナ)31より空
中に放射する送信電力増幅器、32は送信信号の一部を
取り出す方向性結合器、33は搬送波と局部発振信号を
ミキシングしてダウンコンバーションする周波数変換
器、34は直交検波器であり、入力信号にそれぞれ基準
搬送波とこれを900移相した信号を乗算して直交検波
を行い、送信側におけるベースバンドのI、Q信号を再
現して出力するもの、35は直交検波器より入力された
I,Q信号をデジタルに変換するAD変換器、37は直
交検波された復調データ(帰還データ)を記憶する帰還
バッファメモリである。
【0014】予め、空中線31を除去し、該空中線と同
一の入力インピーダンスを有する疑似負荷で送信電力増
幅器30の出力を終端し、ランダムの送信データを演算
/制御部24に入力する。演算/制御部24は該データ
にプリディストーション処理を施して出力すると共に、
搬送波を帰還検波して得られたデータとを比較して歪補
償係数を演算更新する。以後、上記プリディストーショ
ン処理及び歪補償係数の更新処理を繰返して収束した歪
補償係数を記憶手段25に記憶する。実際の運用時に
は、演算/制御部24は該記憶手段25に記憶されてい
る歪補償係数を用いて送信するデジタルデータにプリデ
ィストーション処理を施すと共に、送信した変調信号
と、搬送波を復調して得られた復調信号とを用いて歪補
償係数を演算、更新し、通信終了時に最新の歪補償係数
で記憶手段25の内容を書き替え、次回の通信に際して
該記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いてプリデ
ィストーション処理を行う。
一の入力インピーダンスを有する疑似負荷で送信電力増
幅器30の出力を終端し、ランダムの送信データを演算
/制御部24に入力する。演算/制御部24は該データ
にプリディストーション処理を施して出力すると共に、
搬送波を帰還検波して得られたデータとを比較して歪補
償係数を演算更新する。以後、上記プリディストーショ
ン処理及び歪補償係数の更新処理を繰返して収束した歪
補償係数を記憶手段25に記憶する。実際の運用時に
は、演算/制御部24は該記憶手段25に記憶されてい
る歪補償係数を用いて送信するデジタルデータにプリデ
ィストーション処理を施すと共に、送信した変調信号
と、搬送波を復調して得られた復調信号とを用いて歪補
償係数を演算、更新し、通信終了時に最新の歪補償係数
で記憶手段25の内容を書き替え、次回の通信に際して
該記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いてプリデ
ィストーション処理を行う。
【0015】以上のように、予め送信電力増幅器の非線
形歪を抑え、隣接チャネル漏洩を防止するための歪補償
係数を求めて記憶手段に記憶しておき、運用時に該歪補
償係数から始めて歪補償係数を更新するようにしたから
歪補償係数が短時間で一定値に収束して運用時の状態に
応じた正しいプリディストーション処理ができ、帯域の
拡がりを抑えて隣接チャネル漏洩電力を低減することが
できる。また、通信終了時に最新の歪補償係数を記憶手
段に保存して次回の通信に際して使用するようにしたか
ら運用時に歪補償係数を短時間で一定値に収束させるこ
とができる。
形歪を抑え、隣接チャネル漏洩を防止するための歪補償
係数を求めて記憶手段に記憶しておき、運用時に該歪補
償係数から始めて歪補償係数を更新するようにしたから
歪補償係数が短時間で一定値に収束して運用時の状態に
応じた正しいプリディストーション処理ができ、帯域の
拡がりを抑えて隣接チャネル漏洩電力を低減することが
できる。また、通信終了時に最新の歪補償係数を記憶手
段に保存して次回の通信に際して使用するようにしたか
ら運用時に歪補償係数を短時間で一定値に収束させるこ
とができる。
【0016】また、割り当てられたタイムスロット以前
に、演算/制御部24は入力データにプリディストーシ
ョン処理を施して出力バッファメモリ26に記憶し、前
記割り当てられたタイムスロットにおいて直交変調器2
7は該出力バッファに記憶されたデータに基づいて直交
変調し、電力増幅器30は搬送波を増幅してアンテナ3
1より空中に放射し、直交検波器34は該搬送波を検波
して帰還バッファメモリ37に格納し、演算/制御部2
4は割り当てられたタイムスロット及びアイドルタイム
スロットにまたがって、送信データと復調データを用い
て歪補償係数の演算更新処理を行う。このようにしたか
ら、確実に1TDMAフレーム期間において、歪補償係
数の更新処理を行って次の自己割り当てタイムスロット
において該更新された歪補償係数を用いてプリディスト
ーション処理を行うことができる。
に、演算/制御部24は入力データにプリディストーシ
ョン処理を施して出力バッファメモリ26に記憶し、前
記割り当てられたタイムスロットにおいて直交変調器2
7は該出力バッファに記憶されたデータに基づいて直交
変調し、電力増幅器30は搬送波を増幅してアンテナ3
1より空中に放射し、直交検波器34は該搬送波を検波
して帰還バッファメモリ37に格納し、演算/制御部2
4は割り当てられたタイムスロット及びアイドルタイム
スロットにまたがって、送信データと復調データを用い
て歪補償係数の演算更新処理を行う。このようにしたか
ら、確実に1TDMAフレーム期間において、歪補償係
数の更新処理を行って次の自己割り当てタイムスロット
において該更新された歪補償係数を用いてプリディスト
ーション処理を行うことができる。
【0017】次のTDMAフレーム期間における自己の
タイムスロットが迫ったとき、演算/制御部24は歪補
償係数の更新処理を打切る。このようにすれば、伝送速
度が高速になって全入力データについてアイドルタイム
スロットにおいて歪補償係数の更新ができない場合で
も、演算/制御部24はプリディストーション処理と歪
補償係数の更新処理を交互に混乱することなく継続する
ことができる。また、演算/制御部24は歪補償係数の
更新に際して、送信データの各レベル毎に歪補償係数の
更新処理を実行すると共に、TDMAフレーム期間にお
いて既に更新済みのレベルの送信データについては、該
TDMA期間において歪補償係数の演算、更新を省略す
る。このようにすることにより、歪補償係数の演算、更
新回数を少なくすることができ、伝送速度が高速になっ
てアイドルタイムスロットの期間が短くなっても十分に
歪補償係数の更新が可能になり、高速伝送に対応するこ
とができる。
タイムスロットが迫ったとき、演算/制御部24は歪補
償係数の更新処理を打切る。このようにすれば、伝送速
度が高速になって全入力データについてアイドルタイム
スロットにおいて歪補償係数の更新ができない場合で
も、演算/制御部24はプリディストーション処理と歪
補償係数の更新処理を交互に混乱することなく継続する
ことができる。また、演算/制御部24は歪補償係数の
更新に際して、送信データの各レベル毎に歪補償係数の
更新処理を実行すると共に、TDMAフレーム期間にお
いて既に更新済みのレベルの送信データについては、該
TDMA期間において歪補償係数の演算、更新を省略す
る。このようにすることにより、歪補償係数の演算、更
新回数を少なくすることができ、伝送速度が高速になっ
てアイドルタイムスロットの期間が短くなっても十分に
歪補償係数の更新が可能になり、高速伝送に対応するこ
とができる。
【0018】
【0019】反射波検出手段により無線装置の空中線で
反射する反射波を検出し、演算/制御部24はデータ送
信バースト期間における反射波レベルが設定値以上の
時、歪補償係数の更新処理を行わない。反射波レベルが
設定値以上ということは、空中線の特性が変化し、入力
インピーダンスが相当量変化していることを意味する。
歪補償係数は空中線の入力インピーダンスが所定値(た
とえば50Ω)の場合に有効である。従って、反射波レ
ベルが設定値以上の時の復調データは信用できず、歪補
償係数の更新処理を行わない。これにより、歪補償係数
が不正確になるのを防止できる。
反射する反射波を検出し、演算/制御部24はデータ送
信バースト期間における反射波レベルが設定値以上の
時、歪補償係数の更新処理を行わない。反射波レベルが
設定値以上ということは、空中線の特性が変化し、入力
インピーダンスが相当量変化していることを意味する。
歪補償係数は空中線の入力インピーダンスが所定値(た
とえば50Ω)の場合に有効である。従って、反射波レ
ベルが設定値以上の時の復調データは信用できず、歪補
償係数の更新処理を行わない。これにより、歪補償係数
が不正確になるのを防止できる。
【0020】
【0021】直交変調された搬送波を復調し、復調デー
タを演算/制御部24に入力する部分32〜37を付属
装置として用意し、該部分を無線装置に着脱自在に接続
できるようにする。このようにすれば、運用前に付属装
置、疑似負荷を無線装置に接続して歪補償係数を収束さ
せて記憶手段25に格納し、しかる後、付属装置を取り
外して実運用する。なお、歪補償係数を記憶手段25に
記憶する際、データ速度を低速にし、演算/制御部24
で低速データと復調データを用いて歪補償係数をリアル
タイムに更新して、歪補償係数を収束させ、収束した歪
補償係数を記憶手段25に格納する。以上のようにすれ
ば、使用時には記憶手段25に記憶されている歪補償係
数を用いて正確なプリディストーション処理でき、帯域
の拡がりを防止して、隣接チャネル漏洩を防止でき、し
かも、低価格、軽量化、サイズの小型化が可能になる。
タを演算/制御部24に入力する部分32〜37を付属
装置として用意し、該部分を無線装置に着脱自在に接続
できるようにする。このようにすれば、運用前に付属装
置、疑似負荷を無線装置に接続して歪補償係数を収束さ
せて記憶手段25に格納し、しかる後、付属装置を取り
外して実運用する。なお、歪補償係数を記憶手段25に
記憶する際、データ速度を低速にし、演算/制御部24
で低速データと復調データを用いて歪補償係数をリアル
タイムに更新して、歪補償係数を収束させ、収束した歪
補償係数を記憶手段25に格納する。以上のようにすれ
ば、使用時には記憶手段25に記憶されている歪補償係
数を用いて正確なプリディストーション処理でき、帯域
の拡がりを防止して、隣接チャネル漏洩を防止でき、し
かも、低価格、軽量化、サイズの小型化が可能になる。
【0022】移動無線システムの基地局装置のように、
複数のタイムスロットにおいてデータを送信する場合、
所定のタイムスロット(たとえば第1タイムスロット)
において送信したデータと復調データを記憶し、演算/
制御部24は前記所定のタイムスロット及び他のタイム
スロットにまたがって送信データと復調データを用いて
歪補償係数の演算、更新処理を行う。このようにすれ
ば、複数のタイムスロットにおいてデータを送信する無
線装置も記憶手段25に記憶されている歪補償係数を用
いてプリディストーション処理および歪補償係数更新処
理ができ、歪補償係数を短時間で収束させることができ
る。
複数のタイムスロットにおいてデータを送信する場合、
所定のタイムスロット(たとえば第1タイムスロット)
において送信したデータと復調データを記憶し、演算/
制御部24は前記所定のタイムスロット及び他のタイム
スロットにまたがって送信データと復調データを用いて
歪補償係数の演算、更新処理を行う。このようにすれ
ば、複数のタイムスロットにおいてデータを送信する無
線装置も記憶手段25に記憶されている歪補償係数を用
いてプリディストーション処理および歪補償係数更新処
理ができ、歪補償係数を短時間で収束させることができ
る。
【0023】
【0024】直交変調器28のオフセット値を測定する
オフセット測定手段、オフセット値に基づいて送信デー
タにオフセット補償処理を施すと共にオフセット補償の
収束を検出するオフセット補償手段を設け、データを送
信するバースト期間の前に置かれるプリアンブル期間に
おいて、オフセット測定手段はオフセット値の測定を行
うと共に、オフセット補償手段は測定により得られたオ
フセット値に基づいてオフセット補償処理を行い、上記
オフセット値の測定とオフセット補償処理をオフセット
補償が収束するまで繰返し行い、プリアンブル期間にお
いてオフセット補償が収束したとき、演算/制御部24
は次の自己のタイムスロットから記憶手段25に記憶さ
れている歪補償係数を用いて送信データにプリディスト
ーション処理を施す共に歪補償係数を演算、更新し、通
信終了時に更新した歪補償係数を記憶手段25に格納す
る。一方、演算/制御部24はプリアンブル期間におい
てオフセット処理が収束しないとき、前記記憶手段に記
憶されている歪補償係数を用いてプリディストーション
処理を行って直交変調器28に入力するが、歪補償係数
の更新は行わない。以上のようにすれば、オフセットの
影響をなくしてからプリディストーション処理および歪
補償係数の更新処理を行うため、正確な歪補償、歪補償
係数更新処理ができる。
オフセット測定手段、オフセット値に基づいて送信デー
タにオフセット補償処理を施すと共にオフセット補償の
収束を検出するオフセット補償手段を設け、データを送
信するバースト期間の前に置かれるプリアンブル期間に
おいて、オフセット測定手段はオフセット値の測定を行
うと共に、オフセット補償手段は測定により得られたオ
フセット値に基づいてオフセット補償処理を行い、上記
オフセット値の測定とオフセット補償処理をオフセット
補償が収束するまで繰返し行い、プリアンブル期間にお
いてオフセット補償が収束したとき、演算/制御部24
は次の自己のタイムスロットから記憶手段25に記憶さ
れている歪補償係数を用いて送信データにプリディスト
ーション処理を施す共に歪補償係数を演算、更新し、通
信終了時に更新した歪補償係数を記憶手段25に格納す
る。一方、演算/制御部24はプリアンブル期間におい
てオフセット処理が収束しないとき、前記記憶手段に記
憶されている歪補償係数を用いてプリディストーション
処理を行って直交変調器28に入力するが、歪補償係数
の更新は行わない。以上のようにすれば、オフセットの
影響をなくしてからプリディストーション処理および歪
補償係数の更新処理を行うため、正確な歪補償、歪補償
係数更新処理ができる。
【0025】また、変調器のオフセットを補償するオフ
セット補償係数を記憶する不揮発性記憶手段あるいはバ
ッテリーバックアップされた記憶手段を設け、通信終了
時に最新のオフセット補償係数を前記記憶手段に記憶
し、通信に際してオフセット補償手段は該記憶手段に記
憶されているオフセット補償係数を初期値としてプリア
ンブル期間におけるオフセット補償処理を開始する。こ
のようにすれば、短時間でオフセット処理を収束させる
ことができ、プリディストーション処理、歪補償係数の
更新処理の開始時期を早めることができる。尚、直交検
波器のオフセットについても同様の処理を行う。
セット補償係数を記憶する不揮発性記憶手段あるいはバ
ッテリーバックアップされた記憶手段を設け、通信終了
時に最新のオフセット補償係数を前記記憶手段に記憶
し、通信に際してオフセット補償手段は該記憶手段に記
憶されているオフセット補償係数を初期値としてプリア
ンブル期間におけるオフセット補償処理を開始する。こ
のようにすれば、短時間でオフセット処理を収束させる
ことができ、プリディストーション処理、歪補償係数の
更新処理の開始時期を早めることができる。尚、直交検
波器のオフセットについても同様の処理を行う。
【0026】
【発明の実施の形態】 (A)第1実施例 (a)全体の構成 図2は第1実施例の無線装置の構成図である。図中、2
1は音声アナログ信号をデジタルデータに変換するCO
DEC、22は割り当てられたタイムスロット以前の所
定のタイミングでバーストデータを出力するTDMA
部、23は該バーストデータを記憶する入力バッファメ
モリ(RAM)、24はDSP等で構成される演算/制
御部(歪補償部)であり、入力データをI信号とQ信
号に変換してそのレベルに応じた歪補償係数h(pi)を用
いて該入力データにプリディストーション処理を施して
出力すると共に、デジタルデータと直交検波器で復調
された復調データを比較し、その差が零となるように歪
補償係数h(pi)を演算、更新する。
1は音声アナログ信号をデジタルデータに変換するCO
DEC、22は割り当てられたタイムスロット以前の所
定のタイミングでバーストデータを出力するTDMA
部、23は該バーストデータを記憶する入力バッファメ
モリ(RAM)、24はDSP等で構成される演算/制
御部(歪補償部)であり、入力データをI信号とQ信
号に変換してそのレベルに応じた歪補償係数h(pi)を用
いて該入力データにプリディストーション処理を施して
出力すると共に、デジタルデータと直交検波器で復調
された復調データを比較し、その差が零となるように歪
補償係数h(pi)を演算、更新する。
【0027】25aは予め送信電力増幅器等の歪特性を
補償するための歪補償係数を記憶するE2PROM等の
不揮発性メモリ、25bはバッテリーバックアップされ
たRAM、25cは各種パラメータ等を記憶するRO
M、26はプリディストーション処理を施されたI信号
とQ信号を記憶する出力バッファメモリ(RAM)、2
7は出力バッファに記憶されたI信号とQ信号をアナロ
グのベースバンド信号に変換するDA変換器、28は直
交変調器であり、入力されたI信号、Q信号にそれぞれ
基準搬送波とこれを900移相した信号を乗算し、乗算
結果を加算することにより直交変換を行って出力するも
の、29は直交変調信号と局部発振信号をミキシングし
てアップコンバーションする周波数変換器、30は周波
数変換器から出力された搬送波を電力増幅して空中線
(アンテナ)31より空中に放射する送信電力増幅器、
32は送信信号の一部を取り出す方向性結合器、33は
搬送波と局部発振信号をミキシングしてダウンコンバー
ションする周波数変換器、34は直交検波器であり、入
力信号にそれぞれ基準搬送波とこれを900移相した信
号を乗算して直交検波を行い、送信側におけるベースバ
ンドのI、Q信号を再現して出力するもの、35は直交
検波器より入力されたI,Q信号をデジタルに変換する
AD変換器、37は直交検波された復調データ(帰還デ
ータ)を記憶する帰還バッファメモリである。
補償するための歪補償係数を記憶するE2PROM等の
不揮発性メモリ、25bはバッテリーバックアップされ
たRAM、25cは各種パラメータ等を記憶するRO
M、26はプリディストーション処理を施されたI信号
とQ信号を記憶する出力バッファメモリ(RAM)、2
7は出力バッファに記憶されたI信号とQ信号をアナロ
グのベースバンド信号に変換するDA変換器、28は直
交変調器であり、入力されたI信号、Q信号にそれぞれ
基準搬送波とこれを900移相した信号を乗算し、乗算
結果を加算することにより直交変換を行って出力するも
の、29は直交変調信号と局部発振信号をミキシングし
てアップコンバーションする周波数変換器、30は周波
数変換器から出力された搬送波を電力増幅して空中線
(アンテナ)31より空中に放射する送信電力増幅器、
32は送信信号の一部を取り出す方向性結合器、33は
搬送波と局部発振信号をミキシングしてダウンコンバー
ションする周波数変換器、34は直交検波器であり、入
力信号にそれぞれ基準搬送波とこれを900移相した信
号を乗算して直交検波を行い、送信側におけるベースバ
ンドのI、Q信号を再現して出力するもの、35は直交
検波器より入力されたI,Q信号をデジタルに変換する
AD変換器、37は直交検波された復調データ(帰還デ
ータ)を記憶する帰還バッファメモリである。
【0028】38はマイコン、39は操作部、40はメ
ンテナンスモード時にランダムのデータを発生するラン
ダムデータ発生部、41は空中線と同一の入力インピー
ダンス(=50Ω)を有する疑似負荷、42は空中線あ
るいは疑似負荷が適宜接続される接続端子、43は基準
搬送波を発生するPLL回路である。
ンテナンスモード時にランダムのデータを発生するラン
ダムデータ発生部、41は空中線と同一の入力インピー
ダンス(=50Ω)を有する疑似負荷、42は空中線あ
るいは疑似負荷が適宜接続される接続端子、43は基準
搬送波を発生するPLL回路である。
【0029】(b)直交変調器、直交検波器の構成 図3は直交変調器と直交検波器の構成図であり、28は
直交変調器、34は直交検波器、43は基準搬送波を発
生するPLL回路、44は基準搬送波を直交変調器およ
び直交検波器に分岐するハイブリッド回路である。直交
変調器28において、28aは基準搬送波を900移相
する移相器、28bはI信号に基準搬送波を乗算する乗
算器、28cはQ信号に900移相された基準搬送波を
乗算する乗算器である。各乗算器で乗算された信号は合
成されて出力される。直交検波器34において、34a
は基準搬送波を900移相する移相器、34bは入力信
号に基準搬送波を乗算してI信号を出力する乗算器、3
4cは入力信号に900移相された基準搬送波を乗算し
てQ信号を出力する乗算器である。
直交変調器、34は直交検波器、43は基準搬送波を発
生するPLL回路、44は基準搬送波を直交変調器およ
び直交検波器に分岐するハイブリッド回路である。直交
変調器28において、28aは基準搬送波を900移相
する移相器、28bはI信号に基準搬送波を乗算する乗
算器、28cはQ信号に900移相された基準搬送波を
乗算する乗算器である。各乗算器で乗算された信号は合
成されて出力される。直交検波器34において、34a
は基準搬送波を900移相する移相器、34bは入力信
号に基準搬送波を乗算してI信号を出力する乗算器、3
4cは入力信号に900移相された基準搬送波を乗算し
てQ信号を出力する乗算器である。
【0030】(c) 演算/制御部の制御 図4は演算/制御部24の機能的ブロック構成図であ
り、24は演算/制御部、25aはE2PROM等の不
揮発性メモリ、25bはバッテリーバックアップRAM
である。演算/制御部24は、歪補償係数を記憶する歪
補償係数記憶部24a、送信データレベルに応じた歪補
償係数h(pi)を用いて該送信データにプリディストーシ
ョンッン処理を施すプリディストーション部24b、送
信データと直交検波器34で復調された復調データを比
較し、その差が零となるように歪補償係数h(pi)を更新
して歪補償係数記憶部24aに格納する歪補償係数演算
部24c、歪補償係数読み/書き部24dを備えてい
る。不揮発性メモリ25aには、予め送信データの入力
レベル0〜1023に応じた歪補償係数hi(pi)(i=0〜10
23)が格納されている。
り、24は演算/制御部、25aはE2PROM等の不
揮発性メモリ、25bはバッテリーバックアップRAM
である。演算/制御部24は、歪補償係数を記憶する歪
補償係数記憶部24a、送信データレベルに応じた歪補
償係数h(pi)を用いて該送信データにプリディストーシ
ョンッン処理を施すプリディストーション部24b、送
信データと直交検波器34で復調された復調データを比
較し、その差が零となるように歪補償係数h(pi)を更新
して歪補償係数記憶部24aに格納する歪補償係数演算
部24c、歪補償係数読み/書き部24dを備えてい
る。不揮発性メモリ25aには、予め送信データの入力
レベル0〜1023に応じた歪補償係数hi(pi)(i=0〜10
23)が格納されている。
【0031】最初の通信に際して、歪補償係数読み/書
き部24dは不揮発性メモリ25aに格納されている歪
補償係数を歪補償係数記憶部24aにセットし、しかる
後、プリディストーション部24bは送信データのレベ
ルに応じた歪補償係数h(pi)を歪補償係数記憶部24a
より求め、該歪補償係数に応じて送信データにプリディ
ストーションッン処理を施して、たとえば、歪補償係数
を送信データに乗算し、乗算結果を出力する。歪補償係
数演算部24cは送信データと直交検波器34で復調さ
れた復調データを比較し、その差が零となるように歪補
償係数h(pi)を更新して歪補償係数記憶部24aの記憶
内容を書き変える。尚、歪補償係数の演算方法は周知で
ありその詳細な説明は省略するが、たとえば、比較適応
アルゴリズムを用いて歪補償係数を演算する方法があ
る。以後、プリディストーション部24bは更新された
歪補償係数を用いてプリディストーション処理を行い、
歪補償係数演算部24cは歪補償係数の更新処理を行
う。そして、通信が終了すれば、歪補償係数読み/書き
部24dは歪補償係数記憶部24aの記憶内容を不揮発
性正メモリ25aとバッテリーバックアップRAM25
のどちらか、又は両方に格納する。
き部24dは不揮発性メモリ25aに格納されている歪
補償係数を歪補償係数記憶部24aにセットし、しかる
後、プリディストーション部24bは送信データのレベ
ルに応じた歪補償係数h(pi)を歪補償係数記憶部24a
より求め、該歪補償係数に応じて送信データにプリディ
ストーションッン処理を施して、たとえば、歪補償係数
を送信データに乗算し、乗算結果を出力する。歪補償係
数演算部24cは送信データと直交検波器34で復調さ
れた復調データを比較し、その差が零となるように歪補
償係数h(pi)を更新して歪補償係数記憶部24aの記憶
内容を書き変える。尚、歪補償係数の演算方法は周知で
ありその詳細な説明は省略するが、たとえば、比較適応
アルゴリズムを用いて歪補償係数を演算する方法があ
る。以後、プリディストーション部24bは更新された
歪補償係数を用いてプリディストーション処理を行い、
歪補償係数演算部24cは歪補償係数の更新処理を行
う。そして、通信が終了すれば、歪補償係数読み/書き
部24dは歪補償係数記憶部24aの記憶内容を不揮発
性正メモリ25aとバッテリーバックアップRAM25
のどちらか、又は両方に格納する。
【0032】以後、次回の通信に際して、読み/書き部
24dは、はバッテリーバックアップRAM25bより
歪補償係数を読出して歪補償係数記憶部24aにセット
する。尚、無線装置が長時間使用されずに、バッテリー
バックアップRAM25bの記憶内容が消失している場
合には、不揮発性メモリ25aより歪補償係数を読出し
て歪補償係数記憶部24aにセットする。そして、通信
が終了すれば、読み/書き部24dは歪補償係数記憶部
24aの記憶内容を不揮発性正メモリ25aとバッテリ
ーバックアップRAM25のどちらか、又は両方に格納
する。
24dは、はバッテリーバックアップRAM25bより
歪補償係数を読出して歪補償係数記憶部24aにセット
する。尚、無線装置が長時間使用されずに、バッテリー
バックアップRAM25bの記憶内容が消失している場
合には、不揮発性メモリ25aより歪補償係数を読出し
て歪補償係数記憶部24aにセットする。そして、通信
が終了すれば、読み/書き部24dは歪補償係数記憶部
24aの記憶内容を不揮発性正メモリ25aとバッテリ
ーバックアップRAM25のどちらか、又は両方に格納
する。
【0033】(d)処理タイミング 図5は本発明の第1実施例の処理タイミングを示すタイ
ムチャートであり、TDMAの1フレームは4つのタイ
ムスロット(チャンネル)CH1〜CH4により構成さ
れており、第1タイムスロットが無線装置に割り当てら
れている。TDMA部22は送信バーストデータを出
力して入力バッファ23に書き込み、演算/制御部24
は割り当てられた第1タイムスロット以前に、該入力バ
ッファから送信データを順次取り込み、I、Q信号に
変換する。該送信データのレベルに応じた歪補償係数
を用いてプリディストーション処理を行い、出力バッフ
ァ26に書き込む。
ムチャートであり、TDMAの1フレームは4つのタイ
ムスロット(チャンネル)CH1〜CH4により構成さ
れており、第1タイムスロットが無線装置に割り当てら
れている。TDMA部22は送信バーストデータを出
力して入力バッファ23に書き込み、演算/制御部24
は割り当てられた第1タイムスロット以前に、該入力バ
ッファから送信データを順次取り込み、I、Q信号に
変換する。該送信データのレベルに応じた歪補償係数
を用いてプリディストーション処理を行い、出力バッフ
ァ26に書き込む。
【0034】DA変換器27は割り当てられた第1タ
イムスロットにおいてI,Q信号を出力バッファ26か
ら読出し、DA変換して直交変調器28に入力する。直
交変調器28は入力されたI信号、Q信号にそれぞれ基
準搬送波とこれを900移相した信号を乗算し、乗算結
果を加算することにより直交変換を行って出力する。送
信電力増幅器30は周波数変換器29で周波数変換され
た搬送波を電力増幅して空中線31より空中に放射す
る。搬送波の一部は方向性結合器32により分岐され
て、周波数変換器33により、周波数変換された後、直
交検波器34に入力される。直交検波器34は入信号に
基準搬送波とこれを900移相した信号を乗算してI,
Q信号を復調し、AD変換器35は該I,Q信号をDA
変換して帰還バッファ37に格納する。以上の処理が送
信バーストデータすべてに対して行われ、帰還バッファ
37には全送信データの復調データが格納されることに
なる。
イムスロットにおいてI,Q信号を出力バッファ26か
ら読出し、DA変換して直交変調器28に入力する。直
交変調器28は入力されたI信号、Q信号にそれぞれ基
準搬送波とこれを900移相した信号を乗算し、乗算結
果を加算することにより直交変換を行って出力する。送
信電力増幅器30は周波数変換器29で周波数変換され
た搬送波を電力増幅して空中線31より空中に放射す
る。搬送波の一部は方向性結合器32により分岐され
て、周波数変換器33により、周波数変換された後、直
交検波器34に入力される。直交検波器34は入信号に
基準搬送波とこれを900移相した信号を乗算してI,
Q信号を復調し、AD変換器35は該I,Q信号をDA
変換して帰還バッファ37に格納する。以上の処理が送
信バーストデータすべてに対して行われ、帰還バッファ
37には全送信データの復調データが格納されることに
なる。
【0035】演算/制御部24は、第1タイムスロッ
ト、及びアイドルタイムスロット(第2〜第4チャネ
ル)において入力バッファ23に記憶されている送信デ
ータおよび帰還バッファ37に記憶されている復調デー
タを1サンプルづつ読出して比較し、その差が零となる
ように歪補償係数演算処理を行い、算出された歪補償係
数によりそれまでの歪補償係数を更新する(歪補償係数
のトレーニング)。かかる歪補償係数の更新処理を全送
信データ、復調データについて実行する。以後、上記動
作を繰り返すことにより、歪補償係数は一定値に収束す
る。
ト、及びアイドルタイムスロット(第2〜第4チャネ
ル)において入力バッファ23に記憶されている送信デ
ータおよび帰還バッファ37に記憶されている復調デー
タを1サンプルづつ読出して比較し、その差が零となる
ように歪補償係数演算処理を行い、算出された歪補償係
数によりそれまでの歪補償係数を更新する(歪補償係数
のトレーニング)。かかる歪補償係数の更新処理を全送
信データ、復調データについて実行する。以後、上記動
作を繰り返すことにより、歪補償係数は一定値に収束す
る。
【0036】また、マイコン38は、演算/制御部24
が入力バッファ23より送信バーストデータを取り込ん
でプリディストーション処理を開始するタイミングT
PSTを監視しており、該時刻になると、演算/制御部2
4に歪補償係数の更新処理(プリディストーション)を
打ち切って次の動作を開始するように指示する。これに
より、演算/制御部24は歪補償係数の更新処理を終了
し、次の送信バーストデータに対してプリディストーシ
ョン処理を開始する。
が入力バッファ23より送信バーストデータを取り込ん
でプリディストーション処理を開始するタイミングT
PSTを監視しており、該時刻になると、演算/制御部2
4に歪補償係数の更新処理(プリディストーション)を
打ち切って次の動作を開始するように指示する。これに
より、演算/制御部24は歪補償係数の更新処理を終了
し、次の送信バーストデータに対してプリディストーシ
ョン処理を開始する。
【0037】(e)動作 (e-1) 不揮発性メモリへの歪補償係数の初期設定 予め、工場試験時に空中線31(図2)を除去し、該空
中線と同一の入力インピーダンスを有する疑似負荷41
を端子42に接続し、送信電力増幅器30の出力を疑似
負荷41で終端する。かかる状態において、操作部39
においてメンテナンスモードを選択する。メンテナンス
モードになると、マイコン38はランダムデータ発生部
40を起動する。これにより、ランダムデータ発生部4
0はランダムデータを発生してTDMA部22に入力
し、TDMA部22はバースト処理して入力バッファ2
3に書き込む。演算/制御部24は入力バッファ23か
らデータを読み取り、データレベルに応じた歪補償係数
h(pi)を用いて該データにプリディストーション処理を
施して出力すると共に、送信データと変調信号を帰還検
波して得られたデータとを自己スロット及びアイドルタ
イムにおいて比較して歪補償係数h(pi)を更新する。以
後、演算/制御部24は歪補償係数h(pi)が一定値に収
束するまで上記動作を繰り返し、一定値に収束すれば、
該歪補償係数h(pi)をE2PROM25aおよびまたは
バッテリーバックアップRAM25bに書き込む。
中線と同一の入力インピーダンスを有する疑似負荷41
を端子42に接続し、送信電力増幅器30の出力を疑似
負荷41で終端する。かかる状態において、操作部39
においてメンテナンスモードを選択する。メンテナンス
モードになると、マイコン38はランダムデータ発生部
40を起動する。これにより、ランダムデータ発生部4
0はランダムデータを発生してTDMA部22に入力
し、TDMA部22はバースト処理して入力バッファ2
3に書き込む。演算/制御部24は入力バッファ23か
らデータを読み取り、データレベルに応じた歪補償係数
h(pi)を用いて該データにプリディストーション処理を
施して出力すると共に、送信データと変調信号を帰還検
波して得られたデータとを自己スロット及びアイドルタ
イムにおいて比較して歪補償係数h(pi)を更新する。以
後、演算/制御部24は歪補償係数h(pi)が一定値に収
束するまで上記動作を繰り返し、一定値に収束すれば、
該歪補償係数h(pi)をE2PROM25aおよびまたは
バッテリーバックアップRAM25bに書き込む。
【0038】以上の歪補償係数の設定動作を各無線装置
に施すことにより、個々の無線装置の歪特性に応じた歪
補償係数を求めて不揮発性メモリあるいはバッテリーバ
ックアップRAMに初期設定することができる。尚、ラ
ンダムデータ発生部40を除去し、CODEC21に外
部よりランダムデータを入力するように構成することも
できる。
に施すことにより、個々の無線装置の歪特性に応じた歪
補償係数を求めて不揮発性メモリあるいはバッテリーバ
ックアップRAMに初期設定することができる。尚、ラ
ンダムデータ発生部40を除去し、CODEC21に外
部よりランダムデータを入力するように構成することも
できる。
【0039】(e-2) 運用時の動作 図6は演算/制御部14の運用時の処理フローである。
通信開始がマイコン38より指示されると、演算/制御
部24は歪補償係数をE2PROM25aあるいはバッ
テリーバックアップRAM25bより読み取って内部の
歪補償係数記憶部24a(図4)に書き込む(ステップ
101)。マイコン38はプリディストーション処理を
開始するタイミングTPSTを監視しており(ステップ1
02)、該時刻になると、演算/制御部24に入力バッ
ファ23からの送信データの取り込みを指示する。これ
により、演算/制御部24は1サンプルづつ送信データ
を入力バッファから読み取り(ステップ103)、該送
信データのレベルを判別し、該レベルに応じた歪補償係
数を歪補償係数記憶部24aより求める(ステップ10
4)。ついで、演算/制御部24はI,Q信号に変換し
て該歪補償係数を用いて送信データにプリディストーシ
ョン処理を施し、出力バッファ26に書き込む(ステッ
プ105、106)。以後、出力バッファに書き込まれ
たデータは割り当てられたタイムスロットにおいて直交
変調されて送信される。また、送信信号は直交検波され
て帰還バッファ37に格納される。
通信開始がマイコン38より指示されると、演算/制御
部24は歪補償係数をE2PROM25aあるいはバッ
テリーバックアップRAM25bより読み取って内部の
歪補償係数記憶部24a(図4)に書き込む(ステップ
101)。マイコン38はプリディストーション処理を
開始するタイミングTPSTを監視しており(ステップ1
02)、該時刻になると、演算/制御部24に入力バッ
ファ23からの送信データの取り込みを指示する。これ
により、演算/制御部24は1サンプルづつ送信データ
を入力バッファから読み取り(ステップ103)、該送
信データのレベルを判別し、該レベルに応じた歪補償係
数を歪補償係数記憶部24aより求める(ステップ10
4)。ついで、演算/制御部24はI,Q信号に変換し
て該歪補償係数を用いて送信データにプリディストーシ
ョン処理を施し、出力バッファ26に書き込む(ステッ
プ105、106)。以後、出力バッファに書き込まれ
たデータは割り当てられたタイムスロットにおいて直交
変調されて送信される。また、送信信号は直交検波され
て帰還バッファ37に格納される。
【0040】割り当てられたタイムスロットにおいてバ
ーストデータの送信がと並行して、演算/制御部24
は、自己タイムスロット及びアイドルタイムスロット
に、入力バッファ23に記憶されている送信データおよ
び帰還バッファ37に記憶されている復調データを1サ
ンプルづつ読出して比較し、その差が零となる方向に歪
補償係数演算処理を行い、その演算結果によりそれまで
の歪補償係数を更新する。かかる歪補償係数の更新処理
を自己タイムスロット及びアイドルタイムスロットにお
いてサンプルについて実行する(ステップ107)。
ーストデータの送信がと並行して、演算/制御部24
は、自己タイムスロット及びアイドルタイムスロット
に、入力バッファ23に記憶されている送信データおよ
び帰還バッファ37に記憶されている復調データを1サ
ンプルづつ読出して比較し、その差が零となる方向に歪
補償係数演算処理を行い、その演算結果によりそれまで
の歪補償係数を更新する。かかる歪補償係数の更新処理
を自己タイムスロット及びアイドルタイムスロットにお
いてサンプルについて実行する(ステップ107)。
【0041】ついで、演算/制御部24は通信が終了し
たかチェックし(ステップ108)、終了してなければ
ステップ102以降の処理を繰り返す。通信が終了すれ
ば、演算/制御部24は歪補償係数記憶部24aの記憶
内容を不揮発性正メモリ25aとバッテリーバックアッ
プRAM25bのそれぞれに格納する(ステップ10
9)。以後、次回の通信に際して、バッテリーバックア
ップRAM25bより歪補償係数を読出して歪補償係数
記憶部24aにセットし、上記動作を実行する。以上の
ように、予め工場試験時に疑似負荷を接続して歪補償の
演算を行い、その結果である歪補償係数h(pi)を不揮発
性メモリに記憶し、送信時においてこのh(pi)から歪
補償のトレーニングを開始するようにしたから、装置毎
の送信特性に対応した歪補正係数で最初の送信を開始す
ることができ、帯域の広がった電波を発射することを防
ぐことができ、且つ、最適歪補償係数に収束するまでの
時間を短縮することができる。
たかチェックし(ステップ108)、終了してなければ
ステップ102以降の処理を繰り返す。通信が終了すれ
ば、演算/制御部24は歪補償係数記憶部24aの記憶
内容を不揮発性正メモリ25aとバッテリーバックアッ
プRAM25bのそれぞれに格納する(ステップ10
9)。以後、次回の通信に際して、バッテリーバックア
ップRAM25bより歪補償係数を読出して歪補償係数
記憶部24aにセットし、上記動作を実行する。以上の
ように、予め工場試験時に疑似負荷を接続して歪補償の
演算を行い、その結果である歪補償係数h(pi)を不揮発
性メモリに記憶し、送信時においてこのh(pi)から歪
補償のトレーニングを開始するようにしたから、装置毎
の送信特性に対応した歪補正係数で最初の送信を開始す
ることができ、帯域の広がった電波を発射することを防
ぐことができ、且つ、最適歪補償係数に収束するまでの
時間を短縮することができる。
【0042】(f) 変形例 (f-1) 第1変形例 以上では、1つの割り当てられたタイムスロットにおい
て無線装置がバーストデータを送信できる場合である
が、移動無線システムの基地局装置のように、複数のタ
イムスロットにおいてデータを送信する場合にも本発明
を適用できる。すなわち、図7に示すように所定のタ
イムスロット(たとえば第1タイムスロットCH1)に
おいて、送信データにプリディストーション処理を施し
て送信し、該送信したデータと復調データを記憶し、
第1タイムスロット及び他のタイムスロットにおいて送
信データにプリディストーション処理を施して出力する
と共に、第1タイムスロットの送信データと復調データ
を用いて歪補償係数の演算、更新処理を行うように構成
する。
て無線装置がバーストデータを送信できる場合である
が、移動無線システムの基地局装置のように、複数のタ
イムスロットにおいてデータを送信する場合にも本発明
を適用できる。すなわち、図7に示すように所定のタ
イムスロット(たとえば第1タイムスロットCH1)に
おいて、送信データにプリディストーション処理を施し
て送信し、該送信したデータと復調データを記憶し、
第1タイムスロット及び他のタイムスロットにおいて送
信データにプリディストーション処理を施して出力する
と共に、第1タイムスロットの送信データと復調データ
を用いて歪補償係数の演算、更新処理を行うように構成
する。
【0043】図8はかかる場合の演算/制御部24の処
理フローである。通信開始が指示されると、演算/制御
部24は歪補償係数をE2PROM25aあるいはバッ
テリーバックアップRAM25bより読み取って内部の
歪補償係数記憶部24aに書き込む(ステップ15
1)。ついで、演算/制御部24は送付データをI,Q
信号に変換し、次に各タイムスロット(チャンネル)以
前に、送信データのレベルを判別し、該レベルに応じた
歪補償係数を歪補償係数記憶部24aより求め、該歪補
償係数を用いて送信データにプリディストーション処理
を施し、出力する。(ステップ152)。演算/制御部
24はタイムスロットが第1タイムスロット(第1チャ
ンネル)であるか判断し(ステップ153)、第1タイ
ムスロットの場合には、送信データおよび復調データを
メモリに収集する(ステップ154)。第1タイムスロ
ットでない場合には、該スロット以前にそのスロットに
送出すべきデータを前記歪補償係数でプリディストーシ
ョン処理して出力バッファメモリに送出した後に保存し
てある送信データおよび復調データを用いて歪補償係数
の演算および更新処理を行う(ステップ155)。演算
/制御部24は通信が終了したかチェックし(ステップ
156)、終了してなければステップ152以降の処理
を繰り返す。通信が終了すれば、演算/制御部24は歪
補償係数記憶部24aの記憶内容を不揮発性メモリ25
aとバッテリーバックアップRAM25のそれぞれに格
納する(ステップ157)。以後、次回の通信に際し
て、バッテリーバックアップRAM25bより歪補償係
数を読出して歪補償係数記憶部24aにセットし、上記
動作を実行する。
理フローである。通信開始が指示されると、演算/制御
部24は歪補償係数をE2PROM25aあるいはバッ
テリーバックアップRAM25bより読み取って内部の
歪補償係数記憶部24aに書き込む(ステップ15
1)。ついで、演算/制御部24は送付データをI,Q
信号に変換し、次に各タイムスロット(チャンネル)以
前に、送信データのレベルを判別し、該レベルに応じた
歪補償係数を歪補償係数記憶部24aより求め、該歪補
償係数を用いて送信データにプリディストーション処理
を施し、出力する。(ステップ152)。演算/制御部
24はタイムスロットが第1タイムスロット(第1チャ
ンネル)であるか判断し(ステップ153)、第1タイ
ムスロットの場合には、送信データおよび復調データを
メモリに収集する(ステップ154)。第1タイムスロ
ットでない場合には、該スロット以前にそのスロットに
送出すべきデータを前記歪補償係数でプリディストーシ
ョン処理して出力バッファメモリに送出した後に保存し
てある送信データおよび復調データを用いて歪補償係数
の演算および更新処理を行う(ステップ155)。演算
/制御部24は通信が終了したかチェックし(ステップ
156)、終了してなければステップ152以降の処理
を繰り返す。通信が終了すれば、演算/制御部24は歪
補償係数記憶部24aの記憶内容を不揮発性メモリ25
aとバッテリーバックアップRAM25のそれぞれに格
納する(ステップ157)。以後、次回の通信に際し
て、バッテリーバックアップRAM25bより歪補償係
数を読出して歪補償係数記憶部24aにセットし、上記
動作を実行する。
【0044】以上のように、複数のタイムスロットにお
いてデータを送信する無線装置であっても装置の送信特
性に対応した歪補償係数を用いて最初の送信を開始する
ことができ、帯域の広がった電波を発射することを防ぐ
ことができ、且つ、最適歪補償係数に収束するまでの時
間を短縮することができる。
いてデータを送信する無線装置であっても装置の送信特
性に対応した歪補償係数を用いて最初の送信を開始する
ことができ、帯域の広がった電波を発射することを防ぐ
ことができ、且つ、最適歪補償係数に収束するまでの時
間を短縮することができる。
【0045】(f-2) 第2変形例 以上において、演算/制御部24は歪補償係数の更新処
理においてすべての送信データについて歪補償係数を演
算し、得られた歪補償係数で古い歪補償係数を更新した
場合である。しかし、レベルが同一の送信データについ
ては同じ歪補償係数が算出されるため、無駄な更新処理
を行っている。そこで、演算/制御部24は歪補償係数
の更新に際して、送信データの各レベル毎に歪補償係数
の更新処理を実行すると共に、TDMAフレーム期間に
おいて既に更新済みのレベルの送信データについては、
該TDMA期間において歪補償係数演算を省略する。こ
のようにすることにより、歪補償係数の演算、更新回数
を少なくすることができ、伝送速度が高速になった場合
やアイドルタイムスロットの期間が短くなっても十分に
歪補償係数の更新が可能になり、高速伝送に対応するこ
とができる。
理においてすべての送信データについて歪補償係数を演
算し、得られた歪補償係数で古い歪補償係数を更新した
場合である。しかし、レベルが同一の送信データについ
ては同じ歪補償係数が算出されるため、無駄な更新処理
を行っている。そこで、演算/制御部24は歪補償係数
の更新に際して、送信データの各レベル毎に歪補償係数
の更新処理を実行すると共に、TDMAフレーム期間に
おいて既に更新済みのレベルの送信データについては、
該TDMA期間において歪補償係数演算を省略する。こ
のようにすることにより、歪補償係数の演算、更新回数
を少なくすることができ、伝送速度が高速になった場合
やアイドルタイムスロットの期間が短くなっても十分に
歪補償係数の更新が可能になり、高速伝送に対応するこ
とができる。
【0046】図9はかかる場合の歪補償係数記憶部24
aの記憶内容説明図であり、歪補償係数が更新されたか
否かを示すフラグが新たに設けられている。図10はレ
ベルが同一の場合において歪補償係数の更新処理を省略
する場合の歪補償係数更新処理のフローである。尚、初
期時、歪補償係数記憶部24aのフラグはすべて”0”
にクリアされている。演算/制御部24は歪補償係数の
更新処理タイミング(自己スロット及びアイドルタイム
スロット)になったかチェックし(ステップ107
a)、更新処理タイミングになれば、入力バッファ23
および帰還バッファ37から第i番目(iの初期値は
1)の送信データと復調データを読み取る(ステップ1
07b)。ついで、第i番目の送信データのレベルを判
断し、該レベルに応じたフラグが”1”であるか、換言
すれば、該レベルの歪補償係数が更新済みであるかをチ
ェックする(ステップ107c)。フラグが”0”の場
合には、送信データと復調データを用いて歪補償係数h
(pi)を演算し、該歪補償係数h(pi)で前記レベルの古い
歪補償係数を更新する(ステップ107d)。ついで、
該レベルに応じたフラグを”1”にセットし(ステップ
107e)、すべての送信データについて処理が完了し
たかチェックする(ステップ107f)。全ての送信デ
ータについて処理が完了してなければ、iを歩進し(ス
テップ107g)、ステップ107b以降の処理を繰り
返す。
aの記憶内容説明図であり、歪補償係数が更新されたか
否かを示すフラグが新たに設けられている。図10はレ
ベルが同一の場合において歪補償係数の更新処理を省略
する場合の歪補償係数更新処理のフローである。尚、初
期時、歪補償係数記憶部24aのフラグはすべて”0”
にクリアされている。演算/制御部24は歪補償係数の
更新処理タイミング(自己スロット及びアイドルタイム
スロット)になったかチェックし(ステップ107
a)、更新処理タイミングになれば、入力バッファ23
および帰還バッファ37から第i番目(iの初期値は
1)の送信データと復調データを読み取る(ステップ1
07b)。ついで、第i番目の送信データのレベルを判
断し、該レベルに応じたフラグが”1”であるか、換言
すれば、該レベルの歪補償係数が更新済みであるかをチ
ェックする(ステップ107c)。フラグが”0”の場
合には、送信データと復調データを用いて歪補償係数h
(pi)を演算し、該歪補償係数h(pi)で前記レベルの古い
歪補償係数を更新する(ステップ107d)。ついで、
該レベルに応じたフラグを”1”にセットし(ステップ
107e)、すべての送信データについて処理が完了し
たかチェックする(ステップ107f)。全ての送信デ
ータについて処理が完了してなければ、iを歩進し(ス
テップ107g)、ステップ107b以降の処理を繰り
返す。
【0047】一方、ステップ107cにおいて、フラグ
が”1”の場合には、すでに歪補償係数を更新済みであ
るため、歪補償係数の算出、更新処理を行うことなく、
ステップ107fの判断をする。1タイムスロットの全
送信データについて処理が終了すれば、歪補償係数記憶
部24aのフラグをすべて”0”にクリアし(ステップ
107h)、次の歪補償係数の更新処理時刻になるのを
待つ。
が”1”の場合には、すでに歪補償係数を更新済みであ
るため、歪補償係数の算出、更新処理を行うことなく、
ステップ107fの判断をする。1タイムスロットの全
送信データについて処理が終了すれば、歪補償係数記憶
部24aのフラグをすべて”0”にクリアし(ステップ
107h)、次の歪補償係数の更新処理時刻になるのを
待つ。
【0048】(B)第2実施例 第1実施例では、割り当てられたタイムスロットにおい
て送信データをプリディストーション処理して送信する
と共に、送信データと復調データを記憶しておき、自己
スロット及びアイドルタイムスロットにおいてこれらデ
ータを用いて歪補償係数更新処理を行う。しかし、かか
る方法では、1TDMAフレーム期間において1レベル
につき1回歪補償係数が更新されるだけである。すなわ
ち、n回同じレベルが出現しても該レベルについて1回
歪補償係数が更新されるだけである。このため、歪補償
係数の収束に時間がかかる。
て送信データをプリディストーション処理して送信する
と共に、送信データと復調データを記憶しておき、自己
スロット及びアイドルタイムスロットにおいてこれらデ
ータを用いて歪補償係数更新処理を行う。しかし、かか
る方法では、1TDMAフレーム期間において1レベル
につき1回歪補償係数が更新されるだけである。すなわ
ち、n回同じレベルが出現しても該レベルについて1回
歪補償係数が更新されるだけである。このため、歪補償
係数の収束に時間がかかる。
【0049】そこで、第2実施例では、図11に示すよ
うにタイムスロットがデータを送信するバースト期間T
bと該バースト期間の前に置かれるプリアンブル期間T
pを有する場合、プリアンブル期間Tpに低速データを
演算/制御部24に入力し、演算/制御部24は該低速
データを用いてリアルタイムに歪補償係数を演算して更
新し、次にバースト期間に送るべきデータをその更新さ
れた歪補償係数を用いてプリディストーション処理して
出力バッファに貯めて、バースト期間にそのデータを送
出する。この時、バースト期間に送出される高速データ
の帰還したデータを保存しておき、自己のタイムスロッ
ト及びアイドルスロットにおいて歪補償係数を演算して
更新する。このように低速データを用いてリアルタイム
で歪補償係数を更新するため、1スロットでの更新が複
数回になるので歪補償係数を短時間で収束させることが
できる。
うにタイムスロットがデータを送信するバースト期間T
bと該バースト期間の前に置かれるプリアンブル期間T
pを有する場合、プリアンブル期間Tpに低速データを
演算/制御部24に入力し、演算/制御部24は該低速
データを用いてリアルタイムに歪補償係数を演算して更
新し、次にバースト期間に送るべきデータをその更新さ
れた歪補償係数を用いてプリディストーション処理して
出力バッファに貯めて、バースト期間にそのデータを送
出する。この時、バースト期間に送出される高速データ
の帰還したデータを保存しておき、自己のタイムスロッ
ト及びアイドルスロットにおいて歪補償係数を演算して
更新する。このように低速データを用いてリアルタイム
で歪補償係数を更新するため、1スロットでの更新が複
数回になるので歪補償係数を短時間で収束させることが
できる。
【0050】図12は第2実施例の無線装置の構成図で
あり、図2の第1実施例と同一部分には同一符号を付し
ている。図12において、第1実施例と異なる点は、
プリアンブル期間Tpにおいて低速データ(たとえば8k
bpsの低速データ)を発生するデータ発生部が51が設
けられている点、第1実施例のランダムデータ発生部
40、疑似負荷41の図示が省略されている点である。
あり、図2の第1実施例と同一部分には同一符号を付し
ている。図12において、第1実施例と異なる点は、
プリアンブル期間Tpにおいて低速データ(たとえば8k
bpsの低速データ)を発生するデータ発生部が51が設
けられている点、第1実施例のランダムデータ発生部
40、疑似負荷41の図示が省略されている点である。
【0051】通信開始がマイコン38より指示される
と、演算/制御部24は歪補償係数をE2PROM25
aあるいはバッテリーバックアップRAM25bより読
み取って内部の歪補償係数記憶部に書き込む。TDMA
部22は自分に割り当てられているプリアンブル期間T
pに、データ発生部51から入力される低速データを入
力バッファ23に書き込む。演算/制御部24は低速デ
ータが入力バッファ23に書き込まれる毎に、該低速デ
ータを読み取り、該データのレベルに応じた歪補償係数
を歪補償係数記憶部より求める。ついで、演算/制御部
24は該歪補償係数を用いて送信データをI,Qに変換
したデータにプリディストーション処理を施し、出力バ
ッファ26に書き込む。以後、出力バッファに書き込ま
れたデータはすぐに直交変調されて送信される。また、
送信信号は直交検波されて帰還バッファ37に格納され
る。演算/制御部24は、入力バッファ23に記憶され
ている低速データおよび帰還バッファ37に記憶されて
いる復調データを読出して比較し、その差が零となるよ
うに歪補償係数演算処理を行い、算出された歪補償係数
によりそれまでの古い歪補償係数を更新する。かかる歪
補償係数の更新処理を全低速データについてリアルタイ
ムに実行する。
と、演算/制御部24は歪補償係数をE2PROM25
aあるいはバッテリーバックアップRAM25bより読
み取って内部の歪補償係数記憶部に書き込む。TDMA
部22は自分に割り当てられているプリアンブル期間T
pに、データ発生部51から入力される低速データを入
力バッファ23に書き込む。演算/制御部24は低速デ
ータが入力バッファ23に書き込まれる毎に、該低速デ
ータを読み取り、該データのレベルに応じた歪補償係数
を歪補償係数記憶部より求める。ついで、演算/制御部
24は該歪補償係数を用いて送信データをI,Qに変換
したデータにプリディストーション処理を施し、出力バ
ッファ26に書き込む。以後、出力バッファに書き込ま
れたデータはすぐに直交変調されて送信される。また、
送信信号は直交検波されて帰還バッファ37に格納され
る。演算/制御部24は、入力バッファ23に記憶され
ている低速データおよび帰還バッファ37に記憶されて
いる復調データを読出して比較し、その差が零となるよ
うに歪補償係数演算処理を行い、算出された歪補償係数
によりそれまでの古い歪補償係数を更新する。かかる歪
補償係数の更新処理を全低速データについてリアルタイ
ムに実行する。
【0052】バースト期間が近づくとこの時入力バッフ
ァメモリ及び出力バッファメモリは1サンプルごとに書
込み、読出しをしているが、バッファメモリをバイパス
する手段をもうけても良い。TDMA部22はバースト
データを入力バッファ23に書き込み、演算/制御部2
4は該高速のバーストデータについて1サンプルづつプ
リディストーション処理を施して出力バッファ26に書
き込む。以後、出力バッファに書き込まれたデータはバ
ースト期間に直交変調されて送信され、送信信号は直交
検波されて帰還バッファ37に順次格納される。次に、
演算/制御部24は入力バッファ23に記憶されている
バースト期間の送信データおよび帰還バッファ37に記
憶されている復調データを1サンプルづつ読出して比較
し、その差が零となる方向に歪補償係数演算処理を行
い、算出された歪補償係数によりそれまでの歪補償係数
を更新する。かかる歪補償係数の更新処理を全バースト
データについて実行する
ァメモリ及び出力バッファメモリは1サンプルごとに書
込み、読出しをしているが、バッファメモリをバイパス
する手段をもうけても良い。TDMA部22はバースト
データを入力バッファ23に書き込み、演算/制御部2
4は該高速のバーストデータについて1サンプルづつプ
リディストーション処理を施して出力バッファ26に書
き込む。以後、出力バッファに書き込まれたデータはバ
ースト期間に直交変調されて送信され、送信信号は直交
検波されて帰還バッファ37に順次格納される。次に、
演算/制御部24は入力バッファ23に記憶されている
バースト期間の送信データおよび帰還バッファ37に記
憶されている復調データを1サンプルづつ読出して比較
し、その差が零となる方向に歪補償係数演算処理を行
い、算出された歪補償係数によりそれまでの歪補償係数
を更新する。かかる歪補償係数の更新処理を全バースト
データについて実行する
【0053】以後、上記動作を繰り返し、通信が終了す
れば、演算/制御部24は歪補償係数記憶部の記憶内容
を不揮発性メモリ25aとバッテリーバックアップRA
M25bのそれぞれに格納し、次回の通信に際して、バ
ッテリーバックアップRAM25bより歪補償係数を読
出して内部の歪補償係数記憶部24aにセットし、上記
動作を実行する。
れば、演算/制御部24は歪補償係数記憶部の記憶内容
を不揮発性メモリ25aとバッテリーバックアップRA
M25bのそれぞれに格納し、次回の通信に際して、バ
ッテリーバックアップRAM25bより歪補償係数を読
出して内部の歪補償係数記憶部24aにセットし、上記
動作を実行する。
【0054】(C)第3実施例 (a) 構成 図13は第3実施例の構成図であり、図2の第1実施例
と同一部分には同一符号を付している。図13におい
て、第1実施例と異なる点は、空中線で反射する反射
波を検出し、反射波レベルが設定値以上かどうかを判定
する反射波判定部52を設けた点、反射波レベルが設
定値以上の時、演算/制御部24は歪補償係数の更新処
理を行わない点である。
と同一部分には同一符号を付している。図13におい
て、第1実施例と異なる点は、空中線で反射する反射
波を検出し、反射波レベルが設定値以上かどうかを判定
する反射波判定部52を設けた点、反射波レベルが設
定値以上の時、演算/制御部24は歪補償係数の更新処
理を行わない点である。
【0055】(b) 動作 反射波レベルが設定値以上ということは、空中線の特性
が変化し、入力インピーダンスが相当量変化しているこ
とを意味する。歪補償係数は空中線の入力インピーダン
スが所定値(たとえば50Ω)の場合に有効である。従
って、反射波レベルが設定値以上の時の復調データは信
用できず、歪補償係数の更新処理を行なえば、歪補償係
数は最適値から離脱する。このため、第3実施例におい
て、演算/制御部24は反射波レベルが設定値以上の
時、歪補償係数の更新処理を行わないようにし、歪補償
係数が最適値から離脱するのを防止する。尚、第3実施
例において、不揮発性メモリ25aへの歪補償係数の初
期設定動作、運用時における歪補償処理、歪補償係数更
新処理は第1実施例とまったく同様に行われる。運用
時、反射波判定部52は、方向結合器32を介して空中
線31で反射する反射波を検出し、反射波レベルが設定
値以上かどうかを判定する。反射波レベルが設定値以上
になると反射波判定部52はその旨を演算/制御部24
に通知する。これにより、演算/制御部24は反射波レ
ベルが設定値以下になるまで、歪補償係数の更新処理を
停止する。
が変化し、入力インピーダンスが相当量変化しているこ
とを意味する。歪補償係数は空中線の入力インピーダン
スが所定値(たとえば50Ω)の場合に有効である。従
って、反射波レベルが設定値以上の時の復調データは信
用できず、歪補償係数の更新処理を行なえば、歪補償係
数は最適値から離脱する。このため、第3実施例におい
て、演算/制御部24は反射波レベルが設定値以上の
時、歪補償係数の更新処理を行わないようにし、歪補償
係数が最適値から離脱するのを防止する。尚、第3実施
例において、不揮発性メモリ25aへの歪補償係数の初
期設定動作、運用時における歪補償処理、歪補償係数更
新処理は第1実施例とまったく同様に行われる。運用
時、反射波判定部52は、方向結合器32を介して空中
線31で反射する反射波を検出し、反射波レベルが設定
値以上かどうかを判定する。反射波レベルが設定値以上
になると反射波判定部52はその旨を演算/制御部24
に通知する。これにより、演算/制御部24は反射波レ
ベルが設定値以下になるまで、歪補償係数の更新処理を
停止する。
【0056】(c) 変形例 図14は第3実施例の変形例の構成図であり、図13と
異なる点は、反射波レベルが設定値以上の時の復調デ
ータに検知情報を付加して帰還バッファ37に書き込む
復調データ書き込み部53を設けた点、演算/制御部
24は検知情報が付加された復調データについて歪補償
係数の算出、更新を行わない点である。運用時、反射波
判定部52は、空中線31で反射する反射波を検出し、
反射波レベルが設定値以上かどうかを判定する。反射波
レベルが設定値以上になると反射波判定部52はその旨
を復調データ書き込み部53に通知する。これにより、
復調データ書き込み部53は、以後、反射波レベルが設
定値以下になるまで復調データに検知情報を付加してバ
ッファメモリ37に書き込む。演算/制御部24は歪補
償係数の更新に際して、復調データに検知情報が付加さ
れているかチェックし、付加されていない場合には歪補
償係数の更新を行い、付加されている場合には、歪補償
係数の更新を行わない。尚、復調データに検知情報を付
加せず、反射波レベルが設定値以上の時の復調データの
書き込みアドレスを演算/制御部24に明示し、演算/
制御部は該アドレスの復調データについて歪補償係数の
更新処理を行わないように構成することもできる。
異なる点は、反射波レベルが設定値以上の時の復調デ
ータに検知情報を付加して帰還バッファ37に書き込む
復調データ書き込み部53を設けた点、演算/制御部
24は検知情報が付加された復調データについて歪補償
係数の算出、更新を行わない点である。運用時、反射波
判定部52は、空中線31で反射する反射波を検出し、
反射波レベルが設定値以上かどうかを判定する。反射波
レベルが設定値以上になると反射波判定部52はその旨
を復調データ書き込み部53に通知する。これにより、
復調データ書き込み部53は、以後、反射波レベルが設
定値以下になるまで復調データに検知情報を付加してバ
ッファメモリ37に書き込む。演算/制御部24は歪補
償係数の更新に際して、復調データに検知情報が付加さ
れているかチェックし、付加されていない場合には歪補
償係数の更新を行い、付加されている場合には、歪補償
係数の更新を行わない。尚、復調データに検知情報を付
加せず、反射波レベルが設定値以上の時の復調データの
書き込みアドレスを演算/制御部24に明示し、演算/
制御部は該アドレスの復調データについて歪補償係数の
更新処理を行わないように構成することもできる。
【0057】(D)第4実施例 図15は第4実施例の無線装置の構成図であり、図2の
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図1
5において、図2の第1実施例と異なる点は、入力バ
ッファ、出力バッファ、帰還バッファを除去した点、
低速データを発生するデータ発生部51を設け、プリア
ンブル期間にTDMA部22は低速データを演算/制御
部24に入力している点、演算/制御部24が歪補償
係数の更新処理を行わない点、歪補償係数が適当な値
でない旨を警報する警報部54を設けた点、演算/制
御部24がプリアンブル期間において低速データと復調
データとをリアルタイムに比較してその差の大小に基づ
いて歪補償係数の適否を判定し、差が大きく歪補償係数
が適当な値でない場合には警報を出力し、あるいは、デ
ータ送信を禁止する点である。
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図1
5において、図2の第1実施例と異なる点は、入力バ
ッファ、出力バッファ、帰還バッファを除去した点、
低速データを発生するデータ発生部51を設け、プリア
ンブル期間にTDMA部22は低速データを演算/制御
部24に入力している点、演算/制御部24が歪補償
係数の更新処理を行わない点、歪補償係数が適当な値
でない旨を警報する警報部54を設けた点、演算/制
御部24がプリアンブル期間において低速データと復調
データとをリアルタイムに比較してその差の大小に基づ
いて歪補償係数の適否を判定し、差が大きく歪補償係数
が適当な値でない場合には警報を出力し、あるいは、デ
ータ送信を禁止する点である。
【0058】第1実施例では、割り当てられたタイムス
ロットにおいて送信データにプリディストーション処理
を施し、歪補償処理を施されたデータの送信、復調デー
タの保存を行い、自己スロットアイドルタイムスロット
において歪補償係数の更新処理を行う。しかし、第1実
施例は、入力バッファ、出力バッファ、帰還バッファを
必要とし、コスト高となる。不揮発性メモリ(E2PR
OM)25aには、工場出荷前に無線装置の歪特性を補
償できるように歪補償係数を設定するため、この歪補償
係数は無線装置の歪特性が変化しなければ更新する必要
はない。そこで、第3実施例では、各バッファを除去
し、歪補償係数の更新処理を行わないようにする。しか
し、歪特性が変化して歪補償係数が不適切な値になれ
ば、帯域が広がって隣接妨害を生じる。このため、TD
MA部22はプリアンブル期間に低速データを演算/制
御部24に入力し、演算/制御部24は該低速データに
プリディストーション処理を施して出力し、該低速デー
タと復調データとをリアルタイムに比較して歪補償演算
を行い、その結果の歪補償係数を用いてバーストのデー
タもプリディストーション処理して運用する。この時、
プリアンブル期間のみの演算であるために演算が間に合
わず歪補償係数演算が大きくずれた場合は警報を出力
し、あるいは、データ送信を禁止する。以上のようにす
れば、バッファを除去でき安価な無線装置を提供でき、
しかも、送信電力増幅器等の送信部の特性変動により歪
補償係数が適正値でなくなったことを速やかにユーザは
認識して対処することができる。
ロットにおいて送信データにプリディストーション処理
を施し、歪補償処理を施されたデータの送信、復調デー
タの保存を行い、自己スロットアイドルタイムスロット
において歪補償係数の更新処理を行う。しかし、第1実
施例は、入力バッファ、出力バッファ、帰還バッファを
必要とし、コスト高となる。不揮発性メモリ(E2PR
OM)25aには、工場出荷前に無線装置の歪特性を補
償できるように歪補償係数を設定するため、この歪補償
係数は無線装置の歪特性が変化しなければ更新する必要
はない。そこで、第3実施例では、各バッファを除去
し、歪補償係数の更新処理を行わないようにする。しか
し、歪特性が変化して歪補償係数が不適切な値になれ
ば、帯域が広がって隣接妨害を生じる。このため、TD
MA部22はプリアンブル期間に低速データを演算/制
御部24に入力し、演算/制御部24は該低速データに
プリディストーション処理を施して出力し、該低速デー
タと復調データとをリアルタイムに比較して歪補償演算
を行い、その結果の歪補償係数を用いてバーストのデー
タもプリディストーション処理して運用する。この時、
プリアンブル期間のみの演算であるために演算が間に合
わず歪補償係数演算が大きくずれた場合は警報を出力
し、あるいは、データ送信を禁止する。以上のようにす
れば、バッファを除去でき安価な無線装置を提供でき、
しかも、送信電力増幅器等の送信部の特性変動により歪
補償係数が適正値でなくなったことを速やかにユーザは
認識して対処することができる。
【0059】図16は演算/制御部24の処理フローで
ある。TDMA部22より送信データを受信すると(ス
テップ201)、演算/制御部24はE2PROMに記
憶されている歪補償係数を用いて送信データをI,Q信
号に変換した後プリディストーション処理を行い(ステ
ップ202)、出力する(ステップ203)。プリディ
ストーション処理されたI,Q信号はDA変換器27を
介して直交変調器28に入力され、直交変換される。直
交変換された搬送波は周波数変換され、送信電力増幅器
30で増幅されて空中線より放射される。搬送波の一部
は周波数変換器33で周波数変換されて直交検波器34
に入力され、I,Q信号に復調されてAD変換器35を
介して演算/制御部24に入力される。
ある。TDMA部22より送信データを受信すると(ス
テップ201)、演算/制御部24はE2PROMに記
憶されている歪補償係数を用いて送信データをI,Q信
号に変換した後プリディストーション処理を行い(ステ
ップ202)、出力する(ステップ203)。プリディ
ストーション処理されたI,Q信号はDA変換器27を
介して直交変調器28に入力され、直交変換される。直
交変換された搬送波は周波数変換され、送信電力増幅器
30で増幅されて空中線より放射される。搬送波の一部
は周波数変換器33で周波数変換されて直交検波器34
に入力され、I,Q信号に復調されてAD変換器35を
介して演算/制御部24に入力される。
【0060】演算/制御部24はプリアンブル期間であ
るかバースト期間であるか判断し(ステップ204)、
プリアンブル期間でなければ、ステップ201以降の処
理を繰り返す。しかし、プリアンブル期間であれば、低
速データと復調データとをリアルタイムに比較して歪補
償演算を行い歪補償係数の更新を行う。(ステップ20
5)。差が大きく歪補償係数がプリマンブル時のみで間
に合わない場合には警報信号をマイコン38に入力して
警報を発生し、あるいはデータの送信を停止する(ステ
ップ206、207)。差が小さく、歪補償係数が適正
値であれば、ステップ201以降の処理を繰り返す。
尚、第4実施例において、不揮発性メモリ(E2PRO
M)25aに歪補償係数を初期設定する際は、低速デー
タを演算/制御部24に入力してリアルタイムに歪補償
係数の更新処理を行い、収束した後、不揮発性メモリに
書き込む。
るかバースト期間であるか判断し(ステップ204)、
プリアンブル期間でなければ、ステップ201以降の処
理を繰り返す。しかし、プリアンブル期間であれば、低
速データと復調データとをリアルタイムに比較して歪補
償演算を行い歪補償係数の更新を行う。(ステップ20
5)。差が大きく歪補償係数がプリマンブル時のみで間
に合わない場合には警報信号をマイコン38に入力して
警報を発生し、あるいはデータの送信を停止する(ステ
ップ206、207)。差が小さく、歪補償係数が適正
値であれば、ステップ201以降の処理を繰り返す。
尚、第4実施例において、不揮発性メモリ(E2PRO
M)25aに歪補償係数を初期設定する際は、低速デー
タを演算/制御部24に入力してリアルタイムに歪補償
係数の更新処理を行い、収束した後、不揮発性メモリに
書き込む。
【0061】(E)第5実施例 図17は第5実施例の無線装置の構成図であり、図2の
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図1
7において、図2の第1実施例と異なる点は、入力バ
ッファ、出力バッファ、帰還バッファを除去した点、
演算/制御部24が送信データの一部データと該データ
により変調した変調信号を復調して得られた復調データ
とを用いてリアルタイムに歪補償係数を算出して更新す
る点である。
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図1
7において、図2の第1実施例と異なる点は、入力バ
ッファ、出力バッファ、帰還バッファを除去した点、
演算/制御部24が送信データの一部データと該データ
により変調した変調信号を復調して得られた復調データ
とを用いてリアルタイムに歪補償係数を算出して更新す
る点である。
【0062】第1実施例では、割り当てられたタイムス
ロットにおいて送信データにプリディストーション処理
を施し、プリディストーション処理を施されたデータの
送信、復調データの保存を行い、自己スロット及びアイ
ドルタイムスロットにまたがり歪補償係数の更新処理を
行う。このようにアイドルタイムスロットにおいて歪補
償係数の更新処理を行うのは高速伝送のためリアルタイ
ムに歪補償係数の更新ができないためである。しかし、
第1実施例は、入力バッファ、出力バッファ、帰還バッ
ファを必要とし、コスト高となる。そこで、第5実施例
では、送信データの一部について、たとえば、入力デー
タn個(nサンプル)に1回リアルタイムに歪補償係数
を算出して更新する。このようにすれば、高速伝送であ
ってもn回毎にリアルタイムに歪補償係数を更新でき、
しかも、入力バッファ、出力バッファ、帰還バッファを
省略することができる。
ロットにおいて送信データにプリディストーション処理
を施し、プリディストーション処理を施されたデータの
送信、復調データの保存を行い、自己スロット及びアイ
ドルタイムスロットにまたがり歪補償係数の更新処理を
行う。このようにアイドルタイムスロットにおいて歪補
償係数の更新処理を行うのは高速伝送のためリアルタイ
ムに歪補償係数の更新ができないためである。しかし、
第1実施例は、入力バッファ、出力バッファ、帰還バッ
ファを必要とし、コスト高となる。そこで、第5実施例
では、送信データの一部について、たとえば、入力デー
タn個(nサンプル)に1回リアルタイムに歪補償係数
を算出して更新する。このようにすれば、高速伝送であ
ってもn回毎にリアルタイムに歪補償係数を更新でき、
しかも、入力バッファ、出力バッファ、帰還バッファを
省略することができる。
【0063】図18は第5実施例における演算/制御部
24の処理フローである。通信開始が指示されると、演
算/制御部24は歪補償係数をE2PROM25aある
いはバッテリーバックアップRAM25bより読み取っ
て内部の歪補償係数記憶部に書き込む(ステップ25
1)。ついで、演算/制御部24はTDMA部22より
送信データを受信するとI,Q信号に変換して(ステッ
プ252)、歪補償係数を用いて送信データにプリディ
ストーション処理を施し、出力する(ステップ25
3)。プリディストーション処理されたI,Q信号はD
A変換器27を介して直交変調器28に入力され、直交
変換される。直交変換された搬送波は周波数変換され、
送信電力増幅器30で増幅されて空中線31より放射さ
れる。搬送波の一部は周波数変換器33で周波数変換さ
れて直交検波器34に入力され、直交検波器34により
I,Q信号に復調されてAD変換器35を介して演算/
制御部24に入力される。
24の処理フローである。通信開始が指示されると、演
算/制御部24は歪補償係数をE2PROM25aある
いはバッテリーバックアップRAM25bより読み取っ
て内部の歪補償係数記憶部に書き込む(ステップ25
1)。ついで、演算/制御部24はTDMA部22より
送信データを受信するとI,Q信号に変換して(ステッ
プ252)、歪補償係数を用いて送信データにプリディ
ストーション処理を施し、出力する(ステップ25
3)。プリディストーション処理されたI,Q信号はD
A変換器27を介して直交変調器28に入力され、直交
変換される。直交変換された搬送波は周波数変換され、
送信電力増幅器30で増幅されて空中線31より放射さ
れる。搬送波の一部は周波数変換器33で周波数変換さ
れて直交検波器34に入力され、直交検波器34により
I,Q信号に復調されてAD変換器35を介して演算/
制御部24に入力される。
【0064】演算/制御部24はnサンプルに1回リア
ルタイムに歪補償係数の更新を行うようになっており、
今回の送信データについて歪補償係数の更新処理を行う
必要があるか判断する(ステップ254)。歪補償係数
の更新処理を行う必要があれば、送信データと復調デー
タを用いて歪補償係数の更新処理を行う(ステップ25
5)。しかる後、あるいは、ステップ254において歪
補償係数の更新処理を行う必要がなければ、演算/制御
部24は通信が終了したかチェックし(ステップ25
6)、終了してなければステップ252以降の処理を繰
り返す。通信が終了すれば、演算/制御部24は内部の
歪補償係数記憶部の記憶内容を不揮発性メモリ25aと
バッテリーバックアップRAM25bのそれぞれに格納
する(ステップ257)。以後、次回の通信に際して、
バッテリーバックアップRAM25bより歪補償係数を
読出して内部の歪補償係数記憶部にセットし、上記動作
を実行する。以上のようにすれば、入力バッファ、出力
バッファ、帰還バッファを除去できると共に、1タイム
スロットのデータ数をNサンプルとすれば、歪補償係数
の更新処理をN/n回リアルタイムに行うことができ
る。
ルタイムに歪補償係数の更新を行うようになっており、
今回の送信データについて歪補償係数の更新処理を行う
必要があるか判断する(ステップ254)。歪補償係数
の更新処理を行う必要があれば、送信データと復調デー
タを用いて歪補償係数の更新処理を行う(ステップ25
5)。しかる後、あるいは、ステップ254において歪
補償係数の更新処理を行う必要がなければ、演算/制御
部24は通信が終了したかチェックし(ステップ25
6)、終了してなければステップ252以降の処理を繰
り返す。通信が終了すれば、演算/制御部24は内部の
歪補償係数記憶部の記憶内容を不揮発性メモリ25aと
バッテリーバックアップRAM25bのそれぞれに格納
する(ステップ257)。以後、次回の通信に際して、
バッテリーバックアップRAM25bより歪補償係数を
読出して内部の歪補償係数記憶部にセットし、上記動作
を実行する。以上のようにすれば、入力バッファ、出力
バッファ、帰還バッファを除去できると共に、1タイム
スロットのデータ数をNサンプルとすれば、歪補償係数
の更新処理をN/n回リアルタイムに行うことができ
る。
【0065】(F)第6実施例 図19は第6実施例の無線装置の構成図であり、図2の
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図1
9において、図2の第1実施例と異なる点は、直交変
調信号を復調し、復調データを演算/制御部24に入力
する部分を付属装置として用意し、該部分を無線装置に
着脱自在に接続できるようにした点、運用時に歪補償
係数の更新を行わないようにした点である。第1実施例
では、割り当てられたタイムスロットにおいて送信デー
タにプリディストーション処理を施すとともに、帰還し
た復調データの保存を行い、アイドルタイムスロットに
またがって歪補償係数の演算、更新処理を行う。しか
し、第1実施例は、復調データを演算/制御部24に入
力する部分(周波数変換器33、直交検波器34、AD
変換器36、帰還バッファ37)が必要になり、コスト
高となると共に無線装置のサイズが大きくなる。不揮発
性メモリ(E2PROM)25aには、工場出荷前に無
線装置の歪特性を補償できるように歪補償係数を初期設
定するため、この歪補償係数は無線装置の歪特性が変化
しなければ更新する必要はない。
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図1
9において、図2の第1実施例と異なる点は、直交変
調信号を復調し、復調データを演算/制御部24に入力
する部分を付属装置として用意し、該部分を無線装置に
着脱自在に接続できるようにした点、運用時に歪補償
係数の更新を行わないようにした点である。第1実施例
では、割り当てられたタイムスロットにおいて送信デー
タにプリディストーション処理を施すとともに、帰還し
た復調データの保存を行い、アイドルタイムスロットに
またがって歪補償係数の演算、更新処理を行う。しか
し、第1実施例は、復調データを演算/制御部24に入
力する部分(周波数変換器33、直交検波器34、AD
変換器36、帰還バッファ37)が必要になり、コスト
高となると共に無線装置のサイズが大きくなる。不揮発
性メモリ(E2PROM)25aには、工場出荷前に無
線装置の歪特性を補償できるように歪補償係数を初期設
定するため、この歪補償係数は無線装置の歪特性が変化
しなければ更新する必要はない。
【0066】そこで、第6実施例では、直交変調信号を
復調し、復調データを演算/制御部24に入力する部分
(周波数変換器33、直交検波器34、AD変換器3
5、帰還バッファ37)を付属装置60として用意し、
コネクタ61a〜62bにより該付属装置を無線装置に
着脱自在に接続できるようにする。そして、工場出荷前
に付属装置60、疑似負荷41を無線装置に接続して歪
補償係数を収束させて不揮発性メモリ(E2PROM)
25aあるいはバッテリーバックアップRAM25bに
初期設定し、しかる後、付属装置60、疑似付加41を
取り外して出荷する。
復調し、復調データを演算/制御部24に入力する部分
(周波数変換器33、直交検波器34、AD変換器3
5、帰還バッファ37)を付属装置60として用意し、
コネクタ61a〜62bにより該付属装置を無線装置に
着脱自在に接続できるようにする。そして、工場出荷前
に付属装置60、疑似負荷41を無線装置に接続して歪
補償係数を収束させて不揮発性メモリ(E2PROM)
25aあるいはバッテリーバックアップRAM25bに
初期設定し、しかる後、付属装置60、疑似付加41を
取り外して出荷する。
【0067】運用に際して、演算/制御部24は不揮発
性メモリ25aあるいはバッテリーバックアップRAM
25bに設定されている歪補償係数を用いてプリディス
トーション処理を行い、歪補償係数の更新処理を行わな
い。無線装置の特性変化により、歪補償係数が適正値で
なくなった場合には、ユーザは無線装置をメーカあるい
はディーラに持ち運び、付属装置60、疑似付加41を
接続して歪補償係数の更新処理を行わせ、適正値に収束
させてから不揮発性メモリ25aに再設定する。以上の
ようにすれば、使用時には不揮発性メモリ25aに設定
されている歪補償係数を用いて正確なプリディストーシ
ョン処理ができ、帯域の拡がりを防止して、隣接チャネ
ル漏洩を防止でき、しかも、低価格、軽量化、サイズの
小型化が可能になる。
性メモリ25aあるいはバッテリーバックアップRAM
25bに設定されている歪補償係数を用いてプリディス
トーション処理を行い、歪補償係数の更新処理を行わな
い。無線装置の特性変化により、歪補償係数が適正値で
なくなった場合には、ユーザは無線装置をメーカあるい
はディーラに持ち運び、付属装置60、疑似付加41を
接続して歪補償係数の更新処理を行わせ、適正値に収束
させてから不揮発性メモリ25aに再設定する。以上の
ようにすれば、使用時には不揮発性メモリ25aに設定
されている歪補償係数を用いて正確なプリディストーシ
ョン処理ができ、帯域の拡がりを防止して、隣接チャネ
ル漏洩を防止でき、しかも、低価格、軽量化、サイズの
小型化が可能になる。
【0068】図20は第6実施例の変形例であり、第
4、第5実施例のように入力バッファ、出力バッファ、
帰還バッファを有しない無線装置に適用できるものであ
り、付属装置60は、周波数変換器33、直交検波器3
4、AD変換器35で構成されている。この変形例にお
いて、歪補償係数を不揮発性メモリ(E2PROM)2
5aに初期設定するには以下のようにする。すなわち、
付属装置60、疑似付加41を無線装置に接続し、デー
タ発生部51より低速度のデータを発生し、演算/制御
部24で低速データと復調データを用いて歪補償係数を
リアルタイムに更新して適正値に収束させ、収束した歪
補償係数を不揮発性メモリに初期設定する。
4、第5実施例のように入力バッファ、出力バッファ、
帰還バッファを有しない無線装置に適用できるものであ
り、付属装置60は、周波数変換器33、直交検波器3
4、AD変換器35で構成されている。この変形例にお
いて、歪補償係数を不揮発性メモリ(E2PROM)2
5aに初期設定するには以下のようにする。すなわち、
付属装置60、疑似付加41を無線装置に接続し、デー
タ発生部51より低速度のデータを発生し、演算/制御
部24で低速データと復調データを用いて歪補償係数を
リアルタイムに更新して適正値に収束させ、収束した歪
補償係数を不揮発性メモリに初期設定する。
【0069】(G)第7実施例 図21は第7実施例の無線装置の構成図であり、図2の
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図2
1において、図2の第1実施例と異なる点は、入力バ
ッファ、出力バッファ、帰還バッファを除去した点、
低速データを発生するデータ発生部51を設け、プリア
ンブル期間にTDMA部22は低速データを演算/制御
部24に入力している点、演算/制御部24はプリア
ンブル期間においてのみ低速データと復調データとを用
いてリアルタイムに歪補償係数の更新処理を行う点であ
る。第1実施例では、割り当てられたタイムスロットに
おいて送信データにプリディストーション処理を施し、
データの送信、復調データの保存を行い、アイドルタイ
ムスロットにまたがって歪補償係数の更新処理を行う。
しかし、かかる方法では、1TDMAフレーム期間にま
たがって1レベルにつき1回歪補償係数が更新されるだ
けである。すなわち、n回同じレベルが出現しても該レ
ベルについて1回歪補償係数が更新されるだけである。
しかも、第1実施例は、入力バッファ、出力バッファ、
帰還バッファを必要とし、コスト高となる。
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図2
1において、図2の第1実施例と異なる点は、入力バ
ッファ、出力バッファ、帰還バッファを除去した点、
低速データを発生するデータ発生部51を設け、プリア
ンブル期間にTDMA部22は低速データを演算/制御
部24に入力している点、演算/制御部24はプリア
ンブル期間においてのみ低速データと復調データとを用
いてリアルタイムに歪補償係数の更新処理を行う点であ
る。第1実施例では、割り当てられたタイムスロットに
おいて送信データにプリディストーション処理を施し、
データの送信、復調データの保存を行い、アイドルタイ
ムスロットにまたがって歪補償係数の更新処理を行う。
しかし、かかる方法では、1TDMAフレーム期間にま
たがって1レベルにつき1回歪補償係数が更新されるだ
けである。すなわち、n回同じレベルが出現しても該レ
ベルについて1回歪補償係数が更新されるだけである。
しかも、第1実施例は、入力バッファ、出力バッファ、
帰還バッファを必要とし、コスト高となる。
【0070】そこで、第7実施例では、各入力バッファ
を除去すると共に、図22に示すように自分に割り当て
られたタイムスロットのプリアンブル期間Tpに低速デ
ータを演算/制御部24に入力し、演算/制御部24は
プリアンブル帰還Tpにおいてのみ、該低速データを用
いてリアルタイムに歪補償係数を演算して更新し、バー
スト期間Tbにおいてプリディストーション処理を行
い、アイドルタイムスロットにおいては何もしない。
を除去すると共に、図22に示すように自分に割り当て
られたタイムスロットのプリアンブル期間Tpに低速デ
ータを演算/制御部24に入力し、演算/制御部24は
プリアンブル帰還Tpにおいてのみ、該低速データを用
いてリアルタイムに歪補償係数を演算して更新し、バー
スト期間Tbにおいてプリディストーション処理を行
い、アイドルタイムスロットにおいては何もしない。
【0071】図23は第7実施例の演算/制御部24の
処理フローである。TDMA部22より送信データを受
信すると(ステップ301)、演算/制御部24はE2
PROM25aに記憶されている歪補償係数を用いて送
信データにプリディストーション処理を行い(ステップ
302)、出力する(ステップ303)。プリディスト
ーション処理されたI,Q信号はDA変換器27を介し
て直交変調器28に入力され、直交変換される。直交変
換された搬送波は周波数変換され、送信電力増幅器30
で増幅されて空中線31より放射される。搬送波の一部
は周波数変換器33で周波数変換されて直交検波器34
に入力され、I,Q信号に復調されてAD変換器35を
介して演算/制御部24に入力される。
処理フローである。TDMA部22より送信データを受
信すると(ステップ301)、演算/制御部24はE2
PROM25aに記憶されている歪補償係数を用いて送
信データにプリディストーション処理を行い(ステップ
302)、出力する(ステップ303)。プリディスト
ーション処理されたI,Q信号はDA変換器27を介し
て直交変調器28に入力され、直交変換される。直交変
換された搬送波は周波数変換され、送信電力増幅器30
で増幅されて空中線31より放射される。搬送波の一部
は周波数変換器33で周波数変換されて直交検波器34
に入力され、I,Q信号に復調されてAD変換器35を
介して演算/制御部24に入力される。
【0072】演算/制御部24はプリアンブル期間であ
るかバースト期間であるか判断し(ステップ304)、
プリアンブル期間であれば、低速データと復調データと
を用いてリアルタイムに歪補償係数を演算、算出して更
新する(ステップ305)。しかる後、あるいは、ステ
ップ304においてプリアンブル期間でなければ、演算
/制御部24は通信が終了したかチェックし(ステップ
306)、終了してなければステップ301以降の処理
を繰り返す。通信が終了すれば、演算/制御部24は更
新された歪補償係数を不揮発性メモリ25aとバッテリ
ーバックアップRAM25bのそれぞれに格納する(ス
テップ307)。以後、次回の通信に際して、バッテリ
ーバックアップRAM25bより歪補償係数を読出して
内部の歪補償係数記憶部にセットし、上記動作を実行す
る。尚、第7実施例において、不揮発性メモリ(E2P
ROM)25aに歪補償係数を初期設定する際は、低速
データを演算/制御部24に入力してリアルタイムに歪
補償係数の更新処理を行い、収束した後、不揮発性メモ
リに書き込む。
るかバースト期間であるか判断し(ステップ304)、
プリアンブル期間であれば、低速データと復調データと
を用いてリアルタイムに歪補償係数を演算、算出して更
新する(ステップ305)。しかる後、あるいは、ステ
ップ304においてプリアンブル期間でなければ、演算
/制御部24は通信が終了したかチェックし(ステップ
306)、終了してなければステップ301以降の処理
を繰り返す。通信が終了すれば、演算/制御部24は更
新された歪補償係数を不揮発性メモリ25aとバッテリ
ーバックアップRAM25bのそれぞれに格納する(ス
テップ307)。以後、次回の通信に際して、バッテリ
ーバックアップRAM25bより歪補償係数を読出して
内部の歪補償係数記憶部にセットし、上記動作を実行す
る。尚、第7実施例において、不揮発性メモリ(E2P
ROM)25aに歪補償係数を初期設定する際は、低速
データを演算/制御部24に入力してリアルタイムに歪
補償係数の更新処理を行い、収束した後、不揮発性メモ
リに書き込む。
【0073】以上は1つの割り当てられたタイムスロッ
トにおいて無線装置がバーストデータを送信する場合で
あるが、移動無線システムの基地局装置のように、複数
のタイムスロットにおいてデータを送信する場合にも図
21の構成を適用できる。すなわち、複数のタイムスロ
ットにおいてデータを送信する場合、所定の空きタイム
スロットにおいて低速データを演算制御部24に入力
し、演算/制御部24は該低速データと復調データを用
いてリアルタイムに歪補償係数を更新し、空きタイムス
ロット以外では高速データにプリディストーション処理
を施して送信する。尚、TDMA部22から演算/制御
部24に低速データの挿入チャネルか否かの識別信号が
入力される。
トにおいて無線装置がバーストデータを送信する場合で
あるが、移動無線システムの基地局装置のように、複数
のタイムスロットにおいてデータを送信する場合にも図
21の構成を適用できる。すなわち、複数のタイムスロ
ットにおいてデータを送信する場合、所定の空きタイム
スロットにおいて低速データを演算制御部24に入力
し、演算/制御部24は該低速データと復調データを用
いてリアルタイムに歪補償係数を更新し、空きタイムス
ロット以外では高速データにプリディストーション処理
を施して送信する。尚、TDMA部22から演算/制御
部24に低速データの挿入チャネルか否かの識別信号が
入力される。
【0074】図24は複数のタイムスロットにおいてデ
ータを送信する場合における演算/制御部24の処理フ
ローである。通信開始が指示されると、演算/制御部2
4は歪補償係数をE2PROM25aあるいはバッテリ
ーバックアップRAM25bより読み取って内部の歪補
償係数記憶部に書き込む(ステップ351)。ついで、
演算/制御部24はTDMA部22よりデータを受信す
ると、歪補償係数を用いて該データにプリディストーシ
ョン処理を施し、出力する(ステップ352)。プリデ
ィストーション処理されたI,Q信号はDA変換器27
を介して直交変調器28に入力され、直交変換される。
直交変換された搬送波は周波数変換され、送信電力増幅
器30で増幅されて空中線31より放射される。搬送波
の一部は周波数変換器33で周波数変換されて直交検波
器34に入力され、I,Q信号に復調されてAD変換器
35を介して演算/制御部24に入力される。
ータを送信する場合における演算/制御部24の処理フ
ローである。通信開始が指示されると、演算/制御部2
4は歪補償係数をE2PROM25aあるいはバッテリ
ーバックアップRAM25bより読み取って内部の歪補
償係数記憶部に書き込む(ステップ351)。ついで、
演算/制御部24はTDMA部22よりデータを受信す
ると、歪補償係数を用いて該データにプリディストーシ
ョン処理を施し、出力する(ステップ352)。プリデ
ィストーション処理されたI,Q信号はDA変換器27
を介して直交変調器28に入力され、直交変換される。
直交変換された搬送波は周波数変換され、送信電力増幅
器30で増幅されて空中線31より放射される。搬送波
の一部は周波数変換器33で周波数変換されて直交検波
器34に入力され、I,Q信号に復調されてAD変換器
35を介して演算/制御部24に入力される。
【0075】演算/制御部24は現チャネル(タイムス
ロット)が低速データ挿入チャネルかどうか判断し(ス
テップ353)、低速データ挿入チャネルの場合には、
低速データと復調データを用いて歪補償係数の算出およ
びその更新処理を行う(ステップ354)。しかる後、
あるいは、ステップ353において現チャネルが低速デ
ータ挿入チャネルでない場合には、演算/制御部24は
通信が終了したかチェックし(ステップ355)、終了
してなければステップ352以降の処理を繰り返す。通
信が終了すれば、演算/制御部24は更新された歪補償
係数を不揮発性メモリ25aとバッテリーバックアップ
RAM25bのそれぞれに格納する(ステップ35
6)。以後、次回の通信に際して、バッテリーバックア
ップRAM25bより歪補償係数を読出して上記動作を
実行する。以上のように、複数のタイムスロットにおい
てデータを送信する無線装置であっても装置の送信特性
に対応した歪補正係数を用いて送信を開始することがで
き、帯域の広がった電波を発射することを防ぐことがで
き、且つ、最適歪補償係数に収束するまでの時間を短縮
することができる。
ロット)が低速データ挿入チャネルかどうか判断し(ス
テップ353)、低速データ挿入チャネルの場合には、
低速データと復調データを用いて歪補償係数の算出およ
びその更新処理を行う(ステップ354)。しかる後、
あるいは、ステップ353において現チャネルが低速デ
ータ挿入チャネルでない場合には、演算/制御部24は
通信が終了したかチェックし(ステップ355)、終了
してなければステップ352以降の処理を繰り返す。通
信が終了すれば、演算/制御部24は更新された歪補償
係数を不揮発性メモリ25aとバッテリーバックアップ
RAM25bのそれぞれに格納する(ステップ35
6)。以後、次回の通信に際して、バッテリーバックア
ップRAM25bより歪補償係数を読出して上記動作を
実行する。以上のように、複数のタイムスロットにおい
てデータを送信する無線装置であっても装置の送信特性
に対応した歪補正係数を用いて送信を開始することがで
き、帯域の広がった電波を発射することを防ぐことがで
き、且つ、最適歪補償係数に収束するまでの時間を短縮
することができる。
【0076】(H)第8実施例 図25は第8実施例の無線装置の構成図であり、図2の
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図2
5において、図2の第1実施例と異なる点は、周囲温
度を検出する温度センサー65、電源電圧を監視する電
圧監視部66、チャネル周波数/送信電力を管理する管
理部67を設けた点、周囲温度、電源電圧、チャネル
周波数/送信電力のそれぞれに対して複数の歪補償係数
を不揮発性メモリ(E2PROM)25aあるいはバッ
テリーバックアップRAM25bに記憶しておき、演算
/制御部24は使用時の状態(チャネル周波数/送信電
力、周囲温度、電源電圧)に応じた歪補償係数を用いて
プリディストーション処理、歪補償係数更新処理を行う
ようにした点である。
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図2
5において、図2の第1実施例と異なる点は、周囲温
度を検出する温度センサー65、電源電圧を監視する電
圧監視部66、チャネル周波数/送信電力を管理する管
理部67を設けた点、周囲温度、電源電圧、チャネル
周波数/送信電力のそれぞれに対して複数の歪補償係数
を不揮発性メモリ(E2PROM)25aあるいはバッ
テリーバックアップRAM25bに記憶しておき、演算
/制御部24は使用時の状態(チャネル周波数/送信電
力、周囲温度、電源電圧)に応じた歪補償係数を用いて
プリディストーション処理、歪補償係数更新処理を行う
ようにした点である。
【0077】周囲温度、電源電圧、チャネル周波数/送
信電力により送信部の歪特性は変化するから、周囲温
度、電源電圧、チャネル周波数/送信電力のそれぞれに
対して複数の歪補償係数を不揮発性メモリに記憶させて
おき、通信時における周囲温度、電源電圧、チャネル周
波数/送信電力に応じた歪補償係数を使用すれば、短時
間で歪補償係数が収束して良好な通信が可能にある。そ
こで、第8実施例では、チャネル周波数/送信電力、周
囲温度、電源電圧のそれぞれに対して複数の歪補償係数
を不揮発性メモリ25aに初期設定しておき、演算/制
御部24は使用時の状態(チャネル周波数/送信電力、
周囲温度、電源電圧)に応じた歪補償係数を用いてプリ
ディストーション処理、歪補償係数更新処理を行い、通
信終了時に、更新された歪補償係数で不揮発性メモリに
おける古い歪補償係数を書き替える。尚、周囲温度の
み、電源電圧のみ、チャネル周波数/送信電力のみ、あ
るいはこれらの任意の組み合わせに応じた歪補償係数を
不揮発性メモリに記憶し、これらを用いてプリディスト
ーション処理、歪補償係数更新処理を行うようにもでき
る。
信電力により送信部の歪特性は変化するから、周囲温
度、電源電圧、チャネル周波数/送信電力のそれぞれに
対して複数の歪補償係数を不揮発性メモリに記憶させて
おき、通信時における周囲温度、電源電圧、チャネル周
波数/送信電力に応じた歪補償係数を使用すれば、短時
間で歪補償係数が収束して良好な通信が可能にある。そ
こで、第8実施例では、チャネル周波数/送信電力、周
囲温度、電源電圧のそれぞれに対して複数の歪補償係数
を不揮発性メモリ25aに初期設定しておき、演算/制
御部24は使用時の状態(チャネル周波数/送信電力、
周囲温度、電源電圧)に応じた歪補償係数を用いてプリ
ディストーション処理、歪補償係数更新処理を行い、通
信終了時に、更新された歪補償係数で不揮発性メモリに
おける古い歪補償係数を書き替える。尚、周囲温度の
み、電源電圧のみ、チャネル周波数/送信電力のみ、あ
るいはこれらの任意の組み合わせに応じた歪補償係数を
不揮発性メモリに記憶し、これらを用いてプリディスト
ーション処理、歪補償係数更新処理を行うようにもでき
る。
【0078】図26(a)は、各種チャネル周波数/送信
電力に対応させて歪補償係数Hijを不揮発性メモリ25
aに設定した例であり、Hijは各レベルの歪補償係数h
(pi)(図4参照)で構成されている。図26(b)は、各種
温度に対応させて歪補償係数Hiを不揮発性メモリ25
aに設定した例であり、Hiは各レベルの歪補償係数h
(pi)で構成されている。図26(c)は、各種電源電圧に
対応させて歪補償係数Hi′を不揮発性メモリ25aに
設定した例であり、Hi′は各レベルの歪補償係数h(p
i)で構成されている。
電力に対応させて歪補償係数Hijを不揮発性メモリ25
aに設定した例であり、Hijは各レベルの歪補償係数h
(pi)(図4参照)で構成されている。図26(b)は、各種
温度に対応させて歪補償係数Hiを不揮発性メモリ25
aに設定した例であり、Hiは各レベルの歪補償係数h
(pi)で構成されている。図26(c)は、各種電源電圧に
対応させて歪補償係数Hi′を不揮発性メモリ25aに
設定した例であり、Hi′は各レベルの歪補償係数h(p
i)で構成されている。
【0079】(I)第9実施例 図27は第9実施例の無線装置の構成図であり、図2の
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図2
7において、図2の第1実施例と異なる点は、進行波
と反射波を検出する方向結合器71と、進行波と反射波
を検波する検波回路72、73と、分圧器74と、空中
線の電圧定在波比VSWR(Voltage Standing Wave Ra
tio)が設定値以下であるか以上であるかを判定する判定
回路75を設けた点、予め電圧定在波比に対応させて
複数の歪補償係数を不揮発性メモリ(E2PROM)2
5aあるいはバッテリーバックアップRAM25bに記
憶しておき、演算/制御部24は使用時の電圧定在波比
VSWRに応じた歪補償係数を用いてプリディストーシ
ョン処理、歪補償係数更新処理を行うようにした点であ
る。
第1実施例と同一部分には同一符号を付している。図2
7において、図2の第1実施例と異なる点は、進行波
と反射波を検出する方向結合器71と、進行波と反射波
を検波する検波回路72、73と、分圧器74と、空中
線の電圧定在波比VSWR(Voltage Standing Wave Ra
tio)が設定値以下であるか以上であるかを判定する判定
回路75を設けた点、予め電圧定在波比に対応させて
複数の歪補償係数を不揮発性メモリ(E2PROM)2
5aあるいはバッテリーバックアップRAM25bに記
憶しておき、演算/制御部24は使用時の電圧定在波比
VSWRに応じた歪補償係数を用いてプリディストーシ
ョン処理、歪補償係数更新処理を行うようにした点であ
る。
【0080】方向結合器71は送信電力増幅器30と空
中線31の間に設けられ空中線への進行波と反射波を検
出する。各検波回路72,73はダイオードとコンデン
サで構成され、進行波と反射波を検波する。分圧器74
は入力電圧を1/2に分圧する。判定回路75はオペア
ンプで構成されており、検波された進行波電圧Esと反
射波電圧Erを入力され、空中線31の電圧定在波比V
SWRが設定値(例えば3)以下であるか以上であるか
を判定する。電圧定在波比VSWRは次式 VSWR=(1+|Γ|)/(1-|Γ|) ただし、Γは反射係数であり、Γ=反射波電圧Er/進
行波電圧Esにより得られる。従って、Er=Es/2の
とき、電圧定在波比VSWRは VSWR=(1+0.5)/(1-0.5)=3 となる。進行波電圧Esは分圧器74で1/2になるか
ら、判定回路75のオペアンプはVSWR=3を境にハイレベ
ル、ローレベルとなり電圧定在波比VSWRが設定値
(=3)以下であるか以上であるかを判定できる。尚、
各検波回路72、73の出力をAD変換し、上式の演算
を実行してきめ細かくVSWRを求めることができる。
中線31の間に設けられ空中線への進行波と反射波を検
出する。各検波回路72,73はダイオードとコンデン
サで構成され、進行波と反射波を検波する。分圧器74
は入力電圧を1/2に分圧する。判定回路75はオペア
ンプで構成されており、検波された進行波電圧Esと反
射波電圧Erを入力され、空中線31の電圧定在波比V
SWRが設定値(例えば3)以下であるか以上であるか
を判定する。電圧定在波比VSWRは次式 VSWR=(1+|Γ|)/(1-|Γ|) ただし、Γは反射係数であり、Γ=反射波電圧Er/進
行波電圧Esにより得られる。従って、Er=Es/2の
とき、電圧定在波比VSWRは VSWR=(1+0.5)/(1-0.5)=3 となる。進行波電圧Esは分圧器74で1/2になるか
ら、判定回路75のオペアンプはVSWR=3を境にハイレベ
ル、ローレベルとなり電圧定在波比VSWRが設定値
(=3)以下であるか以上であるかを判定できる。尚、
各検波回路72、73の出力をAD変換し、上式の演算
を実行してきめ細かくVSWRを求めることができる。
【0081】予め、図28に示すように、VSWRが3
以上の場合と、3以下の場合における歪補償係数を不揮
発性メモリ(E2PROM)25aに設定する。各種V
SWRに応じた歪補償係数は、空中線に代えて接続する
疑似負荷のインピーダンスを変化させることにより得ら
れる。演算/制御部24は使用時のVSWRに応じた歪
補償係数を用いてプリディストーション処理、歪補償係
数更新処理を行い、通信終了時に、更新された歪補償係
数で不揮発性メモリ25aに記憶されている古い歪補償
係数を書き替える。以上のようにすれば、空中線の特性
状態に応じた最適な歪補償係数を用いてプリディストー
ション処理ができ、しかも、歪補償係数の収束時間を短
縮することができる。
以上の場合と、3以下の場合における歪補償係数を不揮
発性メモリ(E2PROM)25aに設定する。各種V
SWRに応じた歪補償係数は、空中線に代えて接続する
疑似負荷のインピーダンスを変化させることにより得ら
れる。演算/制御部24は使用時のVSWRに応じた歪
補償係数を用いてプリディストーション処理、歪補償係
数更新処理を行い、通信終了時に、更新された歪補償係
数で不揮発性メモリ25aに記憶されている古い歪補償
係数を書き替える。以上のようにすれば、空中線の特性
状態に応じた最適な歪補償係数を用いてプリディストー
ション処理ができ、しかも、歪補償係数の収束時間を短
縮することができる。
【0082】(J)第10実施例 以上は直交変調器、直交検波器のオフセットを考慮しな
かった場合であるが、オフセットが存在する場合には、
図40で説明したように正確なプリディストーション処
理および歪補償係数の演算、更新がができなくなる。そ
こで、直交変調器、直交検波器にオフセットが存在する
場合には該オフセットを補償してからプリディストーシ
ョン処理、歪補償係数更新処理を行う必要がある。無変
調時には直交変調出力は出ないはずである。しかし直交
変調器にオフセットがあると図29に示すようにそのオ
フセット量に比例したキャリアが洩れる。そこで、第1
0実施例では、この洩れキャリアを検出してその値が最
小になるよう直交変調器のI,Q入力レベルを微調して
送信側オフセットの調整を行う。即ち、本来の歪補償動
作に入る前にこの送信オフセットを解消するわけであ
る。
かった場合であるが、オフセットが存在する場合には、
図40で説明したように正確なプリディストーション処
理および歪補償係数の演算、更新がができなくなる。そ
こで、直交変調器、直交検波器にオフセットが存在する
場合には該オフセットを補償してからプリディストーシ
ョン処理、歪補償係数更新処理を行う必要がある。無変
調時には直交変調出力は出ないはずである。しかし直交
変調器にオフセットがあると図29に示すようにそのオ
フセット量に比例したキャリアが洩れる。そこで、第1
0実施例では、この洩れキャリアを検出してその値が最
小になるよう直交変調器のI,Q入力レベルを微調して
送信側オフセットの調整を行う。即ち、本来の歪補償動
作に入る前にこの送信オフセットを解消するわけであ
る。
【0083】図30は本発明の第10実施例の構成図で
あり、図2の第1実施例と同一部分には同一符号を付し
ている。図30において、図2の第1実施例と異なる点
は、直交変調器28からの漏れキャリアを検出して送
信オフセットを検出する送信オフセット検出部81が設
けられている点、TDMA部22は割り当てられたタ
イムスロットのプリアンブル期間に信号を出力せず、無
変調状態にする点、演算/制御部24はプリディスト
ーション処理、歪補償係数更新処理に加えてオフセット
補償処理を行う点である。送信オフセット検出部81に
おいて、81aはオフセットによる漏れキャリアを抽出
するハイブリッド、81bはバンドパスフィルタ、81
cはアンプ、81dは検波器、81eはAD変換器であ
る。
あり、図2の第1実施例と同一部分には同一符号を付し
ている。図30において、図2の第1実施例と異なる点
は、直交変調器28からの漏れキャリアを検出して送
信オフセットを検出する送信オフセット検出部81が設
けられている点、TDMA部22は割り当てられたタ
イムスロットのプリアンブル期間に信号を出力せず、無
変調状態にする点、演算/制御部24はプリディスト
ーション処理、歪補償係数更新処理に加えてオフセット
補償処理を行う点である。送信オフセット検出部81に
おいて、81aはオフセットによる漏れキャリアを抽出
するハイブリッド、81bはバンドパスフィルタ、81
cはアンプ、81dは検波器、81eはAD変換器であ
る。
【0084】TDMA部22は割り当てられたタイムス
ロットのプリアンブル期間に信号を出力せず、無変調状
態にする。かかるプリアンブル期間(無変調時)に、直
交変調器28から漏れる漏れキャリアをハイブリッド8
1aで抽出し、バンドパスフィルタ81bで帯域制限し
た後、アンプ81cで増幅して検波器81dに入力す
る。検波器81dは漏れキャリアを検波して直流信号に
変換し、AD変換器81eは該直流信号をデジタルのオ
フセットデータに変換して演算/制御部24に入力す
る。演算/制御部24はプリアンブル期間(無変調時)
において入力されたオフセットデータに基づいて、I,
Q信号の出力レベルを微調整する。以後、上記処理を繰
り返せば、オフセットデータは次第に零に近づいてゆ
き、最終的にI,Q信号の出力レベル調整値(オフセッ
ト補償係数)が最適値に収束する。
ロットのプリアンブル期間に信号を出力せず、無変調状
態にする。かかるプリアンブル期間(無変調時)に、直
交変調器28から漏れる漏れキャリアをハイブリッド8
1aで抽出し、バンドパスフィルタ81bで帯域制限し
た後、アンプ81cで増幅して検波器81dに入力す
る。検波器81dは漏れキャリアを検波して直流信号に
変換し、AD変換器81eは該直流信号をデジタルのオ
フセットデータに変換して演算/制御部24に入力す
る。演算/制御部24はプリアンブル期間(無変調時)
において入力されたオフセットデータに基づいて、I,
Q信号の出力レベルを微調整する。以後、上記処理を繰
り返せば、オフセットデータは次第に零に近づいてゆ
き、最終的にI,Q信号の出力レベル調整値(オフセッ
ト補償係数)が最適値に収束する。
【0085】プリアンブル期間においてオフセット補償
係数が収束すれば(オフセットデータが零になれば)、
演算/制御部24は次の自己のタイムスロットから送信
データにプリディストーション処理を施す共にI,Q信
号に分離し、アイドルタイムスロットにまたがって歪補
償係数を更新する。そして、通信終了時に更新した最新
の歪補償係数、最新のオフセット補償係数を不揮発性メ
モリ(E2PROM)25aおよびバッテリーバックア
ップRAM25bに格納する。そして、次の通信時にお
いて、不揮発性メモリ(E2PROM)25aおよびバ
ッテリーバックアップRAM25bに格納されているオ
フセット補償係数を用いてオフセット補償処理を開始す
る。
係数が収束すれば(オフセットデータが零になれば)、
演算/制御部24は次の自己のタイムスロットから送信
データにプリディストーション処理を施す共にI,Q信
号に分離し、アイドルタイムスロットにまたがって歪補
償係数を更新する。そして、通信終了時に更新した最新
の歪補償係数、最新のオフセット補償係数を不揮発性メ
モリ(E2PROM)25aおよびバッテリーバックア
ップRAM25bに格納する。そして、次の通信時にお
いて、不揮発性メモリ(E2PROM)25aおよびバ
ッテリーバックアップRAM25bに格納されているオ
フセット補償係数を用いてオフセット補償処理を開始す
る。
【0086】プリアンブル期間においてオフセット補償
係数が収束しなければ、今回のタイムスロットにおける
プリディストーション処理を断念し、不揮発性メモリ2
5aあるいはバッテリーバックアップRAM25bに記
憶されている歪補償係数を用いてプリディストーション
処理を行って直交変調器に入力すると共に、歪補償係数
の更新は行わない。以上のように、オフセット補償処理
によりオフセットを除去してからプリディストーション
処理、歪補償係数の更新処理を行うようにしたから、正
しいプリディストーション処理ができ、速やかに良好な
通信が可能になる。また、不揮発性メモリあるいはバッ
テリーバックアップRAMに最新のオフセット補償係数
値を保存し、次回の通信において該オフセット補償値を
用いてオフセット処理を開始するようにしたから短時間
でオフセット補償係数を収束させてプリディストーショ
ン処理、歪補償係数の更新処理を開始することができ
る。
係数が収束しなければ、今回のタイムスロットにおける
プリディストーション処理を断念し、不揮発性メモリ2
5aあるいはバッテリーバックアップRAM25bに記
憶されている歪補償係数を用いてプリディストーション
処理を行って直交変調器に入力すると共に、歪補償係数
の更新は行わない。以上のように、オフセット補償処理
によりオフセットを除去してからプリディストーション
処理、歪補償係数の更新処理を行うようにしたから、正
しいプリディストーション処理ができ、速やかに良好な
通信が可能になる。また、不揮発性メモリあるいはバッ
テリーバックアップRAMに最新のオフセット補償係数
値を保存し、次回の通信において該オフセット補償値を
用いてオフセット処理を開始するようにしたから短時間
でオフセット補償係数を収束させてプリディストーショ
ン処理、歪補償係数の更新処理を開始することができ
る。
【0087】(K)第11実施例 (a) 構成 第10実施例は直交変調器のオフセット(送信オフセッ
ト)を補償した場合であるが、同様に直交検波器のオフ
セット(受信オフセット)を測定し、該受信オフセット
が零なるようにオフセット補償をしたり、同時に両方の
オフセットが零となるようにオフセット補償処理するこ
とができる。図31は送信オフセット、受信オフセット
を補償する第11実施例の無線装置の構成図であり、図
2の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。
第11実施例において、図2の第1実施例と異なる点
は、直交変調器28に入力する基準搬送波の位相をシ
フトする移相器91を設けた点、移相器の位相シフト
量を演算/制御部24からの指示でDA変換器92を介
して変更するようにした点、演算/制御部24はプリ
ディストーション処理、歪補償係数更新処理に加えてオ
フセット補償処理を行う点、演算/制御部24は割り
当てられたタイムスロットのプリアンブル期間において
送信オフセット、受信オフセットを測定し、それぞれの
オフセット補償処理を行う点である。
ト)を補償した場合であるが、同様に直交検波器のオフ
セット(受信オフセット)を測定し、該受信オフセット
が零なるようにオフセット補償をしたり、同時に両方の
オフセットが零となるようにオフセット補償処理するこ
とができる。図31は送信オフセット、受信オフセット
を補償する第11実施例の無線装置の構成図であり、図
2の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。
第11実施例において、図2の第1実施例と異なる点
は、直交変調器28に入力する基準搬送波の位相をシ
フトする移相器91を設けた点、移相器の位相シフト
量を演算/制御部24からの指示でDA変換器92を介
して変更するようにした点、演算/制御部24はプリ
ディストーション処理、歪補償係数更新処理に加えてオ
フセット補償処理を行う点、演算/制御部24は割り
当てられたタイムスロットのプリアンブル期間において
送信オフセット、受信オフセットを測定し、それぞれの
オフセット補償処理を行う点である。
【0088】図32には図31の点線部の詳細図であ
り、28は直交変調器、34は直交検波器、43はPL
L構成の基準搬送波発生器、44は基準搬送波を直交変
調器および直交検波器に分岐するハイブリッド回路、9
1移相器、92はDA変換器である。移相器91は演算
/制御部24からの指示にしたがって、直交変調器28
に入力する基準搬送波の位相をシフトする。直交変調器
28において、28aは移相器91から出力される基準
搬送波を900移相する移相器、28bはI信号に移相
器91の出力信号を乗算する乗算器、28cはQ信号に
900移相された移相器91の出力信号を乗算する乗算
器である。各乗算器で乗算された信号は合成されて出力
される。直交検波器34において、34aは基準搬送波
を900移相する移相器、34bは入力信号に基準搬送
波を乗算してI信号を出力する乗算器、34cは入力信
号に900移相された基準搬送波を乗算してQ信号を出
力する乗算器である。
り、28は直交変調器、34は直交検波器、43はPL
L構成の基準搬送波発生器、44は基準搬送波を直交変
調器および直交検波器に分岐するハイブリッド回路、9
1移相器、92はDA変換器である。移相器91は演算
/制御部24からの指示にしたがって、直交変調器28
に入力する基準搬送波の位相をシフトする。直交変調器
28において、28aは移相器91から出力される基準
搬送波を900移相する移相器、28bはI信号に移相
器91の出力信号を乗算する乗算器、28cはQ信号に
900移相された移相器91の出力信号を乗算する乗算
器である。各乗算器で乗算された信号は合成されて出力
される。直交検波器34において、34aは基準搬送波
を900移相する移相器、34bは入力信号に基準搬送
波を乗算してI信号を出力する乗算器、34cは入力信
号に900移相された基準搬送波を乗算してQ信号を出
力する乗算器である。
【0089】(b) 送信オフセット、受信オフセット検出
原理 歪補償系に於いて直交変調器28の入力が無変調である
場合、直交検波器34で検波したベースバンド信号を複
素平面上に表すと図33に示すようになる。すなわち、
直交変調器28のオフセット成分bと直交検波器のオフ
セット成分aが重畳され見掛け上cで示すオフセットが
現れる。通常の手段ではこの両オフセット成分の各々の
計測は不可能である。本発明ではこの各々のオフセット
量を以下のようにして測定する。直交変調28に入力さ
れる基準搬送波の位相を0〜360°ずらしていくと、
送信側オフセットbによりキャリアの位相が回転する。
このため、直交検波器34で検波したベースバンド信号
のうち直交変調器28のオフセット成分bが図34に示
すように回転する。
原理 歪補償系に於いて直交変調器28の入力が無変調である
場合、直交検波器34で検波したベースバンド信号を複
素平面上に表すと図33に示すようになる。すなわち、
直交変調器28のオフセット成分bと直交検波器のオフ
セット成分aが重畳され見掛け上cで示すオフセットが
現れる。通常の手段ではこの両オフセット成分の各々の
計測は不可能である。本発明ではこの各々のオフセット
量を以下のようにして測定する。直交変調28に入力さ
れる基準搬送波の位相を0〜360°ずらしていくと、
送信側オフセットbによりキャリアの位相が回転する。
このため、直交検波器34で検波したベースバンド信号
のうち直交変調器28のオフセット成分bが図34に示
すように回転する。
【0090】このようにI,Q平面上において検波出力
を0から3600回転させることができれば、その時の
I,Q信号のそれぞれの最大値Vimax,Vqmax及び最小値V
imin,Vqminを測定し、該最大値Vimax,Vqmax及び最小値V
imin,Vqminを用いて次式によりオフセット△Vi,△V
qを求めることができる。 ΔVi=(Vimax+Vimin)/2 ・・・(1) ΔVq=(Vqmax+Vqmin)/2 ・・・(2) 上式の演算を行えば、図34の破線で示した直交検波器
のオフセットaを認識できる。ついで、基準搬送波の位
相シフト量を零にした状態で,演算/制御部24より
I,Q信号を直交変調器28に入力して図35に示すよ
うに、直交検波器34から単位円(図中の大きな円)の
I,Q信号が検波出力されるようにする。すなわち、検
波出力が単位円を描くように、演算/制御部24はI,
Q信号を制御して直交変調器28に入力する。このよう
にすれば、(1)〜(2)式により変調及び検波系の総合のオ
フセットを求めることができる。そして、総合オフセッ
トからすでに求めてある検波器のオフセットを複素的に
減算すれば、直交変調器のオフセット(送信オフセッ
ト)が求まる。尚、送信オフは図30の送信オフ検出部
により求めることもできる。
を0から3600回転させることができれば、その時の
I,Q信号のそれぞれの最大値Vimax,Vqmax及び最小値V
imin,Vqminを測定し、該最大値Vimax,Vqmax及び最小値V
imin,Vqminを用いて次式によりオフセット△Vi,△V
qを求めることができる。 ΔVi=(Vimax+Vimin)/2 ・・・(1) ΔVq=(Vqmax+Vqmin)/2 ・・・(2) 上式の演算を行えば、図34の破線で示した直交検波器
のオフセットaを認識できる。ついで、基準搬送波の位
相シフト量を零にした状態で,演算/制御部24より
I,Q信号を直交変調器28に入力して図35に示すよ
うに、直交検波器34から単位円(図中の大きな円)の
I,Q信号が検波出力されるようにする。すなわち、検
波出力が単位円を描くように、演算/制御部24はI,
Q信号を制御して直交変調器28に入力する。このよう
にすれば、(1)〜(2)式により変調及び検波系の総合のオ
フセットを求めることができる。そして、総合オフセッ
トからすでに求めてある検波器のオフセットを複素的に
減算すれば、直交変調器のオフセット(送信オフセッ
ト)が求まる。尚、送信オフは図30の送信オフ検出部
により求めることもできる。
【0091】(c) 動作 プリアンブル期間において、演算/制御部24は上記原
理で説明した制御を行って、まず、受信オフセットを求
め、ついで、総合オフセットを求め、総合オフセットか
ら受信オフセットを減算して送信オフセットを求める。
そして、送信オフセットに基づいて第10実施例と同様
のオフセット補償処理をおこなってI,Q信号レベルを
調整する。また、受信オフセットに基づいて復調された
I,Q信号の入力レベルを微調整する。以後、上記処理
を繰り返せば、送信オフセット、受信オフセットは次第
に零に近づいてゆき、最終的に送信オフセット補償係数
および復調データの入力レベル調整値(受信オフセット
補償係数)が最適値に収束する。
理で説明した制御を行って、まず、受信オフセットを求
め、ついで、総合オフセットを求め、総合オフセットか
ら受信オフセットを減算して送信オフセットを求める。
そして、送信オフセットに基づいて第10実施例と同様
のオフセット補償処理をおこなってI,Q信号レベルを
調整する。また、受信オフセットに基づいて復調された
I,Q信号の入力レベルを微調整する。以後、上記処理
を繰り返せば、送信オフセット、受信オフセットは次第
に零に近づいてゆき、最終的に送信オフセット補償係数
および復調データの入力レベル調整値(受信オフセット
補償係数)が最適値に収束する。
【0092】プリアンブル期間においてオフセット補償
係数が収束すれば(送信オフセット、受信オフセットが
零になれば)、演算/制御部24は次の自己のタイムス
ロットから送信データにプリディストーション処理を施
して出力し、アイドルタイムスロットにまたがって歪補
償係数を演算、更新する。そして、通信終了時に更新し
た最新の歪補償係数、最新の送信オフセット補償係数、
受信オフセット補償係数を不揮発性メモリ(E2PRO
M)25aおよびバッテリーバックアップRAM25b
に格納する。そして、次の通信時において、不揮発性メ
モリ(E2PROM)25aおよびバッテリーバックア
ップRAM25bに格納されている送信オフセット補償
係数、受信オフセット補償係数を用いてオフセット補償
処理を開始する。
係数が収束すれば(送信オフセット、受信オフセットが
零になれば)、演算/制御部24は次の自己のタイムス
ロットから送信データにプリディストーション処理を施
して出力し、アイドルタイムスロットにまたがって歪補
償係数を演算、更新する。そして、通信終了時に更新し
た最新の歪補償係数、最新の送信オフセット補償係数、
受信オフセット補償係数を不揮発性メモリ(E2PRO
M)25aおよびバッテリーバックアップRAM25b
に格納する。そして、次の通信時において、不揮発性メ
モリ(E2PROM)25aおよびバッテリーバックア
ップRAM25bに格納されている送信オフセット補償
係数、受信オフセット補償係数を用いてオフセット補償
処理を開始する。
【0093】プリアンブル期間おいて各オフセット補償
係数が収束しなければ、今回のタイムスロットにおける
プリディストーション処理を断念し、不揮発性メモリ2
5aあるいはバッテリーバックアップRAM25bに記
憶されている歪補償係数を用いてプリディストーション
処理を行って直交変調器に入力し、歪補償係数の更新は
行わない。以上のように、オフセット補償処理により各
オフセットを除去してから歪補償係数の更新処理を行う
ようにしたから、正しいプリディストーション処理がで
き、速やかに良好な通信が可能になる。また、不揮発性
メモリあるいはバッテリーバックアップRAMに最新の
送信、受信オフセット補償係数値を保存し、次回の通信
において該オフセット補償値を用いてオフセット処理を
開始するようにしたから短時間でオフセット補償係数を
収束させてプリディストーション処理、歪補償係数の更
新処理を開始することができる。以上、本発明を実施例
により説明したが、本発明は請求の範囲に記載した本発
明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本発明はこれ
らを排除するものではない。
係数が収束しなければ、今回のタイムスロットにおける
プリディストーション処理を断念し、不揮発性メモリ2
5aあるいはバッテリーバックアップRAM25bに記
憶されている歪補償係数を用いてプリディストーション
処理を行って直交変調器に入力し、歪補償係数の更新は
行わない。以上のように、オフセット補償処理により各
オフセットを除去してから歪補償係数の更新処理を行う
ようにしたから、正しいプリディストーション処理がで
き、速やかに良好な通信が可能になる。また、不揮発性
メモリあるいはバッテリーバックアップRAMに最新の
送信、受信オフセット補償係数値を保存し、次回の通信
において該オフセット補償値を用いてオフセット処理を
開始するようにしたから短時間でオフセット補償係数を
収束させてプリディストーション処理、歪補償係数の更
新処理を開始することができる。以上、本発明を実施例
により説明したが、本発明は請求の範囲に記載した本発
明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本発明はこれ
らを排除するものではない。
【0094】
【発明の効果】以上本発明によれば、予め送信電力増幅
器等の非線形歪を抑え、隣接チャネル漏洩電力を低減す
るための歪補償係数を求めて不揮発性記憶手段に初期設
定しておき、運用時に該歪補償係数から始めて歪補償係
数を更新するようにしたから歪補償係数が短時間で最適
値に収束して運用時の状態に応じた正しいプリディスト
ーション処理ができ、帯域の拡がりを抑えて隣接チャネ
ル漏洩電力を低減することができる。また、通信終了時
に最新の歪補償係数を記憶手段に保存して次回の通信に
際して使用するようにしたから次回通信時に歪補償係数
を短時間で最適値に収束させることができる。
器等の非線形歪を抑え、隣接チャネル漏洩電力を低減す
るための歪補償係数を求めて不揮発性記憶手段に初期設
定しておき、運用時に該歪補償係数から始めて歪補償係
数を更新するようにしたから歪補償係数が短時間で最適
値に収束して運用時の状態に応じた正しいプリディスト
ーション処理ができ、帯域の拡がりを抑えて隣接チャネ
ル漏洩電力を低減することができる。また、通信終了時
に最新の歪補償係数を記憶手段に保存して次回の通信に
際して使用するようにしたから次回通信時に歪補償係数
を短時間で最適値に収束させることができる。
【0095】本発明によれば、割り当てられたタイムス
ロット以前に、演算/制御部は入力データにプリディス
トーション処理を施して出力バッファメモリに記憶し、
直交変調器は該出力バッファに記憶されたデータに基づ
いて直交変調し、電力増幅器は搬送波を増幅して前記割
り当てられたタイムスロットにおいてアンテナより空中
に放射し、直交検波器は該搬送波を検波して帰還バッフ
ァメモリに格納し、演算/制御部は割り当てられたタイ
ムスロット及びアイドルタイムスロットにまたがって、
送信データと復調データを用いて歪補償係数の演算、更
新処理を行う。このようにしたから、確実に1TDMA
フレーム期間において、歪補償係数の更新処理を行って
次の自己割り当てタイムスロットにおいて該更新された
歪補償係数を用いてプリディストーション処理を行うこ
とができる。
ロット以前に、演算/制御部は入力データにプリディス
トーション処理を施して出力バッファメモリに記憶し、
直交変調器は該出力バッファに記憶されたデータに基づ
いて直交変調し、電力増幅器は搬送波を増幅して前記割
り当てられたタイムスロットにおいてアンテナより空中
に放射し、直交検波器は該搬送波を検波して帰還バッフ
ァメモリに格納し、演算/制御部は割り当てられたタイ
ムスロット及びアイドルタイムスロットにまたがって、
送信データと復調データを用いて歪補償係数の演算、更
新処理を行う。このようにしたから、確実に1TDMA
フレーム期間において、歪補償係数の更新処理を行って
次の自己割り当てタイムスロットにおいて該更新された
歪補償係数を用いてプリディストーション処理を行うこ
とができる。
【0096】本発明によれば、次のTDMAフレーム期
間における自己のタイムスロットが迫ったとき、演算/
制御部は歪補償係数の更新処理を打切るようにしたか
ら、伝送速度が高速になって全入力データについてアイ
ドルタイムスロットにおいて歪補償係数の更新ができな
い場合でも、演算/制御部はプリディストーション処理
と歪補償係数の更新処理を交互に混乱することなく継続
することができる。本発明によれば、演算/制御部は歪
補償係数の更新に際して、送信データの各レベル毎に歪
補償係数の更新処理を実行すると共に、TDMAフレー
ム期間において既に更新済みのレベルの送信データにつ
いては、該TDMA期間において歪補償係数演算を省略
するようにしたから、歪補償係数の演算、更新回数を少
なくすることができ、伝送速度が高速になっても十分に
歪補償係数の更新が可能になり、高速伝送に対応するこ
とができる。
間における自己のタイムスロットが迫ったとき、演算/
制御部は歪補償係数の更新処理を打切るようにしたか
ら、伝送速度が高速になって全入力データについてアイ
ドルタイムスロットにおいて歪補償係数の更新ができな
い場合でも、演算/制御部はプリディストーション処理
と歪補償係数の更新処理を交互に混乱することなく継続
することができる。本発明によれば、演算/制御部は歪
補償係数の更新に際して、送信データの各レベル毎に歪
補償係数の更新処理を実行すると共に、TDMAフレー
ム期間において既に更新済みのレベルの送信データにつ
いては、該TDMA期間において歪補償係数演算を省略
するようにしたから、歪補償係数の演算、更新回数を少
なくすることができ、伝送速度が高速になっても十分に
歪補償係数の更新が可能になり、高速伝送に対応するこ
とができる。
【0097】本発明によれば、空中線で反射する反射波
を検出し、データ送信バースト期間における反射波レベ
ルが設定値以上の時、演算/制御部は歪補償係数の更新
処理を行わないようにしたから歪補償係数が不正確にな
るのを防止できる。
を検出し、データ送信バースト期間における反射波レベ
ルが設定値以上の時、演算/制御部は歪補償係数の更新
処理を行わないようにしたから歪補償係数が不正確にな
るのを防止できる。
【0098】
【0099】本発明によれば、搬送波を復調し、復調デ
ータを演算/制御部に帰還入力する部分を付属装置とし
て用意し、該部分を無線装置に着脱自在に接続できるよ
うにしたから、工場出荷前に付属装置、疑似負荷を無線
装置に接続して歪補償係数を収束させて不揮発性記憶手
段に初期設定し、しかる後、付属装置を取り外して出荷
でき、しかも、使用時には不揮発性記憶手段に記憶され
ている歪補償係数を用いて正確なプリディストーション
処理できるため、低価格、軽量化、サイズの小型化が可
能になる。
ータを演算/制御部に帰還入力する部分を付属装置とし
て用意し、該部分を無線装置に着脱自在に接続できるよ
うにしたから、工場出荷前に付属装置、疑似負荷を無線
装置に接続して歪補償係数を収束させて不揮発性記憶手
段に初期設定し、しかる後、付属装置を取り外して出荷
でき、しかも、使用時には不揮発性記憶手段に記憶され
ている歪補償係数を用いて正確なプリディストーション
処理できるため、低価格、軽量化、サイズの小型化が可
能になる。
【0100】 本発明によれば、移動無線システムの基地
局装置のように、複数のタイムスロットにおいてデータ
を送信する場合、所定のタイムスロット(たとえば第1
タイムスロット)において送信したデータと復調データ
を記憶し、演算/制御部は前記所定のタイムスロット以
外のタイムスロットにおいて送信データと復調データを
用いて歪補償係数の更新処理を行うようにしたから、複
数のタイムスロットにおいてデータを送信する無線装置
も不揮発性記憶手段に記憶されている歪補償係数を用い
てプリディストーション処理および歪補償係数更新処理
ができ、歪補償係数を短時間で収束させることができ
る。
局装置のように、複数のタイムスロットにおいてデータ
を送信する場合、所定のタイムスロット(たとえば第1
タイムスロット)において送信したデータと復調データ
を記憶し、演算/制御部は前記所定のタイムスロット以
外のタイムスロットにおいて送信データと復調データを
用いて歪補償係数の更新処理を行うようにしたから、複
数のタイムスロットにおいてデータを送信する無線装置
も不揮発性記憶手段に記憶されている歪補償係数を用い
てプリディストーション処理および歪補償係数更新処理
ができ、歪補償係数を短時間で収束させることができ
る。
【0101】本発明によれば、直交変調器のオフセット
(送信オフセット)、直交検波器のオフセット(受信オ
フセット)の影響をなくしてから歪補償係数の演算、更
新処理を行うようにしたから、正確なプリディストーシ
ョン、歪補償係数更新処理ができる。本発明によれば、
各オフセットを補償するためのレベル調整値(送信オフ
セット補償係数、受信オフセット補償係数)を記憶する
不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアップされ
た記憶手段を設け、通信終了時に最新の各オフセット補
償係数を不揮発性記憶手段に記憶し、通信時に不揮発性
記憶憶手段に記憶されている各オフセット補償係数を初
期値としてオフセット補償処理を開始するようにしたか
ら、短時間でオフセット補償を収束させることができ、
従って、プリディストーション処理、歪補償係数の更新
処理の開始時期を早めることができる。
(送信オフセット)、直交検波器のオフセット(受信オ
フセット)の影響をなくしてから歪補償係数の演算、更
新処理を行うようにしたから、正確なプリディストーシ
ョン、歪補償係数更新処理ができる。本発明によれば、
各オフセットを補償するためのレベル調整値(送信オフ
セット補償係数、受信オフセット補償係数)を記憶する
不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアップされ
た記憶手段を設け、通信終了時に最新の各オフセット補
償係数を不揮発性記憶手段に記憶し、通信時に不揮発性
記憶憶手段に記憶されている各オフセット補償係数を初
期値としてオフセット補償処理を開始するようにしたか
ら、短時間でオフセット補償を収束させることができ、
従って、プリディストーション処理、歪補償係数の更新
処理の開始時期を早めることができる。
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】第1実施例の無線装置の構成図である。
【図3】直交変調器と直交検波器の構成図である。
【図4】演算/制御部の機能的なブロック構成図であ
る。
る。
【図5】処理タイミングを示すタイムチャートである。
【図6】演算/制御部の処理フローである。
【図7】複数のタイムスロットでデータを送信する場合
の説明図である。
の説明図である。
【図8】複数のタイムスロットでデータを送信する無線
装置の演算/制御部の処理フローである。
装置の演算/制御部の処理フローである。
【図9】レベルが同一の場合において、歪補償係数の更
新処理を省略する場合の歪補償係数記憶部の記憶内容説
明図である。
新処理を省略する場合の歪補償係数記憶部の記憶内容説
明図である。
【図10】歪補償係数の更新処理フローである。
【図11】第2実施例の説明図である。
【図12】第2実施例の無線装置の構成図である。
【図13】第3実施例の無線装置の構成図である。
【図14】第3実施例を変形した無線装置の構成図であ
る。
る。
【図15】第4実施例の無線装置の構成図である。
【図16】第4実施例における演算/制御部の処理フロ
ーである。
ーである。
【図17】第5実施例の無線装置の構成図である。
【図18】第5実施例における演算/制御部の処理フロ
ーである。
ーである。
【図19】第6実施例の無線装置の構成図である。
【図20】第6実施例を変形した無線装置の構成図であ
る。
る。
【図21】第7実施例の無線装置の構成図である。
【図22】第7実施例の説明図である。
【図23】第7実施例における演算/制御部の処理フロ
ーである。
ーである。
【図24】複数のタイムスロットでデータを送信する場
合における演算/制御部の処理フローである。
合における演算/制御部の処理フローである。
【図25】第8実施例の無線装置の構成図である。
【図26】歪補償係数の説明図である。
【図27】第9実施例の無線装置の構成図である。
【図28】第9実施例における歪補償係数の説明図であ
る。
る。
【図29】無変調時の複素平面上の出力を示す説明図で
ある。
ある。
【図30】第10実施例の無線装置の構成図である。
【図31】第11実施例の無線装置の構成図である。
【図32】直交変調器、直交検波器周辺の構成図であ
る。
る。
【図33】直交検波器と直交変調器のオフセット説明図
である。
である。
【図34】直交検波器におけるベースバンド出力の位相
回転を示す説明図である。
回転を示す説明図である。
【図35】変調系と検波系の総合オフセットの説明図で
ある。
ある。
【図36】従来の送信装置の構成図である。
【図37】送信電力増幅器の非直線性による問題点説明
図である。
図である。
【図38】従来のデジタル非線形歪補償機能を備えた送
信装置の構成図である。
信装置の構成図である。
【図39】演算/制御部の機能的な構成図である。
【図40】QPSK変調波を複素平面上に表した説明図
である。
である。
21 CODEC 22 TDMA部 23 入力バッファメモリ 24 DSP等で構成される演算/制御部(歪補償部) 25 不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアッ
プされた記憶手段 26 DA変換器 28 直交変調器 30 送信電力増幅器 32 方向結合器 34 直交検波器 35 AD変換器 36 復調データを記憶する帰還バッファメモリ
プされた記憶手段 26 DA変換器 28 直交変調器 30 送信電力増幅器 32 方向結合器 34 直交検波器 35 AD変換器 36 復調データを記憶する帰還バッファメモリ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−139425(JP,A) 特開 平3−254211(JP,A) 特開 平4−373218(JP,A) 特開 平6−284022(JP,A) 特開 平6−310947(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/005 - 7/015 H04B 3/00 - 3/44 H03F 1/30 - 1/40
Claims (17)
- 【請求項1】 所定の変調方式で変調した搬送波を送信
電力増幅器で増幅して割り当てられたタイムスロットで
送信するTDMA方式の無線装置において、 増幅装置の歪特性を補償するための歪補償係数を予め記
憶する不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアッ
プされた記憶手段、 前記記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いて変調
信号にプリディストーション処理を施すと共に、送信し
た搬送波出力を分岐復調して得られた復調信号とを用い
て歪補償係数を更新する演算/制御部、 割り当てられたタイムスロット以前に、前記演算/制御
部でプリディストーション処理が施された変調信号のデ
ータを記憶する第1のデータ記憶手段、 第1のデータ記憶手段に記憶されたデータで変調した搬
送波を増幅して前記割り当てられたタイムスロットにお
いて送信する送信部、 前記送信部から分岐した搬送波を帰還し、直交復調して
得られた復調データを記憶する第2のデータ記憶手段を
備え、 演算/制御部は割り当てられたタイムスロットとアイド
ルタイムスロットにまたがって前記歪補償係数の演算及
び更新処理を行うことを特徴とする無線装置。 - 【請求項2】 演算/制御部は変調信号の各レベル毎に
歪補償係数の更新処理を実行すると共に、TDMAフレ
ーム期間において既に更新済みのレベルの送信データに
ついては、該TDMA期間において歪補償係数演算を省
略することを特徴とする請求項1記載の無線装置。 - 【請求項3】 次のTDMAフレーム期間における自己
のタイムスロットが迫ったことを監視する監視部を備
え、 自己のタイムスロットが迫ったことが検出された時、演
算/制御部による歪補償係数の演算、更新処理を打切る
ことを特徴とする請求項1記載の無線装置。 - 【請求項4】 無線装置の空中線で反射する反射波を検
出する反射波検出手段と、データ送信バースト期間にお
ける反射波レベルが設定値以上か判別する反射波判定部
を備え、演算/制御部は反射波レベルが設定値以上の
時、歪補償係数の更新処理を行わないことを特徴とする
請求項1記載の無線装置。 - 【請求項5】 無線装置の空中線で反射する反射波を検
出する反射波検出手段と、データ送信バースト期間にお
ける反射波レベルが設定値以上か判別する反射波判定部
と、反射波レベルが設定値以上の時の復調データを識別
できるようにする手段を備え、前記演算/制御部は反射
波レベルが設定値以上の時の復調データを用いて歪補償
係数の更新処理を行わないことを特徴とする請求項1記
載の無線装置。 - 【請求項6】 所定の変調方式で変調した搬送波を送信
電力増幅器で増幅して送信するTDMA方式の増幅器に
おいて、 増幅器の歪特性を補償するための歪補償係数を予め記憶
する不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアップ
された記憶手段、 前記記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いて送信
する変調信号にプリディストーション処理を施すと共
に、該変調信号と送信する搬送波を復調して得られた復
調信号とを用いて歪補償係数を更新する演算/制御部
と、 搬送波を復調して得られた復調信号を前記演算/制御部
に入力するための付属装置を接続するための接続手段を
備え、 歪補償係数を前記記憶手段に記憶する際のみ、前記付属
手段を接続して復調データを前記演算/制御部に入力
し、演算/制御部で歪補償係数を演算、算出して記憶手
段に記憶し、無線装置の実使用時には付属装置を使用せ
ず、演算/制御部は記憶手段に記憶されている歪補償係
数を用いて送信する変調信号にプリディストーション処
理を施すことを特徴とする無線装置。 - 【請求項7】 所定の変調方式で変調した搬送波を送信
電力増幅器で増幅して送信するTDMA方式の増幅器に
おいて、 増幅器の歪特性を補償するための歪補償係数を予め記憶
する不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアップ
された記憶手段、 前記記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いて送信
する変調信号にプリディストーション処理を施すと共
に、該変調信号と送信した搬送波を復調して得られた復
調信号とを用いて歪補償係数を更新する演算/制御部、 無線装置が複数のタイムスロットにおいて変調信号を送
信する場合、所定のタイムスロットにおいて送信したデ
ータと復調データを記憶する手段を備え、 演算/制御
部は前記所定のタイムスロット以外のタイムスロットに
おいて送信データと復調データを用いて歪補償係数の演
算、更新処理を行うことを特徴とする無線装置。 - 【請求項8】 所定の変調方式で変調した搬送波を送信
電力増幅器で増幅して送信するTDMA方式の増幅器に
おいて、 増幅器の歪特性を補償するための歪補償係数を予め記憶
する不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアップ
された記憶手段、 前記記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いて送信
する変調信号にプリディストーション処理を施すと共
に、該変調信号と送信した搬送波を復調して得られた復
調信号とを用いて歪補償係数を更新する歪補償手段、 変調器のオフセット値を測定するオフセット測定手段、 オフセット値に基づいて変調信号にオフセット補償処理
を施すと共にオフセット補償の収束を検出するオフセッ
ト補償手段を備え、 データを送信するバースト期間の前に置かれるプリアン
ブル期間において、オフセット測定手段はオフセット値
の測定を行うと共に、オフセット補償手段は測定により
得られたオフセット値に基づいてオフセット補償処理を
行い、上記オフセット値の測定とオフセット補償処理を
該オフセットが補償されるまで行い、 プリアンブル期間においてオフセットが補償されたと
き、歪補償手段は次の自己のタイムスロットから歪補償
係数を演算、更新し、通信終了時に更新した歪補償係数
を前記記憶手段に格納することを特徴とする無線装置。 - 【請求項9】 プリアンブル期間においてオフセットが
補償されないとき、歪補償手段は前記記憶手段に記憶さ
れている歪補償係数を用いて変調信号にプリディストー
ション処理を行って変調器に入力すると共に、歪補償係
数の更新は行わないことを特徴とする請求項8記載の無
線装置。 - 【請求項10】 変調器のオフセットを補償するレベル
調整値(オフセット補償係数)を記憶する不揮発性記憶
手段あるいはバッテリーバックアップされた記憶手段を
備え、 通信終了時に最新のオフセット補償係数を前記記憶手段
に記憶し、通信に際してオフセット補償手段は該記憶手
段に記憶されているオフセット補償係数を初期値として
プリアンブル期間におけるオフセット補償処理を開始す
ることを特徴とする請求項8記載の無線装置。 - 【請求項11】 所定の変調方式で変調された搬送波を
送信電力増幅器で増幅して送信するTDMA方式の増幅
器において、 増幅器の歪特性を補償するための歪補償係数を予め記憶
する不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアップ
された記憶手段、 前記記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いて送信
する変調信号にプリディストーション処理を施すと共
に、該変調信号と送信した搬送波を復調して得られた復
調信号とを用いて歪補償係数を演算、更新する歪補償手
段、 搬送波を復調する検波器のオフセット値を測定するオフ
セット測定手段、 オフセット値に基づいて復調信号にオフセット補償処理
を施すと共にオフセット補償の収束を検出するオフセッ
ト補償手段を備え、 データを送信するバースト期間の前に置かれるプリアン
ブル期間において、オフセット測定手段はオフセット値
の測定を行うと共に、オフセット補償手段は測定により
得られたオフセット値に基づいてオフセット補償処理を
行い、上記オフセット値の測定とオフセット補償処理を
該オフセットが補償されるまで行い、 プリアンブル期間においてオフセットが補償されたと
き、歪補償手段は次の自己のタイムスロットから歪補償
係数を演算、更新し、通信終了時に更新した歪補償係数
を前記記憶手段に格納することを特徴とする無線装置。 - 【請求項12】 プリアンブル期間においてオフセット
が補償されないとき、歪補償手段は前記記憶手段に記憶
されている歪補償係数を用いてプリディストーション処
理を行って変調器に入力すると共に、歪補償係数の演
算、更新は行わないことを特徴とする請求項11記載の
無線装置。 - 【請求項13】 検波器のオフセットを補償するレベル
調整値(オフセット補償係数)を記憶する不揮発性記憶
手段あるいはバッテリーバックアップされた記憶手段を
備え、 通信終了時に最新のオフセット補償係数を前記記憶手段
に記憶し、通信に際してオフセット補償手段は該記憶手
段に記憶されているオフセット補償係数を初期値として
プリアンブル期間におけるオフセット補償処理を開始す
ることを特徴とする請求項11記載の無線装置。 - 【請求項14】 所定の変調方式で変調された搬送波を
送信電力増幅器で増幅して送信するTDMA方式の増幅
器において、 増幅器の歪特性を補償するための歪補償係数を予め記憶
する不揮発性記憶手段あるいはバッテリーバックアップ
された記憶手段、 前記記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いて送信
する変調信号にプリディストーション処理を施すと共
に、送信した搬送波を復調して得られた復調信号とを用
いて歪補償係数を更新する歪補償手段、 変調器の送信オフセット値及び変調信号を復調する検波
器の受信オフセット値を測定するオフセット測定手段、 送信オフセット値に基づいて送信データにオフセット補
償処理を施すと共に、受信オフセット値に基づいて復調
データにオフセット補償処理を施し、かつ、これら送信
オフセット補償及び受信オフセット補償の収束を検出す
るオフセット補償手段を備え、 データを送信するバースト期間の前に置かれるプリアン
ブル期間において、オフセット測定手段は各オフセット
値の測定を行うと共に、オフセット補償手段は測定によ
り得られた各オフセット値に基づいてオフセット補償処
理を行い、上記各オフセット値の測定とオフセット補償
処理を各オフセットが補償されるまで行い、 プリアンブル期間において各オフセットが補償されたと
き、歪補償手段は次の自己のタイムスロットから歪補償
係数を演算、更新し、通信終了時に更新した歪補償係数
を前記記憶手段に格納することを特徴とする無線装置。 - 【請求項15】 無線装置が複数のタイムスロットにお
いてデータを送信する場合には、所定の空きタイムスロ
ット期間においてオフセット測定手段はオフセット値の
測定を行うと共に、オフセット補償手段は測定により得
られたオフセット値に基づいてオフセット補償処理を行
い、上記各オフセット値の測定とオフセット補償処理を
各オフセットが補償されるまで行うことを特徴とする請
求項8又は請求項11又は請求項14記載の無線装置。 - 【請求項16】 所定の変調方式で変調された搬送波を
送信電力増幅器で増幅して送信するTDMA方式の増幅
器において、 増幅器の歪特性を補償するための歪補償係数を予め記憶
する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いて送信
する変調信号にプリディストーション処理を施すと共
に、該変調信号と送信した搬送波を復調して得られた復
調信号とを用いて歪補償係数を更新する歪補償手段と、 変調器の送信オフセット値及び変調信号を復調する検波
器の受信オフセット値を測定するオフセット測定手段
と、 送信オフセット値に基づいて送信データにオフセット補
償処理を施すと共に、受信オフセット値に基づいて復調
データにオフセット補償処理を施し、かつ、これら送信
オフセット補償及び受信オフセット補償の収束を検出す
るオフセット補償手段とを備えたことを特徴とする無線
装置。 - 【請求項17】 所定の変調方式で変調された搬送波を
送信電力増幅器で増幅して送信するTDMA方式の増幅
器において、 増幅器の歪特性を補償するための歪補償係数を予め記憶
する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶されている歪補償係数を用いて送信
する変調信号にプリディストーション処理を施すと共
に、該変調信号と送信した搬送波を復調して得られた復
調信号とを用いて歪補償係数を更新する歪補償手段と、 変調器の送信オフセット値及び変調信号を復調する検波
器の受信オフセット値を測定するオフセット測定手段
と、 送信オフセット値に基づいて送信データにオフセット補
償処理を施すと共に、受信オフセット値に基づいて復調
データにオフセット補償処理を施し、かつ、これら送信
オフセット補償及び受信オフセット補償の収束を検出す
るオフセット補償手段とを備え、 オフセット測定手段は各オフセット値の測定を行うと共
に、オフセット補償手段は測定により得られた各オフセ
ット値に基づいてオフセット補償処理を行い、上記各オ
フセット値の測定とオフセット補償処理を各オフセット
が補償されるまで行い、 各オフセットが補償されたとき、歪補償手段は次の自己
のタイムスロットから歪補償係数を演算、更新し、通信
終了時に更新した歪補償係数を前記記憶手段に格納する
ことを特徴とする無線装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31186095A JP3323715B2 (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | 無線装置 |
US08/617,269 US5903823A (en) | 1995-09-19 | 1996-03-18 | Radio apparatus with distortion compensating function |
US09/192,219 US6081698A (en) | 1995-09-19 | 1998-11-16 | Radio apparatus and offset compensating method |
US09/192,240 US6091941A (en) | 1995-09-19 | 1998-11-16 | Radio apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31186095A JP3323715B2 (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | 無線装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09153849A JPH09153849A (ja) | 1997-06-10 |
JP3323715B2 true JP3323715B2 (ja) | 2002-09-09 |
Family
ID=18022297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31186095A Expired - Lifetime JP3323715B2 (ja) | 1995-09-19 | 1995-11-30 | 無線装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3323715B2 (ja) |
Families Citing this family (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001111438A (ja) | 1999-10-13 | 2001-04-20 | Nec Corp | 送信機及びそれに用いる歪み補償方法 |
JP3381689B2 (ja) | 1999-11-30 | 2003-03-04 | 日本電気株式会社 | 非線形歪み補償回路及びそれを用いた送信装置並びに移動通信機 |
JP4326673B2 (ja) | 2000-06-06 | 2009-09-09 | 富士通株式会社 | 非線形歪補償装置を有する通信装置の起動方法 |
JP4271444B2 (ja) | 2001-01-31 | 2009-06-03 | 富士通株式会社 | 歪補償装置 |
JP4071526B2 (ja) | 2002-04-10 | 2008-04-02 | 松下電器産業株式会社 | 非線形歪補償装置および送信装置 |
EP1645028B1 (en) * | 2003-07-03 | 2018-12-19 | Zarbaña Digital Fund, LLC | Adaptive predistortion for a transmit system |
JP4801074B2 (ja) * | 2004-09-15 | 2011-10-26 | テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) | 信号プリディストーションに関する装置と方法 |
JP4697778B2 (ja) * | 2005-03-25 | 2011-06-08 | パナソニック株式会社 | 歪み補償装置及び歪み補償方法 |
JP4755518B2 (ja) * | 2006-03-30 | 2011-08-24 | 日本無線株式会社 | 増幅器のデジタル前置歪補償回路 |
KR101099228B1 (ko) | 2007-03-28 | 2011-12-27 | 후지쯔 가부시끼가이샤 | 왜곡 보정 제어 장치 및 왜곡 보정 제어 방법 |
KR101098134B1 (ko) | 2007-03-28 | 2011-12-26 | 후지쯔 가부시끼가이샤 | 왜곡 보정 제어 장치 및 왜곡 보정 제어 방법 |
EP2051390A3 (en) | 2007-10-18 | 2011-10-19 | Fujitsu Limited | A radio transmission apparatus |
JP2009290375A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Fujitsu Ltd | 歪補償装置、無線通信装置および歪補償方法 |
JP5228723B2 (ja) * | 2008-09-10 | 2013-07-03 | 富士通株式会社 | 歪補償装置及び方法 |
JP5233651B2 (ja) * | 2008-12-18 | 2013-07-10 | 富士通株式会社 | 歪補償装置及び方法 |
JP5381202B2 (ja) | 2009-03-18 | 2014-01-08 | 富士通株式会社 | 時分割双方向伝送方式の無線装置 |
JP5663261B2 (ja) * | 2010-10-26 | 2015-02-04 | 日本無線株式会社 | プリディストータ |
KR101616607B1 (ko) * | 2011-05-30 | 2016-04-28 | 닛본 덴끼 가부시끼가이샤 | Vswr 측정 회로, 무선 통신 장치, vswr 측정 방법 및 vswr 측정 프로그램이 저장된 기록 매체 |
KR102177811B1 (ko) | 2014-01-10 | 2020-11-11 | 삼성전자주식회사 | 전력 증폭 장치 및 방법 |
JP2016123095A (ja) * | 2014-12-24 | 2016-07-07 | 日本無線株式会社 | 前置歪み補償装置 |
-
1995
- 1995-11-30 JP JP31186095A patent/JP3323715B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09153849A (ja) | 1997-06-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3323715B2 (ja) | 無線装置 | |
EP1791310B1 (en) | Distortion compensating apparatus | |
US6587513B1 (en) | Predistorter | |
US6081698A (en) | Radio apparatus and offset compensating method | |
US7915954B2 (en) | Amplifier predistortion and autocalibration method and apparatus | |
US6266517B1 (en) | Method and apparatus for correcting distortion in a transmitter | |
JP3195337B2 (ja) | デジタル変調信号用送信機装置 | |
US7333561B2 (en) | Postdistortion amplifier with predistorted postdistortion | |
KR100421145B1 (ko) | 비선형 왜곡 보상 방법 및 비선형 왜곡 보상 회로 | |
US6621340B1 (en) | System for reducing adjacent-channel interference by pre-linearization and pre-distortion | |
US20100074367A1 (en) | Adaptive combiner error calibration algorithms in all-digital outphasing transmitter | |
JPH10511535A (ja) | 無線周波システムにおいてエラー訂正増幅を行なうための装置および方法 | |
JPH0832464A (ja) | 送信機におけるキャリアリーク補正方法 | |
US8976895B2 (en) | Method for calibrating a linearizer and linearized electronic component | |
JPH10327209A (ja) | 歪補償システム | |
JPH0879143A (ja) | 無線機 | |
US20050062531A1 (en) | Digital predistortion for power amplifier | |
US6904267B2 (en) | Amplifying device | |
KR20110068701A (ko) | 폴라 송신기에서 전력증폭기를 선형화하는 방법 및 장치 | |
JP3407243B2 (ja) | 無線装置及び歪み補償方法 | |
US7747230B2 (en) | Transmission modulation apparatus | |
JP3378424B2 (ja) | 無線装置 | |
US6959174B2 (en) | Amplifying device | |
JP3145015B2 (ja) | 送信装置 | |
JPH0983417A (ja) | 無線機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20020618 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090628 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628 Year of fee payment: 8 |