JP5381202B2 - 時分割双方向伝送方式の無線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、時分割双方向伝送方式の無線装置に関する。本発明を、送信増幅器の逆歪特性によって送信信号を補正するプリディストーション方式を用いた時分割双方向伝送方式の無線装置において、歪補償ループに漏れ込んだアンテナからの反射信号(戻り信号)を、時分割双方向伝送方式の受信系を伝達する戻り信号と合成する無線装置に適用することもできる。
高能率伝送のため多値位相変調方式を用いた無線通信装置は、送信系の電力増幅器(以降、送信増幅器と記載する場合がある。)の非線形歪を抑制し、隣接チャネルへの漏洩電力を低減する重要な設計条件が与えられている。例えば、あるキャリアに与えられた周波数帯域の境界にあるチャネルにおいて、無線通信装置はそのチャネルの漏洩電力によって他キャリアの隣接チャネルに対して雑音を与えていることになる。
非線形歪を補償する歪補償増幅器は、非線形歪の逆歪特性を有したデータ(以降、歪補償データと記載する場合がある。)によって送信信号を予め補正し、この補正された信号を送信増幅器の入力信号とするプリディストーション方式を採用している場合がある。また、プリディストーション方式は、送信増幅器の経年変化による歪補償データ更新のため、送信増幅器によって増幅された送信信号の一部をフィードバックして、プリディストーション補正される前の送信信号と比較することによって歪補償データを更新している。以降、この歪補償データを更新するための送信増幅器とフィードバック系を備えたループ系を歪補償ループと記載する場合がある。
よって、歪補償ループのフィードバックされる信号(以降、フィードバック信号と記載する場合がある。)は、送信増幅器の出力信号を反映した信号とならなければならない。
しかし、アンテナ設置条件の悪化等によって引き起こされるアンテナ負荷変動によって、アンテナにて送信信号の反射が発生する。そして、この反射された送信信号(以降、戻り信号と記載する場合がある。)が歪補償ループに漏れ込む場合がある。そのためにフィードバック信号が送信増幅器の出力信号を反映した信号でなくなってしまう。この問題の解決策の一案として、位相または振幅のいずれかを調整可能なベクトル調整回路を具備し、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号をキャンセルする技術が公開されている(特許文献1参照)。
国際公開第2006/059372号パンフレット
上記のように、プリディストーション方式の歪補償増幅器は、歪補償ループに漏れ込んだ戻り信号による誤った歪補償データ更新を回避することが必要である。
以降に開示の技術は、時分割双方向伝送方式(以降、TDD(Time Division Duplex)方式と記載する場合がある。)の無線装置において、戻り信号が漏れ込んだフィードバック信号を、TDD方式の受信系を伝達する戻り信号と合成する無線装置の提供を目的とする。
送信増幅器の非線形歪を補償する歪補償ループを有し、同一周波数を用いて送信時間帯と受信時間帯の異なるタイミングで無線信号を送受信するTDD方式の無線装置であって、該送信時間帯に送信される送信信号を増幅する送信増幅器の非線形歪の逆歪特性による該送信信号の補正処理を行い、該補正処理が成された該送信信号を送信処理する歪補償増幅部と、該歪補償増幅部によって該送信処理された該送信信号をアンテナへの送信方向に転送すると共に該送信信号の一部であるフィードバック信号を取り出す分配器と、該分配器によって取り出された該フィードバック信号を該送信時間帯にて受信処理するフィードバック処理部と、該アンテナからの受信方向の該受信時間帯の受信信号及び該送信時間帯の該送信信号の該アンテナにおける反射信号である戻り信号を受信処理する受信処理部と、該分配器によって該送信方向に転送された該送信信号を該送信方向に転送し、該アンテナからの該受信方向の信号を該受信処理部に転送する切替器と、該送信時間帯にて、該フィードバック処理部によって処理された該フィードバック信号と該受信処理部によって処理された該戻り信号とのタイミングを調整する遅延調整部と、該送信時間帯において、該遅延調整部によって調整された該フィードバック信号と該戻り信号とのレベルと位相の調整を実施するベクトル調整部と、該送信時間帯にて、該ベクトル調整部によって調整された該フィードバック信号と該戻り信号を合成する信号合成部と、該送信時間帯にて、該信号合成部によって合成された信号と該歪補償増幅部に入力される該送信信号の特性に応じて該送信信号を補正するための歪補償データを更新し歪補償テーブルに格納し、入力される該送信信号の信号レベルに基づいて該送信信号を補正するフィードバック制御部とを備え、該歪補償増幅部は、該入力信号レベルに応じて該歪補償テーブルから読み出された該歪補償データによって該送信時間帯にて該送信信号を補正するプリディストータと、該プリディストータによって補正された該送信信号をアナログ信号に変換するD/A変換部と、該D/A変換部によって変換された該送信信号を直交変換する直交変調器と、該直交変調器によって直交変調された該送信信号を周波数変換する周波数変換器と、該周波数変換器によって周波数変換された該送信信号を電力増幅する増幅器を備え、該フィードバック処理部は、該分配器からの該フィードバック信号を該送信時間帯にて周波数変換する周波数変換器と、該周波数変換器によって周波数変換された該フィードバック信号を直交検波する直交復調器と、該直交復調器によって復調された該フィードバック信号をディジタル信号に変換し該遅延調整部へ転送するA/D変換部を備え、該受信処理部は、該送信時間帯に該戻り信号の減衰量を変動する可変減衰器と、該可変減衰器からの該戻り信号を増幅する増幅器と、該増幅器によって増幅された該戻り信号を該フィードバック処理部と同等な特性を有する該周波数変換器、該直交変調器、該A/D変換部を備えることを特徴とするTDD方式の無線装置である。
開示のTDD方式の無線装置によれば、TDD方式の送信・受信周波数が共に同一周波数のため、受信信号の受信処理を行うための増幅器、周波数変換器、直交復調器そしてA/D変換器(以降、これらの受信処理を行う機能群を受信系と記載する場合がある。)を利用し、戻り信号が漏れ込んだフィードバック信号を、受信系を伝達する戻り信号と合成できるTDD方式の無線装置を提供することが可能となる。
上記のTDD方式の無線装置は、送信信号を送信方向へ転送する送信時間帯にて、戻り信号をTDD方式の受信系を利用して受信処理することが可能となる利点がある。よって、戻り信号が漏れ込んだフィードバック信号を、TDD方式の受信系にて受信処理された戻り信号と合成することが出来るようになり、歪補償ループに漏れ込んだ戻り信号による誤った歪補償データ更新を回避することが可能となる。
時分割双方向伝送方式(TDD方式)を説明するための図である。 非線形歪の影響を説明するための周波数スペクトルである。 実施例1のTDD方式の無線装置を説明するための図である。 実施例1のTDD方式の無線装置の歪補償方法を説明するための歪補償フローである。 実施例2のTDD方式の無線装置を説明するための図である。 実施例2のTDD方式の無線装置の歪補償方法を説明するための歪補償フローである。 方向性結合器を説明するための図である。 サーキュレータを説明するための図である。 歪補償増幅部・フィードバック制御部を説明するための図である。 フィードバック処理部を説明するための図である。 受信処理部を説明するための図である。
以降、図面を併用して実施例を説明する。なお、図面において同一のものまたは類似するものについては同一の符号を記載する。
まず、TDD方式と非線形歪について説明する。
図1はTDD方式を説明するための図である。例えば、基地局と同一セル内の移動局1〜移動局3が同一周波数を用いてTDDフレーム内の異なるタイミングにて交互に送信・受信を行う。本図では4チャネル多重マルチキャリア方式について示している。各TDDフレームは基地局から移動局への下り方向の通信を行う送信時間帯と移動局から基地局への上り方向の通信を行う受信時間帯に分割され、それぞれの時間帯は4つのタイムスロットが割り当てられている。例えば、送信時間帯をT1〜T4タイムスロット、受信時間帯をR1〜R4タイムスロットに割り当てている。T1、R1タイムスロットは制御チャネルであり、複数のTDDフレーム毎に各移動局と制御信号の送受信を行うために使用される。つまり、第1のTDDフレームの制御チャネルは基地局と移動局1が、第2のTDDフレームの制御チャネルは基地局と移動局2が、第3のTDDフレームの制御チャネルは基地局と移動局3が制御信号の送受信を行う。そして、T2〜T4、R2〜R4タイムスロットは通信チャネルであり、TDDフレーム毎に基地局と各移動局が通信信号の送受信を行う。
図2は非線形歪の影響を説明するための送信信号の周波数スペクトルであり、送信信号が1波の場合を示している。図2(a)は非線形歪がない場合の送信信号、図2(b)は非線形歪が発生した場合の送信信号の周波数スペクトルである。図2(b)に示すように、非線形歪が発生すると、サイドローブが持ち上がった周波数スペクトルとなり、隣接チャネルに漏洩する電力が多くなり隣接チャネルの通信品質を劣化させる。
この非線形歪を補償する歪補償増幅器として、予め、送信増幅器へ入力する送信信号を送信増幅器で発生する非線形歪の逆特性を有した歪補償データによって補正するプリディストレーション方式がある。プリディストーション方式の歪補償増幅器では送信増幅器の経年変化によって非線形特性が変化するため歪補償データの更新が必要となる。歪補償データ更新のために、送信増幅器の出力信号である歪補償データによる補正がなされた送信信号の一部をフィードバックする。このフィードバック信号と歪補償データによって補正されていない送信信号とを比較し、この比較結果に応じて歪補償テーブルに格納されている歪補償データを更新する。
次に、送信信号のアンテナにおける反射信号(戻り信号)がこのフィードバック信号に漏れ込んで歪補償テーブルに格納されている歪補償データの誤った更新を解決するTDD方式の無線装置を説明する。
図3はTDD方式の無線装置を説明するための図である。1は歪補償増幅部、2は歪補償テーブル部、3は分配器、4は切替器、5はアンテナ、6はフィードバック処理部、7は受信処理部、そして8は合成部である。
図3に記載の(1)〜(4)は歪補償増幅部1によって増幅された送信信号を、(5)〜(8)は送信信号(4)がアンテナ5にて反射した戻り信号を、そして(11)、(12)はアンテナ5で受信された受信信号を示している。戻り信号を点線で示している。
TDD方式の送信時間帯において、下記の送信処理を行う。
歪補償増幅部1は入力された送信信号を歪補償テーブル部2から通知される歪補償データで補正し、補正された送信信号を所定の信号レベルに増幅する。歪補償テーブル部20は送信信号レベルに対応した歪補償データを格納しており、入力される送信信号レベルに応じて歪補償データを歪補償増幅部1へ通知する。分配器3は歪補償増幅部1によって増幅された送信信号(1)を、アンテナへの送信方向に転送される送信信号(3)と歪補償ループへの送信信号(以降、フィードバック信号と記載する場合がある。)(2)に分配する。送信信号(3)は分配器3の挿入損失を持って分配され、フィードバック信号(2)は分配器3の結合度に応じた損失を持って分配される。切替器4は分配器3によって分配された送信信号(3)を送信方向に転送する。アンテナ5は切替器4によって転送された送信信号(4)を無線信号として放射する。
TDD方式の受信時間帯において下記の受信処理を行う。
アンテナ5は受信波を受信し受信信号(11)を転送する。切替器4は受信信号(11)を受信方向である受信処理部7へ転送する。受信処理部7は切替器4によって転送された受信信号(12)の受信処理を行い、受信信号として出力する。
よって、分配器3は歪補償増幅部1からの送信信号の大部分を送信方向の切替器4へ転送し、送信信号の一部をフィードバック信号としてフィードバック処理部6へ転送する方向性結合器(directional coupler)であることが望ましい。切替器4は分配器3からの送信信号を送信方向のアンテナ5へ転送し、アンテナ5からの受信信号を受信方向の受信処理部7へ転送するサーキュレータであることが望ましい。
また、TDD方式の送信時間帯において、送信信号(4)を伝達する給電線(図3の切替器4とアンテナ5を接続する線路。)の特性インピーダンスとアンテナ5の特性インピーダンスのミスマッチにより、送信信号(4)の一部はアンテナ5において反射して戻り信号(5)が発生する。戻り信号(5)の多くは戻り信号(7)として受信方向の受信処理部7へ転送されるが、一部は切替器4の送信信号が転送される送信経路に漏れ込んで戻り信号(6)として分配器3へ漏れ込んでいく。分配器3に漏れ込んだ戻り信号は戻り信号(8)としてフィードバック信号(2)に漏れ込む。
TDD方式の送信時間帯において、フィードバック処理部6は戻り信号(8)が漏れ込んだフィードバック信号(2)の受信処理を行う。また、受信処理部7は戻り信号(7)の受信処理を行う。合成部8は、フィードバック処理部6によって受信処理された戻り信号が漏れ込んだフィードバック信号と、受信処理部7によって受信処理された戻り信号とを受信し、フィードバック信号を受信処理部7からの戻り信号と以下のように合成する。
合成部8は、フィードバック信号と受信処理部7によって受信処理された戻り信号とのタイミングを一致させるように、いずれかの信号の遅延を調整する。次に、それぞれの信号の位相とレベルを一致させるように、戻り信号の位相と信号レベルを調整する。例えば、信号位相の調整は移相器によって行い、信号レベルの調整は減衰器によって行う。そして、タイミング、位相、レベルが調整されたフィードバック信号と戻り信号を合成することによって、戻り信号が取り除かれたフィードバック信号を生成する。
なお、例えば、上記のフィードバック信号と戻り信号のタイミング調整は、図1で説明したTDDフレームの送信・受信タイミングによって調整することが可能である。位相とレベルの調整は、アンテナの設置条件を含んだ設計条件に基づいた位相条件、レベル条件を考慮し、移相器による移相量、減衰器による減衰量を予め設定することによって可能である。
歪補償テーブル部2は、合成部8によって生成されたフィードバック信号と入力された送信信号と比較し、その比較結果に応じて歪補償データを更新する。
図4はTDD方式の無線装置の歪補償方法を説明するための歪補償フローである。
S11:図3に示すフィードバック処理部6で処理されたフィードバック信号と受信処理部7で処理された戻り信号のタイミング、例えばTDDフレームタイミングが一致するように、タイミングが早い何れかの信号の遅延を調整する。
S12:ステップS11で信号タイミングが一致されたフィードバック信号と戻り信号について、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号のレベルと位相に一致するように、戻り信号のレベルと位相を調整する。
S13:ステップS12で調整されたフィードバック信号を戻り信号と合成することによって、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号を取り除く。
S14:ステップS13によって合成されたフィードバック信号と入力された送信信号との比較結果に応じて、歪補償テーブルに格納されている歪補償データを計算し更新する。
本実施例によれば、TDD方式の受信時間帯にて受信信号を処理する受信処理部を用いて、送信時間帯の戻り信号の受信処理を行うことによって、アンテナでの反射信号である戻り信号を特定することができる。この特定された戻り信号を、歪補償ループのフィードバック信号に合成することが出来る。よって、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号を取り除くことができ、歪補償ループに漏れ込んだ戻り信号による誤った歪補償データの更新を回避することが可能となる。
図5はTDD方式の無線装置を説明するための図であり、1は歪補償増幅部、20はフィードバック制御部、3は分配器、4は切替器、6はフィードバック処理部、7は受信処理部、8は図3の合成部に相当し、81は遅延調整部、82はベクトル調整部、83は信号合成部である。本図に記載の信号(1)〜(8)、(11)、(12)は図3と同じである。
TDD方式の送信時間帯において、下記の送信処理を行う。
歪補償増幅部1は、入力された送信信号を、フィードバック制御部20から通知される歪補償データ、つまり、フィードバック制御部20によって、送信信号レベルに応じて歪補償テーブルから読み出された歪補償データによって補正する。そして、補正された送信信号をアナログ信号に変換し、搬送波と90度位相差の搬送波を用いて直交変調し、そして直交変調信号を送信周波数に変換し、所定の信号レベルに増幅して送信信号(1)を生成する。
分配器3は、歪補償増幅部1によって生成された送信信号(1)を、アンテナへの送信方向の送信信号(3)と歪補償ループへのフィードバック信号(2)に分配する。送信信号(3)は分配器3の挿入損失を持って分配され、フィードバック信号(2)は分配器3の結合度に応じた損失を持って分配される。切替部4は分配部3によって分配された送信信号(3)を送信方向に転送する。アンテナ5は切替器4によって転送された送信信号(4)を無線信号として放射する。
フィードバック処理部6は、TDD方式の送信時間帯において、戻り信号(8)が漏れ込んだフィードバック信号(2)の受信処理、つまり、フィードバック信号(2)をローカル発振器(図示せず。)からの発振信号とミキシングして周波数変換(ダウンコンバート)し、直交復調処理を行って、ディジタル変換処理を行う。
受信処理部7は、TDD方式の送信時間帯において戻り信号(7)を所定の信号レベルまで減衰させ、受信時間帯においては受信信号(12)を減衰させず、受信処理を行う。つまり、減衰された戻り信号(7)または受信信号(12)を増幅し、フィードバック処理部6と同様にダウンコンバート、直交復調処理、ディジタル変換処理を行う。
遅延調整部81は、TDD方式の送信時間帯において、フィードバック処理部6によって受信処理された戻り信号が漏れ込んだフィードバック信号と、受信処理部7によって受信処理された戻り信号とを受信し、それぞれの信号タイミングを一致させるように調整する。例えば、図1で説明したTDDフレーム位相を一致させるようにタイミングの早い何れかの信号の遅延を調整する。また、一致されたTDDフレームタイミングを初期設定値(デフォルト)とし、デフォルトに予め設定された遅延量を加えるように、タイミングの早い何れかの信号の遅延を調整することも可能である。
ベクトル調整部82は、TDD方式の送信時間帯において、遅延調整部81によって信号タイミングが一致したフィードバック信号と受信処理された戻り信号について、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号(8)の位相と信号レベルに一致するように受信処理された戻り信号(7)の位相と信号レベルを調整する。例えば、位相の調整は移相器、信号レベルの調整は減衰器によって行い、移相調整量、レベル調整量の初期設定値(デフォルト)に対して予め設定された移相量、レベル量を加えるように調整する。
なお、移相調整量、レベル調整量のデフォルトは、アンテナの設置条件を含んだ設計条件に基づいた位相条件、レベル条件を考慮し、移相器による移相量、減衰器による減衰量が予め設定される。
信号合成部83は、ベクトル調整部82によって調整された戻り信号をフィードバック信号に合成する。遅延調整部81、ベクトル調整部82によってフィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号と受信処理された戻り信号のそれぞれのタイミング、位相、レベルが調整されるので、信号合成部83は、フィードバック信号と受信処理された戻り信号を合成することによって、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号を取り除くことが可能となる。
フィードバック制御部20は、信号合成部83によって合成されたフィードバック信号と入力される送信信号の信号レベルを比較し、その比較結果に応じて遅延調整部81へタイミング調整のために、またはベクトル調整部82へベクトル調整のために、その比較結果をフィードバックする。(図5において、フィードバック制御部20から遅延調整部81、ベクトル調整部82への調整用フィードバック信号を点線の信号線で示している。)
そして、フィードバック制御部20は、図1に示したTDD方式の送信時間帯にて、上記のように調整され、その比較結果に応じて歪補償テーブルに格納されている歪補償データを計算し更新する。
なお、フィードバック制御部20は、遅延調整部81、ベクトル調整部82、信号合成部83を含めて、DSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサによって処理することも可能である。
図6はTDD方式の無線装置の歪補償方法を説明するための歪補償フローである。
S21:図5に示す遅延調整部81は、フィードバック処理部6で処理されたフィードバック信号と受信処理部7で処理された戻り信号のタイミングを調整する。例えば、一致されたTDDフレームタイミングをデフォルトとし、デフォルトに遅延量を加えるように、タイミングの早い何れかの信号の遅延を調整する。
S22:ベクトル制御部82は、ステップS21で信号タイミングが良好となったフィードバック信号と戻り信号について、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号のレベルと位相に一致するように、戻り信号のレベルと位相を調整する。例えば、移相調整量、レベル調整量のデフォルトに対して予め設定された移相量、レベル量を加えるように調整する。
S23:信号合成部83は、ステップS22で調整されたフィードバック信号を戻り信号と合成することによって、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号を取り除く。
S24:フィードバック制御部20は、ステップS23で合成されたフィードバック信号と入力される送信信号とを比較する。その比較結果(比較特性)が良好な特性を有するか否かを判断する。例えば、所定の比較特性を満足するか否かを判断する。良好な比較特性を得ることが出来なかった場合は、先ず、ステップS22に戻りレベルと位相を調整(ベクトル調整)し、比較特性が良好な特性を有するようになったか否かを判断する。そして、ベクトル調整において良好な比較特性を得ることが出来なかった場合、ステップS21に戻りタイミングを調整する。また、良好な比較結果が得られた場合はステップS25を実行する。
S25:フィードバック制御部20は、ステップS24によって得られた比較結果に応じて歪補償テーブルに格納されている歪補償データを計算し更新する。
なお、ステップS24での所定の比較特性はある範囲を持った特性であるので、ステップS24において、ステップS21に戻ってタイミング調整を再度行い、ステップS22でベクトル調整を行っても満足する比較特性が得られないようなイレギュラーな場合、フィードバック制御部20は、アラームを発出し、ステップS25での歪補償テーブルの更新を実行せずに本フローを終了する。
以上記載した歪補償フローの制御はTDD方式の送信時間帯にて実行され、DSP等のプロセッサによって、遅延調整部81とベクトル調整部82へのフィードバック制御、信号合成部83での合成制御、比較結果の判断、そして上記に一例を示したイレギュラー場合の制御も含め実行される。
以降に、TDD方式の無線装置のより詳細な機能ブロックについて説明する。
図7は方向性結合器を説明するための図である。分配器3として方向性結合器31を用いることが望ましい。方向性結合器31は端子1に入力される信号を端子2へ転送し、端子1に入力される信号の一部を端子4に分配する。方向性結合器31を図3または図5の分配器3に適用すると、歪補償増幅部1からの送信信号(1)は端子1に入力され、切替器4への送信信号(3)は端子2から出力され、フィードバック信号(2)は端子4から出力される。方向性結合器は、一般に端子1から端子2への挿入損失L、端子1から端子4への結合度C、端子1から端子3へのアイソレーションI、そして端子4から端子3への方向性Dを含めた特性で管理されている。
図8はサーキュレータを説明するための図である。切替器4としてサーキュレータ41を用いることが望ましい。サーキュレータ41は端子1に入力される信号を端子2に転送し、端子2に入力される信号を端子3に転送するように一方向に信号を転送する。サーキュレータ41を図3または図5の切替器4に適用すると、分配器3からの送信信号(3)は端子1に入力され、アンテナ5への送信信号(4)は端子2から出力される。アンテナ5からの受信信号(11)またはアンテナ5での戻り信号(5)は端子2に入力され、受信処理部7への受信信号(12)または戻り信号(7)としてそれぞれ端子3から出力される。サーキュレータは、一般に挿入損失、逆挿入損失を含めた特性で管理されている。
図9は歪補償増幅部・フィードバック制御部を説明するための図である。図3または図5の歪補償増幅部1と図5のフィードバック制御部20を本図にて詳細に説明する。
例えば、直交変調されるI信号・Q信号からなる送信信号が入力される入力検出部21は、入力される送信信号のレベルを検出する。なお、送信信号は図1で説明した送信時間帯に送信するための信号である。入力検出部21で検出された送信信号のレベルが歪補償テーブル22に通知され、その信号レベルに応じた歪補償データが歪補償テーブル22(図3の場合は歪補償テーブル部2)から読み出されプリディストータ11に与えられる。
プリディストータ11は、入力される送信信号をその送信信号レベルに応じた歪補償データによって補正する。
ディジタル・アナログ変換器(D/A)12は、プリディストータ11によって補正された送信信号をアナログ信号に変換する。
直交変調器13は、D/A12によってアナログ信号に変調された送信信号(I信号・Q信号)を、基準搬送波と、それに対して90度の位相差を持った搬送波とを用いて直交変調する。
周波数変換器14は、直交変調器13によって変調された送信信号を無線周波数帯域の信号に周波数変換(アップコンバート)する。
増幅器15は、周波数変換器14によってアップコンバートされた送信信号を所定の電力レベルに増幅する。
入力検出部21は入力される送信信号のレベルを検出し、検出したレベル情報を歪補償テーブル22とレベル比較部23に通知する。
歪補償テーブル22は信号レベルに応じた歪補償データを格納している。入力検出部21から通知される送信信号レベルに応じた歪補償データを歪補償増幅部1に与える。また、レベル比較部23から通知される比較情報に基づいて、送信増幅器(増幅器15)の経年変化によって変動した非線形歪特性に対する歪補償データを計算し、歪補償データを更新する。
レベル比較部23は、入力検出部21によって検出された送信信号レベルと、図5に示す信号合成部83によって合成処理が行われたフィードバック信号の信号レベルを比較する。この比較処理は図1で説明した送信時間帯にて行われ、比較結果は図5の遅延調整部81とベクトル調整部82にフィードバックされ、比較結果が良好となる情報、例えば送信信号レベルとフィードバック信号レベルとのレベル差が小さくなる比較情報を歪補償テーブル22に通知する。
図10はフィードバック処理部を説明するための図である。図3または図5のフィードバック処理部6を本図にて詳細に説明する。
図3または図5の分配器3によって分配された一部の送信信号(2)(以降、フィードバック信号と記載する場合がある。)は周波数変換器61に入力される。
周波数変換器61は、無線周波数帯域のフィードバック信号を所定の周波数帯域の信号に周波数変換(ダウンコンバート)する。
直交復調器62は、周波数変換器61によってダウンコンバートされたフィードバック信号を、基準搬送波と、それに対して90度の位相差を持った搬送波とを用いて直交復調する。
アナログ・ディジタル変換器(A/D)63は、直交復調器によって復調されたフィードバック信号(I信号・Q信号)をディジタル信号に変換する。ディジタル信号に変換されたフィードバック信号は図5の遅延調整部81(図3の場合は合成部8)に転送される。
図11は受信処理部を説明するための図である。図3または図5の受信処理部7を本図にて詳細に説明する。
図3または図5で説明した切替器5は、図1で説明したTDD方式において、送信時間帯には送信信号のアンテナ5での反射信号(戻り信号)を、受信時間帯にはアンテナ5が受信した受信信号を可変減衰器71に転送する。
例えば、図3または図5に記載した送信信号(4)の送信電力を10W(40dBm)とする。本装置として受信最低レベルとして−90dBmとする。送信信号のアンテナ5での反射信号(戻り信号)の最悪レベルを30dBmと考える。
この場合、切替器4の挿入損失を0dBと想定する(現実的には1dB程度)と、切替部4が可変減衰器71へ転送する信号レベルは、送信時間帯において30dBm(戻り信号レベル)、受信時間帯において−90dBm(受信信号レベル)となる。
因みに、切替器4の逆方向損失を20dB、分配器3の逆方向損失を60dBと想定すると、フィードバック信号(2)(信号レベル:−10dBmとする。)に漏れ込む戻り信号レベルは−50dBmと考えられる。
図11の可変減衰器71は、送信時間帯では最悪30dBmの戻り信号が、受信時間帯では最低−90dBmの受信信号が入力される。次段の増幅器(低雑音増幅器(LNA:Low Noise Amplifier))72は、最低−90dBm程度の低レベルの受信信号を処理するように設計される。そのため、送信時間帯の高レベルの戻り信号によって増幅器72が破壊されないように、可変減衰器71は、送信時間帯と受信時間帯を識別できるTDD切替信号に基づいて、送信時間帯の戻り信号を減衰する。次段の増幅器72以降が受信信号処理と共用して戻り信号の受信処理を行うため、可変減衰器71の減衰量は、戻り信号レベルが受信信号レベルと同程度になるような所定の減衰量とする。
増幅器72は、送信時間帯では戻り信号に対し、受信時間帯では受信信号に対し所定レベルの増幅を行う。
周波数変換器73は、増幅された戻り信号または受信信号を所定の周波数帯域の信号にダウンコンバートする。
直交復調器74は、周波数変換器73によって変換された戻り信号または受信信号を、基準搬送波と、それに対して90度の位相差を持った搬送波とを用いて直交復調する。
アナログ・ディジタル変換器(A/D)75は、直交復調器によって復調された戻り信号または受信信号(I信号・Q信号)をディジタル信号に変換する。ディジタル信号に変換された戻り信号は図5の遅延調整部81(図3の場合は合成部8)に転送される。また、ディジタル信号に変換された受信信号は、次段の受信信号を処理するブロック(図示せず。)に転送される。
本実施例によれば、TDD方式の受信時間帯にて受信信号を処理する受信処理部を用いて、送信時間帯の戻り信号の受信処理を行うことによって、アンテナでの反射信号である戻り信号を特定することができる。この特定された戻り信号を、歪補償ループのフィードバック信号に合成することができ、この合成されたフィードバック信号と入力される送信信号との比較特性を遅延調整部とベクトル調整部にフィードバックすることによって、良好な比較特性が得られるまで実施することが可能となる。よって、フィードバック信号に漏れ込んだ戻り信号を取り除くことができ、歪補償ループに漏れ込んだ戻り信号による誤った歪補償データの更新を回避することが可能となる。
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 送信増幅器の非線形歪を補償する歪補償ループを有し、同一周波数を用いて異なるタイミングで無線信号を送受信する時分割双方向伝送方式の無線装置であって、
送信信号をアンテナ方向への送信方向へ転送する送信時間帯にて、該送信信号の一部がアンテナ負荷に応じて該アンテナから戻る戻り信号の該歪補償ループに漏れ込んだフィードバック信号を、受信系にて処理された該戻り信号と合成する合成部を備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記2) 付記1に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、該合成部は、該フィードバック信号と該受信系にて処理された戻り信号とのタイミングを調整する遅延調整部と、該遅延調整部によってタイミング調整された該フィードバック信号と該戻り信号との位相とレベルを調整するベクトル調整部と、該ベクトル調整部によって位相とレベルが調整された該フィードバック信号と該戻り信号とを合成する信号合成部とを備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記3) 送信増幅器の非線形歪を補償する歪補償ループを有し、同一周波数を用いて異なるタイミングで無線信号を送受信する時分割双方向伝送方式の無線装置であって、
送信増幅器の非線形歪の逆歪特性による送信信号の補正処理を行い、該補正処理が成された送信信号を送信処理する歪補償増幅部と、
該歪補償増幅部によって送信処理された送信信号をアンテナへの送信方向に転送すると共に該送信信号の一部を取り出す分配器と、
該分配器によって取り出された送信信号を受信処理するフィードバック処理部と、
該アンテナからの受信方向の信号を受信処理する受信処理部と、
該分配器によって該送信方向に転送された送信信号を該送信方向に転送し、アンテナからの受信方向の信号を該受信処理部に転送する切替器と、
該送信信号を該送信方向へ転送する送信時間帯において、該フィードバック処理部によって処理された送信信号と該受信処理部によって処理された戻り信号とのタイミングを調整する遅延調整部と、
該送信時間帯において、該遅延調整部によって調整された該送信信号と該戻り信号とのレベルと位相の調整を実施するベクトル調整部と、
該送信時間帯において、該ベクトル調整部によって調整された該送信信号と該戻り信号を合成する信号合成部と、
該送信時間帯において、該信号合成部によって合成された信号と該歪補償増幅部に入力される送信信号の特性に応じて、該歪補償増幅部が有する歪補償テーブルの格納された歪補償データを更新するフィードバック制御部とを備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記4) 付記3に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、該フィードバック制御部で実施している該信号合成部によって合成された信号と該歪補償増幅部に入力される送信信号との比較において該比較特性が良くなるように、該遅延調整部は該タイミングを調整し、該ベクトル調整部は該レベルと位相を調整することを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記5) 付記3に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、該分配器は方向性結合器であることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記6) 付記3に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、該切替器は送信信号をアンテナへの送信方向へ、アンテナからの受信方向の信号を該受信処理部へ転送するサーキュレータであることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記7) 付記3に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、アンテナからの受信方向の信号を処理する受信処理部は、該送信時間帯にて、該受信方向の信号の減衰量を変動する可変減衰器を備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記8) 付記3に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、
該フィードバック制御部は、入力される送信信号の信号レベルを検出する入力検出部と、該入力検出部で検出された入力信号レベルに対応して該入力信号を補正する歪補償データを格納する歪補償テーブルを備え、
該歪補償増幅部は、該入力信号レベルに応じて該歪補償テーブルから読み出された歪補償データによって該入力信号を補正するプリディストータと、該プリディストータによって補正された入力信号をアナログ信号に変換するD/A変換部と、該D/A変換部によって変換された送信信号を直交変換する直交変調器と、該直交変調器によって直交変調された直交変調信号を周波数変換する周波数変換器と、該周波数変換器によって周波数変換された送信信号を電力増幅する増幅器を備え、
該フィードバック処理部は、該分配部からのフィードバック信号を周波数変換する周波数変換器と、該周波数変換器によって周波数変換されたフィードバック信号を直交検波する直交復調器と、該直交復調器によって復調されたフィードバック信号をディジタル信号に変換し該遅延調整部へ転送するA/D変換部を備え、
該受信処理部は、該送信時間帯にて該受信方向の信号の減衰量を変動する可変減衰器と、該可変減衰器からの信号を増幅する増幅器と、該増幅器によって増幅された信号を該フィードバック処理部と同等な特性を有する周波数変換器、直交変調器、A/D変換部を備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記9) 付記3に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、該切替部からの送信信号は設計上アンテナと特性インピーダンスが整合した給電線を介して該アンテナに転送されることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
(付記10) 送信増幅器の非線形歪を補償する歪補償ループを有し、同一周波数を用いて異なるタイミングで無線信号を送受信する時分割双方向伝送方式の無線装置の歪補償方法であって、
送信信号をアンテナ方向への送信方向へ転送する送信時間帯にて、該送信信号の一部がアンテナ負荷に応じて該アンテナから戻る戻り信号の該歪補償ループに漏れ込んだフィードバック信号を、受信系にて処理された戻り信号と合成するステップを備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置の歪補償方法。
(付記11) 付記10に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置の歪補償方法は、
該フィードバック信号と該受信系にて処理された戻り信号とのタイミングを調整する遅延調整ステップと、
該遅延調整ステップによってタイミング調整された該フィードバック信号と該戻り信号との位相とレベルを調整するベクトル調整ステップと、
該ベクトル調整ステップによって位相とレベルが調整された該フィードバック信号と該戻り信号とを合成する信号合成ステップとを備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置の歪補償方法。
(付記12) 付記10に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置の歪補償方法であって、該受信系にて処理された戻り信号と合成されたフィードバック信号と入力される送信信号との比較特性に応じて歪補償テーブルに格納される歪補償データを更新するステップを更に備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置の歪補償方法。
(付記13) 付記11に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置の歪補償方法であって、該受信系にて処理された戻り信号と合成されたフィードバック信号と入力される送信信号との比較特性が良くなるように、該遅延調整ステップは該タイミングを調整し、該ベクトル調整ステップは該位相とレベルを調整することを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置の歪補償方法。
1 歪補償増幅部
2 歪補償テーブル部
3 分配器
4 切替器
5 アンテナ
6 フィードバック処理部
7 受信処理部
8 合成部
11 プリディストータ
12 D/A変換器
13 直交変調器
14 周波数変換器
15 増幅器
20 フィードバック制御部
21 入力検出部
22 歪補償テーブル
23 レベル比較部
31 方向性結合器
41 サーキュレータ
61 周波数変換器
62 直交復調器
63 A/D変換器
71 可変減衰器
72 増幅器
73 周波数変換器
74 直交復調器
75 A/D変換器
81 遅延調整部
82 ベクトル調整部
83 信号合成部

Claims (5)

  1. 送信増幅器の非線形歪を補償する歪補償ループを有し、同一周波数を用いて送信時間帯と受信時間帯の異なるタイミングで無線信号を送受信する時分割双方向伝送方式の無線装置であって、
    該送信時間帯に送信される送信信号を増幅する送信増幅器の非線形歪の逆歪特性による該送信信号の補正処理を行い、該補正処理が成された該送信信号を送信処理する歪補償増幅部と、
    該歪補償増幅部によって該送信処理された該送信信号をアンテナへの送信方向に転送すると共に該送信信号の一部であるフィードバック信号を取り出す分配器と、
    該分配器によって取り出された該フィードバック信号を該送信時間帯にて受信処理するフィードバック処理部と、
    該アンテナからの受信方向の該受信時間帯の受信信号及び該送信時間帯の該送信信号の該アンテナにおける反射信号である戻り信号を受信処理する受信処理部と、
    該分配器によって該送信方向に転送された該送信信号を該送信方向に転送し、該アンテナからの該受信方向の信号を該受信処理部に転送する切替器と、
    該送信時間帯にて、該フィードバック処理部によって処理された該フィードバック信号と該受信処理部によって処理された該戻り信号とのタイミングを調整する遅延調整部と、
    該送信時間帯にて、該遅延調整部によって調整された該フィードバック信号と該戻り信号とのレベルと位相の調整を実施するベクトル調整部と、
    該送信時間帯にて、該ベクトル調整部によって調整された該フィードバック信号と該戻り信号を合成する信号合成部と、
    該送信時間帯にて、該信号合成部によって合成された信号と該歪補償増幅部に入力される該送信信号の特性に応じて該送信信号を補正するための歪補償データを更新し歪補償テーブルに格納し、入力される該送信信号の信号レベルに基づいて該送信信号を補正するフィードバック制御部とを備え、
    該歪補償増幅部は、該入力信号レベルに応じて該歪補償テーブルから読み出された該歪補償データによって該送信時間帯にて該送信信号を補正するプリディストータと、該プリディストータによって補正された該送信信号をアナログ信号に変換するD/A変換部と、該D/A変換部によって変換された該送信信号を直交変換する直交変調器と、該直交変調器によって直交変調された該送信信号を周波数変換する周波数変換器と、該周波数変換器によって周波数変換された該送信信号を電力増幅する増幅器を備え、
    該フィードバック処理部は、該分配器からの該フィードバック信号を該送信時間帯にて周波数変換する周波数変換器と、該周波数変換器によって周波数変換された該フィードバック信号を直交検波する直交復調器と、該直交復調器によって復調された該フィードバック信号をディジタル信号に変換し該遅延調整部へ転送するA/D変換部を備え、
    該受信処理部は、該送信時間帯に該戻り信号の減衰量を変動する可変減衰器と、該可変減衰器からの該戻り信号を増幅する増幅器と、該増幅器によって増幅された該戻り信号を該フィードバック処理部と同等な特性を有する該周波数変換器、該直交変調器、該A/D変換部を備えることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
  2. 請求項1に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、
    該フィードバック制御部で実施している該信号合成部によって合成された信号と該歪補償増幅部に入力される送信信号との比較において該比較特性が良くなるように、該遅延調整部は該タイミングを調整し、該ベクトル調整部は該レベルと位相を調整することを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
  3. 請求項1に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、該分配器は方向性結合器であることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
  4. 請求項に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、該切替器は該送信信号をアンテナへの送信方向へ、アンテナからの受信方向の該受信信号を該受信処理部へ転送するサーキュレータであることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置。
  5. 請求項1に記載の時分割双方向伝送方式の無線装置であって、該切替部からの該送信信号は設計上アンテナと特性インピーダンスが整合した給電線を介して該アンテナに転送されることを特徴とする時分割双方向伝送方式の無線装置
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