JPWO2002061789A1 - 電子放出装置及びフィールドエミッションディスプレイ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電子放出装置及びフィールドエミッションディスプレイに関し、特に、電子ビームの利用効率を向上することのできる電子放出装置及びフィールドエミッションディスプレイに関する。
背景技術
電子放出には、熱電子放出以外に電界電子放出、二次電子放出、光電子放出等がある。冷陰極は、電界電子放出により電子放出を行う陰極である。電界電子放出は、物質の表面近傍に強電界(109V/m)を加え、表面のポテンシャル障壁を下げることでトンネル効果により電子放出を行うものである。熱陰極のように加熱を必要としないので冷陰極と呼ばれる。
また、その電流−電圧特性はファウラ−ノードハイムの式で近似できる。電子放出部は、絶縁を保ちながら強電界を印加するために、電界集中定数を大きくする構造(針状等)を持たせている。初期の冷陰極はウィスカーのような針状単結晶を電界研磨して用いた二極管構造だったが、近年、集積回路又は薄膜の分野において用いられている微細加工技術により、高電界において電子を放出する電界放出型電子源(フィールドエミッタアレイ)製造技術の進歩は目覚ましく、特に極めて小型な構造を有する電界放出型冷陰極が製造されている。この種の電界放出型冷陰極は、3極管の超小型電子管又は超小型電子銃を構成する主要部品のうち、最も基本的な電子放出デバイスである。構造の微細化が進んだことにより、電子源としては熱陰極に比較して高い電流密度を得られる、微小領域に分離した電子源を形成できる等の利点がある。
冷陰極を用いたフィールドエミッションディスプレイ(FED)は自発光型フラットパネルディスプレイへの応用が期待され、電界放出型電子源の研究、開発が盛んに行われている。
FEDに用いられる電界放出型電子源の材料としては、様々のものが知られているが、従来の材料は、充分な電子放出を得るためには、実効値として1000V/μmという電界強度を必要とするため、前述したような電界集中定数を大きくする構造により、実印加電界強度として100V/μm程度の値を得ている。
一方、近年、電子放出材料として、カーボンナノチューブをはじめとする炭素材料が極めて小さい電界強度で電子放出を行うことが確認され、注目されている。
図1は、従来のフィールドエミッションディスプレイの構成を示す断面図である。図1において、17はフェースプレート、18は蛍光体、19は蛍光発光、20はスペーサ、21はバックプレート、22はメタルバック、3はエミッタである。
FEDは、CRTと同様に、加速された電子6を蛍光体18に衝突させることで、蛍光体18を発光させ、その発光19により画像を表示する。フェースプレート17には、蛍光体18が塗布されている。蛍光体材料としては、輝度確保のため、CRT等に用いられる高電圧型が主流になっている。この場合、電子ビーム6の入射側には、蛍光体のチャージアップ防止、イオン焼け防止、輝度向上のため、アルミの薄膜(メタルバック)22が形成される。また、フェースプレート17とバックプレート21との間の空間は、真空に維持されるため、大気圧を支え、ギャップを維持するスペーサ20が一定の間隔で設置される。
図2は、従来の電界放出型電子源構造を示す断面図である。図2において、2はゲート絶縁膜、3は電界放出部(エミッタ)、4はゲート電極、5は集束電極、6は放出電子(電子軌道)、7は等電位面、8はゲート絶縁膜、11はアノード電極、14はカソード配線である。
従来の電界放出型電子源はいずれも、図2(a)に示すように、半導体基板や金属基板上に形成された突起状の電子放出部(エミッタ)3を持ち、エミッタの周辺には電子を引き出す電界を印加するためのゲート電極4が形成されている。
引出し電極への電圧印加によってエミッタから放出された電子は、図2(a)に示すようにエミッタ上方に形成されたアノード11に向かって進行する。
これらの冷陰極電界放出型電子源では、電子を放出させるためにゲート電極−エミッタ間にエミッタから電子を放出させられるだけの高い電界をかけ、アノードは出てきた電子を集めるため、正電圧をかけていたが、アノード−ゲート電極間の電界は、ゲート電極−エミッタ間の電界よりも弱いため、放出された電子が図2(a)の電子軌道6に示すように広がるという問題があった。
そのため、従来の突起状の電子放出部を有する冷陰極電界放出型電子源では、例えば特開平7−29484号公報に示されるように、図2(b)に示すような集束電極5を設けて電子が拡がるのを抑制していた。
また、第2776353号特許では、図2(c)に示すようにゲート電極4と同一面内に集束電極5を設けて電子が拡がるのを抑制する従来例を示しており、更にピクセル単位での集束電極が提案されている。
また、第2625366号特許では、図4(a)に示すように突起状のエミッタ周辺の絶縁膜の厚さをエミッタ近傍で薄く、それ以外で厚くすることで、電子ビームを集束させることが提案されている。
最近では、特開2000−156147号公報に示されるように、図2(d)に示すようなアノード、ゲート及びエミッタからなる電界放出型素子において、アノード−エミッタ間の電界により電子放出を行い、ゲート−エミッタ間の電界により電子ビームの集束を行う電子源構造が提案されている。この中で、集束電極開口の面積は、集束電極開口底面の面積より小さくする形態として提案されている。
また、特開2000−243218号公報に示されるように、図2(e)に示すようなアノード、ゲート及びエミッタからなる電界放出型素子において、アノード−ゲート間の電界を、ゲート−エミッタ間の電界よりも強くすることで、下に凸の等電位面を形成し、集束効果を持たせる構成が提案されている。この場合、エミッタからの電子は、アノードからの電界により引き出させることになる。
また、アノードからの電界により電子放出を行う場合、電界放出型電子源の材料としては、前述のカーボンナノチューブのような、低電界で電子放出を行うものが必要となる。
しかしながら、このような従来の電界放出型電子源にあっては、以下のような問題点があった。
突起状の電子放出部を有する冷陰極電界放出型電子源では、図2(b)に示すように、集束電極5を設けて電子が拡がるのを抑制するため、製造工程が増え構造が複雑になるという問題がある。
更に、突起状のエミッタに限らず、ゲート電極とエミッタとの間に周囲より極めて大きい電界を加えることで、電子放出を行い、別途集束電極により集束を行なう場合、拡散方向に大きな速度を持った電子を集束させることになり、集束のためにより多くのエネルギーを必要とし、効率が悪い。
効率が悪い理由を図3に示す。ゲート電極とエミッタとの間に周囲より極めて大きい電界を加えることで、電子放出を行なう場合は、電子は、上に凸の等電位面(拡散効果)を通過した後、下に凸の等電位面(集束効果)を通過することになる。図3は、その概略図である。電子6は、等電位面7に対して垂直方向に加速されながら運動する。図3(a)のように同一形状の上に凸の等電位面と下に凸の等電位面が形成された静電レンズを電子が通過する場合、まず初速の遅い段階で上に凸の等電位面(拡散効果)を通過するため、電子は横方向(拡散効果)の力を受ける時間が長く拡散効果が大きい。一方、下に凸の等電位面(集束効果)を通過する際には、電子はより大きな速度を有しているため、横方向(集束方向)の力を受ける時間が短く集束効果が小さくなり、この静電レンズ全体としては、拡散レンズとして働く(din<dout)。
拡散を抑えようとした場合(din=dout)、図3(b)のように、下に凸の等電位面(集束効果)の曲率を上に凸の等電位面(拡散効果)の曲率に対し、小さくしなければならない。これには、この領域でより大きな電位差を生じさせなければならないため、より大きなエネルギーを必要とする。
実際には、ゲート電極とエミッタとの間の電界強度が大きいため、上に凸の等電位面が密になり、拡散方向により大きな速度を持ってしまうため、集束のためには更に大きなエネルギーが必要となってしまう。
また、第2776353号特許においては、図2(c)に示すように、集束電極5に負電位を印加するため、正電位を印加する引出し電極との電位差が大きくなり、駆動回路への負担が大きくなる。
また、第2625366号特許では、図4(a)に示すように、上に凸の等電位面(拡散効果)を通過した後、下に凸の等電位面(集束効果)を通過するため、前述の理由により集束効果が小さくなる。更に、フィールドエミッションディスプレイでの利用を考えた場合、実際には、図4(b)のような電位関係となってしまい、集束効果が得難い。集束効果を得るためには、厚い部分の絶縁膜の厚さを薄い部分に対して、極めて大きくする必要があり、作成も困難となる。
また、特開2000−156147号公報記載の装置においては、ゲート電極は、電子ビームの集束のために用いられており、図2(d)に示すように、ゲート開口の面積をゲート開口底面の面積より大きくする構造を取るため、アノードからの電界を完全に抑制することが困難であり、作製工程も複雑になる。
また、特開2000−243218号公報記載の装置においては、図2(e)に示すように、ゲート電極が、電子ビームの集束電極も兼ねるため、製造工程は簡略化されるが、電子源より放出される電子ビームのアノード面(蛍光体面)でのスポット径が、アノード−エミッタ間の電界強度Eaとゲート−エミッタ間の電界強度Egとの比により決まってしまう。以下、電界強度Ea,Egの関係について述べる。
すなわち、Eaの値に対して、Egの値が小さすぎる場合、ゲート電極による電子ビームの集束効果が強すぎるため、アノード面より手前で焦点を結んだ後、アノード面に到達するまでにスポット径が、ゲート開口径よりも大きくなり、クロストークの原因となって画質を低下させる。
前述の高電圧型の蛍光体を用いたFEDでは、輝度確保(蛍光体発光効率確保、メタルバック透過)のため、アノード電位に下限値が存在する。さらに、フェースプレート−バックプレート間距離は、スペーサの形状(アスペクト比)と電子ビームの広がり防止の点からは、近い方が望ましいが、絶縁耐圧維持の点からは、遠い方が望ましいというトレードオフの関係があり、現状では、アノード電圧の下限値として、5kV程度、フェースプレート−バックプレート間距離として、1mm程度が用いられ、アノード−エミッタ間電界強度Eaは5V/μm程度となる。
一方、カーボンナノチューブを電子放出材料に用いた場合、ゲート−エミッタ間電界強度Egが2V/μm程度で、FEDに必要な電流密度を得ることができる。
図5は、図2(e)に示す構成における電子ビームの広がりを示す断面図である。
図5に示すように、アノード面でのスポット径が、ゲート開口径よりも大きくなってしまい、Eaの値に対して、Egが小さすぎる条件となる。Eaを5V/μmとすると、前述の構成では、アノード面でのスポット径が、ゲート開口径よりも拡がらない条件として、Eg≧3V/μmが必要となる。
電子放出特性を劣化させ、Egの値を大きくすることで、スポット径を小さくすることはできるが、ゲート−エミッタ間という微小領域に高電界がかかることになるため、絶縁膜での沿面放電等で、絶縁破壊を起す危険性が高まる。
また、本出願人は、特願平11−214976号において、ピクセル(あるいは、サブピクセル)単位で、エミッタを分割し、複数のゲート開口を設けることで、ピクセル中心部でのスポット径増大の影響を防ぐことのできる冷陰極電子源を出願した。
図6は、上記分割ゲート、エミッタ構成における電子ビームの広がりを示す断面図である。図6において、1は基板、2はゲート絶縁膜、3はエミッタ、4はゲート電極、6は放出電子、14はカソード配線、15はバラスト抵抗層である。
特願平11−214976号にあるように、ピクセル(あるいは、サブピクセル)単位で、エミッタを分割し、複数のゲート開口を設けることで、ピクセル中心部でのスポット径増大の影響は防ぐことができるが、図6に示すように、ピクセル外周部に形成したゲート開口から放出される電子ビームのスポットは、やはり、ピクセル領域より外に広がってしまい、同様にクロストークを発生させてしまうことが考えられる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、電子ビームの利用効率が高く、電子ビームの広がりを抑制することが可能な冷陰極電子源を用いた電子放出装置及びフィールドエミッションディスプレイを安価に提供することを目的とする。
発明の開示
本発明によると、基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極(電子放出量制御部)と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して設けられたゲート開口部に形成されたエミッタ(電子放出部)と、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、第1の材料からなる第1ゲート電極と前記第1ゲート電極より前記アノード電極側に形成された第2の材料からなる第2ゲート電極の少なくとも2種類のゲート電極より構成され、前記第2ゲート電極の開口部径が前記第1ゲート電極の開口部径より連続的に又は不連続的に大きいことを特徴とする。
本発明によると、基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して設けられたゲート開口部に形成されたエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記絶縁膜は、第1の材料からなる第1絶縁膜と前記第1絶縁膜より前記アノード電極側に形成された第2の材料からなる第2絶縁膜の少なくとも2種類の絶縁膜より構成され、前記第2絶縁膜の開口部径が前記第1絶縁膜の開口部径より連続的に又は不連続的に大きく、前記ゲート電極が前記第1の絶縁膜の開口部と前記第2の絶縁膜の開口部で連続して形成されていることを特徴とする。
本発明によると、基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して設けられたゲート開口部に形成されたエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、第1の開口部径を有する第1ゲート電極の領域と第2の開口部径を有する第2ゲート電極の領域よりなり、前記第2の開口部径は前記第1の開口部径より連続的に又は不連続的に大きく、且つ、前記ゲート電極と前記エミッタの間に電位差を設けたときに、前記第1のゲート開口部の領域近傍にて、前記エミッタ側から前記アノード電極側へ上に凸の等電位面と下に凸の等電位面とが形成されてなることを特徴とする。
このように構成することにより、前記ゲート電極が段差構造を有することで、エミッタの表面とゲート開口部との間の距離が、少なくとも2つ以上の距離を有する構造を容易に作成することができ、電子ビームの広がりを制御することが可能になる。
また、好ましくは、前記ゲート電極1層目の開口中心と前記ゲート電極2層面の開口中心とを一致させることで、ビームが均一な集束効果を受け、スポット形状の歪み、アノード面での面内方向でのビーム位置のずれを防ぐことが可能となる。
また、好ましくは、Ea≧Egとすることで、ゲート電極を集束電極としても機能するようにし、集束電極を別にもうける必要を無くし工程を単純化することを可能とすると同時に、損失となるゲート電流を減少させ、EaとEgとの比によらず、電子ビームの広がりを制御することを可能とするものである。
また、好ましくは、特願2000−296787号にあるように、ゲート開口幅/ゲート高さ≦5/3とすることで、電子放出量を充分に抑制することを可能とするものである。
本発明によると、基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して1ピクセル内に複数設けられたゲート開口部に形成された複数のエミッタと、該複数のエミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、前記複数のエミッタを囲む最外周部において前記アノード電極側へ突出する構造を備えることを特徴とする。
このように、ゲート電極1層目開口部を1ピクセル内に複数設けることで、電子ビームの広がりの影響は、外周部に形成されたゲート電極2層目開口部から、ピクセル外方向に放出される電子のみとなる。さらに、この場合、特願2000−296787号にあるゲート開口幅/ゲート高さ≦5/3の条件を維持しながら、ゲート−エミッタ間距離を小さくできるため、電子ビームの広がりの制御性を高めると同時に、電子放出量の抑制効果を維持したまま駆動電圧の低電圧化を可能とするものである。
本発明によると、基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して1ピクセル内に複数設けられたゲート開口部に形成された複数のエミッタと、該複数のエミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
1ピクセル内の中心部には前記第2ゲート電極を配置し、該中心部を囲む周辺部には前記第1ゲート電極を配置することを特徴とする。
本発明によると、基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して1ピクセル内に複数設けられたゲート開口部に形成された複数のエミッタと、該複数のエミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
1ピクセル内の中心部には前記第2ゲート電極を配置し、該中心部を囲む周辺部には前記第1ゲート電極を配置し、該第1ゲート電極を囲む領域には前記第2ゲート電極を配置することを特徴とする。
本発明によると、基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通してなるゲート開口部と、該ゲート開口部に形成されたエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、前記ゲート開口部及び前記エミッタを複数取囲むと共に第1の高さからなる第1ゲート電極領域と該第1ゲート電極領域を取囲み前記第1の高さよりも高い第2の高さからなる第2ゲート電極領域とを有することを特徴とする。
それにより、電子ビームの広がりの制御性を高めると同時に、電子放出量抑制時に、電流密度が高いピクセル中心部での電子放出量の抑制効果を高め、表示装置における黒の浮きを防ぐことを可能とするものである。
更に、本発明によると、前記ゲート電極と前記エミッタとの間に電位差を設けた際に、前記ゲート開口部に前記第1の高さよりも前記アノード電極方向へ突出しない上に凸の等電位面と前記第1及び第2の高さの間で下に凸の等電位面を生じることを特徴とする。
更に、本発明によると、前記ゲート電極は更に前記第1の高さからなる第3ゲート電極領域とを有することを特徴とする。
本発明によると、基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通してなる複数のゲート開口部と、該ゲート開口部に設けられピクセルをなす複数のエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、第1の高さからなる第1ゲート電極領域と該第1ゲート電極領域よりもピクセル中央側にあって前記ゲート開口部を複数有すると共に前記第1の高さよりも高い第2の高さからなる第2ゲート電極領域とを有することを特徴とする。
更に、本発明によると、前記エミッタと前記第2ゲート電極領域との間に印加する電位が前記エミッタと前記第1ゲート電極領域との間に印加する電位より小さいことを特徴とする。
更に、本発明によると、前記エミッタと前記第3ゲート電極領域との間に印加する電位が前記エミッタと前記第2ゲート電極領域との間に印加する電位より小さいことを特徴とする。
更に、本発明によると、複数のエミッタのピクセル内での分布に面内分布を持たせることを特徴とする。これにより、ピクセル内での電子ビームの均一化と同時に、エミッタ−ゲート間での絶縁破壊の起る確率を減少させることを可能とするものである。
また、好ましくは、バラスト抵抗層を形成することで、電界強度の差による電子放出量の変化量を抑制し、ピクセル内での電子ビームの均一化を可能とするものである。
また、好ましくは、特願平11−214976号にあるように、バラスト抵抗層形成時に、エミッタを分割することで、エミッタ面内方向への電流の拡がりを防止し、ピクセル内での電子ビームの均一性を更に向上させることを可能とするものである。
また、好ましくは、10V/μm以下の電界強度で電子放出を行う材料をエミッタに用いることで、放電等による絶縁破壊の防止を可能とするものである。
本発明のフィールドエミッションディスプレイによると、上記の電子放出装置が2次元マトリックス状に形成されていることを特徴とする。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願2001−25779号の明細書及び図面に記載された内容を包含する。
発明を実施するための最良の形態
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明の基本的な考え方について説明する。
本発明は、少なくとも電子放出部と電子放出量制御部を備え、電子ビームを用いて複数ピクセルを表示する表示装置に用いられる電子放出装置において、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル(あるいは1サブピクセル)内の中心部と周辺部で異なる値とする構成を取ることで、電子ビームの広がりを制御することを可能とするものである。
また、好ましくは、Ea≧Egとすることで、ゲート電極を集束電極としても機能するようにし、集束電極を別にもうける必要を無くし工程を単純化することを可能にすると同時に、損失となるゲート電流を減少させ、EaとEgとの比によらず、電子ビームの広がりを制御することを可能とするものである。
本発明にあるように、アノード−エミッタ間の電界強度が、ゲート−エミッタ間の電界強度よりも大きい状態において、ゲートに印加する正電位を変化させ、エミッタの電子放出量を制御する場合、図7(b)にあるように、ゲート−エミッタ間はゲートの正電位により、上に凸の等電位面23が形成される。その際に、ゲート開口部付近ではアノードからの電界が侵入してくるため、下に凸の等電位面24が形成されるため、上に凸の等電位面23が、ゲート電極位置よりアノード方向に突出することはない。
一方、従来の冷陰極電子源のように、アノード−エミッタ間の電界強度が、ゲート−エミッタ間の電界強度よりも小さい状態において、ゲートに印加する正電位を変化させ、エミッタの電子放出量を制御する場合、図7(a)にあるように、上に凸の等電位面23が形成されるとともに、アノードにより形成される電界が弱いため、上に凸の等電位面が、ゲート電極位置からアノード方向に突出することになる。
以下、上記基本的な考え方に従って本発明の実施の形態について詳細に説明する。第1及び第2の実施の形態では、ゲート電極に段差を設けることによって、電子放出部との距離が一定でない構造とし、電界強度を中心部と周辺部で異なる値とする例である。
第1の実施の形態
図8は、本発明の第1の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。本実施の形態の説明にあたり、図2乃至図6と同一構成部分には同一符号を付している。
本実施の形態の電子放出装置は、基板、ゲート絶縁膜、ゲート金属が積層構造となっておりゲート金属とゲート絶縁膜にホール(開口部)を有し、該ホールの最下層にエミッタを有する構造の冷陰極電界放出型電子源である。
図8において、1は基板、2はゲート絶縁膜、3は電界放出部(エミッタ)、4は開口幅Wh,膜厚Tg1を有しCu(第1の金属)からなるゲート電極1層目、5は開口幅Wg,膜厚Tg2(但し、Wh<Wg,Tg1≪Tg2)を有しAl(第2の金属)からなるゲート電極2層目、6は放出電子(電子軌道)、7は等電位面、11はアノード電極である。
上記ゲート電極1層目4及びゲート電極2層目5は、少なくとも電子放出量制御部近傍における開口幅が異なっている(Wh<Wg)ため、段差構造を有するゲート電極となっている。
本実施の形態では、膜厚も大幅に異なる(Tg1≪Tg2)ため、ゲート電極の段差がより明瞭である。上記ゲート電極1層目4及びゲート電極2層目5は、全体として、制御電極及び集束電極を構成する。
本実施の形態では、ゲート電極に2種類の材料の金属を用いてゲート電極に段差を設けることにより、ゲート電極(電子放出量制御部)近傍の電界強度を1ピクセル(あるいは1サブピクセル)内の中心部と周辺部で異なる値とするものである。例えば、ゲート絶縁膜2の膜厚To1を3μm、ゲート電極1層目4の膜厚Tg1を5000Å、ゲート電極2層目5の膜厚Tg2を3μm、ゲート電極1層目4の開口幅Whを3μm、ゲート電極2層目5の開口幅Wgを9μm、エミッタ−アノード間距離Haを1mm、ゲートON電圧3V、アノード電圧5000Vとすると、電子ビームのスポットサイズが19.46μmとなり、ゲート電極2層目5がない場合の電子ビームのスポットサイズ27.33μmと比べて28.8%ほど小さくなっている。
ここで、ゲート電極に2種類の材料の金属を用いたのは、第1のゲート電極層と第2のゲート電極層とが異なる作用を具備することにより、ゲート電流が流れることによるゲート電極の発熱、電子及びイオンの衝撃等によるガス発生に伴う異常放電等を防止し、より電子放出の安定性、エミッタの破壊防止の特性を向上させ、更にはゲート電極の段差を精度良く形成させることも可能となるためである。そして、第1のゲート電極(ゲート電極1層目)には、エミッタから放出される電子の一部が入り込む可能性があるため、低抵抗の金属材料を積層させることが必要である。その具体的材料としては、Cu、Al等を挙げることができる。
次に、第2のゲート電極(ゲート電極2層目)は、アノード−ゲート間での放電発生電圧が上昇するため、高融点金属が好ましく、電子放出時のガス発生による放電の発生を防ぐことができる。また、高融点金属以外にもガス放出が少ない(ガスと取り込みにくい)金属材料を積層させることも好ましく、ガス放出による真空度の悪化を防ぐことができる。その具体的材料としては、W、Mo、Nb等の高融点金属や、Al、SUS等の鉄系合金を用いることができる。Al材料の場合、ゲート電極1層目にも用いることができるため、1層目、2層目ともに同材料とならないように注意が必要である。
第1の実施の形態の電子放出装置の製造方法の一例について説明する。
図9は、本実施の形態の電子放出装置の製造工程を示す工程断面図である。なお、図9は、電子放出装置の製造工程の概要を表すものであり、本工程の製造装置としては生産性等を考慮して適切な構造の装置を構築すればよい。
まず、図9(a)の基板1上にエミッタ電極となるAlをCVD法により堆積し、図9(b)に示すようにホトリソグラフィーによりエミッタ電極をパターニングする。
次いで、図9(c)に示すように、SOG(Spin On Glass)を用いて厚さ3μmのゲート絶縁膜2を形成する。
次いで、図9(d)に示すように、Cuを用いた蒸着又はスパッタリングによって厚さ5000Åのゲート電極1層目4を堆積する。
次いで、図9(e)に示すように、Alを用いた蒸着又はスパッタリングによって厚さ3μmのゲート電極2層目5を堆積する。
次いで、図9(f)に示すように、ゲート電極2層目5をエッチングして幅9μmの穴を開口し、ゲート電極に段差を設ける。
次いで、図9(g)に示すようにゲート電極2層目5をエッチングしてできた穴の中心部のゲート電極1層目4をエッチングして幅3μmほどの穴を開口するとともに、ゲート絶縁膜2をバッファード弗酸で、エミッタ3が現れるまでエッチングする。このときエミッタ3はバッファード弗酸によってエッチングされないためエッチングストッパーとして機能する。ここまでの工程により電子放出装置が完成する。
ゲート電極の形成方法は、蒸着やスパッタリングだけでなく電解メッキやMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)等を用いてもよい。
以上説明したように、第1の実施の形態の電子放出装置は、2種類の金属を用いてゲート電極に段差を設けることにより、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル内の中心部と周辺部で異なる構成としたので、図8と図2(e)とを比較して明らかなように電子ビームの広がりを制御することができ、低電圧で、高い放出電流密度が可能な電界放出型電子源アレイを用いたデバイスを安価に実現することができる。
また、第1のゲート電極領域の膜厚を厚くすることは、アノード電極電位による電界のエミッタ面への侵入を防ぐ効果が大きくなるため、電子放出量を制御する効果を大きくすることができる。
しかし、電子放出量制御をゲート電極に印加する正電位を変化させることで行なう場合、第1のゲート電極領域の膜厚を厚くしすぎると、ゲートに流入する電子が増え、損失となってしまう。
電界シミュレーションにより、その損失を見積もった結果を図10に示す。アノード−エミッタ間の電界強度Eaを7.5V/μm、ゲート−エミッタ間の電界強度Egを5V/μm、図8のゲート開口幅Whを5μmとし、電子軌道計算は、エミッタ領域を中心から同心円状に11等分し、その各々の領域から電子が放出されるとして計算を行なった。
図10(a)は、図8のゲート絶縁膜厚さTO1を3μm一定として、ゲート電極膜厚を変化させた時に、ゲートを通過可能なエミッタの電子ビーム放出面積のゲート開口面積に対する割合を示した図である。
図10(b)は、図8のゲート絶縁膜厚さTO1と第1のゲート領域の膜厚Tg1との和を3μm一定として、ゲート電極膜厚Tg1を変化させた時に、ゲートを通過可能なエミッタの電子ビーム放出面積のゲート開口面積に対する割合を示した図である。
この場合、膜厚Tg1の増加に伴いゲート−エミッタ間の距離が近接していくので、ゲート−エミッタ間の電界強度の値を一定(5V/μm)とするため、ゲートに印加する電位は減少するので、駆動面では、駆動電圧を低下させることができる。これらの結果より、ゲート電極に正電位を印加する場合、エミッタ周辺部の電子は、ゲート電極に流入するため、エミッタ領域は、ゲート開口の中心に配置し、その幅Weは、We≦0.8×Whとすることが望ましい。
更に、第1のゲート領域の膜厚Tg1は、ゲート開口幅に対して、Wh/Tg1>5/1.5の関係を満たすことが望ましい。
更に、第1のゲート電極層と第2のゲート電極層とが異なる作用を具備することにより、ゲート電流が流れることによるゲート電極の発熱、電子衝撃等によるガス発生に伴う異常放電等を防止し、より電子放出の安定性、エミッタの破壊防止の特性を向上させることができる。
第2の実施の形態
図11は、本発明の第2の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。図8と同一構成部分には同一符号を付している。
本実施の形態の電子放出装置は、第1の実施の形態と同様に、基板、ゲート絶縁膜、ゲート金属が積層構造となっておりゲート金属とゲート絶縁膜にホール(開口部)を有し、該ホールの最下層にエミッタを有する構造の冷陰極電界放出型電子源である。
図11において、1は基板、2は膜厚TO1を有するゲート絶縁膜1層目、8は膜厚TO2を有するゲート絶縁膜2層目、3は電界放出部(エミッタ)、4は開口幅Wh、膜厚Tg1を有しCuからなるゲート電極、6は放出電子(電子軌道)、7は等電位面、11はアノード電極である。
上記ゲート絶縁膜1層目2の開口幅Whとゲート絶縁膜2層目8の開口幅Wgが異なる(Wh<Wg)ため、ゲート電極4は段差構造となり、制御電極及び集束電極を構成する。
本実施の形態では、2種類の絶縁膜2,8を用いてゲート電極1層目、ゲート電極2層目を形成し、段差を設けることにより、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル(あるいは1サブピクセル)内の中心部と周辺部で異なる値とするものである。サイズは、例えば、ゲート絶縁膜1層目2の膜厚TO1を3μm、ゲート絶縁膜2層目8の膜厚TO2を3μm、ゲート電極4の膜厚Tg1を5000Å、ゲート絶縁膜1層目2の開口幅Whを3μm、ゲート絶縁膜2層目8の開口幅Wgを9μm、エミッタ−アノード間距離1mm、ゲートON電圧3V、アノード電圧5000Vとすると、電子ビームのスポットサイズが9.73μmとなり、ゲート絶縁膜2層目8がない場合、電子ビームのスポットサイズ13.67μmに比べて28.8%ほど小さくなっている。
ここで、絶縁膜に2種類の材料を用いたのは、第1の絶縁膜と第2の絶縁膜とが異なる作用を具備することにより、ゲート電極とエミッタ間での沿面放電(気体中あるいは真空中に置かれた放電電極間に絶縁物の固体面が存在するとき、この固体面(境界面)に沿って起きる放電をいう。)や、エミッタ周辺部の温度上昇によるガス発生に伴う異常放電を防止し、より電子放出の安定性、エミッタの破壊防止の特性を向上させ、更には絶縁膜の段差を精度良く形成させることも可能となるためである。
絶縁膜1層目には、比誘電率が小さい材料を用いることが必要である。即ち、比誘電率が小さい材料は、沿面放電の出発点となる電極と誘電体と真空とが接する3重接点と呼ばれる部分での電界強度を小さくすることができるため、沿面放電の発生を防ぐことができる。その具体的材料としては、SOG等のシリカ系材料、SiOx等を挙げることができる。
絶縁膜2層目には、大面積に(厚く)簡単に塗布できるような材料であって、その熱分布を抑制するためには熱伝導が良い材料であることが必要がある。その具体的材料としては、アルミナゾル等を用いるとよい。即ち、SOG等に比べて1度の塗布で厚膜を形成することができるため、工程を短縮することができ、且つ、絶縁膜1層目に用いるようなシリカ系の材料と比較して、熱伝導が良い。
第2の実施の形態の電子放出装置の製造方法の一例について説明する。
図12は、本実施の形態の電子放出装置の製造工程を示す工程断面図である。なお、図12は、電子放出装置の製造工程の概要を表すものであり、本工程の製造装置としては生産性等を考慮して適切な構造の装置を構築すればよい。
まず、図12(a)の基板1上にエミッタ電極となるAlをCVD法により堆積し、図12(b)に示すようにホトリソグラフィーによりエミッタ電極をパターニングする。
次いで、図12(c)に示すように、SOGを用いて厚さ3μmのゲート絶縁膜2を形成する。
次いで、図12(d)に示すように、アルミナゾルを用いて厚さ3μmのゲート絶縁膜2層目8を形成する。
次いで、図12(e)に示すように、ゲート絶縁膜2層目8をリン酸系のエッチャントを用いてエッチングして幅10μmの穴を開口し、ゲート絶縁膜に段差を設ける。
次いで、図12(f)に示すように、Cuを用いた蒸着又はスパッタリングによって段差構造を有する厚さ5000Åのゲート電極4が形成される。
次いで、図12(g)に示すように、ゲート電極4段差部下段の中心部のゲート電極をエッチングして幅3μmほどの穴を開口し、ゲート絶縁膜1層目2をバッファード弗酸で、エミッタ3が現れるまでエッチングする。ここまでの工程により電子放出装置が完成する。
ゲート電極に用いたCuは電気抵抗が十分に低ければどのような金属でもよく、ゲート電極の形成方法も蒸着やスパッタリングだけでなく電解メッキやMOCVD等を用いてもよい。
以上説明したように、第2の実施の形態の電子放出装置は、ゲート絶縁膜に2種類の絶縁体を用いてゲート電極4に段差形状を設けることにより、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル内の中心部と周辺部で異なる構成としたので、第1の実施の形態と同様に、電子ビームの広がりを制御することができ、低電圧で、高い放出電流密度が可能な電界放出型電子源アレイを用いたデバイスを安価に実現することができる。
第3の実施の形態
図13は、本発明の第3の実施の形態の電子放出装置の構成を示す斜視図、図14は、図13のA−A’矢視断面図である。図8と同一構成部分には同一符号を付している。
本実施の形態の電子放出装置は、第1の実施の形態と同様に、基板、ゲート絶縁膜、ゲート金属が積層構造となっておりゲート金属とゲート絶縁膜にホール(開口部)を有し、ホールの最下層に、1ピクセルに対して複数のエミッタを有する構造の冷陰極電界放出型電子源である。
図13及び図14において、1は基板、2はゲート絶縁膜、3は複数の電界放出部(エミッタ)、4は各エミッタの開口幅Wh,膜厚Tg1を有しCu(第1の金属)からなるゲート電極1層目、5は1ピクセルあたりの複数エミッタの開口幅Wgu,膜厚Tg2(但し、Wh≪Wgu,Tg1≪Tg2)を有しAl(第2の金属)からなるゲート電極2層目、6は放出電子(電子軌道)、11はアノード電極である。
ここで、最外周のエミッタを囲むゲート電極については、第1の実施の形態と同様に、ゲート電極1層目4及びゲート電極2層目5が、段差構造を有するゲート電極となっている。
図13に示すように、複数のエミッタをまとめて駆動するとき、最外周のエミッタを囲むようにゲート電極に段差を設ける。この段差の高さは、1ピクセルあたりのエミッタ数が多くWguが大きいときは高く、エミッタ数が少なくWguが小さいときは場合は低くすることが好ましい。例えば、ゲート絶縁膜の膜厚To1を3μm、ゲート電極1層目4の膜厚Tg1を5000Å、ゲート電極1層目4の開口幅Whを3μm、エミッタ最外周からゲート段差までの距離Lsを3μm、エミッタ間隔Lpを3μm、エミッタ−アノード間距離Haを1mm、ゲートON電圧3V、アノード電圧5000V、ゲート段差内側のエミッタ数5×5のとき、ゲート電極2層目5の膜厚Tg2を0.75μmとすると電子ビームのスポットはゲート段差から5.1μmまで広がるが、Tg2を1.5μmとすると、電子ビームのスポットはゲート段差から2.9μmの広がりに抑えられる。同様の構成で、ゲート段差内側のエミッタ数が3×3のときは、Tg2を1.5μmとすると電子ビームのスポットはゲート段差から6.7μmまで広がるが、Tg2を0.75μmにすると電子ビームのスポットがゲート段差から5.1μmに抑えられる。ゲート電極2層目の厚さTg2が0のときはエミッタ群最外周から11.5μmほど広がる。
図15は、本実施の形態の電子放出装置のゲート段差で囲むエミッタ数が多い時(5×5)の電子ビームスポットを示す図、図16は、そのゲート段差で囲むエミッタ数が少ない時(3×3)の電子ビームスポットを示す図である。
これらの図において、9は本実施の形態によるゲート段差のある場合の電子ビームのスポット(ハッチング部参照)、10は従来技術によるゲート段差が無い場合の電子ビームのスポットを示す。
前記図13及び図14に示す電子放出装置のように、ゲート段差内側のエミッタ数が5×5の場合のゲート段差の有無による電子ビームスポットの違いは図15で示され、また、ゲート段差内側のエミッタ数が3×3の場合のゲート段差の有無による電子ビームスポットの違いは図16で示される。
これらの図により、ゲートの段差によって電子ビームの広がりが抑えられていることがわかる。
また、エミッタ数が3×3の場合、電子ビームスポットが四隅で一部ピクセル領域よりも広がってしまうが、エミッタ数を5×5にすることで、改善されることがわかる。
以上説明したように、第3の実施の形態の電子放出装置は、1ピクセルに対して複数のエミッタを備え、最外周のエミッタを囲むようにゲート電極に段差を設けることで、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル内の中心部と周辺部で異なる値とすることができ、電子ビームの広がりを制御することができる。
なお、本実施の形態の電子放出装置は、2種類の金属を用いて、最外周のエミッタを囲むようにゲート電極に段差を設けるようにしているが、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル内の中心部と周辺部で異なる構成とするものであればよく、第2の実施の形態のように、ゲート絶縁膜に2種類の絶縁体を用いて最外周のエミッタを囲むようにゲート電極4に段差を設ける態様でもよい。
第4の実施の形態
図17は、本発明の第4の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図、図18は、その平面図である。図8及び図14と同一構成部分には同一符号を付している。
本実施の形態の電子放出装置は、第1及び第3の実施の形態と同様に、基板、ゲート絶縁膜、ゲート金属が積層構造となっておりゲート金属とゲート絶縁膜にホール(開口部)を有し、ホールの最下層に、1ピクセルに対して複数のエミッタを有する構造の冷陰極電界放出型電子源である。
図17及び図18において、1は基板、14はカソード配線、15はバラスト抵抗層、2はゲート絶縁膜、3は複数の電界放出部(エミッタ)、4はCuからなるゲート電極1層目、5はピクセル中心部のみに形成されたAlからなるゲート電極2層目、6は放出電子(電子軌道)、12はピクセル中心部の電子ビーム、13はピクセル周辺部での電子ビームである。
本実施の形態では、図17に示すように、ゲート電極2層目5形成時に、マスキングを行い、ゲート電極2層目5をピクセル中心部のみに形成する(h2>h1)。ピクセル周辺部におけるゲート電極1層目4の高さh1、ピクセル中心部におけるゲート電極1層目4及びゲート電極2層目5の高さh2(h2>h1)とする。
ピクセル中心部(h2の領域)では、ピクセル周辺部(h1の領域)より(ゲート開口/ゲート高さ)の値が小さいため、図17のピクセル中心部の電子ビーム12、ピクセル周辺部での電子ビーム13と前記図6の電子ビームとを比較してわかるように、各エミッタから放出される電子の放出量抑制効果を高めることができる。
この場合、ピクセル中心部(h2の領域)では、アノード面での電子ビームスポットとしては広がってしまうが、ピクセル領域外へ広がる電子ビームのみが問題となるので、表示においては問題は生じない。
一方、ピクセル周辺部(h1の領域)では、各エミッタから放出される電子の放出量抑制効果は中心部より劣るが、電子ビームスポットを小さくすることができる。
これにより、放出される電子ビームが全体として、ピクセル領域よりも広がることを防ぐことができる。
また、上述した構成をとると電界強度が異なるため、電子放出量も異なることになるが、本実施の形態では、バラスト抵抗層15を挿入すること及び図18に示すようにピクセル周辺部のゲート開口の面内分布を、ピクセル中心部よりも疎にすることで、電界強度が異なるピクセル周辺部と中心部での電子放出特性の面内均一化を図ることができる。
これにより、各エミッタからの電子ビームの重なりにより、電流密度が高くなるピクセル中心部での電子放出量の抑制効果が高まり、表示装置における黒の浮きを防ぐことができる。
以上説明したように、第4の実施の形態の電子放出装置は、1ピクセルに対して複数のエミッタを備え、ピクセル中心部におけるゲート電極1層目4及びゲート電極2層目5の高さh2を、ピクセル周辺部におけるゲート電極1層目4の高さh1よりも高く(h2>h1)構成したので、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル内の中心部と周辺部で異なる値とすることができ、電子ビームの広がりを制御することができる。
第5の実施の形態
図19は、本発明の第5の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。図17と同一構成部分には同一符号を付している。
第4の実施の形態では、ゲート電極2層目5をピクセル中心部のみに形成した例であるが、本実施の形態では、図19に示すようにゲート電極2層目形成時に、マスキングを行い、ゲート電極高さh2となるゲート電極2層目をピクセル外周部と中心部に形成し、その間にゲート電極1層目のみからなるゲート高さh1の領域を形成する(h2>h1)。
これにより、第4の実施の形態と比較して、ピクセル全体として下に凸の等電位面が形成されるため、ピクセル全体としての集束効果を持たせることができ、電子ビームの広がりの制御性を更に向上させることができる。
第6の実施の形態
第4及び第5の実施の形態では、ゲート電極高さh2となるゲート電極2層目5をピクセル中心部又は外周部に形成して、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル内の中心部と周辺部で異なる値としていたが、複数のエミッタを、それぞれ独立して電位制御可能に構成すれば、ゲート電極2層目の形成は不要になる。この例を第6の実施の形態により説明する。
図20は、本発明の第6の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図、図21は、その平面図である。図17及び図18と同一構成部分には同一符号を付している。
図20及び図21において、1は基板、14はカソード配線、15はバラスト抵抗層、2はゲート絶縁膜、3は複数の電界放出部(エミッタ)、4はピクセル中心部に形成されたゲート電極1層目、16はピクセル周辺部に形成されたゲート電極1層目、6は放出電子(電子軌道)、12はピクセル中心部の電子ビーム、13はピクセル周辺部での電子ビームである。
図20に示すように、ゲート電極1層目形成時に、ピクセル内でゲート電極を電気的に分離し、ピクセル中心部のゲート電極1層目4の電位をVg1に保ち、ピクセル周辺部のゲート電極1層目16の電位Vg2をそれよりも高い電位(Vg2>Vg1)に設定する。
すなわち、エミッタ3とゲート電極との電位差の大小関係を1ピクセル内の周辺部から中心部に向かって、同心円状に大、小とするようにゲート電極の電位を設定する。
ゲート電位が、ピクセル中心部の電子ビーム12(Vg1の領域)では、ピクセル周辺部の電子ビーム13(Vg2の領域)より小さいため、各エミッタから放出される電子の放出量抑制効果を高めることができる。
この場合、ピクセル中心部では、アノード面での電子ビームスポットとしては広がってしまうが、ピクセル領域外へ広がる電子ビームのみが問題となるので、表示においては問題は生じない。
一方、ピクセル周辺部では、各エミッタから放出される電子の放出量抑制効果は中心部より劣るが、電子ビームスポットを小さくすることができる。
これにより、放出される電子ビームが全体として、ピクセル領域よりも広がることを防ぐことができる。
また、電界強度が異なるため、電子放出量も異なることになるが、本実施の形態では、第4の実施の形態と同様に、バラスト抵抗層15を挿入すること及び図21に示すようにピクセル周辺部のゲート開口の面内分布を、ピクセル中心部よりも疎にすることで、電界強度が異なるピクセル周辺部と中心部での電子放出特性の面内均一化を図ることができる。
これにより、各エミッタからの電子ビームの重なりにより、電流密度が高くなるピクセル中心部での電子放出量の抑制効果が高まり、表示装置における黒の浮きを防ぐことができる。
第7の実施の形態
第6の実施の形態では、エミッタ3とゲート電極との電位差の大小関係を1ピクセル内の周辺部から中心部に向かって、同心円状に大、小とするようにゲート電極の電位を設定した例であるが、本実施の形態では、さらに、エミッタ3とゲート電極との電位差の大小関係を1ピクセル内の周辺部から中心部に向かって、同心円状に小、大、小とするようにゲート電極の電位を設定するものである。
図22は、本発明の第7の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。図20と同一構成部分には同一符号を付している。
図22において、1は基板、14はカソード配線、15はバラスト抵抗層、2はゲート絶縁膜、3は複数の電界放出部(エミッタ)、4はピクセル中心部に形成されたゲート電極1層目、16はピクセル周辺部に形成されたゲート電極1層目、6は放出電子(電子軌道)、12はピクセル中心部の電子ビーム、13はピクセル周辺部での電子ビームである。
図22に示すように、ゲート電極1層目形成時に、ピクセル内でゲート電極を電気的に分離し、ピクセル外周部と中心部のゲート電極1層目4の電位を同電位Vg1に保ち、その間のゲート電極1層目16の電位Vg2をそれよりも高い電位に設定(Vg2>Vg1)する。
これにより、第6の実施の形態と比較して、ピクセル全体として下に凸の等電位面が形成されるため、ピクセル全体としての集束効果を持たせることができ、電子ビームの広がりの制御性を更に向上させることができる。
なお、本実施の形態の電子放出装置は、ピクセル外周部と中心部のゲート電極1層目4の電位を同電位Vg1に保ち、その間のゲート電極1層目16の電位Vg2をそれよりも高い電位に設定(Vg2>Vg1)しているが、エミッタ3とゲート電極との電位差の大小関係を1ピクセル内の周辺部から中心部に向かって、同心円状に小、大、小とするものであればよく、ピクセル外周部と中心部のゲート電極1層目4の電位は異なる電位であってもよい。
また、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル又はサブピクセル内の中心部と周辺部で異なる値とする構成であれば、どのような構成であってもよい。例えば、第1乃至第5の実施形態では、ゲート電極とエミッタとの距離を変えており、第6及び第7の実施形態では、分離して複数設けられたゲート電極とエミッタとの距離は一定で、電子放出部とゲート電極との電位差の大小関係を変えるようにしているが、これらの組合わせであってもよい。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願の内容をそのまま参照として本明細書に取り込むものとする。
産業上の利用可能性
以上、詳述したように、本発明によれば、電子放出量制御部近傍の電界強度を1ピクセル内の中心部と周辺部で異なる値とする構成を取ることで、電子ビームの広がりを制御することが可能となる。
また、Ea≧Egとすることで、ゲート電極を集束電極としても機能するようにし、集束電極を別にもうける必要を無くし工程を単純化することを可能にすると同時に、損失となるゲート電流を減少させ、EaとEgとの比によらず、電子ビームの広がりを制御することが可能となる。
また、その際に、ゲート開口に第1の面よりもアノード方向に突出しない上に凸の等電位面と第1の面と第2の面との間に下に凸の等電位面が形成されることで、一度わずかに拡散した電子ビームを集束することになり、集束した電子ビームが焦点を結ぶ位置(クロスオーバー点)をアノード方向にずらすことができる。これにより、クロスオーバー点以降の電子ビームの広がりを抑えることができる。
さらに、ゲート開口幅/ゲート高さ≦5/3とすることで、電子放出量を充分に抑制することが可能となる。
また、電子放出量制御部を1ピクセル内において、分離して複数設けることで、電子ビームの広がりの影響は、外周部に形成されたゲート開口部から、ピクセル外方向に放出される電子のみとなる。さらに、ゲート開口とゲート−エミッタ間距離との比を維持しながら、ゲート−エミッタ間距離を小さくできるため、電子ビームの広がりの制御性を高めると同時に、電子放出量の抑制効果を維持したまま駆動電圧の低電圧化が可能となる。
さらに、分離して複数設けられたゲート電極と電子放出部との距離が一定であり、電子放出部とゲート電極との電位差の大小関係を1ピクセル内の周辺部から中心部に向かって、同心円状に大、小とすることで、電子ビームの広がりを制御すると同時に、電子放出量抑制時に、電流密度が高いピクセル中心部での電子放出量の抑制効果を高め、表示装置における黒の浮きを防ぐことが可能となる。
さらに、分離して複数設けられたゲート電極と電子放出部との距離が一定であり、電子放出部とゲート電極との電位差の大小関係を1ピクセル内の周辺部から中心部に向かって、同心円状に小、大、小とすることで、電子ビームの広がりの制御性を高めると同時に、電子放出量抑制時に、電流密度が高いピクセル中心部での電子放出量の抑制効果を高め、表示装置における黒の浮きを防ぐことが可能となる。
さらに、分離して複数設けられたゲート電極と電子放出部との距離の大小関係が1ピクセル内の周辺部から中心部に向かって、同心円状に短、長とする構成を取ることで、電子ビームの広がりの制御性を高めると同時に、電子放出量抑制時に、電流密度が高いピクセル中心部での電子放出量の抑制効果を高め、表示装置における黒の浮きを防ぐことが可能となる。
さらに、分離して複数設けられたゲート電極と電子放出部との距離の大小関係が1ピクセル内の周辺部から中心部に向かって、同心円状に長、短、長とする構成を取ることで、電子ビームの広がりを制御すると同時に、電子放出量抑制時に、電流密度が高いピクセル中心部での電子放出量の抑制効果を高め、表示装置における黒の浮きを防ぐことが可能となる。
さらに、複数の電子放出部のピクセル内での分布に面内分布を持たせることで、ピクセル内での電子ビームの均一化と同時に、エミッタ−ゲート間での絶縁破壊の起る確率を減少させることが可能となる。
さらに、バラスト抵抗層を形成することにより、電界強度の差による電子放出量の変化量を抑制し、ピクセル内での電子ビームの均一化が可能となる。
さらに、バラスト抵抗層形成時に、エミッタを分割することにより、エミッタ面内方向への電流の拡がりを防止し、ピクセル内での電子ビームの均一性を更に向上させることが可能となる。
さらに、10V/μm以下の電界強度で電子放出を行う材料をエミッタに用いることで、放電等による絶縁破壊の防止が可能となる。
さらに、エミッタを平面にし、特定の領域に電子放出が集中しなくなるため、エミッタが破壊されにくくなる。また、電子の放出領域が広いため、多くの電流が取れるようになる。
さらに、カーボンナノチューブのような低電界で電子を放出する材料を用いることにより、電子を放出させるのに必要なゲート−エミッタ間の電界よりもアノード−ゲート間の電界を強くできるようになり本発明の駆動法が可能となる。
さらに、本発明による冷陰極を用いることにより集束電極を用いない簡単な構造でも、電子が拡がらないためクロストークを起こさなくなり、電子を効率的に蛍光体に当てられるフィールドエミッションディスプレイが可能となる。
【図面の簡単な説明】
図1は従来のフィールドエミッションディスプレイの構成を示す断面図である。
図2は従来の電界放出型電子源構造を示す断面図である。
図3は従来の電界放出型電子源において、上に凸の等電位面と下に凸の等電位面によって形成される静電レンズ及びその際の電子の動きを表した断面図である。
図4は従来の電界電子放出型電子源構造及び電子放出時に形成される等電位面を示す断面図である。
図5は従来の電界放出型電子源構造の電子ビームの広がりを示す断面図である。
図6は従来の電界放出型電子源構造の電子ビームの広がりを示す断面図である。
図7(a)従来の電界電子放出型電子源の電子放出時に形成される等電位面を示す断面図である。
図7(b)は本発明の電界電子放出型電子源の電子放出時に形成される等電位面を示す断面図である。
図8は本発明の第1の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。
図9は本実施の形態の電子放出装置の製造工程を示す工程断面図である。
図10は本発明において、第1のゲート領域のゲート電極膜厚を変化させた時に、ゲートを通過可能なエミッタの電子ビーム放出面積のゲート開口面積に対する割合を示した図である。
図11は本発明の第2の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。
図12は本実施の形態の電子放出装置の製造工程を示す工程断面図である。
図13は本発明の第3の実施の形態の電子放出装置の構成を示す斜視図である。
図14は図13のA−A’矢視断面図である。
図15は本実施の形態の電子放出装置のゲート段差で囲むエミッタ数が多い時(5×5)の電子ビームスポットを示す図である。
図16は本実施の形態の電子放出装置のゲート段差で囲むエミッタ数が少ない時(3×3)の電子ビームスポットを示す図である。
図17は本発明の第4の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。
図18は本実施の形態の電子放出装置の構成を示す平面図である。
図19は本発明の第5の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。
図20は本発明の第6の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。
図21は本実施の形態の電子放出装置の構成を示す平面図である。
図22は本発明の第7の実施の形態の電子放出装置の構成を示す断面図である。
Claims (14)
- 基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して設けられたゲート開口部に形成されたエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、第1の材料からなる第1ゲート電極と前記第1ゲート電極より前記アノード電極側に形成された第2の材料からなる第2ゲート電極の少なくとも2種類のゲート電極より構成され、前記第2ゲート電極の開口部径が前記第1ゲート電極の開口部径より連続的に又は不連続的に大きいことを特徴とする電子放出装置。 - 基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して設けられたゲート開口部に形成されたエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記絶縁膜は、第1の材料からなる第1絶縁膜と前記第1絶縁膜より前記アノード電極側に形成された第2の材料からなる第2絶縁膜の少なくとも2種類の絶縁膜より構成され、前記第2絶縁膜の開口部径が前記第1絶縁膜の開口部径より連続的に又は不連続的に大きく、前記ゲート電極が前記第1の絶縁膜の開口部と前記第2の絶縁膜の開口部で連続して形成されていることを特徴とする電子放出装置。 - 基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して設けられたゲート開口部に形成されたエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、第1の開口部径を有する第1ゲート電極の領域と第2の開口部径を有する第2ゲート電極の領域よりなり、前記第2の開口部径は前記第1の開口部径より連続的に又は不連続的に大きく、且つ、前記ゲート電極と前記エミッタの間に電位差を設けたときに、前記第1のゲート開口部の領域近傍にて、前記エミッタ側から前記アノード電極側へ上に凸の等電位面と下に凸の等電位面とが形成されてなることを特徴とする電子放出装置。 - 基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して1ピクセル内に複数設けられたゲート開口部に形成された複数のエミッタと、該複数のエミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、前記複数のエミッタを囲む最外周部において前記アノード電極側へ突出する構造を備えることを特徴とする電子放出装置。 - 基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して1ピクセル内に複数設けられたゲート開口部に形成された複数のエミッタと、該複数のエミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
1ピクセル内の中心部には前記第2ゲート電極を配置し、該中心部を囲む周辺部には前記第1ゲート電極を配置することを特徴とする電子放出装置。 - 基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通して1ピクセル内に複数設けられたゲート開口部に形成された複数のエミッタと、該複数のエミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
1ピクセル内の中心部には前記第2ゲート電極を配置し、該中心部を囲む周辺部には前記第1ゲート電極を配置し、該第1ゲート電極を囲む領域には前記第2ゲート電極を配置することを特徴とする電子放出装置。 - 基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通してなるゲート開口部と、該ゲート開口部に形成されたエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、前記ゲート開口部及び前記エミッタを複数取囲むと共に第1の高さからなる第1ゲート電極領域と該第1ゲート電極領域を取囲み前記第1の高さよりも高い第2の高さからなる第2ゲート電極領域とを有することを特徴とする電子放出装置。 - 前記ゲート電極と前記エミッタとの間に電位差を設けた際に、前記ゲート開口部に前記第1の高さよりも前記アノード電極方向へ突出しない上に凸の等電位面と前記第1及び第2の高さの間で下に凸の等電位面を生じることを特徴とする請求項7記載の電子放出装置。
- 前記ゲート電極は更に前記第1の高さからなる第3ゲート電極領域とを有することを特徴とする請求項7又は8記載の電子放出装置。
- 基板上に絶縁膜を介して形成されたゲート電極と、該絶縁膜及びゲート電極を貫通してなる複数のゲート開口部と、該ゲート開口部に設けられピクセルをなす複数のエミッタと、該エミッタから所定の間隔をあけて配置されたアノード電極とを備える電子放出装置において、
前記ゲート電極は、第1の高さからなる第1ゲート電極領域と該第1ゲート電極領域よりもピクセル中央側にあって前記ゲート開口部を複数有すると共に前記第1の高さよりも高い第2の高さからなる第2ゲート電極領域とを有することを特徴とする電子放出装置。 - 前記エミッタと前記第2ゲート電極領域との間に印加する電位が前記エミッタと前記第1ゲート電極領域との間に印加する電位より小さいことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項記載の電子放出装置。
- 前記エミッタと前記第3ゲート電極領域との間に印加する電位が前記エミッタと前記第2ゲート電極領域との間に印加する電位より小さいことを特徴とする請求項10又は11記載の電子放出装置。
- 複数のエミッタのピクセル内での分布に面内分布を持たせることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項記載の電子放出装置。
- 請求項1〜13のいずれか一項記載の電子放出装置が2次元マトリックス状に形成されていることを特徴とするフィールドエミッションディスプレイ。
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