JPWO2002054464A1 - 露光方法及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、空調系や温調系にエラーが発生した際に、制御系が発生する熱による装置本体への影響を抑制することができる露光方法及び露光装置を提供するためのものである。本発明の露光装置では、露光本体部(STP)が収容されるチャンバ(11〜16)内を空調する空調系(50)または露光本体部(STP)を温調する温調系(52)にエラーが発生した際に、露光本体部(STP)を制御する制御系(53〜56)の電源を遮断する。
Description
発明の背景
1.発明の利用分野
本発明は、露光本体部にてマスクのパターンを感光基板上に転写する露光方法及び露光装置に関し、特に、空調系や温調系にエラーが発生した際における露光方法及び露光装置の制御に関する。
2.従来技術の記載
半導体素子(集積回路等)や液晶ディスプレイ等の電子デバイスを製造するためのフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、クリーンルーム内に設置されるが、特に、露光本体部(後述の装置本体等を含む)は、清浄な環境が要求されるため、エンバイロメンタルチャンバ等のチャンバ内に設置される。チャンバには、空調系が備えられ、チャンバ内の温度制御を行うとともに、HEPAフィルタ(High Efficiency Particle Air Filter)やケミカルフィルタ等のフィルタにより,空気の清浄化が図られている。
露光処理を行う装置本体の各部の制御(ステージ等の可動部の移動制御、露光条件の制御、マスクや感光基板(表面にフォトレジストが塗布されたウエハやガラスプレート等の基板。以下、「ウエハ」と称する)の搬送系の制御、その他の制御)や電源の供給等を行う制御系(コントロールユニット)は、その少なくとも一部が装置本体を収容するチャンバの内部に一体的に取り付けられたり、装置本体に近づけて配置されたりする場合が多い。また、装置本体には、光学系や搬送系のモータ等の比較的発熱しやすい機器を冷却するための温調系が備えられている。
上述した空調系や温調系にエラーが発生した場合、そのエラーがオペレータに対して報知されるが、オペレータによる回復作業が遅れると、上述した制御系で発生する熱により、チャンバ内や装置本体の温度が大きく上昇する場合がある。この場合、光学素子とそれを保持する保持部材との間の熱膨張率の差によって光学素子の配設状態が変化したり、光学素子そのものの光学的な特性が変化する等、制御系で発生する熱が、装置本体に回復が困難な悪影響を及ぼす可能性がある。また、空調系や温調系にエラーが発生しなくても、空調系、温調系、及び制御系等の各電源を適切な順序で遮断しないと、上述と同様に制御系で発生する熱等が、装置の性能(光学系の特性等)に悪影響を及ぼす可能性がある。なお、チャンバ内で露光用照明光の光路の少なくとも一部を窒素、ヘリウム等の不活性ガスでパージする露光装置が実用化されているが、これらの露光装置において、制御系等の電源を遮断するタイミングを考慮しないで、不活性ガス等を供給する気体供給装置の電源を遮断すると、上述した空調系や温調系における問題と同様の問題が発生する可能性がある。
発明の要約
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたものであり、空調系や温調系にエラーが発生した際に、制御系が発生する熱による装置本体への影響を抑制することができる露光方法及び露光装置を提供することを目的とする。また、例えば装置の性能(光学特性等)の低下を抑制するために、複数の電源を適切な順序で遮断する露光方法及び露光装置を提供することも目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、露光本体部(STP)にてマスクパターンを感光基板上に露光する露光方法において、露光本体部(STP)が収容されるチャンバ(11〜16)内を空調する空調系(50)または露光本体部(STP)を温調する温調系(52)にエラーが発生した際に、露光本体部(STP)を制御する制御系(53〜56)の電源を遮断することを特徴とする。
この露光方法では、空調系(50)または温調系(52)にエラー(例えば回復不能なエラー)が発生した際に、制御系(53〜56)の電源を遮断することにより、制御系(53〜56)での熱の発生が少なくなり、チャンバ(11〜16)内や露光本体部(STP)の温度上昇が抑制される。したがって、制御系(53〜56)が発生する熱による露光本体部(STP)への影響を抑制することができる。
この場合、空調系(50)または温調系(52)にエラーが発生してから、所定の時間が経過した後に、電源を遮断してもよい。
また、この場合、前記所定の時間は、露光本体部(STP)の動作を停止させるための時間(Ta)を含んでもよい。これにより、電源の遮断に伴う露光本体部(STP)の不具合の発生が抑制される。
また、前記所定の時間は、空調系(50)または温調系(52)にエラーが発生した際に、このエラーを報知してからエラーに対する指示を待つ待ち時間(Tb)を含んでもよい。この場合、上記待ち時間中に上記エラーを解除することにより、不要な電源の遮断を避けることができる。
この場合、前記待ち時間の経過後に、電源を強制的に遮断することにより、確実に電源の遮断を実施することができる。
また、電源を遮断する前に、空調系(50)または温調系(52)にエラーが発生した際における露光本体部(STP)の動作状態を記憶してもよい。この場合、記憶された動作状態を用いることにより、露光本体部(STP)をエラー発生の段階まで速やかに戻すことができる。
また、制御系(54〜56)の電源を遮断した後に、空調系(50)または温調系(52)の電源を遮断することにより、制御系(54〜56)の熱による露光本体部(STP)の温度上昇が確実に抑制される。
また、本発明では、チャンバ(11〜16)内に少なくとも一部が収納される露光本体部(STP)にて、マスクを介して照射された照明光により基板を露光する方法において、チャンバ(11〜16)内の環境を制御する第1制御系(51,53)の電源を遮断するのに先立ち、露光本体部(STP)の動作を制御する第2制御系(54〜56)の電源を遮断することを特徴としている。
この露光方法では、第2制御系(54〜56)の電源が遮断されるまで、第1制御系(51,53)によるチャンバ(11〜16)内の環境の制御が行われるので、第2制御系(54〜56)の熱による露光本体部(STP)の温度上昇が抑制され、露光装置の装置性能(光学特性等)の低下を確実に抑制することができる。なお、「環境の制御」とは、空調及び温調制御のほか、所定の空間内をパージするパージ制御等を含み、さらに、チャンバ(11〜16)内に供給される空気または不活性ガス等のパージガスの温度制御のみならず、圧力や湿度等の制御をも含む。
また、上記露光方法は、マスクパターンを感光基板上に露光する露光本体部(STP)と、露光本体部(STP)の動作を制御する制御系(53〜56)とを備える露光装置において、露光本体部(STP)が収容されるチャンバ(11〜16)内を空調する空調系(50)と、露光本体部(STP)を温調する温調系(52)とのうちの少なくとも一つを備え、空調系(50)または温調系(52)にエラー(例えば回復不能なエラー)が発生した際に、露光本体部(STP)及び制御系(53〜56)の電源を遮断する電源遮断系を備えることを特徴とする露光装置によって実施することができる。
また、上記の露光装置を用いてデバイスパターンを、物体上に形成される感光層に転写する工程を含むデバイス製造方法も、本発明に含まれる。
好ましい実施様態
以下、本発明に係る露光方法及び露光装置の一実施例について、図面を参照して説明する。
図2は、本実施例に用いられる露光装置10の全体構成を示す外観斜視図である。まず、図2を参照して露光装置10の構成について以下説明する。
露光装置10は、図示は省略するが、露光処理を行う装置本体(本例では、照明系、投影光学系、マスクステージ、ウエハステージ、及びアライメント系等を含む)、露光対象としてのウエハ(感光基板)を搬送するウエハ搬送系、転写すべきパターンが形成されたマスク(レチクルを含む。以下「レチクル」と称する)を搬送するレチクル搬送系、チャンバ内の環境(例えば温度等)の制御及び浄化を行う空調系、光学系や搬送系の制御を行う制御系(コントロールユニット)、光学系や搬送系のモータその他のアクチュエータに冷却媒体を供給する温調系、露光装置の運転状況等を管理するための入出力装置を有するエンジニアリング・ワークステーションとしてのホストコンピュータ等からなる操作系等を備えて構成される。
装置本体は、空調系によって内部の環境が制御される本体チャンバ11内に収容されている。レチクル搬送系は、空調系によって内部の環境が制御される搬送チャンバ12の、上下に二段に分割された室の上段に収容され、ウエハ搬送系はその下段に収容されている。空調系を構成する空調装置は、空調チャンバ(筐体)13内に収容され、温調系を構成する温調装置は、温調チャンバ(筐体)14内に収容されている。また、制御系を構成する制御ユニットは、制御チャンバ(筐体)15内に収容されている。
操作系を構成するホストコンピュータEMSは、操作部チャンバ(筐体)16内に収容され、入出力装置18,19は、操作部チャンバ16に取り付けられている。この実施例では、各チャンバ11〜16は、ステンレス、鋼鉄、アルミニウム、銅、真鍮等の金属、その他の電磁シールド機能を有する素材で構成されている。
本体チャンバ11内に収容される装置本体は、図示は省略するが、ステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影露光装置である。この縮小投影露光装置は、マスクとしてのレチクル上のパターンの一部を、投影光学系を介して、感光基板としてのレジストが塗布されたウエハ上に縮小投影し、この状態で、レチクルとウエハとを、投影光学系に対して同期移動させることにより、レチクル上のパターンの縮小像を逐次ウエハ上の各ショット領域に転写し、ウエハ上に半導体装置を形成するものである。
KrFエキシマレーザ(波長248nm)を発振する露光用光源からパルス発光された露光ビームとしてのレーザビームは、ビーム整形・変調光学系、オプチカルインテグレータ、開口絞り、リレーレンズ、コンデンサレンズ等を含む照明系(照明光学系)を介して、レチクルステージ上に保持されたレチクル上の矩形状をなす照明領域を、均一な照度分布で照明する。そして、レチクル上の照明領域内のパターンを、投影光学系を介して投影倍率α(αは例えば1/4,1/5等)で縮小し、このパターンの縮小像を、フォトレジストが塗布されたウエハ上に投影する。ウエハは、ウエハホルダを介してウエハステージ上に吸着保持されており、制御ユニットによる制御に基づき、レチクルステージ及びウエハステージを駆動し、ウエハとレチクルを同一または逆方向に所定の速度比(投影光学系の投影倍率αに対応)で同期移動させることにより、レチクル上のパターンがウエハのショット領域に転写される。装置本体は、設置面(クリーンルームの床またはその床に設置されるキャスターフレーム等)上に防振装置等を介して設置されている。なお、露光ビームとしては、水銀ランプのi線(波長365nm)等の輝線、またはArFエキシマレーザビーム(波長193nm)、F2レーザビーム(波長157nm)、Ar2レーザビーム(波長126nm)、あるいはYAGレーザまたは固体レーザ(例えば半導体レーザ)等の高調波等が使用できる。
搬送チャンバ12は、上下に二段に分割されており、上段にはレチクル搬送系が、下段にはウエハ搬送系が収容されている。これらの搬送系は、レチクルまたはウエハを自動搬送する装置である。ウエハ搬送系は、ウエハを吸着保持するハンド部を有するロボットハンドを有しており、このロボットハンドは、搬送チャンバ12内を移動できるようになっている。ロボットハンドは、搬送チャンバ12内に設置されたウエハカセットやウエハ載置台からウエハを受け取り、装置本体との受け渡し位置まで搬送するとともに、装置本体との受け渡し位置で受け取ったウエハを、ウエハカセット等に収納する。また、搬送チャンバ12の左右の側面に形成された、内外に貫通する開口31を介して、コータ(レジスト塗布装置)やデベロッパ(現像装置)との間でウエハを受け渡すこともできる。なお、レチクル搬送系の構造はウエハ搬送系とほぼ同様であるので、その説明を省略する。また、搬送チャンバ12の正面には、チャンバの空調等に関する指示の入力等を行う操作パネル34が取り付けられている。
空調チャンバ13に収容される空調装置で温度調整された空気は、ダクト及び本体チャンバ11の内部に設置された塵除去用のHEPAフィルタ、及び硫酸イオン、アンモニウムイオン、シリコン系有機物等を除去するケミカルフィルタを介して本体チャンバ11内に吹き出す。本体チャンバ11内において、吹出口の反対側には、吸引口が配置されており、本体チャンバ11内に吹き出した清浄な空気は、この吸引口及びダクトを介して、空調装置に戻るようになっている。
また、空調装置で温度調整された空気は、ダクト及び搬送チャンバ12の上段の内部に設置された塵除去用のHEPAフィルタ、及び硫酸イオン、アンモニウムイオン、シリコン系有機物等を除去するケミカルフィルタを介してその搬送チャンバ12の上段内に吹き出す。搬送チャンバ12の上段内において、吹出口の反対側には、吸引口が配置されており、搬送チャンバ12の上段内に吹き出した清浄な空気は、この吸引口及びダクトを介して、空調装置に戻るようになっている。
さらに、空調装置で温度調整された空気は、ダクト及び搬送チャンバ12の下段の内部に設置された塵除去用のHEPAフィルタ、及び硫酸イオン、アンモニウムイオン、シリコン系有機物等を除去するケミカルフィルタを介してその搬送チャンバ12の下段内に吹き出す。搬送チャンバ12の下段内において、吹出口の反対側には、吸引口が配置されており、搬送チャンバ12の下段内に吹き出した清浄な空気は、この吸引口及びダクトを介して、空調装置に戻るようになっている。
空調装置につながるそれぞれのダクト(往路及び復路)は、空調チャンバ13の壁面及び本体チャンバ11の壁面を気密的に貫通して配管されている。搬送チャンバ12へ空気を送るダクトは、本体チャンバ11内を通過し、搬送チャンバ12の上段まで配管され、そこから分岐したダクトが、搬送チャンバ12の下段まで配管される。なお、ケミカルフィルタは、露光装置10が設置されるクリーンルーム内の環境(清浄度等)によっては必須のものではない。また、空調装置が、各チャンバに送出する空気の圧力や湿度等を制御してもよい。
温調チャンバ14に収容される温調装置は、レチクルステージやウエハステージを駆動するリニヤモータ等のアクチュエータ、レチクルあるいはウエハ搬送系のモータ、投影光学系(鏡筒)やその保持部(架台)、その他のアクチュエータ等を冷却するための冷却媒体を、冷却して循環させるための装置である。冷却媒体の循環系を構成する配管は、本体チャンバ11の側壁を貫通し、装置本体や搬送系の、該当するアクチュエータ等に供給されている。
また、温調チャンバ14内には、空調系の一部としての排熱ファン24が設けられている。この排熱ファン24は、温調チャンバ14の内部の空気を、温調チャンバ14の側面に形成された排熱口25を介して外部に排出し、温調チャンバ14内を冷却するとともに、後述する制御ユニットが収容される制御チャンバ15の内部及び操作部チャンバ16の内部の冷却をも行う。
制御チャンバ15に収容される制御ユニットは、装置本体のレチクルステージやウエハステージの移動、照明系による露光条件の変更、搬送系によるレチクルやウエハの搬送、その他の制御、電源の供給等を行うための複数のプリント基板パッケージ(ドータボード)をマザーボードにプラグイン実装等することにより構成される。また、マザーボードと制御・電力供給対象やホストコンピュータEMSとの間の電気的な接続は、接続ケーブル(LAN等)を介して行われる。これらの接続ケーブルは、制御チャンバ15の壁面、本体チャンバ11の壁面、操作部チャンバ16の壁面等を貫通して配線されている。プリント基板パッケージは、複数の発熱部品(IC,LSI等)を含む電子部品をプリント基板に実装することにより構成される。
ホストコンピュータ(エンジニアリング・ワークステーション)EMSは、この露光装置を管理するためのものである。また、操作部チャンバ16の正面側には、出力装置(表示装置)としてのディスプレイ18が取り付けられ、その下側には、固定的にあるいは開閉可能に棚36が取り付けられ、この棚36上には、入力装置としてのキーボード19が配置されている。オペレータや保守作業員等は、このキーボード19を用いてデータやその他の指令を入力し、ディスプレイ18の表示により露光装置の運転状況等を確認する。ディスプレイ18としては、この実施例では液晶表示装置を使用しているが、CRTであってもよい。
また、制御チャンバ15に収容された制御ユニット、及び操作部チャンバ16に収容されたホストコンピュータEMSは、温調チャンバ14内に設けられた排熱ファン24の作動により冷却される。即ち、排熱ファン24の作動により、操作部チャンバ16に外気が流入され、ダクトを介して制御チャンバ15に導かれるとともに、制御チャンバ15の下部の吸入口から外気が流入され、ダクトからの流気とともに温調チャンバ14内に導かれ、排熱口25を介して外部に流出される。このような空気の循環を行うことにより、それぞれの装置からの熱が外部に放出される。なお、露光装置が設置されるのはクリーンルーム内であるが、上記した排熱口25からの排気は、ダクト等を介してクリーンルームの外に排出することが望ましい。
次に、図1を参照して、露光装置10のシステム構成について説明する。
空調装置50の動作を制御する空調系制御ユニット51、温調装置52の動作を制御する温調系制御ユニット53、レチクルステージやウエハステージの動作を制御するステージ制御ユニット54、照明系による露光条件を制御する照明系制御ユニット55、レチクル搬送系やウエハ搬送系の動作を制御する搬送系制御ユニット56は、それぞれホストコンピュータEMSに接続されている。なお、実際には不図示の各種制御ユニットが備えられるが、図1では、簡略化のため、上述した制御ユニットのみを示している。
露光装置全体への主電源の供給の切り換え(オン・オフ)は、マグネットコイル等からなる主電源スイッチ60により行われる。主電源スイッチ60は、予め設定された所定の時間を経過させるディレイタイマ61を有し、本実施例では、このディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給することにより、電源を遮断するまでに上記所定の時間を経過させた後、主電源の遮断を行うことができる。なお、後述するように、ディレイタイマ61に設定される待ち時間Taは、動作中の制御ユニット54〜56を不具合なく停止させるのに必要な時間である。また、主電源スイッチ60の下流側には、ホストコンピュータEMSへの電源供給を切り換えるための、マグネットコイル等からなる操作電源スイッチ62が設けられている。
図1におけるホストコンピュータEMSの内部は、ソフトウェア上での機能ブロック図である。ホストコンピュータEMSにおいて、システム制御装置70は、上述した装置本体、ウエハ搬送系、レチクル搬送系等からなる露光本体部STPにおける機構部全体の動作を制御するためのメインソフトウェア(親タスク)であり、露光本体部STPに接続された制御ユニット54〜56の一連の動作が、全てこのシステム制御装置70を介して実行される。
また、ホストコンピュータEMS内には、エラー発生時等に主電源を遮断する制御を行うためのソフトウェアからなる電源遮断装置71が設定されるとともに、システム制御装置70内には、電源遮断装置71を起動するシーケンス(ソフトウェア)が含まれている。空調装置50または温調装置52におけるエラー発生時には、空調系制御ユニット51または温調系制御ユニット53からそれぞれエラー発生情報がシステム制御装置70に供給され、それに応じて、システム制御装置70は、電源遮断装置71を起動させることができる。また、電源遮断装置71には、制御ユニット54〜56の停止を行う機能、ディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給する機能等が含まれている。
また、ホストコンピュータEMS内には入出力装置72が含まれている。オペレータは、外部のキーボード19、及び入出力装置72を介してシステム制御装置70及び電源遮断装置71にそれぞれ、各種コマンド、通常の露光シーケンス、エラー解除時のコマンドまたは各種パラメータ等を入力することができる。さらに、システム制御装置70及び電源遮断装置71から、それぞれ入出力装置72、及び外部のディスプレイ18を介して、オペレータに対して各種情報を表示できるようになっている。また、ホストコンピュータEMSには、例えばアラーム音や光を発することによりエラーを報知する報知器73が接像されている。電源遮断装置71は、この報知器73及びディスプレイ18を介して、エラーの報知(オペレータコール)を行うことができる。さらに、ホストコンピュータEMS内には、計時用の内部タイマ74が含まれ、電源遮断装置71は、その内部タイマ74の計時の開始及び経過時間を読み取ることができる。
また、空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53内にも、それぞれ計時用の内部タイマ75,76が含まれ、空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53は、それぞれ内部タイマ75,76の計時の開始及び経過時間を読み取ることができる。また、空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53は、ホストコンピュータEMSの該当ソフトウェアタスクが起動されていなかったり、あるいはホストコンピュータEMSがハング状態または停止状態にあっても、ディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給することができるようになっている。
次に、本実施例において、空調系や温調系にエラー(特に回復不能なエラー)が発生した際の動作の一例について、上述した図1のシステム構成図及び図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、露光本体部STPにおける露光工程を開始する場合、オペレータは、主電源スイッチ60を介して露光装置全体の主電源を入れた後、操作電源スイッチ62を操作してシステム制御装置70を起動する(ステップ101)。その後、オペレータは、キーボード19を介して、システム制御装置70に対し露光条件等を入力する。なお、空調に関する条件(空調温度等)に変更がある場合には、オペレータは、その空調条件を、先の図2に示した操作パネル34を介して入力する。また、主電源が投入されると、空調装置50は、入力されている空調条件に基づいて各チャンバ11〜16内の空調を行う(ステップ102)。
空調装置50により各チャンバ11〜16内の環境が制御されると、システム制御装置70は、オペレータに入力された露光条件に従って、温調装置52及び制御ユニット54〜56の動作を制御する。これにより、露光本体部STPが所定のシーケンスに従って動作する(ステップ103)。
続くステップ104において、露光シーケンスの実行中、空調装置50(または温調装置52)に、空調または温調が停止されるような回復不能なエラーが発生した場合には、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)から、システム制御装置70に対してエラー情報が供給される(ステップ201)。なお、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)から信号が供給されないハング状態においても、システム制御装置70は、空調装置50(または温調装置52)にエラーが発生したものと認識する。さらに、このエラー発生時、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)は、独自に内部タイマ75(または内部タイマ76)による計時を開始する(ステップ202)。
システム制御装置70は、空調装置50(または温調装置52)のエラーを認識すると、電源遮断装置71を起動する(ステップ105)。その結果、次に説明するシャットダウンシーケンスが実行される。
シャットダウンシーケンスにおいて、電源遮断装置71は、まず、報知器73及びディスプレイ18を介して、空調装置50(または温調装置52)のエラーをオペレータに対して報知する(ステップ106)とともに、内部タイマ74による計時を開始する(ステップ107)。続いて、電源遮断装置71は、ステップ108において、エラーが解除(オペレータによる解除)されたかどうかを調べた後、ステップ109において、内部タイマ74で計測されている時間が予め定められている待ち時間Tbに達したかどうかを調べる。待ち時間Tbに達するまでステップ108及び109が繰り返され、その途中にエラーが解除された場合には、ステップ110に移行して、残りの露光シーケンスが実行される。なお、エラーの解除は、報知器73に設けられたアラーム停止スイッチやキーボード19等を介してオペレータにより行われる。また、このときのエラー解除に関する情報は、空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53にも供給される。
一方、ステップ109において、エラーが解除されることなく、内部タイマ74で計測されている時間が待ち時間Tbに達したとき(タイムアウトしたとき)には、電源遮断装置71は、制御ユニット54〜56の動作を停止させる(ステップ111)とともに、ディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給する(ステップ112)。なお、ディレイタイマ61に設定されている待ち時間Taは、動作中の制御ユニット54〜56を不具合なく安全に停止させるのに必要とされる時間であり、例えば1分程度である。
ディレイタイマ61は、電源遮断の信号を受けると、計時を開始する。そして、予め設定されている待ち時間Taに達すると、主電源スイッチ60を介して露光装置全体の主電源を落とす(ステップ113)。これにより、露光装置全体のシャットダウンシーケンスが完了する。
ところで、上述した電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスと並行して、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)では、内部タイマ75(または内部タイマ76)を用いて独自の電源遮断シーケンスを実行する。すなわち、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)は、ステップ203において、エラーが解除(オペレータによる解除)されたかどうかを調べた後、ステップ204において、内部タイマ75(または76)で計測されている時間が予め定められている待ち時間Tc(例えば5〜15分程度)に達したかどうかを調べる。この空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53に設定される待ち時間Tcは、上述したシャットダウンシーケンスに用いられる内部タイマ74に設定される待ち時間Tbよりも長い時間(Tc>Tb)に設定される。待ち時間Tcに達するまでステップ203及び204が繰り返され、その途中にエラーが解除された場合には、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)は、内部タイマ75(または76)によるカウントを停止する。一方、ステップ204において、エラーが解除されることなく、内部タイマ75(または76)で計測されている時間が待ち時間Tcに達したとき(タイムアウトしたとき)には、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)は、ディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給する(ステップ205)。上述したように、ディレイタイマ61は、電源遮断の信号を受けると、計時を開始する。そして、予め設定されている待ち時間Taに達すると、主電源スイッチ60を介して露光装置全体の主電源を落とす(ステップ206)。
空調系制御ユニット51または温調系制御ユニット53による電源遮断シーケンスは、上述した電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスが正常に実行された場合には、途中で主電源が遮断されるため、その時点で終了する。一方、ホストコンピュータEMSが停止したり、タスクが起動されていなかったり、あるいはハング状態となったりして、上述したシャットダウンシーケンスが完了されない場合には、内部タイマ75または内部タイマ76の待ち時間Tcの経過後、強制的に露光装置全体の主電源を落とす。
上述のように、本実施例によれば、空調装置50または温調装置52に回復不能なエラーが発生した場合、主電源を遮断するシーケンス(電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンス、空調系制御ユニット51または温調系制御ユニット53による電源遮断シーケンス)が起動し、このシーケンスに基づいて、露光装置のシャットダウンが実行される。上述したように、制御ユニット54〜56や露光本体部STPには多くの発熱部品が備えられており、空調装置50や温調装置52による温度制御が不十分になると、露光本体部STPの温度が大きく上昇する恐れがある。しかしながら、本実施例では、空調または温調のエラーが発生した際に主電源を落とすことにより、それらの発熱部品への電源の供給を停止して熱の発生を完全に抑える。その結果、露光本体部STPの光学素子等の部品に対して、熱による影響を確実に抑制することができる。
また、本実施例では、報知器73等により、空調装置50や温調装置52のエラーを報知し、内部タイマ74に設定される時間Tbを経過させる間、オペレータによるエラー解除・エラー回復を待つ。この場合、空調や温調のエラーが発生してから、チャンバ11〜16内や露光本体部STPの温度上昇が問題となるまでにはしばらく時間がかかると考えられる。従って、それまでの間にエラー解除及びエラー回復することにより、不要な電源遮断を避け、スループットの低下を抑制することができる。
さらに、主電源を急に落とすと、露光本体部STPにおける機構部で損傷や破損が生じる恐れがある。しかしながら、上述した電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスでは、制御ユニット54〜56の動作を停止させてから、主電源を落とすため、これらの心配がない。また、主電源スイッチ60に設けたディレイタイマ61により、制御ユニット54〜56の動作を停止させるまでの時間をタイムカウントするので、主電源を落とすまでの時間を確実に経過させることができる。
また、本実施例では、空調装置50及び温調装置52でエラーが発生すると、電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスと並行して、空調系制御ユニット51または温調系制御ユニット53自身により電源遮断シーケンスを実行して、強制的に電源を遮断する。そのため、ホストコンピュータEMSが起動されていなかったり、該当するソフトウェアが動作していなかったり、ホストコンピュータ側EMS側で何らかのトラブルが起こり、主電源を落とすことができない事態に陥った場合にも、ホストコンピュータEMSとは独立した上記電源遮断シーケンスを実行することにより、確実に主電源を落とすことができる。
図4は、本発明に係る露光装置におけるシステム構成の他の例を示している。
この実施例では、ホストコンピュータEMS内に、露光本体部STPの動作状態を記憶するための、メモリ等からなる記憶装置80が設けられている。この図4の露光装置において、他の部分の構成は図1に示したものと同様であるため、図1と同様の符号を付して、その説明を省略する。
本実施例では、システム制御装置70は、空調装置50(または温調装置52)のエラーを認識すると、電源遮断装置71を起動するとともに、その時点における露光本体部STPの動作状態(エラーが発生するまでの実行状態、履歴シーケンス)を記憶装置80に記憶する。その後、電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスが実行され、露光装置の主電源が遮断される。そして、次の電源投入時、記憶装置80から先ず回復不能エラーがあったことをオペレータに通知し、その後、記憶装置80に記憶された動作状態(履歴シーケンス)に従って、オペレータの入力なしに制御ユニット54〜56の動作を制御して、前回のエラー発生の段階まで、シーケンスを自動的に実行させる。これにより、露光本体部STPの動作状態がエラー発生の段階まで速やかに戻り、スループットの向上が可能となる。
なお、上述した実施例において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。本発明は、例えば以下のような変更をも含むものとする。
例えば、上述した実施例では、空調系または温調系にエラーが発生した際に遮断する電源を「主電源」としているが、遮断する電源はこれに限定されない。すなわち、制御系等の発熱部品を多く備える部位に対する電源の供給が遮断されればよい。
また、上述して実施例では、空調系(図1に示す空調装置50)または温調系(温調装置52)におけるエラーの発生を前提として説明を行っているが、本発明はこの前提に限定されるものではない。すなわち、上述した制御系(ステージ制御ユニット54,照明系制御ユニット55,搬送系制御ユニット56)等の電源を遮断する前に、空調系または温調系の電源を遮断すると、その制御系等から発生する熱によって装置性能(特に照明系または投影光学系の光学特性等)が低下し得る。そこで、空調系または温調系の電源を遮断するのに先立ち、装置性能の低下等の要因となる制御系(制御ユニット54〜56)等の電源を、本発明の原理を適用して遮断することが望ましい。
なお、空調系または温調系の電源は、上述した制御系の電源とほぼ同時に遮断してもよい(すなわち、上述した待ち時間をTc≒Tbとしてもよい)。さらに、上述した発熱部材による露光本体部STPの光学素子等への影響が許容範囲内に収まる所定時間だけ、上述した制御系の電源の遮断よりも早く空調系または温調系の電源を遮断してもよい(すなわち、上述した待ち時間をTc<Tbとしてもよい)。また、空調系または温調系の電源を遮断するタイミングは、上述した制御系の電源遮断後における発熱部材の余熱等を考慮して決定することが好ましい。
さらに、上述した実施例では、チャンバ(図1に示すチャンバ11〜16)の空調系(空調装置50)または温調系(温調装置52)について説明したが、露光ビームの光路の少なくとも一部、例えば照明系と投影光学系とがそれぞれ不活性ガス等でパージされる露光装置では、上述した制御系(ステージ制御ユニット54,照明系制御ユニット55,搬送系制御ユニット56)等の電源を遮断する前に、その不活性ガスを供給する気体供給装置の電源を遮断すると、上述と同様の問題が生じ得る。そこで、その気体供給装置の電源を遮断するのに先立ち、上述した制御系(制御ユニット54〜56)等の電源を、本発明の原理を適用して遮断することが望ましい。なお、気体供給装置で何らかのエラーが発生して上述した光路のパージ条件を維持できなくなるときは、上述した実施例をそのまま適用することが好ましい。また、気体供給装置は、例えば、露光ビームの光路に不活性ガス(窒素、ヘリウム等)を供給する気体供給系と、その不活性ガスの供給条件(温度、圧力、湿度等)を調整する調整系とを含み、気体供給系と調整系との少なくとも一方でエラーが発生した場合に、その電源の遮断に先立って上述した制御系等の電源を遮断するような構成とすることが望ましい。このように、空調系、温調系のほか、上記気体供給装置等、チャンバ(パージ空間を含む)内の環境を制御する制御系(第1制御系)の電源を遮断するのに先立ち、露光本体部の動作を制御する制御系(第2制御系)の電源を遮断することにより、露光装置の装置性能(光学特性等)の低下を抑制することができる。
なお、上述した実施例では空調系及び温調系をそれぞれ露光本体部STPに隣接して配置するものとしたが、空調系及び温調系はそれぞれその少なくとも一部が、露光装置が設置されるクリーンルームとは別の空間、例えばクリーンルームの床下の空間等に配置されていてもよい。
また、本発明が適用される露光装置における露光方式は、露光用照明ビームに対してマスク(レチクル)と基板(ウエハ)とをそれぞれ相対移動する走査露光方式(例えば、ステップ・アンド・スキャン方式等)に限られるものではなく、マスクと基板とをほぼ静止させた状態でマスクのパターンを基板上に転写する静止露光方式、例えばステップ・アンド・リピート方式等でもよい。さらに、基板上で周辺部が重なる複数のショット領域にそれぞれパターンを転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置等に対しても、本発明を適用することができる。また、投影光学系PLは、縮小系、等倍系、及び拡大系のいずれでもよいし、屈折系、反射屈折系、及び反射系のいずれでもよい。さらに、投影光学系を用いない、例えばプロキシミティ方式の露光装置等に対しても、本発明を適用できる。
また、本発明が適用される露光装置の露光用照明光としてg線、i線、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2レーザ光、及びAr2レーザ光等の紫外光だけでなく、例えばEUV光、X線、あるいは電子線やイオンビーム等の荷電粒子線等を用いてもよい。さらに、露光用光源には、水銀ランプやエキシマレーザだけでなく、YAGレーザまたは半導体レーザ等の高調波発生装置、SOR、レーザプラズマ光源、電子銃等を用いてもよい。
また、本発明が適用される露光装置は、半導体デバイス製造用に限られるものではなく、液晶表示素子、ディスプレイ装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン、及びDNAチップ等のマイクロデバイス(電子デバイス)製造用、露光装置で用いられるフォトマスクやレチクルの製造用等の露光装置であってもよい。
また、本発明は、露光装置だけでなく、デバイス製造工程で使用される他の製造装置(検査装置等を含む)に対しても適用することができる。
また、上述したウエハステージやレチクルステージにリニアモータを用いる場合には、エアベアリングを用いたエア浮上型及びローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。さらに、ステージの駆動装置として平面モータを用いる場合には、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(定盤、ベース)に設ければよい。
また、ウエハステージの移動により発生する反力を、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。さらに、レチクルステージの移動により発生する反力を、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するため、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程には、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行う工程、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作する工程、シリコン材料からウエハを製造する工程、上述した露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理工程、デバイス組み立て工程(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査工程等を経て製造される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係る露光装置のシステム構成の一例を示す図である。
図2は、本発明に係る露光装置の全体構成の一例を示す外観斜視図である。
図3は、本発明に係る露光方法における動作の一例を示すフローチャートである。
図4は、本発明に係る露光装置のシステム構成の他の例を示す図である。
1.発明の利用分野
本発明は、露光本体部にてマスクのパターンを感光基板上に転写する露光方法及び露光装置に関し、特に、空調系や温調系にエラーが発生した際における露光方法及び露光装置の制御に関する。
2.従来技術の記載
半導体素子(集積回路等)や液晶ディスプレイ等の電子デバイスを製造するためのフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、クリーンルーム内に設置されるが、特に、露光本体部(後述の装置本体等を含む)は、清浄な環境が要求されるため、エンバイロメンタルチャンバ等のチャンバ内に設置される。チャンバには、空調系が備えられ、チャンバ内の温度制御を行うとともに、HEPAフィルタ(High Efficiency Particle Air Filter)やケミカルフィルタ等のフィルタにより,空気の清浄化が図られている。
露光処理を行う装置本体の各部の制御(ステージ等の可動部の移動制御、露光条件の制御、マスクや感光基板(表面にフォトレジストが塗布されたウエハやガラスプレート等の基板。以下、「ウエハ」と称する)の搬送系の制御、その他の制御)や電源の供給等を行う制御系(コントロールユニット)は、その少なくとも一部が装置本体を収容するチャンバの内部に一体的に取り付けられたり、装置本体に近づけて配置されたりする場合が多い。また、装置本体には、光学系や搬送系のモータ等の比較的発熱しやすい機器を冷却するための温調系が備えられている。
上述した空調系や温調系にエラーが発生した場合、そのエラーがオペレータに対して報知されるが、オペレータによる回復作業が遅れると、上述した制御系で発生する熱により、チャンバ内や装置本体の温度が大きく上昇する場合がある。この場合、光学素子とそれを保持する保持部材との間の熱膨張率の差によって光学素子の配設状態が変化したり、光学素子そのものの光学的な特性が変化する等、制御系で発生する熱が、装置本体に回復が困難な悪影響を及ぼす可能性がある。また、空調系や温調系にエラーが発生しなくても、空調系、温調系、及び制御系等の各電源を適切な順序で遮断しないと、上述と同様に制御系で発生する熱等が、装置の性能(光学系の特性等)に悪影響を及ぼす可能性がある。なお、チャンバ内で露光用照明光の光路の少なくとも一部を窒素、ヘリウム等の不活性ガスでパージする露光装置が実用化されているが、これらの露光装置において、制御系等の電源を遮断するタイミングを考慮しないで、不活性ガス等を供給する気体供給装置の電源を遮断すると、上述した空調系や温調系における問題と同様の問題が発生する可能性がある。
発明の要約
本発明は、上述する事情に鑑みてなされたものであり、空調系や温調系にエラーが発生した際に、制御系が発生する熱による装置本体への影響を抑制することができる露光方法及び露光装置を提供することを目的とする。また、例えば装置の性能(光学特性等)の低下を抑制するために、複数の電源を適切な順序で遮断する露光方法及び露光装置を提供することも目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、露光本体部(STP)にてマスクパターンを感光基板上に露光する露光方法において、露光本体部(STP)が収容されるチャンバ(11〜16)内を空調する空調系(50)または露光本体部(STP)を温調する温調系(52)にエラーが発生した際に、露光本体部(STP)を制御する制御系(53〜56)の電源を遮断することを特徴とする。
この露光方法では、空調系(50)または温調系(52)にエラー(例えば回復不能なエラー)が発生した際に、制御系(53〜56)の電源を遮断することにより、制御系(53〜56)での熱の発生が少なくなり、チャンバ(11〜16)内や露光本体部(STP)の温度上昇が抑制される。したがって、制御系(53〜56)が発生する熱による露光本体部(STP)への影響を抑制することができる。
この場合、空調系(50)または温調系(52)にエラーが発生してから、所定の時間が経過した後に、電源を遮断してもよい。
また、この場合、前記所定の時間は、露光本体部(STP)の動作を停止させるための時間(Ta)を含んでもよい。これにより、電源の遮断に伴う露光本体部(STP)の不具合の発生が抑制される。
また、前記所定の時間は、空調系(50)または温調系(52)にエラーが発生した際に、このエラーを報知してからエラーに対する指示を待つ待ち時間(Tb)を含んでもよい。この場合、上記待ち時間中に上記エラーを解除することにより、不要な電源の遮断を避けることができる。
この場合、前記待ち時間の経過後に、電源を強制的に遮断することにより、確実に電源の遮断を実施することができる。
また、電源を遮断する前に、空調系(50)または温調系(52)にエラーが発生した際における露光本体部(STP)の動作状態を記憶してもよい。この場合、記憶された動作状態を用いることにより、露光本体部(STP)をエラー発生の段階まで速やかに戻すことができる。
また、制御系(54〜56)の電源を遮断した後に、空調系(50)または温調系(52)の電源を遮断することにより、制御系(54〜56)の熱による露光本体部(STP)の温度上昇が確実に抑制される。
また、本発明では、チャンバ(11〜16)内に少なくとも一部が収納される露光本体部(STP)にて、マスクを介して照射された照明光により基板を露光する方法において、チャンバ(11〜16)内の環境を制御する第1制御系(51,53)の電源を遮断するのに先立ち、露光本体部(STP)の動作を制御する第2制御系(54〜56)の電源を遮断することを特徴としている。
この露光方法では、第2制御系(54〜56)の電源が遮断されるまで、第1制御系(51,53)によるチャンバ(11〜16)内の環境の制御が行われるので、第2制御系(54〜56)の熱による露光本体部(STP)の温度上昇が抑制され、露光装置の装置性能(光学特性等)の低下を確実に抑制することができる。なお、「環境の制御」とは、空調及び温調制御のほか、所定の空間内をパージするパージ制御等を含み、さらに、チャンバ(11〜16)内に供給される空気または不活性ガス等のパージガスの温度制御のみならず、圧力や湿度等の制御をも含む。
また、上記露光方法は、マスクパターンを感光基板上に露光する露光本体部(STP)と、露光本体部(STP)の動作を制御する制御系(53〜56)とを備える露光装置において、露光本体部(STP)が収容されるチャンバ(11〜16)内を空調する空調系(50)と、露光本体部(STP)を温調する温調系(52)とのうちの少なくとも一つを備え、空調系(50)または温調系(52)にエラー(例えば回復不能なエラー)が発生した際に、露光本体部(STP)及び制御系(53〜56)の電源を遮断する電源遮断系を備えることを特徴とする露光装置によって実施することができる。
また、上記の露光装置を用いてデバイスパターンを、物体上に形成される感光層に転写する工程を含むデバイス製造方法も、本発明に含まれる。
好ましい実施様態
以下、本発明に係る露光方法及び露光装置の一実施例について、図面を参照して説明する。
図2は、本実施例に用いられる露光装置10の全体構成を示す外観斜視図である。まず、図2を参照して露光装置10の構成について以下説明する。
露光装置10は、図示は省略するが、露光処理を行う装置本体(本例では、照明系、投影光学系、マスクステージ、ウエハステージ、及びアライメント系等を含む)、露光対象としてのウエハ(感光基板)を搬送するウエハ搬送系、転写すべきパターンが形成されたマスク(レチクルを含む。以下「レチクル」と称する)を搬送するレチクル搬送系、チャンバ内の環境(例えば温度等)の制御及び浄化を行う空調系、光学系や搬送系の制御を行う制御系(コントロールユニット)、光学系や搬送系のモータその他のアクチュエータに冷却媒体を供給する温調系、露光装置の運転状況等を管理するための入出力装置を有するエンジニアリング・ワークステーションとしてのホストコンピュータ等からなる操作系等を備えて構成される。
装置本体は、空調系によって内部の環境が制御される本体チャンバ11内に収容されている。レチクル搬送系は、空調系によって内部の環境が制御される搬送チャンバ12の、上下に二段に分割された室の上段に収容され、ウエハ搬送系はその下段に収容されている。空調系を構成する空調装置は、空調チャンバ(筐体)13内に収容され、温調系を構成する温調装置は、温調チャンバ(筐体)14内に収容されている。また、制御系を構成する制御ユニットは、制御チャンバ(筐体)15内に収容されている。
操作系を構成するホストコンピュータEMSは、操作部チャンバ(筐体)16内に収容され、入出力装置18,19は、操作部チャンバ16に取り付けられている。この実施例では、各チャンバ11〜16は、ステンレス、鋼鉄、アルミニウム、銅、真鍮等の金属、その他の電磁シールド機能を有する素材で構成されている。
本体チャンバ11内に収容される装置本体は、図示は省略するが、ステップ・アンド・スキャン方式の縮小投影露光装置である。この縮小投影露光装置は、マスクとしてのレチクル上のパターンの一部を、投影光学系を介して、感光基板としてのレジストが塗布されたウエハ上に縮小投影し、この状態で、レチクルとウエハとを、投影光学系に対して同期移動させることにより、レチクル上のパターンの縮小像を逐次ウエハ上の各ショット領域に転写し、ウエハ上に半導体装置を形成するものである。
KrFエキシマレーザ(波長248nm)を発振する露光用光源からパルス発光された露光ビームとしてのレーザビームは、ビーム整形・変調光学系、オプチカルインテグレータ、開口絞り、リレーレンズ、コンデンサレンズ等を含む照明系(照明光学系)を介して、レチクルステージ上に保持されたレチクル上の矩形状をなす照明領域を、均一な照度分布で照明する。そして、レチクル上の照明領域内のパターンを、投影光学系を介して投影倍率α(αは例えば1/4,1/5等)で縮小し、このパターンの縮小像を、フォトレジストが塗布されたウエハ上に投影する。ウエハは、ウエハホルダを介してウエハステージ上に吸着保持されており、制御ユニットによる制御に基づき、レチクルステージ及びウエハステージを駆動し、ウエハとレチクルを同一または逆方向に所定の速度比(投影光学系の投影倍率αに対応)で同期移動させることにより、レチクル上のパターンがウエハのショット領域に転写される。装置本体は、設置面(クリーンルームの床またはその床に設置されるキャスターフレーム等)上に防振装置等を介して設置されている。なお、露光ビームとしては、水銀ランプのi線(波長365nm)等の輝線、またはArFエキシマレーザビーム(波長193nm)、F2レーザビーム(波長157nm)、Ar2レーザビーム(波長126nm)、あるいはYAGレーザまたは固体レーザ(例えば半導体レーザ)等の高調波等が使用できる。
搬送チャンバ12は、上下に二段に分割されており、上段にはレチクル搬送系が、下段にはウエハ搬送系が収容されている。これらの搬送系は、レチクルまたはウエハを自動搬送する装置である。ウエハ搬送系は、ウエハを吸着保持するハンド部を有するロボットハンドを有しており、このロボットハンドは、搬送チャンバ12内を移動できるようになっている。ロボットハンドは、搬送チャンバ12内に設置されたウエハカセットやウエハ載置台からウエハを受け取り、装置本体との受け渡し位置まで搬送するとともに、装置本体との受け渡し位置で受け取ったウエハを、ウエハカセット等に収納する。また、搬送チャンバ12の左右の側面に形成された、内外に貫通する開口31を介して、コータ(レジスト塗布装置)やデベロッパ(現像装置)との間でウエハを受け渡すこともできる。なお、レチクル搬送系の構造はウエハ搬送系とほぼ同様であるので、その説明を省略する。また、搬送チャンバ12の正面には、チャンバの空調等に関する指示の入力等を行う操作パネル34が取り付けられている。
空調チャンバ13に収容される空調装置で温度調整された空気は、ダクト及び本体チャンバ11の内部に設置された塵除去用のHEPAフィルタ、及び硫酸イオン、アンモニウムイオン、シリコン系有機物等を除去するケミカルフィルタを介して本体チャンバ11内に吹き出す。本体チャンバ11内において、吹出口の反対側には、吸引口が配置されており、本体チャンバ11内に吹き出した清浄な空気は、この吸引口及びダクトを介して、空調装置に戻るようになっている。
また、空調装置で温度調整された空気は、ダクト及び搬送チャンバ12の上段の内部に設置された塵除去用のHEPAフィルタ、及び硫酸イオン、アンモニウムイオン、シリコン系有機物等を除去するケミカルフィルタを介してその搬送チャンバ12の上段内に吹き出す。搬送チャンバ12の上段内において、吹出口の反対側には、吸引口が配置されており、搬送チャンバ12の上段内に吹き出した清浄な空気は、この吸引口及びダクトを介して、空調装置に戻るようになっている。
さらに、空調装置で温度調整された空気は、ダクト及び搬送チャンバ12の下段の内部に設置された塵除去用のHEPAフィルタ、及び硫酸イオン、アンモニウムイオン、シリコン系有機物等を除去するケミカルフィルタを介してその搬送チャンバ12の下段内に吹き出す。搬送チャンバ12の下段内において、吹出口の反対側には、吸引口が配置されており、搬送チャンバ12の下段内に吹き出した清浄な空気は、この吸引口及びダクトを介して、空調装置に戻るようになっている。
空調装置につながるそれぞれのダクト(往路及び復路)は、空調チャンバ13の壁面及び本体チャンバ11の壁面を気密的に貫通して配管されている。搬送チャンバ12へ空気を送るダクトは、本体チャンバ11内を通過し、搬送チャンバ12の上段まで配管され、そこから分岐したダクトが、搬送チャンバ12の下段まで配管される。なお、ケミカルフィルタは、露光装置10が設置されるクリーンルーム内の環境(清浄度等)によっては必須のものではない。また、空調装置が、各チャンバに送出する空気の圧力や湿度等を制御してもよい。
温調チャンバ14に収容される温調装置は、レチクルステージやウエハステージを駆動するリニヤモータ等のアクチュエータ、レチクルあるいはウエハ搬送系のモータ、投影光学系(鏡筒)やその保持部(架台)、その他のアクチュエータ等を冷却するための冷却媒体を、冷却して循環させるための装置である。冷却媒体の循環系を構成する配管は、本体チャンバ11の側壁を貫通し、装置本体や搬送系の、該当するアクチュエータ等に供給されている。
また、温調チャンバ14内には、空調系の一部としての排熱ファン24が設けられている。この排熱ファン24は、温調チャンバ14の内部の空気を、温調チャンバ14の側面に形成された排熱口25を介して外部に排出し、温調チャンバ14内を冷却するとともに、後述する制御ユニットが収容される制御チャンバ15の内部及び操作部チャンバ16の内部の冷却をも行う。
制御チャンバ15に収容される制御ユニットは、装置本体のレチクルステージやウエハステージの移動、照明系による露光条件の変更、搬送系によるレチクルやウエハの搬送、その他の制御、電源の供給等を行うための複数のプリント基板パッケージ(ドータボード)をマザーボードにプラグイン実装等することにより構成される。また、マザーボードと制御・電力供給対象やホストコンピュータEMSとの間の電気的な接続は、接続ケーブル(LAN等)を介して行われる。これらの接続ケーブルは、制御チャンバ15の壁面、本体チャンバ11の壁面、操作部チャンバ16の壁面等を貫通して配線されている。プリント基板パッケージは、複数の発熱部品(IC,LSI等)を含む電子部品をプリント基板に実装することにより構成される。
ホストコンピュータ(エンジニアリング・ワークステーション)EMSは、この露光装置を管理するためのものである。また、操作部チャンバ16の正面側には、出力装置(表示装置)としてのディスプレイ18が取り付けられ、その下側には、固定的にあるいは開閉可能に棚36が取り付けられ、この棚36上には、入力装置としてのキーボード19が配置されている。オペレータや保守作業員等は、このキーボード19を用いてデータやその他の指令を入力し、ディスプレイ18の表示により露光装置の運転状況等を確認する。ディスプレイ18としては、この実施例では液晶表示装置を使用しているが、CRTであってもよい。
また、制御チャンバ15に収容された制御ユニット、及び操作部チャンバ16に収容されたホストコンピュータEMSは、温調チャンバ14内に設けられた排熱ファン24の作動により冷却される。即ち、排熱ファン24の作動により、操作部チャンバ16に外気が流入され、ダクトを介して制御チャンバ15に導かれるとともに、制御チャンバ15の下部の吸入口から外気が流入され、ダクトからの流気とともに温調チャンバ14内に導かれ、排熱口25を介して外部に流出される。このような空気の循環を行うことにより、それぞれの装置からの熱が外部に放出される。なお、露光装置が設置されるのはクリーンルーム内であるが、上記した排熱口25からの排気は、ダクト等を介してクリーンルームの外に排出することが望ましい。
次に、図1を参照して、露光装置10のシステム構成について説明する。
空調装置50の動作を制御する空調系制御ユニット51、温調装置52の動作を制御する温調系制御ユニット53、レチクルステージやウエハステージの動作を制御するステージ制御ユニット54、照明系による露光条件を制御する照明系制御ユニット55、レチクル搬送系やウエハ搬送系の動作を制御する搬送系制御ユニット56は、それぞれホストコンピュータEMSに接続されている。なお、実際には不図示の各種制御ユニットが備えられるが、図1では、簡略化のため、上述した制御ユニットのみを示している。
露光装置全体への主電源の供給の切り換え(オン・オフ)は、マグネットコイル等からなる主電源スイッチ60により行われる。主電源スイッチ60は、予め設定された所定の時間を経過させるディレイタイマ61を有し、本実施例では、このディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給することにより、電源を遮断するまでに上記所定の時間を経過させた後、主電源の遮断を行うことができる。なお、後述するように、ディレイタイマ61に設定される待ち時間Taは、動作中の制御ユニット54〜56を不具合なく停止させるのに必要な時間である。また、主電源スイッチ60の下流側には、ホストコンピュータEMSへの電源供給を切り換えるための、マグネットコイル等からなる操作電源スイッチ62が設けられている。
図1におけるホストコンピュータEMSの内部は、ソフトウェア上での機能ブロック図である。ホストコンピュータEMSにおいて、システム制御装置70は、上述した装置本体、ウエハ搬送系、レチクル搬送系等からなる露光本体部STPにおける機構部全体の動作を制御するためのメインソフトウェア(親タスク)であり、露光本体部STPに接続された制御ユニット54〜56の一連の動作が、全てこのシステム制御装置70を介して実行される。
また、ホストコンピュータEMS内には、エラー発生時等に主電源を遮断する制御を行うためのソフトウェアからなる電源遮断装置71が設定されるとともに、システム制御装置70内には、電源遮断装置71を起動するシーケンス(ソフトウェア)が含まれている。空調装置50または温調装置52におけるエラー発生時には、空調系制御ユニット51または温調系制御ユニット53からそれぞれエラー発生情報がシステム制御装置70に供給され、それに応じて、システム制御装置70は、電源遮断装置71を起動させることができる。また、電源遮断装置71には、制御ユニット54〜56の停止を行う機能、ディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給する機能等が含まれている。
また、ホストコンピュータEMS内には入出力装置72が含まれている。オペレータは、外部のキーボード19、及び入出力装置72を介してシステム制御装置70及び電源遮断装置71にそれぞれ、各種コマンド、通常の露光シーケンス、エラー解除時のコマンドまたは各種パラメータ等を入力することができる。さらに、システム制御装置70及び電源遮断装置71から、それぞれ入出力装置72、及び外部のディスプレイ18を介して、オペレータに対して各種情報を表示できるようになっている。また、ホストコンピュータEMSには、例えばアラーム音や光を発することによりエラーを報知する報知器73が接像されている。電源遮断装置71は、この報知器73及びディスプレイ18を介して、エラーの報知(オペレータコール)を行うことができる。さらに、ホストコンピュータEMS内には、計時用の内部タイマ74が含まれ、電源遮断装置71は、その内部タイマ74の計時の開始及び経過時間を読み取ることができる。
また、空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53内にも、それぞれ計時用の内部タイマ75,76が含まれ、空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53は、それぞれ内部タイマ75,76の計時の開始及び経過時間を読み取ることができる。また、空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53は、ホストコンピュータEMSの該当ソフトウェアタスクが起動されていなかったり、あるいはホストコンピュータEMSがハング状態または停止状態にあっても、ディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給することができるようになっている。
次に、本実施例において、空調系や温調系にエラー(特に回復不能なエラー)が発生した際の動作の一例について、上述した図1のシステム構成図及び図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、露光本体部STPにおける露光工程を開始する場合、オペレータは、主電源スイッチ60を介して露光装置全体の主電源を入れた後、操作電源スイッチ62を操作してシステム制御装置70を起動する(ステップ101)。その後、オペレータは、キーボード19を介して、システム制御装置70に対し露光条件等を入力する。なお、空調に関する条件(空調温度等)に変更がある場合には、オペレータは、その空調条件を、先の図2に示した操作パネル34を介して入力する。また、主電源が投入されると、空調装置50は、入力されている空調条件に基づいて各チャンバ11〜16内の空調を行う(ステップ102)。
空調装置50により各チャンバ11〜16内の環境が制御されると、システム制御装置70は、オペレータに入力された露光条件に従って、温調装置52及び制御ユニット54〜56の動作を制御する。これにより、露光本体部STPが所定のシーケンスに従って動作する(ステップ103)。
続くステップ104において、露光シーケンスの実行中、空調装置50(または温調装置52)に、空調または温調が停止されるような回復不能なエラーが発生した場合には、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)から、システム制御装置70に対してエラー情報が供給される(ステップ201)。なお、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)から信号が供給されないハング状態においても、システム制御装置70は、空調装置50(または温調装置52)にエラーが発生したものと認識する。さらに、このエラー発生時、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)は、独自に内部タイマ75(または内部タイマ76)による計時を開始する(ステップ202)。
システム制御装置70は、空調装置50(または温調装置52)のエラーを認識すると、電源遮断装置71を起動する(ステップ105)。その結果、次に説明するシャットダウンシーケンスが実行される。
シャットダウンシーケンスにおいて、電源遮断装置71は、まず、報知器73及びディスプレイ18を介して、空調装置50(または温調装置52)のエラーをオペレータに対して報知する(ステップ106)とともに、内部タイマ74による計時を開始する(ステップ107)。続いて、電源遮断装置71は、ステップ108において、エラーが解除(オペレータによる解除)されたかどうかを調べた後、ステップ109において、内部タイマ74で計測されている時間が予め定められている待ち時間Tbに達したかどうかを調べる。待ち時間Tbに達するまでステップ108及び109が繰り返され、その途中にエラーが解除された場合には、ステップ110に移行して、残りの露光シーケンスが実行される。なお、エラーの解除は、報知器73に設けられたアラーム停止スイッチやキーボード19等を介してオペレータにより行われる。また、このときのエラー解除に関する情報は、空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53にも供給される。
一方、ステップ109において、エラーが解除されることなく、内部タイマ74で計測されている時間が待ち時間Tbに達したとき(タイムアウトしたとき)には、電源遮断装置71は、制御ユニット54〜56の動作を停止させる(ステップ111)とともに、ディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給する(ステップ112)。なお、ディレイタイマ61に設定されている待ち時間Taは、動作中の制御ユニット54〜56を不具合なく安全に停止させるのに必要とされる時間であり、例えば1分程度である。
ディレイタイマ61は、電源遮断の信号を受けると、計時を開始する。そして、予め設定されている待ち時間Taに達すると、主電源スイッチ60を介して露光装置全体の主電源を落とす(ステップ113)。これにより、露光装置全体のシャットダウンシーケンスが完了する。
ところで、上述した電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスと並行して、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)では、内部タイマ75(または内部タイマ76)を用いて独自の電源遮断シーケンスを実行する。すなわち、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)は、ステップ203において、エラーが解除(オペレータによる解除)されたかどうかを調べた後、ステップ204において、内部タイマ75(または76)で計測されている時間が予め定められている待ち時間Tc(例えば5〜15分程度)に達したかどうかを調べる。この空調系制御ユニット51及び温調系制御ユニット53に設定される待ち時間Tcは、上述したシャットダウンシーケンスに用いられる内部タイマ74に設定される待ち時間Tbよりも長い時間(Tc>Tb)に設定される。待ち時間Tcに達するまでステップ203及び204が繰り返され、その途中にエラーが解除された場合には、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)は、内部タイマ75(または76)によるカウントを停止する。一方、ステップ204において、エラーが解除されることなく、内部タイマ75(または76)で計測されている時間が待ち時間Tcに達したとき(タイムアウトしたとき)には、空調系制御ユニット51(または温調系制御ユニット53)は、ディレイタイマ61に電源遮断の信号を供給する(ステップ205)。上述したように、ディレイタイマ61は、電源遮断の信号を受けると、計時を開始する。そして、予め設定されている待ち時間Taに達すると、主電源スイッチ60を介して露光装置全体の主電源を落とす(ステップ206)。
空調系制御ユニット51または温調系制御ユニット53による電源遮断シーケンスは、上述した電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスが正常に実行された場合には、途中で主電源が遮断されるため、その時点で終了する。一方、ホストコンピュータEMSが停止したり、タスクが起動されていなかったり、あるいはハング状態となったりして、上述したシャットダウンシーケンスが完了されない場合には、内部タイマ75または内部タイマ76の待ち時間Tcの経過後、強制的に露光装置全体の主電源を落とす。
上述のように、本実施例によれば、空調装置50または温調装置52に回復不能なエラーが発生した場合、主電源を遮断するシーケンス(電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンス、空調系制御ユニット51または温調系制御ユニット53による電源遮断シーケンス)が起動し、このシーケンスに基づいて、露光装置のシャットダウンが実行される。上述したように、制御ユニット54〜56や露光本体部STPには多くの発熱部品が備えられており、空調装置50や温調装置52による温度制御が不十分になると、露光本体部STPの温度が大きく上昇する恐れがある。しかしながら、本実施例では、空調または温調のエラーが発生した際に主電源を落とすことにより、それらの発熱部品への電源の供給を停止して熱の発生を完全に抑える。その結果、露光本体部STPの光学素子等の部品に対して、熱による影響を確実に抑制することができる。
また、本実施例では、報知器73等により、空調装置50や温調装置52のエラーを報知し、内部タイマ74に設定される時間Tbを経過させる間、オペレータによるエラー解除・エラー回復を待つ。この場合、空調や温調のエラーが発生してから、チャンバ11〜16内や露光本体部STPの温度上昇が問題となるまでにはしばらく時間がかかると考えられる。従って、それまでの間にエラー解除及びエラー回復することにより、不要な電源遮断を避け、スループットの低下を抑制することができる。
さらに、主電源を急に落とすと、露光本体部STPにおける機構部で損傷や破損が生じる恐れがある。しかしながら、上述した電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスでは、制御ユニット54〜56の動作を停止させてから、主電源を落とすため、これらの心配がない。また、主電源スイッチ60に設けたディレイタイマ61により、制御ユニット54〜56の動作を停止させるまでの時間をタイムカウントするので、主電源を落とすまでの時間を確実に経過させることができる。
また、本実施例では、空調装置50及び温調装置52でエラーが発生すると、電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスと並行して、空調系制御ユニット51または温調系制御ユニット53自身により電源遮断シーケンスを実行して、強制的に電源を遮断する。そのため、ホストコンピュータEMSが起動されていなかったり、該当するソフトウェアが動作していなかったり、ホストコンピュータ側EMS側で何らかのトラブルが起こり、主電源を落とすことができない事態に陥った場合にも、ホストコンピュータEMSとは独立した上記電源遮断シーケンスを実行することにより、確実に主電源を落とすことができる。
図4は、本発明に係る露光装置におけるシステム構成の他の例を示している。
この実施例では、ホストコンピュータEMS内に、露光本体部STPの動作状態を記憶するための、メモリ等からなる記憶装置80が設けられている。この図4の露光装置において、他の部分の構成は図1に示したものと同様であるため、図1と同様の符号を付して、その説明を省略する。
本実施例では、システム制御装置70は、空調装置50(または温調装置52)のエラーを認識すると、電源遮断装置71を起動するとともに、その時点における露光本体部STPの動作状態(エラーが発生するまでの実行状態、履歴シーケンス)を記憶装置80に記憶する。その後、電源遮断装置71によるシャットダウンシーケンスが実行され、露光装置の主電源が遮断される。そして、次の電源投入時、記憶装置80から先ず回復不能エラーがあったことをオペレータに通知し、その後、記憶装置80に記憶された動作状態(履歴シーケンス)に従って、オペレータの入力なしに制御ユニット54〜56の動作を制御して、前回のエラー発生の段階まで、シーケンスを自動的に実行させる。これにより、露光本体部STPの動作状態がエラー発生の段階まで速やかに戻り、スループットの向上が可能となる。
なお、上述した実施例において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲においてプロセス条件や設計要求等に基づき種々変更可能である。本発明は、例えば以下のような変更をも含むものとする。
例えば、上述した実施例では、空調系または温調系にエラーが発生した際に遮断する電源を「主電源」としているが、遮断する電源はこれに限定されない。すなわち、制御系等の発熱部品を多く備える部位に対する電源の供給が遮断されればよい。
また、上述して実施例では、空調系(図1に示す空調装置50)または温調系(温調装置52)におけるエラーの発生を前提として説明を行っているが、本発明はこの前提に限定されるものではない。すなわち、上述した制御系(ステージ制御ユニット54,照明系制御ユニット55,搬送系制御ユニット56)等の電源を遮断する前に、空調系または温調系の電源を遮断すると、その制御系等から発生する熱によって装置性能(特に照明系または投影光学系の光学特性等)が低下し得る。そこで、空調系または温調系の電源を遮断するのに先立ち、装置性能の低下等の要因となる制御系(制御ユニット54〜56)等の電源を、本発明の原理を適用して遮断することが望ましい。
なお、空調系または温調系の電源は、上述した制御系の電源とほぼ同時に遮断してもよい(すなわち、上述した待ち時間をTc≒Tbとしてもよい)。さらに、上述した発熱部材による露光本体部STPの光学素子等への影響が許容範囲内に収まる所定時間だけ、上述した制御系の電源の遮断よりも早く空調系または温調系の電源を遮断してもよい(すなわち、上述した待ち時間をTc<Tbとしてもよい)。また、空調系または温調系の電源を遮断するタイミングは、上述した制御系の電源遮断後における発熱部材の余熱等を考慮して決定することが好ましい。
さらに、上述した実施例では、チャンバ(図1に示すチャンバ11〜16)の空調系(空調装置50)または温調系(温調装置52)について説明したが、露光ビームの光路の少なくとも一部、例えば照明系と投影光学系とがそれぞれ不活性ガス等でパージされる露光装置では、上述した制御系(ステージ制御ユニット54,照明系制御ユニット55,搬送系制御ユニット56)等の電源を遮断する前に、その不活性ガスを供給する気体供給装置の電源を遮断すると、上述と同様の問題が生じ得る。そこで、その気体供給装置の電源を遮断するのに先立ち、上述した制御系(制御ユニット54〜56)等の電源を、本発明の原理を適用して遮断することが望ましい。なお、気体供給装置で何らかのエラーが発生して上述した光路のパージ条件を維持できなくなるときは、上述した実施例をそのまま適用することが好ましい。また、気体供給装置は、例えば、露光ビームの光路に不活性ガス(窒素、ヘリウム等)を供給する気体供給系と、その不活性ガスの供給条件(温度、圧力、湿度等)を調整する調整系とを含み、気体供給系と調整系との少なくとも一方でエラーが発生した場合に、その電源の遮断に先立って上述した制御系等の電源を遮断するような構成とすることが望ましい。このように、空調系、温調系のほか、上記気体供給装置等、チャンバ(パージ空間を含む)内の環境を制御する制御系(第1制御系)の電源を遮断するのに先立ち、露光本体部の動作を制御する制御系(第2制御系)の電源を遮断することにより、露光装置の装置性能(光学特性等)の低下を抑制することができる。
なお、上述した実施例では空調系及び温調系をそれぞれ露光本体部STPに隣接して配置するものとしたが、空調系及び温調系はそれぞれその少なくとも一部が、露光装置が設置されるクリーンルームとは別の空間、例えばクリーンルームの床下の空間等に配置されていてもよい。
また、本発明が適用される露光装置における露光方式は、露光用照明ビームに対してマスク(レチクル)と基板(ウエハ)とをそれぞれ相対移動する走査露光方式(例えば、ステップ・アンド・スキャン方式等)に限られるものではなく、マスクと基板とをほぼ静止させた状態でマスクのパターンを基板上に転写する静止露光方式、例えばステップ・アンド・リピート方式等でもよい。さらに、基板上で周辺部が重なる複数のショット領域にそれぞれパターンを転写するステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置等に対しても、本発明を適用することができる。また、投影光学系PLは、縮小系、等倍系、及び拡大系のいずれでもよいし、屈折系、反射屈折系、及び反射系のいずれでもよい。さらに、投影光学系を用いない、例えばプロキシミティ方式の露光装置等に対しても、本発明を適用できる。
また、本発明が適用される露光装置の露光用照明光としてg線、i線、KrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、F2レーザ光、及びAr2レーザ光等の紫外光だけでなく、例えばEUV光、X線、あるいは電子線やイオンビーム等の荷電粒子線等を用いてもよい。さらに、露光用光源には、水銀ランプやエキシマレーザだけでなく、YAGレーザまたは半導体レーザ等の高調波発生装置、SOR、レーザプラズマ光源、電子銃等を用いてもよい。
また、本発明が適用される露光装置は、半導体デバイス製造用に限られるものではなく、液晶表示素子、ディスプレイ装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン、及びDNAチップ等のマイクロデバイス(電子デバイス)製造用、露光装置で用いられるフォトマスクやレチクルの製造用等の露光装置であってもよい。
また、本発明は、露光装置だけでなく、デバイス製造工程で使用される他の製造装置(検査装置等を含む)に対しても適用することができる。
また、上述したウエハステージやレチクルステージにリニアモータを用いる場合には、エアベアリングを用いたエア浮上型及びローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもよい。さらに、ステージの駆動装置として平面モータを用いる場合には、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニットのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットの他方をステージの移動面側(定盤、ベース)に設ければよい。
また、ウエハステージの移動により発生する反力を、特開平8−166475号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。さらに、レチクルステージの移動により発生する反力を、特開平8−330224号公報に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光装置においても適用可能である。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するため、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程には、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
また、半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行う工程、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作する工程、シリコン材料からウエハを製造する工程、上述した露光装置によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理工程、デバイス組み立て工程(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査工程等を経て製造される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係る露光装置のシステム構成の一例を示す図である。
図2は、本発明に係る露光装置の全体構成の一例を示す外観斜視図である。
図3は、本発明に係る露光方法における動作の一例を示すフローチャートである。
図4は、本発明に係る露光装置のシステム構成の他の例を示す図である。
【0004】
御をも含む。
また、上記露光方法は、マスクパターンを感光基板上に露光する露光本体部(STP)と、露光本体部(STP)の動作を制御する制御系(53〜56)とを備える露光装置において、露光本体部(STP)が収容されるチャンバ(11〜16)内を空調する空調系(50)と、露光本体部(STP)を温調する温調系(52)とのうちの少なくとも一つを備え、空調系(50)または温調系(52)にエラー(例えば回復不能なエラー)が発生した際に、露光本体部(STP)及び制御系(53〜56)の電源を遮断する電源遮断系を備えることを特徴とする露光装置によって実施することができる。
また、上記の露光装置を用いてデバイスパターンを、物体上に形成される感光層に転写する工程を含むデバイス製造方法も、本発明に含まれる。
また、上記露光方法において、エラーが発生してから所定時間が経過した後に空調系または温調系の電源を遮断するとともに、空調系または温調系の電源の遮断による露光本体部への影響が許容範囲内となるタイミングで制御系の電源を遮断してもよい。
この場合、例えば、エラーが発生してから露光本体部の動作を停止させるための猶予時間が経過した後に制御系の電源が遮断されるとともに、制御系の電源の遮断とほぼ同時あるいは遮断後に、空調系または温調系の電源が遮断される。さらに、猶予時間の計時は、例えば、エラーが発生してから第1の待ち時間が経過した後に開始される。
また、電源遮断系が露光本体部の主電源を遮断することで制御系の電源が遮断されるときには、制御系の電源の遮断と同時に空調系または温調系の電源が遮断される。この場合、猶予期間が経過しても主電源の遮断が行われないときには、所定時間が経過した後に主電源が遮断されることにより、空調系または記温調系の電源が遮断されると同時に制御系の電源が遮断される。
上記所定時間は、例えば、エラーの発生後に設定される第2の待ち時間を含む。第2の待ち時間を第1の待ち時間よりも長く設定してもよい。
上記電源の遮断は、露光装置の電源遮断系により行われる。電源遮断系による第2制御系の電源の遮断前に、露光本体部の動作を停止させるための猶予時間を設定してもよい。
図面の簡単な説明
図1は、本発明に係る露光装置のシステム構成の一例を示す図である。
図2は、本発明に係る露光装置の全体構成の一例を示す外観斜視図である。
図3は、本発明に係る露光方法における動作の一例を示すフローチャートである。
図4は、本発明に係る露光装置のシステム構成の他の例を示す図である。
好ましい実施様態
以下、本発明に係る露光方法及び露光装置の一実施例について、図面を参照して説明する。
図2は、本実施例に用いられる露光装置10の全体構成を示す外観斜視図である。まず、図2を参照して露光装置10の構成について以下説明する。
露光装置10は、図示は省略するが、露光処理を行う装置本体(本例では、照明系、投影光学系、マスクステージ、ウエハステージ、及びアライメント系等を含む)、露光対象としてのウエハ(感光基板)を搬送するウエハ搬送系、転写すべきパターンが形成されたマスク(レチクルを含む。以下「レチクル」と称する)を搬送するレチクル搬送系、チャンバ内の環境(例えば温度等)の制御及び浄化
御をも含む。
また、上記露光方法は、マスクパターンを感光基板上に露光する露光本体部(STP)と、露光本体部(STP)の動作を制御する制御系(53〜56)とを備える露光装置において、露光本体部(STP)が収容されるチャンバ(11〜16)内を空調する空調系(50)と、露光本体部(STP)を温調する温調系(52)とのうちの少なくとも一つを備え、空調系(50)または温調系(52)にエラー(例えば回復不能なエラー)が発生した際に、露光本体部(STP)及び制御系(53〜56)の電源を遮断する電源遮断系を備えることを特徴とする露光装置によって実施することができる。
また、上記の露光装置を用いてデバイスパターンを、物体上に形成される感光層に転写する工程を含むデバイス製造方法も、本発明に含まれる。
また、上記露光方法において、エラーが発生してから所定時間が経過した後に空調系または温調系の電源を遮断するとともに、空調系または温調系の電源の遮断による露光本体部への影響が許容範囲内となるタイミングで制御系の電源を遮断してもよい。
この場合、例えば、エラーが発生してから露光本体部の動作を停止させるための猶予時間が経過した後に制御系の電源が遮断されるとともに、制御系の電源の遮断とほぼ同時あるいは遮断後に、空調系または温調系の電源が遮断される。さらに、猶予時間の計時は、例えば、エラーが発生してから第1の待ち時間が経過した後に開始される。
また、電源遮断系が露光本体部の主電源を遮断することで制御系の電源が遮断されるときには、制御系の電源の遮断と同時に空調系または温調系の電源が遮断される。この場合、猶予期間が経過しても主電源の遮断が行われないときには、所定時間が経過した後に主電源が遮断されることにより、空調系または記温調系の電源が遮断されると同時に制御系の電源が遮断される。
上記所定時間は、例えば、エラーの発生後に設定される第2の待ち時間を含む。第2の待ち時間を第1の待ち時間よりも長く設定してもよい。
上記電源の遮断は、露光装置の電源遮断系により行われる。電源遮断系による第2制御系の電源の遮断前に、露光本体部の動作を停止させるための猶予時間を設定してもよい。
図面の簡単な説明
図1は、本発明に係る露光装置のシステム構成の一例を示す図である。
図2は、本発明に係る露光装置の全体構成の一例を示す外観斜視図である。
図3は、本発明に係る露光方法における動作の一例を示すフローチャートである。
図4は、本発明に係る露光装置のシステム構成の他の例を示す図である。
好ましい実施様態
以下、本発明に係る露光方法及び露光装置の一実施例について、図面を参照して説明する。
図2は、本実施例に用いられる露光装置10の全体構成を示す外観斜視図である。まず、図2を参照して露光装置10の構成について以下説明する。
露光装置10は、図示は省略するが、露光処理を行う装置本体(本例では、照明系、投影光学系、マスクステージ、ウエハステージ、及びアライメント系等を含む)、露光対象としてのウエハ(感光基板)を搬送するウエハ搬送系、転写すべきパターンが形成されたマスク(レチクルを含む。以下「レチクル」と称する)を搬送するレチクル搬送系、チャンバ内の環境(例えば温度等)の制御及び浄化
Claims (19)
- 露光本体部にてマスクパターンを感光基板上に露光する露光方法において、
前記露光本体部が収容されるチャンバ内を空調する空調系または前記露光本体部を温調する温調系にエラーが発生した際に、前記露光本体部を制御する制御系の電源を遮断する露光方法。 - 前記空調系または前記温調系にエラーが発生してから、所定の時間が経過した後に、前記電源を遮断する請求項1に記載の露光方法。
- 前記所定の時間が、前記露光本体部の動作を停止させるための時間を含む請求項2に記載の露光方法。
- 前記所定の時間が、前記空調系または前記温調系にエラーが発生した際に、前記エラーを報知してから該エラーに対する指示を待つ待ち時間を含む請求項2に記載の露光方法。
- 前記待ち時間の経過後に、前記電源を強制的に遮断する請求項4に記載の露光方法。
- 前記電源を遮断する前に、前記空調系または前記温調系にエラーが発生した際における前記露光本体部の動作状態を記憶する請求項1に記載の露光方法。
- 前記制御系の電源を遮断した後に、前記空調系または前記温調系の電源を遮断する請求項1に記載の露光方法。
- チャンバ内に少なくとも一部が収納される露光本体部にて、マスクを介して照射された照明光により基板を露光する方法において、
前記チャンバ内の環境を制御する第1制御系の電源を遮断するのに先立ち、前記露光本体部の動作を制御する第2制御系の電源を遮断する露光方法。 - マスクパターンを感光基板上に露光する露光本体部と、この露光本体部の動作を制御する制御系とを備える露光装置において、
前記露光本体部が収容されるチャンバ内を空調する空調系と、前記露光本体部を温調する温調系とのうちの少なくとも一つを備え、
前記空調系または前記温調系にエラーが発生した際に、前記制御系の電源を遮断する電源遮断系を備える露光装置。 - 前記電源遮断系が、露光装置全体の主電源を遮断する請求項9に記載の露光装置。
- 前記電源遮断系が、前記空調系または前記温調系にエラーが発生してから、前記電源を遮断するまでに所定の時間を経過させるタイマを有する請求項9に記載の露光装置。
- 前記タイマが、前記露光本体部の動作を停止させるための時間を経過させる第1タイマを含む請求項11に記載の露光装置。
- 前記電源遮断系が、前記空調系または前記温調系にエラーが発生した際に、前記エラーを報知する報知装置を有し、前記タイマが、前記エラーを報知してから前記エラーに対する指示を待つ待ち時間を経過させる第2タイマを含む請求項11に記載の露光装置。
- 前記タイマが、前記第2タイマによる待ち時間の経過後、前記電源を強制的に遮断させる第3タイマを含む請求項13に記載の露光装置。
- 前記空調系または前記温調系にエラーが発生した際における前記露光本体部の動作状態を記憶する記憶装置を有する請求項9に記載の露光装置。
- 前記電源遮断系が、前記制御系の電源を遮断した後に、前記空調系または前記温調系の電源を遮断する請求項9に記載の露光装置。
- チャンバ内に少なくとも一部が収納される露光本体部にて、マスクを介して照射された照明光により基板を露光する装置において、
前記チャンバ内の環境を制御する第1制御系と、
前記露光本体部の動作を制御する第2制御系と、
前記第1制御系の電源を遮断するのに先立ち、前記第2制御系の電源を遮断する電源遮断系とを備える露光装置。 - 前記第1制御系が、前記チャンバの少なくとも一部に気体を供給する気体供給系と、前記気体の供給条件を調整する調整系とを含む請求項17に記載の露光装置。
- 請求項9または17に記載の露光装置を用いてデバイスパターンを、物体上に形成される感光層に転写する工程を含むデバイス製造方法。
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