JPS648757B2 - - Google Patents

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JPS648757B2
JPS648757B2 JP55037826A JP3782680A JPS648757B2 JP S648757 B2 JPS648757 B2 JP S648757B2 JP 55037826 A JP55037826 A JP 55037826A JP 3782680 A JP3782680 A JP 3782680A JP S648757 B2 JPS648757 B2 JP S648757B2
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dyeing
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Harukuni Kishioka
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NIPPON SENKA KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、セルロース製品、蛋白質製品及び合
成ポリアミド製品を反応性染料で染色する方法に
関し、その目的とする所は、染色された製品の染
着濃度(染料利用率)及び染色堅牢度(耐洗濯、
耐汗、耐水等)を向上させる所にある。 反応性染料とは、繊維の水酸基又はアミノ基と
共有結合し得る反応基を持つ染料であり、該染料
を用いて繊維を染色する場合、通常用いられる染
料の約50〜80%が繊維と強固に結合されるにとど
まり、約10〜20%は未反応のまま又は加水分解さ
れた状態で繊維上に残留し、他は全く利用される
ことなく、染浴中に遊離の状態で残存する。上記
繊維上に残留した染料は、例えば繊維がセルロー
スの場合、直接染料として挙動し水素結合、フア
ンデルワールス結合等の弱い結合により、また繊
維が蛋白質や合成ポリアミドの場合、酸性染料と
して挙動しイオン結合、水素結合、フアンデルワ
ールス結合等の弱い結合により、繊維上に吸着保
持されるが、之等弱い結合により繊維上に吸着さ
れた染料は、比較的容易に繊維より脱落し、従つ
て反応性染料特有の共有結合に基づく極めて優れ
た染色堅牢性を不良とする原因となる。従つて従
来上記反応性染料を用いる染色に当つては、染色
後共有結合に基づくことなく繊維上に残留する上
記未反応染料やその加水分解等を除去するための
処理例えば100℃前後の高温下に界面活性剤等の
洗剤を用いて被染物を充分に洗浄する処理(高温
洗浄処理)が必須不可欠とされている。しかしな
がらこの処理によつても実質的にすべての未反応
染料等を除去することは極めて困難であり、実際
の被染物製品の堅牢性は未た満足できるものでは
なく、尚改善の余地がある。しかも上記高温洗浄
処理は、未反応染料等を洗浄除去するための処理
であり、事実通常行なわれている該処理によれば
用いた染料の約10〜20%もの染料が洗浄除去され
ており、その損失自体極めて重大であり、また該
処理による染料利用率(染着濃度)の低下も亦重
大な弊害となる。更に上記処理は高温を要するた
め、エネルギー的にも不経済である。 また従来より一般に直接染料によるセルロース
繊維の染色に当り、染色後カチオン系フイツクス
剤用いて後処理してその染色堅牢度を向上させる
ことが行なわれており、ある種のフイツクス剤が
上記反応性染料による染色の場合にも染色堅牢度
の向上に役立つことが報告されている。しかしな
がら報告されたフイツクス剤は、いずれも染料ア
ニオンとイオン結合してこれを繊維上に固着させ
る作用が期待されるのみで、その結合自体尚反応
性染料に認められる共有結合ほど強固なものでは
なく、該フイツクス剤によつても尚染色堅牢性を
充分に向上できるとは言い難い。勿論之等は反応
性染料によるセルロース繊維の染色工程に引き続
く高温洗浄処理によつて尚除去しきれない若干に
未反応染料等を繊維上に固着させるに用いられる
のみで、上記繊維上に付着存在する未反応染料ま
でも有効に且つ強固に固着させ得るものとは考え
られない。しかも上記公知のフイツクス剤は、そ
のイオン結合を利用するために、例えば絹、羊毛
等の蛋白質製品やナイロン等の合成ポリアミド製
品に対しては、殆んど効果はなく、実用できな
い。 本発明者らは、上記現状に鑑み、セルロース製
品は勿論のこと蛋白質製品及び合成ポリアミド製
品を染料性染料で染色する際、従来得られる製品
の染色堅牢性の面より必須不可欠とされていた染
色工程に引き続く高温洗浄処理を行なうことな
く、むしろ該処理によつて従来洗浄除去されてい
た共有結合以外の結合により製品上に付着存在す
る未反応染料までも有効に利用し、これを製品上
に化学的に強固に固着させ、より濃色且つ堅牢に
染色する方法を提供することを目的として種々研
究を重ねてきた。その結果下記特定の水溶性ポリ
マーを用いる時には、該ポリマー中に存在する脂
肪族第二級アミノ基が、製品上の多数の反応性染
料分子の反応基と化学的に反応して見掛上共有結
合により結合された高分子の染料が生成し、これ
が製品上に強固に固着した反応性染料層を構成
し、かくして極めて濃色にしかも卓越した染色堅
牢性を具備する被染物が収得できることを見い出
した。本発明は斯かる知見に基づいて完成された
ものである。 即ち本発明は、セルロース製品、蛋白質製品及
び合成ポリアミド製品を反応性染料で染色し、30
〜80℃の低温で洗浄して、製品に共有結合した反
応性染料とともに製品に共有結合以外の結合をし
た反応性染料を残存させ、次いで製品の上に共有
結合した反応性染料及び共有結合以外の結合をし
た反応性染料を、 (イ) 一般式 〔式中R1及びR2は同一又は相異なつて水素原
子又はメチル基を示す。HXは有機酸又は無機
酸を示す。〕 で表わされる繰返しモノマー単位から成る重合
体、 (ロ) 上記一般式〔〕で表わされる繰返しモノマ
ー単位及び該単位となるモノマーに対し1/2モ
ルまでの量で配合された該モノマーと共重合可
能な他のモノマーの単位から成る共重合体、及
び (ハ) ポリエチレンイミン又はその塩 から選択され且つ1万以下の分子量を有する水溶
性ポリマーと反応させて上記製品の染着濃度及び
染色堅牢度を向上させることを特徴とする染色方
法に係る。 本発明方法においては、まずセルロース製品、
蛋白質製品及び合成ポリアミド製品を反応性染料
により染色する。ここで染色され得る製品として
は、織布、系等の繊維類に限らず、例えば皮革等
であつてもよい。また反応性染料としては、公知
の各種のものをいずれも使用できるが、殊にアミ
ノ基又は水酸基と反応し得る反応基を2個以上有
する染料が好ましい。該染料としては代表的には
例えば反応基として、ジクロルトリアジニル基、
ジクロルキノキザリン基、トリクロルピリミジン
基、モノクロルジフルオロピリミジン基等を有す
るものを例示できるが、その他にビニルスルフオ
ニル基、モノクロルトリアジニル基、クロルアセ
チル基、ビニルスルフオニル・N−メチルタウリ
ン、α−ブロモアクロイルアミノ基、アクリロイ
ルアミノ基等を有する染料も略々同様に有効に利
用できる。上記染色は常法に従い浸染パツド法、
バツチ法、連続染色法、捺染法等の各種の方法に
よればよく、染色条件も常法に従えばよい。 本発明では上記染色工程に引き続き低温洗浄を
行なう。これは単に染色液より被染物を取り出す
際、被染物と共に取り出される染色液中の遊離の
染料即ち繊維等の製品上に何ら吸着も結合もして
いない染料を洗浄することを意味し、従来行なわ
れている如き製品上に物理的吸着やイオン結合等
により結合し、被染物の堅牢性を低下させる染料
の洗浄除去とは本質的に異なる。この処理は、通
常好ましくは約30〜80℃の比較的低温下に、必要
に応じて界面活性剤を用い、通常2〜10分程度で
行なわれる。殊に本発明では、この処理によつて
上記遊離の染料のみを洗浄除去し、その他の製品
上に何らかのかたちで付着存在する染料は、でき
るだけ残留させることが重要であり、この処理に
引き続く水溶性ポリマーによる処理によつて、上
記残留させた染料を有効に且つ強固に製品上に固
着させるのである。上記低温洗浄処理は、それ自
体極めて簡単なものであり、エネルギーの節約を
も可能とする利点がある。 本発明においては次いで上記低温洗浄後被染物
を上記(イ)〜(ハ)から選択され且つ1万以下の分子量
を有する水溶性ポリマーを用いて処理し、被染物
上の染料と該ポリマーとを反応させる。ここで用
いられる各水溶性ポリマーの分子量は、セフアデ
ツクスG−100(フアルマシア・フアインケミカル
ズ社製、スウエーデン)を充填剤として用いたゲ
ル過法で測定されたものであり、約1万以下で
あることが重要であり、これが約1万以上のもの
は、本発明所期の効果を奏し難くなる。特に好ま
しいポリマーの分子量は500〜5000程度である。 上記水溶性ポリマー中(イ)に示される重合体は、
例えば一般式 〔式中R1、R2及びHXは上記に同じ〕で表わされ
る化合物をラジカル重合触媒を用いて環化重合さ
せることにより製造できる。この際の重合方法は
公知の方法に従えばよい。ラジカル重合触媒とし
ては例えば過硫酸アンモン、過酸化水素、ベンゾ
イルパーオキサイド、第3級ブチルハイドロパー
オキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、クメ
ンハイドロパーオキサイド等を例示できる。溶媒
としては水或いはメタノール、エタノール、イソ
プロパノール、n−プロパノール、ホルムアミ
ド、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、アセト
ニトリル、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒を
例示し得る。また重合反応は例えば一般式〔〕
の化合物100重量部を溶媒20〜100重量部に溶解し
ラジカル重合触媒0.05〜10重量部を加え、必要に
応じ酸性亜硫酸ソーダ、硫酸第1鉄、硫酸銅等の
還元剤を0.01〜5重量部併用して、行ない得る。
重合温度は通常70〜110℃、重合時間は通常10〜
50時間程度とするのが好ましく重合反応は有利に
は窒素ガスを吹き込みながら行なわれる。 上記水溶性ポリマー中(ロ)に示される共重合体に
おける共重合体可能な他のモノマー単位として
は、代表的には、式 −SO2− 〔〕 で表わされる単位、一般式 〔式中R1及びR2は上記に同じ。Yはハロゲン原
子を示す〕で表わされる単位及びアクリル系モノ
マー単位を例示できる。上記式〔〕で表わされ
る単位を共重合体中に導入するに当つては、例え
ば前記一般式〔〕で表わされる化合物の環化重
合反応系内に亜硫酸ガスを吹込みつつ反応を行な
わせればよく、上記一般式〔〕で表わされる単
位を導入するに当つては、前記一般式〔〕で表
わされる化合物の環化重合反応系内に、下記一般
〔式中R1、R2及びYは上記に同じ〕で表わされ
る化合物をコーモノマーとして存在させればよ
く、同様にアクリル系モノマー単位を導入する場
合にはコーモノマーとして、アクリル酸、メタク
リル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、ア
クリル酸又はメタクリル酸のアルカリ金属もしく
はアンモニウム塩、アクリル酸又はメタクリル酸
の低級アルキルエステル、第3級もしくは第4級
アミノ置換低級アルキルエステル、第3級もしく
は第4級アミノ及びヒドロキシ置換低級アルキル
エステル等を存在させればよい。上記アクリル系
モノマーを用いて導入される単位のうち特に好ま
しい単位は、下記式〔〕で表わされる。 〔式中R3はH又はCH3を、YはNH2、OH、
ONa、OK、ONH4、OCH3、OC2H5、OC2H4N
(CN32、OC2H4N(C2H52、OC2H4N(CH33
Cl 、OC2H4N(CH3)(C2H52・Cl 、
OCH2CH(OH)CH2N(CH32、又はOCH2CH
(OH)CH2N(CH33・Cl を示す〕 之等共重合体の製造条件は、上記(イ)に示される
単独重合体のそれに準じればよく、共重合可能な
モノマーは、上記一般式〔〕で表わされる化合
物に対し1/2モルまでの量で配合でき、かくして
得られる共重合体は、前記(イ)に示される単独重合
体と略々同等の作用効果を発揮できる。 また前記(ハ)に示されるポリエチレンイミン又は
その塩としては公知の各種方法に従い製造される
ものをいずれも使用でき、上記塩も亦公知の塩酸
塩、硫酸塩等の無機塩であつても酢酸塩等の有機
酸塩であつてもよい。 本発明の上記(イ)〜(ハ)から選択され且つ1万以下
の分子量を有する水溶性ポリマーによる処理即ち
該ポリマーと反応性染料との反応は、例えば上記
水溶性ポリマーを、繊維に対し約0.2〜2.0重量%
溶解させた水溶液中に、処理すべき染色物を適当
時間浸漬することにより行ない得る。上記水溶液
のPHは通常6〜10好ましくは7〜10の範囲とする
のがよい。水溶性ポリマー自体ほぼ中性であるた
め特に必要はないが、例えばソーダ灰、酢酸ソー
ダ、重炭酸ソーダ、リン酸ソーダ等のPH調節剤を
上記水溶液に添加することも可能である。また上
記処理浴の浴比は通常1:10〜20とすればよく、
処理温度は約30℃以上約100℃までとするのがよ
く、処理時間は通常5〜30分程度でよい。また上
記処理は例えば水溶性ポリマー約0.2〜2.0重量%
及び必要に応じ繊維加工樹脂及び/又は螢光染料
を含有し、所定のPH値を有する溶液を調製し、こ
れにより処理すべき染色物をパツド処理すること
によつても実施できる。上記処理により製品上に
付着存在する反応性染料の反応基と上記水溶性ポ
リマーの脂肪族第二級アミノ基とが共有結合によ
り強固に結合し、かくして従来高温洗浄処理によ
り除去されていた未反応染料をも有効に且つ強固
に製品上に結合せしめ、染着濃度及び染色堅牢度
の顕著に向上された染色物を収得できる。 本発明では上記水溶性ポリマーによる処理後、
必要に応じて水洗後乾燥することによつて、目的
とする染色物を得ることができ、これは更に必要
に応じて熱処理又は蒸気処理することもできる。
上記乾燥は、通常約100〜120℃下に2〜10分間で
行なうことができ、熱処理は通常約130〜180℃下
に1〜5分間で、また蒸気処理は通常約100〜170
℃下に1〜5分間で夫々行なうことができる。 以下本発明を更に詳しく説明するため、本発明
に用いる水溶性ポリマーの合成例を参考例として
掲げ、次いで実施例を掲げる。 参考例 1 撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、ガス導入
管及び温度計を備えた反応容器中に、ジアリルア
ミン塩酸塩100gと水40gを入れ撹拌して均一に
溶解させる。ガス導入管から窒素ガスを吹き込み
ながら、内温を80℃まで上昇させ、撹拌下に、第
3級ブチルハイドロパーオキサイドの80%ブタノ
ール溶液2gを1時間で滴下する。反応は発熱で
内温は90℃まで上昇する。滴下終了後90℃で撹拌
を続けると淡褐色の粘稠液が得られる。コロイド
滴定法により測定した重合率は90%であつた。上
記ポリマーの0.1規定塩化カリ溶液中で求めた極
限粘度は30℃で0.13であつた。またこのポリマー
の分子量分布をセフアデツクスG−50(フアルマ
シアフアインケミカルズ社製、スウエーデン)を
充填剤とするゲルロ過法にて測定したところ、大
部分は分子量1000〜4000の範囲にあつた。 参考例 2 撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、ガス導入
管、温度計を備えた反応容器中にジアリルアミン
塩酸塩135gと水250gを入れ撹拌して均一に溶解
させる。内温を50℃まで上昇させ亜硫酸ガスを約
15分間で吹込んでから、過硫酸安モン10%水溶液
50gを1時間かけて滴下する。この間も、継続し
て亜硫酸ガスを吹込む。約2時間で64gの亜硫酸
ガスを吹込んでから、50℃で10時間撹拌反応を続
けた後、遊離の亜硫酸ガスを除去するために、窒
素ガスを吹込む。かくして淡黄色の少し粘性のあ
る透明液が得られる。コロイド滴定により測定し
た重合収率は、92%であつた。得られたポリマー
の0.1規定塩化カリ溶液中で求めた極限粘度は、
30℃で0.15であつた。またこのポリマーの分子量
分布をゲルロ過法で求めたところ大部分は1500〜
5000の範囲にあつた。 参考例 3 撹拌装置、還流冷却管、定量ポンプ、ガス導入
管、温度計を備えた反応容器中にジアリルアミン
塩酸塩135gと水100gを入れ撹拌して均一に溶解
させる。次に窒素ガスを吹込みながら内温を50℃
まで上昇させ過硫酸安モン20%水溶液20mlを毎分
0.2mlの速度で添加する。添加開始5分後、アク
リルアミド20%水溶液180gを、3時間かけて
徐々に滴下する。反応は発熱であり反応液の温度
を55℃に上昇させ、アクリルアミドの滴下が終る
まで同温度を保持する。そのまま10時間撹拌反応
を続けると黄色透明粘性液が得られる。コロイド
滴定により測定した重合収率は75%であつた。得
られたポリマーの0.1規定塩化カリ水溶液中で求
めた極限粘度は30℃で0.09であつた。またこのポ
リマーの分子量分布をゲルロ過法で測定したとこ
ろ、大部分は500〜2500の範囲にあつた。 参考例 4 撹拌装置、還流冷却管、滴下ロート、温度計及
びガス導入管を備えた反応容器中にジアリルアミ
ン塩酸塩135g、ジアリルジメチルアンモニウム
クロライド80g及び水100gを入れ撹拌して均一
に溶解させる。内温を60℃まで上げガス導入管か
ら窒素ガスを吹込ながら撹拌下に滴下ロートより
過硫酸安モン20%水溶液40gを、2時間かけて
徐々に滴下する。滴下終了後24時間60℃で静置重
合を続けると粘稠な淡褐色液体となる。このもの
のコロイド滴定による重合収率は85%であつた。
このポリマーの0.1規定塩化カリ溶液中で求めた
極限粘度は、0.11であつた。たこのポリマーの分
子量分布をゲルロ過法により求めたところ、大部
分1000〜3500の範囲にあつた。 実施例 1 綿ブロード40番を被染布として用い、これを下
記三種の反応性染料の夫々を、繊維重量に対し6
%の濃度で用い、浴比1:20で通常の方法に従い
染色する。 <染料> a:ミカシオン ブリリヤント レツド 8BS
(日本化薬社製) b:ミカシオン ネイビー ブルー RBS(日本
化薬社製) c:レマゾール ブラツクB(ヘキスト社製) d:ミカシオン ブリリヤント レツド 5BS
(日本化薬社製) 上記染色後水洗した布を2分し、一方を常法に
従い0.5g/の洗剤を含有する100℃の熱湯で、
浴比1:200でよく洗浄(高温洗浄処理)し、標
準染色布とする。他方は洗剤を含まない50℃の温
湯で5分間すすいで低温洗浄処理する。 次いで上記低温洗浄処理した染色布を、参考例
1で得た水溶性ポリマー0.5g/及びソーダ灰
0.1g/を含む水溶液中に浴比1:20、温度50
℃で20分間浸漬処理後水洗して本発明処理布を得
る。 かくして得られた標準染色布、低温洗浄処理後
の布及び本発明処理布の夫々につき下記1〜4の
試験を行なう。 (1) 表面沈着濃度の測定 積分球を備えた分光光度計にて、各試験布の
反応率を測定し、クベルカ−ムンク(Kubelka
−Munk)の関数に基づいてK/S値を求め
る。標準染色布につき求められたK/S値を
100とした時の相対値として各試験布の染着濃
度を算出する。 (2) 染料利用率の測定 染浴調製時の染浴中の染料量(I)、染色終了時
の染浴中の残留染料量(R)、高温洗浄処理に
より繊維から脱落した染料量(S1)、低温洗浄
処理により繊維から脱落した染料量(S2)及び
本発明の水溶性ポリマーによる処理時に繊維よ
り脱落した染料量(P)の夫々を、上記分光光
度計により求め之等各値より次式に従い染料利
用率(Y及びYs)を求める。 標準染色布の染料利用率(Ys) =I−R−S1/I×100 本発明処理布の染料利用率(Y) =I−R−S2−P/I×100 (3) 染色堅牢度試験 各試験布を、湿度100%、温度60℃の容器中
に2週間保持したものにつき、下記各染色堅牢
度試験を行なう。 (3‐1) 洗濯に対する染色堅牢度 JIS−L−0844 A−4号(綿ブロードの場
合)又はA−2号(ナイロン、絹、羊毛の場
合)に従い、洗濯試験後の試験液を10%酢酸
を含有するn−プロピルアルコールで2倍に
希釈したものにつき、分光光度計にて各染料
の特定波長における吸光度を測定する。脱落
染料濃度の高い程吸光度は大となる。参照液
として上記で用いる洗濯液を10%酢酸を含有
するn−プロピルアルコールで2倍に希釈し
た液を用いた。測定波長は次の通りである。 染料a……521mμ 染料b……590mμ 染料c……580mμ 染料d……529mμ (3‐2) 汗に対する染色堅牢度 JIS−L−0848 A法に従いアルカリ性汗に
つき行なう。添付白布綿汚染をグレースケー
ルにて判定する。 (3‐3) 水に対する染色堅牢度 JIS−L−0846 B法(16時間法)に従い行
ない、添付白布綿汚染をグレースケールにて
判定する。 上記各試験の結果を使用した各染料毎に下記第
1表〜第4表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 実施例 2〜5 上記実施例1において用いた参考例1で得た水
溶性ポリマーに代え、参考例2〜4で得た夫々の
水溶性ポリマー及び平均分子量4000のポリエチレ
ンイミン塩酸塩のそれぞれ0.5g/を用いる以
外は同様にする。 かくして得られた本発明処理布の夫々につき実
施例1と同一の試験を行なつた所、上記水溶性ポ
リマーの種類及び使用染料の種類にかかわらず、
略々同様の表面染着濃度向上効果、染料利用率向
上効果並びに各種染色堅牢度の改善効果が認めら
れた。 実施例 6 絹羽二重を被染布とし、これを実施例1で用い
た染料aを繊維重量に対し5%の濃度で用いアル
カリ法に従い染色する。即ち硫酸ナトリウム50
g/及び炭酸ソーダ2g/を含有する染浴を
用い浴比1:20、染色温度40〜50℃、染色時間60
分で染色する。染色後水洗した布を2分し、一方
を非イオン活性剤2g/を含む90℃の熱湯で、
浴比1:200で高温洗浄処理し、標準染色布とす
る。他方は活性剤を含まない50℃の温湯で5分間
すすいで低温洗浄し、次いで実施例1と同様に参
考例1で得た水溶性ポリマーで処理して本発明処
理布を得る。 得られた標準染色布、低温洗浄布及び本発明処
理布につき実施例1と同一試験を行なつた結果を
下記第5表に示す。
【表】 実施例 7 実施例6において染料aを染料bに代え且つ参
考例1で得た水溶性ポリマーに代え参考例3で得
た水溶性ポリマーの同量を用いる以外は同様にす
る。得られた結果を下記第6表に示す。
【表】 実施例 8 実施例6において染料aに代え染料cを用い、
且つ参考例1で得た水溶性ポリマーに代え参考例
4で得た水溶性ポリマーの同量を用いる以外は同
様にする。得られた結果を下記第7表に示す。
【表】 実施例 9 参考例2で得た水溶性ポリマーを用い、実施例
6と同様にする。結果を下記第8表に示す。
【表】 実施例 10 2分した羊毛モスリンを被染布として用いこれ
らを実施例1記載の染料a又はbの4%、酢酸安
モン1.5%、氷酢酸3%及び非イオン系活性剤2
%(いずれも対繊維重量%)を含有する染浴に浴
比1:20で浸漬し、45分間で50℃から100℃まで
昇温後同温度で60分間保持して染色する。染色後
一方の羊毛モスリンを取り出し、洗剤を含まない
60℃の温湯で10分間すすいで低温洗浄し、次いで
実施例1と同様にして参考例3で得た水溶性ポリ
マー0.5g/及びノニオン活性剤0.1g/を含
む水溶液で処理して本発明処理布を得る。 他方の羊毛モスリンは、染浴中に浸漬したまま
該浴温を80℃まで降温し、次いで該浴にアンモニ
ア水を加えPHを8.0〜8.6に調節し、20分間強力な
洗浄処理(高温洗浄処理)を施した後、水洗し、
更に酢酸の希薄溶液で酸洗して標準染色布とす
る。 得られた標準染色布、低温洗浄布及び本発明処
理布につき実施例1と同一の試験を行なつた結果
を用いた染料毎に下記第9表及び第10表に示す。
【表】
【表】 実施例 11 実施例10において参考例3で得た水溶性ポリマ
ーに代え、参考例1で得た水溶性ポリマーを用い
る以外は同様にする。染料aを用いた場合の結果
を下記第11表に示す。
【表】 実施例 12 実施例10において、染料として染料dを用い、
且つ参考例3で得た水溶性ポリマーに代え、参考
例2で得た水溶性ポリマーを用い同様にする。結
果を下記第12表に示す。
【表】 実施例 13 染料aを用いて染色したナイロンタフタにつき
実施例1と同様にして、参考例2で得た水溶性ポ
リマー1.0g/及びソーダ灰0.4g/を含む水
溶液(PH約8.0)で処理し、同一に試験に供する。
結果を下記第13表に示す。
【表】 実施例 14 実施例13において染料aに代え染料bを用い、
同様に染色したナイロンタフタを、参考例1のポ
リマー0.5g/及びソーダ灰0.2g/を含む水
溶液で同様に処理する。結果を第14表に示す。
【表】 実施例 15 実施例13において染料aに代え染料dを用お、
また参考例2で得た水溶性ポリマーに代え、平均
分子量4000のポリエチレンイミン塩酸塩0.5g/
を用いる以外は同様にする。結果を下記第15表
に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セルロース製品、蛋白質製品及び合成ポリア
    ミド製品を反応性染料で染色し、30〜80℃の低温
    で洗浄して、製品に共有結合した反応性染料とと
    もに製品に共有結合以外の結合をした反応性染料
    を残存させ、次いで製品の上に共有結合した反応
    性染料及び共有結合以外の結合をした反応性染料
    を、 (イ) 一般式 〔式中1及びR2は同一又は相異なつて水素原子
    又はメチル基を示す。HXは有機酸又は無機酸
    を示す。〕 で表わされる繰返しモノマー単位から成る重合
    体、 (ロ) 上記一般式〔〕で表わされる繰返しモノマ
    ー単位及び該単位となるモノマーに対し1/2モ
    ルまでの量で配合された該モノマーと共重合可
    能な他のモノマーの単位から成る共重合体、及
    び (ハ) ポリエチレンイミン又はその塩 から選択され且つ一万以下の分子量を有する水溶
    性ポリマーと反応させて上記製品における染料の
    染着濃度及び上記製品の染色堅牢度を向上させる
    ことを特徴とする染色方法。 2 共重合可能な他のモノマーの単位が式 −SO2− 〔〕 で表わされる単位、一般式 〔式中R1及びR2は上記に同じ。Yはハロゲン原
    子を示す。〕 で表わされる単位及びアクリル系モノマー単位か
    らなる群から選ばれた少なくとも1種である特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
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