JPS648062B2 - - Google Patents

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JPS648062B2
JPS648062B2 JP56207797A JP20779781A JPS648062B2 JP S648062 B2 JPS648062 B2 JP S648062B2 JP 56207797 A JP56207797 A JP 56207797A JP 20779781 A JP20779781 A JP 20779781A JP S648062 B2 JPS648062 B2 JP S648062B2
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JP
Japan
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crevice corrosion
attached
stainless steel
austenitic stainless
seawater
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JP56207797A
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JPS57174431A (en
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Norimitsu Kitajima
Norio Takahashi
Juichi Ishiguro
Satoshi Kawamura
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Publication of JPS57174431A publication Critical patent/JPS57174431A/ja
Publication of JPS648062B2 publication Critical patent/JPS648062B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/24Selection of soldering or welding materials proper
    • B23K35/30Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 1550 degrees C
    • B23K35/3046Co as the principal constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C4/00Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge
    • C23C4/04Coating by spraying the coating material in the molten state, e.g. by flame, plasma or electric discharge characterised by the coating material
    • C23C4/06Metallic material
    • C23C4/067Metallic material containing free particles of non-metal elements, e.g. carbon, silicon, boron, phosphorus or arsenic

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、オーステナイト系ステンレス鋼に
対する海水中の隙間腐食防止用盛金材に関するも
のである。 常時海水に接触する機器、装置、部材等の耐食
性金属材料としては、従来その使用環境の程度に
応じて鋳鉄、銅合金、ステンレス鋼が使用されて
いた。しかるに、近年海水の汚染が進むに伴つ
て、前記鋳鉄、銅合金等では、耐食材料として使
用に耐えられなくなる部分が生じ、その結果、最
近は主としてオーステナイト系ステンレス鋼が使
用されるようになつてきた。 前記オーステナイト系ステンレス鋼は、流動す
る海水中においては優れた耐食性を示すが、一方
海水の流速が低くなつて、海水中に拡散性酸素が
不足してくると、卑な腐食電位を示して局部腐食
が生じやすくなる。特に、例えば海水を運ぶポン
プの配管やバルブ等がオーステナイト系ステンレ
ス鋼でできている場合、ポンプの吸込部及び接続
パイプに取付けられたフランジの界面、ポンプの
排出部及び接続パイプに取付けられたフランジの
界面、ケーシングの合せ面、パイプをバルブに接
続するフランジの界面のような海水と接触してい
るオーステナイト系ステンレス鋼同志の界面に容
易に隙間腐食が進行する。隙間腐食が発達する機
構は以下の通りである、すなわち部材同士のはめ
合い部の如き、構造上不可避的に生ずる隙間部に
おいては、前記隙間部内に侵入した海水が、隙間
外の海水とは入れ替り難いため、前記隙間内の海
水は低PH、高Cl-となることが認められている。
その結果、ほぼ中性の環境と接している隙間外の
部材表面との間に生ずる電池作用によつて、隙間
腐食が発生し、この隙間腐食は、隙間内の海水が
入れ替らない限り進行する。 このような隙間腐食を防止する方法としてアル
カリ性物質または酸化剤を含浸させたジヨイント
シートを隙間に装入する方法(特開昭50−20955
公報)が提案され効果をあげている。しかしこの
ようなジヨイントシートは隙間のみ(すなわち適
用性に限度があり)に限られ、また海水中におけ
る隙間腐食の防止効果の永続性には限度がある。 上記問題を解決するためには、部材全体を隙間
腐食に優れた材料とすればよいが、コストが極め
て高くなり、経済的観点から好ましくない。 そこで本発明者等は、上記した海水中における
隙間腐食を、低コストで確実に防止し得る方法と
して、隙間部とその近傍の表面層のみを隙間腐食
防止材でコーテイングすることについて研究を行
ない、次のようなことを知見した。 (1) 他の部材と接触して腐食環境にあるステンレ
ス鋼の区域あるいはその近傍に、ある種のNi
基、Co基又はNi−Co基合金を適用すればオー
ステナイト系ステンレス鋼の隙間腐食を防止す
ることができる。 (2) コーテイングに当つて、コーテイング層中に
空隙の発生や、酸化物等の不純物が混入しない
ようにすること。 (3) したがつて適用されるNi基、Co基またはNi
−Co基合金は隙間腐食防止材としてコーテイ
ング時に母材上で一時液相状態となり得るこ
と。 即ち、前記隙間腐食防止材の融点は、少なくと
も母材であるオーステナイト系ステンレス鋼の融
点と同等あるいはそれより低い温度(1430℃以
下)であること。融点が低いほど、この合金をオ
ーステナイト系ステンレス鋼の上に溶射するのが
容易となる。さらにまた、オーステナイト系ステ
ンレス鋼の隙間腐食の防止に当つてCo基合金と
Ni基合金とはその防止能力において同等に使用
できるが、後述するようにCo基合金の方がNi基
合金よりも平滑な盛金表面が得られる他、一般に
硬度のの高い盛金材が得られることも判明した。
更にCo、またはNiとCoのみでは海水中での耐隙
間腐食特性が不十分なため、 適当量のCr及びMo;適当量のCr、Mo及び
Fe; 適当量のCr、Moと、SiまたはBの少なくとも
1種; 適当量のCr、Mo、Feと、SiまたはBの少なく
とも1種; 及び適当量のCr、Mo、Feと、Nb、Taまたは
Tiの少なくとも1種; を含有せしめることにより、優れた耐隙間腐食特
性が得られることを知見した。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
で、オーステナイト系ステンレス鋼に対する海水
中での隙間腐食防止用盛金材として、 Cr…10〜50%、 Mo… 3〜35%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のA−B−C−
D−Eで示される範囲内であり、 残部がCo、あるいはCoとNi、および不可避不
純物……残部 (以上重量%)からなる組成で形成したことを特
徴とする盛金材と、 Cr…10〜50%、 Mo… 3〜35%、 でかつCr及びMoが添付第4図のA−B−C−D
−Eで示される範囲内であり、 C…0.15%以下 を含有するとともに、 Nb、Ta、2Tiのうちの少なくとも1種…10×
C%以上 Co、あるいはCoとNi、及び不可避不純物…残
部 (以上重量%)からなる組成で形成したことを特
徴とする盛金材と、 Cr…10〜50%、 Mo… 3〜35%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のA−B−C−
D−Eで示される範囲内であり、 Fe… 5%以下、 を含有するとともに、 Si…0.5〜 4%、 B…0.5〜 4%、 のうち少なくとも1種、 Co、あるいはCo及びNi、及び不可避不純物…
残部 (以上重量%)からなる組成で形成したことを特
徴とする盛金材と、 Cr…10〜50%、 Mo… 3〜35%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のA−B−C−
D−Eで示される範囲内であり、 C…0.15%以下 を含有するとともに、 Nb、Ta、2Tiのうちの少なくとも1種…10×
C%以上を含有し、かつFe…5%以下、を含有
するとともに、 Si…0.5〜 4%、 B…0.5〜 4%、 のうち少なくとも1種と残部が CoあるいはCo及びNi、及び不可避不純物 (以上重量%)からなる組成で形成したことを特
徴とする盛金材に関するものである。 ついで、この発明の盛金材において、上述のよ
うに成分組成範囲を限定した理由を説明する。 (1) Cr Crは不働態化性を与える元素であり、Co基
またはNi−Co基金属への添加によつて不働態
を強化することができる上、これら金属の融点
の低下が図られる。しかし、その含有量が10%
未満では前記作用に所望の効果が得られずオー
ステナイト系ステンレス鋼に溶射するのに十分
な融点が得られない。一方50%を超えて含有さ
せても、不働態の強化に著しい向上が見られな
いことから、その含有量を10〜50%に定めた。
オーステナイト系ステンレス鋼表面に被覆する
金属は1時的にこの表面上で溶融する必要があ
り、Crが均一に分布するためにCrは15〜35%
が好ましい。 (2) Mo Moは海水中での隙間腐食防止材として極め
て有効な元素である。しかし、その含有量が3
%未満では、前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方35%を超えて含有させても、隙間腐食
防止に著しい向上が見られない。しかしMoは
高価な元素であるので、経済的観点から、その
含有量を3〜8%にするのが好ましい。 (3) Fe Feは、Co−Cr−Mo合金またはCo−Ni−Cr
−Mo合金に添加することによつてその加工性
を改善し、且つ前記合金の価格を低減する有効
な元素である。そして、添加される鉄の量に従
つて加工性は急速に向上するが約5%を超える
とその度合は緩慢となり、さらに増量されて25
%を超えると耐食性に悪影響を及ぼすようにな
る。したがつて以上の点を勘案して実用上その
含有量を5%以下とした。 (4) Si、B SiおよびBは、合金の融点を低下させる作用
を有し母材へのぬれ性を向上させ、且つ酸素と
の親和力が強いことから、盛金層中の酸素と結
合して酸化物を除去するのに有効な元素であ
る。しかし、その含有量が0.5%未満では、前
記作用に所望の効果が得られず、一方4%を超
えて含有させても、融点を低下させる作用は保
持されるがその他の前記作用に、より顕著な効
果が見られないところから、その含有量を、何
れも0.5〜4%に定めた。より好ましくは1〜
4%である。 (5) Nb、Ta、Ti、 盛金材中に不可避不純物として含有されてい
るC分は、盛金材が700℃前後の温度で長時間
の熱履歴を受けた場合に、前記盛金材の主要合
金成分との間で、例えばCr23C6等の炭化物を生
成し、耐食性を害するおそれが生ずる。Nb、
Ta、Tiは、何れも上記した炭化物の生成を防
ぐために有効な元素である。しかし、その含有
量が、Nb、Ta、2Tiのうちの少なくとも1種
で、10×C%未満では前記作用に所望の効果が
得られないので、その含有量を、Nb、Ta、
2Tiのうちの少なくとも1種で10×C%以上に
定めた。また、その上限は、Nb、Ta、2Tiの
うちの少なくとも1種で15×C%以下が好まし
い。なお、上記において2Tiとは、そのTi含有
量の2倍を意味する。 また、上記盛金材中に不可避不純物として含
有されているS分は、盛金材のコーテイング作
業時に高温割れが発生する原因となる。これを
防止するためには、盛金材中にMnを2.5%以下
の範囲で含有させることが有効である。なお上
記Mnの含有量が2.5%を超えても、より優れた
効果が期待できないので、その上限を2.5%と
した。 つぎに、この発明の盛金材を実施例により比較
例と対比しながら説明する。 第1表には、本発明盛金材1〜22の合金成分組
成と、従来材1〜10および比較材1〜12の成分組
成が隙間腐食試験結果と共に示されている。なお
この表には5%までのFeを含む本発明盛金材は
例示されていないが、それぞれFeを含有しない
場合、例えば本発明盛金材No.1〜5または6、あ
るいはNo.9と比較して遜色のない結果が得られて
いる。
【表】
【表】 なお、第1表において、従来材1はオーステナ
イト系ステンレス鋼(SUS316L)自体、従来材
2〜10は盛金材であつて、No.5はNiのみ、No.2
はNi+10%Cr合金、No.3はNi+49%Cr合金、No.
4はNi+10%Mo合金、No.6はCoのみ、No.7は50
%Co+25%Ni+25%Cr合金、No.8は85%Co+15
%Cr合金、No.9は25%Co+25%Ni+50%Cr合
金、No.10は70%Co+30%Mo合金である。また比
較材1〜2はCrの含有量が、同3はCrとMoが、
同4はTaが、同5はMoが、同6はFeが、同7、
8はCrとMoが、同9、10はMoが、同11はFeが、
同12はCrが、何れも本発明の範囲外の場合であ
る。 隙間腐食性の試験に当つては、人工海水中にお
ける繰返し陽分極測定結果から求めた耐隙間腐食
特性と、実海水中における長期の隙間腐食試験結
果とが一致しているところから、この実施例にお
いては、前記繰返し陽極特性に基づいて隙間腐食
感受性を求めた。 試験体の作製に当つては、上記した各成分組成
の合金を真空下で溶解し、ルツボ中において一方
向性凝固をさせてインゴツトとなし、前記インゴ
ツトの底部から試験片を採取した。ついで、第1
図に正面図で、第2図に断面図で示す如く、上記
により採取した1片が30mmの四角形状試験片1の
中央部に、1片が10mmのテフロン板2をポリカー
ボネートの座金3を介してボルト・ナツト5で締
めつけ、また前記試験片1の裏面および周囲をエ
ポキシ4で覆い試験体とした。試験に当つては、
前記試験片1とテフロン板2との間の微細な隙間
に浸入した海水による隙間腐食を調べた。 試験の方法は、前記試験体を3%NaCl水溶液
である人工海水中に浸漬し、繰返し陽分極挙動を
測定することによつて行なつた。第3図には、繰
返し陽分極曲線の代表例が模式図により示されて
いる。同図のA,B,Cは、何れも電位を自然電
位から貴に連続的に変化(行き)させ、電流値が
6mAに達した後、電位を逆転させて卑側に移動
(帰り)させたときの状態を示したものである。 同図において、Aは上記した「行き」と「帰
り」の挙動に殆んど変化がない場合で、優れた耐
隙間腐食性を示している状態である。Cは上記し
た「行き」と「帰り」の挙動が全く異なり、電位
を貴から卑に戻しても腐食速度は低下せず、一度
貴の状態になると腐食が停止しないため、隙間腐
食が生じやすい状態である。またBは上記したA
とCとの中間的な状態である。 従つて第1表中においては、隙間腐食試験結果
を、繰返し陽分極挙動の上記A、B、Cにより現
わすと共に、隙間腐食が発生しない場合を〇印、
隙間腐食が発生した場合を×印、隙間腐食が発生
するときも発生しないときもある場合を△印で示
した。 第5図は、上記した試験体による隙間腐食試験
結果を示したもので、写真Aは本発明盛金材で、
試験体中央部のテフロン板2の外周部分に腐食の
発生が見られず、前記テフロン板2内に浸入した
海水による隙間腐食が生じていない状態(第1表
中の〇印)を、また写真Bは従来材で、試験体中
央部のテフロン板2の外周部分に腐食の発生が見
られ、前記テフロン板2内に浸入した海水により
隙間腐食が生じた状態(第1表中の×印)を示し
ている。また写真CおよびDは、第1表における
△印に相当する場合の状態を示したものである。 上記第1表から明らかなように、従来材、比較
材は何れも隙間腐食の発生が見られ、繰返し陽分
極挙動もCまたはBであるのに対し、本発明盛金
材は、何れも隙間腐食が発生せず、繰返し陽分極
挙動もAであつて、優れた耐隙間腐食性をを示し
ている。 SiまたはBを含む盛金材の層の均質性及び平滑
さを試験した結果を第6図に示す。オーステナイ
ト系ステンレス鋼の表面に形成される盛金材の層
は必要な盛金材の量を低減し、従つて経済上から
もできるだけうすく、また表面が滑らかで機械加
工を要しないのが望ましい。本発明の盛金材は窒
素ガスをキヤリヤーとして溶射して盛金材の薄層
(約0.2mm)をオーステナイト系ステンレス鋼表面
に形成できる。第6図AはSi3%を、6BはSi1%
を含む盛金材を被覆した場合の写真であり、表面
に均質な保護層を形成している。6CはSi又はB
を含まない場合であつて均一な被覆層を示さずス
テンレス鋼が一部露出した部分があり、隙間腐食
を完全に防ぐためにはより厚い保護層が必要とな
る。上記から明らかなようにSiまたはBを含む本
発明盛金材はSiまたはBを含まないものに比べて
均一なそして平滑な被覆層を与える。 また、本発明盛金材は、その融点が1430℃であ
るから、母材であるオーステナイト系ステンレス
鋼の融点より低く、前記母材の表面に、例えばソ
フトプラズマ装置等によつて約0.3mm程度の薄い
厚さでコーテイングするだけで十分にその効果が
あり、前記コーテイングに当つてコーテイング層
中に空隙の発生や、酸化物等の不純物が混入する
こともない。 本発明盛金材には、適量のFeと、SiまたはB
の1種あるいは2種が含有されているので、前記
Feにより盛金材自体の価格は低減され、更に、
前記Si、Bにより合金の液相線温度は、Si、Bの
添加されていない他は同一組成の合金に比べて
Feの存在しない場合で約205℃、Feの存在する場
合で約85℃低下し、盛金に当つての作業性を顕著
に向上せしめることができた。 本発明盛金材中に、Nb、Ta、Tiの何れか1種
または2種以上を所定量含有させるときは、前記
盛金材中に不可避不純物として含有されているC
分による炭化物の生成を防ぎ、耐食性を害するお
それがなく、更に、Mnを所定量含有させるとき
は、同じく不可避不純物のS分による高温割れの
発生を防止することができる。 前述したようにCo基合金もNi基合金もともに
オーステナイト系ステンレス鋼の隙間腐食防止用
に同等に使用できるが両者を比較した結果から
Co基合金の方がその硬度及び盛金性の点ですぐ
れている。 (1) 硬度 第2表に示す如くNiとCoの比を変化させた
合金A、B、Cの硬度を測定した結果では、
Coの含有量が増すにつれて合金の硬度が高く
なるので、Co基合金は可動部の隙間部、エロ
ージヨン・コロージヨンを受け易い隙間部に対
して有効と考えられる。
【表】 (2) 盛金性 盛金性とは合金の液相線温度、固相線温度、
広がり性及びぬれ性などの種々の要素が重なり
あつて現われたものであり、その良否は一応盛
金した面の外観および表面粗さから評価するこ
とができる。第7図は第2表のA、B、Cにつ
いて外観とその表面粗さを示したものであり、
表面粗さはAのNi基合金の場合60〜90μm、C
のCo基合金の場合が20〜30μm、NiとCoをほ
ぼ等量含有するBの場合が30〜50μm程度であ
り、Coの含有量が増すほど表面が平滑になる
傾向が示されている。以上の盛金性において
Co基合金が優れている1因はCoの方が酸素と
の結合力が大であつて盛金処理の際に周囲に対
して還元作用をするためと考えられる。 以上説明したように、この発明の盛金材を使用
すれば、オーステナイト系ステンレス鋼の隙間を
形成する部分の表面に、薄い盛金を施すだけで、
海水中における隙間腐食を確実に防止することが
でき、部分的な盛金でよいから極めて経済的で、
海水に接触する機器、装置、部材等の腐食を防
ぎ、長期間にわたる使用を可能となし、しかも加
工性に優れ、盛金材の融点は特に低いから作業性
が良好で、価格も低廉である等、工業上極めて優
れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は試験体の正面図、第2図は同じく断面
図、第3図は繰返し陽分極曲線の代表例を示す模
式図である。第1〜第2図において、 1……試験片、2……テフロン板、3……座
金、4……エポキシ、5……ボルト・ナツト、 第4図は本発明の盛金材の組成範囲を多角形A
−B−C−D−Eで示したものでE−F−G−H
は好ましい範囲を示す。第5図は第1図の試験体
を用いた隙間腐食試験の結果を示す写真である。
第6図は3種類の金属を溶射した表面の写真であ
る。第7図はCo基合金とNi基合金の盛金性を比
較した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Cr…10〜50%、 Mo… 3〜35%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のA−B−C−
    D−Eで示される範囲内であり、 残部がCo、あるいはCoとNi、および不可避不
    純物(以上重量%)からなることを特徴とする、
    オーステナイト系ステンレス鋼の隙間腐食防止用
    盛金材。 2 Cr…15〜35% Mo… 3〜 8% で、かつCr及びMoが添付第4図のE−F−G−
    Hで示される範囲内である特許請求の範囲第1項
    記載の盛金材。 3 Cr…10〜50% Mo… 3〜35% で、かつCr及びMoが添付第4図のA−B−C−
    D−Eで示される範囲内であり、 C…0.15%以下、を含有するとともに、 Nb、Ta、2Tiのうちの少なくとも1種…10×
    C%以上、を含有し、 残部がCo、あるいはCo及びNi、および不可避
    不純物(以上重量%)からなることを特徴とす
    る、オーステナイト系ステンレス鋼の隙間腐食防
    止用盛金材。 4 Cr…15〜35%、 Mo… 3〜 8%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のE−F−G−
    Hで示される範囲内である特許請求の範囲第3項
    記載の盛金材。 5 Cr…10〜50%、 Mo… 3〜35%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のA−B−C−
    D−Eで示される範囲内であり、 Fe…5%以下、を含有するとともに、 Si…0.5〜 4%、 B…0.5〜 4%、 のうちの少なくとも1種と 残部がCo、あるいはCo及びNi、及び不可避不
    純物(以上重量%)からなることを特徴とする、
    オーステナイト系ステンレス鋼の隙間腐食防止用
    盛金材。 6 Cr…15〜35%、 Mo… 3〜 8%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のE−F−G−
    Hで示される範囲内である特許請求の範囲第5項
    記載の盛金材。 7 Cr…15〜35%、 Mo… 3〜 8%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のE−F−G−
    Hで示される範囲であり、 Si… 1〜 4%、 B… 1〜 4%、 のうち少なくとも1種を含む特許請求の範囲第5
    項記載の盛金材。 8 Cr…10〜50%、 Mo… 3〜35%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のA−B−C−
    D−Eで示される範囲内であり、 C…0.15%以下、を含有するとともに、 Fe… 5%以下、を含有し、さらに Si…0.5〜 4%、 B…0.5〜 4%、 のうちの少なくとも1種と、 Nb、Ta、2Tiのうちの少なくとも1種…10×
    C%以上、を含有し、 残部がCo、あるいはCo及びNi、及び不可避不
    純物(以上重量%)からなることを特徴とする、
    オーステナイト系ステンレス鋼の隙間腐食防止用
    盛金材。 9 Cr…15〜35%、 Mo… 3〜 8%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のE−F−G−
    Hで示される範囲内である特許請求の範囲第8項
    記載の盛金材。 10 Cr…15〜35%、 Mo…3〜8%、 で、かつCr及びMoが添付第4図のE−F−G−
    Hで示される範囲内であり、さらに Si… 1〜 4%、 B… 1〜 4%、 のうちの少なくとも1種を含む特許請求の範囲第
    8項記載の盛金材。
JP56207797A 1980-12-22 1981-12-22 Filling material for preventing crevice corrosion of austenite stainless steel Granted JPS57174431A (en)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP80108140A EP0031580B1 (en) 1979-12-29 1980-12-22 Coating metal for preventing the crevice corrosion of austenitic stainless steel

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57174431A JPS57174431A (en) 1982-10-27
JPS648062B2 true JPS648062B2 (ja) 1989-02-13

Family

ID=8186947

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JP56207797A Granted JPS57174431A (en) 1980-12-22 1981-12-22 Filling material for preventing crevice corrosion of austenite stainless steel

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JP5727903B2 (ja) * 2011-09-14 2015-06-03 福田金属箔粉工業株式会社 表面硬化用Co基合金

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JPS57174431A (en) 1982-10-27

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