JP3071667B2 - 加工性・耐食性に優れた燃料タンク用防錆鋼板 - Google Patents
加工性・耐食性に優れた燃料タンク用防錆鋼板Info
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Description
タンク、あるいは電気(電子)機器配線部材に使用され
る防錆鋼板に関するものである。
食性・加工性・ハンダ性(溶接性)等の優れた鉛−錫合
金めっき鋼板が主として用いられ、自動車用燃料タンク
として幅広く使用されている。一方、錫−亜鉛合金めっ
き鋼板は、例えば特開昭52−130438号公報のよ
うに、亜鉛および錫イオンを含む水溶液中で電解する電
気めっき法で主として製造されてきた。錫を主体とする
錫−亜鉛合金めっき鋼板は、耐食性やハンダ性に優れて
おり電子部品などに多く使用されてきた。
材として使用されてきた鉛−錫合金めっき鋼板は、各種
の優れた特性(例えば、加工性・タンク内面耐食性・半
田性・シーム溶接性等)が認められ愛用されてきたが、
近年の地球環境認識の高まりにつれ鉛フリー化の方向に
移行しつつある。一方、錫−亜鉛電気合金めっき鋼板
は、主としてハンダ性等の要求される電子部品として腐
食環境がさほど厳しくない用途で使用されてきたが、溶
融めっき法による錫−亜鉛合金めっき鋼板が使用された
例は少なく、特に劣化ガソリン等の腐食促進成分が多量
に含まれた苛酷で特殊な環境に長期間耐え得るめっき鋼
板は実用化されていない。
ない(不可避的不純物は除く)燃料タンク用防錆鋼板を
提供することを目的に、めっき組成・皮膜構造・構成等
を種々検討し、本発明に至ったものである。本発明は、
0.5%〜30.0%の亜鉛を含む錫−亜鉛合金めっき
鋼板において、2.0μm以下の厚みの合金層を介し
て、最表面におけるめっき金属結晶の長径寸法が20.
0mm以下のめっき組織を有することを特徴とする加工
性・耐食性に優れた燃料タンク用防錆鋼板に関するもの
である。更には、ニッケル、コバルト、銅の1種または
2種以上を、0.5%以上該合金層中に含有する場合、
あるいは、クロム量換算で片面あたり0.2〜25mg
/m2 のクロメート皮膜を最表層に有する場合があるこ
とを特徴とする加工性・耐食性に優れた燃料タンク用防
錆鋼板に関するものである。
鋳片を熱間圧延・酸洗・冷間圧延・焼鈍・調圧等の一連
の工程を経た焼鈍済の鋼板、または圧延材を非めっき材
として、圧延油あるいは酸化膜の除去等の前処理を行っ
た後、めっきを行う。鋼成分については、燃料タンクの
複雑な形状に加工できる成分系であることと、鋼〜めっ
き層界面の合金層の厚みが薄くめっき剥離を防止できる
こと、燃料タンク内部および外部環境における腐食の進
展を抑制する成分系である必要がある。
っき法で行うことを基本とする。溶融めっき法を採用し
た最大の理由は、めっき付着量の確保のためである。電
気めっき法でも長時間の電解を行えばめっき付着量は確
保できるが、経済的でない。本発明で狙うめっき付着量
範囲は、20〜150g/m2 (片面)と比較的厚目付
の領域であり、溶融めっき法が最適である。
ソリンタンク内面と外面における耐食性のバランスより
限定したものである。タンク外面は、完璧な防錆能力が
必要とされるためタンク成形後に塗装される。従って、
塗装厚みが防錆能力を決定するが、素材としてはめっき
層中の亜鉛付着量が多い程赤錆防止効果が大きい。
リンのみの場合には問題とならないが、水の混入・塩素
イオンの混入・ガソリンの酸化劣化による有機カルボン
酸の生成等により、かなり激しい腐食環境が出現する。
もし、穿孔腐食によりガソリンがタンク外部に洩れた場
合、重大事故につながる恐れがあり、これらの腐食は完
全に防止されねばならない。上記の腐食促進成分を含む
劣化ガソリンを作成し、各種条件下での性能を調べた
所、亜鉛を30.0%以下含有する錫−亜鉛合金めっき
皮膜は極めて優れた耐食性を発揮することが確認され
た。
が0.5%未満の場合、めっき金属が犠牲防食機能を持
たないため、タンク内面ではめっきピンホール部での孔
食、タンク外面では早期の赤錆発生が問題となる。亜鉛
が30%を越えて多量に含まれる場合、亜鉛が優先的に
溶解し、腐食生成物が短期間に多量に発生するため、キ
ャブレターの目詰まりを起こし易い問題がある。また、
亜鉛含有量が多くなることによってめっき層の加工性も
低下する。さらに亜鉛含有量が多くなることによってハ
ンダ性が大幅に低下する。
きにおける亜鉛含有量は、0.5〜30.0%の範囲、
更により十分な犠牲防食作用を得、亜鉛の溶解を抑制し
てキャブレターの目詰まりをより起こしにくくするには
2.0〜20.0%の範囲とすることが望ましい。溶融
めっき法においては、合金層の形成を避けることはでき
ない。めっきピンホールの発生を防止し均一で耐食性良
好なめっき皮膜を得るためには、被めっき表面とめっき
金属が良く濡れる(合金化する)ことが重要であるから
である。
ためには、高度の加工性を確保する必要がある。合金層
は、良く濡れるためには少量生成しなければならない
が、硬くて脆いため加工時にクラックを生じ易く、ある
厚みよりも厚くなると合金層外側のめっき層にクラック
が伝播しめっき層中に割れを生ずることとなり、めっき
剥離やめっき層のダメージによる耐食性劣化の原因とな
る。この様なめっき剥離は、めっき種・厚み・鋼種と非
常に大きな関連があり、本発明の場合、合金層厚みは
2.0μm以下である必要がある。
させることも有効である。鋼板の製造工程において、鋼
板表面に形成される酸化物には除去しにくいものもあ
り、めっき性を阻害する。この影響を排除するため、め
っき直前の鋼板表面に錫と反応しやすいニッケル・コバ
ルト・銅等をめっきし、濡れ性を改善する。ニッケル・
コバルト・銅等は単体でめっきしても良いし、鉄との合
金、あるいはこれら金属同志の合金であっても良い。め
っき量としては鋼板表面を均一に覆う程度、例えば0.
1〜2.0g/m2 程度で十分である。めっき後の製品
としては、ニッケル・コバルト・銅の1種または2種以
上を0.5%以上合金層中に含有することで加工性・耐
食性に優れた防錆鋼板を得ることができる。
り、その中にかなりの量の亜鉛が存在する。この錫及び
亜鉛は、溶融状態にて鋼板表面にめっきされ、冷却過程
にて錫及び亜鉛相に分離する。共晶点は約9%Znの所
であり、その点を境にして、冷却当初に亜鉛が初晶とし
て晶出する場合と、錫が初晶として析出する場合があ
る。めっき鋼板の性能は、冷却過程における結晶の形成
具合即ち固まり方に大きく左右される。めっき結晶の固
化の状態は、めっき後の表面を弱酸あるいは弱アルカリ
等で軽く腐食することにより肉眼にて観察することが出
来る。
下スパングルと称す)は、極度の急速冷却を行った場合
に出現するが、大きな歪を組織中に内蔵するため耐食性
と加工性の劣る場合がある。一方、めっき後緩やかに冷
却すると、大きなスパングルが形成され、熱歪の問題は
なくなる。しかし、錫−亜鉛合金めっきにおいては、亜
鉛結晶が大きく成長し、亜鉛の針状結晶が極端な場合に
はめっき厚み全体に及ぶような場合もある。このような
めっき皮膜は、腐食環境中にて亜鉛のみ急速に溶解され
る傾向を示し、亜鉛による長期の犠牲防食作用が期待で
きなくなるため、結果的には耐食性を劣化させることに
なる。また、加工時にも、亜鉛の針状結晶がクラック発
生の起点となるため好ましくない。このような理由か
ら、本発明ではスパングルの大きさに制限を加えること
を主要な発明構成要因としている。
より定義することができる。通常、丸いスパングルが形
成されることが多いが、必ずしも結晶の長径長さと短径
長さは等しくないため、本発明では結晶の長径長さによ
り定義することとした。本発明では、耐食性・加工性の
観点より、めっき後のスパングルとして、結晶の長径長
さが20mm以下、更に望ましくは10mm以下のスパ
ングルとすることが必要である。結晶の長径長さが20
mm以上の粗大結晶では、前述せるごとく亜鉛結晶が大
きく成長しやすく、針状結晶がめっき厚み全体近くにま
で及ぶようになり、急速な亜鉛層の溶解あるいは針状結
晶が加工時のクラック発生の起点となるため好ましくな
い。結晶の長径長さが1.0mm以下の微細結晶は大き
な熱歪を組織中に内蔵するため心配されるが、亜鉛が極
めて均一に分散されていること及び燃料タンクとして加
工される過程にて塗装焼付け等の熱が加えられ、歪の開
放が期待されるため実用性能としては優れた性能が期待
される。従って、スパングルの下限寸法を特に設定する
必要はない。
を含む溶液で処理を行うことにより万全の耐食性が期待
される。この処理は下地の錫−亜鉛めっき層とは非常に
馴染みが良く、微小ピンホール等の欠陥部を被覆した
り、めっき層を溶解させピンホールを修復する効果があ
り耐食性を大幅に向上させる。耐食性を向上させる下限
値として、Cr換算量で片面当り10mg/m2 以上の
クロメート皮膜を付与することが重要であるが、クロム
付着量が多くなるとハンダ性を大幅に低下させるため、
ハンダ性を重要視する場合には1.0〜10mg/m2
程度のクロム付着量とするのが良い。耐食性としてCr
換算量で100mg/m2 (上限値)のクロムが付着し
ておれば十分である。従って、本発明におけるクロム付
着量は、1.0〜100mg/m2 の範囲とした。
実施例で示す。 実施例1 板厚0.8mmの焼鈍・調圧済みの鋼板を、塩化亜鉛及
び塩酸を含むめっき用フラックスを塗布したのち、亜鉛
を8%含む錫めっき浴(温度380℃)に導入した。め
っき浴と鋼板表面を十分に反応させた後めっき浴より鋼
板を引出し、ガスワイピング法により付着量調整を行い
急速冷却した。めっき後の鋼板は、0.7μmのFeS
n2 を主体とする合金層と付着量(Sn+Znの全付着
量)32g/m2 (片面当り)のめっき層を有するもの
であった。この表面上にクロムとして15mg/m2 の
付着量のクロメート処理を行い製品板とした。この鋼板
の結晶組織を調べるため、1%塩酸で表面を軽く腐食し
た所肉眼で認められる結晶組織が現れ、その長軸寸法の
平均値は6.5mmであった。断面研磨後、錫と亜鉛の
分布状態をEPMA(電子プローブマイクロアナライザ
ー)にて分析した所、均一な分布状態が確認された。圧
力容器中にて、100℃で1昼夜放置した強制劣化ガソ
リンに10vol%の水を添加し腐食液を作成した。こ
の腐食液中にて、45℃×3週間の腐食試験を行った
所、溶出した金属イオンは亜鉛が主体であり、2,00
0ppmの溶出が認められたが、良好な耐食性を示すも
のと判断された。
2 の付着量の電気ニッケルめっきを施し、塩化亜鉛及び
塩酸を含むめっき用フラックスを塗布したのち、亜鉛を
15%含む錫めっき浴(温度350℃)に導入した。め
っき浴と鋼板表面を十分に反応させた後めっき浴より鋼
板を引出し、ガスワイピング法により付着量調整を行い
急速冷却した。めっき後の鋼板は、0.5μmのFeS
n2 を主体とする合金層(17%のNi含有)と付着量
(Sn+Znの全付着量)33g/m2 (片面当り)の
めっき層を有するものであった。この表面上にクロムと
して12mg/m2 の付着量のクロメート処理を行い製
品板とした。この鋼板の結晶組織を調べるため、1%塩
酸で表面を軽く腐食した所肉眼で認められる結晶組織が
現れ、その長軸寸法の平均値は12.0mmであった。
断面研磨後、錫と亜鉛の分布状態をEPMA(電子プロ
ーブマイクロアナライザー)にて分析した所、実施例1
に比べ針状の亜鉛結晶が多少観察されたが、ほぼ良好な
分布状態が確認された。圧力容器中にて、100℃で1
昼夜放置した強制劣化ガソリン10vol%の水を添加
し腐食液を作成した。この腐食液中にて、45℃×3週
間の腐食試験を行った所、溶出した金属イオンは亜鉛が
主体であり、3,000ppmの溶出が認められたが、
良好な耐食性を示すものと判断された。
2 の付着量の電気ニッケルめっきを施し、塩化亜鉛及び
塩酸を含むめっき用フラックスを塗布したのち、亜鉛を
9.2%含む錫めっき浴(温度400℃)に導入した。
めっき浴と鋼板表面を十分に反応させた後めっき浴より
鋼板を引出し、ガスワイピング法により付着量調整を行
い急速冷却した。めっき後の鋼板は、厚み0.7μmの
FeSn2 を主体とする合金層(12%のNi含有)と
付着量(Sn+Znの全付着量)30g/m2 (片面当
り)のめっき層を有するものであった。この表面上にク
ロムとして10mg/m2 の付着量のクロメート処理を
行ったものと、クロメート処理を行わない無処理材を作
成した。この2種類の鋼板につき、実施例1及び2と同
様の腐食試験を行った所、クロメート処理材の2.10
0ppmの亜鉛溶出に比べ、無処理材は4,700pp
mの亜鉛溶出が認められ、歴然としたクロメート処理の
効果が認められた。
2 の付着量の電気コバルトめっきを施し、塩化亜鉛及び
塩酸を含むめっき用フラックスを塗布したのち、亜鉛を
8.6%含む錫めっき浴(温度340℃)に導入した。
めっき浴と鋼板表面を十分に反応させた後めっき浴より
鋼板を引出し、ガスワイピング法により付着量調整を行
い急速冷却した。めっき後の鋼板は、0.5μmのFe
Sn2 を主体とする合金層(7%のコバルト含有)と付
着量(Sn+Znの全付着量)35g/m2 (片面当
り)のめっき層を有するものであった。この表面上にク
ロムとして12mg/m2 の付着量のクロメート処理を
行った。この鋼板につき、実施例1及び2と同様の腐食
試験を行った所、溶出金属イオンは1,800ppmと
良好な耐食性を示した。
2 の付着量の電気銅めっきを施し、塩化亜鉛及び塩酸を
含むめっき用フラックスを塗布したのち、亜鉛を12.
5%含む錫めっき浴(温度360℃)に導入した。めっ
き浴と鋼板表面を十分に反応させた後めっき浴より鋼板
を引出し、ガスワイピング法により付着量調整を行い急
速冷却した。めっき後の鋼板は、0.6μmのFeSn
2 を主体とする合金層(10%の銅含有)と付着量(S
n+Znの全付着量)45g/m2 (片面当り)のめっ
き層を有するものであった。この表面上にクロムとして
18mg/m2 の付着量のクロメート処理を行った。こ
の鋼板につき、実施例1及び2と同様の腐食試験を行っ
た所、溶出金属イオンは1,400ppmと良好な耐食
性を示した。
シート(鉛−錫合金めっき鋼板)の付着量40g/m2
の材料を、実施例と同様の腐食試験に供した所、鉛が
9,700ppm、鉄が1,200ppm溶出し、本発
明鋼板より劣ることが分かった。
済みの鋼板に0.8g/m2 の付着量の電気ニッケルめ
っきを施し、塩化亜鉛及び塩酸を含むめっき用フラック
スを塗布したのち、亜鉛を15%含む錫めっき浴(温度
350℃)に導入した。めっき浴と鋼板表面を十分に反
応させた後めっき浴より鋼板を引出し、ガスワイピング
法により付着量調整を行い、緩冷却した。めっき後の鋼
板は、0.5μmのFeSn2 を主体とする合金層と付
着量(Sn+Znの全付着量)33g/m2 (片面当
り)のめっき層を有するものであった。この表面上にク
ロムとして12mg/m2 の付着量のクロメート処理を
行い製品板とした。この鋼板の結晶組織を調べるため、
1%塩酸で表面を軽く腐食した所、緩冷却により大きな
結晶が成長し、その長軸寸法の平均値は30.0mmで
あった。断面研磨後、錫と亜鉛の分布状態をEPMA
(電子プローブマイクロアナライザー)にて分析した
所、実施例2に比べ針状の巨大な亜鉛結晶が多数観察さ
れ、錫と亜鉛の偏析状態が確認された。実施例2と同様
の腐食試験の結果、5,200ppmの亜鉛溶出が認め
られ、巨大な亜鉛結晶による耐食性劣化が認められた。
性に優れ、劣化ガソリン等に対しても長期間耐える燃料
タンク用の鉛フリー防錆鋼板が得られた。
Claims (3)
- 【請求項1】 被めっき鋼板表面に、厚み2.0μm以
下の合金層を有し、その表面にZn:0.5〜30%を
含有し残部がSnおよび不可避的不純物からなりかつ最
表面におけるめっき金属結晶の長径寸法が20mm以下
のめっき層を有することを特徴とする加工性・耐食性に
優れた燃料タンク用防錆鋼板。 - 【請求項2】 被めっき鋼板表面に、Ni、Co、Cu
の1種または2種以上を合計で0.5%以上含有する厚
み2.0μm以下の合金層を有し、その表面にZn:
0.5〜30%を含有し残部がSnおよび不可避的不純
物からなりかつ最表面におけるめっき金属結晶の長径寸
法が20mm以下のめっき層を有することを特徴とする
加工性・耐食性に優れた燃料タンク用防錆鋼板。 - 【請求項3】 めっき層上に、クロム換算で1.0〜1
00mg/m2 のクロメート被覆層を有することを特徴
とする請求項1または請求項2記載の加工性・耐食性に
優れた燃料タンク用防錆鋼板。
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