JPS645763Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用尾灯、方向指示灯、交通標
識灯等として用いる表示用灯具に関するものであ
る。

例えば自動車用尾灯は、後続車に制動中である
旨などを表示し、これによつて走行の安全を図る
ものであり、表示の明瞭さが要求される。

しかし、従来のものには、不点灯時でも強い光
（日光、後続車の前照灯の照明灯など）が照射さ
れると赤く点灯したように見え、誤認を招くもの
があり、事故につながるおそれがある。これは尾
灯だけでなく、交通標識灯など表示用灯具全般に
ついていえることである。また、結露や雪の付着
等により灯具の表示を確認しにくくなることがあ
る。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、金
属薄板にメツシユを形成するとともに、その前面
に反射防止処理を施し、かつ通電用の端子を設
け、これを灯具ボデーの前面部にレンズと共に配
設することにより、オン、オフ時のコントラスト
が良好で必要な場合には、通電による発熱作用に
より結露や積雪を防止し、明瞭に表示できる表示
用灯具を提供することを目的とする。

以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細に
説明する。

第１図は本考案の一実施例を示すもので、自動
車用尾灯の場合である。図において、１は灯具ボ
デー、２はリフレクタ、３は電球、４は前記ボデ
ー１の前面部に配設したレンズ、５はこのレンズ
４の前面に装着したメツシユ構造の金属薄板であ
り、第２図に示すようにステンレス鋼の薄板にエ
ツチング加工によつてメツシユｍを形成し、その
表面に光の反射を防止するための処理、例えば異
色塗装を行つている。このメツシユ構造の薄板５
の固定はねじ止め、または嵌め込み等によつて行
うものとする。この場合、第３図に示すように薄
板５にポリエステル等のプラスチツクフイルム６
を予めラミネートしておけば、メツシユの損傷や
汚損を防止することができる。

このような構造とすると、不点灯時にはメツシ
ユ構造の薄板５によつてレンズ４全体が暗色とし
て感じられる一方、点灯時には強い透過光により
高輝度の照明となるため、見掛け上のオン、オフ
時のコントラストが明確となり、視認性が大幅に
改善される。しかも、メツシユｍはエツチング加
工によつて形成するため、多種多様な形状のもの
が要求されても容易に対処することができ、さら
に、その光透過率を任意に調整できる。また、尾
灯等、ある程度の表示面を必要とする表示用灯具
では、配光ムラが生じて視認性を低下させたり、
デザインに影響を及ぼすが、配光ムラを考慮して
メツシユを形成することによつて、配光ムラ、特
に光洩れなどを解消できる。更に、メツシユ構造
の金属薄板５をヒータとして用いることも可能で
あり、第３図に示すように端子５ａ，５a′を設
け、これを電源に接続すれば、その発熱作用によ
り結露防止効果や融雪効果が生じる。

なお、前記実施例では薄板５をレンズ４の前面
に装着したが、第４図に示すようにレンズ４の射
出成型時にメツシユ構造の金属薄板５をレンズ４
に埋設したり、あるいは２枚のレンズの間に挾着
してもよく、これによつて全体構造の単純化が図
れる。

以上のように本考案によれば、反射防止処理が
施され、かつヒータとしても使用可能なメツシユ
構造の金属薄板をレンズとともに灯具ボデーの前
面部に配設したので、オン、オフ時のコントラス
トが明確となつて、視認性が著しく向上するとと
もに、結露防止及び融雪効果を期待できる表示用
灯具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る表示用灯具の一実施例を
示す縦断面図、第２図は同実施例におけるメツシ
ユ構造の金属薄板の一部を拡大して示す平面図、
第３図はメツシユ構造の金属薄板の保護形態の一
例を示す斜視図、第４図は本考案の他の実施例を
示す縦断面図である。 １……灯具ボデー、２……リフレクタ、３……
電球、４……レンズ、５……メツシユ構造の金属
薄板、５ａ及び５a′……端子、６……ポリエステ
ルフイルム、ｍ……メツシユ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エツチング加工によつて反射防止機能及びヒー
   タ機能を発揮しうるメツシユを形成すると共に、
   その前面に反射防止処理を施し、かつ両端に通電
   用の端子を設けてなる金属薄板を、レンズと共に
   灯具ボデーの前面部に配設したことを特徴とする
   表示用灯具。