JPS64470Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ガス管、水道管、電話線、送電線等
の地中埋設に適用されるシールド推進工法に必要
な竪穴掘削並びにマンホール設置に必要な竪穴掘
削に用いることができる掘削装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、上記推進工法における発進、到達竪穴の
形成は、鋼矢板を打ち込む方法やライナープレー
トを用いる方法が採用されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、かかる竪穴形成方法は、鋼矢板の打設
後支保工の設置及びライナー外の埋め戻しを必要
とし、作業能率が悪く、また安全性の面でも問題
があつた。

上記問題を解決するため、本出願人は先に特願
昭59−118587号によつて、上記鋼矢板やライナー
プレートを用いず、代わりに長尺のケーシングを
埋設することによつて竪穴を形成することができ
る機械推進工法を開示した。

しかし、かかる工法において用いたベースマシ
ンでは、小口径の竪穴、即ち最大で直径1500mmし
か形成できず、そのため、大型ヒユーム管の埋設
等に必要となる大口径の竪穴の形成は不可能であ
つた。

本考案は、容易、迅速かつ安全に大口径の竪穴
を掘削でき、かつ一施工個所から他の施工個所に
迅速に移動でき、施工能率も向上できる移動式竪
穴掘削装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本考案に係る移動式
竪穴掘削装置は、竪穴掘削用ケーシングチユーブ
を内蔵するチユービングマシン本体の前後にそれ
ぞれ車輪を有する前部及び後部フレームを配設
し、両フレームにチユービングマシン本体を地面
と接離自在に支持する本体昇降機構を取付け、か
つ、チユービングマシン本体上昇位置において、
固定連結機構によつて同チユービングマシン本体
を両フレームに連結固定することによつて構成し
ている。

〔実施例〕

以下、添付図に示す実施例に基づいて、本考案
を具体的に説明する。

第１図は本考案に係る移動式竪穴掘削装置の正
面図、第２図は同平面図、第３図は同前面図、第
４図は移動式竪穴掘削装置の地面への接地状態の
正面図である。

第１図及び第２図において、１はチユービング
マシン本体であり、同本体１は内部に大径の鋼管
からなるケーシングチユーブ２を内蔵している。
また、チユービングマシン本体１は上記ケーシン
グチユーブ２を圧入・引抜きするシリンダ３及び
揺動するシリンダ４を有する。

なお、チユービングマシン本体１の構造自体は
従来から公知であり、大口径基礎杭やベノト杭を
施工するのに用いられている大口径基礎杭施工機
をケーシングチユーブ２の打設に用いるものであ
る。かかる施工機としては、三菱重工業株式会社
並びに株式会社 平林製作所の製作に係るものが
ある。

第１図及び第２図において、チユービングマシ
ン本体１の前後には前部及び後部フレーム１０，
１１が配設されており、それぞれ車輪１２，１３
を有している。また、各フレーム１２，１３はそ
れぞれ後述する掘削施工時に移動式竪穴掘削装置
を地面に固定するためのアウトリガー１４，１５
を有する。さらに、前部フレーム１３は運転台１
６及び作業装置操作盤１７を有し、後部フレーム
１３は、エンジン１８を有する。

２０，２１は基端を前部及び後部フレーム１
２，１３の上面に固定し、上端をチユービングマ
シン本体１の両端から長手方向に突出するブラケ
ツト２２，２３に連結する本体昇降機構（例え
ば、油圧シリンダ）であり、かかる本体昇降機構
２０，２１の作動によつて、シリンダ進出時はチ
ユービングマシン本体１を第１図に示すように地
面２４から離隔でき、シリンダ後退時は、第４図
に示すように接地状態にすることができる。

また、３０，３１はチユービングマシン本体１
の両端下部と前部及び後部フレーム１２，１３の
下部に対応する個所に設けた連結用ブラケツトで
あり、同ブラケツトを連結ボルト３２，３３によ
つて連結して、非接地時にチユービングマシン本
体１を前部及び後部フレーム１２，１３に一体的
に固定連結することができる。

ついで上記構成を有する移動式竪穴掘削装置に
よる掘削作業について述べる。

まず、移動時は、第１図に示す如く、チユービ
ングマシン本体１を本体昇降機構２０，２１の作
動によつて地面から離隔させ、かつ連結用ブラケ
ツト３０，３１を連結用ボルト３２，３３によつ
て連結することによつてチユービングマシン本体
１を前部及び後部フレーム１０，１１に強固に一
体化する。

その後、竪穴掘削装置を施工現場まで移動し、
移動後、昇降用シリンダ３０，３１を作動してチ
ユービングマシン本体１を地面上に接地し、その
後アウトリガー１４，１５を作動して掘削装置全
体を固定する。ついで、圧入・引抜きシリンダ３
及び揺動シリンダ４を作動してケーシングチユー
ブ２を地面に打設し、その内部の土を人力または
機械を用いて排土して、竪穴を効果的に掘削す
る。

掘削作業終了後、再度本体昇降機構２０，２１
を作動してチユービングマシン本体１を地面から
離隔し、連結用ボルト３２，３３によつてチユー
ビングマシン本体１を前部及び後部フレーム１
０，１１に固定連結し、次ぎの施工個所へ移動す
る。

〔考案の効果〕

以上述べてきた如く、本考案は下記の効果を奏
することができる。

イ 大径の竪穴を容易、迅速、安価かつ安全に掘
削することができる。

ロ チユービングマシン本体を一施工個所から他
の施工個所へ迅速に移動でき、施工能率を向上
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る移動式竪穴掘削装置の正
面図、第２図は同平面図、第３図は同前面図、第
４図は移動式竪穴掘削装置の地面への接地状態の
正面図である。 図中、１：チユービングマシン本体、２：ケー
シングチユーブ、３：圧入・引抜きシリンダ、
４：揺動シリンダ、１０：前部フレーム、１１：
後部フレーム、１２，１３：車輪、１４，１５：
アウトリガー、１６：運転台、１７：作業装置操
作盤、１８：エンジン、２０，２１：本体昇降機
構、２２，２３：ブラケツト、２４：地面、３
０，３１：連結用ブラケツト、３２，３３：連結
用ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 竪穴掘削用のケーシングチユーブ２を内蔵する
   チユービングマシン本体１の前後にそれぞれ車輪
   １２，１３を有する前部及び後部フレーム１０，
   １１を配設し、両フレーム１０，１１にチユービ
   ングマシン本体１を地面と接離自在に支持する本
   体昇降機構２０，２１を取付け、かつチユービン
   グマシン本体１上昇位置において、同チユービン
   グマシン本体１を両フレーム１０，１１に連結固
   定する固定連結機構を有することを特徴とする移
   動式竪穴掘削装置。