JP3544029B2 - 立坑掘削機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は立坑掘削機に係わり、特に、立坑構築物の内側や下側を掘削して立坑構築物を降下させる掘削用カッターを備えた立坑掘削機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ケーソン(立坑構築物)の下方の地盤を掘削してケーソンを降下させる立坑掘削機として特開平4−62291号公報に記載のものがある。この立坑掘削機は、ケーソン底部の隔壁に開口部を設け、この開口部にケーシングパイプを固設し、このケーシングパイプ内にカッターのシャフトを軸支して該カッターを下方へ垂設するとともに、ケーシングパイプ内に設置したモータにより該カッターを回転させて地盤を掘削する構成となっている。シャフトの下端部には排泥口が設けられ、この排泥口よりシャフト内に形成した連通口を介して掘削した土砂と泥水との混合物を排出する。カッターは、シャフト(カッター駆動軸)の下端部の4方向へ突設した脚部にカッターアームを下方に開くにしたがって掘削径が増加するように上下回動自在に枢着し、これらカッターアームの中間部とシャフトの中間部とをエクスパンションシリンダで連結し、エクスパンションシリンダの伸縮によりカッターアームを回動して開閉できるように構成されている。ケーシングパイプの内周面には上下方向に一定の間隔で複数のロックボックスが凹設されており、これらロックボックスの2つに上部フレーム及び下部フレームがロックシリンダにより嵌入固定される。上部フレームと下部フレームとはサポートシリンダにより連結され、下部フレームの中央部にはベアリングを介して上記カッターのシャフト上部が軸支されている。
【0003】
カッターは、最初はカッターアームを閉じた(すぼめた)状態でケーシングパイプ内に収納されており、下部フレームのロックボックスに対するロックを解除し、サポートシリンダを伸長させることによりカッターを下降させながらケーシングパイプ(開口部)下方の地盤を掘削してゆく。掘削が進み、カッターアームの上端がケーシングパイプ下端の外に出ると下部フレームをケーシングパイプのロックボックスに固定し、エクスパンションシリンダを伸長してカッターアームを開きながら、ケーソン刃口の下方の地盤を更に掘削する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術には次のような問題がある。
上記従来技術においては、カッターアームはエクスパンションシリンダを伸長することで回動角が変化し、掘削半径が変化する。この意味でカッターアームは一種の拡径カッターと言える。しかし、このカッターアームは下方に開くにしたがって掘削径が増加する構成であるので、ケーソン刃口の下方の地盤を掘削しているときにケーソンが自重沈下すると、カッターアームの外周部がケーソン刃口と地盤との間に挾まれ、カッターアームを破損するおそれがあった。
【0005】
また、エクスパンションシリンダを伸長してカッターアームを開いてケーソン刃口の下方の地盤を掘削する時は、下部フレームがケーシングパイプのロックボックスに固定されるので、深さ方向に連続的に掘削することができない。このため、掘削作業が非能率的であるばかりでなく、ケーソン刃口の貫入抵抗の制御が難しく、ケーソンの沈下時期の制御が難しい。
【0006】
更に、ケーソン底部の隔壁開口部に固設したケーシングパイプ内にモータ等のカッター回転駆動機構や上下支持フレーム、ケーシングパイプのロックボックス、ロックシリンダ、サポートシリンダ等の上下機構が内蔵されているため、カッターが故障したときの回収引上げや再装着が面倒で非能率的である。
【0007】
また、ケーシングパイプ内に種々の機器が内蔵されているため、ケーソン底部の隔壁開口部の径が大きくならざるを得ず、オープンケーシングに近くなる。ここで、ケーソン底部の隔壁は、立坑掘削完了後、止水のため切羽部にコンクリートを打設する時に地下水圧による打設コンクリートの変形(隆起)を防止し、打設コンクリートの健全性を確保するのに利用できる。しかし、上記のように隔壁開口部の径が大きくなると隔壁強度が低下するので、打設コンクリートの健全性を確保するのに利用できなくなり、隔壁を設けた意味がなくなる。
【0008】
また、カッターの上下機構は上下支持フレーム、ロックシリンダ、サポートシリンダ等からなり、構成が複雑である上、ケーシングパイプはカッター回収後にケーソン底部の隔壁に残置するが、ケーシングパイプは上記のようにカッター上下機構の一部を構成しているため、高価である。更に、上記のように隔壁開口部の径が大きくなるため下部フレームの断面積も大きくなり、それに水圧が働くため大きな揚力がサポートシリンダに働き、サポートシリンダの容量は大きくなる。これらの理由により立坑掘削機は高価となる。
【0009】
更に、上記のように従来技術はカッターアームを開いた状態では深さ方向に連続的に掘削できないものであるが、仮にできたとしても、カッターと立坑構築物の刃口との位置関係を把握できないので、安全に能率良く掘削することができない。
【0010】
本発明の第1の目的は、カッターが立坑構築物の刃口と地山の間には挾まれることなく、カッターの掘削径を自在に変更することができる立坑掘削機を提供することである。
【0011】
本発明の第2の目的は、カッターの掘削径の如何に係わらず深さ方向に連続的に掘削することができ、立坑構築物の沈下を適切に制御できる立坑掘削機を提供することである。
【0012】
本発明の第3の目的は、カッターが故障したときに、容易に回収引上げ及び再装着ができる立坑掘削機を提供することである。
【0013】
本発明の第4の目的は、立坑構築物の底部隔壁に設けた小さな回収穴からカッターを回収できる立坑掘削機を提供することである。
【0014】
本発明の第5の目的は、構造が簡単で安価な立坑掘削機を提供することである。
【0015】
本発明の第6の目的は、カッターと立坑構築物の刃口との位置関係を適確に把握でき、カッターの掘削径を任意に変え、深さ方向に安全に能率良く掘削できる立坑掘削機を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記第1の目的を達成するために、立坑構築物の内側と下側を掘削するための掘削用カッターを備えた立坑掘削機において、前記掘削用カッターは、カッター駆動軸と、前記カッター駆動軸の下端近傍に折り曲げ自在に支持された放射状の複数のカッタースポークを持つ主カッターと、前記複数のカッタースポークの少なくとも一部のものに外側上方に回転するにしたがって掘削径が増加するように水平ピンを介して回転可能に取り付けられた拡径カッターとを有し、前記拡径カッターの回転中心である水平ピンは前記立坑構築物の内面より内周側に位置し、前記拡径カッターのカッター形状は、拡径カッターの回転中心からカッター刃先までの距離が回転方向全周にわたってほぼ等しいか回転方向内周側から外周側に行くにしたがって小さくなるような形状である構成とする。
【0017】
また、上記第2及び第5の目的を達成するため、前記立坑構築物は刃口の上方部分に隔壁を有し、この隔壁に前記カッター駆動軸が通るカッター回収穴が形成される構成とする。この場合、一実施形態では、前記隔壁より上方で前記カッター駆動軸の上端付近に係合し前記掘削用カッターを回転させるカッター回転駆動装置と、前記カッター駆動軸の上端を支持し前記掘削用カッターを吊下げるカッター吊下げ手段とを更に備える。
【0018】
また、上記第3の目的を達成するために、前記カッター回収穴の上方へ伸び内部を前記カッター駆動軸が通る中空のシャフトを更に備え、前記シャフトの上端は大気側に開放される構成とする。
なお、前記シャフトの上端は大気側に対して密閉されていてもよい。
【0019】
更に、上記第4の目的を達成するために、前記掘削用カッターは、前記カッター駆動軸に設けられたピストン部及び前記ピストン部に嵌め合い摺動するシリンダー部からなるジャッキと、前記ジャッキのシリンダー部を前記カッタースポークに連結する複数のアームとで構成されるカッターすぼめ機構を更に有する構成とする。
【0020】
また、上記第4の目的を達成するために、前記複数のカッタースポークは、これらカッタースポークをすぼめたときに外径端部分の径が小さくなるように折り曲げ部を有する構成とする。
【0021】
更に、上記第4の目的を達成するために、前記拡径カッターは、前記カッタースポークをすぼめたときに前記カッター駆動軸に干渉しない位置に取り付けられる構成とする。具体的には、前記掘削用カッターは、前記カッタースポークをすぼめたときに前記カッター駆動軸に干渉することなく交差するよう前記カッタースポークの外径端に位置をずらして取付けられた支持部材を更に有し、前記拡径カッターは前記支持部材に取り付けられている。
【0022】
また、上記第6の目的を達成するために、前記カッタースポークの折曲げ状態を検出するセンサと、前記拡径カッターの拡径位置を検出するセンサと、前記立坑構築物の刃口に対する前記掘削用カッターの上下方向の位置を検出するセンサとを更に備える構成とする。この場合、好ましくは、前記センサからの情報に基づき前記掘削用カッターと前記立坑構築物の刃口との位置関係を表示する手段を更に備える。
【0023】
【作用】
第1の目的に係わる本発明では、掘削用カッターを、カッター駆動軸の下端近傍に折り曲げ自在に支持された放射状の複数のカッタースポークを持つ主カッターと、複数のカッタースポークの少なくとも一部のものに回転可能に取付けられた拡径カッターとで構成することにより、主カッターは立坑構築物の内面より内周側を掘削し、拡径カッターは、カッタースポークを最大に拡げたとき、立坑構築物の刃口の下側において主カッターの外側から立坑構築物の刃口の外周までの間を掘削し、その間で掘削径を自在に変更することができる。また、カッタースポークに対して設けられる拡径カッターの回転中心を立坑構築物の内面より内周側に位置させることにより、立坑構築物が沈下してきたとき立坑構築物がカッタースポークにぶつからなくなるとともに、拡径カッターを上方に回転するにしたがって掘削径が増加するように回転可能に取付けることにより、拡径カッターは下方に押されたときに内周側に回転可能となり、立坑構築物が沈下してきたとき拡径カッターの上部に立坑構築物の刃口がぶつかっても、拡径カッターは刃口の押し下げ力により内周側に回転して引き込まれる。したがって、主カッター及び拡径カッターが立坑構築物の刃口と地山の間に挾まれることはなく、カッターを破損することを防止できる。
【0024】
また、そのとき、拡径カッターのカッター形状を、拡径カッターの回転中心からカッター刃先までの距離が拡径方向全周にわたってほぼ等しいか回転方向内周側から外周側に行くにしたがって小さくなるようにすることにより、立坑構築物の沈下時に拡径カッターが刃口で押し下げられるとき、拡径カッターは下方に無理無く回転し、拡径カッターが立坑構築物の刃口と地山の間に挾まれることが確実に防止できる。
【0025】
第2及び第5の目的に係わる本発明では、立坑構築物の刃口上方部分に隔壁を設け、この隔壁にカッター駆動軸が通るカッター回収穴を形成することにより、隔壁より上方でカッター駆動軸の上端付近にカッター回転駆動装置を係合させ掘削用カッターを回転させるとともに、カッター駆動軸の上端をカッター吊下げ手段で支持し掘削用カッターを吊下げることが可能となり、これにより掘削径の如何に係わらず掘削用カッターを自重で下方に移動させながら深さ方向に連続的に掘削し、立坑構築物の刃口の沈下を適切に制御できる。また、回収穴にはカッター回転機構や上下機構等の複雑で高価な機構は一切設けられておらず、かつ切羽部の水圧はカッター駆動軸の断面に働くだけで揚力も小さくなるので、構造が簡単で安価な設備にできる。更に、隔壁の回収穴にはカッター回転機構や上下機構を設けないので、回収穴を小さくでき、隔壁強度の低下を最小に抑えられる。このため、立坑掘削完了後、止水のため切羽部にコンクリートを打設する時に隔壁で地下水圧による打設コンクリートの変形(隆起)を防止し、打設コンクリートの健全性を確保できる。
【0026】
第3の目的に係わる本発明では、カッター回収穴の上方へ伸びる中空のシャフトを設け、このシャフトの上端を大気側に開放することにより、掘削用カッターの故障時に掘削カッターの回収引上げ、再装着が容易となる。
【0027】
第4の目的に係わる本発明では、カッターすぼめ機構をカッター駆動軸にピストン部を設けたジャッキで構成することにより、カッターすぼめ機構がコンパクトになり、上記のように回収穴を小さくしたとき、この小さい回収穴から掘削用カッターを回収できる。
【0028】
また、カッタースポークに折り曲げ部を設けることにより、カッタースポークをすぼめたときに外径端部分の径が小さくなり、小さい回収穴から掘削用カッターを回収できる。
【0029】
更に、拡径カッターをカッタースポークをすぼめたときにカッター駆動軸に干渉しない位置に取り付けることにより、掘削用カッター全体をコンパクトにすぼめることができ、小さい回収穴から掘削用カッターを回収できる。
【0030】
第6の目的に係わる本発明では、カッタースポークの折曲げ状態を検出するセンサと、拡径カッターの拡径位置を検出するセンサと、立坑構築物の刃口に対する拡径カッターの上下方向の位置を検出するセンサとを設けることにより、運転者は掘削用カッターとケーソン刃口との位置関係を適確に把握し、カッターの掘削径を任意に変え、掘削用カッターを自重で下方に移動させながら安全にかつ能率良く掘削することができる。特に、センサからの情報に基づき掘削用カッターと立坑構築物の刃口との位置関係を表示する手段を更に設けることにより、運転者はその表示を見ながら、深さ方向に安全に能率良く掘削できる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
本発明の第1の実施例を図1〜図14により説明する。
図1において、1は立坑構築物である円形状のケーソン2の下端に設けられた円形状の刃口であり、本実施例の立坑掘削機は掘削用カッター100を備え、このカッター100でケーソン2の内面より内周側とケーソン2の刃口1の下側を掘削する。
【0032】
刃口1は鋼とコンクリートと鉄筋で製作されており、刃口1がケーソン2の自重又はシールドジャッキ11(後述)の推力により地山に嵌入し、立坑を下部へ導いて行く。ケーソン2の刃口1の上部には隔壁37が設けられ、隔壁37の中央には掘削用カッター100の回収穴46(据付時はカッターの投入穴となる)が形成されている。ケーソン2の上部にはもう1つの円形状のケーソン2Aが位置しており、ケーソン2の隔壁37より上方部分及びケーソン2Aはコンクリートと鉄筋で製作されている。
【0033】
ケーソン2Aの上部にはシールド推進部10が設置されている。シールド推進部10は外周部に位置するシールドハルと呼ばれる鋼製の円筒10aを有し、シールドハル10aの下端部はケーソン2Aと連結され、上端部にはテールシール部21が設けられ、刃口1よりテールシール部21まで一体となっている。シールド推進部10には図2に示すようにシールドジャッキ11が円周状に配置され、上方に構築したセグメント12に反力をとって刃口1を下方へ押すことができる。シールドジャッキ11の先端にはセグメント12に対する角度のずれを吸収するためのスプレッタ23が設けられている。シールドハル10aの上端部のテールシール部21はセグメント12とシールドハル10a間をシールし、冷水、土砂漏れを防止する。本実施例では、テールシール部21において、テールシールが3段に装着されている。
【0034】
シールド推進部10の上端部の内周側には井桁上のサポートビーム20aと鋼板20bとで床構造が構築され、この床構造の鋼板20b上に旋回ベアリング20cが設置され、この旋回ベアリング20c上にセグメント2を組み立てるためのエレクター20が旋回可能に装備されている。
【0035】
セグメント12は鉄筋コンクリートのリングを数分割したものであり、ケーソン2,2A及びシールドハル10aが推進された後、地山がむき出しになると山が地下水と共に崩れてくるため、それを防止するためセグメント12をエレクター20にてシールドハル10aの後部に組み立ててゆく。
【0036】
掘削用カッター100は、カッター駆動軸101の一部を構成するカッターセンターシャフト7と、カッターセンターシャフト7の下端に取り付けられた主カッター3と、主カッター3の先端に取り付けられた拡径カッター4とで構成されている。主カッター3は、図3及び図4に示すように、カッターセンターシャフト7の下端に放射状に取付けられた4本のリブ3aと、リブ3aのそれぞれの先端に上下方向に折り曲げ自在にピン27により結合された4本の放射状のカッタースポーク3bとを有し、カッタースポーク3bには図3に想像線3cで示すように一定距離下方に突出したカッタービットが取付けられている。また、カッタースポーク3bは、図5及び図6に示すようにこれらカッタースポーク3bをすぼめたときに外径端部分の径が小さくなるように内径端近傍に折り曲げ部3dを有している。カッタースポーク3bを最大に拡げたときの外径寸法はケーソン2の内径寸法より少し小さく作ってあり、これにより主カッター3はケーソン2の内面より内周側を掘削し、ケーソン2の刃口1の貫入抵抗を小さくする。
【0037】
拡径カッター4は4本のカッタースポーク3bのうちの対向する2本の外径端部分にピン35により上方に回転するにしたがって掘削径が増加するように回転可能に取り付けられ、拡径カッター4の側面にはカッタースポーク3bに支持されたジャッキ5のピストンがピン結合され、ジャッキ5を伸縮すると拡径カッター4はピン35を中心として回転動作する。拡径カッター4の回転中心であるピン35はケーソン2の内周面より内周側に位置している。また、拡径カッター4の想像線4aで示すカッタービットの取付け形状は、拡径カッター4の回転中心25からカッター刃先までの距離が回転方向全周にわたってほぼ等しいか回転方向内周側から外周側に行くにしたがって小さくなるような形状になっている。
【0038】
拡径カッター4は縮径時には主カッター3のカッタースポーク3bの外径の内側に完全に引き込まれ、拡径カッター4を最大に拡径したときの外径寸法はケーソン2の刃口1の外周寸法とほぼ同じになるように作ってあり、これにより拡径カッター3は、カッタースポーク3bを最大に拡げたとき、ケーソン2の刃口1の下側において主カッター3の外側からケーソン2の刃口1の外周までの間を掘削し、ケーソン2の刃口1の貫入抵抗を更に小さくする。なお、刃口1の貫入抵抗を更に下げるには、刃口外周より2〜3cm更に外周まで掘削できるようにビット4aの取付け半径を大きくし、オーバカットできるようにする。
【0039】
以上のように主カッター3でケーソン2の内面より内周側を掘削し、拡径カッター4でケーソン2の刃口1の下側において主カッター3の外側からケーソン2の刃口1の外周までの間を掘削することにより、その間で掘削径を自在に変更することができる。
【0040】
また、拡径カッター4はケーソン2の刃口1の下側を掘削するため、ケーソン2が自重沈下してきたとき拡径カッター4の上部にケーソン2の刃口1がぶつかる。このような場合、拡径カッター4は上記のように上方に回転するにしたがって掘削径が大きくなるように取付けられているので下方に押されたときに内周側に回転可能であり、刃口1の押し下げ力により内周側に回転して引き込まれる。そして、特にこのとき、拡径カッター4は回転中心であるピン35からカッター刃先までの距離が回転方向全周にわたってほぼ等しいか回転方向内周側から外周側に行くにしたがって小さくなるようなカッター形状をしているため、刃口1の押し下げ力により内周側にスムーズに回転して引き込まれ、拡径カッター4がケーソン2の刃口1と地山の間に挾まれることを確実に防止する。なお、主カッター3のカッタースポーク3bの最大の外径寸法はケーソン2の内径寸法より小さく作ってあるので、ケーソン2の沈下時刃口1がカッタースポーク3bにぶつかることはない。したがって、ケーソン2が自重沈下してもカッターの破損が防止できる。
【0041】
また、拡径カッター4は、カッタースポーク3bをすぼめたときにカッターセンターシャフト7と干渉しない位置に取り付けられている。すなわち、カッタースポーク3bの外径端には、カッタースポーク3bをすぼめたときにカッターセンターシャフト7と干渉することなく交差するように、カッターセンターシャフト7に対して所定距離L(図4参照)だけずれかつカッタースポーク3bに対してL字状の角度をなして支持ブロック4bが取付けられ、拡径カッター4は支持ブロック4bの側面に取り付けられている。
【0042】
主カッター3のカッタースポーク3bをピン27により折曲げ自在に結合したリブ3aはカッターセンターシャフト7の下端に取り付けられたボス47に連結され、主カッター3のカッタースポーク3bはカッターすぼめ機構6により4本ともピン27の部分で傘のように折り畳むことができる。
【0043】
カッターすぼめ機構6の詳細構造を図7に示す。カッターすぼめ機構6は、カッターセンターシャフト7に設けられたピストン部8a及びピストン部8aに嵌め合い摺動するシリンダー部8bからなるカッターすぼめジャッキ8と、カッターすぼめジャッキ8のシリンダー部8bをカッタースポーク3bに連結する4本のアーム9とで構成され、アーム9はシリンダ部8bの外周に設けられたリブ8cにピン36により結合され、カッタースポーク3bにピン28により結合されている。カッターすぼめジャッキ8のピストン部8aはカッターセンターシャフト7をピストンロッドとしてその一部を太くしたものであり、シリンダ部8bはスライド筒8dとその両端に位置するシリンダーエンド8eとからなり、シリンダ部8b内においてピストン部8aの上下にできる空間8f,8gに圧油を選択的に送り込むことにより、ピストン部8aに対してシリンダ部8bを上下に動かし、カッタースポーク3bを含むカッター全体を傘のように開閉することができる。
【0044】
以上のようにカッタースポーク3bに折り曲げ部3dを設け、かつ拡径カッター4をカッターセンターシャフト7と干渉することなく交差できるようにし、更にカッターすぼめ機構6をコンパクトな構造としたことにより、カッタースポーク3bをすぼめたときのカッター径が小さくなり、回収穴46を小さくしたとき、図5に示すようにこの小さい回収穴46から掘削用カッター100を容易に回収できる。
【0045】
図1に戻り、カッター駆動軸101は回収穴46を通りケーソン2,2Aの中心に沿って地上へと伸び、カッター駆動軸101の上端付近にはカッター回転駆動装置102が係合しており、このカッター回転駆動装置102によりカッター駆動軸101を回転させ、掘削用カッター100に掘削トルクを伝える。また、カッター駆動軸101の上端はクレーン16に支持されている。クレーン16はカッター駆動軸101を介して掘削用カッター100を吊っており、掘削用カッター100の上下作動及び掘削用カッター100の地山への押付け力の調整をカッターの吊下げ位置及び吊下げ力調整によって行っている。地山によって異なるが、掘削用カッター100及びカッター駆動軸101の自重を最適量地山にかけると掘削効率が良くなる。どの程度かけるかは、経験と試行錯誤により決定する。
【0046】
カッター駆動軸101は先のカッターセンターシャフト7と、このカッターセンターシャフト7に接続されるドリルパイプ25と、ドリルパイプ25に接続されたケリーバパイプ13より構成されている。ドリルパイプ25は掘削するにつれてつなぎ足して行く。ケリーバパイプ14は断面四角形状をしており、カッター回転駆動装置102によりカッター掘削トルクを伝えられる。
【0047】
カッターセンターシャフト7とドリルパイプ25は断面円形で中空となっており、カッターセンターシャフト7の下端には排泥口26が設けられている。カッターセンターシャフト7とドリルパイプ25は排泥口26よりサクションポンプ31で吸い上げられた土砂の通り道となる。
【0048】
ドリルパイプ25の上端付近には中間スイベルジョイント32が、ケリーバパイプ13の上端にはロータリジョイント19、吊下げ用スイベルジョイント17及びスリップリング18が装着されている。
【0049】
最下方のドリルパイプ25の下端には回収穴46の位置にスタビライザー9が取付けられている。スタビライザー9は隔壁37の回収穴46に適合した円形をしており、カッター駆動軸101とともに回収穴46内で回転し、掘削用カッター100と刃口1の外径がずれないようにガイドしている。
【0050】
また、ケーソン2の隔壁37上にはカッター回収穴46に通じる中空円筒状のシャフト24が立設されており、カッター駆動軸101はこのシャフト24内を上方に伸びている。シャフト24の上端は大気側に開放した開口になっており、立坑内にたまった地下水位に更に2m加えた位置まで泥水を入れてある。これは掘削用カッター100の掘削部に水圧をかけて保持するためである。シャフト24は縦方向に分割して製作してあり、更に使い勝手によっては円周方向に分割しても良い。シャフト24はケーソン2が沈下するにしたがって上部で継ぎ足して行く。
【0051】
シャフト24の上端にはやぐら15が構築され、この部分でドリルパイプ25の継ぎ足しを行う。また、やぐら15は中間スイベルジョイント32が上下移動するスペースを提供する。更に、やぐら15の上端に図8及び図9に示すようにカッター回転駆動装置102が設置されている。
【0052】
カッター回転駆動装置102の詳細構造を図10及び図11に示す。カッター回転駆動装置102はやぐら15の上端に取付けられた固定テーブル43と、固定テーブル43に取付けられた油圧モータ44と、斜線部で示されたロータリテーブル14とで構成されている。ロータリテーブル14の中心には四角の穴49が開いており、断面が四角形状のケリーバパイプ13がその穴49を通り、油圧モータ44を回転させると図示しない歯車機構によりロータリテーブル14が回転し、この回転によりケリーバパイプ13、ドリルパイプ25及びカッターセンターシャフト7を介して掘削用カッター100を回転させる。
【0053】
ロータリテーブル14はカッター100に回転力を与えるのみで地山への押付け力は与えない。カッター100の地山への押付け力は、上記のようにカッター駆動軸101の最上端でカッターを吊っているクレーン16の吊下げ位置及び吊下げ力調整によりカッター自重を最適量地山にかけることにより行う。
【0054】
以上のようにカッター駆動軸101は掘削用カッター100を吊下げかつカッター掘削トルクを伝える役目を果たしており、これにより掘削径の如何に係わらず掘削用カッター100を自重で下方に移動させながら深さ方向に連続的に掘削することができ、ケーソン2の刃口1の沈下を適切に制御できる。また、ケーソン2の隔壁37の回収穴46にはカッター回転機構や上下機構を設けないので、回収穴46を小さくでき、隔壁37の強度を十分に確保できる。このため、立坑掘削完了後、止水のため切羽部にコンクリートを打設する時に隔壁37で地下水圧による打設コンクリートの変形(隆起)を防止し、打設コンクリートの健全性を確保できる。また、シャフト24の上端は大気側に開放されているので、掘削用カッター100の回収引上げは容易であり、特に掘削用カッター100が故障した場合に容易に回収引上げ、再装着ができる。更に、回収穴46には複雑で高価な機構は設けられておらず、かつ切羽部の水圧はカッター駆動軸101の断面に作用するだけで揚力も小さくなるので、構造が簡単で安価な設備にできる。
【0055】
カッター100で掘削された土砂はシャフト24内に注入された泥水と混ぜ合わされ、排泥口26よりカッターセンターシャフト7及びドリルパイプ25の内部を通過して地上にサクションポンプ31で吸い上げられる。地上に吸い上げた土砂と泥水の混合物は泥水処理装置により土砂を取出、処理の終了した泥水は再度シャフト24内に注入され、再利用される。そこで、回転側(掘削用カッター100及びカッター駆動軸101)より静止側(地上のポンプ31)に泥水を吸い上げるようにするために上記の中間スイベルジョイント32を設置し、このスイベルジョイント32をバルブ33及びホース34を介してサクションポンプ31につなげている。ケリーバパイプ13の上端に装備された吊下げ用スイベルジョイント17はカッター駆動軸101の回転がクレーン16に伝わらないようにするためのものであるが、この吊下げ用のスイベルジョイント17を用いて泥水を静止側に取り出しても良い。
【0056】
前述したように拡径カッター4はジャッキ5の伸縮により開閉し、カッタースポーク3bはカッターすぼめジャッキ8の作動により傘のように開閉する。これらジャッキ5,8の油圧用の配管はケリーバパイプ13の上端に設けられたロータリジョイント19を介して地上に設置された油圧回路部に接続される。
【0057】
また、拡径カッター4のジャッキ5には内蔵型のストローク計5a(図13参照)が付いており、拡径カッター4の拡径位置を検出する。カッターすぼめジャッキ8には、図5に示すようにスタビライザー48との間にロータリエンコーダ式でワイヤー式のストローク計30が付いており、カッタースポーク3bの折曲げ状態を検出する。更に、図9に示すように、ケリーバパイプ13の上端に設けられたロータリジョイント19の外周部にはやぐら15と間にロータリエンコーダ式でワイヤー式のストローク計29が付いており、ケーソン2の刃口1に対する掘削用カッター100の上下方向の位置を検出する。また、シールド推進部10のシールドジャッキ11のうちの3本に内蔵型のストローク計11a(図13参照)が付いており、セグメント12に対するケーソン2の刃口1の上下方向の位置を検出する。ストローク計5a,30の配線用のケーブルはケリーバパイプ13の上端に設けられたスリップリング18を介して地上に設置された信号処理設備に接続される。なお、ストローク計の代わりに流量計を用いて流量より各ジャッキのストロークを検出していも良い。
【0058】
図12に拡径カッター4を作動させるための油圧回路図を示す。図中Aは地上設置の油圧回路部であり、Bはカッター部に設置した油圧回路部である。カッター部に設置した油圧回路部Aは前述したようにロータリジョイント19を介して地上設置の油圧回路部Bに接続されている。
【0059】
カッター部の油圧回路部Bにおいて、ケーソン2が沈下し拡径カッター4を急激に押し下げてゆく場合はジャッキ5は急激に縮められることになるため、ジャッキ5のボトム側油圧が上がり短時間の内にリリーフバルブ122Aより加圧油が噴出し、一部はチェックバルブ121を通過してジャッキ5のロッド側に供給され、余りはチェックバルブ123を通過して切羽泥水内に噴出する。
【0060】
また、この油圧回路では拡径カッター4が予想できない力で引き出された場合に備えてアキュムレータ124が装備されている。拡径カッター4が引き出される場合はジャッキ5は伸びることになり、ジャッキ5のロッド側の油圧が上がりリリーフバルブ122Bより加圧油が噴出し、それと共にチェックバルブ121を通過してジャッキ5のボトム側に供給されるが、ジャッキ5のピストンは面積差があるためボトム側が負圧状態となる。そこでその油の不足分をアキュムレータ124より供給してやる。
【0061】
この実施例では油を切羽泥水中に放出する構成としたが、切羽泥水中に油を噴出させることを止めるためには、チェックバルブ123の出口側に密封タンク(リリーフバルブ付きのタンクがよい)を装着すればよい。また、チェックバルブ123はリリーフバルブでもよい。
【0062】
地上設置の油圧回路部Aにおいて、拡径カッター4の作動は電磁切換弁125を操作することにより制御される。オイルタンク130内の油は油圧ポンプ129により開閉バルブ131及びフィルター132を介して吸い上げられ、ロードチェック弁を介して電磁切換弁125に供給される。電磁切換弁125が閉じられている状態では、油圧ポンプ129からの油は電磁切換弁125の内部通路を介してタンク130に戻される。なお、126は回路圧力の上限を制限するリリーフ弁である。電磁切換弁125を開くと、その切換方向に応じて油圧ポンプ129からの油がジャッキ5のボトム側またはロッド側に供給され、拡径カッター4を開閉動作する。
【0063】
上記のように主カッター3及び拡径カッター4を用いて掘削を行うとき、運転手は常に主カッター3及び拡径カッター4とケーソン2の刃口1との位置関係が分からないと、拡径カッター4の拡径量及び主カッタース3のすぼめ具合を決定することができない。そこで、上記のようにストローク計5a,30,29,11aを装着して、主カッター3及び拡径カッター4とケーソン2の刃口1との位置関係を把握する。特に、本実施例では、当該位置関係をCRTに映し出し、それを見ながら運転者は運転を行う。
【0064】
図13にCRT表示システムの一例を示す。図13において、各ストローク計5a,30,29,11aから送られてきたアナログ電気信号はA−D変換器40でデジタル信号に変えられ、パソコン41内に取り込まれる。また、シャフト24、ドリルパイプ25、ケーソン2,2A、セグメント12は継ぎ足す都度その個数をパソコン41に手入力する。パソコン41はこれらの情報を演算し、必要な部分の各距離をCRT42上に表示するとともに、CRT42上にカッター部の図を表示して作動にしたがって各部を動かすようにする。
【0065】
図14にCRT42に写し出した画面の一例を示す。CRT42上に図示のようにケーソン2の下方部分及びカッター部を映し出す。また、例えば地表からケーソン2の刃口1下端までの距離A、地表から掘削用カッター100の下端までの距離B、掘削用カッター100の掘削径C、掘削用カッター100の最外径部とケーソン2の刃口1外周との距離D、ケーソン2の刃口1下端から掘削用カッター100の下端までの距離E、ケーソン2の刃口1下端から掘削用カッター100の最外径部までの距離Fを数値で表示する。運転者はこのCRT画面を見ながら、掘削用カッター100とケーソン刃口1との位置関係を適確に把握し、掘削用カッター100の掘削径を任意に変え、掘削用カッター100を自重で下方に移動させながら安全にかつ能率良く掘削することができる。
【0066】
なお、本実施例ではCRT42の画面上に図と数値を表示したが、その一方のみでもよい。
【0067】
次に、以上のように構成した立坑掘削機による掘削方法を説明する。
地山が砂層、砂礫層などで硬い場合は、自重でケーソン2,2Aが沈むことはない。この場合は、掘削用カッター100の回転作動によりケーソン2の下方を掘削し、ケーソン2の貫入抵抗を減らして自重沈下させる。このとき、地山の硬さに応じて主カッター3をすぼませたり拡径カッター4の拡径量を変化させたりしてカッター100の掘削半径を調整し、ケーソン2の貫入抵抗を制御しながら自重沈下で推進して行く。
【0068】
具体的には、まず、拡径カッター4をカッタースポーク3b内に引き込み、主カッター3のカッタースポーク3bを図5に示すように最小径にすぼめ、この状態でカッター回転駆動装置102を駆動して掘削用カッター100を回転させながら、クレーン16の吊下げ位置及び吊下げ力調整によって地山への押付け力を調整し、掘削用カッター100を自重で下方へと移動させながら掘削する。このように掘削してもケーソン2が自重沈下しない場合は、カッターすぼめ機構6のジャッキ8によりカッタースポーク3bを少し拡げ、掘削径を拡大して上記と同じ操作を繰り返す。このように掘削径を徐々に拡大しカッタースポーク3bを全開状態にして、またケーソン2が自重沈下しない場合は、ジャッキ5を作動して拡径カッター4を少し拡げ、刃口1の下側を上記と同じ要領で掘削する。そして、この操作をケーソン2が自重沈下するまで繰り返す。
【0069】
以上のように主カッター3または拡径カッター4を徐々に開くことにより刃口1の貫入抵抗が徐々に減るため、ケーソン2の自重沈下速度は余り大きくならない。また、自重沈下で刃口1が拡径カッター4に接触しても、前述のごとく刃口1により拡径カッター4が回転して内周側に引き込まれるため、カッター3,4は損傷しない。
【0070】
最初の掘削でケーソン2の自重沈下に要する掘削半径が分かれば、次の掘削作業では直接その掘削半径の近くまで主カッター3または拡径カッター4を開き、掘削用カッター100を自重で下方に移動させながら掘削する。これにより、ケーソン2の沈下速度を制御しつつ能率良く施工できる。
【0071】
所定量ケーソン2が沈下した時点で、地上部で次のケーソン2Aを打設する。
【0072】
ケーソン2,2Aが沈下するに従い、ケーソン2の隔壁37の底面に水圧がかかり、揚力となる。隔壁37の底面にかかる水圧とケーソン2,2Aの外周部の摩擦力との和がケーソン2,2A自重より大きくなると、掘削用カッター100で刃口1の下側を刃口1の最外周まで掘削してもケーソン2,2Aは自重沈下しなくなる。その場合は、ケーソン2の隔壁37上に水を注入したり、重りを追加してケーソン2,2Aを沈下させる。
【0073】
そして、シールド推進部10が地中に埋設された時点でセグメント12に反力をとり、ジャッキ11を伸ばし、自重沈下ではなくジャッキ11の推力によりケーソン2,2Aを推進する。この場合、セグメント12に反力をとるためにセグメント12の外周部に裏込材を注入するか、セグメント12を適当な手段で地山に固定する。
【0074】
以上のようにしてケーソン2,2Aを推進する場合は、ケーソン2,2Aの自重、外周摩擦力、水圧力を考慮して拡径カッター4の拡径量または主カッター3のすぼめ具合を決定し、刃口1の抵抗を自重沈下しない程度に小さくしてシールドジャッキ11の推力で刃口1を地山に貫入推進させるようにする。この場合は沈下の時期を制御できることになるので、ジャッキ11でケーソン2,2Aを貫入沈下させるときに拡径カッター4を刃口1と接触しない位置に退避させることができる。
【0075】
セグメント12の幅(高さ)にほぼ相当する距離だけケーソン2,2Aを推進した時点で、シールドジャッキ11を戻し、エレクター20にてセグメント12を組み立てる。その場合、全てのシールドジャッキ11を縮めると水圧力により上方へシールドハル10aが押し上げられる可能性があるので、セグメント12を組む箇所のシールドジャッキ11のみを縮めるようにする。
【0076】
運転者は以上のようにケーソン2の下方を掘削しながらケーソン2,2Aを沈下推進させて行くが、このとき掘削用カッター100とケーソン2の刃口1との位置関係が分からないと、拡径カッター4の拡径量及び主カッター3のすぼめ具合を決定することができない。そこで、本実施例では前述したようにCRT42にカッター部を映し出し、かつ必要な部分の各距離A〜Fを表示し、運転者はこのCRT画面を見ながら、主カッター3及び拡径カッター4とケーソン2の刃口1との位置関係を把握し、安全にかつ能率良く掘削する。
【0077】
ケーソン2,2Aを所定位置まで推進し所望の深さまで立坑を構築すると、図5及び図6に示すように拡径カッターを4をジャッキ5にてカッタースポーク3b内に引き込み、カッタースポーク3bをジャッキ8にてすぼめ、クレーン16でシャフト24内を吊り上げて回収する。
【0078】
また、推進の途中でカッタービットの摩耗とか、折損、油漏れ等の故障があった場合も、図5及び図6に示すように掘削用カッター100をすぼませ、クレーン16によりシャフト24より引き上げて修理を行い、再投入することができる。このとき、本実施例ではシャフト24の上端は開放されているので、容易に回収引上げ、再装着ができる。
【0079】
以上のように本実施例によれば、掘削用カッター100を、カッター駆動軸101の下端近傍に折り曲げ自在に支持された放射状の複数のカッタースポーク3bを持つ主カッター3と、カッタースポーク3bの対向する2本に回転可能に取付けられた拡径カッター4とで構成したので、主カッター3はケーソン2の内面より内周側を掘削し、拡径カッター4は、カッタースポーク3bを最大に拡げたとき、ケーソン2の刃口1の下側において主カッター3の外側からケーソン2の刃口1の外周までの間を掘削し、その間で掘削径を自在に変更することができる。
【0080】
また、カッタースポーク3bに対して設けられた拡径カッター4の回転中心35をケーソン2の内面より内周側に位置させたので、ケーソン2が自重沈下してきたときケーソン2がカッタースポーク3bにぶつからなくなるとともに、拡径カッター4を上方に回転するにしたがって掘削径が増加するように回転可能に取付けたので、拡径カッター4は下方に押されたときに内周側に回転可能となり、ケーソン2が自重沈下してきたとき拡径カッター4の上部にケーソン2の刃口1がぶつかっても、拡径カッター4は刃口1の押し下げ力により内周側に回転して引き込まれる。したがって、主カッター3及び拡径カッター4がケーソン2の刃口1と地山の間に挾まれることはなく、カッターを破損することを防止できる。このとき、特に拡径カッター4のカッター形状を、拡径カッター4の回転中心35からカッター刃先までの距離が回転方向全周にわたってほぼ等しいか回転方向内周側から外周側に行くにしたがって小さくなるようにしたので、ケーソン2の自重沈下時に拡径カッター4が刃口1で押し下げられるとき、拡径カッター4は下方に無理無く回転し、拡径カッター4がケーソン2の刃口1と地山の間に挾まれることが確実に防止できる。
【0081】
また、ケーソン2の刃口上方部分に隔壁37を設け、この隔壁37にカッター駆動軸101が通るカッター回収穴46を形成したので、隔壁37より上方でカッター駆動軸101の上端付近にカッター回転駆動装置102を係合させ掘削用カッター100を回転させるとともに、カッター駆動軸101の上端をクレーン16で支持し掘削用カッター100を吊下げることが可能となり、これにより掘削径の如何に係わらず掘削用カッター100を自重で下方に移動させながら深さ方向に連続的に掘削し、ケーソン2の刃口1の沈下を適切に制御できる。また、回収穴46にはカッター回転機構や上下機構等の複雑で高価な機構は一切設けられておらず、かつ切羽部の水圧はカッター駆動軸101の断面に働くだけで揚力も小さくなるので、構造が簡単で安価な設備にできる。更に、隔壁37の回収穴46にはカッター回転機構や上下機構を設けないので、回収穴46を小さくでき、隔壁37の強度の低下を最小に抑えられる。このため、立坑掘削完了後、止水のため切羽部にコンクリートを打設する時に隔壁37で地下水圧による打設コンクリートの変形(隆起)を防止し、打設コンクリートの健全性を確保できる。
【0082】
更に、カッター回収穴46の上方へ伸びる中空のシャフト24を設け、このシャフト24の上端を大気側に開放したので、掘削用カッター100の故障時に掘削カッター100の回収引上げ、再装着が容易となる。
【0083】
また、カッターすぼめ機構6をカッター駆動軸101にピストン部8aを設けたジャッキ8で構成したので、カッターすぼめ機構6がコンパクトになり、かつカッタースポーク3bの内径端近傍に折り曲げ部3dを設けたので、カッタースポーク3bをすぼめたときに主カッター3の外径端部分の径が小さくなり、更に拡径カッター4をカッタースポーク3bをすぼめたときにカッター駆動軸101に干渉しない位置に取り付けたので、掘削用カッター全体をコンパクトにすぼめることができ、これらにより上記のように回収穴46を小さくしたとき、この小さい回収穴46から掘削用カッター100を容易に回収できる。
【0084】
また、カッタースポーク3bの折曲げ状態を検出するセンサ30と、拡径カッター4の拡径位置を検出するセンサ5aと、ケーソン2の刃口に対する拡径カッター4の上下方向の位置を検出するセンサ11a,30とを設け、CRT42に掘削用カッター100とケーソン2の刃口1との位置関係を表示したので、運転者はCRTの画面を見て掘削用カッター100とケーソン刃口1との位置関係を適確に把握し、掘削用カッター100の掘削径を任意に変え深さ方向に安全にかつ能率良く掘削することができる。
【0085】
本発明の第2の実施例を図15により説明する。図中、図1に示す部材と同等の部材には同じ符号を付している。本実施例は、シールド推進部10を用いない立坑掘削機に本発明を適用したものである。
【0086】
すなわち、図15において、ケーソン2,2Aにはシールド推進部は設けられておらず、立坑構築物は全てケーソン2,2Aで施工を行い、それらの自重により沈下させる。
【0087】
ケーソン2の上部に図示しないケーソン圧入装置を装着してもよく、この場合はシールドジャッキ11で推進する場合と同様にケーソン2,2Aを自重沈下ではなく圧入装置で押し下げることにより沈下時期を制御でき、より効率的な施工ができる。
【0088】
本発明の第3の実施例を図16〜図18により説明する。図中、図1に示す部材と同等の部材には同じ符号を付している。本実施例は、シャフト24の上端を大気側に開放しない立坑掘削機に本発明を適用したものである。
【0089】
すなわち、図16において、シャフト24の上端は大気側に開放されておらず、シャフト24の上端とドリルパイプ25との間は密封部材38密封シールされている。隔壁37の下方には図示しないシステムにより水が供給される。
【0090】
掘削用カッター100の回収時には、図17に示すように掘削用カッター100をすぼめ、図18に示すようにやぐら15をシャフト24から分離し、密封部材38は外さずにクレーン16でカッター駆動軸101の上端をハウジングら15とともに吊り上げ掘削用カッター100をシャフト24内に引き込み、その後切羽部にコンクリート39を打ち止水した後、密封部材38を外して掘削用カッター100を回収する。シャフト24の長さは、この回収時に掘削用カッター100を引き上げ格納するスペースを確保できるように決定される。
【0091】
本実施例では、掘削時にドリルパイプ25及びシャフト24の継ぎ足しは不要であり、施工の段取りが楽になるという利点がある。ただし、故障時の掘削用カッター100の回収引上げは、切羽内の水をかきだしその後密封部材38を外して行うことになり、手間がかかる。
【0092】
本発明の第4の実施例を図19により説明する。図中、図1に示す部材と同等の部材には同じ符号を付している。本実施例は、最下部に隔壁のないケーソンを用いる工法に本発明を適用したものである。
【0093】
すなわち、図19において、最下部のケーソン2Bには隔壁37(図1参照)が設けられていない。このため、やぐら15Aは地表に設置されている。ケーソン2Bに隔壁がないので、回収時は掘削用カッター100全体をすぼめなくても拡径カッター4を引き込めば、回収引上げができる。また、ケーソンの厚さが一様でなく、ケーソンの内周側に突出部分がある場合があるが、この場合は先の実施例と同様に掘削用カッター100全体をすぼめることで回収することが可能となる。
【0094】
本実施例でも、拡径カッター4の拡径量を調整したり主カッター3をすぼめたり開いたりして掘削径を自在に変更することができるので、地山の硬さに合わせて掘削径を調整し、カッターを自重で下方に移動させながら掘削することにより安定したケーソン2の沈下を実現できる。また、拡径カッター4のカッター形状は第1の実施例と同じであり、拡径カッター4がケーソン2Bの刃口1と地山の間には挾まれることもない。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、カッター駆動軸の下端近傍に折り曲げ自在に支持された主カッターと上方に回転するにしたがって掘削径が増加するように回転可能に取付けられた拡径カッターとで掘削用カッターを構成したので、立坑構築物の沈下時にカッターが立坑構築物の刃口と地山の間には挾まれることなく、カッターの掘削径を自在に変更することができる。
【0096】
また、本発明によれば、拡径カッターを適切なカッター形状にしたので、立坑構築物の沈下時に拡径カッターが刃口で押し下げられるとき、拡径カッターは下方に無理無く回転し、拡径カッターが立坑構築物の刃口と地山の間に挾まれることが確実に防止できる。
【0097】
また、本発明によれば、立坑構築物の隔壁に設けた回収穴にカッター駆動軸が通る構成としたので、掘削径の如何に係わらず掘削用カッターを自重で下方に移動させながら深さ方向に連続的に掘削し、立坑構築物の刃口の沈下を適切に制御できる。また、回収穴にはカッター回転機構や上下機構等の複雑で高価な機構は一切設けられておらず、かつカッターに働く揚力も小さくなるので、構造が簡単で安価な設備にできる。更に、回収穴を小さくできるので、隔壁の強度を確保し、止水のための打設コンクリートの健全性を確保できる。
【0098】
また、本発明によれば、カッター回収穴の上方へ伸びる中空のシャフトの上端を大気側に開放したので、掘削用カッターの故障時に掘削カッターの回収引上げ、再装着が容易となる。
【0099】
また、本発明によれば、カッターすぼめ機構をカッター駆動軸にピストン部を設けたジャッキで構成したので、カッターすぼめ機構がコンパクトになり、回収穴を小さくしたとき小さい回収穴から掘削用カッターを回収できる。
【0100】
また、本発明によれば、カッタースポークの内径端近傍に折り曲げ部を設けたので、カッタースポークをすぼめたときに外径端部分の径が小さくなり、小さい回収穴から掘削用カッターを回収できる。
【0101】
更に、本発明によれば、拡径カッターをカッタースポークをすぼめたときにカッター駆動軸に干渉しない位置に取り付けたので、掘削用カッター全体をコンパクトにすぼめることができ、小さい回収穴から掘削用カッターを回収できる。
【0102】
また、本発明によれば、カッタースポークの折曲げ状態を検出するセンサ等を設けたので、運転者は掘削用カッターとケーソン刃口との位置関係を適確に把握でき、カッターの掘削径を任意に変え、深さ方向に安全にかつ能率良く掘削することができる。
【0103】
また、掘削用カッターと立坑構築物の刃口との位置関係を表示する手段を更に設けたので、運転者はその表示を見ながら、深さ方向に安全に能率良く掘削できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による立坑掘削機の縦断面図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図1のIII部拡大図である。
【図4】図1のIV−IV線矢視図である。
【図5】図1の実施例の掘削用カッターをすぼめたカッター回収時の状態を示す図1と同様な縦断面図である。
【図6】図1のIV部拡大図である。
【図7】図6の実施例のカッターすぼめ機構の拡大図である。
【図8】図1のVIII−VIII線矢視図である。
【図9】図1のXI部拡大図である。
【図10】図1の実施例のカッター回転駆動装置の平面図である。
【図11】図10のXI−XI線矢視図である。
【図12】図1の実施例の拡径カッターのジャッキを駆動する油圧回路図である。
【図13】図1の実施例のCRT表示システムを示す図である。
【図14】図13に示すシステムのCRTの表示例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施例による立坑掘削機の縦断面図である。
【図16】本発明の第3の実施例による立坑掘削機の縦断面図である。
【図17】図16に示す実施例のカッター回収時の状態を示す縦断面図である。
【図18】図16に示す実施例のカッター回収時の状態を示す縦断面図である。
【図19】本発明の第4の実施例による立坑掘削機の縦断面図である。
【符号の説明】
1 刃口
2,2A,2B ケーソン
3 主カッター
3a リブ
3b カッタースポーク
4 拡径カッター
4b 支持ブロック
5 ジャッキ
5a,11a,29,30 ストローク計
6 カッターすぼめ機構
7 カッターセンターシャフト(カッター駆動軸)
8 カッターすぼめジャッキ
8a ピストン部
8b シリンダ部
9 アーム
10 シールド推進部
10a シールドハル
11 シールドジャッキ
12 セグメント
13 ケリーバパイプ(カッター駆動軸)
14 ロータリテーブル
15 やぐら
16 クレーン
17 吊下げ用スイベルジョイント
18 スリップリング
19 ロータリジョイント
20 エレクター
21 テールシール部
24 シャフト
25 ドリルパイプ(カッター駆動軸)
26 排泥口
27,28,35,36 ピン
31 サクションポンプ
32 中間スイベルジョイント
33 バルブ
34 ホース
37 隔壁
40 A−D変換器
41 パソコン
42 CRT
43 固定テーブル
44 油圧モータ
46 回収穴
47 ボス
48 スタビライザー
49 穴
100 掘削用カッター
101 カッター駆動軸
102 カッター回転駆動装置

Claims (11)

  1. 立坑構築物の内側と下側を掘削するための掘削用カッターを備えた立坑掘削機において、
    前記掘削用カッターは、カッター駆動軸と、前記カッター駆動軸の下端近傍に折り曲げ自在に支持された放射状の複数のカッタースポークを持つ主カッターと、前記複数のカッタースポークの少なくとも一部のものに外側上方に回転するにしたがって掘削径が増加するように水平ピンを介して回転可能に取り付けられた拡径カッターとを有し、前記拡径カッターの回転中心である水平ピンは前記立坑構築物の内面より内周側に位置し、前記拡径カッターのカッター形状は、拡径カッターの回転中心からカッター刃先までの距離が回転方向全周にわたってほぼ等しいか回転方向内周側から外周側に行くにしたがって小さくなるような形状であることを特徴とする立坑掘削機。
  2. 請求項1記載の立坑掘削機において、前記立坑構築物は刃口の上方部分に隔壁を有し、この隔壁に前記カッター駆動軸が通るカッター回収穴が形成されていることを特徴とする立坑掘削機。
  3. 請求項記載の立坑掘削機において、前記隔壁より上方で前記カッター駆動軸の上端付近に係合し前記掘削用カッターを回転させるカッター回転駆動装置と、前記カッター駆動軸の上端を支持し前記掘削用カッターを吊下げるカッター吊下げ手段とを更に備えることを特徴とする立坑掘削機。
  4. 請求項記載の立坑掘削機において、前記カッター回収穴の上方へ伸び内部を前記カッター駆動軸が通る中空のシャフトを更に備え、前記シャフトの上端は大気側に開放されていることを特徴とする立坑掘削機。
  5. 請求項記載の立坑掘削機において、前記カッター回収穴の上方へ伸び内部を前記カッター駆動軸が通る中空のシャフトを更に備え、前記シャフトの上端は大気側に対して密閉されていることを特徴とする立坑掘削機。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載の立坑掘削機において、前記掘削用カッターは、前記カッター駆動軸に設けられたピストン部及び前記ピストン部に嵌め合い摺動するシリンダー部からなるジャッキと、前記ジャッキのシリンダー部を前記カッタースポークに連結する複数のアームとで構成されるカッターすぼめ機構を更に有することを特徴とする立坑掘削機。
  7. 請求項1〜のいずれか1項記載の立坑掘削機において、前記複数のカッタースポークは、これらカッタースポークをすぼめたときに外径端部分の径が小さくなるように折り曲げ部を有することを特徴とする立坑掘削機。
  8. 請求項1〜のいずれか1項記載の立坑掘削機において、前記拡径カッターは、前記カッタースポークをすぼめたときに前記カッター駆動軸と干渉しない位置に取り付けられていることを特徴とする立坑掘削機。
  9. 請求項記載の立坑掘削機において、前記掘削用カッターは、前記カッタースポークをすぼめたときに前記カッター駆動軸に干渉することなく交差するよう前記カッタースポークの外径端に位置をずらして取付けられた支持部材を更に有し、前記拡径カッターは前記支持部材に取り付けられていることを特徴とする立坑掘削機。
  10. 請求項1〜のいずれか1項記載の立坑掘削機において、前記カッタースポークの折曲げ状態を検出するセンサと、前記拡径カッターの拡径位置を検出するセンサと、前記立坑構築物の刃口に対する前記掘削用カッターの上下方向の位置を検出するセンサとを更に備えることを特徴とする立坑掘削機。
  11. 請求項10記載の立坑掘削機において、前記センサからの情報に基づき前記掘削用カッターと前記立坑構築物の刃口との位置関係を表示する手段を更に備えることを特徴とする立坑掘削機。
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