JPS642570Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は本機を車輪とフロートとで支持して走行
する乗用型田植機の改良に関するものである。

すなわち、前部フロートに車輪を具備する本機
を、後部フロートに植付部を連結し、且つ植付部
の植付ケースを本機側の伝動ケースに対して前後
動調整自在に連結したものであつて、直進植付時
及び路上走行時には植付部を尾ソリと共に後方に
移動させて安定をよくし、旋回時は植付部を尾ソ
リと共に前方に移動させて旋回し易くしたもので
ある。

以下図面に示す実施例について説明する。

１は乗用型田植機のエンジン部であつて、ミツ
シヨンケース２を介してスイングケース３が取付
けられ、スイングケース３の先端に車輪４が取付
けられている。又５はアシストバーであり、６は
運転席シートであつて何れもエンジン台上のフレ
ーム７に設けられている。

以上のような車輪を具備する本機は前部フロー
ト８に連結されており、リンク９，１０で互いに
連結されている。又油圧センサー１１が常時前部
フロート８に当接していて、之れで図示しない油
圧切替弁を作動させ、図示しない油圧シリンダー
で昇降レバー１２を作動させて、スイングケース
３を揺動させ、田植機を昇降せしめるようになつ
ている。

苗載台１３と苗植装置１４を具えた植付ケース
１５は後部フロート１６に連結されており、植付
ケース１５に固定された門型のフロート支えパイ
プ下端のリング金具１８に後部フロート１６の前
部支え金具１９がスライド自在に嵌装され、後方
はリンク２０で植付ケース１５と後部フロート１
６とが連結されている。

そして以上のような前部フロート８に連結した
本機に対し、後部フロート１６に連結した植付部
が前後動自在となるように次のような構造をを採
用している。

すなわち、本機の伝動ケース２１の左右に固定
された左右一対の〓型植付部懸架フレーム２２の
それぞれの水平部２２ａに左右一対のローラ２３
がそれぞれ転動自在に載置され、その支持軸２４
はローラ２３が水平部２２ａに対して弾力的に当
接するようにバネ２６で下方に牽引されており、
そのバネ２６は植付ケース１５のブラケツト２５
に貫装したバネ調節ハンドル２７で調節されるよ
うになつている。第４図示のものでは支持軸２４
に対してナツト４１が回動することなく上下スラ
イド自在に装置され、このナツト４１にバネ調節
ハンドル軸が螺合している。

又左右一対の植付部懸架フレーム２２の垂直部
のそれぞれに固定された左右一対の油圧シリンダ
ー２８のピストンロツド２９は伝動ケース２１に
枢着３５された左右一対のソリフレーム３０に枢
着され、左右一対のソリフレーム３０が後方にお
いて合体する支柱部３０ａにソリ３１の支え軸３
１ａが左右回動自在に支持されている。この支え
軸３１ａはステツプ３２上の本機に装置されたサ
イドクラツチペタル３３を踏込むことによつてワ
イヤーを介して左右に回動せしめられる。

その具体的構造は第６図に示す如く尾ソリ３１
がワンウイクラツチを内蔵するリング４２，４３
を介して油圧シリンダー３４に連結され、左右の
クラツチペタル３３に接続されたワイヤー４４，
４５がそれぞれリング４２，４３に連結されてい
る。油圧シリンダー３４とリング４２，４３を支
承するソリフレーム３０の支柱部３０ａにはワイ
ヤアウタ受４６，４７が突設されている。したが
つてワイヤー４４は右サイドクラツチペタルと連
動して引張られこれによつてリング４２を右に回
すことになりワンウイクラツチでリング４２は油
圧シリンダー３４にロツクされて尾ソリ３１は右
方に操舵される。

ワイヤー４５は同様に左サイドクラツチペタル
に連動して引張られ、したがつてリング４３はワ
ンウイクラツチを介してシリンダー３４にロツク
されて尾ソリ３１は左方に操舵される。

又油圧シリンダー３４は前記した油圧センサー
１１で作動され、ソリ３１の支え軸３１ａを昇降
せしめるようになつている。したがつて尾ソリの
軸は油圧シリンダーのピストンに直結し、シリン
ダー体に対しては昇降自在で回転方向には一体と
なつて動くように連結され操舵ができるようにな
つている。又ソリフレーム３０が伝動ケース２１
に対する枢着点３５を支点として昇降できるよう
に植付ケース１５の支柱フレーム３６とソリフレ
ーム３０とは昇降ハンドル３７で連結されてい
る。

伝動ケース２１から植付ケース１５への動力伝
達は伝動ケース２１中のPTO軸３８と植付ケー
ス中の植付部伝動軸４０とが自在接手３９で結合
され、植付部伝動軸４０は伸縮自在な構造、例え
ばスプライン嵌合した大小２つの軸で構成されて
いる。

本案は以上の如く構成されているので本機側の
植付部懸架フレーム２２に設けられた油圧シリン
ダー２８を直進植付時、作動させてソリフレーム
３０を後退させ、之れによつてソリ３１を後方に
移動させて安定よく走行することが出来る。

旋回時には油圧シリンダー２８でピストンロツ
ド２９を介してソリフレーム３１を前方に移動さ
せて機体全長を短縮させ、旋回し易くすることが
出来る。

以上のように本機に対して植付部は前後に移動
できるが、その際植付部伝動軸は伸縮自在であ
り、PTO軸とは自在接手を介して連結されてい
るので動力の伝達には支障はない。又植付部懸架
フレームに対して植付部のローラが弾力的に支持
され、ソリフレームは本機側に対して枢支されて
いるので植付部は本機側とは独立して圃場面に追
従し、植付が正確に行なわれる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の正面図。第２図は本案要部
の正面図。第３図は後部フロート部の部分平面
図。第４図は植付部懸架フレーム２２とローラ２
３との関係を示す部分図。第５図は本案装置要部
の平面図。第６図イ，ロ，ハは尾ソリ操舵部の斜
面図と異なる方向の切断面図である。 １……エンジン部、４……車輪、８……前部フ
ロート、１５……植付ケース、１６……後部フロ
ート、２１……伝動ケース、２２……植付部懸架
フレーム、２８……油圧シリンダー、３０……ソ
リフレーム、３１……ソリ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前部フロートに車輪を具備する本機を、後部フ
   ロートは植付部をそれぞれ連結し、且つ植付部の
   植付ケースを本機側の伝動ケースに対して前後動
   調整自在に連結してなる乗用型田植機の走行植付
   装置。