JPS642360B2 - - Google Patents

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JPS642360B2
JPS642360B2 JP56502653A JP50265381A JPS642360B2 JP S642360 B2 JPS642360 B2 JP S642360B2 JP 56502653 A JP56502653 A JP 56502653A JP 50265381 A JP50265381 A JP 50265381A JP S642360 B2 JPS642360 B2 JP S642360B2
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JP
Japan
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insulin
ins
reaction
carboxypeptidase
amino acid
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JP56502653A
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JPS57501161A (ja
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Kurausu Buretsudamu
Furetsudo Uitsudomaa
Jatsuku Taaningu Yohansen
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KARURUBERUGU BAIOTEKUNOROJII Ltd AS
Original Assignee
KARURUBERUGU BAIOTEKUNOROJII Ltd AS
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Publication date
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Publication of JPS642360B2 publication Critical patent/JPS642360B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/62Insulins

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Genetics & Genomics (AREA)
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  • Endocrinology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

請求の範囲 1 基質成分として、ブタインスリンIns−Ala
−OHを、 (a)式 H−B−NH2 (式中、Bはスレオニン残基を表わす) で示されるアミノ酸アミド、および (b)式 H−B−OR3 (式中、Bはスレオニン残基を表わし、そして
R3はアルキル基を表わす) で示されるアミノ酸エステルよりなる群より選択
したアミン成分と、約7から10.5までのPHの水溶
液または分散液中で、L−特異的セリンまたはチ
オールカルボキシペプチダーゼ酵素の存在で反応
させて、インスリン誘導体 Ins−B−NH2、Ins−B−B−NH2、または Ins−B−OR3 とし、所望により、ついで、基−NH2、−B−
NH2または−OR3を開裂させることを特徴とす
る、ブタインスリン中のB−30アミノ酸を酵素的
におきかえる方法。 2 カルボキシペプチダーゼ酵素を用いて、基−
NH2、−B−NH2または−OR3を除去することを
特徴とする、上記1項記載の方法。 3 PH>9.0においてアミダーゼ活性を示すカル
ボキシペプチダーゼ酵素を用いることを特徴とす
る、上記1項に記載の方法。 4 PH4から9においてペプチダーゼ活性を示す
カルボキシペプチダーゼ酵素を用いることを特徴
とする、上記1項記載の方法。 5 カルボキシペプチダーゼ酵素として、酵母ま
たは動物、植物または微生物由来のセリンまたは
チオールカルボキシペプチダーゼを用いることを
特徴とする、上記1項記載の方法。 6 カルボキシペプチダーゼ酵素として、酵母か
らのカルボキシペプチダーゼYを用いることを特
徴とする、上記5項記載の方法。 7 複数のカツプルされたベンジルスクシニル基
を有する重合体樹脂マトリツクスを含有するアフ
イニテイ樹脂上のアフイニテイクロマトグラフイ
ーにより精製されたカルボキシペプチダーゼYを
用いることを特徴とする上記6項記載の方法。 8 Penicillium janthinellumよりのペニシロカ
ルボキシペプチダーゼS−1およびS−2、
Aspergillus saitoiまたはAspergillus oryzaeよ
りのカルボキシペプチダーゼ、オレンジの葉また
は果皮よりのカルボキシペプチダーゼC.citrus
natsudaidai Hayataよりのカルボキシペプチダ
ーゼCN、フレンチ豆の葉からのフアゼオリン、
発芽大麦、発芽棉植物、トマト、ウオーターメロ
ンおよびBromelain(パインアツプル)粉よりの
カルボキシペプチダーゼよりなる群より選択した
カルボキシペプチダーゼ酵素を用いることを特徴
とする、上記5項記載の方法。 9 固定化カルボキシペプチダーゼ酵素を用いる
ことを特徴とする、上記1項記載の方法。 10 溶液または分散液のPHを7.5から10.5に保
つことを特徴とする、上記1項記載の方法。 11 PH7.5から10.5までの緩衝液中かまたは反
応混合物中の測定PH値に従い、水溶液に酸または
塩基を加えることで一定にした、7.5から10.5ま
での範囲内にある望むPHで反応を行なうことを特
徴とする、上記10項記載の方法。 12 0から50容量%の有機溶媒を含有する水性
反応溶液または分散液を用いることを特徴とす
る、上記1から10項までのいずれか一項に記載
の方法。 13 アルカノール、ジメチルスルホキサイド、
ジメチルホルムアミド、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン、ジメトキシエタン、エチレングリコー
ルおよびポリエチレングリコールよりなる群より
選択した有機溶媒を用いることを特徴とする、上
記12項記載の方法。 14 尿素またはグアニジン塩酸塩を3モル以下
の濃度で含有する水溶液または分散液を用いるこ
とを特徴とする、上記1から12項までのいずれ
か一項に記載の方法。 15 0.01から0.5モルのインスリン基質成分お
よび0.05から3モルのアミン成分の出発濃度で反
応を行なうことを特徴とする、上記1から14項
までのいずれか一項に記載の方法。 16 10-6から10-4モルのカルボキシペプチダー
ゼ酵素濃度で反応を行なうことを特徴とする、上
記1から15項までのいずれか一項に記載の方
法。 17 アミン成分がスレオニンアミドであること
を特徴とする、上記1から16項のいずれか一項
に記載の方法。 18 式 Ins−B−NH2、Ins−B−B−NH2または Ins−B−OR3 (式中BおよびR3は上記の意味を有する) で示されるインスリン誘導体を、約7から約10.5
のPHの水溶液または分散液中で、酵母または動
物、植物または微生物由来のL−特異的セリンま
たはチオールカルボキシペプチダーゼ酵素で処理
することを特徴とする、上記1項記載の方法。 発明の背景 1 発明の分野 本発明は、一般的に、種々の種よりのインスリ
ンのB−鎖(B−30)中のC−末端アミノ酸を酵
素的に置き代える方法に関する。 哺乳動物およびヒトを含めた種々の哺乳動物の
種よりのインスリンがそれらの1次構造において
異なつていることがよく知られている。1958年に
Sangerがウシインスリンの1次構造を決定して
以来、他の哺乳動物のインスリンの1次構造が決
定された。
【表】 ブタインスリンをモデルに用いる後図に要約す
る結果は、いずれかの鎖においても、多くの位置
において、アミノ酸の置換がおこりうることを示
す。しかし、ある構造的特徴は、すべてのインス
リンに共通している。つまり、3個のジスルフア
イド結合の位置、A−鎖のN−末端部分、B−鎖
のC−末端中のB23−26配列等である。 いくつかのふつうのインスリンの1次構造中の
差を次表に示す。
【表】 本発明は、ブタインスリンのヒトインスリンへ
の特異的変換、つまり、B−30アラニンをスレオ
ニンに置き換えることに関連して以下により詳細
に記載するけれども、容易に理解されうるよう
に、本発明の方法は、他の型のインスリン、にも
同様に適用しいる。たとえば、ウサギのインスリ
ンをヒトインスリンに変えうるし、ウシインスリ
ンをB−30(スレオニン)ウシインスリンに変え
うる等である。 2 ブタインスリンのヒトインスリンへの変換に
特に関連した、本発明の背景 半合成的操作により、ブタインスリンをヒトイ
ンスリンに変換することは、インスリン化学の分
野で魅力ある問題であつた。 上記したように、ヒトインスリンはブタインス
リンより1個だけのアミノ酸が異なる。つまりB
−鎖のC−末端残規がヒトではスレオニンで、ブ
タではアラニンである。アラニンのスレオニンへ
の変換は、最初化学的に行なわれたが、最近にな
り酵素的操作も用いられている。Ruttenberg
(1972)(参照文献1)は、ブタインスリンのヒト
インスリンへの化学的変換を記載している。つま
り、インスリンヘキサメチルエステルへのエステ
ル化、デスオクタペプチドインスリン(DOI)−
ペンタメチルエステルへのトリプシンを用いる水
解、アミノ末端残基の保護、相当するヒトインス
リン配列の合成オクタペプチドとの化学的カツプ
リング、アミノ基の酸性脱保護、そして最後に、
メチルエステル基のアルカリ性けん化である。し
かし、この方法で純粋なインスリンを製造するこ
とは、誰も成功していない。その理由は、化学的
操作、特に、最後のアルカリけん化の段階は、イ
ンスリン分子を著しく損傷し、さらに、A−鎖の
C−末端残基の部分にイソアスパラギンが形成す
るからである(Gattner等、参照文献2)。この
影響を防ぐために、ObermeierおよびGeiger
(1976)(参照文献3)は、DOIの側鎖カルボキシ
ル基を保護しないで、フラグメント縮合を行なつ
た。反復精製のあとにヒトインスリンを分離しえ
たけれども、非常に低収量で得られたのみであつ
た。同様なアプローチを、Gattner等(参照文献
2)は、種々のインスリンフラグメントを用いて
実施している。しかし、化学的方法によつては、
純粋なヒトインスリンを痕跡量しか得ていない。 M.Bodanszky等は、U.S.特許No.3276961にヒト
インスリンを製造する方法を提供している。ここ
で、スレオニンの存在で、カルボキシペプチダー
ゼAおよびトリプシンのような酵素の作用によ
り、他の動物インスリンよりヒトインスリンが製
造されたとされている。この方法がヒトインスリ
ンを生成するようには思われない。その理由は、
トリプシンおよびカルボキシペプチダーゼAは、
リジル−アラニン(B−29−B30)のペプチド結
合のみならず、インスリンの他の位置をも、上記
条件で水解してしまうようであるゆえである。ト
リプシンは、リジル−アラニン(B29−B30)の
ペプチド結合よりも、アルギニル−グリシン
(B22−B23)のペプチド結合を優先的に水解す
る。他方、カルボキシペプチダーゼAは、A鎖の
C−末端のアスパラギンを遊離さすことなしに、
B鎖のC−末端のアラニンのみを遊離させえな
い。特殊な条件、つまり重炭酸アンモニウム緩衝
液中で反応さすことが、アスパラギンの放出を防
止するのに必要である。この条件は、1978年に発
見された(Schmitt、Hoppe−Seyler′s Z.
Physiol.Chem.、359、799−802(1978))。さら
に、この条件では、水解の割合が合成の割合より
速いので、ペプチド合成はほとんどおこり得な
い。Inouye等(参照文献4)は、トリプシンを
触媒に用い、ブタインスリンよりのN−末端保護
DOIとヒトインスリンのB−23−B30残基に対応
する合成オクタペプチドをカツプリングさせて、
ヒトインスリンが得られることを示した。 しかし、この方法は、つぎの点で面倒である。 つまり、まず、ブタインスリンのトリプシン触
媒消化でDOIを形成させ、これを、BOC−N3
アシル化してN−末端保護し、ついで、B29リジ
ンがBOC保護されている、別に合成させたヒト
B23−B30オクタペプチドと20時間インキユベー
トせねばならない。得られる(BOC)3−ヒトイ
ンスリンは、ついで、0℃で60分間トリフルオル
酢酸/アニソールで脱保護する。収量は、用いた
(BOC)2−DOI基準で49%であつた。 同様に、Morihara等(参照文献5)は、ブタ
インスリンをカルボキシペプチダーゼAで8時間
消化して得られたデス−アラニン(B−30)−イ
ンスリン(DAI)よりヒトインスリンを合成し
た。DAI(10mM)を、有機共溶媒の高濃度の存
在で、37℃で20時間、大過剰(0.5M)のスレオ
ニン−OButエステルとインキユベートした。生
成したインスリン(Thf−OBut−B−30)より、
ついで、アニソールの存在でトリフルオル酢酸で
脱保護した。収量は41%であつた。同様な実験
で、〔Thr−B−30〕ウシインスリンを60%収率
で得た。 この方法もまた、最初のインスリンを予備処理
する必要、カツプリング時間の長いこと、別に除
保護の段階が必要な点で面倒である。さらに、酵
素の水解活性をできるだけ少なく抑制するため
に、大量の有機共−溶媒が必要である。 同様な実験でMorihara等(参照文献6)は、
〔Thr−OBut−B−30〕インスリン形成下の、
DAIと大過剰のThr−OButとのカツプリングの
ための酵素触媒としてAchromobacter Protease
Iを用いたが、ついで生成物を分離し除保護して
いる。高収率(52%)を達成しうるが、反応時間
は20時間である。 ウシインスリンを用いる同様な実験は、58%収
率で〔Thr−OBut−B−30〕を与えている。 参照文献5および6に記載の方法は、1980年10
月29日公告のヨーロツパ特許願No.EP17938および
オランダ特許願No.1556/80に記載されている。 最近、WidmerおよびJohansen(参照文献7)
および1979年4月6日願オランダ特許願No.1443/
79に、酵素カルボキシペプチダーゼ−Yがペプチ
ド合成に有効な触媒であることが示されている。
さらに、その酵素は、ある条件では、ペプチド転
移反応で、ペプチドのC−末端アミノ酸を別のア
ミノ酸またはアミノ酸誘導体との交換を触媒する
ことが示された。(1980年4月1日出願の、
WO80/02151として1980年10月16日公告の国際
特許願No.PCT/DK80/00020、1980年10月15日
公告ヨーロツパ特許願No.EP17485、1980年4月2
日願US特許願シリーズNo.136611および1980年12
月2日願の、上記PCT/DK80/00020を基礎と
するシリースNo.220022を参照せよ)。基礎となつ
ている反応の原則は、発明者のBreddam等(参
照文献11)によりくわしく説明されている。彼等
はまた、これまでに知られていなかつた、CPD
−Yのペプチジル−アミノ酸−アミド水解活性を
見出だした。上記の特許願および発明者による論
文は、本明細書の参考として採用する。 酵素触媒ペプチド転移反応の一般的原則は、上
記のPCTおよびUS特許願に記載され例示されて
いるけれども、インスリンに関連してのそれらの
応用の可能性については述べられていないし、示
されてもいない。 本発明の要約 本発明の目的は、インスリンのB−30アミノ酸
を酵素的に置き代える方法を提供するが、この方
法は、上記したような欠点がなく、より具体的に
は、インスリン出発材料の予備処理、長い反応時
間および化学的除保護の段階を必要としない。 より具体的には、本発明の目的は、高収量そし
て高純度に、ブタインスリンをヒトインスリンに
変換するための独特かつ簡単な方法を提供するこ
とである。 本発明の別の目的は、種々のインスリンを、そ
れらの由来にかかわりなく、B−30カルボキシル
基の保護されたインスリン誘導体を開裂する、特
にアミド誘導体を脱アミドするための改良方法を
提供する。 簡潔に述べれば、本発明の上記目的および他の
目的は、インスリン中のB−30アミノ酸を酵素的
におき換えることで達成可能で、つぎの段階を包
含する。 基質成分として、ブタインスリンIns−Ala−
OHを、 (a)式 H−B−NH2 (式中Bはスレオニン残基を表わす) で示されるアミノ酸アミド、および (b)式 H−B−OR3 (式中Bはスレニオン残基であり、そしてR3
アルキル基を表わす) で示されるアミノ酸エステルよりなる群より選択
したアミン成分と、約7から10.5までのPHの水溶
液または分散液中で、L−特異的セリンまたはチ
オールカルボキシペプチダーゼ酵素の存在で反応
させて、インスリン誘導体、 Ins−B−NH2、Ins−B−BrNH2または Ins−B−OR3 とし、所望により、ついで、基−NH2、−B−
NH2または−OR3を開裂させることからなる。 上記した開裂段階は、もちろん、第1のペプチ
ド転移段階で製造されたインスリン誘導体に限定
されず、その由来にかかわりなく、そのような誘
導体のいずれにも、特に、例5に下記するような
EP17938に準じ製造される誘導体に応用される。 有利な具体例の詳細な記載 本発明は、中間体の分離および引続く除保護処
理なしに、単一段階で、上記した酵素カルボキシ
ペプチダーゼYが、B−30アラニンをスレオニン
で交換することにより、ブタインスリンとヒトイ
ンスリンに変換しうることの驚くべき認識を基礎
としている。場合により、インスリンアミド中間
体を分離でき、そして望むならば、引続き、同じ
酵素カルボキシペプチダーゼYを用いて脱アミド
しうる。 以下にさらにくわしく記すように、本発明にも
つとも適しているスレオニン誘導体は、スレオニ
ンアミドである。しかし、この変換で、しばし
ば、ヒトインスリンとある量の未反応ブタインス
リンとの混合物を生じ、それらを分けるのは困難
である。それで、なるべくは、生成したインスリ
ンアミド中間体を、反応混合物、つまり未反応ブ
タインスリンを含有する混合物より分け、そし
て、ついで、以下にやはり、くわしく記すよう
に、なずべくは同じ酵素カルボキシペプチダーゼ
Yを用いて脱アミドする。 上記特許願および論文に詳しく記載されたよう
に、CPD−Yのペプチダーゼ特異性は広いので、
本発明は、出発物質としてブタインスリンに限定
されず、他のインスリン、つまり上記した他の種
に由来するインスリンも使用でき、任意の他のア
ミノ酸を交換反応に用いうる。 下記するように、さらに他の酵素も使用しう
る。 本発明の方法の単純さは、たとえ、特許願
PCT/DK80/00020およびU.S.特許No.3276961
(Bodanszky)が背景にあるにしても、驚くべき
ものがある。つまり、B−30アミノ酸のみならず
すべての上記した既知のインスリンに共通の、A
−21アスパラギンもまた、その酵素により攻撃さ
れうると期待されるところであるからである。 上記した以前の特許願において、一般的ペプチ
ド合成に関連する望ましい酵素の特性は詳記され
ており、それで、多くのカルボキシペプチダーゼ
は、PHにきわめて影響されやすい種々の酵素活性
を示し、つまり、PH8から10.5までの基本的環境
では、それらの酵素は、主として、アミダーゼま
たはエステラーゼ活性を示し、そして、9から
10.5のPHでは、まつたくカルボキシペプチダーゼ
活性を示さないか、ほととんど示さず、この活性
は、9よりPHが低くなると共に、より顕著になつ
てくる。エステラーゼ活性は、こここではあまり
重要でないが、しかし、別様には、これらの性質
を、好収量の1段階方法の達成に役立つので、本
発明の方法に用いて有利でありうる。 本発明方法で用いうるカルボキシペプチダーゼ
は、L−特異的セリンまたはチオールカルボキシ
ペプチダーゼである。これらの酵素は酵母により
生産されうるし、動物、植物または微生物由来で
ありうる。 特に便宜な酵素は、酵母に由来するカルボキシ
ペプチダーゼY(CPD−Y)である。この酵素
は、以前の特許願つまりJohansen等(参照文献
8)に記載されている。彼等は、ベンジルスクシ
ニル基のカツプルした重合体樹脂マトリツクスを
含有するアフイニテイ樹脂上のアフイニテイクロ
マトグラフイーによる、特に便宜な精製方法を開
発した。セリン酵素であるCPD−Yは、PH9に
おいて異なる酵素活性のあいだの上記関係を有す
ることおよびエンドペプチダーゼ活性がまつたく
ないことを特徴としている。CPD−Yの別の利
点は、大量に使用でき、比較的大きい安定性をを
示すということである。さらに詳細については、
参照文献7および11に記してある。 現在のところ有利な酵素であるCPD−Yに加
えて、本発明方法は、つぎの一覧表に示すような
他のカルボキシペプチダーゼを用いても可能であ
る。 由 来酵 素 か び ペニシロカルボキシペプチダーゼS−1
Penicillium janthinellum ペニシロカルボキシペプチダーゼS−2
Penicillium janthinellum カルボキシペプチダーゼ Aspergillus saitoi カルボキシペプチダーゼ Aspergillus oryzae 植 物 カルボキシペプチダーゼC オレンジ葉 オレンジ皮 カルポキシペプチダーゼCN
Citrus natsudaidai Hayata フアゼオレイン(Phaseolain) フレンチ豆の葉 カルボキシペプチダーゼ 発芽大麦 発芽棉植物 トマト ウオーターメロン Bromelain(パイナツプル)粉末 上記カルボキシペプチダーゼの多くのものの密
接な関係はKubota等(参照文献12)により論ぜ
られており、上記各カルボキシペプチダーゼの製
法および性質はそれぞれ、下記の文献に記載され
ている: Penicillum janthinellum由来のカルボキシラ
ーゼ:S.Yokoyama等によるAppl.Microbiol.27
(1974年)953〜960頁およびS.Yokoyama等によ
るAgr.Biol.Chem.、39(1975年)、1211〜1217
頁; Aspergillus saitoiおよびAspergillus Oryzae
由来のカルボキシペプチダーゼ: T.Arai等によるJ.Biochem.、76(1974年)、
765〜769頁およびE.IchishimaによるBiochim、
Biophys.Acta、258(1972年)、274〜288頁; Citrus natsudaidai Hayata由来のカルボキシ
ペプチダーゼCおよびフレンチ豆、発芽大麦、お
よび発芽棉植物由来のカルボキシペプチダーゼ:
Y.Kubota等によるJ.Biochem.74(1973年)、757
〜770頁。 本発明方法は、原理的に、天然、半合成または
合成のインスリンのいずれを基質成分としても実
施しうる。 インスリン出発物質の成分である個々のアミノ
酸に存在するイオン化しうる基は、望むならば、
基の型に応じて既知の方法で保護しうることを述
べておく。しかし、このことは絶対に必要なわけ
でなく、このことは、本発明方法の利点となる。
ある理由から、官能基を保護したいならば、適当
な保護基は、上記の特許願特に、WO80/02151
に見出だしえよう。 反応に関与する第2の成分は、いわゆるアミン
成分で、それらは、つぎの群より選択する。 (a)式 H−B−NH2 (式中Bはスレオニン残基を表わす) で示されるアミノ酸アミド、および (b)式 H−B−OR3 (式中Bはスレオニン残基を表わし、そしてR3
はアリキル基を表わす) で示されるアミノ酸エステル。 本明細書で、“アルキル基”とは、直鎖または
枝分れ鎖状のアルキル基、なるべくは、1から6
炭素原子数の基、たとえば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、3級ブチル基、アミル基、ヘキシル
基および類似の基を意味する。 従つて、基−OR3はアルコキシ基、たとえばメ
トキシ基、エトキシ基または3級ブトキシ基より
選ばれる。これらの基には、、場合により、不活
性の置換基、たとえばニトロ基、が存在していて
もよい。 上記のように、本発明方法は、PH7.0から10.5、
なるべくは7.5から10.5で実施する。有利なPH範
囲は、しばしばせまいけれども、用いる酵素の異
なる酵素活性について、最高となるPHおよび最抵
となるPHに応じて選択する。上記に説明したよう
に、活性が釣合うようにPH値を選択すべきであ
る。 CPD−Yを酵素として用いるなら、PH値は、
なるべくは、下記に説明するように、7.5から
10.5、特に9.0から10.5とする。しかし、インスリ
ンアミド中間体の分離を望むならば、有利な範囲
内の低いPHたとえば約7.5が特に便利である。 カツプリング反応中ずつと選択したPHを保つべ
きで、ついで、反応生成物の沈殿、保護基の開裂
等のために値を変えうる。酵素がアミダーゼ活性
を示すようにPH値を選択しうる。そうすれば、生
成インスリンアミドの沈殿が防がれ、それで、望
むインスリンを1段階で形成するのに役立つ。さ
らに、酵素が支配的にペプチダーゼ活性を示すよ
うにPHを選択しうる。そうすると、安定なインス
リンアミド中間体の形成に有利となる。 PHを調節するには、重炭酸塩緩衝液のような選
択したPH範囲の緩衝液を反応媒体に用いる。 PH値を保つのに、HClのような酸、NaOHのよ
うな塩基を反応中に添加してもよい。その際に
は、PH−スタツトを用いるのが便宜である。 上記の記載および、参照文献7および11に準じ
て、特にPHに関連して、もつとも適当な反応条件
を選択することができる。それにより、種々の酵
素活性(アミダーゼ、ペプチダーゼ、エステラー
ゼ、カルボキシペプチダーゼ、およびペプチジル
−アミノ酸アミドヒドロラーゼ)を、インスリン
基質成分、アミン成分に応じて、そして中間体の
形成を抑制または促進しようとする意図に関連し
て、もつとも良く利用しうる。 一般的に言つて、上記範囲内での低いPHは、イ
ンスリンアミド中間体の形成および沈殿に有利
で、より高い値は、カルボキシペプチダーゼ酵素
のアミダーゼ活性がより強まるのでアミド基の開
裂にみちびく。 しかし、これらの状態は、また、酵素濃度、反
応時間等でも変化してくる。 上記のように、反応は、水性反応媒体中で実施
しうる。媒体は望むならば、50容量%までの有機
溶媒を含有しうる。有利な有機溶媒は、アルカノ
ール、たとえば、メタノールおよびエタノール、
グリコールたとえばエチレングリコールまたはポ
リエチレングリコール、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキサイド、テトラヒドロフラン、
ジオキサンおよびジメトキシエタンでありうる。 反応媒体の組成は、特に、反応成分の溶解度、
温度およびPHに応じて、そして目的とするインス
リン生成物および酵素の安定性に応じて選択す
る。 反応媒体は、さらに、酵素を不溶とするが、顕
著な割合の酵素活性を保つ成分、たとえばイオン
交換樹脂を含有しうる。別様には、酵素を、既知
の方法;たとえば、Methods of Enzymology、
44巻、1976年に記載の方法で、マトリツクス、た
とえば架橋デキストランまたはアガロース、また
はシリカ、ポリアミド、またはセルロースに結合
さすかまたは、ポリアクリルアミド、アルギネー
トまたはフアイバー中に封入し、固定しうる。さ
らに、化学的手段で酵素を修飾して、安定性また
は、性質を改良しうる。 インスリンアミド中間体の沈殿を抑えるために
は、反応媒体は、3モルまでの濃度に尿素または
グアニジン塩酸塩を含有しうる。このことは、イ
ンスリン基質成分の溶解度が限定されてしまうPH
値および媒体中では有利である。 反応に関与する2つの成分の濃度は、下に説明
するように広く変動しうる。インスリン基質成分
の有利な出発濃度は、0.002から0.05モルで、ア
ミン成分は、0.05から3モルである。 酵素活性も変化しうる。しかし、10-6から10-4
モル、特に10-5モルが有利である。もつとも有利
な活性は、なかんずく、基質濃度、アミン濃度お
よび反応時間で変化する。 本発明によれば反応温度はなるべくは20から40
℃とする。ある合成についてもつとも有利な反応
温度は実験で定めうる。特に、用いたアミン成分
および酵素濃度で変わる。適当な温度は、ふつ
う、約20から30℃、なるべくは約25℃とする。20
℃より低い温度では、反応時間は不相応に長くな
り、40℃を超えると、酵素および反応剤の安定性
および(または)反応生成物に関して問題が生ず
る。 反応時間についても同様に変化しうる。これ
は、反応のパラメーター、特に酵素濃度でおおい
に変化する。標準反応時間は、約2から6時間で
ある。 つけ加えるべきこととして、アミン成分として
アミドを用いる時には、生成インスリンアミドよ
り、アミド基を特異的に開裂さすのがふつうは望
ましい。この点に関してもまた、カルボキシペプ
チダーゼ、特に、CPD−Yは、非常に適当であ
る。その理由は、CPD−Yは、>9のPHでアミダ
ーゼ活性を示し、しかも、カルボキシペプチダー
ゼ活性は無視しうるからである。 同じ意味で、生成インスリンエステル中間体よ
り、定義のようなエステル基CR3を開裂させ、C
−末端の保護されていない最終インスリンをうる
のに、カルボキシペプチダーゼを一般的に用いえ
よう。 本発明を実施例で説明するより前に、出発材
料、測定方法の一般を説明する。 出発材料 ブタインスリンは、Nordisk Insulin−
laboratorium、Cophenhagenより提供された。
Carlsberg Breweriesの市販品である、パン酵母
由来のカルボキシペプチダーゼYは、Johansen
等のアフイニテイクロマトグラフ法(参照文献
8)の変法で分離され、凍結乾燥粉末(くえん酸
ナトリウム中10%酵素)として得られた。使用前
の酵素は、“Sephadex G−25”カラム(1.5×25
cm)を水で平衡させ溶出することにより脱塩し
た。酵素濃度は、E1% 280nm=14.8を用い分光光度
的に測定した。使用酵素調製物は、Leeおよび
Riordanの分析法(参照文献9)でProtease A
不含であることをたしかめた。L−スレオニンア
ミドは、USA、Arizona、Vega−Foxより購入
した。L−スレオニンメチルエステルは、スイ
ス、Flukaより、L−スレオニン、Dansyl
chloride.カルボキシペプチダーゼおよびトリプ
シンは、USA、Sigmaより得た。クロマトグラ
フ用材料は、スエーデンPharmaciaの製品であ
る。他の試薬および溶媒をはすべて、西ドイツ
Merckより得た。 アミノ酸分析 アミノ酸分析用試料は、減圧110℃で6M HCl
中24時間水解した。Durrum D−500アミノ酸分
析計で分析した。アミノ酸組成は、既知含量のア
スパラギン酸およびグリシンを基礎とした。
Thr.LysおよびAlaだけが反応により影響された。
ブタ(ヒト)インスリンについてのこれらのアミ
ノ酸の値は、Thr=1.93(2.87)、Lys=0.97(0.98)
およびAla=2.00(1.05)である。反応混合物中の
未変換ブタインスリンは、“Sephadex G−50”
上のクロマトグラフイーのあとのインスリンプー
ルのアラニン分析で測定した。カツプリング収量
は、所与の生成物の量を反応で消費された全イン
スリン量で割つた値として定義される。 カルボキシペプチダーゼ消化(下記の例2および
3) PH7.5の0.1Mトリス−HCl中のインスリンまた
はインスリン誘導体の溶液(0.7mg/ml)100μ
に10μgのカルボキシペプチダーゼAを加えた。
室温で6時間消化したあとで、同容量の0.5M
HClを加えて反応を止めた。アミノ酸の放出は、
アミノ酸分析で測定した。 インスリン誘導体の酵素消化(例4) PH7.5の0.05Mトリス緩衝液中、約1.5mMのイ
ンスリンおよび5μMのカルボキシペプチダーゼ
を用い、カルボキシペプチダーゼAおよびYを用
いる種々のインスリン誘導体の消化を試みた。反
応時間は、CPD−Aで3時間、CPD−Yで1.5時
間である。これらの条件下でC−末端アミノ酸の
放出は最大となつた。HClで酸性としてから、1
部を直接にアミノ酸分析計にかけた。 トリプシン消化のあと、ダンシルクロライドで
消化物を処理し、ダンシルペプチドを同定するこ
とにより、種々のインスリン誘導体のC−末端部
分の配列を測定した。インスリン誘導体のトリプ
シン消化は、1mMインスリン、40μMDPCC−
トリプシンを用い、PH8.2の0.1M NaHCO3中で
実施した。インキユベーシヨン時間は1時間であ
る。予備的な実験から、ブタインスリンのB−鎖
よりC−末端アラニル残基を完全に放出さすの
に、これらの条件が十分であることが分つた。放
出されたアミノ酸またはジペプチドはつぎのよう
にダンシル化した。トリプシン消化混合物の
100μ試料を、100μの0.5M HClを添加して反
応を停止させた。試料の1部を蒸発乾こさせて
100μの0.1M NaHCO3、PH8.2に再溶解し、ダ
ンシルクロライドアセトン溶液(5mg/)の
100μを添加した。反応混合物は37℃で2時間
インキユベートした。反応混合物はHPLCで分析
した。それには、Watersの液体クロマトグラフ
イーシステムを用いた。これは、Model U6Kイ
ンジエクター、2個のModel6000Aポンプ、
Model660ソルベントプログラマー、
Model450UVデイテクター、Waters Data
ModuleおよびWaters Radial Compression
Module(RCM100)ハウジングを備え、Waters
Radial Pak A(C−18リバースフエース)カラ
ムを備えている。 つぎの標準化合物を合成した。Dns−Ala−
OH、Dns−Thr−OH、Dns−Ala−Thr−OH、
Dns−Thr−Thr−OH、Dns−Thr−NH2、Dns
−Thr−Thr−NH2およびDns−Ala−Thr−
NH2。インスリン消化物のダンシル化のための
上記操作を用い、これら誘導体のうちの3種は、
H−Ala−OH、H−Thr−OHおよびH−Thr−
NH2より合成された。ダンシル化ジペプチドは、
Dns−Ala−OMeおよびDns−Thr−OMeより合
成された。つまり、7mmolのH−Ala−OMe・
HClを0.1M NaHCO3に溶解し、5mmolのダン
シルクロライドを添加した。反応混合物は2時間
インキユベートした。Dns−Ala−OMeは、反応
混合物より酢酸エチルで抽出し、蒸発乾こした。
分離された物質は純粋であることがHPLCで示さ
れた。同じ操作を用いてDns−Thr−OMeを合成
した。以前に記載されたのと類似の酵素的ペプチ
ド合成操作(参照文献7および11)を用いて、こ
れら2つの化合物をついでH−Thr−OHにカツ
プルさせ、Dns−Ala−Thr−OHおよびDns−
Thr−Thr−OHとし、H−Thr−NH2をカツプ
ルさせDns−Ala−Thr−NH2およびDns−Thr−
Thr−NH2とする。条件はつぎのようである。5
mM基質、0.5M親核試薬、0.1M KCl、2mM
EDTA、1μM CPD−Y、PH9.0、10%エタノー
ル。全部で7種のダンシル誘導体は、異なる2つ
のプログラムを用いるHPLCで容易に分けうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、CPD−Yを触媒に用い、ブタイン
スリンとL−スレオニンアミドとを反応させた時
の反応経過を示す。アミノ酸の分析結果を反応時
間に対して目盛つてある。 第2図は、L−スレオニンメチルエステルをア
ミン成分として用いた時の類似の反応経路を示
す。 第3図は、ブタインスリンとスレオニンアミド
との反応生成物のイオン交換クロマトグラフイー
よりの溶出プロフイールを示す。 例 1 (背景となつた研究) ブタインスリンを、25℃でPH5−7でカルボキ
シペプチダーゼ−Yとインキユベートした。PH範
囲は、酵素が極大のペプチダーゼ活性を示す範囲
である。これにより、B−鎖の末端からつぎのア
ミノ酸が放出された。1.0アラニン、1.0リジン、
1.0プロリン、1.0スレオニン、1.0チロシン、2.0
フエニルアラニン。B−23(グリシン)で、カル
ボキシペプチダーゼ−Yの作用は止まつた。それ
で、インスリンB−鎖中の最初の7個のアミノ酸
が完全に放出されたことになる。驚くべきこと
に、A−鎖のC−末端アスパラギン(A−21)は
まつたく放出されない。PH9.5で、B−鎖のC−
末端アラニンが、他のアミン酸よりずつと速く放
出された。重要なこととして、Leu−Tyr(B−
15−16)結合はまつたく水解されない。その理由
は、用いた精製CPD−Y調製物は、他の由来の
市販されている多くの調製物と対照的に、プロテ
アーゼA(エンドペプチダーゼ)を含有しないか
らである。参照文献11をみよ。 例 2 (インスリンアミド中間体を分離しないで、ア
ミン成分としてスレオニンアミドを用い、ブタ
インスリンのヒトインスリンへの変換) 亜鉛不含ブタインスリン(2mM)を、0.5ML
−スレオニン含有0.1M KCl、10mM EDTA溶
液に、PH9.5で25℃で、カルボキシペプチダーゼ
−Y(50μM)を添加した。PHスタツトを用い
0.5M NaOHを加え反応のPHを一定に保つた。反
応を追跡するために、種々の時点でサンプルを取
り、6M HClを加えPHを1−2にして反応を止め
た。試料はついで、1M酢酸で平衡させた
“Sephadex G−50”(1×30cm)上でクロマト
グラフし、インスリンより、酵素および遊離アミ
ノ酸を分けた。インスリン含有分画を凍結乾燥
し、上記したようにアミノ酸組成を測定した。 第1図に反応の経過を示した。アミノ酸分析よ
り計算して、インスリン1モルについて0.7モル
スレオニン含量が増加し、0.2モルのリジンとあ
わせて0.8モルのアラニンが消失した(第1図)。
これらの結果から、6.5時間反応させたあと、ブ
タインスリンの20%は未反応のままで、インスリ
ンの20%は、アラニンに加えてつぎのアミノ酸リ
ジンをも失つていることになる。0.8モルのアラ
ニンの消失にともなつて、0.7モルのスレニオニ
ンが導入されている。 反応生成物はさらにカルボキシペプチダーゼA
消化で分析した。カルボキシペプチダーゼAは、
遊離α−カルボキシル基を有するアミノ酸のみを
放出させ、リジンは遊離させない。この特異性に
従つて、ブタインスリンをカルボキシペプチダー
ゼAで消化すると、B−鎖およびC−鎖のC−末
端の端から、アラニンおよびアスパラギンのみが
それぞれ放出される。それで、6.5時間の反応
(第1図)のあとに得られるインスリン試料をイ
ンキユベーシヨンすると、アスパラギンに加え、
未反応ブタインスリンの分画に相当する量のアラ
ニンが放出されるはづである。驚くべきことに、
アラニンに加えて、導入されて中間体ヒトインス
リンアミドを形成したスレオニンアミドに相当す
る量のスレオニンも放出された。このことは、カ
ルボキシペプチダーゼ−Yが、ペプチダーゼおよ
びエステラーゼ活性に加えて、ペプチドアミド水
解活性もを有するという事実に因るのであろう。
参照文献11をみられたい。恐らく、カルボキシペ
プチダーゼ−Yの存在でブタインスリンが反応す
る間に、C−末端アラニンは、最初、ペプチド転
移反応においてスレオニンアミドと交換され、ヒ
トインスリンアミドを形成し、これがついでカル
ボキシペプチダーゼ−Yにより水解されて、約60
%の全収率でヒトインスリンを与えるのであろ
う。20%は未反応ブタインスリンで、20%は他の
分解生成物である。この反応順序は他の実験によ
つても確かめられている。酵素をより少なくする
かまたは反応時間を短かくすると、反応生成物の
カルボキシペプチダーゼ消化で、スレオニン導入
に比してのスレオニン放出は少なくなり、ヒトイ
ンスリンが支配的に形成されることが分る。 反応生成物を分けるために、6.5時間反応後
(第1図)の試料を、“Lichrosorb RP−18”、
5μM、逆相カラム(0.4×30cm)およびWaters
Model6000Aポンプおよび220nmModel450UVデ
イテクターを用いる、高性能液体クロマトグラフ
イーに処した。溶出液は、5mMn Bu−SO3Na
および50mM Na2SO4含有PH3.05mM酒石酸緩
衝液中28.75%CH3CN含有溶液である。(Inouye、
参照文献4をみよ)。流速は1.0ml/分であつた。
このシステムを用いて、ヒトおよびブタインスリ
ンは分けられなかつたけれど、他の副生成物はす
べて除かれた。クロマトグラフされた材料のアミ
ノ酸分析結果を表1に示す。分析結果は、理論値
より期待される組成とよく一致している。2.6モ
ルのスレオニンおよび1.3モルのアラニンの含量
は、試料が約70%のヒトおよび30%のブタインス
リンを含有することを示す。
【表】
【表】 * 不完全水解により値が低い
例 3 (中間体を分離しないで、アミン成分としてス
レオニンメチルエステルを用いる、ブタインス
リンのヒトインスリンへの変換) 0.5M L−スレオニンメチルエステル含有
0.1M KCl、10mM EDTA中に、PH9.5そして25
℃で、亜鉛不含ブタインスリン(8mM)を含有
する溶液に、カルボキシペプチダーゼ−Y
(60μM)を添加した。反応のPHは、PH−スタツ
トを用い0.5M NaOHを加え一定に保つた。反応
を追跡するために、試料を種々の時点で取り、
6M HClを加えPHを1から2として反応を止め
た。試料は、1M酢酸中で平衡させた“Sephadex
G−50(1×30cm)でクロマトグラフし、インス
リンより酵素および遊離アミノ酸を除いた。イン
スリン含有分画は凍結乾燥し、上記のようにアミ
ノ酸組成を測定した。 反応経過は第2図に示す。この反応の結果は、
スレオニンアミドを用いた、上記の結果と非常に
類似している。スレオニンは、アラニンおよび少
量のリジンの放出と同時的に導入される。17時間
反応後の試料のカルボキシペプチダーゼA消化
で、アラニンとスレオニンの両方が遊離され、B
−鎖のC−末端アラニンが、まずスレオニンメチ
ルエステルを交換されて、ヒトインスリンモノメ
チルエステルを形成し、ついでこれがカルボキシ
ペプチダーゼ−Yで消化されてブタインスリンを
与えることが示される。反応は定性的には、スレ
オニンアミドについて上記したものと類似する
が、反応の最終生成物は、40%だけのヒトインス
リンを含有し、ブタインスリンの40%は変換され
ず、20%は他の生成物に水解された。 例 4 (中間体インスリンアミドを分離しアミン成分
としてスレオニンアミドを用いる、ブタインス
リンのヒトインスリンへの変換) 2mM EDTA、0.1M KClおよび1.5Mグアニ
ジン塩酸塩中亜鉛不含ブタインスリン(2mM)
を含有し、そして、0.5Mスレオニンアミド(L
−Thr−NH2)を含有し、PH7.5、25℃の溶液に、
CPD−Y(15μM)を加えた。反応のPHは、PH−
スタツトを用い、0.5M NaOHを加え、一定に保
つた。反応経過を追うために、種々の時点で試料
を取り、2時間後、1M HClを加えてPHを1.5か
ら2.0にして反応を止めた。インスリン分画は、
酵素および低分子量化合物より、1M酢酸と平衡
させた“Sephadex G−50フアイン”(1×30
cm)上でクロマトグラフイーして分け、凍結乾燥
した。上記のような凍結乾燥“インスリンプー
ル”のアミノ酸分析で、ブタインスリンの78%が
反応で消費されたことが分る。 “インスリンプール”中に存在する反応物をさ
らに分析するために、Morihara等(参照文献5)
の記載に本質的に準じて、“DEAE−Sephadex
A−25”でクロマトグラフした。つまり、凍結乾
燥インスリン試料(75mg)を0.01Mトリス、
2.5M尿素、0.05M NaCl、PH7.5に溶解し、同じ
緩衝液で平衡させた“DEAE Sephadex A−
25”カラム(2.5×25cm)に加えた。インスリン
は、同じ緩衝液中0.05から0.30MのNaClグラジエ
ントで溶出し、8ml宛分画を集め、凍結乾燥し
た。 溶出プロフイールは第3図に示した。3個のピ
ークが認められた。上記したようなCPD−Yお
よびCPD−Aを用いた消化実験の結果としての
各ピークのアミノ酸組成およびピーク組成も示さ
れてある。これらの反応でインスリンのB−鎖の
C−末端のみがこれらの反応に関与するので、−
Pro−Lys−Ala−OHをブタインスリンの略号と
して用いる。それで他のインスリン誘導体もつぎ
のように略称する。 −Pro−Lys−Thr−OH=ヒトインスリン、−
Pro−Lys−Thr−NH2=ヒトインスリンアミド
等である。反応に用いたPH7.5そして、CPD−Y
のアミダーゼ活性がペプチダーゼ活性より一般的
に低い状態で、生成ペプチドアミドは十分に安定
である。つまり、ピークは全インスリンプール
の約20%を含有した。この反応でブタインスリン
出発材料の約75%が変換した。しかし、ピーク
のスレオニン含量(3.65)はヒトインスリンの
3.0より大なので、最初のペプチド転移生成物
(−Pro−Lys−Thr−NH2)は、(−Pro−Lys−
Thr−Thr−NH2)の形成をともなうオリゴマー
化を避けるほど十分には安定でないことは明らか
である。 アミド中間体をこのように形成することは、
CPD−Yを用いる、以前に記載された脱アミド
段階によつては均一なヒトインスリンが形成され
ぬことを示す。つまり、脱アミドで−Pro−Lys
−Thr−OHと−Pro−Lys−Thr−Thr−OHの
混合物が生ずると予期される。しかし、ピーク
混合物を、0.1M HCl、2mM EDTA中PH10.0
で10μM CPD−Yを用いる脱アミド処理に20分
間処すると、驚くべきことに、ほとんど純粋なヒ
トインスリンが得られた。実験はつぎのように実
施した。 インスリンより酵素および低分子量物を、
“Sephadex G−50”カラムで除いたあと、第3
図と同じ操作を用い“DEAE Sephadex A−25”
でクロマトグラフした。反応生成物は予期通りピ
ークに溶出された。他方未反応物(<10%)は
ピークに溶出された。ピークは存在しない。
つまり、リジン不含のインスリン誘導体はまつた
く形成されなかつた。CPD−A、CPD−Yおよ
びトリプシン消化で得られる表の結果から分る
ように、これらの反応でスレオニン含量のみ著し
く影響される。このことは、このPHでペプチダー
ゼ活性が存在しないという期待通りである。 脱アミド反応からのピークのアミノ酸組成
は、ヒトインスリンの分析結果に近い。つまり、
Thr=2.87、Ala=1.05、Lys=0.98。脱アミド生
成物のCPD−Y、CPD−Aおよびトリプシン消
化の結果は、この試料が純ヒトインシユリンを90
から95%含有することを示す。このことは、イン
スリン誘導体−Pro−Lys−Thr−Thr−NH2は、
ほとんど、ペプチジル−アミノ−酸−アミドヒド
ロラーゼ活性のみを経由して反応すること、他
方、−Pro−Lys−Thr−NH2は大部分アミダーゼ
活性を経由し反応することを示す。ブタインスリ
ンのヒトインスリンへの変換の全体としての収率
は、変換されたインスリンの量を基礎として約30
%である。
【表】 例 5 (Des−アラニン(B30)ブタインスリン
(DAI)とスレオニンアミドとのトリプシン触
媒縮合で得られたヒトインスリンアミドの脱ア
ミド) 有利な、インスリンアミドのCPD−Y触媒脱
アミドが本発明のペプチド転移プロセスで得られ
るインスリンアミドに限定されぬことを実質的に
示すために、Morihara等の一般的な教示
(EP17938および参照文献5および6)に準じて、
ヒトインスリンアミドを調製した。しかし、
EP17938において、アミドはスレオニン中のカル
ボキシル基のための他に考えられる保護基のうち
のひとつにおいて触れられているが、その応用は
実施例で示されておらず、ただひとつの例でスレ
オニン3級ブチルエステルが扱われているのみで
あることに留意したい。 反応はつぎのスキームで示される。 この方法は、EP17938に例示された方法に比し
て著しい利点を有する。この酵素的脱アミドは、
Morihara等の酸触媒脱エステルよりずつと温和
である。 DAI−ThrNH2の調製 スレオニンアミド塩酸塩(400mg)を60%ジメ
チルホルムアミド(DMF)(2ml)に懸濁させ、
PHをピリジン(20μ)および6M NaOH(50μ
)で6.5に調整し、トリプシン(100mg)および
DAI(100mg)を添加した。1/2時間後、ギ酸(1
ml)を加えて反応を止めた。反応混合物は、1M
酢酸を用い“Sephadex G−50”で分画した。つ
ぎの分画を集めた。 トリプシン分画:60mg インスリン分画:102mg 残り 371mg インスリン分画(102mg)は7M尿素で平衡させ
た“DEAE−Sephadex A−25”のイオン交換ク
ロマトグラフイーで精製した。EP17938に従い、
NaClグラジエントで溶出した。 59.2mgの純ヒトインスリンアミド(DAI−Thr
−NH2、アミノ酸分析で検出)を得た。 DAI−Thr(ヒトインスリン)の調製 DAI−Thr−NH2(11mg)を1mM ETAおよ
び2mM KCl(2ml)に溶解した。PHは0.5M
NaOH(51μ)で9.0に調整した。CPD−Y(5.0μ
、13.6mg/ml)を加えた。15分後、6M HCl
(25μ)を加え、PHを1.2に低下させ反応を止め
た。反応混合物は“Sephadex G−50”で分け、
1M酢酸で溶出した。8mgのヒトインスリンを得
た。アミノ酸分析結果を次表に示す。
【表】
【表】 例 6 1.0Mスレオニンアミド中のブタZn−インスリ
ン(7mg/ml)の溶液、PH6.9にペニシリウム
ジヤンチネルム(penicillium janthinellum)に
由来するカルボキシペプチダーゼP(CPD−P)
を最終濃度が0.42mg/mlになるまで加える。25℃
で、2.5時間反応させた後に、HPLCで確認して、
ブタインスリンの50%がヒトインスリンに変換さ
れた。 1 Ruttenberg、M.A.:Human insulin:
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