JP3329810B2 - C−末端アミド化ペプチド化合物の製造方法 - Google Patents

C−末端アミド化ペプチド化合物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はC−末端アミド化ペプチド化合物 P−N
H2、式中PはN−保護されていてもよいペプチド残基で
ある、の製造方法に関するものである。
医薬用途におよび農業の分野における、生物学的に活
性なペプチド化合物の使用は、このような化合物を大規
模に合成できることの重要性を増大した。原則的に、三
つの方法:(a)固体相または溶液相技術に基づく化学
合成、(b)酵素を用いる合成、および(c)遺伝子操
作した微生物を用いる発酵、を利用することができる。
方法(a)および(b)、あるいはこれらの組み合わせ
は短鎖ペプチド化合物には好適であるが、これらの方法
は大規模製造には適しておらず、これらの方法は比較的
高価であり、かつまたその収率は、しばしば低い。した
がって、将来には、長鎖ペプチド化合物は組換えDNAに
係わる方法の進歩の利用によって、製造されるようにな
ることが、ますます明らかになってきている。しかしな
がら、これらの方法では、多くの修飾、例えば生物学的
活性に重要なD−アミノ酸またはC−末端アミド基など
の挿入が不可能である。
したがって、引き続く酵素による修飾が極めて望ま
れ、このような反応は制限された程度で研究されてき
た。
引き続いて分解され、アミド化された二番目の残基を
もたらすC−末端グリシル残基のヒドロキシル化を触媒
する酵素は開示されている(米国特許No.4,708,934,EP3
08067A,DK出願No.4489/858)。このグリシンオキシダー
ゼ酵素はCu2+、O2および補因子としてアスコルベートに
対して独立しており、ペプチドアミド化合物のin vivo
生成に関与する酵素である。この酵素は小規模のペプチ
ド化合物のアミド化には採用されているが、低活性を示
すために、大規模操作におけるその使用は、依然として
問題視されている。ラット髄様甲状腺癌のような天然源
から単離される、この酵素は非常に高価である。
アミド化はまた、求核成分として、アミノ酸アミドま
たはペプチドアミドを使用するプロテアーゼ触媒縮合反
応によっても達成することができる。この縮合反応の収
率は一般に、長鎖ペプチド化合物の場合にはしばしば生
じないような、生成物の反応混合物中における沈殿が生
じないかぎり、有機溶媒を存在させても、低い。さら
に、先駆体ペプチドはこのような溶媒中で貧弱な溶解性
を示すことがある。しかしながら、セリンまたはチオー
ル−プロテアーゼが触媒するペプチド交換反応は高収率
で行うことができるが、この酵素がC−末端に近いペプ
チド結合に対して特異性を示すことが必須である。エン
ドペプチダーゼは通常、ペプチド鎖の他の位置をも同様
に開裂するので、これらは一般に適当ではない。他方、
セリンカルボキシペプチダーゼはC−末端ペプチド結合
に対して直接的特異性を示し、求核成分として、水と競
合させるために反応溶媒に添加される、アミノ酸アミド
によるC−末端アミノ酸の交換を触媒することができ
る。
セリンカルボキシペプチダーゼのこの性質はCarlsber
g Research Centerの研究陣によって明らかにされ、EP
特許No.17485,米国特許No.4806534およびその親の米国
特許No.4339534、ならびにWO80/021151によって代表さ
れるDK出願No.1443/79に基づく一群の特許を導き、これ
らは、中でもDK特許No.155613を導いた。これらの特許
は、従来技術がエンドペプチダーゼがもっぱら考えられ
ていたのに対して、エクソペプチダーゼが酵素によるペ
プチド合成用の触媒として適当であるという、当時とし
ては驚くべき発見に基づいている。反応体(基質および
求核成分)の種類および反応条件、特にpH,に依存し
て、セリンおよびチオールカルボキシペプチダーゼは鎖
延長による、またはペプチド転移によるペプチド合成を
触媒することができる。好適な酵素はイーストからのカ
ルボキシペプチダーゼY(CPD−Y)である。この酵素
は基質成分と反応して、アシル酵素中間体を生成させ
る。この中間体から、反応条件によっては、C−末端ア
ミノ酸が交換されるペプチド転移であることができる、
アシル基転移反応中に、そのアシル基が求核成分に移動
される。
基礎研究および引き続く研究が、多くの刊行物に記載
された(参考刊行物14−18)にまた、開示されており、
これらの記載を上記特許とともに、引用してすべて組み
入れる。
セリンまたはチオールカルボキシペプチダーゼの存在
下におけるペプチド転移による、酵素使用ペプチド合成
の一般原則は、米国特許No.4806473およびその相当する
オランダ国特許No.155613に記載されている。ペプチド
アミド化合物の製造を特に引用すると、これらの特許は
一般に、基質成分としての、N−末端が保護されていて
もよいペプチドA−X−OH(式中AはN−末端が保護さ
れているアミノ酸残基またはN−末端が保護されていて
もよいペプチド残基を表し、そしてXはアミノ酸残基を
表す)を、イーストからの、または動物、植物または微
生物起源のL−特異性セリンまたはチオールカルボキシ
ペプチダーゼの存在の下に、pH5−10.5の水性溶液また
は懸濁液中で、求核(アミン)成分H−B−NH2と反応
させることによる、ペプチドアミド化合物A−B−NH2
(式中Aは上記定義の通りであり、そしてBはL−アミ
ノ酸残基を表す)の製造を開示し、特許請求している。
参考刊行物14にさらに説明されているように、ペプチド
アミド化合物の生成が望まれる場合には、好適pHはほぼ
中性である。
米国特許No.4806473からの代表例に記載されているよ
うに、Bz−Phe−GlyとLeu−NH2とをCPD−Yの存在の下
に、pH7.6および25℃において反応させると、Bz−Phe−
Leu−NH2が90%の収率で生成される。もう一つの例とし
ては、DK特許No.155613に組み入れられており、たとえ
ば、Ac(Ala)をCPD−Yの存在の下に、Leu−NH2と反
応させ、Ac(Ala)−Leu−NH2を70%の収率で得てい
る。
同様に、鎖延長による酵素使用ペプチド合成の一般原
則は、米国特許No.4339534および上記DK特許No.155613
に記載されている。ペプチドアミド化合物の製造を特に
引用すると、これらの特許には、式A−OR1またはA−N
R2R3(式中R1はアルキル、アリール、ヘテロアリール、
アラルキルまたはアミノ酸残基のα−desアミノ断片を
表し、そしてR2およびR3は独立して、H,アルキル、アリ
ール、ヘテロアリール、およびアラルキルから選ばれ
る)で示される、アミノ酸およびペプチドエステル、デ
プシペプチド、N−置換されていてもよいアミノ酸アミ
ドまたはペプチドアミドから選ばれる基質成分を求核
(アミン)成分H−B−NH2と反応させることによる、
ペプチドアミド化合物A−B−NH2(式中AおよびBは
上記定義のとおりである)の製造が記載され、特許請求
されている。
この好適な反応メカニズムは、「エステルのアミノリ
シス」と称することができ、すなわちペプチドエステル
またはアミノ酸エステルが基質成分として使用されてい
る。この反応は、上記特許に多数のアミノ酸アミド求核
成分に係わり例示されている。ペプチドアミド生成をも
たらすアミノリシスにおける求核成分として、NH3を使
用する場合は、例えば参考刊行物15に示されている。
さらに別の例は参考刊行物14−18に記載されており、
これらはこれらの初期特許のパイオニア的特徴およびペ
プチドのC−末端修飾用の触媒として、セリンカルボキ
シペプチダーゼの一般的適用の可能性を支持している。
以下にさらに詳細に説明する本発明をよりよく理解す
るために、ペプチド転移およびその競合反応を一般的に
説明することは適切であると見做される。
セリンカルボキシペプチダーゼを触媒として使用する
ペプチド転移反応によるペプチドのC−末端アミド化
は、a)酵素が活性であり、かつまた比較的安定である
媒質中におけるペプチドの溶解性、b)酵素による開裂
に対するC−末端の感受性、およびc)適当な基質適性
のセリンカルボキシペプチダーゼの利用可能性、に依存
する。
生起しうる反応のタイプを、基質R−NH−A−B−C
−OHおよび求核成分H−D−NH2を用いて反応経路1に
概述する。酵素はC−末端ペプチド結合を攻撃し、アシ
ル−酵素中間体を生成させ、この中間体は引き続いて、
求核成分によって脱アシル化を受けることができ、加水
分解生成物(H1)をもたらす水と競合して、アミド化ペ
プチド転移生成物(T1)を生成させることができる。T1
対H1の比は反応性の脱プロトン化形態の求核成分の濃度
を増加することによって、すなわちpHまたは求核成分の
添加量を増加することによって、増大させることができ
る。明白な傾向はないが、CDP−Yの場合に、脱離基、
H−C−OHの種類は、この比にまた、相当な影響を及ぼ
すことが示されている(14,15)。このアミノ酸残基は
所望のアミド化生成物(T1)の一部を構成しないので、
このアミノ酸残基は原則的に、自由に選択することがで
きる。
セリンカルボキシペプチダーゼはまた、H1およびA1と
競合して延長された縮合生成物(C1)の生成を触媒する
ことができる。しかしながら、ペプチド転移に最適のpH
−値においては、このような反応は水性溶液中ではエネ
ルギイ的に好ましくない、したがって、平衡時点におい
て、生成されうるC1の量は求核成分の濃度を1M以上にし
ても、数パーセントに制限される。さらにまた、このよ
うな反応の速度は通常、C−末端ペプチド結合に対する
競合する攻撃に比較して、非常に遅く、したがって、縮
合生成物はほとんど問題にならない。しかしながら、ペ
プチドのC−末端配列が酵素の基質適性に適合していな
い場合には、この関係は逆転することがあり、この反応
の初期相で少量の縮合生成物が生成され、次いで時間の
経過にしたがって、基質の消費につれて消失する(1
6)。加水分解生成物(H1)は同一のタイプの反応によ
って、T2,H2およびT1に変換されることがあり、引き続
いてH2などとの同様の反応が生じる。しかしながら、酵
素がT1のC−末端アミド結合に対して作用する場合に
は、すなわちアンモニアが脱離基として機能する場合に
は、もう一種のペプチド転移生成物(TT1)または加水
分解生成物(HT1)が生成される。これらの生成物が重
要な量で生じると、T1に対するアミダーゼ活性は、基質
に対するこのペプチダーゼの活性に比較して格別である
ことが必要であり、これは通常、ペプチダーゼ活性が低
く、かつまたアミダーゼ活性が高いpH>9の場合、また
はペプチダーゼ活性が、C−末端ペプチド結合に対する
適性の欠除のために、低い場合のみである。
T1のみが望まれるにもかかわらず、ペプチドのC−末
端に対するアミノ酸アミドの存在下におけるセリンカル
ボキシペプチダーゼの作用が、多くの生成物を導きうる
ことは明らかである。
ある場合には、酵素の基質適性に関して、適当な組成
を有するN−ブロックしたジペプチド化合物との反応は
T1の100%(14,15,17,18)近くの収率を導くが、さらに
大きい分子では事情が異なる。
すなわち、EP特許No.45189,米国特許No.4645740およ
びオランダ国特許No.148714によって代表される一群の
特許(これらを引用してここに組み入れる)には、イン
シュリン中のB−30アミノ酸の酵素を用いる置換方法、
特に触媒として、セリンカルボキシペプチダーゼ、好ま
しくはイーストからのカルボキシペプチダーゼY(CPD
−Y)またはペニシリュウムジャンチネラム(Penicill
ium janthinellum)からのカルボキシペプチダーゼP
(CPD−P)を使用し、そして求核成分としてスレオニ
ンまたは好ましくはそのアミドまたはエステルを使用
し、B−30アミノ酸アラニンを、スレオニンで置換する
ことによって、ブタインシュリンをヒトインシュリンに
変換する方法が記載されている。
この反応は非置換スレオニンアミドに関して例示され
ているのみであるが、N−置換アミノ酸アミドH−B−
NR1R2の使用が特許請求されている(式中Bはアミノ酸
であり、そしてR1およびR2はそれぞれ水素、アミノ、ヒ
ドロキシ、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテ
ロアリールまたはNR1R2から独立して選ばれ、あるいはN
R1R2はさらにヘテロ原子を含有していてもよいヘテロ環
状基である)。
したがって、ペプチド転移工程中の反応条件によっ
て、N−置換されていることがあるインシュリンアミド
Ins−B−NR1R2が生成されることがある。この中間体は
単離することができ、そしてまた所望により、引き続い
て、好ましくは酵素を用いる開裂により、脱アミド化し
て、所望の遊離インシュリンIns−B−OHを生成させる
ことができ、あるいはこの脱アミド化をペプチド転移工
程中に使用したものと同一の酵素、好ましくはCPD−Y
による開裂によって、その場で生起させることもでき
る。
ブタインシュリンを、CPD−Yの存在の下に、pH7.5に
おいてスレオニンアミドと反応させると、反応生成物の
複雑な混合物が得られる(この特許の例4)。この混合
物はイオン交換クロマトグラフィーによって分析されて
おり、3のピークが検出されている。これらのピークは
酵素消化およびアミノ酸分析によって、さらに分析さ
れ、下記の組成を示した(ブタインシュリン出発物質の
表現にはIns−Pro−Lys−Ala−OHを使用する)、および
また反応経路1からの記号を例として使用する。
ピーク1:その21% 65% Ins−Pro−Lys−Thr−Thr−NH2(TT
1) 35% Ins−Pro−Lys−Thr−NH2(T1) ピーク2:その61% 52% Ins−Pro−Lys−Ala−OH (未反応ブタインシュリン)(S) 26% Ins−Pro−Lys−Thr−OH (ヒトインシュリン)(HT1) 22% Ins−Pro−Thr−OH(T2) ピーク3:18% 分解生成物 この様に、公知方法においては、T1とTT1との混合物
は21%得られるのみである。
主要フラクションは未反応S,HT1およびT2の混合物か
らなる。
また、相当な量の分解生成物が得られた。
EP45187の例2では、pH9.5で行い、ブタインシュリン
の80%がスレオニンアミドと反応されており、ヒトイン
シュリンアミド(T1)と見做されるものが生成されてい
るが、その場でさらにヒトインシュリン(HT1)に加水
分解されている。相当な量(20%)が反応して、H2を生
成している。
上記のインシュリン修飾は参考刊行物23および16でさ
らに分析されている。
したがって、上記のペプチド転移の一般原則(S→T
1)による、ヒトインシュリンの生成は確かに可能であ
るが、容易に追髄することはできない。確実な反応条件
は、その一面でT1の生成に好ましいと見做されるように
選択することができるが、このような試みは報告されて
いない。
また、種々の反応体の分離は多少困難であることもあ
る。T1がそのC−末端において、負の電荷を欠いている
と、イオン交換クロマトグラフィによって、分取規模で
H1から容易に分離することができる。しかしながら、C
−末端アミノ酸残基の側鎖が帯電していない限り、T2,T
3など、ならびにC1およびTT1は同一電荷を示し、したが
ってイオン交換クロマトグラフィによって分離すること
はできない。このような場合には、逆相カラムを用いる
分取HPLCが唯一の、多少魅力的な代用法であるようにみ
える。したがって、最適pH,求核成分の濃度、および最
も重要なこととして、迅速にかつまた可能な最高収率
で、T1中の基質を変換し、かつまたいずれの望ましくな
い副生成物の収率をもできるだけ最低にすることによっ
て、このような生成物の生成を押さえるのに最適の基質
適性を有するセリンカルボキシペプチダーゼを選択する
ことがさらに望ましい。
上記考察の要点を要約すると、求核成分として米国特
許No.4806473に広く記載され、特許請求されているよう
な、適当なアミノ酸アミドおよびその他の一族を使用し
て、セリンカルボキシペプチダーゼの存在の下にペプチ
ド転移を行うことによる、ペプチド中へのC−末端アミ
ド基の挿入は、すべてのペプチドに広く適用できる非常
に適当な方法である。
しかしながら、この方法は常に充分に選択性ではな
く、特に副反応を押さえるために最適な反応条件の確立
が困難である場合に相当する長鎖ペプチドが使用される
場合には、種々の副反応の生成物の除去に、精製操作が
必要である。
参考刊行物23には、EP特許No.45187およびその一族に
基づくいくつかの実験が記載されている。ここでは、ブ
タインシュリンIns−Pro−Lys−Alaが、中でもThr−NH2
と反応されており、Ins−Pro−Thr−NH2がIns−Pro−Ly
s−Thr−NH2よりも高収率で生成されることから、Ins−
Pro−Lys−OHはIns−Pro−Lys−Ala−OHよりも良好な基
質であったと結論されている。多分、この反応において
は、LysはAlaよりも良好な脱離性基であった。
また、Ins−Pro−Lys−Thr−Thr−NH2の生成の下で
は、相当なオリゴマー生成が生じた。
これらの結果は、ブタインシュリンと共に、モデルペ
プチドとしてBz−Lys−Ala−OHを使用して、参考刊行物
16で確認されている。その結論的メッセージは、ペプチ
ド転移反応において、CPD−Y(この実験に使用された
セリンカルボキシペプチダーゼ)をさらに使用するに
は、副生成物が生成されうる可能性に気付くことが重要
であるということである。
完全にするために、上記で「エステルのアミノリシ
ス」と記したアシル基転移メカニズムによるペプチドア
ミド化合物の酵素による合成を、上記ペプチド転移反応
経路と同一の一般記号を用いて、簡単に説明する。
この反応は下記の一般的反応経路にしたがい行われ
る: R−NH−A−B−OMe+H−D−NH2→R−NH−A−B−D−NH2+MeOH このアミノリシスの収率は大部分のアミノ酸アミドに関
して、85−95%である。
インシュリンのC−末端修飾におけるセリンカルボキ
シペプチダーゼの適用可能性に係わる上記知見に加え
て、触媒としてCPD−Yを使用する長鎖ペプチド化合物
のアミド化に関する実験が報告されている。
すなわち、EP−B2−197794および相当する米国特許N
o.4709014(Tamaoki)では、ヒトカルシトニン−Leu
を、参考刊行物15にBreddam等により使用されているも
のと同様の条件の下に、触媒としてCPD−Yを使用し、
求核成分であるアンモニアと反応させている。(上記参
考刊行物15はアミノ酸アミドを求核成分として使用する
場合に制限されているが、実際には、この刊行物の主目
的はアンモニアをまた包含する各種求核成分を比較する
ことにあった)。
Tamaokiはヒトカルシトニンアミドを24.7%の収率で
得、未反応基質57%および非アミド化副生成物(ヒトカ
ルシトニンをふくむ)を残した。
そのさらに一般態様において、Tamaokiの特許は、C
−末端プロリンアミドを有するペプチドの製造を開示し
ており、この方法は、水性溶液中で、C−末端Pro−Le
u,Pro−Ile,Pro−Val,またはPro−Pheを有するペプチド
基質を、アンモニアの存在の下に、カルボキシペプチダ
ーゼYと反応させることを含んでいる。
いづれの方法でも、Tamaokiによってなされた主張を
是認することは望まないが、参考刊行物15におけるBred
dam等の発見、すなわち脱離性基としては親水性C−末
端アミノ酸が好ましいとする発見に反して、疎水性アミ
ノ酸(Leu,Ile,ValおよびPhe)を使用すると、Proが二
番目のアミノ酸である場合には、Glyよりも良好な収率
が得られることは、指摘されるべきである。
基質として、Cbz−Ala−Pro−x−OH(式中XはLeu,V
al,PheおよびIleである)を使用するTamaokiの例におけ
るアミド化生成物の収率はそれぞれ、35.1%,43%,15.4
%,13.4%,22.6%のみであった。残りは、報告されてい
る限り、未反応出発物質および非アミド化副生成物Cbz
−Ala−Pro−OHであった。
本発明は、上記で一般的に記載した酵素触媒縮合また
はアシル基転移プロセスにおいて、特定の種類の求核成
分、すなわち生成したペプチドのC−末端にα−アミド
基を残す開裂を受けることができるアミド基含有化合物
を使用し、このペプチドをこのような開裂に付すことに
よって、ペプチドアミドを高収率および優れた純度で生
成させることができるという驚くべき発見に基づいてい
る。したがって、この方法それ自体が、ペプチドの修飾
によるペプチドアミドの大規模製造を完全に導く。これ
は従来、遺伝子工学によってなされていたことである。
したがって、本発明は、C−末端アミド化ペプチド化
合物: P−NH2 (式中Pは、N−保護されていてもよいペプチド残基で
ある)、 の製造方法であって、 a) 次式で示されるC−末端がブロックされていない
ペプチド化合物: P−OH (式中Pは上記定義のとおりである)、 b) 次式で示されるペプチド化合物またはペプチド誘
導体: P−X−Y (式中Pは上記定義のとおりであり、Xはアミノ酸残基
またはペプチド残基であり、そしてYは、OH,OMeまたは
いづれかその他の適当なC−末端修飾基である)、およ
び c) 次式で示されるC−末端がエステル化されたペプ
チド化合物: P−OR′ (式中Pは上記定義のとおりであり、そしてR′はアル
キル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはア
ミノ酸のα−desアミノ断片である)、 から選ばれる基質成分を、求核性成分の挿入を触媒する
ことができる触媒の存在の下に、水性反応溶媒中で、有
機溶媒中で、またはその混合物中で、該当触媒の活性を
維持するに充分のpHにおいて、求核性成分と反応させる
ことによる製造方法に関し、この方法は上記求核性成分
として、開裂して、反応生成物P−NH−RをP−NH2
変換することができる、アミノ基含有化合物NH2−Rを
使用し、次いで、この反応生成物を上記開裂に付する、
ことを特徴とする方法である。
したがって、求核成分NH2−Rは、3種の酵素触媒反
応で挿入することができる: (a)縮合反応 P−OH+NH2−RP−NH−R+H2O (P=ペプチド残基、この基はN−保護されていてもよ
い;NH2−R=すぐ前のアミノ酸残基上にC−末端アミド
基を残す、後続の反応で開裂して、P−NH2を生成させ
る求核成分。) この反応は、あらゆる種類のプロテアーゼ、すなわち
アスパラギン酸プロテアーゼ、メタロ−プロテアーゼ、
セリン−プロテアーゼおよびチオールプロテアーゼ、両
方のエクソペプチダーゼ、たとえばCPD−Y、およびエ
ンドペプチダーゼ、たとえばトリプシンおよびサーモリ
シンによって触媒される(これは、トリプシンの存在の
下に、過剰量のスレオニン誘導体とdesβ−30インシュ
リンとを反応させて、ヒトインシュリンを生成させてい
るEP17938(Morihara)に関連する、米国特許No.433953
4および相当するDK特許No.155613に一般的に記載されて
いる)。このような縮合反応の平衡は通常、反応剤が非
常に高濃度で使用されていないかぎり、水性溶液中で左
側に移動する。しかしながら、溶媒を添加すると、生成
物が高収率で得られるように、平衡定数を変えることが
できる。反応溶媒中の生成物の沈殿はまた、生成物に好
ましいように反応を移動させることができる。
(b)ペプチド転移反応 P−X−Y+NH2−R→P−NH−R+H−X−Y (PおよびNH2Rは(a)において定義されているとおり
であり、X=アミノ酸残基またはペプチジル、Y=OH,O
−アルキル,たとえばOMeまたはいずれかその他のXの
適当なC−末端修飾基。) このような反応はチオールおよびセリンプロテアー
ゼ、上記したとおりのCPD−Yなどの両方のエクソペプ
チダーゼおよびトリプシンなどのエンドペプチダーゼに
よって触媒される。カルボキシペプチダーゼを使用する
場合には、X=アミノ酸残基そしてY=OHである。エン
ドペプチダーゼが使用される場合には、XおよびYは前
記定義のとおりである。
(c)ペプチドおよびアミノ酸エステルのアミノリシス P−OR1+NH2−R→P−NH−R+HO−X (PおよびNH2Rは(a)で定義されているとおりであ
り、R1=アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラル
キルまたはアミノ酸のα−desアミノ断片である。) この反応は、チオールおよびセリンプロテアーゼ、両
方のエクソペプチダーゼ、たとえばCPD−Y(上記説明
のとおり)、およびエンドペプチダーゼ、たとえばトリ
プシンによって触媒される。
上記3種の種類の反応から最適の方法を選択すること
は、特にペプチドのアミノ酸配列および利用できる酵素
の特異性にもとづいて、当業者のなしうることである。
ペプチドがエステルに容易に変換される場合には、
「エステルのアミノリシス」が通常好ましい。
このエステル化は、特にペプチドが酸性アミノ酸、た
とえば(GluまたはAspを含有している場合には問題を生
じさせることがあり、これはそれらのカルボキシ基が次
いでまたエステル化されるからである。したがって、こ
れらの場合には、ペプチド転移形式の反応が最良の選択
である。
一般的に言えば、当業者はモデルペプチドを用いる実
験にもとづいて、適当な種類の反応を選択することがで
きる。
同一のことが、求核成分の選択にも当はまる。適当な
酵素および反応形式が選択されたならば、その求核性ア
ミノ基が指定反応において酵素に最適のpH範囲内で部分
的に、または完全に、脱プロトン化するような、適当な
pKaを有する求核成分を好ましく選択できる。適当な選
択はまた、実験によって行なうこともできる。
同様に、特定の求核成分の使用が望まれる場合には、
たとえばその求核成分が反応生成物から容易に分離され
るように、特定の求核成分の使用が望まれる場合には、
そのpH条件が当該求核成分のpKaに適合する、酵素およ
び反応形式を選択することができる。
このような求核成分の好適群は、請求項の第2項に、
その好適断片は同第3項に記載されている。
以下でさらに説明するように、転移の後に開裂を生じ
させようとする場合には、請求項10に定義されているよ
うなアリルアミンを求核成分として使用することができ
る。
これらの化合物はいずれも、縮合またはアシル基転移
反応で、上記基質成分と反応させて、ペプチドアミドに
変換することができるC−末端修飾ペプチドを生成させ
ることができる。
参考刊行物7には、共通のアシル成分(Bz−Ala−OM
e)と種々のアミン化合物との間のカルボキシペプチダ
ーゼY触媒反応が開示されている。被験α−アミノ酸ア
ミド化合物は、イソグルタミンを除いて、高収率(70〜
95%)で挿入されている。グリシノニトリル、グリシン
−N−メチルアミドおよびスレオニン−N−メチルアミ
ドは低収率(<20%)で反応しているのみである。被験
二級アミン化合物(サルコシン、サルコシンメチルエス
テル、N−メチル−アラニン、プロリンおよびプロリン
アミド)の中で、挿入されて、アミド結合を生成したも
のはない。しかしながら、若干の構造的に興味のある一
級アミン化合物(たとえば、L−アラニノール、シクロ
プロピルアミン、β−アラニンアミド、タウリンなど)
は良好な収率(40〜60%)で反応している。ベンジルア
ミンは、0.1Mの濃度では65%の収率で反応した。アシル
−酵素中間体の生成が明らかに抑制されることから、さ
らに高い濃度(0.5M)では、転移は無かった。いくつか
のアミン化合物が酵素使用ペプチド合成の求核成分とし
て適用できることは証明されているが、C−末端にアミ
ド基を残すアミノリシス生成物の後続の開裂を示す刊行
物は存在しない。
この反応生成物の開裂は、中でも以下の方法によって
生じさせることができる: (a)光分解による (b)加溶媒分解による (c)還元による (d)転移による (e)酸化による。
(a)光分解 光分解させるペプチドを水溶液中に入れ、次いで電磁
照射にさらす。この水溶液はジメチルホルムアミド、ヘ
キサメチルホスホルトリアミド、ジメチルスルホキシ
ド、低級アルコール類、エチレングリコールまたはジエ
チレングリコールエーテルなどと混合されていてもよ
い。好適態様では、光は300nmより長く、かつまた500nm
より短い波長を有するが、有用な波長範囲は開裂基の置
換基に依存する。本発明の好適態様では、基質または生
成物と反応することができるか、あるいは内部フィルタ
ーとして作用する。光分解からの強力に着色した副生成
物を減少させるために、照射の前に、温和な還元剤(た
とえば、亜硫酸水素ナトリウム)を添加する。
従来、光分解には、固相合成で支持体として使用され
た樹脂から、あるいは液相合成で支持体として使用され
たポリエチレングリコール(PEG)からC−末端ペプチ
ドアミド化合物を分離するために、固相および液相のペ
プチド合成と組合せて使用させていた。
Rich.D.H.およびGurwara,S.K.(1975)は、3−ニト
ロ−4−アミノ−メチルベンゾイルアミドアンカー基: を有するポリスチレン樹脂を合成した〔Tetrahedron Le
tters 301〜304(参考刊行物4)〕。
50%TFA/CH2Cl2によりBoc基を分離し、次いでCH2Cl2
中でTEAにより中和した後に、Boc−GlyとBoc−Valとを
この樹脂に結合されている。
保護されたアミノ酸アミドBoc−Gly−NH2およびBoc−
Val−NH2は、この樹脂を光分解すると、アンカー基から
遊離する。この樹脂をメタノール中に懸濁し、次いで酸
素の不存在の下に、350nmで照射する。保護されたアミ
ド化合物が定量的収率で単離される。これによって、干
渉されたアミノ酸アミド誘導体を温和な条件の下に樹脂
から効果的に分離することができる方法が確立された。
もう一つの実験では、デカペプチドLH−RHが、上記樹脂
を支持体として使用して、古典的なMerrifield−固相合
成法にしたがい製造されている。この保護デカペプチド
樹脂を前記のように光分解し、保護デカペプチドアミド
を遊離させた。
これらの結果によって、特定の樹脂が、保護ペプチド
化合物の固相合成において、C−末端アミドとして使用
できることが証明された。干渉されているC−末端アミ
ノ酸化合物が通常の光分解条件の下に分離された。
したがって、著者達は、この樹脂が、古典的Merrifie
ld樹脂から温和な条件では分離が困難であったC−末端
ペプチドアミド化合物に有用であると結論している。
極く最近の論文〔J.Org.Chem.55,2826〜2829(参考刊
行物1)〕において、Ajayagosh,A.およびPillai,V.N.
R.(1990)は、ペプチド−N−アルキルアミドの固相合
成に、同様の光分解性o−ニトロベンジルアンカー基の
使用を報告した。この研究の有理点は、多くの場合にお
いて、ペプチド−N−アルキルアミド化合物が親のペプ
チドアミドよりも活性であることが見い出されたことに
ある。
Pillai,V.N.R.、Mutter,M.およびBayer,E.によりTetr
ahedron Letters 3409〜3412(1979)(参考刊行物2)
に、およびまたPillai,V.N.R.、Mutter,M.によりJ,Org.
Chem.45、5364〜5370(1980)(参考刊行物3)に、報
告された別の実験では、3−ニトロ−4−アミノメチル
ベンゾイルアンカー基がポリエチレングリコールに結合
され、液相ペプチド合成に、支持体として使用されてい
る。
また、この方法において、この光分解性アンカー基か
ら光分解によってペプチドアミドを放出させることがで
きており、著者達は、PEG支持体上での液相ペプチド合
成に、いくつかの方法学的改良がもたらされたものと結
論している。特に、合成および中性条件の下でのペプチ
ドアミドの最終的光分解分離を可能にする新規な可溶性
重合体支持体が開発された。
さらにまた、Wang,S.S.によってJ,Org.Chem.41、ん32
58〜3261(1976)(参考刊行物5)に記載されているよ
うに、その他の光分解性基を固相または液相ペプチド化
学で使用することができ、たとえば以下の例がある: 上記刊行物にもとづいて、古典的に固相および液相ペ
プチド合成法において、ペプチドアミド化合物用に光分
解性アンカー基を使用することは公知であると結論する
ことができる。しかしながら、C−末端修飾によってペ
プチドアミド化合物を得、この反応生成物を光分解させ
ることからなる酵素使用ペプチド合成法において、求核
成分として光分解性アミン化合物を使用することは、以
前に示唆されたことはない。また、本発明の化合物が酵
素使用ペプチド合成法における求核成分として作用する
こと、およびまたこの求核成分の挿入および引き続く開
裂の両方を高収率で進行させることができることは、ど
のような確実性をもっても予想することはできなかった
ことである。
(b)加溶媒分解 加溶媒分解させるペプチドを酸または酸性溶媒、たと
えば三フッ化酢酸(TFA)または種々の量で水を含有す
るTFA中に懸濁するか、または好ましくは溶解し、次い
で出発物質の全部または充分に大量が消失するまで放置
する。この反応混合物を引き続いて、開裂副生成物を除
去する方法、たとえば濾過によって、処理し、生成した
ペプチドアミドを必要に応じて、標準的方法によって精
製する。
加溶媒分解は、固相合成法における支持体として使用
された樹脂から、または液相合成法における支持体とし
て使用されたポリエチレングリコールから、固相または
液相ペプチド合成によって生成されたペプチドを開裂す
るための周知の方法である。この点に係り、2,4−ジメ
トキシベンズヒドリルアミン樹脂の使用がPenke,B.およ
びRivier,J.によりJ.Org.Chem.、52、1197〜1200(198
7)(参考刊行物6)に記載されている。
(c)還元 還元させるペプチドを適当な溶媒、たとえば酢酸また
は水性酢酸、メタノールまたは水性メタノール中に懸濁
または溶解し、触媒を加え、次いでこの反応混合物を1
気圧〜200気圧の加圧下に水素をさらすか、あるいはで
きるだけ高めた温度において、もう一種の水素供給剤、
たとえば蟻酸を使用することもできる。必要量の水素が
吸収された後に、触媒を除去し、生成したペプチドアミ
ドを標準方法により精製する。さらにまた、電気化学的
または金属/酸媒介還元を採用することもできる。
(d)転移 好ましくは、請求項10に記載されているように、求核
成分としてアリルアミドを使用することによって、転移
および引き続く加水分解によりペプチドアミドに変換で
きる反応生成物が得られる。転移させるペプチドは水、
または水と有機溶媒との混合物あるいは有機溶媒、たと
えばアルカノール、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチ
ルホスホルトリアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキ
サンまたはピリジンなどに溶解または懸濁する。次い
で、触媒、たとえばトリエチルアミン、酸化リチウム、
硫化リチウムなどを加える。この混合物を1〜48時間反
応させ、その後で、生成するペプチドアミドを標準方法
により精製する。
(e)脱離 求核成分としてアミンを使用することによって、脱離
によりペプチドアミドに変換できる反応生成物が得られ
る。
この方法における求核成分は、好ましくはペプチドの
C−末端に挿入された後に、1,2−、1,4−または1,6−
脱離反応によって分離することができる化合物、たとえ
ば請求項10に記載されているような、アリルアミン誘導
体である。
好ましい実施態様においては、高度に共有結合したβ
−アミノ酸誘導体を、酵素によりペプチドに挿入し、次
いで酸または塩基触媒1,2−脱離反応に付し、ペプチド
アミドを生成させる。
もう一つの好ましい実施態様では、ペプチド中に挿入
されたヒドロキシベンジルアミン誘導体を塩基触媒1,6
−脱離反応に付し、ペプチドアミドを生成させる。
(f)酸化 酸化させるペプチドを水、または水と有機溶媒との混
合物に懸濁するか、または好ましくは溶解する。引き続
いて、比較的温和な酸化剤、たとえば過酸化水素、クロ
ラミン−Tまたは不動化したクロラミン(ヨードビー
ズ)などを加える。酸化が終了したならばすぐに、過剰
の酸化剤を分解または除去し、生成するペプチドアミド
を標準方法により精製する。
基質成分の脱離性基は使用酵素の酵素的性質によって
選択すべきである。
本発明において好適な酵素はセリンカルボキシペプチ
ダーゼであるが、反応生成物の内部分裂を回避するため
に必要な手段がとられるならば、セリン−またはチオー
ル−エンドプロテアーゼまたはその他のプロテアーゼを
使用することもできる。
前記したように、セリンカルボキシペプチダーゼは、
エステルのアミノリシス(この場合には、脱離基はアル
コール基でなければならない)およびペプチド転移(こ
の場合には、脱離基は遊離アミノ酸である)の両方を触
媒することができる。
本発明の方法に好適なカルボキシペプチダーゼはL−
特異性セリンまたはチオールカルボキシペプチダーゼで
ある。このような酵素はイースト菌によって産生される
ことができ、あるいはこれらの酵素は動物、植物または
その他の微生物起源のものであることができる。
特に好適な酵素はイースト菌からのカルボキシペプチ
ダーゼY(CPD−Y)である。この酵素は先行の特許、
たとえばJohansen等に関連して(参考刊行物28)、開示
されており、Johansen等はベンジルスクシニル基を結合
させた重合体樹脂マトリックスからなるアフィニティ樹
脂におけるアフィニティクロマトグラフィによる特に好
適な精製方法を開発した。セリン酵素であるCPD−Yは
大量に利用でき、高い安定性を示す。詳細は参考刊行物
14に記載されている。
本発明において好適酵素であるCPD−Yに加えて、本
発明の方法は、次にあげるもののような他のカルボキシ
ペプチダーゼによっても実施することができる: 多くの上記カルボキシペプチダーゼ間の密接な関係は
Kubota等により説明されている(参考刊行物33)。
もう一つの使用できる酵素はジペプチドをC−末端か
ら分裂できるジペプチジルペプチダーゼである。
前記の反応(a)、(b)および(c)に関連して、
多くの採用できる酵素が示唆されている。
一般的にいえば、特定のアミノ酸または基質、所望の
ペプチドアミドの構造などに対する公知の特異性にもと
づき、当業者は適当な酵素を選択することができる。
本発明の方法は使用酵素に依存して、pH3〜11で行な
うことができる。好適pH値はしばしば非常に狭い範囲内
にあり、使用酵素および上記した(a)、(b)または
(c)における反応アミドの種類に依存する。
選んだpH値は好ましくは、反応全体を通して維持され
るべきことである。
pH調整は、反応溶媒に選ばれたpH範囲に応じて適当な
緩衝剤を配合することによって達成することができる。
pH値はまた、HClのような酸、またはNaOHのような塩
基の添加により、反応期間中維持することができる。こ
れはまた、pH−調節機を用いて都合よく行なうこともで
きる。
しかしながら、この条件はまた、酵素濃度、反応時間
などの変化によって、影響を受けることもある。
特に酵素および反応剤に依存して、反応は水性反応媒
質中で、または水と有機溶媒との混合物中で、あるいは
有機溶媒中で行なう。好適有機溶媒はアルカノール類、
たとえばメタノールおよびエタノール、グリコール類、
たとえばエチレングリコールまたはポリエチレングリコ
ール、アルカン酸類、たとえば酢酸、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンおよびジメトキシエタンである。
反応媒質の組成の選択は、特に包含される反応成分お
よび反応生成物の溶解性、温度およびpHに、およびまた
酵素の安定性に依存する。
反応媒質はまた、酵素を不溶性にするが、酵素活性の
相当な部分は保有される成分、たとえばイオン交換樹脂
を含有することもできる。別法として、酵素は公知方法
により、たとえば交さ結合したデキストランまたはアガ
ロース、あるいはシリカ、ポリアミドまたはセルロース
などのマトリックスに結合することによって、あるいは
またポリアクリルアミド、アルギネートまたはファイバ
ー中に封入することによって、不動化してもよい。これ
以外に、酵素はまた、化学的手段または特定部位変異あ
るいはその他の遺伝子操作によって変性して、その安定
性または酵素性質を改良することもできる。
酵素塩の必要に応じては、キレート化剤、たとえばED
TA、金属イオンおよび塩などの添加剤を反応媒質に含ま
せる。
反応に関与する2種の成分の濃度は、以下で説明する
ように、低い限界内で変えることができる。基質成分の
好適な出発濃度は0.1〜20mM、好ましくは1〜10mMであ
り、そして求核成分の好適出発濃度は0.001〜2M、好ま
しくは0.025〜1.5M、特に0.1〜1.0Mである。
酵素濃度は同様に変化しうるが、その濃度は好ましく
は、10-8〜10-4Mである。最も有利な活性は、特に基質
鎖長および濃度、求核成分濃度、反応時間、反応温度、
pHおよび有機溶媒および(または)塩の存在に依存す
る。
本発明に係り、反応温度は−30゜〜80℃、好ましくは
20゜〜40℃である。指定合成に係り最も適当な反応温度
は実験によって決定することができる。酵素活性および
安定性を考慮して、適当温度は通常、約20゜〜37℃、好
ましくは約25℃である。
同様の変化は反応時間に関しても生じ、反応時間はそ
の他の反応パラメーター、特に酵素濃度に極めて依存す
る。本発明の方法における標準的反応時間は、約1〜3
時間である。
アミノ酸、アミノ酸誘導体およびペプチドの略語はIU
PAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclatureの
ガイドラインにしたがった。別段の記載がないかぎり、
アミノ酸はL−形態である。
下記の追加の略語を使用する:AcOH、酢酸;MeOH、メタ
ノール;Bz、N−ベンゾイル;Boc、tert−ブトキシカル
ボニル;DMF、N,N−ジメチルホルムアミド;EDTA、エチレ
ンジアミン−N,N,N′,N′−テトラ酢酸;HPLC、高速液体
クロマトグラフィ;TLC、薄層クロマトグラフィ;TFA、三
フッ化酢酸;THF、テトラヒドロフラン;TEA、トリエチル
アミン;TEAP、トリエチルアンモニウムホスフェート。
本発明の方法を例によって説明する前に、出発物質、
測定の装置、方法などに関して一般的に説明しておく。
一連の例において、本発明を説明するためのモデル化
合物として、N−置換ベンズアミド化合物を使用した。
この場合の予想生成物はベンズアミドである。これらの
モデル化合物は標準的方法によって製造した。さらにま
た、本発明の説明に採用したペプチドは、HPLCおよびUV
検出機により容易に検出できるように、そのN−末端の
ベンゾイル基により、多くの場合に標識を付けた。
化学物質 CPD−YはCarlsberg Ltd.(Klaus Breddam)の好意に
よって入手した。Z−Gly−Ala−Pro−Ala−OH、Z−Gl
y−Ala−Pro−NH2、Tyr−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−Al
a−OH、Tyr−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−NH2、Pro−Gln
−Thr−Ala−Ile−Gly−Val−Gly−Ala−Pro−Ala−OH
およびPro−Gln−Thr−Ala−Ile−Gly−Val−Gly−Ala
−Pro−NH2は、標準固相ペプチド合成によって製造し
た。
2−ニトロフェニルグリシンアミドおよび3−(2,4
−ジメトキシフェニル)−3−プロピオン酸アミドはそ
れぞれ、例1および10に記載のとおりにして製造した。
アセトニトリル(HPLC−品質、RH1015)はRATHBURNから
入手した。その他の化学物質はいずれも、Aldrichから
入手した。HPLC用の他の有機溶剤は使用前に蒸留した。
装置 pH測定:Radiometer(Copenhagen)pH Meter 28;電極GK2
421C(Radiometer、Glass電極) HPLC系:Waters 994 Programmable Photodiode Array De
tector Water 600E Multisolvent Delivery System Water 5200 Printer Plotter 光分解:Bausch & Lomb Mercury Light Source SP 200 Bausch & Lomb Mercury Power Aupply SP 200 HPLC溶剤系 系−1:緩衝液A:50mM TEAP1、pH〜3.0 10%(v/v)CH3CN含有 緩衝液B:20%(v/v)緩衝液A含有 系−2:緩衝液A:50mM TEAP、pH〜3.0、 10%(v/v)CH3CN含有 緩衝液B:20%(v/v)緩衝液A含有 CH3CN 系−3:緩衝液A:50mM TEAP、pH〜3.0、 10%(v/v)CH3CN含有 緩衝液B:20%(v/v)緩衝液A含有 CH3CN イソクラティック:%A %B 60 40 流 速 :1.5ml/分 系−4:緩衝液A:0.1%(v/v)三フッ化酢酸 (TFA)含有H2O 緩衝液B:10%(v/v)H2Oおよび 0.2%(v/v)TFA含有CH3CN イソクラティック:%A %B 80 20 流 速 :1.5ml/分 系−5:緩衝液A:0.1%(v/v)三フッ化酢酸 (TFA)含有H2O 緩衝液B:10%(v/v)H2Oおよび 0.1%(v/v)(TFA)含有 CH3CN イソクラティック:%A %B 70 30 流 速 :2ml/分 系−6:緩衝液A:0.1%(v/v)三フッ化酢酸 (TFA)含有H2O 緩衝液B:10%(v/v)H2Oおよび 0.1%(v/v)(TFA)含有 CH3CN 勾 配 :t(分) %A %B 0 80 20 5 60 40 10 60 40 12 80 20 流 速 :2ml/分 系−7:緩衝液A:0.1%(v/v)三フッ化酢酸 (TFA)含有H2O 緩衝液B:10%(v/v)H2Oおよび 0.1%(v/v)(TFA)含有 CH3CN 勾 配 :t(分) %A %B 0 60 40 3 60 40 7 40 60 10 40 60 12 60 40 流 速 :2ml/分 註1:0.5M トリエチルアンモニウムホスフェート緩衝
液:33.7mlオルトリン酸(85%)を含有する900ml H
2O。pH〜3.0までトリエチルアミノとすりまぜた。1000m
lまでH2Oを加えた。
例 1 N−ベンゾイル−2−ニトロフェニルグリシンアミド
(モデル化合物)の製造および光開裂 A) 2−ニトロフェニルグリシンアミドの製造 2−ニトロフェニル酢酸(36.2g、0.2モル)を塩化チ
オニル(30ml、0.4モル)中に懸濁し、20℃で16時間攪
拌した。この反応混合物を蒸発乾燥させ、次いで乾燥ク
ロロホルム(100ml)中に懸濁した。この溶液に、N−
ブロモスクシンイミド(50g、0.28モル)および触媒と
して過酸化ジベンゾイル(10mg)を加え、次いで48時
間、還流させた。この反応混合物を蒸発乾燥させ、乾燥
エーテル中に懸濁し、次いで沈殿した(N−ヒドロキシ
スクシンイミド)を濾別した。この溶液を蒸発乾燥さ
せ、次いで冷い濃水酸化アンモニウム(200ml)中に加
えた。1時間後に、α−ブロモ−(2−ニトロフェニ
ル)アセトアミドを濾取し、次いで水/エタノール(4:
1容積/容積〔v/v〕)から再結晶させた。収量:20.0g
(38%);融点:126〜129℃;IRおよび1H NMRスペクト
ル分析によって確認。
α−ブロモ−(2−ニトロフェニル)アセトアミド
(4.0g、0.02モル)をDMSO(4ml)中に懸濁し、次いでN
H3により処理した;2時間後に、この反応混合物を凍結乾
燥させ、生成物を無水エタノールから再結晶させた。収
率:2.6g(68%);融点:116〜120℃;1H−NMRスペクトル
分析により確認。
B) N−ベンゾイル−2−ニトロフェニルグリシンア
ミドの製造 N−ニトロフェニルグリシンアミド、1 DMSO(500m
g、1.83ミリモル)をクロロホルム(20ml)中に懸濁
し、次いで、トリエチルアミン(390μl、2.80ミリモ
ル)を加えた。引き続いて、塩化ベンゾイル(330μ
l、2.8ミリモル)を攪拌しながら加えた。この反応
は、溶出剤としてCH2Cl2/MeOH/AcOH(85:10:5)を使用
するTLCによって追跡し、20℃で1時間後に、この反応
混合物をNaHCO3の飽和溶液により処理し、無水MgSO4
で乾燥させ、次いで蒸発乾燥させた。この生成物を無水
エタノールから再結晶させた。収量:600mg(77%);融
点:178〜180℃;1H NMRスペクトル分析によって同定。
反応式: C) N−ベンゾイル−2−ニトロフェニルグリシンア
ミドの光分解 N−ベンゾイル−2−ニトロフェニルグリシンアミド
(15mg、50μモル)をメタノール:水(1:1)(25ml)
中に溶解し、次いで、NaHSO3(52mg、500μモル)を加
えた。この反応混合物を、15分間窒素により浄化し、引
き続いて窒素遮蔽の下に、SP200灯から20cm間隔をあけ
て、Pyrexを通して光分解した。この光分解の0分、10
分、30分および60分の時点で試料を採取し、HPLC系−1
を用いて分析し、これらの結果を0時試験およびメタノ
ール中の10mMベンズアミド溶液のクロマトグラムと比較
した。生成したベンズアミドを、ベンズアミド標準クロ
マトグラムを用いて定量測定した。
例 2 「エステルのアミノリシス」および光分解によるBz−Al
a−NH2の製造 A) 酵素CPD−Yを使用し、求核成分として、2−ニ
トロフェニルグリシンを用いるBz−Ala−OMeのアシル基
転移 EDTA(2ml、5mM)、pH〜7.9を、2−ニトロフェニル
グリシンアミド、1DMSO(25mg)に加え、pHを5N NaOH
により〜8.0に調整し、次いで207mg/ml(1M)NaOHの溶
液としてBz−Ala−OMe(10μl)を加えた。反応混合物
10μlにCH3CN(240ml)を加えることによって、0時試
料を調製した。引き続いて、この反応混合物にCPD−Y
(15μl、22mg/ml H2O)を加え、15分、30分および60
分の時点で試料を採取することによって、反応を追跡し
た。各試料はHPLC系−3を用いて分析し、このクロマト
グラムをBz−Ala−OMeおよびBz−Ala−OHの各標準溶液
のクロマトグラムと比較し、これによって、生成物分布
を測定した。t=75分の時点で、pHが2.0に相当するま
で、0.1NHClを加えた。この反応混合物をCHCl3(3×2m
l)により抽出し、このクロロホルム相をMgSO4上で乾燥
させ、次いで蒸発させた。この残留物をメタノール中に
溶解し、HPLC系−3を用いて分析した。この結果は、残
留物が〜100%アシル基転移生成物を含有することを示
した。この生成物は質量スペクトル分析によって、Bz−
Ala−2−ニトロフェニルグリシンアミドであることが
確認された、Mwt=370。
B) Bz−Ala−2−ニトロフェニルグリシンアミドの
光分解 上記した準分取HPLCによって精製されたBz−Ala−2
−ニトロフェニルグリシンアミド(95mg)をMeOH/H2O
(25ml、1:1)中に溶解し、次いでNaHCO3(52mg、0.62
ミリモル)を加え、強力な内部フィルターを形成しうる
生成2−ニトロソフェニルグリコールアミドを抑えた。
この内部フィルターはペプチドアミドの収率を減少させ
ることができる。この反応混合物を窒素により15分間浄
化し、引き続いて窒素遮蔽の下に、SP200灯から20cm間
隔をあけて、Pyrexを通して、光分解させた。30分、60
分および90分の後に、試料を採取し、HPLC系−1を使用
して分析した。これらの結果を出発物質からの結果およ
びBz−Ala−NHSおよび25%水性アンモニアから製造され
た1mM Bz−Ala−NH2のクロマトグラムと比較した。この
光分解混合物をクロロホルム(2×10ml)により抽出
し、この水性相に、pH〜9.0まで0.5N NaOHを加え、引
き続いてクロロホルム(2×20ml)により抽出した。ク
ロロホルム相をMgSO4上で乾燥させ、次いで蒸発させ
た。この残留物をMeOH/H2O(1:1)中に溶解し、次いでH
PLC系−1を用いて分析した。この残留物は、100%Bz−
Ala−NH2を含有することが見出された。この反応生成物
はUVスペクトル分析、HPLCクロマトグラムおよび質量ス
ペクトル分析を使用して確認された。
例 3 「求核成分エステルとしてのアミノリシス」および光分
解によるBz−Ala−NH2の製造 A) CPD−Yを使用し、求核成分として、2−ニトロ
ベンジルアミンを用いるBz−Ala−OMeのアシル基転移 2−ニトロベンジルアミン、HCl(94mg)を5mM EDTA
(2ml、pH〜8.0)に加え、5N NaOHによりpHを8.0に調
整し、次いでBz−Ala−OMe(20μl、207mg/(ml MeO
H))を加えた。この反応混合物10μlに、CH3CN(240
μl)を加えることによって、0時試料を調製した。引
き続いて、CPD−Y(15μl、22mg/ml H2O)を加え、
この反応を5分、60分、120分および300分の時点での試
料採取および分析によって追跡した。各試料はHPLC系−
6を使用して分析し、そのクロマトグラムをBz−Ala−O
MeおよびBz−Ala−OHの各標準溶液と比較し、これによ
って、生成物分布を測定した。(このアミノ基転移生成
物の収率は>90%であった)この反応生成物は、質量ス
ペクトル分析を用いて、Bz−Ala−2−ニトロベンジル
アミドであることが確認された、Mwt=305。
B) Bz−Ala−2−ニトロベンジルアミドの光分解 MeOH(1.0ml)中のBz−Ala−2−ニトロベンジルアミ
ド(1.5mg)をNaHSO3(6.2mg)(1.0mlの水に溶解した
もの)に加え、そのpHを5N NaOHにより9.5に調整し
た。この反応混合物を15分間、窒素により浄化し、引き
続いて窒素遮蔽の下に、SP200灯から20cmの間隔をおい
て、Pyrexを通し、光分解した。この反応は、0分、1
分、5分、10分および30分の時点で試料の採取および分
析によって、追跡した。各試料はHPLC系−6を用いて分
析し、そのクロマトグラムをBz−Ala−NH2の10mM標準溶
液のものと比較した。この反応生成物(収率>95%)は
また、質量分析法を使用して同定された。
例 4 ペプチド転移によるBz−Gly−Pro−2−ニトロフェニル
グリシンアミドの製造 A) CPD−YによるBz−Gly−Ala−Pro−Ala−OHの加
水分解 EDTA(95μl、5mM)、pH〜6.5(これは次のとおりに
して調製した:EDTA 146mgを2N NaOH 2.0mlに溶解
し、4N HClにより、pHを6.5に調整し、次いで100mlま
でH2Oを加える)を、100mM Bz−Gly−Ala−Pro−Ala−
OH(5μl、41mg/ml DMF)に加え、そのpHを5N NaOH
により6.5に調整した。0時試験として、この反応混合
物10μlをCH3CN 200μlに加えた。この反応混合物
に、このCPD−Y(10μl、22mg/ml H2O)を加え、こ
の反応を、1分、5分、10分および20分の時点で試料10
μlを採取することによって追跡した。各試料にCH3CN
(200μl)を加えることにより、CPD−Yを変性させ
た。各試料は、HPLC系−2を用いて分析し、そのクロマ
トグラムを、Bz−Gly−OHおよびBz−Gly−Ala−Pro−Al
a−OHの各10mM標準溶液のクロマトグラムと比較し、こ
れによって、Bz−Gly−Ala−Pro−OHおよびBz−Gly−Al
a−OHに係る保有時間を測定した。
B) CPD−Yを使用し、求核成分として、2−ニトロ
フェニルグリシンアミドを用いるBz−Gly−Ala−Pro−A
la−OHのペプチド転移 70mM 2−ニトロフェニルグリシンアミド(95μ
l)、pH〜6.5(これは次のとおりにして調製した:70mM
2−ニトロフェニルグリシンアミド(1M DMSO/モ
ル、19.5mg)を5mM EDTA(1ml、pH〜6.5)に加え、そ
のpHを5N NaOHにより6.5に調整する)を、100mM Bz−
Gly−Ala−Pro−Ala−OH(5μl、41mg/ml DMF)と混
合した。0分試験:この反応混合物10μlをCH3CN 200
μlに加えた。引き続いて、CPD−Y(15μl、22mg/ml
H2O)を反応混合物に加えた。反応は、1分、5分、10
分、20分、40分、60分、120分および180分の時点で試料
を採取することによって追跡した。酵素反応は、CH3CN
(200μl)を各試料に加えることによって停止させ
た。各試料は、HPLC系−2を用いて分析し、そのクロマ
トグラムを0分時点に相当するクロマトグラムおよびBz
−Gly−Ala−Pro−Ala−OHのCPD−Y加水分解からの結
果と比較した。このペプチド転移生成物はHPLC系−4を
用いて精製し、また同定は保有時間の測定、UV、1H NM
Rおよび質量スペクトル分析によって行なった。
例 5 ペプチド転移および光分解による開裂によるZ−Gly−A
la−Pro−NH2の製造 A) CPD−Yを使用し、求核成分として、2−ニトロ
フェニルグリシンアミドを用いるZ−Gly−Ala−Pro−A
la−OHの製造 300mM 2−ニトロフェニルグリシンアミド(95μ
l)、pH〜6.0(これは次のとおりにして調製した:2−
ニトロフェニルグリシンアミド、DMSO(81.9mg)を5mM
EDTA(1ml、pH〜6.5)に加え、次いで5N NaOHによ
り、pHを6.0に調整する)を、10mM Z−Gly−Ala−Pro−
Ala−OH(5μl、4.1mg/ml DMF)と混合した。O′試
験:反応混合物10μlをCH3CN 200μlに加えた。引き
続いて、この反応混合物に、CPD−Y(15μl、22mg/ml
H2O)を加えた。反応は、10分、60分、120分、180分に
分析用試料を採取することによって追跡した。酵素反応
は各試料にCH3CN(200μl)を加えることによって停止
させた。各試料はHPLC系−5を用いて分析し、そのクロ
マトグラムを0分時点に相当するクロマトグラムおよび
Z−Gly−Ala−Pro−Ala−OHのCPD−Y加水分解からの
結果と比較した。このペプチド転移生成物の収率は〜10
0%であった。この生成物をHPLC系−4を用いて精製し
た。同定は、保有時間の測定、UVスペクトル分析、1H
NMRスペクトル分析および質量スペクトル分析によって
行なった。
B) Z−Gly−Ala−Pro−2−ニトロフェニルグリシ
ンアミドの光分解 MeOH(12.5ml)中のZ−Gly−Ala−Pro−2−ニトロ
フェニルグリシンアミド(0.025ミリモル)を80mM NaH
SO3(12.5ml)に加え、次いでpHを、5N NaOHにより9.5
に調整した。この反応混合物をN2により15分間、浄化
し、引き続いて窒素遮蔽の下に、SP200灯から20cm離し
て、Pyrexを通し光分解させた。この光分解は、0分、3
0分、60分および120分の時点で、試料を採取することに
よって追跡した。各試料は、HPLC系−5を使用して分析
し、これらの結果を0分時試料からの結果およびCPD−
Y加水分解およびペプチド転移混合物からの結果と比較
した。精製および同定は、前記のとおりに行なった。
例 6 ペプチド転移および光分解による開裂によるTyr−Gly−
Trp−Met−Asp−Phe−NH2の製造 A) CPD−Yを使用し、求核成分として、2−ニトロ
フェニルグリシンアミドを用いる、Tyr−Gly−Trp−Met
−Asp−Phe−Ala−OHのペプチド転移 300mM 2−ニトロフェニルグリシンアミド(95μ
l)、pH〜5.5(これは次のとおりにして調製した:2−
ニトロフェニルグリシンアミド、1DMSO(81.9mg)を5mM
EDTA(1ml、pH〜6.5)に加え、pHを5N NaOHにより5.
5に調整する)を、50mM Tyr−Gly−Trp−Met−Asp−Ph
e−Ala−OH(1μl、44.4mg/ml DMF)と混合した。O
試験:反応混合物10μlをCH3CN(200μl)に加えた。
引き続いて、CPD−Y(2μl、22mg/ml水)を、この反
応混合物に加えた。この反応は、10分、60分、120分、1
80分の時点で、分析用試料を採取することによって追跡
した。酵素反応は、各試料にCH3CN(200μl)に加える
ことによって停止させた。これらの試料を、HPLC系−5
を用いて分析し、そのクロマトグラムを0分時に相当す
るクロマトグラムおよびTyr−Gly−Trp−Met−Asp−Phe
−Ala−OHのCPD−Y加水分解からの結果と比較した。こ
のペプチド転移生成物の収率は〜100%であった。この
生成物はPHLC系−4を用いて精製した。同定は、保有時
間の測定、UVスペクトル分析、アミノ酸分析および質量
スペクトル分析によって行なった。
B) Tyr−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−2−ニトロフェ
ニルグリシンアミドの光分解 MeOH12.5ml中のTyr−Gly−Trp−Met−Asp−Phe−2−
ニトロフェニルグリシンアミド(0.025ミリモル)を80m
M NaHSO3(12.5ml)に加え、次いでpHを、5N NaOHに
より9.5に調整した。この反応混合物をN2により15分間
浄化し、引き続いて窒素遮蔽の下に、SP200灯から20cm
間隔をあけ、Pyrexを通して、光分解させた。光分解
は、0分、30分、60分および120分の時点で分析用試料
を採取することによって追跡した。各試料はHPLC系−5
を使用して分析し、これらの結果を0分時試料からの結
果、ならびにCPD−Y加水分解およびペプチド転移混合
物からの結果と比較した。精製および同定は前記のとお
りに行なった。
例 7 ペプチド転移および光分解による開裂によるPro−Gln−
Thr−Ala−Ile−Gly−Val−Gly−Ala−Pro−NH2の製造 A) CPD−Yを使用し、求核成分として2−ニトロフ
ェニルグリシンアミドを用いるPro−Gln−Thr−Ile−Gl
y−Val−Gly−Ala−Pro−Ala−OHの製造 220mM 2−ニトロフェニルグリシンアミド(400μ
l)、pH〜6.0(これは次のとおりにして調製した:2−
ニトロフェニルグリシンアミド、1DMSO(60mg)を5mM
EDTA(1ml、pH〜6.5)に加え、次いでpHを5N NaOHによ
り6.0に調整する)を、50mM Pro−Gln−Thr−Ala−Ile
−Gly−Val−Gly−Ala−Pro−Ala−OH(4μl、49mg/m
l DMF)と混合した。0分時試験:反応混合物10μlを
CH3CN(200μl)に加えた。引き続いて、この反応混合
物にCPD−Y(2μl、22mg/ml水)を加えた。反応は10
分、60分、120分、180分の時点で、分析用試料を採取す
ることによって追跡した。酵素反応は各試料にCH3CN(2
00μl)を加えることによって停止させた。各試料はHP
LC系−5を使用して分析し、そのクロマトグラムを、0
分時に相当するクロマトグラムおよびPro−Gln−Thr−A
la−Ile−Gly−Val−Gly−Ala−Pro−Ala−OHのCPD−Y
加水分解からの結果と比較した。このペプチド転移生成
物の収率は>90%であった。この生成物はHPLCを用いて
精製した。同定は保有時間の測定、UVスペクトル分析、
アミノ酸分析および質量スペクトル分析によって行なっ
た。
B) Pro−Gln−Thr−Ala−Ile−Gly−Val−Gly−Ala
−Pro−2−ニトロフェニルグリシンアミドの光分解 MeOH 12.5ml中のPro−Gln−Thr−Ala−Ile−Gly−Va
l−Gly−Ala−Pro−2−ニトロフェニルグリシンアミド
(0.025ミリモル)を80mM NaHSO3(12.5ml)中に加
え、次いでpHを5N NaOHによって9.5に調整した。この反
応混合物をN2により15分間浄化し、引き続いてSP200灯
から20cmの間隔でPyrexを通して、窒素遮蔽のもとに光
分解させた。光分解は0分、30分、60分および120分の
時点で分析用試料を採取することによって追跡した。各
試料はHPLC系−5を使用して分析し、その結果を0時試
料およびCPD−Y加水分解およびペプチド転移混合物か
らの結果と比較した。この光分解生成物の収率は>70%
(HPLC)であった。精製および同定は前記のとおりに行
なった。
例 8 「エステルのアミノリシス」によるBz−Ala−フェンア
セチルアミドの製造 CPD−Yを使用し、求核成分として、2−アミノアセト
フェノンを用いるBz−Ala−OMeのアシル基転移 2−アミノアセトフェノン、HCl(17.2mg)を、5mM
EDTA(1ml、pH〜8.0)に加え、pHを5N NaOHにより8.0
に調整し、次いでBz−Ala−OMe(10μl、207mg/(ml
MeOH))を加えた。この反応混合物10μlにCH3CN(240
μl)を加えることによって、0時試料を調製した。引
き続いて、CPD−Y(5μl、18mg/ml H2O)を加え、
この反応を、5分、30分、60分および120分の時点で試
料を採取し、分析することによって追跡した。各試料は
HPLC系−6を使用して分析し、そのクロマトグラムを、
Bz−Ala−OMeおよびBz−Ala−OHの各標準溶液のクロマ
トグラムと比較し、これによって生成物分布を測定した
(アシル基転移生成物の収率は〜80%であった)。この
反応生成物は質量スペクトル分析によって、Bz−Ala−
フェニルアシルアミドであることが確認された。Mwt=3
10。
例 9 加溶媒分解による開裂用のベンゾイルベンジルアミンモ
デル化合物の製造および加溶媒分解 A) N−ベンゾイル−2,4−ジメトキシベンジルアミ
ン 2,4−ジメトキシベンジルアミン、HCl(1.02g、5.0ミ
リモル)をピリジン(20ml)中に懸濁し、氷浴中で冷却
した。引き続いて、塩化ベンゾイル(0.52ml、6.5モ
ル)を攪拌しながら加えた。氷浴を取り除き、この反応
混合物を20℃で3時間攪拌した。この反応混合物を2×
20ml塩化メチレンにより抽出し、その有機相を2×10ml
0.1N NaOH、3×20ml 0.5N HCl、2×20ml NaCl飽
和溶液により処理し、無水MgSO4上で乾燥させ、次いで
蒸発乾燥させた。
この生成物を無水エタノールから再結晶させた。収
量:760mg(56%);融点:101〜103℃;1N NMRスペクト
ル分析により同定。
B) N−ベンゾイル−2,4−ジメトキシベンジルアミ
ンの加溶媒分解 N−ベンゾイル−2,4−ジメトキシベンジルアミン(1
00mg、0.37ミリモル)を95%(v/v)三フッ化酢酸(TF
A)1ml中に溶解し、次いで20℃で1時間攪拌した。N2
吹き込むことによって、TFAを除去し、この残留物をメ
タノール(1ml)中に懸濁した。この反応混合物を、溶
出剤としてCH2Cl2/MeOH/AcOH(85:10:5)を用いるTLCに
よって分析し、生成したベンズアミドを、ベンズアミド
標準クロマトグラムを使用し、HPLCによって定量測定し
た。
前記のとおりにして、N−ベンゾイル−4−メトキシ
ベンジルアミン、N−ベンゾイル−2−メトキシベンジ
ルアミンおよびN−ベンゾイル−3,4−ジメトキシベン
ジルアミンを製造し、次いで加溶媒分解した。
例10 加溶媒分解による開裂用のプロピオンアミドモデル化合
物の製造および加溶媒分解 A) 3−アミノ−3−(2,4−ジメトキシフェニル)
プロピオンアミドの製造 2,4−ジメトキシベンズアルデヒド(21g、0.126モ
ル)、マロン酸(20g、0.192モル)、酢酸アンモニウム
(30g、0.39モル)およびエタノール(40ml)の混合物
を水浴上で、攪拌し、加熱した。4時間の還流の後に、
この混合物を40℃に冷却し、沈殿した塩を濾別し、冷エ
タノール(40ml)により洗浄した。氷上でさらに冷却す
ることによって、追加の結晶物質が沈殿した。この沈殿
物を単離し、冷エタノール(40ml)およびエーテル(40
ml)により洗浄した。エタノール/水60:40から再結晶
させると、3−アミノ−3−(2,4−ジメトキシフェニ
ル)プロパン酸(10.3g、38%)が得られた。
0.2N NaOH(20ml)中の3−アミノ−3−(2,4−ジ
メトキシフェニル)プロパン酸(3g、14.1ミリモル)の
溶液に、ベンジルクロロホーメート(2.5ml、17.5ミリ
モル)を滴下して加えた。この溶液を2時間攪拌し、次
いで濃NaOHを追加して塩基性を維持した。この溶液を濃
HClによって酸性にすると、Z−3−アミノ−3−(2,4
−ジメトキシフェニル)プロパン酸が沈殿した。この沈
殿を単離し、次いでエーテルにより洗浄し、得た(3.9
g、11.29ミリモル、80%)。
塩化メチレン(20ml)中のZ−3−アミノ−3−(2,
4−ジメトキシフェニル)プロパン酸(2.3g、6.66ミリ
モル)を氷浴上で冷却し、次いで塩化チオニル(0.5m
l、6.85ミリモル)を加えた。この溶液を、室温で1時
間攪拌し、濾過し、次いで減圧の下に蒸発乾燥させた。
この残留物を塩化メチレン(20ml)中に溶解し、次いで
濃水酸化アンモニウムを添加しながら、激しく攪拌し
た。1時間後に、Z−3−アミノ−3−(2,4−ジメト
キシフェニル)プロパン酸アミドが沈殿した。この沈殿
を単離し、エーテルにより洗浄した(2.1g、6.1ミリモ
ル、91%)。
Z−3−アミノ−3−(2,4−ジメトキシフェニル)
プロパン酸アミド(0.7g、2.03ミリモル)と10%Pd/C
(0.5g)と4.4%水中蟻酸(20ml)との混合物を室温で
1時間攪拌した。触媒を濾別し、清明な溶液を減圧の下
に蒸発させ、これによって、3−アミノ−3−(2,4−
ジメトキシフェニル)プロパン酸アミド(0.43g、1.92
ミリモル、94%)を単離した。
融点:148〜149℃。この化合物は1H NMRスペクトル分
析によって同定された。
B) N−ベンゾイル−3−アミノ−3−(2,4−ジメ
トキシフェニル)プロピオンアミドの製造 例1Bに記載の方法と同様にして、N−ベンゾイル−2
−ニトロフェニルグリシンアミドを用いて製造した。
C) N−ベンゾイル−3−アミノ−3−(2,4−ジメ
トキシフェニル)プロピオンアミドの加溶媒分解 N−ベンゾイル−3−アミノ−3−(2,4−ジメトキ
シフェニル)プロピオンアミド(6.09ミリモル)を、TF
A/チオアニソール/ペンタメチルベンゼン(2ml/0.587m
l、5ミリモル/29.7mg、0.2ミリモル)中に溶解した。
1時間後に、生成したベンズアミド(4.99ミリモル、82
%)を、ベンズアミド標準クロマトグラムを使用して、
HPLCにより定量測定した。
例11 酵素CPD−Yを使用し、求核成分として2,4−ジメトキシ
ベンジルアミンを用いるBz−Ala−OMeのアシル基転移 2,4−ジメトキシベンジルアミン、HCl(41mg)を、5m
M EDTA(2ml、pH〜8.0)に加え、pHを5N NaOHにより
9.5に調整し、次いでBz−Ala−OMe(20μl、207mg/ml
MeOH)を加えた。この反応混合物10μlにCH3CN(240μ
l)を加えることによって、0時試料を調製した。引き
続いて、CPD−Y(10μl、22mg/ml H2O)を反応混合物
に加え、反応を、5分、30分、60分および120分の時点
で試料を採取し、分析することによって追跡した。各試
料はHPLC系−6を使用して分析し、そのクロマトグラム
をBz−Al−OMeおよびBz−Ala−OHの各標準溶液と比較
し、これによって、生成物分布を測定した。(このアシ
ル基転移生成物の収率は>60%であった)。この反応生
成物は、質量スペクトル分析により、Bz−Ala−2,4−ジ
メトキシベンジルアミドとして同定された、Mwt=320。
このアシル基転移生成物は、加溶媒分解によって、Bz
−Ala−NH2に変換することができる。
例12 ペプチド転移および加溶媒分解による開裂によるN−保
護Phe−NH2の製造 A) CPD−Yを使用する、2,4−ジメトキシベンジルア
ミンによるZ−Phe−Ala−OHのペプチド転移 2,4−ジメトキシベンジルアミン、HCl(166mg、0.8ミ
リモル)を5mM EDTA(2ml、pH〜8.0)に加え、pHを5N
NaOHにより8.5に調整し、次いでZ−Phe−Ala−OH(68m
g/ml DMFの溶液10μl)を加えた。この反応混合物10
μlにCH3CN(240μl)を加えることにより、0時試料
を調製した。引き続いて、この反応混合物にCPD−Y(1
5μl、18mg/ml H2O)を加え、この反応混合物を5分、
60分、120分および300分の後に分析した。各試料はHPLC
系−7を使用して分析し、そのクロマトグラムをZ−Ph
e−Ala−OHおよびZ−Phe−OHの各標準溶液と比較し、
これによって、生成物分布を測定した:このペプチド転
移生成物の収率は〜60%であった。この反応生成物は、
質量スペクトル分析によって、Z−Phe−2,4−ジメトキ
シベンジルアミドとして同定された。この生成物は、HP
LC系−7を使用して精製した。
B) Bz−Phe−2,4−ジメトキシベンジルアミドの加溶
媒分解 10%(v/v)トリフルオロメタンスルホン酸(TFMSA)
含有三フッ化酢酸(1.0ml)中に、Bz−Phe−2,4−ジメ
トキシベンジルアミド(4.2mg)を溶解し、この反応混
合物を20℃において暗所に1時間保持した。TFA/TFMSA
をN2の吹き込みによって除去し、この残留物を95%(v/
v)CH3CN(1.0ml)中に懸濁した。この反応混合物をHPL
C系−7によって分析し、Bz−Phe−NH2標準溶液(Bz−P
he−NH2はBachem、スイス国、から入手した)を使用し
て、生成したBz−Phe−NH2を定量測定した(>95%)。
例13 モデル化合物として、N−ベンゾイルフェンアシルアミ
ンの還元による開裂 N−ベンゾイルフェンアシルアミンの製造 例1Bに記載のとおりにして、N−ベンゾイル−2−ニ
トロフェニルグリシンアミドを製造した。
N−ベンゾイルフェンアシルアミンの開裂 N−ベンゾイルフェンアシルアミン(10mg、41.8ミリ
モル)を60%水性酢酸(1ml)中に溶解し、次いで、Zn
末(20mg)を加えた。15分毎に試料を採取し、N−ベン
ゾイルフェンアシルアミン、生成したベンズアミドおよ
びアセトンフェノンを、各化合物の標準試料を使用し
て、HPLCにより定量した。
例14 転移 A) 酵素CPD−Yを使用する、アリルアミンによるBz
−Ala−OMeのアシル基転移 EDTA(2ml、5mM)、pH〜8.0を、アリルアミン(11m
g)に加え、pHを5N NaOHにより〜8.5に調整し、次いで
207mg/メタノールml(1M)のBz−Ala−OMe溶液(20μ
l)を加えた。この反応混合物10μlにメタノール200
μlを加えることによって、0分時試料を調製した。引
き続いて、この反応混合物に、CPD−Y(10μl、22mg/
ml H2O)を加え、反応を、10分、30分および60分の時
点で試料を採取することにより追跡した。各試料はHPLC
およびBz−Ala−OHを用いて分析し、これによって、生
成物分布を測定した。このアシル基転移生成物は、転位
および加水分解によって、Bz−Ala−NH2に変換すること
ができる。
B) LiOHを使用する、N−ベンゾイルアリルアミン
(モデル化合物)の転移および加水分解 N−ベンゾイルアリルアミド(161mg、1ミリモル)
をアセトン5ml中に溶解し、次いで0.5N LiOHを加え
た。この溶液を20℃で1時間撹拌した。N2の吹き込みに
より、アセトンを除去し、この水性溶液のpHを6N HCL
により〜1.0に調整した。この反応混合物をTLCにより定
量分析し、生成したベンズアミドを測定した。
例15 酸化による開裂によるBz−Phe−NH2の製造 Bz−Phe−2,4−ジメトキシベンジルアミドの酸化 例12と同様にして製造したBz−Phe−2,4−ジメトキシ
ベンジルアミド(8.4mg)をCH3 CN/H2O(100:1)(2.0m
l)中に溶解した。この溶液に、(NH4)Ce(NO3(C
AN)(15.4mg)を加え、この反応混合物を20℃におい
て、暗所に2時間保持した。この反応混合物をHPLC系−
7により分析し、Bz−Phe−NH2標準溶液(Bz−Phe−NH2
はBachem、スイス国から入手した)を使用して、生成し
たBz−Phe−NH2を定量測定した(>65%)。
例16 ペプチド転移によるBz−Ala−Ala−Arg−2−ニトロフ
ェニルグリシンアミドの製造 A) トリプシンを使用し、求核成分として、2−ニト
ロフェニルグリシンアミドを用いるBz−Ala−Ala−Arg
−Ala−Phe−Ala−OHのペプチド転移 400mM 2−ニトロフェニルグリシンアミドおよび2mM
CaCl2のDMF/H2O(60/40v/v、120μl、pH〜6.5)中の溶
液に、DMF中の80mM Bz−Ala−Ala−Arg−Ala−Phe−Al
a−OH(3μl)を加えた。この反応混合物に、トリプ
シン(3μl、ヘペス(Hepes)中0.5mg/ml、2mM CaCl
2、pH7.5)を加えた。この反応は93分の時点で試料を採
取することによって追跡した。試料はHPLCを用いて分析
し、そのクロマトグラムを、Bz−Ala−Ala−Arg−Ala−
Phe−Ala−OHからの結果に相当するクロマトグラムおよ
び反応生成物のアミノ酸分析と比較した。この反応混合
物の組成は以下のとおりであった: Bz−Ala−Ala−Arg−Ala−Phe−Ala−OH: 21% Bz−Ala−Ala−Arg−OH: 25% Bz−Ala−Ala−Arg−2−ニトロフェニルグリシンア
ミド: 53% このアミノリシスのフラクションは〜68%であり、こ
の生成物はHPLCにより精製し、そしてまた、保有時間の
測定、アミノ酸分析および質量スペクトル分析によっ
て、同定を行なった。
同一の実験を、800mM 2−ニトロフェニルグリシン
アミドおよび1μlトリプシン(5mg/ml)を使用して行
なった。
55分後に、この反応混合物を分析し、その組成は以下
のとおりであった: Bz−Ala−Ala−Arg−Ala−Phe Ala−OH: 11% Bz−Ala−Ala−Arg−OH: 19% Bz−Ala−Ala−Arg−2−ニトロフェニルグリシンア
ミド: 70% このアミノリシスのフラクションは〜79%であり、こ
の生成物はHPLCにより精製し、同定は保有時間の測定、
アミノ酸分析および質量スペクトル分析により行なっ
た。
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rlsberg Res.Commun.46,121−128 16. Breddam,K.,Johansen,J.T.& Ottesen,M.(1984)C
arlsberg Res.Commun.49,457−462 17. Breddam,K.(1985)Carlsberg Res.Commun.50,309
−323 18. Breddam,K.(1988)Carlsberg Res.Commun.53,309
−320 21. Breddam,K.Srensen,S.B.& Svendsen,I.(1987)
Carlsberg Res.Commun.52,297−311 23. Breddam,K.,Widmer,F.& Johansen,J.T.(1981)Ca
rlsberg Res.Commun.46,361−372 25. Breddam,K.& Ottesen,M.(1984)Carlsberg Res.C
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Carlsberg Res.Commun.50,199−209 28. Johansen,J.T.,Breddam.K.& Ottesen,M.(1976)C
arlsberg Res.Commun.41,1−14 30. Breddam,K.,Srensen,S.B.& Ottesen,M.(1983)
Carlsberg Res.Commun.48,217−230 33. Kubota et al.Carboxypeptidase CN(1973),J.Bio
chem.74,no.4,757−770
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブッシャルト,オレ デンマーク国ディケイ−3500 バエルロ ーズ,ソンデルガールドスベユ 73 審査官 本間 夏子 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 21/00 - 21/06 C07K 1/02 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C−末端アミド化ペプチド化合物: P−NH2 (式中Pは、N−保護されていてもよいペプチド残基で
    ある)、 の製造方法であって、 a) 次式で示されるC−末端がブロックされていない
    ペプチド化合物: P−OH (式中Pは上記定義のとおりである)、 b) 次式で示されるペプチド化合物またはペプチド誘
    導体: P−X−Y (式中Pは上記定義のとおりであり、Xはアミノ酸残基
    またはペプチド残基であり、そしてYは、OH、OMeまた
    はいづれかその他の適当なC−末端修飾基である)、お
    よび c) 次式で示されるC−末端がエステル化されたペプ
    チド化合物: P−OR′ (式中Pは上記定義のとおりであり、そしてR′はアル
    キル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルまたはア
    ミノ酸のα−desアミノ断片である)、 から選ばれる基質成分を、求核性成分の挿入を触媒する
    ことができる触媒であるプロテアーゼの存在の下に、水
    性反応溶媒中で、有機溶媒中で、またはその混合物中
    で、該触媒の活性を維持するに充分のpHにおいて、求核
    性成分と反応させることによって製造するにあたり、 上記求核性成分として、 i)一般式: (式中、A−Fは炭素原子または2個までの窒素原子を
    表し、YはH、直鎖状または分枝鎖状(C1−C6)アルキ
    ル、アリール、(R2)またはアラルキル(CH2R2またはC
    HR2R3)を表し(ここでR2およびR3はアリール基であ
    る)、これらの基はハロゲン、ヒドロキシ、アルコキ
    シ、ニトロ、アミノまたはアルキルによって置換されて
    いてもよく、あるいはYはオキソ基、カルボキシ基、ま
    たはカルボキシ基の官能性誘導体、たとえばエステル、
    ニトリル、またはそのNが(C1−C6)アルキル、アリー
    ル(R2)またはアラルキル(CH2R2またはCHR2R3)(こ
    こでR2およびR3は上記定義のとりである)により置換さ
    れていてもよいアミドを表し、X1−X5は独立して、H,
    (C1−C3)アルキル、ハロゲン、シアノ、メトキシ、ヒ
    ドロキシ、スルホ、アミノまたはニトロを表し、あるい
    はこれらのうちのいづれか2個は結合して、縮合脂肪族
    環または芳香族環を形成していてもよく、そしてまた、
    A−Eのいづれかが窒素である場合には、相当するX
    は、存在していないか、または酸素であり、Z1は、一般
    式中、Z2は、オキソ基を除いてYに関して定義したとお
    りであり、R′およびR″はYに関して定義したとおり
    である)、 で示される誘導体、 ii)一般式: (式中A′−E′は炭素原子を表すか、またはA′−
    E′の一つは酸素原子または硫黄原子であるか、あるい
    は2個までのA′−E′は窒素原子であり、Y,Z1および
    X1−X4は上記定義のとおりであり、そしてA′−E′の
    いずれかが窒素である場合には、相当するXは、存在し
    ていないか、または酸素であり、そしてまたA′−E′
    のいづれかが酸素または硫黄である場合には、相当する
    Xは、存在していない)、 で示される誘導体、及び iii)一般式: (式中、R4−R7はH,直鎖状または分枝鎖状(C1−C6)ア
    ルキル、アリール(R2)またはアラルキル(CH2R2また
    はCHR2R3)を表し(ここでR2およびR3はアリール基であ
    る),これらの基はハロゲン、ヒドロキシ、アルコキ
    シ、ニトロ、アミノまたはアルキルによって置換されて
    いてもよく、あるいはR4−R7はカルボキシ基、またはカ
    ルボキシ基の官能性誘導体、たとえばエステル、ニトリ
    ル、またはそのNが(C1−C6)アルキル、アリール
    (R2)またはアラルキル(CH2R2またはCHR2R3)(ここ
    でR2およびR3は上記定義のとおりである)により置換さ
    れていてもよいアミドを表す)、で示されるアリルアミ
    ンの誘導体、 から選ばれるアミノ基含有化合物NH2−Rであって、基
    質成分との反応生成物P−NH−Rを、開裂して、P−NH
    2に変換することができる、アミノ基含有化合物NH2−R
    を使用し、 次いで、この反応生成物を上記開裂に付する、 ことを特徴とする、製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1のi)の求核性成分NH2−Rが、
    一般式: (式中R1はH,直鎖状または分枝鎖状(C1−C6)アルキ
    ル、アリール(R2)またはアラルキル(CH2R2またはCHR
    2R3)を表し(ここでR2およびR3はアリール基であ
    る),これらの基はハロゲン、ヒドロキシ、アルコキ
    シ、ニトロ、アミノまたはアルキルによって置換されて
    いてもよく、あるいはR1はカルボキシ基、またはカルボ
    キシ基の官能性誘導体、たとえばエステル、ニトリル、
    またはそのNが(C1−C6)アルキル、アリール(R2)ま
    たはアラルキル(CH2R2またはCHR2R3)(ここでR2およ
    びR3は上記定義のとおりである)により置換されていて
    もよいアミドを表し、X1−X4は独立して、H,(C1−C3
    アルキル、ハロゲン、シアノ、メトキシ、ヒドロキシ、
    スルホ、アミノまたはニトロを表し、あるいはこれらの
    うちのいづれか2個は結合して、縮合脂肪族環または芳
    香族環を形成していてもよい)、 で示される2−ニトロアリールメチルアミン誘導体、お
    よび一般式: (式中R1は上記定義のとおりであり、そしてX1−X5は独
    立して、H,(C1−C3)アルキル、ハロゲン、ヒドロキ
    シ、(C1−C3)アルコキシ、ニトロ、スルホ、シアノま
    たはカルボキシを表す)、 で示されるベンジルアミン誘導体、 から選ばれる、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】請求項1のi)またはii)の求核性成分を
    用い、該求核性成分と基質成分との反応生成物の開裂を
    光分解によって誘発させる、請求項1または請求項2に
    記載の方法。
  4. 【請求項4】光分解を、有機溶媒を含有していてもよ
    い、ペプチドの水性溶液、または還元剤を含有していて
    もよい有機溶液に対して、300−800nmの波長で行う、請
    求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】光分解を、300−500nmの波長で行う、請求
    項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】求核性成分と基質成分との反応生成物の開
    裂を加溶媒分解によって行う、請求項1または請求項2
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】加溶媒分解を、酸溶媒中で行う、請求項6
    に記載の方法。
  8. 【請求項8】酸溶媒が三フッ化酢酸または水性三フッ化
    酢酸である請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】求核成分と基質成分との反応生成物の開裂
    を還元により行う、請求項1または請求項2に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】還元を、接触還元として行う、請求項9
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】接触還元を接触水素添加として行う請求
    項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】求核性成分として請求項1のiii)の求
    核性成分を用い、求核性成分と基質成分との反応生成物
    を転移および加水分解により、または脱離により開裂さ
    せる、請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】求核性成分と基質成分との反応生成物の
    開裂を酸化により誘発させる、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】プロテアーゼがエンドーまたはエクソー
    ペプチダーゼである、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】プロテアーゼが、セリンまたはチオール
    エクソペプチダーゼあるいはセリンまたはチオールエン
    ドペプチダーゼである、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】セリンペプチターゼがイーストからの、
    あるいは動物、植物またはその他の微生物由来の、L−
    特異性セリンカルボキシペプチダーゼである、請求項15
    に記載の方法。
  17. 【請求項17】セリンペプチダーゼが、イーストからの
    カルボキシペプチダーゼ、Y,ペニシリウム ジャンチネ
    ラム(Penicillium janthinellum)からのカルボキシペ
    プチダーゼS−1およびS−2、アスペルギラス サイ
    トイ(Aspergillus saitoi)またはアスペルギラス オ
    リザエ(Aspergillus oryzae)からのカルボキシペプチ
    ダーゼ、オレンジの葉またはオレンジの皮からのカルボ
    キシペプチダーゼC,チトラス ナツダイダイ ハヤタ
    (Citrus natsudaidai Hayata)からのカルボキシペプ
    チダーゼCN、豆の葉からのファセオライン、発芽大麦か
    らのカルボキシペプチダーゼM−IおよびM−II、小麦
    ブランからのカルボキシペプチダーゼW−II,発芽棉植
    物、トマト、西瓜、およびブロメレイン(Bromelein)
    (パイナップル)粉末からのカルボキシペプチダーゼか
    ら選ばれる、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】反応溶媒が、有機溶媒である請求項1に
    記載の方法。
  19. 【請求項19】有機溶媒が、アルカノール類、アルカン
    酸類、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、
    ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、
    グリセロール、エチレングリコールおよびポリエチレン
    グリコール類からなる群から選ばれる有機溶媒からな
    る、請求項18に記載の方法。
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