JPS641490B2 - - Google Patents

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JPS641490B2
JPS641490B2 JP7666580A JP7666580A JPS641490B2 JP S641490 B2 JPS641490 B2 JP S641490B2 JP 7666580 A JP7666580 A JP 7666580A JP 7666580 A JP7666580 A JP 7666580A JP S641490 B2 JPS641490 B2 JP S641490B2
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JP
Japan
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diisocyanate
alcoholic hydroxyl
curing
compound
hydroxyl group
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JP7666580A
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JPS573815A (en
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Masamichi Kaneko
Shigenori Yamaoka
Masuo Mizuno
Yukihiro Okabe
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Priority to US06/326,306 priority patent/US4401499A/en
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Publication of JPS641490B2 publication Critical patent/JPS641490B2/ja
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はアルコール性水酸基を含むポリエポキ
シ化合物の硬化方法に関し、特にBステージ化し
た状態を経て製造される積層板や成形物等の用途
に最適な硬化方法に関するものである。 従来よりエポキシ化合物をイソシアネート化合
物と反応させると耐熱性に優れたオキサゾリドン
化合物を生成することは知られている。しかしな
がらイソシアネート基は非常に反応性に富むた
め、常温でもエポキシ基との反応が進行し、ワニ
スあるいはBステージ化した状態でのプリプレ
グ、成形材料で樹脂が短時間でゲル状態に達し、
ポツトライフが極めて短かつたり、あるいは吸湿
して簡単に変質する等保存安定性に欠ける欠点が
あつた。この欠点を改良するためイソシアネート
基をあらかじめフエノールやクレゾール等のマス
ク剤と反応させ、常温で安定なウレタン化合物に
変え、硬化時に加熱によりマスク剤を解離し蒸発
除去してイソシアネート基を再生する方法が提案
されている(例えば、特公昭58−14095号公報)。
しかしこの方法では解離したマスク剤により著し
く作業環境が犯されるし、また例えば積層体、成
形物等に用いる場合には、硬化時にマスク剤が解
離するとボイド等の原因になりとても実用に供せ
られるものではない。一方イソシアネート基をエ
ポキシ・フエノール化合物のフエノール性水酸基
と反応させウレタン結合を生成し、硬化時再びウ
レタン結合をイソシアネート基と水酸基に解離さ
せ、イソシアネート基とエポキシ基との反応によ
りマスク剤であるエポキシ・フエノール化合物も
反応させる方法が提案されている(特公昭52−
13560号公報)。しかし一般にイソシアネート基を
フエノール性水酸基でマスクしたウレタン結合
は、解離温度が高々130℃で非常に低いために、
例えばBステージ化したプリプレグを作成するに
際しての乾燥工程でせつかくマスクしたイソシア
ネート基が遊離のイソシアネート基に変化し易
く、Bステージでの保存安定性が低下するという
欠点がある。 本発明者等は鋭意研究を重ねた結果、上記の様
な従来技術の欠点をなくし、保存安定性に優れた
Bステージ化合物を得ることができ、かつ最終硬
化物は耐熱性、電気特性、耐湿性に優れているポ
リエポキシ化合物の硬化方法を見い出すに至つ
た。 本発明はアルコール性水酸基を有するポリエポ
キシ化合物をポリイソシアネート化合物で硬化さ
せるに際して、アルコール性水酸基とイソシアネ
ート基とを反応させ常温で安定なウレタン基を生
成させる段階と、更に硬化段階で最終硬化温度に
加熱してオキサゾリドン環を生成させ硬化させる
ものである。本発明による硬化方法では最初にイ
ソシアネート基がアルコール性水酸基でマスクさ
れるため、保存安定性は著しく良好でBステージ
化したプリプレグや成形材料の段階でも3ケ月以
上のポツトライフを有する。また最終硬化の段階
では、イソシアネート基のマスク剤となつていた
アルコール性水酸基を有するポリエポキシ化合物
も反応するため、積層板等の成形物を成形する時
に揮発分が発生せず、ボイドもなくきれいに成形
できる。これは従来のフエノールやクレゾールで
イソシアネート基をマスクし硬化時マスク剤は揮
発分として蒸発除去する様な方法ではとうてい達
成できない。また本発明ではフエノール性水酸基
ではなくアルコール性水酸基でイソシアネート基
をマスクするが、アルコール性水酸基でマスクし
たウレタン結合は解離温度が150℃〜200℃とフエ
ノール性水酸基でマスクしたウレタン結合よりも
はるかに高い。従つて本発明による最終硬化は岩
倉等が報告している様に(Y.Iwakura etal,J,
Org.Chem.,29,379(1964))オキサゾリドン環
を形成するものと考えられる。従つて本発明によ
る最終硬化物は遊離のイソシアネート基の残存率
が著しく小さくなり、耐湿性が非常に優れたもの
となる。 本発明による硬化方法の例を反応式によつて説
明すると下記の様になる。 第1段 常温で安定なウレタン化合物の形成 第2段 サキサゾリドン環の形反応 以上の反応式から明らかな様に、本発明による
硬化反応ではオキサゾリドン環形成反応において
マスク剤も反応するため、硬化時に揮発分の発生
もない。 本発明に用いられるアルコール性水酸基を有す
るポリエポキシ化合物とは、分子内にアルコール
性水酸基と2個以上のエポキシ基を両方併せ持つ
化合物である。分子内にアルコール性水酸基とエ
ポキシ基を両方併せ持つ化合物とは、例えばビス
フエノールAあるいはビスフエノールFあるいは
水素添加ビスフエノールAとエピクロルヒドリン
との反応から得られるジグリシジルエーテルでア
ルコール性水酸基を有するもの、あるいはビスフ
エノールAとβ―メチル置換エピクロルヒドリン
との反応から得られるジグリジルエーテルでアル
コール性水酸基を有するもの、あるいはまたオキ
シ安息香酸とエピクロルヒドリンとの反応から得
られるジグリシジルエーテルでアルコール性水酸
基を有するもの、あるいはプロピレントリオー
ル、ブチレントリオール等のポリオール化合物の
水酸基の一部をグリシジルエーテル化した化合
物、あるいは以上のエポキシ化合物が臭素化され
たもの等がある。 これ等のアルコール性水酸基を有するポリエポ
キシ化合物のうち、硬化物の電気特性、強じん
性、接着性等が優れていて工業的にも最も多く生
産されているビスフエノールAとエピクロルヒド
リンより誘導されるジグリシジルエーテルで、平
均分子量が400〜1000であるものが優れている。
平均分子量が400以下になるとアルコール性水酸
基の含有率が低下し、イソシアネート基のマスク
剤としての働きが小さくくなり、常温で安定なB
ステージ化合物になりにくい。一方分子量が1000
以上になると最終硬化物の架橋密度が低下し、耐
熱性が低下する。 また本発明においてポリイソシアネート化合物
とは、2個以上のイソシアネート基を有する化合
物で、例えばメタンジイソシアネート、エタン―
1,2―ジイソシアネート、ブタン―1,1―ジ
イソシアネート、ブタン―1,2―ジイソシアネ
ート、ブタン―1,4―ジイソシアネート、プロ
パン―1,3―ジイソシアネート、トランスビニ
レンジイソシアネート、2―ブテン―1,4―ジ
イソシアネート、2―メチルブタン―1,4―ジ
イソシアネート、ペンタン―1,5―ジイソシア
ネート、2,2―ジメチルペンタン―1,5―ジ
イソシアネート、ヘキサン―1,6―ジイソシア
ネート、ヘプタン―1,7―ジイソシアネート、
オクタン―1,8―ジイソシアネート、ノナン―
1,9―ジイソシアネート、デカン―1,10―ジ
イソシアネート、ジメチルシランジイソシアネー
ト、ジフエニルシランジイソシアネート、ω,
ω′―1,3―ジメチルベンゼンジイソシアネー
ト、ω,ω′―1,4―ジメチルベンゼンジイソ
シアネート、ω,ω′―1,3―ジメチルシクロ
ヘキサンジイソシアネート、ω,ω′―1,4―
ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,
ω′―1,4―ジメチルナフタリンジイソシアネ
ート、ω,ω′―1,5―ジメチルナフタリンジ
イソシアネート、シクロヘキサン―1,3―ジイ
ソシアネート、シクロヘキサン―1,4―ジイソ
シアネート、ジシクロヘキシルメタン―4,4′―
ジイソシアネート、1,3―フエニレンジイソシ
アネート、1,4―フエニレンジイソシアネー
ト、2,4―トリレンジイソシアネート、2,5
―トリレンジイソシアネート、2,6―トリレン
ジイソシアネート、3,5―トリレンジイソシア
ネート、ジフエニルエーテル―4,4′―ジイソシ
アネート、ジフエニルエーテル―4,4′―ジイソ
シアネート、ジフエニルエーテル―2,4―ジイ
ソシアネート、ナフタリン―1,4―ジイソシア
ネート、ナフタリン―1,5―ジイソシアネー
ト、ビフエニル―4,4′―ジイソシアネート、
3,3′―ジメチルビフエニル―4,4′―ジイソシ
アネート、2,3―ジメトキシビフエニル―4,
4′―ジイソシアネート、ジフエニルメタン―4,
4′―ジイソシアネート、3,3′―ジメトキシジフ
エニルメタン―4,4′―ジイソシアネート、4,
4′―ジメトキシジフエニルメタン―3,3′―ジイ
ソシアネート、ジフエニルサルフアイド―4,
4′―ジイソシアネート、ジフエニルスルホン―
4,4′―ジイソシアネート、ポリメチレンポリフ
エニルイソシアネート、トリフエニルメタントリ
イソシアネート、トリフエニルメタントリイソシ
アネート、トリス(4―フエニルイソシアネート
チオフオスフエート)、3,3′,4,4′―ジフエ
ニルメタンテトライソシアネート等やあるいはこ
れらの二量体、三量体等重合体がある。なかでも
分子内にイソシアヌレート環を持つイソシアネー
ト化合物を用いた場合、イソシアヌレート環の熱
安定性から耐熱性の良好な化合物を得ることがで
きる。また本発明においてアルコール性水酸基を
有するポリエポキシ化合物とポリイソシアネート
化合物との配合割合は目的に応じて適宜選択でき
るが、特に好ましくはイソシアネート基1当量に
対してエポキシ基0.5〜5当量、アルコール性水
酸基0.2〜3当量である。イソシアネート基1当
量に対してエポキシ基0.5当量以下では最終硬化
物にウレタン結合が多く残存したり、遊離のイソ
シアネート基が残存し易くなり、耐熱性、耐湿性
が低下する。またエポキシ基が5当量以上になる
と、アルコール性水酸基との反応を考慮に入れて
も、エポキシ基が未反応で残り、耐熱性、耐薬品
性等が低下する。一方イソシアネート基1当量に
対してアルコール性水酸基が0.2当量以下になる
と、イソシアネート基が充分にマスクされず、保
存安定性が悪くなる。またアルコール性水酸基が
3当量よりも多くなると、最終硬化物に水酸基が
多数残存することになり、耐湿性等が低下する。 本発明において触媒を添加するとより反応が迅
速に進行し有用である。本発明に用いられる触媒
としては、通常ウレタン基形成触媒やオキサゾリ
ドン環形成触媒として用いられているのが用いら
れるが、例えばトリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチ
ルアミノメチル)フエノール、テトラメチルブタ
ンジアミン、N―メチルモルホリン、N―エチル
モルホリン、トリエチレンジアン等の各種アミン
類、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、
セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデ
シルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリ
メチルドデシルアンモニウムアイオダイド、トリ
メチルドデシルアンモニウムクロライド等の4級
アンモニウム塩、塩化リチウム、塩化スズ、塩化
鉄、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等の金属ハロゲ
ン化物、リチウムブトキシド、カリウムブトキシ
ド、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウ
ムフエノキシド、カルシウムエトキシド、マグネ
シウムエトキシド等の金属アルコキシド、フエノ
キシド化合物、あるいはナフテン酸コドルト、テ
トラブチルスズ、トリメチルスズヒドロキシド、
ジメチル塩化スズ、ジブチルチンジラウリレート
等の有機金属化合物、2―メチルイミダゾール、
2―エチルイミダゾール、2―フエニルイミダゾ
ール、2―エチル―4―メチルイミダゾール、2
―フエニル―4―メチルイミダゾール、1―ベン
ジル―2―メチルイミダゾール、2―イソプロピ
ルイミダゾール、1―シアノエチル―2―メチル
イミダゾール、1―シアノエチル―2―エチル―
4―メチルイミダゾール、1―シアノエチル―2
―イソプロピルイミダゾール、1―シアノエチル
―2―フエニルイミダゾール、2―アンデシルイ
ミダゾール、2―ヘプタデシルイミダゾール、1
―シアノエチル―2―アンデシルイミダゾール、
1―アジン―2―メチルイミダゾール、1―アジ
ン―2―エチル―4―メチルイミダゾール、1―
アジン―2―アンデシルイミダゾールなどのイミ
ダゾール化合物がある。 以上の様な触媒を1種または2種以上を配合す
ると反応が迅速に進み有用である。配合のタイミ
ングはイソシアネート基とアルコール性水酸基を
反応させてウレタン基を形成させる時、あるいは
オキサゾリドン環を形成させる時のいずれかでも
良い。又ウレタン基を形成させる時、オキサゾリ
ドン環を形成させる時の各々に異なる触媒を配合
しても良い。尚本発明の応用用途としては積層板
用を始めとして、各種成形材料用、注形用、含浸
用、被覆用、接着用樹脂として巾広い用途に適用
が可能である。 以下実施例によつて更に詳しく本発明を説明す
る。 実施例 1 2,4―トリレンジイソシアネートを100gr、
ビスフエノールAとエピクロルヒドリンとの反応
から得られるジグリシジルエーテル(平均分子量
約950、エポキシ当量約480、アルコール性水酸基
当量約500)を580gr、2―メチルイミダゾールを
1gr及びMEKを680gr配合して濃度50%のワニス
を調製した。このワニスを70℃で10時間撹拌し、
赤外線吸収スペクトルを測定したところ、加熱撹
拌前のイソシアネート基の2260cm-1の吸収が完全
に消え、新たにウレタン結合による1730cm-1の吸
収が現われた。このワニスをガラスクロス(日東
紡製WE18K104BZ―2)に含浸し、130℃で5分
乾燥し、塗工布を得た。この塗工布を35μ銅箔
(古河電工製TAI箔)の間にはさんで10枚重ね合
わせ、170℃で2時間、40Kg/cm2でプレス成形し
て銅張積層板を得た。この銅張積層板の性能は第
1表に示す様に耐熱性、耐湿性、電気性能に非常
に優れたものであつた。またこの塗工布を100日
間室温で放置後プレス成形したところ、塗工布作
成直後に成形したものと全く同じ良好な外観の銅
張積層板を得ることができた。しかもこの銅張積
層板の性能は第1表に示す様に耐熱性、耐湿性、
電気性能に優れたものであつた。 実施例 2 4,4′,4″―トリメチル3,3′,3″―トリイソ
シアネート2,4,6―トリフエニルイソシアヌ
レートを100gr、ビスフエノールAとエピクロル
ヒドリンとの反応から得られるジグリシジルジエ
ーテル(平均分子量約950、エポキシ当量約480、
アルコール性水酸基当量約550)を280gr、トリス
(ジメチルアミノメチル)フエノールを1gr及び
MEKを380gr配合して濃度50%のワニスを調製し
た。このワニスを用いて実施例1と全く同様の方
法で加熱撹拌、ガラスクロスに含浸、乾燥及びプ
レスを行ない、銅張積層板を得た。この銅張積層
板の性能は第1表に示す様に特に耐熱性に優れ、
耐湿性、電気性能に優れたものであつた。またこ
の塗工布を90日間室温で放置後プレス成形したと
ころ、塗工布作成直後に成形したものと全く同じ
良好な外観の銅張積層板を得ることができた。ま
た銅張積層板の性能も塗工布作成直後に成形した
ものと同様優れたものであつた。 実施例 3 ジフエニルメタン―4,4′―ジイソシアネート
を100gr、ビスフエノールAとエピクロルヒドリ
ンとの反応から得られるジグリジルエーテル(平
均分子量約700、エポキシ当量約340、アルコール
性水酸基当量約700)を560gr、クレゾールノボラ
ツクのポリグリシジルエーテル(分子量約1400、
エポキシ当量約230、アルコール性水酸基は有し
ない。)を150gr、ジメチル塩化スズを1gr、MEK
を810gr各々配合して濃度50%のワニスを調製し
た。このワニスを実施例1と全く同様の方法で加
熱撹拌、ガラスクロスに含浸乾燥及びプレスを行
ない銅張積層板を得た。この銅張積層板は第1表
に示す様に耐熱性、耐湿性、電気性能に優れたも
のであつた。またこの塗工布を90日間室温で放置
後プレス成形したところ、塗工直後に成形したも
のと全く同じ良好な外観の銅張積層板を得ること
ができた。また銅張積層板の性能も塗工布作成直
後に成形したものと同様優れたものであつた。 実施例 4 2,4―トリレンジイソシアネートを100gr、
ビスフエノールAとエピクロルヒドリンとの反応
から得られるジグリシジルエーテル(平均分子量
約950、エポキシ当量約480、アルコール性水酸基
当量約500)を600gr、2―フエニルイミダゾール
を1gr、MEKを700gr配合し濃度50%のワニスを
調製した。このワニスを70℃、10時間撹拌し、赤
外線吸収スペクトルを測定したところ、加熱撹拌
のイソシアネート基の2260cm-1の吸収が完全に消
え、新たにウレタン結合による1730cm-1の吸収が
現われ、ウレタン化合物が生成していることが分
つた。このワニスをn―ヘキサン5Kg中に投じ生
成したウレタン化合物を回収した。このウレタン
化合物を210gr、粉末シリカを500gr、2―フエニ
ルイミダゾールを1gr、ステアリン酸亜錯を1gr、
カーボンブラツクを0.5gr配合して70℃の熱ロー
ルで10分間混練し成形材料を得た。ロールがけ直
後のスパイラルフローは80cmであつた。またこの
成形材料を30日間室温に放置後スパイラルフロー
を測定したら77cmあり、ほとんど変化がなかつ
た。またこの成形材料を170℃で5分成形後、150
℃で16時間アフターベーキングしたもののガラス
転移点は210℃で非常に高く、従来のエポキシ樹
脂成形品には見られない耐熱性を示した。 比較例 1 2,4―トリレンジイソシアネートを100gr、
ビスフエノールAとエピクロルヒドリンとの反応
から得られるジグリシジルエーテル(平均分子量
約950、エポキシ当量約480、アルコール性水酸基
当量約500)を580gr、2―メチル―イミダゾール
を1gr、及びMEKを680gr配合して濃度50%のワ
ニスを調製した。このワニスを用いて実施例1と
同様の方法でガラスクロスに含浸、乾燥及びプレ
スを行ない、銅張積層板を得た。この銅張積層板
の性能は第1表に示す様に著しく耐熱性に劣るも
のであつた。またこの塗工布を1日室温で放置後
プレス成形したところ、フローが全くなく成形で
きなかつた。 比較例 2 4,4′―4″―トリメチル3,3′,3″―トリイソ
シアネート2,4,6―トリフエニルイソシアヌ
レートを100gr、ビスフエノールAとエピクロル
ヒドリンとの反応から得られるジグリジルエーテ
ル(平均分子量約350、エポキシ当量約180、アル
コール性水酸基は有しない。)を110gr、ジメチル
塩化スズを1gr及びMEKを210gr配合して濃度50
%のワニスを調製した。このワニスを用いて実施
例1と同様の方法でガラスクロスに含浸、乾燥を
行ない、塗工布を得た。この塗工布を塗工布作成
後3時間後に実施例1と同様の方法でプレスを行
ない銅張積層板を作成しようとたが、すでにフロ
ーがなく成形できなかつた。 比較例 3 ジフエニルメタンー4,4′―ジイソシアネート
を100gr、ビスフエノールAのモノグリジルエー
テル(分子量約280、エポキシ当量約280、フエノ
ール性水酸基当量約280)を130gr、2―メチルイ
ミダゾールを1gr、MEKを230gr配合し、濃度50
%のワニスを得た。このワニスを実施例1と同様
の方法で加熱撹拌した後、更にガラスクロスに含
浸、乾燥及びプレスを行ない、銅張積層板を得
た。この銅張積層板は第1表に示す様に耐湿性が
著しく悪かつた。これはフエノール性水酸基でイ
ソシアネート基をマスクしたため、硬化時に遊離
のイソシアネート基多数生じ、硬化物に残存した
ためと思われる。 比較例 4 ジフエニルメタン―4,4′―ジイソシアネート
を100gr、ビスフエノールAのモノグリシジルエ
ーテル(分子量約280、エポキシ当量約280、フエ
ノール性水酸基当量約280)を230gr、2―メチル
イミダゾールを1gr、MEKを30gr配合し、濃度50
%のワニスを得た。このワニスを重施例1と同様
の方法で加熱撹拌した後、更にガラスクロスに含
浸、乾燥及びプレスを行ない、銅張積層板を得
た。この銅張積層板は、比較例3と同様耐湿性が
悪く、30分煮沸処理後260℃の半田浴に浮べたと
ころ、20秒以内にフクレた。またこの塗工布を室
温で15日間放置したものは銅張積層板への成形が
可能であつたが、30日間放置したものは成形でき
なかつた。これはイソシアネート基をフエノール
性水酸基でマスクしたため、ウレタン結合の解離
温度が低く、ガラスクロスに含浸、乾燥の工程で
マスクされたイソシアネート基が一部遊離のイソ
シアネートに変化したためと思われる。 比較例 5 通常エポキシ硬化剤として用いられるジアミノ
ジフエニルメタンを100gr、ビスフエノールAと
エピクロルヒドリンとの反応から得られるジグリ
ジルエーテル(平均分子量約950、エポキシ当量
約480)を980gr、2―メチルイミダゾールを2gr、
MEKを1100gr配合し、濃度50%のワニスを得た。
このワニスを用いて実施例1と同様の方法でガラ
スクロスに含浸、乾燥及びプレスを行ない、銅張
積層板を得た。この銅張積層板の性能は第1表に
示す様に本発明の硬化方法によるものと比べ、熱
時の曲げ強度等耐熱性が著しく劣り、また電気性
能も劣るものであつた。
【表】
【表】 以上の実施例及び比較例からも明らかの様に、
本発明による硬化方法は常温で非常に安定な耐熱
ワニスあるいはプリプレグ、成形材料等のBステ
ージ化合物を得ることができ、かつ最終硬化物は
耐熱性、耐湿性、電気特性等に優れていることか
ら、銅張積層板を始めとする各種の電気絶縁材
料、注型品、構造材料等の用途に有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルコール性水酸基を有する平均分子量400
    〜1000のポリエポキシ化合物をポリイソシアネー
    ト化合物で硬化させるに際して、ポリエポキシ化
    合物とポリイソシアネート化合物との配合割合が
    イソシアネート基1当量に対してエポキシ基が
    0.5〜5当量でありアルコール性水酸基が0.2〜3
    当量となる比率で配し、少なくともアルコール性
    水酸基とイソシアネート基とを反応させウレタン
    基を生成させ常温で安定なものを得る段階と、更
    に硬化段階で最終硬化温度に加熱してオキサゾリ
    ドン環を生成させ硬化することを特徴とするアル
    コール性水酸基を有するポリエポキシ化合物の硬
    化方法。 2 アルコール性水酸基を有するポリエポキシ化
    合物がビスフエノールAとエピクロルヒドリンと
    の反応により誘導されるもので、平均分子量が
    400〜1000である特許請求の範囲第1項記載のア
    ルコール性水酸基を有するポリエポキシ化合物の
    硬化方法。 3 ポリイソシアネート化合物がイソシアヌレー
    ト環を含有することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載のアルコール性水酸基を有するポリエ
    ポキシ化合物の硬化方法。
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