JPS6411638B2 - - Google Patents

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JPS6411638B2
JPS6411638B2 JP13917285A JP13917285A JPS6411638B2 JP S6411638 B2 JPS6411638 B2 JP S6411638B2 JP 13917285 A JP13917285 A JP 13917285A JP 13917285 A JP13917285 A JP 13917285A JP S6411638 B2 JPS6411638 B2 JP S6411638B2
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JP
Japan
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avidin
resin
lysozyme
aqueous solution
concentration
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JP13917285A
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JPS62500A (ja
Inventor
Kazuya Yoshida
Mineo Hasegawa
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Kewpie Corp
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QP Corp
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Publication date
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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はリゾチームとアビジンを吸着させた陽
イオン交換樹脂からアビジンを能率よく溶出させ
るアビジンの溶出方法に関する。 〔従来技術〕 アビジンは動物性蛋白質中に含まれている分子
量約68000の塩基性蛋白であり、動物原料の中で
も際立つて多く含まれているとされている卵白で
さえ、卵白液に対して0.005%程度の微量にしが
含まれていない。 ところで、卵白から抽出・精製して得られる純
度の高いアビジンは、ビタミンの一種であるビオ
チンと強い親和性を示すため、最近この性質を活
用し、生物工学や医療の分野で、免疫抗体のクロ
ーンの検出、ガンのミサイル療法、病源の検出薬
等に使用され、需要が増大しつつある。 従来、卵白からアビジンを抽出するには、ま
ず、卵白液にイオン交換体を加えて撹拌し、この
交換体にリゾチームとアビジンを吸着させ、次
に、この交換体をカラムに詰め、カラム内に濃度
の異なる塩溶液を7段階程度に分けて加え、カラ
ム内の交換体よりアビジンを特異的に溶出させ、
最後に、溶出したアビジンを溶液から分離する方
法が採用されていた。 しかしながら、上記従来法によると、アビジン
の溶出工程において、 イ 濃度の異なる塩溶液をカラム内に加えると
き、各段階毎に塩濃度に対するアビジンの溶出
量を吸光度計等で測定しなければならず、 ロ また、カラム方式であるから、一度に少量し
かアビジンを溶出できないばかりか、溶出に時
間がかかり、 ハ さらには、アビジンの溶出に、塩溶液を多量
に使用しなければならない、 という問題があつた。 つまり、従来法によると、人手・時間及び処理
剤がかかる割には、アビジンが少量しか得られ
ず、したがつてアビジンを低コストで供給できな
いという問題があつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、アビジンの需要が増大しつつある今
日においては、アビジンを低コストで供給するこ
とが急務であり、そのためには、アビジンを能率
よく溶出する技術の確立が望まれている。 そこで、本発明者等はそのような技術を開発す
べく研究を重ねた結果、本発明を完成したもので
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、アビジンの溶出方法に関し、リゾチ
ームとアビジンを吸着させた陽イオン交換樹脂
を、まず、濃度1.0〜3.0%の中性塩水溶液中に浸
漬処理した後、水溶液を除去し、次に、この吸着
樹脂を濃度3.1%以上の中性塩水溶液中に浸漬処
理することを特徴とするものである。 本発明の実施に当つては、まず、卵白液・牛乳
等のリゾチームとアビジンを含む原料を用意す
る。これらの原料は、次工程で行なう樹脂による
吸着を容易にするため、予め、ホモゲナイズし、
また、PHを6.5〜7.5に調整しておくことが望まし
い。 次に、上記原料に約2〜3割の容量の陽イオン
交換樹脂を添加し、ゆつくりと数時間(約1〜8
時間)撹拌して原料中のリゾチームとアビジンを
樹脂に吸着させる。 本発明で使用する陽イオン交換樹脂としては、
ロームアンドハースト社製の「アンバーライト
IRC−50」・「アンバーライトIRC−84」・「アンバ
ーライトCG−50」、ダイヤモンドシヤムロツクケ
ミカル社製の「デユオライトCS−101」・「デユオ
ライトCC−3」・「デユオライトES−80」、ダウ
ケミカル社製の「ダウエツクスCCK−2」、バイ
エル社製「レバチツドCNP」・「レバチツドCNP
−80」、又は三菱化成工業(株)製の「ダイヤイオン
WK−10」・「ダイヤイオンWK−20」・「ダイヤイ
オンWK−11」等の弱酸性イオン交換樹脂が望ま
しい。 次に、上記のようにして得られたリゾチームと
アビジンを吸着した樹脂を原料から取り出し、水
洗して吸着樹脂に付着した原料を洗い落した後、
この吸着樹脂を濃度1.0〜3.0%の中性塩溶液中に
浸漬処理する。 中性塩としては、塩化ナトリウム(食塩)・塩
化カリウム・塩化アンモニウム等の水に溶解させ
たときその水溶液のPHが中性付近になるものを使
用する。 この処理により、樹脂に吸着させたリゾチーム
とアビジンのうち、リゾチームが吸着樹脂から水
溶液中に溶出する。水溶液の塩濃度が3.0%を越
えると、吸着樹脂よりリゾチームと一緒にアビジ
ンも溶出してしまい、リゾチームとアビジンを分
画することができず、また、1.0%未満であると、
吸着樹脂よりリゾチームを溶出することができな
いので好ましくない。リゾチームの溶出を短時間
で完全に行なうには、水溶液の中性塩濃度を2.0
〜3.0%にすることがましい。 吸着樹脂の処理は、上記濃度の中性塩水溶液中
で行なえばよいが、その操作は容量比で中性塩水
溶液100部に対して吸着樹脂10〜100部程度の割合
で混合するのが作業上能率がよい。また、リゾチ
ームの溶出を効率よく行なうには、30r・p・m
程度の速度で水溶液と樹脂を10〜60分間撹拌する
とよい。 次に、上記処理が終了した吸着樹脂から中性塩
水溶液を抜き取り、この吸着樹脂を濃度3.1%以
上の中性塩水溶液中に浸漬処理し、吸着樹脂に吸
着させているアビジンを水溶液中に溶出させる。 中性塩としては、前記リゾチーム等の溶出に用
いたものと同じものを使用すればよい。 この処理により、樹脂に吸着させているアビジ
ンが水溶液中に溶出する。 この処理工程で使用する水溶液の中性塩の濃度
は、3.1%以上であること、好ましくは、4.0〜6.0
%であることが望ましい。塩濃度が3.1%以上の
水溶液であれば、後の試験例にも示すように吸着
樹脂より水溶液中にアビジンを溶出させることが
できる。しかし、その濃度が3%台であると溶出
に時間がかかり、また、6.0%を越えると中性塩
の無駄使いとなるので望ましくない。 吸着樹脂からのアビジンの溶出は、上記濃度の
中性塩水溶液中で処理すればよいが、この操作は
容積比で中性塩水溶液100部に対して、吸着樹脂
50〜200部程度の割合で混合して行なうことが望
ましい。尚、水溶液の使用量を多くし過ぎると、
水溶液に溶解したアビジンの濃度が低くなつてし
まい、水溶液からのアビジンの回収作業が難しく
なり、望ましくない。また、この溶出工程を効率
よく行なうには、前記リゾチーム溶出工程と同様
に、30r・p・m程度の速度で水溶液と吸着樹脂
を10〜60分間程度撹拌するとよい。 最後に、上記樹脂が含まれている中性塩水溶液
をフイルター等の過装置にて過して液を
得、この液を公知の方法で処理してアビジンの
結晶を析出させ、この結晶を回収・脱塩すれば粗
製のアビジンを得ることができる。 尚、このようにして得られる粗製のアビジンに
は、コンアルブミン等の不純物が混入しているの
で、純度の高いアビジンに仕上げるには、再結晶
化法や膜過法等により粗製のアビジンを精製す
るとよい。 また、本発明において%は全て重量%をいう。 〔実施例〕 実施例 1 A アビジン・リゾチームリゾチーム吸着樹脂の
調整 クエン酸を添加しPHを7.0に調整した卵白液
10Kgをホモゲナイズした後、この卵白液に陽イ
オン交換樹脂(三菱化成工業(株)製・商品名「ダ
イヤイオンWK−10」を2.5添加し、低速で
2時間撹拌した。 次いで、卵白液より樹脂を別し、得られた
樹脂に清水10Kgを加えて樹脂を3回洗浄し、リ
ゾチームとアビジンが吸着している樹脂を得
た。 B リゾチームの溶出 上記のようにして得られた吸着樹脂に、3.0
%食塩水6を添加し、30r・p・mの速度で
30分間撹拌して、樹脂に吸着しているリゾチー
ムを食塩水中に溶出させた。 次いで、食塩水から吸着樹脂を別し、得ら
れた樹脂に清水10Kgを加えて樹脂を3回洗浄
し、アビジンが吸着している樹脂を得た。 C アビジンの溶出 上記のようにして得られた吸着樹脂に、5.0
%食塩水2を添加し、30r・p・mの速度で
30分間撹拌して、樹脂に吸着しているアビジン
を食塩水中に溶出させた。 D 溶出アビジンの分離・精製 次いで、上記樹脂が含まれている食塩水を80
メツシユのストレーナーにて過し、さらにス
トレーナーに別された樹脂を5%食塩水0.5
で押し出し過をして、液を得た。 次いで、得られた液に硫安を添加して
3.5M硫安溶液となるように調整し、さらに、
この溶液に1Nの塩酸を添加して溶液のPHを4.0
とし、低速で8時間撹拌して溶液中のアビジン
を塩析させた。そして、この溶液を遠心分離し
て粗アビジンの結晶を得た。 最後に、得られた粗アビジンの結晶を5%食
塩水2に溶解させ、次いで、この食塩水に硫
安を添加して3.5M硫安溶液となるように調整
し、さらに、この溶液に1Nの塩酸を添加して
溶液のPHを5.0とし、低速で8時間撹拌して溶
液中にアビジンを塩析させた。そして、この溶
液を遠心分離してアビジンの結晶を回収し、結
晶付着の塩類を水洗して脱塩し、結晶を乾燥し
たところ精製アビジン200mg(収率0.002%)を
得た。 実施例 2 実施例1において、Bのリゾチーム溶出工程で
使用する食塩水の濃度を2.0%とし、Cのアビジ
ン溶出工程で使用する食塩水の濃度を4.0%とし
たほかは、実施例1と同じ方法でアビジンを抽
出・精製し、精製アビジン300mg(収率0.003%)
を得た。 実施例 3 実施例1において、Bのリゾチーム溶出工程で
使用する食塩水の濃度を2.0%とし、Cのアビジ
ン溶出工程で使用する食塩水の濃度を3.2%とし
たほかは、実施例1と同じ方法でアビジンを抽
出・精製し、精製アビジン100mg(収率0.001%)
を得た。 実施例 4 実施例1において、Bのリゾチーム溶出工程で
使用する食塩水の濃度を1.0%とし、Cのアビジ
ン溶出工程で使用する食塩水の濃度を3.1%とし
たほかは、実施例1と同じ方法でアビジンを抽
出・精製し、精製アビジン130mg(収率0.0013%)
を得た。 実施例 5 実施例1において、Bのリゾチーム溶出工程で
使用する食塩水の濃度を3.0%とし、Cのアビジ
ン溶出工程で使用する食塩水の濃度を3.1%とし
たほかは、実施例1と同じ方法でアビジンを抽
出・精製し、精製アビジン100mg(収率0.001%)
を得た。 尚、比較として、上記方法において実施例1の
Cのアビジン溶出工程で使用する食塩水の濃度を
3.0%として以下同様に処理した場合においては、
アビジンは全く得られなかつた。 〔作用〕 以下、本発明の作用を試験例で立証すると次の
とおりである。 試験例 アビジン(BELOVO社製)とリゾチーム(キ
ユーピー(株)製)とをそれぞれ10mgづつ用意し、こ
れを20mlの蒸留水に添加して溶解させた。 次に、陽イオン交換樹脂(三菱化成工業(株)製・
商品名「ダイヤイオンWK−10」)15mlに上記ア
ビジンとリゾチームの溶解液を加え、30分間撹拌
して樹脂にアビジンとリゾチームを吸着させた。 次に、上記吸着樹脂を溶液から取り出し、水洗
した後、得られた吸着樹脂を10等分して10個のサ
ンプルを得た。 上記サンプルを各別に表−1に示す濃度の食塩
水5mlにそれぞれ添加し、30分間撹拌した。 得られた溶液について、それぞれ次の三つの定
性試験を行なつたところ、表−1の結果が得られ
た。 試験A…Lowry法により、リゾチームの溶存を
目視にて確認した。 試験B……4−ヒドロキシアゾベンゼン−2′−カ
ルボン酸を添加し、アビジンの溶存を目視にて
確認した。 試験C…試験Bで用いたサンプルを分光光度計に
て測定(500nm)した吸光度であつて、数値
が大きい程アビジンの溶出が大きいことを示
す。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、リゾチーム
とアビジンを吸着させた陽イオン交換樹脂を濃度
の異なる中性塩溶液中で二度の処理をするだけで
樹脂に吸着させたアビジンを能率よく溶出させる
ことができる。したがつて、本発明をアビジンの
抽出工程に適用すればアビジンを工業的規模で安
価に生産することができる。 尚、1.0〜3.0%の中性塩水溶液中に溶出させた
リゾチームは、公知の方法で回収することがで
き、このようにすれば、アビジンばかりでなくリ
ゾチームも得られ、アビジンの生産コストを下げ
るのに寄与することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 リゾチームとアビジンを吸着させた陽イオン
    交換樹脂を、まず、濃度1.0〜3.0%の中性塩水溶
    液中に浸漬処理した後、水溶液を除去し、次に、
    この吸着樹脂を濃度3.1%以上の中性塩水溶液中
    に浸漬処理することを特徴とするアビジンの溶出
    方法。
JP13917285A 1985-06-27 1985-06-27 アビジンの溶出方法 Granted JPS62500A (ja)

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JPS62500A JPS62500A (ja) 1987-01-06
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CA1283072C (en) * 1986-12-01 1991-04-16 Timothy Durance Process for the isolation and separation of lysozyme and avidin from eggwhite
US7205393B2 (en) 2002-05-23 2007-04-17 Indian Institute Of Technology Process for the isolation and purification of a glycoprotein Avidin

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