JPS5840472B2 - カリクレイン含有液中のキニン分解酵素の除去法 - Google Patents

カリクレイン含有液中のキニン分解酵素の除去法

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JPS5840472B2
JPS5840472B2 JP53151111A JP15111178A JPS5840472B2 JP S5840472 B2 JPS5840472 B2 JP S5840472B2 JP 53151111 A JP53151111 A JP 53151111A JP 15111178 A JP15111178 A JP 15111178A JP S5840472 B2 JPS5840472 B2 JP S5840472B2
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kallikrein
kinin
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containing solution
degrading enzyme
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忠彦 犬飼
征治 佐々木
良平 山本
秀幸 長谷川
武一 堀尾
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Amano Enzyme Inc
Original Assignee
Amano Pharmaceutical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明はカリクレイン含有液からキニン分解酵素を除去
する方法に関するものである。
更に詳細には、本発明は咄乳動物臓器より得られるカリ
クレインから簡単にキニン分解酵素を除去し、高純度の
カリクレインを製造する方法に関するものである。
一般に、カリクレインは、動物生体内各所で生産される
一種の蛋白分解酵素として知られている。
カリクレインは血漿中のキニノーゲンから生理活性ペプ
チド、キニンを特異的かっ、すみやかに遊離させるキニ
ン遊離酵素としての活性を有しているが、循環器系疾患
の治療剤として有効であることが分って注目されるに至
っている。
そして、医薬としてのカリクレインの需要は、近年増加
の一途をたどり、特に高純度カリクレインの安価にして
多量生産が切望されるようになった。
しかしながら、カリクレインは、給源として動物臓器を
原料とするため、共存する異種蛋白質が非常に、多く、
高純度カリクレインを得るのはきわめて困難である。
特に、カリクレインによって生成したキニンに作用する
キニン分解酵素は混入を許されるものではなく、完全に
除去されなければならないものである。
従来のカリクレインの精製方法としては、硫安塩析、溶
媒沈澱、カチオン及びアニオン交換体を用いたイオン交
換クロマト、ゲル1過等の組合せを行う方法等があるが
、これらいづれの方法においても、カリクレイン標品中
のキニン分解酵素を完全に除くことは極めて困難であっ
た。
キニン分解酵素は、生体内において、カリクレインによ
ってキニノーゲンから遊離される生理活性ペプチドであ
るキニンに作用し、それを不活性化する。
カリクレインの生理作用は、このキニンの作用に由来す
るものであるから、カリクレイン標品中のキニン分解酵
素含量は医薬品としてのカリクレインの品質を左右する
ことになるのである。
キニン分解活性を有する酵素としてはトリプシン、カル
ボキシペプチダーセ等があるが、これらの酵素は上記イ
オン交換クロマトグラフィ等の方法によって完全ではな
いにしても大部分は除くことが可能である。
しかし、本発明者等c3 これらの酵素を完全に除いた
カリクレイン標品中に、なおも強いキニン分解活性を示
すペプチダーゼが存在することを認めた。
このペプチダーゼは、等電点(PI)が4.5付近にあ
るなど蛋白質的な性質がカリクレイン(PI39〜42
)と類似しており、通常の方法では両者を完全に分離す
ることは困難である。
このペプチダーゼを除く方法として、カリクレインの特
異的吸着担体を用いるアフイニテイクロマトグラフイが
考えられる。
これは、大豆トリフシン阻害剤、トリフロール等の天然
蛋白性阻害剤等を結合させた不溶性担体な用いて、カリ
クレインを特異的に吸着させるものである。
しかし、この方法は、リガンドとして用いられる天然蛋
白性阻害剤等がきわめて高価であることなどの理由から
大量精製には適していない。
本発明者らは、カリクレインからキニン分解酵素を容易
に除去できる大量処理法を求めて研究した結果、カルボ
キシアルキル−水不溶性担体結合物がカリクレイン中の
キニン分解酵素を特異的に吸着することを見出し、本発
明を完成するに至った。
本発明はキニン分解酵素を含有する粗カリクレイン含有
液を、カルボキシアルキル化合物を水不溶性担体に結合
させて得られるカルボキシアルキル−水不溶性担体結合
物に接触せしめ、キニン分解酵素を吸着、除去せしめる
ことを特徴とするカリクレイ含有液からキニン分解酵素
の除去法である。
本発明においては、まず、一般式 HOOC−(CH2)nNI(2(ただし、nは2〜9
、好ましくは2〜6)で表わされるω−アミノ−脂肪酸
を水溶性担体に結合させてHOOC−(CH2)n水不
溶性担体結合物(ただし、nは2〜9を示す)が調製さ
れる、ここに用いるω−アミノ−脂肪酸は3−アミノ−
プロピオン酸、4−アミノ−酪酸、5−アミノ−吉草酸
、6−アミノ−カプロン酸、7−アミツーエナント酸、
8−アミノ−カプリル酸、9−アミノ−ペラルゴン酸、
10−7ミノカプリン酸があげられる。
また、水不溶性担体としては、不活性で疎であり、不溶
性であり、しかも親水性であるような不溶性担体でなげ
ればならず、例えば、アガロース(登録商標セファロー
ス:ファルマシア・ファインケミカル社製)、デキスト
ラン(登録商標セファデックス:ファルマシア。
ファインケミカル社製)、セルロース、パウダーポリア
クリルアマイドゲル(登録商標バイオゲル:バイオラド
社製)などが用いられる。
結合反応としては通常の方法を用いることができる。
例えば、不溶性担体として多糖類を使う場合には、担体
である多糖をPHIIでBrCN処理することによって
活性化し、次いで、例えば、6アミノーn−カプロン酸
溶液(PH8〜10)に活性化した担体を加え数時間攪
拌すると、HOOC(CH2) 5−担体結合物が得ら
れる。
同様にNa I 04を用いて活性化した場合には、活
性化した担体を酸性PH1例えばPH5に調整したりガ
ント溶液に加え、数時間攪拌の後NaBH4によって還
元することによって担体結合物を得ることができる。
ここに得られるHOOC(CH2)n−水不溶性担体結
合物肛酸性PH1好ましくは5前後のPHでカリクレイ
ン含有液を接触させると、カリクレインおよび大部分の
蛋白質は吸着されないが、キニン分解能を有するペプチ
ダーゼ、キニン分解酵素はほぼ完全に吸着される。
この方法によって、キニン分解活性がO〜5 ng B
Kdecomp、/mm/ K uのカリクレイン標品
を得ることができる。
この際、カリクレインは担体に吸着しないので、溶離の
操作は不要で、カリクレイン活性の95〜100%が未
吸着区分に回収される。
また、用いた吸着担体は、塩溶液あるいは酸・アルカリ
溶液等で再生することによって再び使用することができ
る。
なお、本発明の実施例において用いた活性測定法は次の
通りである。
■、 カリクレイン生理活性 9屋等の方法〔ザ、ジャーナル・オフ。
バイオケミストリー(J、Biochem、 58巻。
201頁(1956年〕〕に従って行なった。
2、プロテアーゼ活性 クニンツ(Kunitz )の方法〔ザ、ジャーナル・
オフ。
ゼネラル、フイジオロジー(J。Gen、 Phyri
ol ) 30巻、291頁(1947年)〕に準じて
カゼイン分解活性をプロテアーゼ活性とした。
合成ブラジキニンを基質として、30℃、25分反応し
残存ブラジキニン量によるモルモット回腸の収縮から分
解されたブラジキニン量を求め、キニン分解活性とし ng BK deco mp、/ min/ Ku で
値を表示した。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 1 豚膵臓脱脂粉末2.5 kgを251の水に懸濁させ4
8℃、1時間水抽出後、アセトン35〜55%の分画沈
降を行ない、得られる沈澱を水に溶解後、6N酢酸にて
PH4,5とし生じる濁りを沢過してカリクレイン含有
液を得た。
一方PH4,5の50mM酢酸緩衝液であらかじめ平衡
化したアンバーライトCG−50のカラムに上記カリク
レイン含有液を流し、カリクレインを吸着後0.2 M
食塩を含むPH5,0の酢酸緩衝液でカリクレインを溶
出した(疎水的−イオン的クロマトグラフィ)。
この溶出液を脱塩した後、2N酢酸にてPH5,0とし
、あらかじめ、20mM酢酸緩衝液(PH5,0)で平
衡化したカルボキシ・プロピル−セルロースのカラム(
600mのに流し、未吸着区分3゜51を限外1過法に
より脱塩・濃縮し、凍結乾燥を行ない精製カリクレイン
1.71を得た。
精製カリクレインの生理活性は109Ku/wu?、キ
ニン分解活性は1.0 ng BK decomp、
/min/ Ku であった。
実施例 2 豚生膵6kgをミンチ後61の水に懸濁させ48°C1
1時間水抽出後、エチルアルコール20〜70%にて分
画沈降を行ない得られる沈澱を水に溶解後6N酢酸にて
PH4,5とし、生じる沈澱を沢過しカリクレイン含有
液を得た。
このカリクレイン含有液を実施例1に準じて、アンバー
ライトCG−50吸着・溶離、脱塩、PH調整した後、
あらかじめ20mM酢酸緩衝液(PH5,0)で平衡化
シタカルボキシ・ペンチル−セルロースのカラム(30
0m/?)に流し、未吸着区分3.Olを限外p適法に
まり脱塩・濃縮し、凍結乾燥を行ない精製カリクレイン
10グを得た。
精製カリクレインの生理活性は100Ku/1n9、キ
ニン分解活性は3.3 ng BK decom p、
/min/Ku であった。
実施例 3 豚膵臓脱脂粉末5kyを実施例1に準じて、水抽出、ア
セトン分画後、PH処理を行ないカリクレイン含有液を
得た。
一方、あらかじめPH4,5の0.15M酢酸緩衝液で
平衡化したデュオライトA・70カラムに上記カリクレ
イン含有液を流し、カリクレインを吸着させた後、PH
4,5の2M酢酸緩衝液でカリクレインを溶出した。
得られた溶離液を脱塩し更にPH5に調整し、20mM
酢酸緩衝液(PH5,0)で平衡化したカルボキシ・ペ
ンチル−セファロースカラム(700mA)に流し、未
吸着区分61を限外1過法により脱塩・濃縮後、凍結乾
燥を行ない精製カリクレイン3.31を得た。
精製カリクレインの生理活性は112 Ku /m9、
キニン分解活性は2.5 ng BK deco mp
、/min/Kuであった。
実施例 4 豚膵臓脱脂粉末2kyを実施例1に準じて、水抽出、ア
セトン分画後、PH処理を行ないカリクレイン含有液を
得た。
このカリクレイン含有液に1N水酸化ナトリウム溶液を
加えPH6とし、あらかじめ調製したリン酸カルシウム
ゲルを加えカリクレインをゲルに吸着せしめ、ゲルを懸
濁液より分離後、0.4.M食塩を含むPH6の0.0
8M燐酸緩衝液で洗浄し更に1M食塩を含むPH6の0
.25M燐酸緩衝液でカリクレインを溶離した。
得られた溶離液を脱塩しPH5に調整し、20mM酢酸
緩衝液(PH5)で平衡化したカルボキシ・プロピル−
セルロースカラム(500m0に流し、未吸着区分31
を脱塩・濃縮後、凍結乾燥を行ない精製カリクレイン1
4グを得た。
精製カリクレインの生理活性は85Ku/■、キニン分
解活性は2.0ngBKdecomp、/m/Kuであ
った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 キニン分解酵素を含有する粗カリクレイン含有液を
    、カルボキシアルキル化合物を水不溶性担体に結合させ
    て得られるカルボキシアルキル−水不溶性担体結合物に
    接触せしめ、キニン分解酵素を吸着、除去せしめること
    を特徴とするカリクレイン含有液中のキニン分解酵素の
    除去法。
JP53151111A 1978-12-08 1978-12-08 カリクレイン含有液中のキニン分解酵素の除去法 Expired JPS5840472B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58115470U (ja) * 1982-02-02 1983-08-06 トヨタ自動車株式会社 自動車車体の前面部構造
JPS641147U (ja) * 1987-06-23 1989-01-06
JPH02149344U (ja) * 1989-05-23 1990-12-19
JPH0364672B2 (ja) * 1983-03-25 1991-10-08 Nissan Motor

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