JPS6011922B2 - 高活性ヘパリンの製造法 - Google Patents

高活性ヘパリンの製造法

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JPS6011922B2
JPS6011922B2 JP11586578A JP11586578A JPS6011922B2 JP S6011922 B2 JPS6011922 B2 JP S6011922B2 JP 11586578 A JP11586578 A JP 11586578A JP 11586578 A JP11586578 A JP 11586578A JP S6011922 B2 JPS6011922 B2 JP S6011922B2
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隆一 富永
隆一 大矢
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Amano Pharmaceutical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 本発明は医療上有用な高活性へパリンを製造する方法に
関するものである。
一般に、ヘバリンは豚、牛、羊など健康な食用獣の肝、
肺及び腸粘膜より抽出される酸性ムコ多糖であり、強力
な凝血阻止作用をもっている。
へパリンは極めて強力な凝血阻止作用をもち、かつ、そ
の霧性が低いため、殆んど唯一の凝血阻止剤として医療
面において長年の間用いられてきている。へパリンはこ
のように長い間医薬として用いられたにもかかわらずそ
の本体は今日に至るもなお明らかではない。
最近の研究によれば現在市販されているへバリンは2の
蚤以上の分画よりなる不均一な混合物であり、各分画は
それぞれ分子量、硫酸ェステル基舎量などが異なった構
成成分からなっており、それに応じて各分画の凝血阻止
活性は強弱さまざまである。従って、従来のへパリン製
品は活性にばらつきがあり、特に低活性画分と高活性画
分との混合物である点に問題があった。従来用いられて
きたへパリンの精製法はへパリンがカルボキシル基や硫
酸基をもつ強酸性物質であるという事実を利用したもの
である。即ち、セチルトリメチルアンモニウムブロマイ
ド、セチルピリジニウムクロラィド、ベンジンなどの塩
基怪物質による選択的沈澱、Dowex−1、DEAE
−セルロース、DEAE−セフアデツクスなどの陰イオ
ン交換体による吸着溶離、あるいはバリウム塩への結晶
化などが提案されてきた。しかしながらこれらの方法は
へパリンの電気的性質を利用したものであることから、
ヘパリンと蛋白質や核酸との分離かあるいは他の酸性コ
ム多糖などから分離するには有効であるが、ヘパリンの
各分画を相互に分離することは不可能である。このため
従来の方法により精製されたへパリンは高凝血阻止活性
分国と低凝血阻止活性分画の混合物として得られ、その
結果製品の凝血阻止活性は145J.P皿船/雌前後を
示すのが普通であった。近年Rosen戊rg(Bio
chem.Bioph災.Res.Comm.、69
570、1976)らはアンチトロンビン−へパIJン
コフアクターを用いて市販へパリンから高活性を有する
へパリンを実験室的に得ることに成功した。
この方法はへパリン分子相互の分画法として最初のもの
である。しかしながらアンチトロンビン−へパリンコフ
アクターは動物の血液より複雑な精製工程を経ていまだ
実験室的に得られる程度であり、これをもちいて工業的
に高活性へパリンを製造することは困難である。本発明
者らは、このような欠点をもつへパリンの製造法を改善
し、高活性のへパリンを効率よく製造するために研究を
行った結果、固定化プロタミンをカラムに充填し、低濃
度の塩類溶液かあるいは同程度のイオン強度を有する緩
衝液にへパリンを溶解せしめ、カラムに流し、つぎに塩
類濃度を順次増加させて吸着したへパリンを溶出したと
ころ、低濃度の塩類溶液で溶出される画分からは低活性
へパリンが得られ、高濃度の塩類溶液で溶出される画分
からは高活性へパリンが得られることを見し、出した。
本発明は、この知見によって完成されたもので、ヘパリ
ン含有液を固定化にプロタミンに接触させ、溶液中のへ
パリンを固定化プロタミンに吸着せしめた後、低濃度の
塩類溶液、あるいはこれに相当するイオン強度を有する
緩衝液で処理し、溶出する低活性へパリン画分を除き、
ついで高濃度の塩類溶液、あるいはこれに相当するイオ
ン強度を有る緩衝液で溶出させて高活性へパリンを製造
する方法である。
本発明は医療上使用される高活性へパリンをきわめて簡
単な操作で得られる利点を有している。
本発明の原料であるへパリン含有液は豚「牛、羊などの
肝、肺、腸粘膜から抽出し、部分精製した粗へパリン液
、市販のへパリン標品を溶解したへパリン液などで、好
ましくは緩衝液に熔解して用意される。また、本発明に
おいてへパリンを吸着せしめるプロタミンは固定化した
ものを用いるが、プロタミンの固定化は公知の方法によ
って行うことができる。
まず担体としてはセフアロース、粒状澱粉、セルロース
、あるいは合成樹脂などが用いられ、結合方法としては
臭化シアンやヒドラジンなどによる共有結合法が用いら
れる。得られた固定化プロタミンはカラムにつめ、この
カラムにへパリン含有液が通液される。
ここで低活性へパリンも高活性へパリンも同時に固定化
プロタミンに吸着されてしまう。本発明において、セフ
アロース固定化プロ夕ミンに吸着した低活性へパリンを
溶出除去する場合の塩類濃度又はイオン強度の範囲とし
ては使用する原料により異なるが、塩類濃度5%以下又
は電導度50のひ以下に相当するイオン強度を有する緩
衝液を用いるのが好ましい。
次いで高活性へパリンを溶出取得する場合の塩類濃度又
はイオン強度の範囲としては塩類濃度5%以上又は電導
度50の○以上に相当するイオン強度を有する緩衝液を
用いるのが好ましい。
又、固定用プロタミンへのへパリンの吸着、溶離時の風
は斑3〜10の範囲で行なうことができるが、より好ま
しくはpH5〜7の範囲である。
本発明の方法によれば、従来市販へパリンの凝血阻止活
性が14W.P皿its′腿前後であったものを、きわ
めて簡単な操作で、200J.PuniP/の9前後ま
での高活性へパリンにすることができ、医療上益すると
ころきわめて大なるものがある。次に本発明の試験例と
実施例を示す。
なお本発明の試験例、実施例に示したへパリンの凝血阻
止活性は日本薬局法(第9改正)519頁記載の方法に
準じて測定した。
試験例 1 湿溶量700の‘のセフアロース固定化プロタミンをカ
ラムに充填し、0.1M酢酸緩衝液(pH5.0)で緩
衝化した後、粗へパリン標品(米国ラィカー社製品:1
10J.Pun船/双9)1.5夕を0.1M酢酸緩衝
液(pH5.0)に溶解せしめたものをカラムに流し、
ヘパリンをセフアロース固定化プロタミンに吸着せしめ
、ついで食塩の濃度勾配法により吸着しているへパリン
を溶機せしめた。
各画分における電導度とフェノール硫酸法による0.D
49瓜仇の吸光度との関係を示したものが第1図である
。第1図における電導度0〜25肌○(食塩濃度0〜1
.5%)、26〜50m○(食塩濃度1.6〜4.0%
)、51〜75肌○(食塩濃度4。1〜6.5%)、7
6〜100机ひ(食塩濃度6.6〜9.0%)の範囲の
各画分を集めて、このへパリン含有液にエタノールを加
え、ヘパリンを回収し、乾燥し、その凝血阻止活性を求
めたところ第1表の如き結果が得られた。
第1表 第1表から明らかな如く、電導度0〜25のひ(食塩0
〜1.5%)の区分はへパリン含量が比較的多いが、活
性が極端に低く、いわゆる低活性へパリンを多く含んで
いる。
又、電導度26〜50の○(食塩濃度1.6〜4.0%
)の場合でもへパリン活性は12幻.Punits/の
9であり、あまり活性の上昇はみられないが、電導度5
1〜75の○(食塩濃度4.1〜6.5%)では活性が
1890.P皿its/雌となり、さらに電導度76〜
100肌○(食塩濃度6.6〜9.0%)では活性が2
01J.P皿its/柵と上昇した。このように溶出液
の食塩濃度が高い区分には高活性へパリンが含まれてい
ることがわかる。なお、電導度51〜100仇ひの区分
から得られたへパリンの活性回収率は粗へパリン標品に
対して84.1%であった。
試験例 2 試験例1に準じて、セフアロース固定化プロタミンカラ
ムに粗へパリン標品(米国ラィカー社製品:110J.
P皿its/磯)1.5夕を0.1Mリン酸緩衝液(p
H7.0)50の‘に溶かしたものを流入せしめ、セフ
アロース固定化プロタミンにへパリンを吸着せしめた後
、4%食塩を含む0.1Mリン酸緩衝液150肌を流し
て、低活性へパリン区分を溶出除去し、ついで10%食
塩を含む0.1Mリン酸緩衝液150泌をカラムに流し
、高活性へパーJン区分を集めた。
こうして得られた高活性へパリン含有液にエタノールを
等量加えへパリンを沈澱せしめ、さらにエタノールで洗
糠した後、真空乾燥して力価201J.P肌its′の
9のへパリンが710の9得られた。このものの粗へバ
リン標品に対する活性収率は86.5%である。実施例
1粗へパリン際品(米国ライカー社製品:110J.
P皿i$/の9)4夕を0.1Mリン酸緩衝液(pH7
)100の‘に溶かし、セフアロース固定化プロタミン
カラム(700の‘)に流し、ヘパリンを吸着せしめた
後、4%食塩を含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0
)500の【を該カラムに流して低活性のへパリンを溶
出除去する。
ついで10%食塩を含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7
.0)を該カラムに流し、高活性へパリン区分を溶出取
得する。この高活性へパリン溶出液に等量のエタノール
を加え、生じた沈澱物を集め、エタノール、アセトンで
洗族後真空乾燥すると205J.P皿ib′の9の活性
を有するへパリン1810の9が得られた。このものの
粗へパリン標品に対する回収率は84.3%である。実
施例 2 煮沸して細切りした豚の陽1.5k9に水2〆、食塩2
00夕、炭酸ソーダ50夕を加えて7000で1時間保
った後、冷却して固形分を除去した抽出液に酢酸を加え
てpH7.0にする。
これにメチルセロソルブを等量加えて一夜放置する。上
液を傾斜して捨て、沈澱物をガラスフィルターで集め、
アセトンで洗糠し乾燥すると3幻.P肌船′雌の粗へパ
リンが2.8タ得られた。この粗へパリンを1%食塩を
含む0.1M酢酸緩衝液(pH5.0)50泌に溶かし
、セフアロース固定化プロタミソカラム(700の【)
に流す。ついで4%食塩を含む0.1M酢酸緩衝液30
0私を流して不純物及び低活性へパリソを港出、除去す
る。さらに10%食塩を含む0.1M酢酸緩衝液(pH
5.0)300凧‘を該カラムに流し、高活性へパリン
を含む溶出液を得、該熔出液に等量のエタノールを加え
、生じた沈澱物を集め、エタノール、ァセトンで洗糠後
乾燥すると205J.Punits/m9の活性を有す
るへパリンが370雌得られた。このものの粗へパリン
に対する回収率は84.6%である。実施例 3粗へパ
リン標品(米国ラィカー社製品:126J.P肌ib/
の9)15夕を1%食塩を含む0.1M酢酸緩衝液(p
H5.0)400の‘に溶かし、セファロース固定化プ
ロタミンカラム(7そ)に流し、ヘパリンをカラムに吸
着せしめた後、該カラムに3%食塩を含む0.1M酢酸
緩衝液(pH5.0)を流し、低活性へパリンを溶出除
去した後、さらに10%食塩を含む0.1M酢酸緩衝液
を該カラムに流し、高活性へパリンを含む溶出液を得、
該溶出液に等量のエタノールを加え、生じた沈澱物を集
めエタノール、アセトンで洗糠後真空乾燥すると、20
幻.P肌its′の9のへパリンが8.2タ得られた。
このものの粗へパリン標品に対する回収率は90.2%
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は試験例1においてセフアロース固定化プロタミ
ンに吸着したへパリンを10%食塩を含む0.1M酢酸
緩衝液(pH5.0)で濃度勾配法により綾離せしめた
図である。 図中、実線はフェノール硫酸法による0.D49瓜仇の
吸光度を示すものであり、点線は電導度を示すものであ
る。第1図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ヘパリン含有液を固定化プロタミンに接触させ、溶
    液中のヘパリンを固定化プロタミンに吸着せしめた後、
    低濃度の塩類溶液、あるいはこれに相当するイオン強度
    を有する緩衝液で処理し、溶出する低活性ヘパリン画分
    を除き、ついで高濃度の塩類溶液、あるいはこれに相当
    するイオン強度を有する緩衝液で溶出せしめることを特
    徴とする高活性ヘパリンの製造法。
JP11586578A 1978-09-22 1978-09-22 高活性ヘパリンの製造法 Expired JPS6011922B2 (ja)

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AT379310B (de) * 1983-05-20 1985-12-27 Immuno Ag Verfahren zur herstellung eines antithrombin iii-heparin- bzw. antithrombin iii-heparinoidkonzentrates
FR2723847A1 (fr) * 1994-08-29 1996-03-01 Debiopharm Sa Compositions antithrombotiques et non hemorragiques a base d'heparine, procede pour leur preparation et applications therapeutiques.
CN105037584B (zh) * 2015-07-02 2017-10-31 杭州惠顺生物科技有限公司 一种从肝素副产物废蛋白中分离类肝素的方法
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