JPH0337542B2 - - Google Patents

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JPH0337542B2
JPH0337542B2 JP4081383A JP4081383A JPH0337542B2 JP H0337542 B2 JPH0337542 B2 JP H0337542B2 JP 4081383 A JP4081383 A JP 4081383A JP 4081383 A JP4081383 A JP 4081383A JP H0337542 B2 JPH0337542 B2 JP H0337542B2
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JP
Japan
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taurine
exchange resin
solution
activated
anion exchange
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JP4081383A
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JPS59167559A (ja
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Shoji Konosu
Takao Okamoto
Akinori Yonekubo
Toshitaka Kobayashi
Yoshiro Yamamoto
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RYOSHOKU KENKYUKAI
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RYOSHOKU KENKYUKAI
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はタウリンの製造方法の改良に関するも
ので、その目的とするところは、タウリンを高収
率、高純度、低コストで回収する新規な方法を提
供するものである。
タウリンはアミノ基を有するスルフオン酸で、
薬用効果を有し、特に人間については近年神経機
能に及ぼす生理作用が解明され抗けいれん作用を
もつ薬剤として使用される外各種医薬、食品添加
物等に柱目されている物質である。
タウリンはコール酸と結合してタウロコール酸
となり、動物の臓器、特に牛の胆汁中に多量存在
することが知られている。又組織培養によりガン
マーL−グルタミール−タウリンとして得られて
いることも知られているが、通常前記物質よりタ
ウリンを製造する場合は塩酸、硫酸等の鉱酸を使
用し加水分解を行ない、加水分解液よりタウリン
を分離する方法が講ぜられている。このため製造
方法が複雑となり、製造原料も制約を受けるとこ
ろから、どうしても高価な薬剤とならざるを得な
い欠点があつた。
本発明は上記事情によりなされたもので、本発
明者の一人は先に水棲の軟体動物や節足動物をア
ルコール溶液で抽出し、活性化した強酸性陽イオ
ン交換樹脂で脱カチオン、脱アミノ酸し、酸性の
液を活性化した強塩基性陰イオン交換樹脂に吸
着せしめ、酸性溶液で溶出し製造するタウリンの
製造方法を開発した。この方法は従来の方法に比
べ工程が簡単で安価に製造できる利点があるが、
回収率が低く溶剤の回収に高価な設備を必要とす
る欠点があつた。そこで本発明者らは更に研究を
進めた結果、抽出液中のクロールイオンを収率が
低下させていることを発見し、水棲の軟体動物、
節足動物、魚類等の熱水抽出液を活性化した強酸
性陽イオン交換樹脂塔に通液して脱カチオン及び
脱アミノ酸を行ない、得られた酸性の流出液中に
溶存するクロールイオン等のアニオンは、次工程
でタウリンを強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着さ
せるにあたり、タウリンの吸着量を低下させるの
で、活性化した弱塩基性陰イオン交換樹脂塔に通
液してクロールイオン等のアニオンを除去する。
こうして得られた流出液は、水酸化ナトリウム溶
液等でアルカリ性にし、アルカリ条件下で活性化
した強塩基性陰イオン交換樹脂塔に選択吸着さ
せ、吸着したタウリンを強酸性溶液により溶出し
て純度の高いタウリンを得、更に必要に応じて活
性化した弱塩基性陰イオン交換樹脂で残存する陰
イオン物質を除去し、これを濃縮、結晶化させ分
離することにより高純度のタウリンを高収率で製
造することに成功したのである。
本発明の出発原料は、主として水棲の軟体動
物、節足動物又は魚類であり、例えば、はまぐ
り、あさり、しじみ、かき、あこやがい、からす
がい、ばかがい、たにし等の軟体動物、かに、え
び、おきあみ等の節足動物、にしん、いわし、さ
ば、さんま、まぐろ等の魚類をあげることができ
る。上記原料はまず水洗して付着物を除去し、貝
類の場合は外殻を除去してむき身とし、節足動物
や魚類の場合はそのまま裁断又は破砕する。これ
らの原料は熱水により抽出するが、抽出は通常原
料重量の1〜5倍の水と共に20〜30分間煮沸する
だけでよい。このような工程は貝類、甲殻類及び
魚類の加工工場にあつては通常行なわれているも
のであるからその煮汁を使用してもよい。
抽出により塩化ナトリウムを主とする可溶性塩
類、可溶性蛋白、アミノ酸を主とする可溶性窒素
化合物、及びグリコーゲン等の可溶性糖類は抽出
液中に移行し、その中にタウリンが存在する。第
1表にたらばがにの加工処理工程で発生する煮汁
の組成分析結果を示す。
第1表 固 形 分 1.79% 灰 分 0.90 全 窒 素 0.11 タウリン 0.10 第1表より判明する如く抽出液中には多量の窒
素化合物が存在し、これをそのままイオン交換樹
脂塔に通液すると蛋白等が凝固して目詰りを起こ
すのみならず、樹脂を汚染して劣化させるので、
まず除蛋白を行うのが好ましい。除蛋白は通常知
られている方法は何れを使用してもよいが好まし
くは、塩酸、硫酸等の酸を加え、PHを3〜5に調
整し、生成する蛋白沈殿をデカンテイシヨン法、
遠心分離法又は過法等により分離し、共存する
不溶性夾離物と共に除去しておくとよい。
上記PH調整後の抽出液は、活性化した陽イオン
交換樹脂で脱カチオンを行う、このとき同時にア
ミノ酸等も除去される。使用する陽イオン交換樹
脂としては強酸性陽イオン交換樹脂が使用でき、
例えば、アンバーライトIR−120B、デユオライ
トC−20、ダウエツクス50、ナルサイトHCR、
アイマツクC−12、ダイヤイオンSK102等(何れ
も商品名)をあげることができる。脱カチオンは
通常、適当な大きさの樹脂塔を使用して空間速度
(SV)0.5〜10で行うが、処理によりナトリウム
の如き金属イオン、グルタミン酸、アスパラギン
酸の如きアミノ酸は樹脂に吸着され、吸着されな
いタウリンや各種陰イオン性物質、糖類等が流出
液となつて流出する。流出液はPH1程度の酸性と
なる。
本発明者らの研究によれば、上記流出液中には
特に原料に基因するクロールイオンが多量に含ま
れ、これがイオン交換樹脂によるタウリンの吸着
量を下げタウリンの回収率を低下させることが判
明し、これらのアニオンは前もつて除去するのが
良いことを発見した。クロールイオン等のアニオ
ンの除去は、活性化した弱塩基性陰イオン交換樹
脂、例えば、アンバーライトIRA−45、ダウエツ
クス3、デユオライトA−14及びA−114、ナル
サイトWBR等を使用する。上記樹脂塔への通液
はSV0.5〜10の間で行うのが良く、流出液は平均
PH5〜7程度となる。この流出液にアルカリ、例
えば苛性ソーダ、炭酸ソーダ、苛性カリ、アンモ
ニア水等を添加し、PHをタウリンのpK′2である
8.7よりもアルカリ性に調整し、活性化した強塩
基性陰イオン交換樹脂に選択吸着させる。使用す
る強塩基性陰イオン交換樹脂としては、アンバー
ライトIRA−400及びIRA−410、ダウエツクス
I、ダイヤイオンSA−11A、ダイヤイオンSA−
20A(何れも商品名)等が使用でき、これらは樹
脂塔に充填し、アルカリで活性化した後、SV0.5
〜10で通液する。通液によりタウリンは強塩基性
陰イオン交換樹脂に吸着し、糖類等樹脂に吸着さ
れない物質は流出液に流出するのでタウリンと分
離できる。従つて、水又はイオン交換水等で樹脂
塔を水洗するとタウリンの樹度は益々向上する。
次いで上記樹脂に吸着したタウリンは、酸性溶
液を通液して溶出する。使用する酸としては塩
酸、硫酸等の強酸が良く、特に3%濃度の塩酸を
SV0.5〜4.0で樹脂量の3〜5倍量通液するとタウ
リンはほぼ完全に溶出する。溶出液及び洗液を合
すると強い酸性の溶液が得られるので、再度活性
化した弱塩基性陰イオン交換樹脂塔に通液し、溶
出に同伴した塩酸等の強酸を全て該樹脂塔に吸着
させて除去する。タウリンは該樹脂には吸着しな
いので、高い純度の溶液となつて流出する。この
溶液は必要に応じて活性炭処理を行ない脱色精製
をすればなお良い。
こうして得られたタウリン溶液を濃縮するとタ
ウリンが結晶化して析出する。濃縮は通常減圧濃
縮により、タウリン濃度が8%以上となるまで行
なう。結晶化は濃縮液に結晶核を加え常法により
濃縮を続けて結晶化させてもよく、単に低温に放
置するだけでもよい。このようにして得られた結
晶は針状を呈し、ほぼ10%の純度を有する。
本発明は上記の如くしてなり、タウリン含有抽
出液を活性化した強酸性陽イオン交換樹脂で脱カ
チオン、脱アミノ酸後、活性化した弱塩基性陰イ
オン交換樹脂で脱アニオンし、樹脂による吸着精
製を容易にし、精製度の向上した溶液をアルカリ
条件下で活性化した強塩基性陰イオン交換樹脂に
選択的に吸着せしめ、塩酸等で溶出するので高純
度、高濃度のタウリン溶液が得られる。得られた
タウリン溶液は弱塩基性陰イオン交換樹脂により
脱アニオンし、単に濃縮するだけで100%純度の
タウリン結晶が得られる。従つて、従来のように
アルコールの如き有機溶媒を使用しないので、大
型の装置を必要とせず極めて安価な製造方法とな
る。又、結晶を分離した母液は、再度上記工程の
所望の工程に戻し精製できる。このため回収率が
極めて高くなり安価なタウリンを製造することが
できる。このようにして得られたタウリンは医薬
用、食品添加物用として好適である。以下実施例
により説明するが、本発明は実施例のみに限定さ
れるものではない。
実施例 たらばがにの加工処理工場で得られた煮汁8
に塩酸を加えPH3.5とした。このとき発生する蛋
白性沈殿物は煮汁中の不溶性夾雑物と共に吸引
過により過し、清澄な液を得た。
上記液は、アンバーライトIR−120B(商品
名)を、2.6充填し、塩酸で充分活性化した塔
に室温で空間速度(SV)2.0で通液した。上記樹
脂塔よりの流出液は、アンバーライトIRA−45
(商品名)を1.3充填し、水酸化ナトリウム溶液
で活性化した樹脂塔にSV4.0で連続して通液し脱
アニオンを行なつた。この操作中の通液前後の希
薄な液も含めてPH7の流出液12を得た。
上記の脱塩液を水酸化ナトリウム溶液でPH9.2
に調整し、次いでアンバーライトIRA−410(商品
名)を400ml充填し、水酸化ナトリウム溶液で活
性化した樹脂塔に室温でSV5.0で通液した。通液
によりタウリンは完全に樹脂に吸着したので、脱
塩水3を注ぎ充分洗浄した後、3%塩酸溶液を
室温で、SV1.0で通液し、前記樹脂塔よりタウリ
ンを溶出した。溶出液のタウリンの含まれるフラ
クシヨン2.3を集め、アンバーライトIRA−45
(商品名)2.5を充填し、水酸化ナトリウム溶液
で活性化した樹脂塔に室温で、SV2.0で通液し脱
クロールを行ない、タウリンの溶存するフラクシ
ヨン10を集めた。このうち5をとり減圧下で
約170分の1に濃縮し、全量を約30mlとした。濃
縮液を5℃で一夜静置した結果、約1.0gのタウ
リンの針状結晶を得た。この結晶の赤外線吸収ス
ペクトルは、第1図に示す通りで標準品と同一で
あつた。またアミノ酸自動分析計による測定及び
高速液体クロマトグラフイーによる蛍光測定の結
果純度は100%であることを確認した。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例で得たタウリンの赤外線吸収ス
ペクトルである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水棲の軟体動物、節足動物又は魚類の抽出液
    を活性化した強酸性陽イオン交換樹脂で脱カチオ
    ン及び脱アミノ酸し、次いで活性化した弱塩基性
    陰イオン交換樹脂で脱アニオンし、得られた処理
    液をアルカリ条件下で活性化した強塩基性陰イオ
    ン交換樹脂に吸着せしめ、酸性溶液で溶出させる
    ことを特徴とするタウリンの製造方法。 2 強塩基性陽イオン交換樹脂より溶出した溶液
    を更に活性化した弱塩基性陰イオン交換樹脂で脱
    アニオンし、処理液を濃縮して結晶化させること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項のタウリンの
    製造方法。 3 強塩基性陰イオン交換樹脂に通薬する酸性溶
    液が塩酸、硫酸又は硝酸等の強酸等であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項のタウリンの製
    造方法。
JP4081383A 1983-03-14 1983-03-14 タウリンの製造方法 Granted JPS59167559A (ja)

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JP2535014B2 (ja) * 1987-05-20 1996-09-18 マルハ株式会社 タウリンの分離方法
CN111777675A (zh) * 2020-07-07 2020-10-16 肖启森 一种小羔羊类表皮生长因子活性肽的提取方法

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