JPH0456826B2 - - Google Patents

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JPH0456826B2
JPH0456826B2 JP59171559A JP17155984A JPH0456826B2 JP H0456826 B2 JPH0456826 B2 JP H0456826B2 JP 59171559 A JP59171559 A JP 59171559A JP 17155984 A JP17155984 A JP 17155984A JP H0456826 B2 JPH0456826 B2 JP H0456826B2
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JP
Japan
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taurine
seaweed
exchange resin
organic solvent
ethanol
Prior art date
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JP59171559A
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JPS6150957A (ja
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Naoki Takahashi
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Daiichi Seimo Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Seimo Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は海苔のタウリンを分離製造する方法に
関する。 タウリンはコレステロールを減少させ、高血
圧、動脈硬化の予防、肝臓機能の強化等の作用を
有し、健康食品の素材として重要なものであり、
最近では牛の胆汁及びイカ、タコ、貝類等の水産
動物よりタウリンが分離されている。水産動物の
タウリン含量は、イワシ0.02%、コイ0.13%、カ
ツオ0.08%、イカ0.35%、タコ0.52%、アコヤガ
イ0.80%、アワビ0.94%である。これに対し海苔
のタウリン含量は1.0〜1.5%で著しく高い。 タウリンの分離法としては、水産動物を熱水又
は温水で抽出したのち、イオン交換樹脂を用いて
分離する方法が知られている。しかし海苔の場合
は温水抽出を行うとタウリンと共に海苔特有の粘
性のある多糖類が溶出し、粘液状となつて残査と
の別が困難であり、しかも抽出率も低下する。
またこれに水を加えて希釈すると過は容易にな
るが、イオン交換樹脂により分離する際に、多糖
類が樹脂に吸着し、タウリンの分離を妨げるので
効率よくタウリンを分離することができない。 本発明は、有機溶剤で処理して色素を除去した
海苔を50〜90%有機溶剤水溶液で抽出し、有機溶
剤を除去した残留水溶液、又は海苔の酸加水分解
液を中和したものを、強酸性陽イオン交換樹脂及
び低架橋度(6%以下)の強塩基性陰イオ交換樹
脂で順次処理し、次いで低架橋度の強塩基性陰イ
オン交換樹脂に吸着したタウリンを酢酸で溶出
し、この溶出液からタウリンを採取することを特
徴とするタウリンの製造法である。 本発明によれば、海苔を原料としてタウリンを
効率よく抽出することができる。 本発明の原料物質である海苔としては、乾海
苔、生海苔等が用いられる。海苔の色素例えばク
ロロフイルは、イオン交換樹脂に吸着しやすく、
その分離能を低下させ、また樹脂を劣化させる。
これらの色素のなかには水溶性の色素蛋白として
存在するものが多く、抽出液から色素のみを抽出
することは困難である。このためあらかじめ色素
を除去した海苔を用いることが好ましい。色素の
除去方法としては、海苔を有機溶剤に浸漬して色
素を溶出する方法が用いられる。 本発明を実施するに際しては、海苔を有機溶剤
で処理して色素を除去したのち有機溶剤の50〜90
%水溶液で抽出するか、又は海苔を酸加水分解す
る。 有機溶剤としては、好ましくはエタノール、メ
タノール、アセトン等が用いられる。色素を抽出
する際の有機溶剤の使用量は、海苔に対して20倍
以上が好ましく、2回以上抽出することにより、
100%近く色素を抽出除去することができる。タ
ウリン抽出時の有機溶剤の濃度は特に好ましくは
65〜80%である。有機溶剤の濃度がこれより低い
と多糖類が大量に抽出されるため、抽出液の粘性
が著しく強くなり、タウリンの分離が困難とな
る。また濃度がこれより高いとタウリンの抽出率
が低下する。 有機溶剤水溶液の使用量は、海苔1重量部に対
し、20〜40容量部が好ましい。抽出温度は室温な
いし80℃であり抽出時間は30〜60分間である。次
いで抽出液を過し、液から減圧下に有機溶剤
を除去する。 海苔を酸加水分解する場合は、例えば海苔1重
量部に5〜20%塩酸5容量部を加え、10℃で20〜
50時間処理する。これにより海苔の蛋白質は完全
に分解される。酸加水分解後、不溶物を除去し、
アルカリで中和する。 こうして得られた抽出液又は酸加水分解液を、
まず強酸性陽イオン交換樹脂で処理する。強酸性
陽イオン交換樹脂としては、例えばアンバーライ
トIRA−120Bが用いられる。処理方法としては、
イオン交換樹脂をカラムに充填し、抽出液又は酸
加水分解液を通液することが好ましい。強酸性陽
イオン交換樹脂で処理すると、アミノ酸及び金属
イオンが樹脂に吸着し、タウリン、糖類及び非イ
オン性物質を含有する処理液が得られる。 次いでこの処理液を低架橋度(6%以下)強塩
基性陰イオン交換樹脂で処理すると、タウリンが
樹脂に吸着される。なお架橋度とは、樹脂母材と
して例えばスチレンとジビニルベンゼン(DVB)
の共重合体が用いられる場合は、それに対する
DVBの割合(DVB/全仕込単量体×100)を意
味し、通常は架橋度8%程度のものを標準架橋度
樹脂という。 酸加水分解をこの標準架橋度樹脂で処理する
と、樹脂に吸着されたタウリンを溶出させること
が困難となる。これは分解時に生じたカラム状物
質がタウリンの分離を妨げるためと考えられる。
これに対し、低架橋度の樹脂を用いると、樹脂に
吸着したタウリンをほぼ完全に溶出することがで
き、しかも不純物の混入がほとんどみられない。
また抽出液を低架橋度の樹脂で処理すると、色素
の吸着が少ないため白色で高純度なタウリンが得
られるので好ましい。 次いで強塩基性陰イオン交換樹脂に吸着された
タウリンを、2〜5%酢酸水溶液で溶出する。こ
の溶出液を濃縮したのち、冷却するか又は水溶性
有機溶剤を加え、析出物を取して乾燥するとタ
ウリンが得られる。 本発明方法によれば、高純度のタウリンを効率
よく得ることができる。またアミノ酸の吸着して
いる強酸性陽イオン交換樹脂を酸又はアルカリ溶
液で処理することによりアミノ酸を得ることもで
きる。 試験例 1 エタノール濃度とタウリン及び多糖類
の抽出率 細断した乾海苔50gに各エタノール濃度の溶液
1000mlを加え、80℃にして1時間抽出した。冷却
後、過を行い、抽出液中のタウリン含量と粘度
を測定した。その結果を第1表に示す。抽出液中
の粘度が高いものほど多糖類が多く抽出されたこ
とを示す。粘度は、東京計器社製のB型粘度計で
測定した。 エタノール濃度50%以上であれば50%のタウリ
ンを抽出することができる。またエタノール濃度
40%以下になると非常に粘性が強く、多糖類が大
量に抽出されているが、50%以上であれば多糖類
の溶出はほとんどない。
【表】
【表】 試験例 2 有機溶剤による色素の除去率 粉砕した海苔10gに有機溶剤200mlを加え、室
温で撹拌しながら1時間抽出した。過後、残査
に有機溶剤200mlを加え、同様の操作を2回繰り
返した。残査に70%エタノール200mlを加え、タ
ウリンを抽出した。この抽出液の660nmにおける
吸光度をA、前処理をせず、70%エタノールで直
接抽出したときの660nmにおける吸光度をBと
し、色素の抽出率を次式で表わした。 色素の抽出率=B−A/B×100 その結果を第2表に示す。色素除去後の70%エ
タノール抽出液は淡い黄色を呈し、肉眼的にも色
素はほとんど除去されていることが知られた。
【表】
【表】 試験例 3 強塩基性陰イオン交換樹脂の架橋度と
タウリンの純度の関係 乾海苔250g(タウリン1.0%含有)に5%塩酸
1250mlを加え、105℃で50時間酸加水分解した。
過後、液に水と加えて5000mlとした。この溶
液500mlをとり、苛性ソーダで中和し、強酸性陽
イオン交換樹脂1を充填したカラムを通した。
この流出液を3〜8%の架橋度の強塩基性陰イオ
ン交換樹脂に通したのち樹脂を水で洗浄した。次
いで4%酢酸1.5を流し、タウリンを溶出した。
この溶液を10mlになるまで濃縮し、エタノール
200mlを加え、タウリンを晶出させた。過後、
乾燥し、タウリンの純度と回収率を測定した。回
収率は乾海苔中のタウリン量を100として表わし
た。その結果を第3表に示す。
【表】 比較例 1 細断した乾海苔(タウリン1.0%を含有)2.5Kg
に70%エタノール50を加え、80℃で1時間撹拌
しながら抽出した。冷却後、抽出液を過し、さ
らに残査に70%エタノール50を加え同様の操作
を行つた。液を集め、減圧濃縮し、エタノール
を除去した。濃縮液を過し、強酸性陽イオン交
換樹脂(アンバーライトIR−120B)2.5を充填
したカラムに通液した。この流出液を強塩基性陰
イオン交換樹脂(アンバーライトIRA−410)2.5
を充填したカラムに通した。イオン交換樹脂を
十分水洗したのち、4%酢酸10を流して吸着し
たタウリンを溶出した。溶出液10を減圧下に濃
縮乾固した。次いで300mlの水を加え、溶解した
のち、エタノール1200mlを加え、タウリンを晶出
させた。晶出したタウリンを取したのち乾燥
し、タウリン22gを得た。タウリン結晶は黄色つ
ぽく純度80%であつた。 実施例 1 乾海苔2.5Kgを粉砕機で約1mmに粉砕し、エタ
ノール50を加え、室温で撹拌しながら1時間色
素の抽出をした。過後、残査に50のエタノー
ルを加え、同様の操作を2回行い色素を除去し
た。残査に70%エタノール50を加え、室温で撹
拌しながら1時間抽出した。過後、さらに70%
エタノール50を加え、同様にして抽出した。
液を集め、減圧濃縮し、エタノールを除去した。
濃縮液を過したのち、強酸性陽イオン交換樹脂
(アンバーライトIR−120B)2.5を充填したカ
ラムに通した。流出液を強塩基性陰イオン交換樹
脂(ダイアイオンPA306)2.5を充填したカラ
ムに通しタウリンを吸着させた。イオン交換樹脂
を水洗したのち、4%酢酸10を流して吸着した
タウリンを溶出し、溶出液を減圧下で100mlまで
濃縮した。濃縮液を5℃まで冷却し、晶出したタ
ウリンを取した。さらに液を10mlまで濃縮
し、3倍容のエタノールを加えてタウリンを晶出
させた。タウリン結晶を集めて乾燥すると、純度
96%の白色結晶タウリン21gが得られた。 実施例 2 細断した乾海苔10Kgに5%塩酸50を加え、
150℃で50時間酸加水分解した。冷却後、過し、
液に水を加えて200とした。この溶液50を
採り、苛性ソーダで中和し、強酸性陽イオン交換
樹脂(アンバーライトIR−120B)100を充填し
たカラムに通した。この流出液を強塩基性陰イオ
ン交換樹脂(ダイアイオンPA−306)に通した
後、樹脂を水で洗浄した。十分水洗したのち、4
%酢酸150を流し、タウリンを溶出した。溶出
液を減圧下で濃縮乾固し、水300mlに溶解したの
ちエタノール3を加えタウリンを晶出させた。
純度97%の白色結晶タウリン24gが得られた。 比較例 2 実施例5の低架橋度の強塩基性陰イオン交換樹
脂(ダイアイオンPA−306)の代わりに標準架橋
品のアンバーライトIRA−410を用いて実施例4
と同様にして純度0.5%のタウリン6.2gを得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 有機溶剤で処理して色素を除去した海苔を50
    〜90%有機溶剤水溶液で抽出し、有機溶剤を除去
    した残留水溶液、又は、海苔の酸加水分解液を中
    和したものを、強酸性陽イオン交換樹脂及び低架
    橋度(6%以下)の強塩基性陰イオン交換樹脂で
    順次処理し、次いで低架橋度の強塩基性陰イオン
    交換樹脂に吸着したタウリンを酢酸で溶出し、こ
    の溶出液からタウリンを採取することを特徴とす
    るタウリンの製造法。
JP17155984A 1984-08-20 1984-08-20 タウリンの製法 Granted JPS6150957A (ja)

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JPS6150957A JPS6150957A (ja) 1986-03-13
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58103355A (ja) * 1981-12-15 1983-06-20 Riyoushiyoku Kenkyukai タウリンの製造法

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