JPS6398388A - 除草剤耐性遺伝子の作成法 - Google Patents

除草剤耐性遺伝子の作成法

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JPS6398388A
JPS6398388A JP61246053A JP24605386A JPS6398388A JP S6398388 A JPS6398388 A JP S6398388A JP 61246053 A JP61246053 A JP 61246053A JP 24605386 A JP24605386 A JP 24605386A JP S6398388 A JPS6398388 A JP S6398388A
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JP
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herbicide
gene
resistant
sensitive
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JP61246053A
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Takeshi Otani
武 大谷
Masaaki Yoshioka
吉岡 正陽
Noboru Onishi
昇 大西
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Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/79Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
    • C12N15/82Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 産業上の利用分野 本発明は、組換えDNA技術によって、除草剤耐性植物
を育成するために必要な除草剤耐性遺伝子を効率よく取
得するための方法に関する。
除草剤の使用は、労働力の軽減、肥料・土壌養分の有効
利用、病害虫発生の抑制等の多大な効果を作物栽培、管
理面に及ぼしている。農薬の開発からみれば、人畜に無
害で、残留性が少ない、より安全な農薬が求められるこ
とは言うまでもない。
しかし、これらの要求を満たしながら、選択性を持たな
いために作物を栽培中の農地では成育期間中に利用でき
ないものもある。したがって、非選択的除草剤に耐性を
示す作物を育成することができれば、栽培管理が容易で
、利用価値が高い。
従来の知見 除草剤の作用機能については、光合成の電子伝達系を阻
害して光合成によるエネルギー生産を阻害する例、代謝
系に関与する酵素と除草剤が結合することにより代謝系
を阻害する例、などがよく知られている。後者の具体例
としては、除草剤グリホサートの植物体への効果が挙げ
られよう。すなわち、グリホサートは、植物のシキミ酸
合成経路に関与する5−エノールビルビル−3ホスホシ
キメート(以下EPSPという)シンセターゼと結合す
ることによって芳香族アミノ酸の合成を阻害することに
よって、除草効果を持つ(FEBSLETTER8、よ
ニュ、191−1.96)。
注目すべきことに、細菌でも植物と同一のシキミ酸合成
系路を保有しており、細菌のEPSPシンセターゼがグ
リホサートと結合することによって、成育が阻害される
と報告されている(Arch。
MIeroblol 、よ37,121−123 (1
984)およびEur、 J、Biochem、 、 
143.351−357(1984))。
Salmonella typhimuriumは、グ
リホサートにより成育阻害を受け、この場合もEPSP
シンセターゼがグリホサートの標的酵素であって、ar
A遺伝子にコードされている。S、typhimuri
umを突然変異源で処理して得たグリホサート耐性のS
typhimuriumからグリホサート耐性のEPS
PシンセターゼをコードするaroA遺伝子を取得した
例も報告されている(Science 、 221.3
70−371)。グリホサート感受性および耐性のEP
SPシンセターゼをコードするaroA遺伝子のDNA
塩基配列を比較した結果、これらの遺伝子の産物である
EPSPシンセターゼのアミノ酸配列のたった1か所が
変化しているにすぎなかった(J、Biol 、 Ch
em、+ 260.4724−4728 (1985)
)。このことは、除草剤と結合することによって機能阻
害を受けるタンパク質をコードする遺伝子の特定の塩基
上に突然変異を生じさせて、産物のタンパク質の機能を
残したまま除草剤と結合できなくさせることが可能であ
ることを示している。
上に述べた除草剤耐性のEPSPシンセターゼをコード
するaroA遺伝子を取得する過程では、S、typh
lmurlumに2段階の突然変異処理を行っているが
、グリホサートに耐性能を持っS、typhimu−r
ium突然変異株のうち1/100〜1/1000の株
がaroA遺伝子座に突然変異を生じたことが明らかに
されている(前出5cience )。
除草剤に感受性の細菌に突然変異源処理をして得られる
除草剤耐性細菌には、大別して次の二つのものがあろう
=  4 − (1) 除草剤化合物と結合することによって機能阻害
を受けるタンパク質をコードする遺伝子−Lに突然変異
が生じた突然変異株。
(2) 未同定の遺伝子に突然変異が生じた結果、例え
ば、細菌の細胞膜の透過能が変化して除草剤が細菌細胞
内に入れなくなった結果としての耐性変異株、あるいは
、細菌内に入った除草剤を分解または修飾などして無毒
化するような酵素が遺伝子の突然変異によって生じたこ
とによる耐性変異株。
除草剤耐性植物を組換えDNA技術を用いて育成する場
合には、何らかの方法によって変異株を(1)と(2)
に分別し、(1)の変異株のDNAが耐性遺伝子を取得
するために供給されるべきである。従って、突然変異に
よって(1)の性質を有する変異株のみが得られれば好
都合であるといえる。しかし、突然変異は染色体DNA
上にランダムに生ずるために、除草剤感受性細菌に突然
変異源処理を行なって、(1)の性質を有する変異株の
みを選択することは困難である。
〔発明の概要〕
要旨 本発明は、」1記の点に解決を与えて、除草剤化合物と
結合することによって機能阻害を受ける酵素またはタン
パク質をコードする遺伝子に高度に特異的に、高頻度で
突然変異を生じさせる方法の開発に係るものである。
すなわち、本発明による除草剤耐性遺伝子の作成法は、
下記の工程からなること、を特徴とするものである。
(イ) 除草剤化合物と結合することによって機能阻害
を受ける植物酵素またはタンパク質と同一の機能を有す
る酵素またはタンパク質をコードする原核生物由来の遺
伝子(以下、除草剤感受性遺伝子という)を、原核生物
を宿主とする遺伝的相補性を利用したクローニングに付
し、得られたクロー・ンから、該除草剤感受性遺伝子を
組込んだ組換えDNA分子を得ること。
(ロ) この除草剤感受性原核生物にこのDNA分子を
保有させ、これに突然変異源を作用させて、該除草剤感
受性原核生物を除草剤耐性原核生物に変換させること。
(ハ) 除草剤耐性原核生物を選択し、除草剤耐性原核
生物から前記(ロ)の工程で保有させたDNA分子を抽
出して、除草剤感受性から除草剤耐性に変換された遺伝
子を得ること。
効果 本発明方法は除草剤感受性遺伝子に突然変異を起こさせ
てこれを除草剤耐性にするものであるところ、この突然
変異処理を該遺伝子含有の除草剤感受性原核生物に対し
て行なうのではなくて、除草剤感受性原核生物にこの除
草剤感受性遺伝子を組込んだ組換えDNA分子を保有さ
せたものに対して行なうのであり、変異源処理生成物か
ら除草剤耐性原核生物を選択することにより得られた除
草剤耐性原核生物が保育する前述DNA分子はほぼ10
0%の確率で目的とする除草剤耐性遺伝子に変換されて
おり、容易かつ高率に除草剤耐性遺伝子を得ることがで
きる。
また、本発明で典型的な除草剤感受性遺伝子はaroA
遺伝子であるが、aroA遺伝子以外の大腸菌遺伝子に
突然変異が起きた場合にも、大腸菌はグリホサートに耐
性になることも本発明者らは別途実験で確認している。
従って、本発明は高頻度に、しかも確実に目的遺伝子に
突然変異を引き起こすことが可能となった。
本発明によって取得される除草剤耐性遺伝子プラスミド
の具体例であるpKBGR1〜pKBGRIOを保有す
る大腸菌形質転換体からは、組換えDNA技術を用いて
容易に組換えプラスミド分子か抽出され、これをもとに
除草剤耐性植物の育成か可能となる。具体的には、組換
えプラスミド分子からaroA遺伝子領域を切り出し、
制限酵素、修飾酵素あるいは化学的な方法によりaro
A遺伝子の構造遺伝子領域を含む所望のフラクションの
5′末端側に植物で発現させるための所謂プロモーター
DNAフラクションを連結し、3′末側に、aroA遺
伝子が植物細胞中で転写されてポリ(A)が付加される
ような、いわゆるポリ(A)シグナルを連結したキメラ
遺伝子が作成される。この遺伝子を適当なベクターに組
込んで植物細胞に導入し、得られるキメラ遺伝子組込み
植物あるいはカルスを選択することによって、除草剤耐
性植物が作出される。なお、原核生物から除草剤耐性遺
伝子をクローン化し、この遺伝子を植物発現用プロモー
ター下流に連結し、さらにその下流にポリ(A)シグナ
ルを連結してなる遺伝子を植物に導入して除草剤耐性植
物が得られたとの報告がある(Nature、 3二1
7−1714−744 (1985))。
〔発明の詳細な説明〕
工程 本発明方法は、前記の三段階を必須とするものである。
(1)第一段階(除草剤感受性遺伝子のクローニング) 遺伝子 原核生物由来の除草剤感受性遺伝子、すなわち除草剤化
合物と結合することによって機能阻害を受ける植物酵素
またはタンパク質と同一の機能を有する酵素またはタン
パク質をコードする原核生物由来の遺伝子、をクローニ
ングに付すことによって、この除草剤感受性遺伝子を組
込んだ組換えDNA分子を保有する除草剤感受性形質転
換体を得る。
この場合の遺伝子供給源としての原核生物としては大腸
菌、サルモネラ菌、クレブシェラ菌等があるが、大腸菌
が最も代表的であり、また好ましいものである。
除草剤化合物と結合することによって機能阻害を受ける
植物酵素またはタンパク質およびそれをコードする遺伝
子の具体例としては、除草剤化合物グリホサートに対す
る酵素EPSPシンセターゼおよび遺伝子aroA、除
草剤化合物スルホメツロンメチル(sulfometu
ron methyl )およびイミダゾリノンに対す
る酵素アセトラクテートシンセターゼ(Proc、 N
a11. Acad、 Sc1.、 USA 、 83
.4418−4422 (1986))および遺伝子i
1yQMが挙げられる。
クローニング 本発明ではこのような遺伝子を原核生物に求めてそれを
クローニングするのであるが、本発明で行なうクローニ
ングは、原核生物を宿主とする遺伝的相補性を利用した
クローニング、である。このクローニングは所謂ショッ
トガンクローニングの範躊に入るものであり、前記のよ
うな遺伝子(Xということにする)に対応するDNAが
その構成鎖員として含まれているDNA鎖を宿主原核生
物から取出して適当な制限酵素で切断し、得られるDN
AフラグメントとベクターDNAとを試験管内で連結し
、得られたキメラプラスミドによって該遺伝子欠損宿主
原核生物(X−)を形質転換させ、形質転換体混合物か
ら当該遺伝子がコードする酵素ないしタンパク質の機能
を利用して、目的形質転換体を選択する。
クローニング用宿主原核生物の具体例は大腸菌、枯草菌
等であるが、大腸菌が代表的であり、また好ましいもの
である。
ショットガン・クローニングは周知の技術であって、そ
の詳細は、たとえば、Methods In Enzy
−一  11 − mology、旦旦、396−408 (1979)に
述べられている。
目的形質転換体の選択を当該遺伝子がコードする酵素な
いしタンパク質の機能を利用して行なう一つの方法は、
形質転換体の栄養要求性の差を利用することからなるも
のである。すなわち、たとえば、目的遺伝子(X)がa
roAであるときのX−宿主としてaroA欠損株であ
るE、coliA 81321株を使用したときは、こ
の株はaroAによってコードされるEPSPシンセタ
ーゼを生産することができないので、シキミ酸合成経路
でのこの酵素の生成代謝産物以降の代謝産物ができず、
そのためこの株はトリプトファン、チロシンおよびフェ
ニルアラニンを含まない合成培地上では成育できないの
に対して、aroA遺伝子人転子入されている目的形質
転換体はこの遺伝子によって導入された形質としてEP
SPシンセターゼ産生能を獲得しているので、形質転換
体混合物をl−記三種のアミノ酸を含まない合成培地で
培養すれば、目的形質転換体のみが成育してくることに
=  12  = なる。
これらの形質転換体よりプラスミドを抽出することによ
り、目的とする除草剤感受性遺伝子を組込んだ組換えD
NA分子を得ることができる。ショットガン・クローニ
ングの際に除草剤感受性遺伝子をたとえばpBR322
との組換え体として宿主細胞に導入する場合には、この
プラスミドの属性により除草剤感受性遺伝子は細胞当り
十数コピー存在するので、突然変異源処理によりこの遺
伝子に突然変異が生じる確率がさらに増大(+数倍)す
ることになる。
(2) 第二段階(突然変異処理) 第一段階で得られた除草剤感受性遺伝子を組込んだ組換
えDNA分子を除草剤感受性原核生物に保有させたのち
に突然変異処理する。
原核生物に対する突然変異処理は周知の技術であって、
本発明でのこの工程も合目的的な任意の方法によって行
なうことができる。
突然変異源としては、たとえば、エチルメタンサルフォ
ネート(EMS)、紫外線、電離放射線、アジ化ナトリ
ウム、ニトロソグアニジン、核酸アナログおよびアクリ
ジン色素などが挙げられる。
(3) 第三段階(突然変異体および目的遺伝子の取得
) 突然変異によって除草剤耐性となった株の選択は、除草
剤添加培地での培養によって行なえばよい。
選択された除草剤耐性株は、これを再度クローン化して
耐性株の確立、純化および増殖を行なうことがふつうで
ある。すなわち、選択された除草剤耐性株から組換えD
NAプラスミドを抽出し、これを除草剤感受性宿主細胞
に導入して形質転換を行い、除草剤耐性遺伝子を組込ん
だ組換えプラスミドを保有する除草剤耐性形質転換株を
選択する。
このような除草剤耐性形質転換株からは、目的の除草剤
耐性遺伝子DNAを抽出するのがふつうである。菌体か
らのDNA分子の抽出および抽出されたDNA分子から
の目的除草剤遺伝子の切出しは、すべて遺伝子組換え技
術の分野において周知の手法によって行なうことができ
る。
実  施  例 (1) グリホサート感受性aroA遺伝子のクローニ
ング 公知の方法(J、Mo1ec、BIol、、 3.20
8(1961))により大腸菌E、coli  C60
0株(F−1thj−1、thr−1,1euB6、I
acYl、tonA21、」史−E44、λ−)より染
色体DNAを抽出精製し、これをグリホサート感受性a
roA遺伝子をクローン化するための供与DNAとして
用いた。 7mMTris−HC1(pH7,5) 、
60mMNac 1,7mMMgC12からなる溶液1
00μm中に上記DNA5μgと旧ndn[20ユニツ
トを加え、混和して16時間にわたって37°Cで加温
後、フェノール抽出により酵素を除いて反応を止め、エ
タノール沈澱により、旧ndI[分解DNA断片を回収
した。クローニングベクターとして、次のようにして調
製したpBR322の旧ndm分解物を用いた。7mM
Trjs−HC1(pH7,5)、60mMNaC1,
7IIIMMgC12からなる溶液にpBR3222,
5ugと旧ndm 10 :L−ット=  15 − を加え、37℃で16時間加汎後、エタノール沈澱によ
り旧ndII[分解pBR322を回収した。これを1
0mMTris−HCI  (pH8,0)に溶解し、
バクチリアルアルカリホスファターゼ100ユニツトを
加え、65℃で60分加温後、フェノール抽出により酵
素を除去して反応を止め、エタノール沈澱によりpBR
322の旧ndIII分解物で5′−末端のリン酸が除
去されているクローニングベクターを調製した。66+
nMTris−HC1(pH7,6) 、6.6+nM
MgC12,10mMDTT。
1、、OmMATPを含む溶液100μm中に、上記E
、coll  C600株染色体DNAのH1ndlI
I分解物2μgとp B R322Hindm分解物1
μgを溶解し、T4DNAリガーゼ0.1ユニツトを加
え、12.5℃で16時間保温して、供与DNA断片と
クローニングベクターとの連結を行なった。
グリホサートによって機能阻害を受けるEPSPシンセ
ターゼは、大腸菌のaroA遺伝子にコードされており
、大腸菌染色体DNAJ−の20分の位置に存在してい
る( F E B S  LETTER8。
1650,121−127(1984)およびMicr
oblol、Rev、、47、 1.8O−230(1
983))。そこでaroA欠損株の大腸菌ABI−ド
大学医学部大腸菌株保存センター、コード番号CGSC
#s]、321)を宿主として、遺伝的相補性を利用し
てaroA遺伝子をクローン化した。公知の方法(Pr
oc、  Natl、Aead、Sci、、IJSA1
69.2110−2114 (1972) )により、
−1−記の方法によって調製されたライゲーション溶液
を用いて、AB1321株を形質転換させた。グリホサ
ートの標的酵素であるEPSPシンセターゼをコードす
るaroA遺伝子がクローン化されている組換えプラス
ミドを保有する大腸菌形質転換体は、M9合成培地(T
、Manlatisら、1982、Mo1ecular
 Cloning、Co1d Spring l1ar
borLaboratory、 New York) 
1リットル当りプロリン100■、ヒスチジン100m
g、チアミン20mgおよび50mgのアンピシリンを
含む固体培地−にでコロニーを形成した。しかし、A3
1321株は同−培地上で成育はできなかった。
得られたAB1321株形質転換体のうち10クローン
を1.5mlのL−Broth培地で1晩培養後、公知
の方法(Nuclelc Ac1ds Res、、7.
1513−1523 (1979))により抽出した組
換えDNA分子はすべて、pBR322に旧ndnIで
切断される10.6KbpのDNA断片が挿入されてい
た。この10.6Kbpの旧ndIII断片を組込んだ
pBR322をpKBGslと名付けた。
10.6Kbpの旧ndIn断片のBam HIおよび
Bgl■による制限酵素地図を図面に示した。この10
.6KbpのDNA断片には、目的とするaroA遺伝
子以外の遺伝子がコードされている可能性がある。そこ
で、組換えDNA技術の常法によってpKBGSlから
旧ndIII分解により取り出された1、0.6Kbp
のDNA断片をBgl I[とBaIIIHIで分解し
、3. 5Kbpと1.0Kbpの断片は111ndl
llとBgl IIで分解したプラスミドpKC7と連
結し、また1、  6Kbp 、 2. 0Kbpおよ
び2、 5Kbpの断片はBgl nで分解したプラス
ミドpKC7と結合した後、C600株の形質転換を行
なった。aroA断片を組込んだ組換えプラスミドを保
有するC600株形質転換体は、M9合成培地1リット
ル当りロイシン100mg、スレオニン]、00mg、
チアミン20ppm、アンピシリン50a+gおよびグ
リホサート200 ppmを含む固体培地上でコロニー
を形成することから選択された。
その結果、当初の1.0.6KbpのDNA断片からB
gl nとBam HIによって切り出される3、5K
bpのDNA断片をpKC7に連結したフラクションを
使った時にのみ200 ppmのグリホサートを含むM
9合成培地上でコロニーを形成するC600株組換え体
が得られた。一方、0600株は40ppm以上のグリ
ホサートを含む上記培地ではコロニーを形成しなかった
。このことから3、 5KbpのDNA断片上にaro
A遺伝子がコードされていることが明らかとなった。こ
のフラクションを含む組換えプラスミドをpKBGsl
5と名付けた(図面参照)。pKBGsl5がA813
21株のaroA−を相補したということは言うまでも
ない。
なお、図面では、10.6Kbpの断片をpBR322
の旧ndI11部位に組込んだ組換えプラスミドをpK
BGSlと、10.6Kbpの断片をBanHIおよび
Bgl IIで分解して得られる断片のうち1.0Kb
pと3. 5KbpのものをpKC7の旧nd■および
Bgl m部位に組込んだプラスミドをそれぞれpKB
GSl 1およびpKBGSl5と、2、 5Kbp 
、 2. 0KI)pおよび1.6Kbpの断片をpK
C7のBgl 11部位に組込んだプラスミドをそれぞ
れpKBGsl2、p K B G S 1.3および
p K B G S 14としている。
表1は、大腸菌C600株およびC600株形質転換体
のグリホサート含有培地上での成育状況を示すものであ
る。表1に示したように、C600株は40ppm以上
のグリホサートを含むM9合成固体培地(ロイシン、ス
レオニン、チアミン、アンピシリンを含む)上でコロニ
ー形成が−20= 阻害された。一方、pKBGslあるいはpKBGSl
5を保有する0600株形質転換体は、200 ppm
のグリホサートを含むM9合成培地上でもコロニーを形
成した。グリホサート感受性aroA遺伝子を含む10
.6KbpのDNA断片をpBR322に組込んだpK
BGSl、3.5KbpのDNA断片をpKC7に組込
んだpKBGSl5はC600株形質転換体当り15コ
ピ一程度存在する。従って、表1に示した0600株と
pKBGSlおよびpKBGSl5を保有する0600
株形質転換体とのグリホサート耐性能の差は、分子生物
学でいう所謂ジーン・ドーセッジ効果(gone do
sage effect)で説明される。
(2) 突然変異源処理 大腸菌C600株とpKBGSl5を保有する0600
株形質転換体とを、それぞれ1. 5mlのL −B 
roth培地、75μgのアンピシリンを含む1、、 
5mlのL −B roth培地を含む試験管中で、3
7℃で1晩振とう培養した。その100μmを5mlの
L −B roth培地に移してさらに37℃にて3時
間振とう培養し、突然変異源であるエチルメタンサルフ
ォネー) (EMS)を3%の濃度になるよう加え、3
0分間にわたって37℃にておだやかに振とうした。こ
の培養液を501遠心チユーブに移し、3000回転で
6分間遠心後、培養液を捨てて集菌した。この菌を30
m1のL−B roth培地に懸濁後、再度同一条件で
遠心し、培地を捨てた。この工程を、もう一度くり返す
ことによって、EMSを除去した。なお、EMS処理に
よる生存率を試べるために、8MS処理工程を行なわな
い対象区も設けた。それぞれ、(イ)L−B roth
固体培地、(ロ)M9合成培地1リットル当りロイシン
100■、スレオニン100n+g。
チアミン2011gを含む固体培地、(ハ)M9合成培
地1リットル当りロイシン100mg、スレオニン10
0mg、チアミン20+ng、グリホサート2000m
gを含む固体培地上に、スプレッダ−によりブレーティ
ングした。L−B roth培地上にブレーティングし
たシャーレは、37℃で1晩培養後、形成されたコロニ
ー数を計数した。一方、合成培地にブレーティングした
シャーレは、37℃で3日間培養後、コロニー数を計数
した。結果は、突然変異源処理による生存率、生菌数に
対すグリホサート耐性菌出現頻度として表2に示した。
表2から明らかなように、本発明による方法を用いると
、グリホサート感受性C600株と比較して、pKBG
sl、5を保有するC600株形質転換体では生存率お
よび突然変異率は同レベルであるが、グリホサート耐性
菌の出現頻度は10倍以上であった。
大腸菌染色体DNAは4500 Kbp程度の巨大環状
分子であって、すでに1000個以上の遺伝子が染色体
上にマツピングされているのであるが(Mlcrobl
ol、 Rev、前出)、その大きさから3000〜5
000個の遺伝子がコードされる容量があるといえるけ
れども、その機能については不明のものか多い。pKB
GSl5を保有する0600株形質転換体にEMSを処
理して得られたグリホサート耐性株の耐性機構として大
別して三つの可能性がある。
(a)pKBGsl 5に組込まれているar。
A遺伝子に突然変異が生じたことにより、その産物であ
るEPSPシンセターゼの構造が変化してグリホサ−1
・と結合できなくなった結果として、耐性能が賦与され
た。
(b)C600株染色体DNA上のaroA遺伝子に突
然変異が生じ、(a)の機構と同様に耐性能が賦与され
た。
(c)C600株染色体DNA上のaroA以外の遺伝
子に突然変異が生じたことにより、未知の機構により耐
性能が賦与された。(C)の可能性は、より具体的には
、大腸菌の細胞膜の変化によりグリホサートを取り込め
なくなったことによる耐性、あるいはグリホサートを代
謝的に無毒化することによる耐性などが考えられる。し
かし、次の工程により(a)に由来する所望の耐性株は
(b)および(C)に由来する耐性株と容易に区別する
ことができる。
(3)  プラスミドレスキュー EMS処理によって得られて2000 ppmのグリホ
サートを含むM9培地上でコロニーを形成したpKBG
Sl、5を保有するC600株組換え体10コロニーを
、75μgのアンピシリンを含む1.51のL −B 
roth培地で37°Cにて1晩培養した。この015
n+1から公知の方法(Nucl。
Ac1ds Res、前出)によりプラスミドを抽出し
、公知の方法(Proc、 Natl、 Acad、 
Sci、、 USA s前出)により0600株に導入
して形質転換を行ない、M9合成培地1リットル当りロ
イシン100mg。
スレオニン]、00mg、チアミン20mg、およびグ
リホサート2000mgを含む固体培地上にブレーティ
ング後、37°Cで3日間培養した。その結果、10ク
ローンから得たプラスミドはすべてC600株にグリホ
サート耐性能を賦与した。この結果から、EMS処理で
得られたpKBGSl5を保有するグリホサート耐性0
600株組換え体のうち、調べた10クローンではすべ
てpKBGSl5に組込まれているaroA遺伝子上に
突然変異が生じたことか判明した。このプラスミドを、
それぞれ、pKBGRl、pKBGR2、pKBGR3
、pKBGR4、pKBGR5、pKBGR6、pKB
GR7、pKBGR8、pKBGR9、およびpKBG
Rloと名付けた。 pKBGRI〜pKBGR10を
保有する C600株形質転換体のグリホサート耐性能
を比較した結果は、表1に示した通りである。耐性能に
は差がみられ、4000 ppmのグリホサートを含む
培地上でも旺盛な生長がみられた形質転換体もあった。
1)KBGRI〜pKBGR10を形質転換によりar
oA−のA31321株に導入した結果、組換えプラス
ミド分子を保有するA B i 321株形質転換株は
すべて、M9合成培地1リットル当りプロリン100m
g、ヒスジン100+ng、チアミン20mgを含む固
体培地上にコロニーを形成した。
このことは、pKBGR1〜pKBGR10に組込まれ
ているaroA遺伝子産物は、除草剤化合物との結合に
よる機能阻害を受けなくなったにもかかわらず、EPS
Pシンセターゼ活性(機能)は無傷のまま残されていた
ということを示してい関連微生物の寄託 pKBGRlを含むE、coli C600株は、昭へ 和61年9月5日に工業技術院微生物工業技術研究所に
寄託されて微工研菌寄第8960号の受託番号を得てい
る。
なお、この株の菌学的性質は、導入されているプラスミ
ドpKBGR1に由来するものを除けば、E、coli
 C600株のそれと同じである。
【図面の簡単な説明】
図面は、aroA遺伝子を含む10.6KbpのDNA
断片の制限酵素地図である。 出願人代理人  佐  藤  −雄 口          ρKBGSI+[===コ  
             pKBGs120==コ 
          pKBGs130二コ     
   ρKBGSI40====]   ρKBGSI
5 IKbρ トーH 第1図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、下記の工程からなることを特徴とする、除草剤耐性
    遺伝子の作成法。 (イ)除草剤化合物と結合することによって機能阻害を
    受ける植物酵素またはタンパク質と同一の機能を有する
    酵素またはタンパク質をコードする原核生物由来の遺伝
    子(以下、除草剤感受性遺伝子という)を、原核生物を
    宿主とする遺伝的相補性を利用したクローニングに付し
    、得られたクローンから、該除草剤感受性遺伝子を組込
    んだ組換えDNA分子を得ること。 (ロ)この除草剤感受性原核生物にこのDNA分子を保
    有させ、これに突然変異源を作用させて、該除草剤感受
    性原核生物を除草剤耐性原核生物に変換させること。 (ハ)除草剤耐性原核生物を選択し、除草剤耐性原核生
    物から前記(ロ)の工程で保有させたDNA分子を抽出
    して、除草剤感受性から除草剤耐性に変換された遺伝子
    を得ること。 2、除草剤感受性がグリホサート感受性である、特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 3、除草剤感受性遺伝子がaroAである、特許請求の
    範囲第1〜2項のいずれかに記載の方法。 4、遺伝子供給源の原核生物およびクローニング用宿主
    の原核生物がいずれも大腸菌である、特許請求の範囲第
    1〜3項のいずれか1項記載の方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0293358A2 (en) * 1987-05-26 1988-11-30 Monsanto Company Glyphosate tolerant 5-enolpyruvyl-3-phosphoshikimate synthase

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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