JPS639687Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外壁パネル間で生じる間隙、目地をジ
ヨイナで遮蔽するとともに、さらにコーキング剤
を充填することにより、外壁パネル間を水密しか
つその耐久性を向上するとともに施工性を改善さ
せえた外壁パネル間の水密構造に関する。

建築用パネルを用いて壁、床等を形成する乾式
工法の建築物においてその外壁を形成する外壁パ
ネルは従来第４図に示すように、外装面材ａのみ
を添設してなる枠材ｂ，ｂを、スペーサｃを介し
てボルトｄ、ナツトｅを用いて接合するととも
に、枠材ｂの対向する側面ｓ間にゴム等からなる
バツクアツプ材ｆを嵌入した上、コーキング剤ｎ
を充填することによりその間隙、目地ｈを遮蔽し
てきたが、バツクアツプ材ｆの取付は困難又は不
均一となり外部にはみ出しやすく、その結果コー
キング剤ｎの充填作業にバラツキがあるときには
その内部に雨水が容易に浸入し室内側に漏水を生
じる等の問題があつた。

本考案はかかる問題点を解決しうる外壁パネル
間の水密構造の提供を目的とし、以下その一実施
例を図面により説明する。

本考案の構造１は第１図に示す例えば梁材ｊの
冠部ｋと基礎ｌとの土台ｍとの間に取付けられる
外壁パネル２，２間の間隙、目地Ｇをジヨイナ３
を用いて水密するものであつて、ジヨイナ３は外
壁パネル２の上下全長に亘り取付けられる。外壁
パネル２は溝形材からなり、その溝部を内方に向
けて縦の枠材５、横の枠材４を矩形に接合しかつ
その一面に外壁側に位置する外装面材６を添設す
るとともに、枠材５は外装面材６の端部６ａから
その側面５ａを突出させることにより外面５ｃを
露出させ配設されており、又その側面５ａにはボ
ルト孔７を適宜ピツチで上下に穿設している。

ジヨイナ３は円弧状をなす長辺１１ｂ、短辺１
１ｂの両端を斜辺１１ａで結ぶ断面略台形をなし
かつその中央に逃げ孔１０を貫設するとともに比
較的硬度の低いゴム等の弾性材からなる基部１１
にその斜辺１１ａと短辺１１ｂ側を覆う覆板１２
を取付けている。該覆板１２はステンレス鋼、ア
ルミニウム等の薄板又は合成樹脂を用いて形成さ
れるとともに、その斜辺１１ａ側には長辺１１ｃ
側に近接して外方に突出する係止片１３を形成す
るとともに、該係止片１３にかつ内方に向かうＬ
字折曲げ片１４を基部１１に埋設することにより
該基部１１に固定し、かつその短辺１１ｂ側には
基部１１に埋めこまれた螺軸１５を突出してい
る。

前記外壁パネル２は平面方形の有孔スペーサ２
０を枠材５，５の側面５ａ，５ａ間に介在させか
つ前記ボルト孔７を挿通するボルト８、ナツト９
ａおよびワツシヤ９ｂを用いて螺結することによ
り、外壁パネル２はスペーサ２０により間隙、目
地Ｇを隔てて並置、連結され、又ジヨイナ３はそ
の螺軸１５を前記連結された外壁パネル２の間
隙、目地Ｇを通り室内側Ｒに突出させ、かつ枠材
５の内面５ｂに当接する固定金具１６を外挿した
上、ナツト１７を用いて締め上げている。

その結果前記係止片１２は外装面材６の端部６
ａから突出する枠材５の外面５ｃに当接するとと
もに、その斜辺１１ａは対向する側面５ａ，５ａ
間で断面矩形となるまで狭圧されることによつて
側面５ａ，５ａ間の間隙を密閉できる。なお基部
１１の斜辺１１ａに添着される覆板１２により円
滑に側面５ａ，５ａ間に圧入されうる。

本考案の構造１はかかるジヨイナ３長辺１１
ｃ、即ち外方面３ａと枠材５の外面５ａから引込
み、載置される外装面材６の端部６ａ，６ａ間の
空所２５にコーキング剤２６を充填することによ
り完成するものである。

このように本考案の構造１はジヨイナ３をその
螺軸１５を締め上げることにより取付け外壁パネ
ル２，２間の間隙、目地Ｇをまずその斜辺１１ａ
の狭圧により強固に遮蔽するものであるためまず
該ジヨイナ３が強固かつ安定して取付けられかつ
該ジヨイナ３が間隙Ｇを遮蔽し、次の水密装置と
して機能しうるとともに、外方面３ａの高さが一
定となり、従つて前記空所２５にコーキング剤２
６を均一に充填でき、該コーキング剤２６により
水密性能をさらに向上させ第４図に示した従来構
造のようにバツクアツプ材ｆを圧入等する必要も
なくその取付を容易とする。

叙上のごとく本考案の構造は、外壁パネル間の
間隙、目地が簡易な施工により処理でき又水密性
を向上しうるとともにコーキング剤の充填不良又
は経年劣化が生じたときにもジヨイナによつて間
隙は遮蔽されており、従つて浸入する雨水はその
外方面に沿つて流下し室内への漏水を防止し水密
性を著増しうることとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の外壁パネルを例示する斜視
図、第２図は本考案の一実施例を示す分解斜視
図、第３図はその組立を示す断面図、第４図は従
来構造を示す断面図である。 ２……外壁パネル、３……ジヨイナ、３ａ……
外方面、５……枠材、５ａ……側面、５ｂ……内
面、５ｃ……外面、６……外装面材、６ａ……端
部、１１……基部、１１ａ……斜辺、１１ｂ……
短辺、ｃ……長辺、１２……覆板、１３……係止
片、１５……螺軸、２５……空所、２６……コー
キング剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 枠材に該枠材の外面を露出させて外装面材が添
   設されるとともに枠材の側面間に間隙を有して並
   置される外壁パネル間の前記間隙を、長辺、短辺
   の両端を斜辺で結ぶ断面略台形の弾性材からなる
   基部に、前記斜辺から長辺に近接して外方に突出
   する係止片と前記短辺から前記間隙を通つて室内
   側に突出する螺軸とを設けたジヨイナの、前記螺
   軸の締め上げとともに前記枠材の外面に当接する
   前記係止片、前記斜辺が前記側面間に押入される
   前記基部及び前記外装面材間とジヨイナの長辺と
   がなす空間に充填されるコーキング材によつて水
   密してなる外壁パネル間の水密構造。