JPS639016B2 - - Google Patents

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JPS639016B2
JPS639016B2 JP55021382A JP2138280A JPS639016B2 JP S639016 B2 JPS639016 B2 JP S639016B2 JP 55021382 A JP55021382 A JP 55021382A JP 2138280 A JP2138280 A JP 2138280A JP S639016 B2 JPS639016 B2 JP S639016B2
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JP
Japan
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coating
film
reaction
fatty acid
alcohol
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JP55021382A
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Inventor
Muneo Nakayama
Mitsuaki Minato
Toshihiro Nishimura
Akira Hashimoto
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Tokyo Denshi Kagaku KK
Original Assignee
Tokyo Denshi Kagaku KK
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
(発明の技術分野) 本発明は、金属酸化物被膜の形成方法に関し、
特に白濁のない平滑な被膜を得るための方法であ
る。 (技術的背景) 従来、基体上に金属酸化物被膜を形成させる方
法として、蒸着法やスパツタリング法、気相成長
法などが採用されているが、これらの方法は、高
温で被着を行う必要があり、バツチ方式をとらざ
るを得ないので生産能率が劣るという欠点があつ
た。 その点を改良するためにアルキルシリケート−
金属アルコレート混合物、テトラアルコキシシラ
ン、テトラアルキルチタネートまたはペンタアル
キルタングステート−アルキルチタネート混合物
などを用いた金属酸化物被膜形成用塗布液を常温
で基体上に塗布する方法が提案された。その数例
を示せば、次のとおりである。 (イ) 金属アルコレート(またはケイ酸エチル)と
ホウ酸メチルとの混合物を70℃で1時間撹拌
後、水蒸気で飽和した炭酸ガスを10時間吹き込
み、この混合液をシヤーレーに広げて空気中で
2日間放置した混液を浸漬法によつてスライド
ガラス上に塗布したのち、空気中で加水分解を
進行させ、SiO2−B2O3系の薄膜を形成する方
法。〔桜井、望月、名市工研研究報告No.58.9〜
12頁(1978年)〕 この方法は塗布液の製造工程が煩雑であると
いう欠点を有する。 (ロ) テトラエトキシシランを主成分として構成さ
れたシラン誘導体溶液を基板上に塗布して、シ
ラン誘導体フイルムを形成したのち、焼成する
ことによつて基板表面にSiO2の薄膜を被着形
成する方法。〔田中ほか3名、特開昭50−
118743号公報〕 (ハ) テトラアルキルチタネート〔一般式Ti
(OH)4〕にリン化合物を配合し、n−ブタノ
ールを溶媒とする溶液、またはさらにβ−ジケ
トン、アセチルアセトン、エチルセルロースな
どを混合溶解した溶液を基板表面に塗布して、
400〜600℃の温度で焼成熱処理して、厚さ約
0.1μのTiO2−P2O5系薄膜を形成する方法。〔金
子、特開昭53−129062号公報〕 (ニ) ペンタエチルタングステート(またはテトラ
−n−ブチルチタネート)とエチルセルロース
をブチルアルコールとアセチルアセトンに溶解
した溶液を基板上に塗布し、乾燥、焼成して厚
さ約0.7μのタングステン酸化物層(またはチタ
ン酸化物層)を形成する方法。〔松本、金子、
加藤、富井、特開昭53−130289号公報〕 前記の公知方法によれば、 空気中の水分や放置時間などの影響を受けて
白濁を生じやすく、 平滑な酸化物層を形成することが困難である
という欠点を生じた。 したがつて、塗布液を基体上に塗布した後に白
濁を生ずることなく、しかも平滑な金属酸化物被
膜を連続式に形成することができる技術の出現が
待望されていた。 (発明の目的) 本発明者らは、上記の従来法の欠点を克服し
て、効率的に金属酸化物被膜を基体上に形成する
技術を探究し、鋭意研究を重ねた結果、本発明を
完成するにいたつた。 (発明の構成) 発明者らは、下記の事項によつて構成される二
発明をここに提示する。 (1) 一般式 M(OR)n (ただし、式中の Mはマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アル
ミニウム、ジルコニウム、スズおよびタンタル
から成る群から選択される金属元素を示し、 Rはアルキル基またはアリール基を示し、 mはMの原子価を示す。) で表わされる金属アルコレートの1モルあた
り、2ないし10モルのアルコールと1ないし5
モルの脂肪酸または脂肪酸無水物とを反応促進
剤の存在下で金属アルコレートを加水分解させ
て得られる反応生成物を溶解して成る塗布液を
基体上に塗布したのち、熱処理することを特徴
とする金属酸化物被膜の形成方法。 (2) 一般式 M(OR)n (ただし、式中の Mはマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アル
ミニウム、ジルコニウム、スズおよびタンタル
から成る群から選択される金属元素を示し、 Rはアルキル基またはアリール基を示し、 mはMの原子価を示す。) で表わされる金属アルコレートの1モルあた
り、2ないし10モルのアルコールと1ないし5
モルの脂肪酸または脂肪酸無水物とを反応促進
剤の存在下で金属アルコレートを加水分解させ
て得られる反応生成物とガラス質形成剤または
有機高分子膜形成剤を添加溶解して成る塗布液
を基体上に塗布したのち、熱処理することを特
徴とする金属酸化物被膜の形成方法。 本発明の構成要素について、以下に個別的に詳
説する。 (金属アルコレート) 本発明において使用される金属アルコレート
は、一般式Mg(OR)2、Ca(OR)2、Zn(OR)2、Al
(OR)3、Zr(OR)4、Sn(OR)4、またはTa(OR)5
(ただし式中のRはアルキル基またはアリール
(Aryl)基を意味する。)で表わされるものであ
つて、これらの金属アルコレートは単独に使用す
ることもできるが、数種類を混合して使用しても
良い。上記の式におけるアルキル基の例は、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基およびtert−
ブチル基などであり、アリール基の例はフエニル
基、o−トリル基
【式】m−トリル基
【式】p−トリル基
【式】などである。 (脂肪酸と脂肪酸無水物) 本発明において使用される脂肪酸を例示すれ
ば、酢酸、プロピオン酸、酪酸など2〜7個の炭
素原子を有する脂肪酸があり、これらの脂肪酸は
なるべく水を含有しない状態のものを使用する方
が好適である。 また本発明において使用される脂肪酸無水物
は、無水酢酸〔(CH3CO)2O〕、無水プロピオン
酸〔(C2H5CO)2O〕など2〜7個の炭素原子を有
する脂肪酸の酸無水物が適当である。 脂肪酸または脂肪酸無水物は、金属アルコレー
トの1モル当り1〜5モル程度の割合に混合する
ことが適当であるが、金属アルコレートの1モル
について脂肪酸または脂肪酸無水物を2モル程度
の割合に混合することが特に好適である。 (アルコール) 本発明においては、原料として使用されるアル
コールを限定する必要はない。適当なアルコール
を例示すれば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、i−プロピルア
ルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−ブチルアルコール、エチレン
グリコールおよびエチレングリコールモノメチル
エーテルなどがある。 アルコールと金属アルコレートとの混合割合
は、金属アルコレートの1モルについてアルコー
ルを2〜10モル程度にすることが適当であつて、
その範囲内でもアルコールを4〜8モル程度にす
ることが特に良好である。 (反応促進剤) 本発明において反応促進剤という語は、無機酸
たとえば硫酸、硝酸、塩酸、リン酸およびホウ酸
など、ならびに有機酸たとえばモノクロル酢酸、
モノフルオル酢酸あるいは種々の有機スルホン酸
を包含する。したがつて本発明における反応促進
剤として、無機酸と有機酸とを混合して使用する
ことができるだけでなく、数種の無機酸の混合物
あるいは数種の有機酸の混合物を使用することも
できる。 反応促進剤の混合割合は、金属アルコレートの
重量に基づいて約0.001〜30重量%程度が適当で
ある。 (塗布液の製造方法) 本発明の塗布液を製造するには、次のようにす
る。 (1) 金属アルコレートが固体の場合 アルコールと反応促進剤との混合液に金属ア
ルコレートを溶解し、ついでこの混合液に脂肪
酸または脂肪酸無水物を添加する。 (2) 金属アルコレートが液体の場合 金属アルコレートとアルコールと脂肪酸また
は脂肪酸無水物を混合し、この混合液に反応促
進剤を添加する。 上記(1)または(2)のようにすれば、発熱反応が生
起して脂肪酸エステルと金属水酸化物が生成す
る。反応開始の時点から5時間ほど経過すると、
アルコールおよび脂肪酸(または脂肪酸無水物)
の量は、いちじるしく減少する。この反応は、反
応温度を50〜70℃程度に保持すれば、かなり短時
間内に終了する。 上記のようにして得られた塗布液の濃度が高い
場合には、有機溶剤を添加することによつて濃度
を調整することができる。 前記のようにして得られた反応混合物は、次に
0.2〜1.0μmのふるい目のフイルターを通してろ
過して、本発明の塗布液とする。 上記の濃度調整に用いる有機溶剤の例として
は、メチルアルコール、エチルアルコールのよう
なアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチルのようなエステル類、アセトン、メチルエ
チルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エチ
ル、アセチルメチルエチルケトン、トリフルオル
アセチルアセトン、フロイルアセトンなどのよう
なケトン類、多価アルコール類、そのエーテル類
及びこれらの混合物などをあげることができる。
なかでもアルコール類又はアルコール類を主体と
した混合溶剤が好ましい。 また、本発明の塗布液中の固形分濃度を高くし
たい場合には、β−ジケトンを添加すれば結晶物
の析出を防止することができるから、好適であ
る。 (ガラス質形成剤と有機高分子膜形成剤) 本発明の塗布液には、所望に応じてガラス質形
成剤または有機高分子膜形成剤を添加することが
できる。 ガラス質形成剤としては、アルコールとエステ
ルを主成分とする有機溶剤に可溶性の化合物であ
つて、熱処理によつてガラス化されるもの、たと
えばP2O5、H3PO3、H3PO4、H4P2O7、(RO)3P、
(RO)2POH、(RO)3PO、RP(OR′)2、R2P
(OH)、R2PO(OH)、RPO(OH)2のようなリン
化合物、B2O3、H3BO3、(RO)3B、RB(OR′)2
R2BOR′、RB(OH)2、R2BOH、R3B、(RBO)o
(R2B)2Oのようなホウ素化合物、H3AsO3
H3AsO4、(RO)3As、(RO)2AsOH、RAs
(OR′)2、RAsH2、R2AsH、R3As、RAsO、
(R2As)2O、R3AsO、RAs(OH)2、RAsO
(OH)2、R2As(OH)のようなヒ素化合物、
H3SbO4、H3SbO3、H3Sb2O7、H5Sb3O10
(RO)3Sb、(RO)2Sb(OH)、RSb(OR′)2、R5Sb、
RSbO、(R2Sb)2O、R3SbO、R2SbO(OH)、
RSbO(OH)2のようなアンチモン化合物、および
これらの混合物を使用することができる。上記の
各種の一般式において、RおよびR′はアルキル
基またはアリール(aryl)基をあらわし、Rと
R′は同一でないものとする。 また、有機高分子膜形成剤としては、アルコー
ルとエステルを主成分とする有機溶剤に可溶性で
あつて、ヒドロキシ化合物と相溶性を有する高分
子化合物、たとえばポリ酢酸ビニル、ポリビニル
ホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピ
ロリドン、エチルセルロース、セラツク、フエノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメタクリ
ル樹脂およびこれらの混合物を使用することがで
きる。 (使用方法) 本発明の塗布液は、通常は金属酸化物に換算し
た金属化合物の濃度が約1〜15重量%になるよう
に濃度を調整して使用される。また、ガラス質形
成剤を加える場合は、金属酸化物に対して10〜
500重量%の濃度で、有機高分子膜形成剤を加え
る場合は、塗布液の粘度と形成される被膜の厚さ
の関係を考慮し、金属酸化物に対して10〜500重
量%の濃度で用いるのがよい。 本発明の塗布液を使用して金属酸化物被膜を形
成するためには、本発明の液状組成物を基体の表
面に塗布し、ついで熱処理をすればよい。 本発明の塗布液を施すのに適した基体として
は、アルコールとエステルを主成分とする有機溶
剤に侵されない材料、例えばガラス、セラミツク
ス、マイカ、シリコン、ゲルマニウム、ガリウ
ム、アルミニウム、銅、鉄、銀、金、ステンレス
鋼、黄銅、ゼラチン、ポリエステル、ポリイミド
などがあげられる。 本発明の塗布液をこれらの基体に塗布するに
は、スピンナー法、浸せき引上げ法、スプレー
法、スクリーン印刷法、ロールコーター法、刷毛
塗り法など慣用の方法を用いて行うことができ
る。このようにして、塗布したのち、通常は空気
中、150℃以上の温度で熱処理すれば、金属酸化
物被覆、金属酸化物系ガラス被膜あるいは金属酸
化物系高分子被膜が形成される。 (発明の効果) 本発明の塗布液は、反応促進剤の添加量に応じ
て反応進行状態を制御することができるから、ロ
ツトが相違しても一定品質のものが得られる。 本発明の塗布液中においては、少なくとも一個
の水酸基と、0〜数個のアルコキシ基および/ま
たはカルボル基を有する化合物が存在し、この化
合物は塗布時に分解しやすい。 本発明の塗布液を使用すれば、下記の利益が得
られる。 (1) 塗布後ただちに分解するから、空気中の水分
の影響を受けることがない。したがつて白濁を
生じない。 (2) 得られる金属酸化物被膜中に妨害不純物が混
入することがない。 (3) 厚さ0.05〜10ミクロンの範囲内で均一かつ平
滑な、しかもピンホールのない連続被膜を簡単
に形成させることができる。したがつて、表面
に段差(凹凸)を有する基体に塗布した場合で
も、表面を平滑化することができ、配線交さ部
で断線を起したり、またそれが原因で歩留低
下、信頼性低下をもたらすことがないので、電
子部品用の多層配線の絶縁膜として好適であ
る。 (4) 形成された被膜は耐摩耗性および耐薬品性が
すぐれているから、アルミニウム、鉄、銅、
銀、金、ステンレス鋼、黄銅などの金属類、そ
れらのめつき面、あるいはゼラチン、ポリエス
テルなどの高分子被膜の表面に塗布し、保護す
るものとしても好適である。さらに、半導体や
ガラス板に塗布すると、ナトリウムイオンなど
の妨害不純物を捕捉するという作用を示すこと
から、表面安定化膜(パシベーシヨン膜)とし
て用いることもできる。そのほか、液晶セル用
の配向膜、静電防止膜、半導体用ドープドオキ
シド膜、ガスセンサー用薄膜、透明導電膜など
としても好適である。 (発明実施の態様) 次に実施例を示して本発明の実施態様を説明す
るが、本発明は下記の実施例によつて制限を受け
るものではない。 実施例 1 マグネシウムエチレート114gをエチルアルコ
ール322gと、12N塩酸20gとの混合液に溶解し、
室温で撹拌しながら氷酢酸120gを加える。これ
により発熱反応が起り液温は45℃まで上昇し反応
は進行する。その後そのまま3時間撹拌したのち
室温で3日間放置する。 この溶液にエチルアルコール46gを加え、酸化
マグネシウム被膜用塗布液を製造した。この塗布
液2gをルツボに入れ150℃で10分間乾燥した後
に、500℃の温度で1時間焼成し、形成した固形
物の重量を測定して塗布液中の固形分濃度を計算
したら7.2重量%であつた。使用した溶剤の組成
は、次のとおりであつた。 水 1.7重量% エチルアルコール 75.8重量% 酢酸エチル 21.2重量% 酢 酸 1.3重量% この塗布液をシリコンウエハー上にスピンナー
で3000rpmで塗布し600℃で30分間焼成すると、
厚さ500Åの酸化マグネシウム被膜が得られた。
また上記の塗布液100c.c.に無水ほう酸1.5gを溶解
した塗布液を製造し、同様にシリコンウエハーに
塗布し焼成するとマグネシウム−ホウ素系ガラス
被膜が得られた。 実施例 2 カルシウムエチレート130gをエチルアルコー
ル400gと12N塩酸50gとの混合液に溶解し、室
温で撹拌しながら氷酢酸120gを加える。これに
より発熱反応が起り液温は40℃まで上昇し反応は
進行する。その後、そのまま3時間撹拌したのち
室温で2日間放置する。この溶液にアセチルアセ
トン200gを加え、酸化カルシウム被膜用塗布液
を製造した。この塗布液の固形分濃度(500℃、
1時間焼成)は5.2重量%であり、溶剤組成は次
に示すとおりであつた。 水 6.6重量% エチルアルコール 64.2重量% 酢酸エチル 25.5重量% 酢 酸 3.7重量% この塗布液をガラス基板にデイツピング法(引
き上げ速度20cm/分)で塗布し、500℃で30分間
焼成すると厚さ450Åの酸化カルシウム被膜が得
られた。また上記の塗布液100c.c.に五酸化リン1.5
gを溶解したカルシウム−リン被膜用塗布液を同
様にガラス基板に塗布し焼成するとカルシウム−
リン系ガラス被膜が得られた。さらに酸化カルシ
ウム被膜用塗布液100c.c.に、ブチラール樹脂4g
を溶解し、同様にガラス基板に塗布し200℃で30
分熱処理すると、厚さ500Åの酸化カルシウム−
ブチラール樹脂被膜が得られた。さらに500℃で
30分焼成し、ブチラール樹脂を分解すると、厚さ
2000Åの酸化カルシウム被膜が得られた。 実施例 3 ジンクエチレート155.4gをエチルアルコール
430gと塩酸(12N)70gとの混合液に溶解し、
室温で撹拌しながら氷酢酸120gを加える。これ
により発熱反応が起り、液温は40℃まで上昇し、
反応が進行する。その後、そのまま3時間撹拌し
たのち室温で2日間放置する。反応開始から5時
間でジンクエチレートは消失し、酢酸も減少して
いた。この反応液にアセト酢酸エチル260gを添
加したものの固形分濃度(500℃、1時間焼成)
は7.5重量%であり、その溶剤組成は次に示示す
とおりであつた。
【表】 この塗布液をシリコンウエハー上にスピンナー
3000rpmで塗布し、500℃で30分間焼成すると、
厚さ820Åの酸化亜鉛の被膜が得られた。また、
上記の塗布液をエタノールにて固形分濃度5.0%
に希釈した液100c.c.にSbCl32.0gを溶解した亜鉛
−アンチモン被膜用塗布液を同様にシリコンウエ
ハー上に塗布すると、亜鉛−アンチモン系ガラス
質被膜を形成することができた。 実施例 4 アルミニウムイソプロピレート204gをエチル
アルコール368gと塩酸(12N)80gとの混合液
に溶解し、室温で撹拌しながら氷酢酸120gを加
える。これにより発熱反応が起り、液温は40℃ま
で上昇し反応は進行する。その後、そのまま3時
間撹拌したのち室温で2日間放置する。反応開始
から5時間後にはアルミニウムイソ−プロピレー
トは消失し、酢酸も減少していた。この反応液に
アセチルアセトン200gを添加したものの固形分
濃度(500℃、1時間焼成)は3.9重量%であり、
その溶剤組成は次に示すとおりであつた。
【表】 この塗布液をシリコンウエハー上にスピンナー
3000rpmで塗布し、500℃で30分間焼成すると厚
さ890Åの酸化アルミニウムの被膜が得られた。
また上記の塗布液100c.c.に五酸化リン1.0g溶解し
たアルミニウム−リン被膜用塗布液を同様にシリ
コンウエハー上に塗布すると、アルミニウム−リ
ン系ガラス質被膜を形成することができた。 実施例 5 ジルコニウムエチレート271.3gをエチルアル
コール450gと硝酸(14N)100gとの混合液に溶
解し、室温で撹拌しながら氷酢酸120gを加える。
これにより発熱反応が起り、液温は40℃まで上昇
し反応は進行する。その後、そのまま3時間撹拌
したのち室温で2日間放置する。反応開始から5
時間後にはジルコニウムエチレートは消失し、酢
酸も減少していた。この反応液にアセチルアセト
ン200gを添加したものの固形分濃度(500℃、1
時間焼成)は11.8%であり、その溶剤組成は次に
示すとおりであつた。
【表】 この塗布液をシリコンウエハー上にスピンナー
3000rpmで塗布し、500℃で30分間焼成すると厚
さ1600Åの酸化ジルコニウムの被膜が得られた。
また上記の塗布液をエタノール:アセチルアセト
ン1:8(重量比)にて固形分濃度5.0%に希釈し
た液100c.c.にH3AsO42.0g溶解したジルコニウム
−砒素被膜用塗布液を同様にシリコンウエハー上
に塗布すると、ジルコニウム−砒素系ガラス被膜
を形成することができた。 実施例 6 スズエチレート298.7gをエチルアルコール450
gと塩酸(12N)100gとの混合液に溶解し、室
温で撹拌しながらプロピオン酸148gを加える。
これにより発熱反応が起り液温は40℃まで上昇し
反応は進行する。その後、そのまま3時間撹拌し
たのち室温で2日間放置する。反応開始から5時
間でスズエチレートは消失し、プロピオン酸も減
少していた。 この反応液にアセチルアセトン200gを添加し
たものの固形分濃度(500℃、1時間焼成)は5.2
%であり、その溶剤組成は次のとおりであつた。
【表】 この塗布液をデイツピング法にてシリコンウエ
ハー上に10cm/分のスピードで塗布し、500℃で
30分間焼成すると厚さ500Åの酸化スズ()の
被膜が得られた。また上記の塗布液100c.c.に
B2O31.0gを溶解したスズ−ホウ素被膜用塗布液
を同様にシリコンウエハー上に塗布すると、スズ
−ホウ素系ガラス質被膜を形成することができ
た。 実施例 7 タンタルエトキシド406gにエチルアルコール
368gと氷酢酸120gを混合し、室温で撹拌しなが
ら五酸化リン1.4g添加する。これにより発熱反
応が起り、反応は進行する。その後、そのまま3
時間撹拌したのち、室温で2日間放置する。反応
開始から5時間後にはタンタルエトキシドは消失
し、酢酸も徐々に減少していた。この反応液の固
形分濃度(500℃、1時間焼成)は20.4重量%で
あり、その溶剤組成は次に示すとおりであつた。
【表】 この塗布液をシリコンウエハー上にスピンナー
4000r.p.m.で塗布し、500℃で30分間焼成すると
厚さ1020Åの酸化タンタルの被膜が得られた。ま
た、上記の塗布液をエタノール:酢酸エチル1:
1(重量比)の希釈液にて固形分濃度5.0%に調整
した液100c.c.に五酸化リン3.0gを溶解したタンタ
ル−リン被膜用塗布液を同様にシリコンウエハー
上に塗布すると、タンタル−リン系ガラス被膜を
形成することができた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 M(OR)n (ただし上式中の Mはマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミ
    ニウム、ジルコニウム、スズおよびタンタルから
    成る群から選択される金属元素を示し、 Rはアルキル基またはアリール(aryl)基を意
    味し、 mはMの原子価を意味する。) で表わされる金属アルコレートの1モルあたり、
    1ないし5モルの脂肪酸または脂肪酸無水物と、
    2ないし10モルのアルコールとを反応促進剤の存
    在下に金属アルコレートを加水分解させて得られ
    る反応生成物を溶解して成る塗布液を基体上に塗
    布したのち、熱処理することを特徴とする金属酸
    化物被膜の形成方法。 2 一般式 M(OR)n (ただし上式中の Mはマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミ
    ニウム、ジルコニウム、スズおよびタンタルから
    成る群から選択される金属元素を意味し、 Rはアルキル基またはアリール(aryl)基を意
    味し、 mはMの原子価を意味する。) で表わされる金属アルコレートの1モルあたり、
    1ないし5モルの脂肪酸または脂肪酸無水物と、
    2ないし10モルのアルコールとを反応促進剤の存
    在下に金属アルコレートを加水分解させて得られ
    る反応生成物とガラス質形成剤または有機高分子
    膜形成剤を添加溶解して成る塗布液を基体上に塗
    布したのち、熱処理することを特徴とする金属酸
    化物被膜の形成方法。
JP2138280A 1980-02-22 1980-02-22 Liquid composition for forming metal oxide coat Granted JPS56119774A (en)

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