JPS6389700A - めつき液噴射式めつき処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は複数のブロック状ワーク（概ね塊状の非処理物
）を１個のワーク群として処理するためのめっき処理装
置に関し、特に複数のめっき液噴射ノズルからめっき岐
をワークに吹き付けながら電気めっき処理を行うように
しためっき液噴射式めっき処理装置に関する。

（従来の技術） この種の処理装置の一例は、本件出願人による特願昭５
８−３１４７８　（特開昭５９−１５７３００号）に記
載されている。その装置ではめつき処理槽内に吊り下げ
た１枚の板状ワークの両側に複数のめっき液噴射ノズル
を配置し、それらの噴射ノズルからめっき液をワークに
向けて噴射しながらめっきを行うようになっている。

そして本件出願人は、従来、板状ワークのめつき処理だ
けに使用されていためっき液噴射式処理装置をブロック
状ワーク（例えば車両用ディスクブレーキのキャリパ等
の部品）のめっき処理に利用しようとした。

（発明が解決しようとする問題点） ところが従来の装置を複数のブロック状ワークの処理に
そのままで流用すると、次のような問題が生じることが
判明した。

すなわち従来構造では、めっき液噴射ノズルからの噴流
が、いずれも、ワークの表面に衝突するように構成され
ているので、ワーク表面から離れた位置にあるアノード
の表面近傍ではめつき液の攪拌効果が低い。そのために
アノード近傍のめっき液（めっき金属濃度の高いめっき
液）をワークの表面まで速やかに移動させることが困難
であり、その結果、所望の値までめっき処理速度を高め
ることが不可能である。

（問題点を解決するための手段） 上記問題を解決するために、本発明は、めっき液を溜め
ためっき処理槽の内部に、ある上下高さと左右幅と前後
長さを有するワーク設置領域を形成し、上記ワーク設置
領域の左右両側にめっき液噴射機構を設け、各めっき液
噴射機構に対してワーク設置領域と反対側の位置にアノ
ードを設置し、上記ワーク設置領域に複数のブロック状
ワークを左右方向と交差する方向に隙間を隔てて配置し
、各めっき液噴射機構に、噴射方向をワークに向けて設
定した複数のめっき液噴射ノズルと、噴射方向をワーク
の間の上記隙間に向けて設定した複数のめっき液噴射ノ
ズルとを分散させた状態で配置し、各めっき液噴射機構
に、他方のめっき液噴射機構からのめっき液噴流が通過
する隙間を設けたことを特徴としている。

（作用） 上記構造によると、一部のめっき液噴射ノズルから噴射
されためっき液はワークの表面に衝突し、ワーク近傍の
めっき液を攪拌する。又別の一部のめっき液ノズルから
噴射されためつき液はワークの間の隙間を通過してアノ
ードの表面やその近傍に達し、それによりアノードの近
傍のめつき液も攪拌される。従って、処理槽内のめっき
液全体が充分に攪拌されて金属濃度の高いめっき液がワ
ークの表面に効果的に供給され、それにより短時間で所
定品質のめっき処理が完了する。

（実施例） 第１図は実施例の装置の垂直断面略図、第２図は第１図
の■−■断面略図である。これらの図において、めっき
処理槽１は底壁２と周壁３とを有しており、基礎４上に
設置されている。周壁３の上部の外側にはめっき液回収
用の容器又は回収溝５（オーバーフロー槽）が形成され
ている。回収溝５の底部には戻し配管６の入口が接続し
ている。

配管６は途中にポンプ７を備え、出口がめつき処理Ｉｌ
！ｉｌ内部の１対のバイブ８に接続している。

バイブ８はめっき処理槽１の底部を左右方向（第１図で
左右方向）に間隔を隔てて水平に延びている。第２図の
如く、各バイブ８の前後方向（第２図で左右方向）に間
隔を隔てた複数箇所からは、ライザーバイブ１０が上方
へ延びている。

第１図の如く、各バイブ１０の上下に間隔を隔てた段数
箇所には、めっき液噴射ノズル１１が後述するワーク設
置領域１２に向けて設けである。個々のノズル１１はそ
の噴射角度を前後左右いずれの方向にも調整できるよう
に構成されており、具体的には、例えば第３図のように
構成されている。

第２図の■−■断面拡大部分図である第３図において、
ノズル１１は筒状のボルト状部材１５と、ナツト状部材
１６、ノズル部材１７とを備えている。ボルト状部材１
５は基端の雄ねじ部がバイブ１０の管壁のねじ孔に固定
されている。ナツト状部材１６はボルト状部材１５の先
端のねじ部に固定されている。ノズル部材１７は基端部
外周に形成した球面がボルト状部材１５の先端部とナツ
ト状部材１６の内周に形成した球面座に回動自在の状態
で固定されている。

第１図において、上記ワーク設置領域１２は上下方向の
高さＨと左右方向の幅Ｗと前後方向の長さしく第２図）
とを存しており、左右のバイブ１０群の間に形成されて
いる。このワーク設置領域１２には複数のワークＱ（実
施例では車両用ディスクブレーク部品）が上下方向（又
は左右方向あるいは上下左右両方向）に隙間２０を隔て
て配置される。ワークＱは例えば枠状の治具２１に保持
されており、負電極に接続している。

前述の多数のノズル１１の内、一部（複数）のノズル１
１は、その噴射方向が、第１図に破線Ｍで示す如く、ワ
ーク間の隙間２０に向けて設定されている。又その他の
複数のノズル１１は、その噴射方向が、実線Ｎで示す如
く、ワークＱに向けて設定されている。更に隙間２０に
向けられた左右のノズル１１は、その方向が互いにずら
されており、両側からのめつぎ液流が互いに衝突しない
ようになっている。

左右のパイプ１０群に対してワーク設置領域１２と反対
側の位置にはアノード２２が配置されている。アノード
２２はワーク設置領域１２の真正面に配置されており、
より具体的は、アノード２２の中央部がワーク設置領域
１２の中央部に対して概ね左右方向に並ぶように配置さ
れている。左右両側のアノード２２は、それぞれ、上下
高さ及び前後長さがワーク設置領域１２の前記高さＨ及
び長さＬよりも小さく、各アノード２２の有効表面積は
ワークＱの表面積よりもかなり小さく　（例えば約半分
に）設定されている。

次に実施例の装置の作用を説明する。

めっき処理作業中はポンプ７が作動し、ポンプ７から吐
出されためっき液がバイブ８．１０を通ってノズル１１
から噴出する。この噴出しためつき液は、一部が矢印Ｎ
方向に流れてワークＱに衝突し、ワークＱの周囲のめつ
き液を攪拌する。その他のめっき液はワーク間の隙間２
０やワークＱの周囲を通過し、パイプ１０．１０間の隙
間を通ってアノード２２まで流れ、アノード２２の周囲
のめっき液を攪拌する。このようにしてめっき処理槽１
内全体のめっき液が充分に攪拌されるので、金属濃度の
高いめっき液が常にワークＱの表面へ供給される。従っ
て高精度のめつき層が短時間で形成される。

ワークＱの仕様が変更され、ワークＱの寸法形状や治具
２１に装着されるワークＱの数等が変わった場合、第３
図のノズル部材１７の方向を変え、上記噴射状態を維持
する。又、ナツト状部材１６を一時的に外すことにより
、ノズル部材１７をノズル形状（孔形状）の異なる別の
ノズル部材に付は換えることもできる。

上記処理作業において、仮にワーク設置領域１２よりも
広い範囲にアノードを設置すると、ワークＱの縁部（例
えば第１図の縁部２３）の電流密度が他の部分よりも高
くなり、そのために縁部のめっき厚さが大きくなる。こ
れに対し、図示の構造では、前述の如く、小形のアノー
ド２２を使用しているので、縁部に？′Ｉ！流が集中す
ることを防止し、ワークＱ全体のめっき厚さを均一化で
きる。

上述の如くノズル１１からめっき液が噴射されるのにと
もなって、めっき処理槽１の上端からはめっき液が溢れ
、回収溝５に流入する。このめっき液は回収溝５から配
管６へ流入し、ポンプ７により再びめっき処理槽１内へ
噴射される。

上記動作において、回収溝５へ流入するめつき液は、前
述の如く、矢印Ｍ方向の噴流により攪拌された金属濃度
の高いめっき液であり、そのめっき液が、大形の貯槽に
戻されることなく、配管６等の短い通路だけを介してノ
ズル１１から噴出する。従ってノズル１１から噴出する
めつき液の金属濃度も高く、この点においても、高精度
のめっき層が短時間で形成される。

作業が終了してポンプ７を停止させると、ノズル１１か
らの噴射は停止するが、めっき処理）６１からめっき液
が流出することはなく、めっき液はめっき処理槽１内に
溜ったままの状態となる。そのために次の作業開始時に
ポンプ７を始動した場合、空気中にめっき液が噴射され
ることはなく、めっき液はノズル１１からめっき液内へ
噴射される。従って、めっき液は発泡性が高いにもかか
わらず、噴射開始時にめっき処理槽１内が泡立つことは
ない。

なお、図示されていないが、めっき処理システムでは、
めっき処理槽１やその他の処理槽が前後あるいは左右方
向に多数曲べてあり、ワークＱは治具２１に装管された
状態で、搬送ロボットによりそれらの処理槽に順々に漬
けられるようになっている。

（発明の効果） 以上説明したように本発明では、ノズル１１からのめっ
き液噴流により、ワークＱの周囲のめっき液だけではな
く、アノード２２の周囲のめっき液をも効果的に攪拌で
きるので、めっき処理速度を高めると共に、めっき品質
を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. めっき液を溜めためっき処理槽の内部に、ある上下高さ
   と左右幅と前後長さを有するワーク設置領域を形成し、
   上記ワーク設置領域の左右両側にめっき液噴射機構を設
   け、各めっき液噴射機構に対してワーク設置領域と反対
   側の位置にアノードを設置し、上記ワーク設置領域に複
   数のブロック状ワークを左右方向と交差する方向に隙間
   を隔てて配置し、各めっき液噴射機構に、噴射方向をワ
   ークに向けて設定した複数のめっき液噴射ノズルと、噴
   射方向をワークの間の上記隙間に向けて設定した複数の
   めっき液噴射ノズルとを分散させた状態で配置し、各め
   っき液噴射機構に、他方のめっき液噴射機構からのめっ
   き液噴流が通過する隙間を設けたことを特徴とするめっ
   き液噴射式めっき処理装置。