JPH04371591A - 金属ストリップ等の洗浄設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、金属ストリップ等の物
品を洗浄する洗浄設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば冷延鋼板製造工程において、アル
カリ洗剤を用いて冷延鋼板を洗浄する設備は、専用クリ
ーニング設備、連続焼成設備、めっき前処理設備等多数
のライン及び設備で採用されている。アルカリ洗浄液は
攪拌すれば発泡するが、発泡の程度は攪拌を強く行えば
行う程大きくなる。また、攪拌は洗浄タンク内を通過す
るストリップの動きによる影響が最も大きい。

【０００３】この事情を詳しく説明すると、洗浄タンク
内の洗浄液は、ストリップの進行方向に、ある厚さをも
って層状に運ばれる。ストリップの速度が速い場合は、
洗浄タンクの液レベルは入側と出側では差が生じ、重力
の作用により所定のレベル差で安定する。この際、スト
リップの進行方向に運ばれた層状の洗浄液は、タンク出
側に衝突し入側に戻され、この攪拌により泡が発生する
。

【０００４】洗浄設備には、洗浄タンクの液面を一定に
保つためオーバーフロー口と称する戻り口が設けられて
おり、オーバーフローした洗浄液はオーバーフロー口、
戻り配管を通って下方の循環タンクに戻される。循環タ
ンクに戻された液は再びポンプで洗浄タンクに戻される
。オーバーフローして循環タンクに戻る液は泡混じりの
洗浄液であり、この泡混じりの洗浄液がそのまま循環タ
ンクに混入するため、循環タンクは泡で溢れタンク外に
溢れ出る。

【０００５】しかし、これを防止する有効な手段が全く
ないのが現状である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】泡が循環タンクから溢
れ出ると、アルカリ洗浄液がそのまま捨てられることに
なるので不経済であり、また泡がタンク周辺に溢れ環境
上も好ましくない。そのため、ライン速度（ストリップ
の通板速度）を落として洗浄タンクの攪拌を抑える方法
が通常採用されていた。勿論速度を落とせば生産性は下
がるので好ましくなく、洗浄設備における循環タンクの
泡発生防止は長年の課題となっている。

【０００７】本発明は、このような問題を解決した金属
ストリップ等の洗浄設備を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、発泡性洗浄液
で金属ストリップ等の物品を洗浄する洗浄タンクの下方
に、洗浄液を循環する循環タンクを配置した洗浄設備に
おいて、前記洗浄タンクから前記循環タンクに洗浄液を
戻す配管の途中に上下方向に湾曲したＵ字管を１個又は
複数個設け、前記循環タンク内における泡の発生を防止
することを特徴とする金属ストリップ等の洗浄設備であ
る。

【０００９】

【作　　用】前記のように、洗浄タンクにおけるアルカ
リ洗浄液の攪拌により発生した泡は、オーバーフロー口
、戻り管を経由して循環タンクに全量流れ込む。従って
、戻り管内で泡がつぶれ液に戻れば、循環タンク内の泡
は減少する。また、洗浄タンクと循環タンクに高低差が
あると、循環タンクへのオーバーフロー液の突入速度（
落下速度）は大きくなるので、循環タンク内での液の攪
拌も大きくなり、そこで新たに発泡することになる。従
って、突入速度を低下することができれば、循環タンク
内の発泡は抑えられる。

【００１０】本発明は、以上の知見に基づいて完成した
ものである。本発明では、洗浄タンクのオーバーフロー
口と循環タンクを連絡する戻り管の途中に、１個又は複
数個の上下方向に湾曲したＵ字管を設けたので、Ｕ字管
の堰により戻り管中の洗浄液の泡と液を分離でき、泡が
循環タンクに入るのを抑えることができる。

【００１１】また、Ｕ字管の堰により、オーバーフロー
口から循環タンクへ落下する洗浄液の落差が減少するの
で、循環タンク内で新たに泡が発生するのを抑えること
ができる。

【００１２】

【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明する
。図１は本発明の装置の一実施例を示す全体構成図であ
り、図２は図１のＩ−Ｉ線断面図である。図１、２にお
いて、１は鋼帯等の金属ストリップ、２は洗浄タンク、
３は洗浄タンク内のシンクロールである。４は洗浄タン
ク内のアルカリ洗浄液、５は洗浄タンク４の液面、６は
洗浄タンク内に発生した泡である。

【００１３】７は、洗浄タンク２の液面を一定に保つた
めのオーバーフロー口である。オーバーフローした泡混
じりの洗浄液４は、オーバーフロー口７から戻り管８を
通って、下方の循環タンク１０へ落下する。９ａ、９ｂ
は戻り管８の途中に設けた、上下方向に湾曲したＵ字管
である。戻り管８中を落下する泡混じりの液は、Ｕ字管
９ａ、９ｂを経由することになり、Ｕ字管９ａ、９ｂの
堰により、循環タンク１０に近いほど泡の量が減り、液
の割合が多くなる。泡の一部は液によりつぶされ液化す
る。

【００１４】また、循環タンク１０の洗浄液４中に落下
する洗浄液の流速は、従来装置の場合の流速ｖ１　は、
オーバーフロー口７から図１で破線で示した戻り管１４
を通って落下するので、図１のＬ１　の高さに支配され
数１となる。しかし、本発明の場合の流速ｖ２　は、泡
の多い洗浄液の場合、Ｕ字管の堰の効果により、循環タ
ンク１０の液面１１からのＵ字管９ｂの上部湾曲部の高
さＬ２　の支配を受け、数２となる。すなわち、ｖ２　
＜ｖ１　となるので、循環タンク１０における泡の発生
が減少する。

【００１５】

【数１】

【００１６】

【数２】

【００１７】従って高い落差で循環タンクに液を戻す循
環系統の洗浄設備において、Ｕ字管は有効であり、複数
個用いることにより、より一層効果を発揮する。なお、
循環タンク１０内の洗浄液４は、循環ポンプ１２により
、供給管１３を経由して洗浄タンク２に供給される。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、オーバ
ーフローの戻り管の途中にＵ字管を１個または複数個設
けることにより、循環タンクへの洗浄液の突入速度を低
下かつ安定することができ、これにより循環タンクの発
泡を減少することができる。これにより、循環タンクか
らの泡の溢流による洗浄液のロスがなくなるとともに周
辺が洗剤で汚れることもなくなる。さらに、金属ストリ
ップ等の通板速度を低下させる必要もなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の装置の一実施例を示す全体構成図であ
る。

【図２】図１のＩ−Ｉ線断面図である。

【符号の説明】

１　　　　　　　　　　金属ストリップ２　　　　　　
　　　　洗浄タンク ３　　　　　　　　　　シンクロール ４　　　　　　　　　　洗浄液 ５　　　　　　　　　　洗浄タンクの液面６　　　　　
　　　　　洗浄タンクの泡７　　　　　　　　　　オー
バーフロー口８　　　　　　　　　　戻り管 ９ａ、９ｂ　　Ｕ字管 １０　　　　　　　　　　循環タンク １１　　　　　　　　　　循環タンクの液面１２　　　
　　　　　　　循環ポンプ １３　　　　　　　　　　洗浄液供給管１４　　　　　
　　　　　戻り管

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　発泡性洗浄液で金属ストリップ等の物
   品を洗浄する洗浄タンクの下方に、洗浄液を循環する循
   環タンクを配置した洗浄設備において、前記洗浄タンク
   から前記循環タンクに洗浄液を戻す配管の途中に上下方
   向に湾曲したＵ字管を１個又は複数個設け、前記循環タ
   ンク内における泡の発生を防止することを特徴とする金
   属ストリップ等の洗浄設備。