JPS6369761A - 窒化アルミニウム質焼結体の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高密度の窒化アルミニウム質焼結体の製造方
法に関し、特に本発明は、電子回路用基板としての用途
に適した高い熱伝導率を有する窒化アルミニウム質焼結
体の製造方法に関するものである。

〔従来の技術〕

近年、電子技術の進歩に伴い電子機器に対する高密度化
あるいは演算機能の高速化が進められている。その結果
、配線基板には高集積性および高い信頼性が要求されて
おり、なかでも低い熱膨張性、高い熱伝導性、優れた寸
法安定性および長期安定性などの特性を具備するものが
要求されている。

前述の如き特性を具備する配線基板としては種々のセラ
ミック材料、例えばアルミナ、へりリア、炭化珪素ある
いは窒化アルミニウムなどの焼結体が知られているが、
これらのうち窒化アルミニウム質焼結体は、配線基板材
料として要求される特性のうち電気絶縁性、熱伝導性、
熱膨張率、機械的強度等において特に悟れた特性を有す
る材料であり、ン主目されている。

ところで、窒化アルミニウムはそれ自体を焼結し緻密化
することは困難であるが、最近になって種々の焼結助剤
による焼結方法が提案されている。

例えば、特開昭５８−５５３７７号公報に［（ａ）窒化
アルミニウム粉末、（ｂ）ｌｊｆｆｉ化カルシウム、酸
化バリウム、酸化スＩ・ロンチウム、及び焼成によって
これらの酸化物となる化合物から選ばれた少なくとも１
種の化合物の粉末、及び（Ｃ）炭素粉末もしくは焼成に
よって炭素となる物質の粉末、を含む混合粉末を、成形
、次いで焼結することを特徴とする窒化アルミニウム焼
結体の製造方法」に係る発明が開示されている。

また、特開昭６０−１２７２６７号公報に「（１）酸素
を含有する窒化アルミニウムを主成分とし、これに希土
類元素及び希土類元素含有物質から選ばれる１種以上を
希土類元素換算で０．０１〜１５重量％混合し、焼結し
て製造された焼結体で全酸素量が０．０１〜２０重量％
の範囲である高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体」に係
る発明が開示されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、前記特開昭５８−５５３７７号公報記載の発
明によれば、高密度で電気絶縁性および低熱膨張性を有
する窒化アルミニウム焼結体を得ることができるが、酸
化物を焼結助剤として使用するため、得られる焼結体の
熱伝導性はそれ程高くない欠点を有している。

また、前記特開昭６０−１２７２６７号公報記載の発明
によれば、密度が理論密度の９０％以上で、室温におけ
る熱伝導率が４０ｗ／ｍ−に以上を示す窒化アルミニウ
ム焼結体を得ることができるが、希土類元素が高価であ
る為、コスト面に問題がある。

本発明は、前述の如き従来知られた窒化アルミニウム焼
結体と異なり、電気絶縁性、低熱膨張性、高熱伝導性、
経済性等のすべての特性において優れた電子回路用基板
として好適な窒化アルミニウム質焼結体を製造する方法
を提供することを目的とする。

〔問題を解決するための手段〕

本発明によれば、窒化アルミニウム粉末１００重量部に
対し、下記＜ａ＞群より選択されるいずれか少なく上も
１種のリン酸塩を０．０１〜３０重量部添加し均質混合
した後、非酸化性雰囲気中で焼成することを特徴とする
窒化アルミニウム質焼結体の製造方法によって前記目的
を達成することができる。

（ａ）Ｉａ族元素のリン酸塩、ｌｌａ族元素のリン酸塩
、ｍｂ族元素のリン酸塩 次に本発明の詳細な説明する。

本発明によれば、窒化アルミニウム粉末１００重量部に
対し、前記（ａ）群より選択されるいずれか少なくとも
１種のリン酸塩を０．０１〜３０重量部添加することが
必要である。その理由は、前記リン酸塩を焼結助剤とし
て添加し焼結して得られる窒化アルミニウム質焼結体は
電気絶縁性、低熱膨張性、高熱伝導性等の電子回路用基
板材料として要求される緒特性に極めて優れているから
であり、また前記リン酸塩を０．０１〜３０重量部に限
定する理由は、前記添加量が０．０１重量部より少ない
と焼結助剤としての効果を充分に発揮させることができ
ず、高密度の焼結体を得ることが困難であるからであり
、一方３０重量部より多いと逆に焼結を阻害するため高
密度の焼結体を製造することが困難になるばかりでなく
、得られる焼結体の特性が劣化するからである。

前記リン酸塩を焼結助剤として窒化アルミニウム質焼結
体を製造することにより、高熱伝導性の窒化アルミニウ
ム質焼結体を製造することができる理由は、焼結助剤と
して添加される前記リン酸塩がそれぞれ融点を有し焼成
温度域で極めて拡散し易く、しかも混入しているアルミ
ナとＭｘＯｙ−Ａ１２０３−ＰｚＯｓ系の液相を形成し
、溶融、析出、過程を経ることにより均一に緻密化が進
行するためであると考えられる。なお、ＭはＩａ族、Ｕ
ａ族及びｍｂ族の元素である。

本発明によれば、窒化アルミニウム粉末はアルミニウム
の直接窒化法、アルミナの還元窒化法及びハロゲン化ア
ルミニウムと窒素又はアンモニアとのＣＶＤ法などで合
成された粉末を用いることができる。平均粒径は０．０
５〜１０μ、酸素含有量は０、３〜１０ｗｔ％、好まし
くは０．３〜２ｗｔ％、メタル不純物の総合有量は１ｗ
ｔ％以下、好ましくは０．０２ｗｔ％以下であるとよい
。

本発明によれば前記リン酸塩は、粉末状のものを使用す
ることが好適であり、特に平均粒径が１０ｐ１１以下の
ものを使用することが有利である。

窒化アルミニウム粉末と前記リン酸塩粉末の混合は、ボ
ールミル、アトライター、ヘンシェルミキサ−及びＶブ
レンダーなどが利用でき、その際、アルコール、ヘンゼ
ン、アセトンなどの溶媒を用いて湿式で混合すると均一
な混合ができ好適である。なお、必要により澱粉、ゴム
のり、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニ
ルアルコ−ル を添加する。

得られた窒化アルミニウム粉末と前記リン酸塩粉末の混
合物をドクターブレード法、鋳込み法、ラバープレス法
、金型プレス法などの方法で成形する。

本発明によれば、前記生成形体は１６００〜２０００℃
の温度範囲内で焼成される。その理由は、温度が１６０
０℃より低いと緻密な焼結体を製造することが困難であ
るからであり、一方２０００’ｃより高いと一旦焼結し
た焼結体の結晶粒が粗大化し易いからである。

なお、本発明における焼成は常圧焼結法あるいは加圧焼
結法のいずれの方法でも適用することができる。

本発明によれば、窒化アルミニウム粉末と前記リン酸塩
との混合物よりなる成形体を焼成する雰囲気も、本発明
の目的とする誘電率の低い焼結体を得る上で極めて重要
であり、前記成形体は非酸化性雰囲気中で焼成される。

前記非酸化性雰囲気としては、例えばアルゴン、ヘリウ
ム、水素、窒素などのいずれか少なくとも１種あるいは
真空であることが有利である。

本発明の方法によって製造される窒化アルミニウム質焼
結体は、密度が２．９０ｇ／ａａ以上室温における電気
抵抗率が１０１１Ωｃｍ以上、室温における熱伝導率が
４７ｗ／ｍ−に以上であり、電子回路用基板としての適
用に優れたものである。

次に本発明を実施例および比較例によって説明する。

実施例１ 平均粒径が約１．５μｍで酸素含有量が１．５重量％の
窒化アルミニウム粉末１００ｇ（！：Ｃａ３（Ｐｏｔ）
ｚ粉末５ｇとヘンゼン４００ｍｌとをボールミル中へ装
入し、２４時間混合した後、凍結乾燥した。

この乾燥物を適量採取し、静水圧プレス機を使用し、３
０００　ｋｇ　／　ｃ♂の圧力で成形した後、焼成して
焼結体を得た。

昇温過程は常温〜１５００℃までの間は８°Ｃ／分で昇
温し、１２００℃以上では２０°Ｃ／分の割合で昇温し
、最高温度１８００°Ｃで３時間保持した。

雰囲気は大気圧の窒素気流とした。

得られた焼結体は３．２３８／Ｃ♂の密度であり、室温
における電気抵抗率は２．６Ｘ１０′３Ωｃｍ、室温に
おける熱伝導率は９９ｗ／ｍ−ｋ、と電子回路用基板と
して極めて優れた特性を有していた。

またこの焼結体の平均曲げ強度は４０ｋｇ／−と比較的
高強度で、構造用材料としての用途にも充分適用が可能
であることが認１められた。

尖施桝童 実施例１と同様であるが、リン酸塩の種類窒化アルミニ
ウム粉末との配合比率および焼成温度を第１表に示す如
く変化させて焼結体を得た。

得られた焼結体の特性は第１表に示した。

第　　　１　　　表 実施例３ 平均粒径が約１．５μで酸素含有量が１．５重量％の窒
化アルミニウム粉末１００ｇと第２表に示した添加量の
添加剤とヘンゼン４００ｍｌとをボールミル中へ装入し
、２４時間混合した後、凍結乾燥した。

この乾燥物を適量採取し、成形圧力３００　ｋｇ　／　
ｃｆ　。

窒素気流中で焼成した。添加剤、添加量、焼成時の焼形
温度、時間成形圧力を第２表に示す如く変化させて焼結
体を得た。

得られた焼結体の焼結条件、密度及び熱伝導率を第２表
に示した。

第　　　２　　　表 〔発明の効果〕 以上述べた如く、本発明によれば、従来知られた窒化ア
ルミニウム焼結体に比較して、電気絶縁性、低熱膨張性
、高熱伝導性、低誘電性等のすべての特性において優れ
た電子回路用基板として極めて好適な窒化アルミニウム
質焼結体を製造することができ、産業上極めて有用であ
る。

特許出願人　　イ　ビ　デ　ン　株式会社代表者　　多
賀潤一部

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）窒化アルミニウム粉末１００重量部に対し、下記（
   ａ）群より選択されるいずれか少なくとも１種のリン酸
   塩を０．０１〜３０重量部添加し均質混合した後、非酸
   化性雰囲気中で焼成することを特徴とする窒化アルミニ
   ウム質焼結体の製造方法。 （ａ）Ｉａ族元素のリン酸塩、IIａ族元素のリン酸塩、
   IIIｂ族元素のリン酸塩。