JPS6365058B2 - - Google Patents

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JPS6365058B2
JPS6365058B2 JP15752784A JP15752784A JPS6365058B2 JP S6365058 B2 JPS6365058 B2 JP S6365058B2 JP 15752784 A JP15752784 A JP 15752784A JP 15752784 A JP15752784 A JP 15752784A JP S6365058 B2 JPS6365058 B2 JP S6365058B2
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quinones
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naphthoquinone
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、クロル化されたキノン類をベンゾニ
トリル媒体中で190℃から340℃の温度範囲でフツ
素化剤、とくにフツ化カリウムと反応させるいわ
ゆるハロゲン交換反応によるフツ素化キノン類の
製法に関する。
芳香族ハロゲン化物にフツ化アルカリ等を作用
させてハロゲン原子をフツ素原子と交換させる、
いわゆるハロゲン交換反応は古くから知られてい
る。その際溶媒として一般的には、ジメチルスル
ホキシド(DMSO)、スルホラン(TMSO2)、N
−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−
2−ピロリドン(NMP)、ジメチルスルホン
(DMSO2)など非プロトン性極性溶媒が主に用
いられ、溶媒の沸点以下の温度でハロゲン交換反
応を行つている〔例えば石川、有機合成化学協会
誌、第25巻、第808頁(1967年)、M.Hudlicky、
Chemistry of Organic Fluorine Compounds、
第112頁(1976年)John Wiley & Sons出版
等〕。場合によつては、反応速度を速めるために
クラウン化合物のような相間移動触媒を加えてい
る例もある。
しかしながらこれらの一般的に用いられている
溶媒は収率を向上させるために温度を高くした
り、長時間使用すると、溶媒の分解反応あるいは
溶媒と原料あるいは生成物間に副反応が生じ結局
収率を向上できない。また溶媒の回収、再使用等
において工業的に使用するのが容易でない等の欠
点を有している。これらの溶媒が高温度で使用で
きない欠点を回避するために無溶媒でオートクレ
ーブを使用して190〜500℃の高温度で反応を行う
方法も一般的である。
一方、クロル化されたキノン類からフツ素化キ
ノン類を合成する方法は公知である。例えば無溶
媒でオートクレーブを使つて190〜195℃の温度で
2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノンから
2,3−ジフルオロ−1,4−ナフトキノンをハ
ロゲン交換して合成する例が、G.G.Yakobson
ら、Tr.Zhur.Ohschch.Khim.第36巻、第142頁
(1966年)に記載されている。
又、無溶媒でオートクレーブを使つて220〜250
℃の温度で1,2,3,4−テトラクロロアント
ラキノンから1,2,3,4−テトラフルオロア
ントラキノンをハロゲン交換して合成する例が、
K.Wallenfelsら、Chem.Ber.、第90巻、第2819頁
(1957年)に記載されている。しかしながらいず
れも溶媒を使わないため、発熱反応による温度制
御が難しく、また反応終了後容器に多量の炭化物
が固着したりして工業的実施は困難な方法といえ
る。
本発明者らは、フツ素化キノン類を製造するに
際し、上記の一般的方法では合成が困難でたとえ
合成できても欠点が多く工業的実施は不可能と考
え、より有利な方法を鋭意検討した結果、ベンゾ
ニトリルを溶媒に用いて自然発生圧下、クロル化
キノン類を190〜340℃の温度範囲で、フツ素化
剤、とくにフツ化カリウムと反応させてハロゲン
交換することによつてフツ素化キノン類を容易に
収率よく製造できることを見い出し本発明を完成
させた。
本発明においてはクロル化キノン類として、と
くに2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、
1,2,3,4−テトラクロロアントラキノンが
挙げられ、それぞれ2,3−ジフルオロ−1,4
−ナフトキノン、1,2,3,4−テトラフルオ
ロアントラキノンを工業的に容易に製造できる。
本発明を以下更に詳細に説明する。
本発明における溶媒ベンゾニトリルは、熱的に
安定なため、クロル化されたキノン類をハロゲン
交換してフツ素化キノン類にするのに必要な温度
と考えられる190〜340℃の温度範囲でも使用で
き、また他の溶媒にみられるような溶媒と原料あ
るいは生成物間との副反応がない利点がある。ま
たこの溶媒を使用することによつて無溶媒での製
法と異なり、温度制御が容易で多量の炭化物が生
成するのを防止できる利点があり、工業的実施に
際し高収率で目的物がえられる有利性を持つ。
本発明においてのハロゲン交換反応に使用され
るフツ素化剤は、(a)フツ化カリウム、または(b)フ
ツ化カリウムとアルカリ金属フツ化物(ただし、
フツ化カリウムを除く)およびアルカリ土類金属
フツ化物からなる群から選択される少なくとも1
種のフツ化物とのフツ素化剤であり、この中でも
取り扱いが容易で実用上商業的に容易に入手でき
るフツ化カリウムが特に好ましい。
フツ素化剤は、原料のクロル化キノン類中のフ
ツ素原子に置換されるクロル原子に対し少なくと
も当量以上必要であり、フツ素化剤がフツ化カリ
ウムで、原料が2,3−ジクロロ−1,4−ナフ
トキノンの場合、原料1モルに対し2モル倍以上
存在すれば良い。特に2,3−ジクロロ−1,4
−ナフトキノン1モルに対しフツ化カリウム2〜
4モルの範囲が適当である。フツ素化剤がフツ化
カリウムで、原料が1,2,3,4−テトラクロ
ロアントラキノンの場合には原料1モルに対し4
モル倍以上存在すれば良い。特に1,2,3,4
−テトラクロロアントラキノン1モルに対しフツ
化カリウム4〜8モルの範囲が適当である。
本発明の反応温度は190〜340℃の範囲が好まし
い。特に200〜280℃の温度範囲が好ましい。
低温度で反応させた場合塩素がフツ素に完全に
置換されていない化合物が生成し易くなり、高温
度では炭化物が生成し、いずれもフツ素化キノン
類の収率が低下する。
本発明では自然発生圧力下で反応させるために
200℃から280℃の温度範囲で約1.5Kg/cm2〜8
Kg/cm2ゲージ圧を示すが、窒素のような不活性ガ
スで更に加圧しても良い。
反応時間は、反応温度によつて異なるが、約2
時間から48時間の範囲が適当である。
原料のクロル化キノン類は、溶媒100重量部に
対して約5部から50部の範囲で反応系に加えられ
るとよい。反応終了後反応液は室温まで冷却され
懸濁している塩化カリウムおよび未反応のフツ化
カリウムを一般的な固形物を分離する方法、例え
ば過等によつて除去し、その後フツ素化キノン
類を含有するベンゾニトリル溶液からベンゾニト
リル溶媒を蒸発乾固して粗製フツ素化キノン類を
残渣として回収する。フツ素化キノン類は昇華性
があるためベンゾニトリルと共に一部留去される
が、ベンゾニトリルをハロゲン交換の溶媒として
次の反応に再使用することによつて留去された一
部のフツ素化キノン類も有効に回収することがで
きる。
えられた粗製フツ素化キノン類は、昇華蒸留等
によつて精製することができる。
一般にハロゲン交換反応は、できるだけ無水条
件下で行うのが反応速度を高め、また副反応をか
けるため好ましいといわれている。
一般に使用されるDMSO、TMSO2、DMF、
NMP、DMSO2などの非プロトン性極性溶媒は
吸湿性が高く、かなりの水分が含有されている。
そのため反応に先だつてベンゼン、トルエンなど
を加えて水分を共沸混合物としてあらかじめ蒸留
除去する必要がある。本発明においては、ベンゾ
ニトリルは吸湿性がないためその操作を原則的に
は必要としない。しかしながら、フツ素化剤とし
て使用するフツ化カリウムなどは吸湿性が高いた
め場合によつてはベンゼン、トルエンなどを加え
て水分をあらかじめ共沸混合物として蒸留除去す
るのが良い。
本発明では、相間移動触媒は存在させてもある
いは存在させなくても良い。即ち、相間移動触媒
を存在させると反応速度が速くなり、反応時間を
短縮できる利点があるからである。
相間移動触媒としては、ジベンゾ−18−クラウ
ン−6−エーテル等のクラウン化合物、分子量
300〜600のポリエチレングリコール等が使用でき
る。
添加量としてはフツ素化キノン類1モルに対し
て0.01モル〜0.25モルが適当である。
以下本発明を実施例により更に具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
実施例 1 200c.c.のステンレス容器のオートクレーブにベ
ンゾニトリル100g、2,3−ジクロロ−1,4
−ナフトキノン32g(0.141モル)、微粒子状の乾
燥フツ化カリウム19.7g(0.338モル)を仕込み、
反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、210
℃(3.0Kg/cm2G)で16時間加熱撹拌し反応せし
めた。反応終了後、室温まで冷却し懸濁している
塩化カリウムおよび未反応のフツ化カリウムを
過で除去した。母液のベンゾニトリル溶液を充填
剤;SE52 2m、110℃のガスクロマトグラフで
内部標準法を用いて分析したところ、仕込みの
2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノンに対し
て2,3−ジフルオロ−1,4−ナフトキノン
87.3%、2−クロロ−3−フルオロ−1,4−ナ
フトキノン1.2モル%がえられた。ロータリーエ
バポレータを使用して母液から最終条件120℃、
30Torrでベンゾニトリルを留去した。残渣を110
℃で昇華させ2,3−ジフルオロ−1,4−ナフ
トキノン20.6gを回収できた。この留分をガスク
ロマトグラフで分析したところ2,3−ジフルオ
ロ−1,4−ナフトキノン以外の他の成分のピー
クはほとんど認められなかつた。
実施例 2 200c.c.のステンレス容器のオートクレーブにベ
ンゾニトリル100g、1,2,3,4−テトラク
ロロアントラキノン30g(0.087モル)、微粒子状
の乾燥フツ化カリウム24.3g(0.418モル)を仕
込み、反応容器内の空気を窒素ガスで置換した
後、270℃で24時間加熱撹拌した。その後実施例
1と同じ様に処理し分析したところ1,2,3,
4−テトラフルオロアントラキノン90.6モル%が
えられた。
実施例 3 反応温度190℃で8時間反応させた以外は実施
例1と同じ様に仕込み、反応させた。反応終了後
実施例1と同様にしてえた母液をガスクロマトグ
ラフで分析したところ、仕込みの2,3−ジクロ
ロ−1,4−ナフトキノンに対して2,3−ジフ
ルオロ−1,4−ナフトキノン82.7モル%、2−
クロロ−3−フルオロ−1,4−ナフトキノン
8.2モル%がえられた。
実施例 4 ジベンゾ−18−クラウン−6−エーテル2.88g
(0.08モル)をベンゾニトリルに溶解させた以外
は、実施例2と同じ様に仕込み、250℃で15時間
加熱撹拌した。その後実施例1と同じ様に処理し
分析したところ1,2,3,4−テトラフルオロ
アントラキノン86.3モル%がえられた。
実施例 5 実施例2においてフツ化カリウム24.3gの代り
にフツ化カリウム19.4g(0.33モル)およびフツ
化セシウム13.4g(0.088モル)を仕込んだ以外、
実施例2と同様に仕込み、240℃で15時間加熱撹
拌した。その後実施例1と同じ様に処理し分析し
たところ1,2,3,4−テトラフルオロアント
ラキノン84.4モル%がえられた。
実施例 6 実施例2においてフツ化カリウム24.3gの代り
にフツ化カリウム21.9g(0.377モル)およびフ
ツ化カルシウム4.2g(0.054モル)を仕込んだ以
外、実施例2と同様に仕込み、290℃で10時間加
熱撹拌した。その後実施例1と同じ様に処理し分
析したところ1,2,3,4−テトラフルオロア
ントラキノン86.3モル%がえられた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 クロル化されたキノン類をベンゾニトリル媒
    体中で190〜340℃の範囲の温度で(a)フツ化カリウ
    ム、または(b)フツ化カリウムとアルカリ金属フツ
    化物(ただし、フツ化カリウムを除く)およびア
    ルカリ土類金属フツ化物からなる群から選択され
    る少なくとも1種のフツ化物とのフツ素化剤と自
    然発生圧力下に反応せしめることを特徴とするフ
    ツ素化キノン類の製法。 2 クロル化されたキノン類が、2,3−ジクロ
    ロ−1,4−ナフトキノンであり、フツ素化キノ
    ン類が2,3−ジフルオロ−1,4−ナフトキノ
    ンである特許請求の範囲1記載の方法。 3 クロル化されたキノン類が、1,2,3,4
    −テトラクロロアントラキノンであり、フツ素化
    キノン類が1,2,3,4−テトラフルオロアン
    トラキノンである特許請求の範囲1記載の方法。 4 アルカリ金属フツ化物がフツ化カリウムまた
    はフツ化セシウムであり、アルカリ土類金属フツ
    化物がフツ化カルシウムである特許請求の範囲1
    記載の方法。 5 相間移動触媒の存在下反応せしめてなる特許
    請求の範囲1記載の方法。
JP15752784A 1984-07-30 1984-07-30 フツ素化キノン類の製法 Granted JPS6136240A (ja)

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JP15752784A JPS6136240A (ja) 1984-07-30 1984-07-30 フツ素化キノン類の製法
US06/756,028 US4689179A (en) 1984-07-30 1985-07-17 Method for production of fluorinated quinones
DE8585109198T DE3574584D1 (de) 1984-07-30 1985-07-23 Verfahren zur herstellung von fluorierten chinonen.
EP85109198A EP0170190B1 (en) 1984-07-30 1985-07-23 Method for production of fluorinated quinones

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JPS6136240A JPS6136240A (ja) 1986-02-20
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