JPS6362995B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、扁平型ブラシレスモータ用電機子
の製造方法に関し、特に組立てが容易で量産化、
微少化に適する製造方法を得ることを目的とす
る。

従来、扁平型ブラシレスモータの電機子は第１
図のように取付枠ａ内において回転軸ｂに固定さ
れたマグネツトｃに対向するようにコイル１を配
置して構成されている。かかる電機子について第
２図により詳細に説明する。第２図において、１
は各々巻回されたコイル、２はコイル１の端末部
であり後述する接続部へ接続される。３はプリン
ト基板、４はプリント基板３上に形成された接続
部であり上記コイルの端末部２とパターン配線５
の端部を接続する。６は他の電子部品等である。
上記構成において、巻回されたコイル１は第２図
に示す如く略三角形状を成すと共に中心部分には
中空部７が形成され、コイルの各端末部２が引出
されたものが用いられている。このコイルの材料
としては、自己融着性エナメル線が用いられ、巻
線機によつて該エナメル線が所定の回数だけ中空
部７の形状をした治具に巻回された後、あるいは
巻回中に、加熱等の手段を用いて各エナメル線間
が固定される。そして、巻回、固定終了後、コイ
ルの端末部２を残してエナメル線が切断され、第
３図の如きコイル１が形成される。そして、コイ
ル１は、プリント基板３の所定の位置に所定の数
だけ固定され、コイルの数とコイル１個当りのコ
イルの端末部の数とが掛け合わされた数だけの接
続部４で、コイルの端末部２と、プリント基板３
の所定の配線パターンとが半田付け等により電気
的に接続される。ところで、この半田付け作業で
は、任意の方向を向いた柔弱なコイル端末部を所
定の位置において仮固定して行なわれるが、モー
タの小型化に伴ない、狭い場所で、小さな位置決
めポイントを探しながら作業しなければならず、
どうしても人手に頼らざる得ず、合理化、省力化
の最大のネツクとなつていた。また、以上のよう
に組立てに複雑さを伴うため、電機子の量産化、
微少化が困難であつた。

この発明は、上記のような従来のものの欠点を
除去するためになされたもので、接続端子の一端
と他端とを露出して接続端子を組み込んだ支持体
に、導線を巻回してコイルを設けると共に、コイ
ルの端末部を上記接続端子の一端に接続してコイ
ル部品を形成する工程と、プリント基板とコイル
部品を位置決めし、上記接続端子の他端とこれに
対応する上記プリント基板の配線とを電気的に接
続することによりコイル部品を上記プリント基板
に固定する工程を施して、組立てが容易で量産
化、微少化に適する扁平型ブラシレスモータ用電
機子の製造方法を得ることを目的としている。

以下、この発明の一実施例を図について説明す
る。

第４図において、８はコイルの中空部７に介在
する樹脂（支持体）、９は樹脂８に組み込まれた
接続端子、１０は接続端子９の接続部（一端）で
あり、コイルの端末部２が接続される。１１はプ
リント基板３に設けられたスルーホール１２に挿
入される上記接続端子９の他端、１３は半田であ
る。接続端子９は、樹脂８にコイルの巻方向と垂
直な方向に組み込まれると共に、コイルの端末部
２との接続部１０と、プリント基板３のスルーホ
ール１０に挿入される他端１１とは樹脂８の外部
に突出するように形成されている。

このような接続端子付のコイル１は、接続端子
９を組込んだ樹脂８の外周へ巻線機により所定回
数だけエナメル線を巻回して形成される。このコ
イル１の巻き始め側の端末と巻き終り側の端末
は、巻線機からコイル１を取りはずす前にそれぞ
れ所定の接続端子９の接続部１０と溶接等の手段
により電気的に接続されている。そして、コイル
１、樹脂８、接続端子９等が互いの位置関係を変
えずに一体となつて巻線機から取りはずされる。
この後必要数だけのコイル１がプリント基板３の
所定の位置に置され、それと同時に、接続端子９
の他端１１が、プリント基板３の所定のスルーホ
ール１２に挿入され、裏面からの半田付け１３に
よりプリント基板３に固定されると共に、プリン
ト基板３上の配線パターン（図示せず）と接続さ
れて電機子が構成される。

以上のように、この発明の一実施例によればコ
イルの端末部が接続される接続端子を最初に樹脂
中に組込んでおいて巻線機にセツトするため、コ
イルの巻きはじめの端末と上記接続端子との位置
合せが容易であると共に、コイルの巻き終りの端
末と接続端子との位置関係も容易に把握できるた
め、コイルと接続端子の接続を容易に行なうこと
ができる。またコイルと電気的に接続された接続
端子とプリント基板との電気的接続は、接続端子
がコイルに対し所定の位置にあるため、コイルを
プリント基板の所定の位置に正確に位置決めする
だけで、接続端子がプリント基板に自動的に挿入
されることになり、その後の半田付けも容易であ
る。つまり、接続端子を介して、コイルとプリン
ト基板の電気的接続が容易に行なえ、組立性の容
易さの向上を図ることができる。ひいては、さら
に、組立てが容易であるので、電機子の量産化、
微少化が容易である。

なお、上記実施例では樹脂の中に接続端子を組
込んだ構成であるが、樹脂に限らず絶縁材であれ
ば他の材料でもよい。

また、上記実施例では、接続端子９の接続部１
０が樹脂の外部に突出した構成としているが、第
５図のようにコイルの端末部との接続後、モール
ド樹脂１４等により樹脂の内部に組み込まれても
上記実施例と同様の効果を奏し、電機子の製造工
程におけるコイルの供給と組立がICと同じよう
にできる効果もある。この場合半田付１３は省略
することもできる。また、モールド樹脂１４で一
体化したコイル１の接続端子９をプリント基板３
の回路へ半田付けしてもよい。また接続端子の他
端１１は、プリント基板のスルーホールに挿入さ
れるように樹脂の外部へ突出した形でなくとも、
樹脂の中から表面にさえ出ていれば、導電性接着
剤等で基板の配線パターンと接続することにより
上記実施例と同様の効果を奏する。

以上で述べたこの発明によれば、扁平型ブラシ
レスモータ用電機子を組立てが容易でかつ量産
化、微少化に適する方法で製造することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の扁平型ブラシレスモータの断面
図、第２図は従来の扁平型ブラシレスモータ用電
機子を示す斜視図、第３図は第２図におけるコイ
ルを示す斜視図、第４図は本発明の一実施例の製
造方法を適用した扁平型ブラシレスモータ用電機
子のコイル部付近の拡大断面図、第５図は本発明
の他の実施例の製造方法を適用した扁平型ブラシ
レスモータ用電機子のコイル部品を示す。 図中、１はコイル、８は支持体、９は接続端子
である。なお、図中同一符号は同一、または相当
部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 接続端子の一端と他端とを露出して接続端子
   を組み込んだ支持体に、導線を巻回してコイルを
   設けると共に、コイルの端末部を上記接続端子の
   一端に接続してコイル部品を形成する工程、前記
   コイル部品をプリント基板に位置決めし、上記接
   続端子の他端とこれに対応する上記プリント基板
   の配線とを電気的に接続することにより上記コイ
   ル部品を上記プリント基板に固定する工程を施す
   扁平型ブラシレスモータ用電機子の製造方法。