JPS6361346B2 - - Google Patents

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JPS6361346B2
JPS6361346B2 JP8587179A JP8587179A JPS6361346B2 JP S6361346 B2 JPS6361346 B2 JP S6361346B2 JP 8587179 A JP8587179 A JP 8587179A JP 8587179 A JP8587179 A JP 8587179A JP S6361346 B2 JPS6361346 B2 JP S6361346B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は流動特性および機械的特性のバランス
がすぐれたポリアミドイミド樹脂系組成物に関す
るものである。 米国デユポン社商標“ベスペルSP”およびア
ツプジヨン社商標“ポリイミド2080”で代表され
るポリイミド樹脂は、耐熱性、機械的強度、耐薬
品性、電気的特性がきわめてすぐれているが、溶
融加工性がなく、溶融成形できないのに対し、米
国アモコ社商標“トーロン”で代表される芳香族
ポリアミドイミド樹脂は、高分子主鎖中にポリイ
ミド結合とポリアミド結合の両方を有しているた
めに、一応溶融成形が可能であり、さらにポリイ
ミド樹脂と同様にすぐれた耐熱性、機械的強度、
耐薬品性、電気的特性を有するため、高性能工業
材料部品を生産性の高い成形方式で供給すること
が可能であり、各方面から注目されている。しか
し芳香族ポリアミドイミド樹脂もまた汎用の熱可
塑性成形材料に比べると溶融粘度が相当に高くて
溶融ブレンドおよび溶融成形しにくい性質のもの
であり、特に射出成形機により成形品を得ようと
する場合、金型温度200℃以上、射出圧力1000〜
2000Kg/cm2という苛酷な条件下、厳密に管理され
た極めて狭い条件範囲(たとえば、樹脂の滞留時
間、樹脂温度、スクリユー形状、金型構造など)
で実施する必要があり、十分な成形生産性を得る
にはまだまだ溶融特性その他が不十分な状態にと
どまつている。さらに芳香族ポリアミドイミド樹
脂に充填剤類を配合すると、その配合量の増加に
比例して溶融粘度がさらに上昇し、ある配合量以
上では溶融ブレンドおよび溶融成形がかなり困難
かまたは全く不可能な状態になる。 そこで本発明者らは芳香族ポリアミドイミド樹
脂、または芳香族ポリアミドイミド樹脂/充填剤
類からなる複合系樹脂の溶融時流動特性および均
一溶融ブレンド性の改善を目的として鋭意検討し
た結地、ポリフエニレンエーテル樹脂を特定量配
合することにより流動特性と機械的性質が均衡し
てすぐれた組成物が得られることを見出し本発明
に到達した。 すなわち本発明は(イ)一般式 (式中、Arは少なくとも1つの炭素6員環を含
む3価の芳香族残基、Rは2価の芳香族および/
または脂肪族残基を示す)で表わされる繰返し単
位を主要構造単位として有する芳香族ポリアミド
イミド樹脂、(ロ)分解温度が350℃以上の特性を有
するポリフエニレンエーテル樹脂および(ハ)充填剤
からなり、全組成物中に占める割合が(イ)芳香族ポ
リアミドイミド樹脂5〜99.9重量%、(ロ)ポリフエ
ニレンエーテル樹脂0.1〜50重量%および(ハ)充填
剤0〜70重量%の範囲であることを特徴とするポ
リアミドイミド樹脂系組成物を提供するものであ
る。 本発明で用いる芳香族ポリアミドイミド樹脂
は、一般式 で表わされる繰返し単位を主要構造単位として50
〜100モル%、好ましくは70〜100モル%有し、そ
の他50モル%未満、好ましくは30モル%未満の量
でその他の結合単位、たとえば次の()または
()の一般式を有するポリアミドおよび/また
はポリイミド単位を有することのあり得る芳香族
重合体である。 この構造()および()の中でのイミド結
合の一部が、その閉環前駆体としてのアミド酸結
の状態でとどまつているのも含まれる。ここで
Arは少なくとも一つの炭素6員環を含む3価の
芳香族基であり、そのうちの2価は、2個のカル
ボニル基がAr基のベンゼン環内の隣接する炭素
原子に結合している事によつて特徴づけられる。
たとえば、
【式】
【式】
【式】
【式】 などの構造を具体的に列挙することができる。
Ar′は少なくとも一つの炭素6員環を含む2価の
芳香族基または脂肪族基であり、たとえば、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 −(CH24−、−(CH28− などがあげられる。Ar″は少なくとも1つの炭素
6員環を含む4価のカルボニル基が連結した芳香
族残基であり、そのうちの2個づつがAr″基のベ
ンゼン環内の隣接する炭素原子に結合している事
によつて特徴づけられ、たとえば、
【式】
【式】 などがあげられる。Rは2価の芳香族および/ま
たは脂肪族残基であり、具体例としては、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 【式】
【式】
【式】 −(CH26−、−(CH212−、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】 などがあげられる。 本発明で用いられる構造単位()式の芳香族
ポリアミドイミド樹脂はジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、
クレゾールなどの極性有機溶媒中で などの組合せを反応させることによつて製造する
ことができる。また、主要成分としての構造単位
()に必要に応じて部分的に共重合結合させる
ことのできる構造単位()のポリアミド単位お
よび/または()のポリイミド単位の導入は構
成単位()のポリアミドイミドの製造の際に、
原料の
【式】または
【式】 の一部を
【式】
【式】
【式】または
【式】 などで置換して反応させることにより達成され
る。 なかでも典型的なポリアミドイミド樹脂は米国
アモコ社より発売されており、 の分子構造を有している。これらの製造方法はス
タンダードオイル社より出願された英国特許第
1056564号、アメリカ特許第3661832号などに詳細
に開示されている。またポリアミドイミド樹脂の
その他の製造方法についても、米国特許第
3669937号(バイエル社)、フランス特許第
2096454号(セララツクフアブリツク社)、フラン
ス特許第1515066号(デユポン社)、特公昭45−
18316号(日立化成社)、英国特許第1181446号
(ゼネラルエレクトリツク社)、特公昭45−35072
号(日東電工社)、米国特許第3625911号(モービ
ルオイル社)、英国特許第1277834号(ローンプー
ラン社)、英国特許第1032649号(ウエスチングハ
ウス社)および特公昭49−4077号(東レ社)など
に詳細に公表されている。 本発明で流動化促進剤として用いられるポリフ
エニレンエーテル樹脂はフエニレンエーテル結合
を繰返し単位の一部として含有し分解温度が350
℃以上の特性を有するものである。ただし、本発
明で定義する分解温度は次の測定法によるもので
ある。すなわち理学電機(株)製熱重量測定機を使用
し、あらかじめ絶乾状態に乾燥した試料を窒素ふ
ん囲気中に保ち、10℃/分の昇温速度で加熱しな
がら、その重量を連続的に測定し、1重量%減量
した温度を読みとり分解温度とする。 分解温度が350℃より低いポリフエニレンエー
テル樹脂は熱安定性が低すぎるために、芳香族ポ
リアミドイミド樹脂と溶融混合する際に熱分解す
る傾向を示して、安定な混合操作をむずかしくす
るため不適当である。 本発明で流動化促進剤として用いられるポリフ
エニレンエーテル樹脂は一価の単環フエノール類
の一種および/または2種以上から合成され、一
般式 (式中nは10以上の整数、a1、a2、a3およびa4
水素、ハロゲン、第3級アルフア炭素原子を含ま
ない炭化水素基、ハロゲン原子とフエニル核との
間に少なくとも2個の炭素原子を有し第3級アル
フア炭素原子を含まないハロゲン化炭化水素基、
第3級アルフア炭素原子を含まないオキシ炭化水
素基およびハロゲン原子とフエニル核との間に少
なくとも2個の炭素原子を有し第3級アルフア炭
素原子を含まないハロゲン化炭化水素基である)
で表わされる繰返し構造単位からなる重合体であ
る。 かかるポリフエニレンエーテル樹脂は、種々の
接触法および非接触法により、一般式 (式中、a1、a2、a3およびa4は前記と同じ、Xは
水素またはハロゲンを示す)で表わされる単環フ
エノール類から製造される。最も典型的な製造法
は、有機溶媒中、塩化銅()/ピリジン錯体を
触媒として2,6−ジメチルフエノールを酸素の
存在下に酸化的脱水素重縮合させる方法である。
その他の各種触媒類も開発されている。これらの
製造法の詳細は、アメリカ特許第3306874号、第
3306875号、第3257357号、第3384619号、第
3442885号、第3573257号、第3455880号などに開
示されている。またアメリカ特許第3382212号に
開示されているように上記単環フエノール類を
PbO2、AgOなどの存在下で酸化する方法も利用
することができる。 本発明の流動化促進剤としての定義にあてはま
る好適なポリフエニレンエーテル樹脂の代表的な
例として次のような構造式なるものが挙げられ
る。 例 ゼネラル・エレクトリツク社“PP0531−
801” これらの中で、ポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フエニレン)エーテル(1)が最も好ましい。 本発明の組成物に必要に応じて使用される充填
剤をその主たる役割で列挙すると次のようであ
る。(a)耐摩耗性向上剤:グラフアイト、カーボラ
ンダム、ケイ石粉、二硫化モリブデン、フツ素樹
脂など、(b)補強剤:ガラス繊維、カーボン繊維、
ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、カーボンウイスカ
ー、アスベスト繊維、石綿、金属繊維など、(c)難
燃性向上剤:三酸化アンチモン、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウムなど、(d)電気特性向上性:ク
レー、マイカなど、(e)耐トラツキング向上剤:石
綿、シリカ、グラフアイトなど、(f)耐酸性向上
剤:硫酸バリウム、シリカ、メタケイ酸カルシウ
ムなど、(g)熱伝導度向上剤:鉄、亜鉛、アルミニ
ウム、銅などの金属粉末、(h)その他:ガラスビー
ズ、ガラス球、炭酸カルシウム、アルミナ、タル
ク、ケイソウ土、水和アルミナ、マイカ、シラス
バルーン、石綿、各種金属酸化物、無機質顔料類
など300℃以上で安定な合成および天燃の化合物
類が含まれる。 本発明の組成物は芳香族ポリアミドイミド樹
脂、ポリフエニレンエーテル樹脂、および必要に
応じて充填剤からなつており、全組成物中に占め
る割合が、それぞれ独立に5〜99.9重量%、0.1
〜50重量%および0〜70重量%の範囲にあるよう
に調製される。 本発明の全組成物中に占める良流動化剤として
のポリフエニレンエーテル樹脂は0.1〜50重量%
が適当である。ポリフエニレンエーテル樹脂の良
流動化効果は少量添加でも認められるので下限は
0.1重量%という比較的小さな値に設定すること
ができる。好ましくは0.5重量%以上がよい。ま
た、芳香族ポリアミドイミド樹脂とポリフエニレ
ンエーテル樹脂との相溶性が必らずしも良好でな
い上に、本発明で利用するポリフエニレンエーテ
ル樹脂の耐熱性が、芳香族ポリアミドイミド樹脂
に比べて相当に劣るため、全組成物中のポリフエ
ニレンエーテル樹脂含量をあまり多くすると芳香
族ポリアミドイミド樹脂本来の耐熱性、機械的物
性および耐薬品性が減退しすぎて好ましくない。
そのためポリフエニレンエーテル樹脂含量には上
限があり、50重量%(好ましくは40重量%)以下
が適当である。 本発明の組成物には、必要に応じて0〜70重量
%の範囲で充填剤類を含有させることができる。
充填剤類を添加配合することにより、耐熱性、機
械的特性、耐薬品性、摩耗特性、電気的特性およ
び難熱性などを改善することができる。充填剤類
の上限値としては、理論的最密充填値に近い値と
して70重量%を設定することができる。さらに70
重量%以上に充填剤類を充填できる系が出現した
としても、芳香族ポリアミドイミド樹脂の特性か
ら期待している組成物の物理的特性(特に曲げ強
度およびアイゾツト衝撃強さ)が低下しすぎて、
高性能材料としての価値がうすれる。 本発明の組成物を混合調整するにあたつては通
常のゴムまたはプラスチツク類を溶融ブレンドす
るのに用いられる装置、たとえば熱ロール、バン
バリーミキサー、ブラベンダー、押出機などを利
用することができる。混合操作は、均一な配合物
が得られるまで継続される。混合温度は、配合系
が溶融可能な温度以上、かつ配合系が熱分解しは
じめる温度以下に設定されるが、その温度は通常
250〜400℃、好ましくは300〜380℃の範囲から選
択される。 本発明の組成物を混合調製するにあたつて芳香
族ポリアミドイミド樹脂、ポリフエニレンエーテ
ル樹脂および必要に応じて添加される充填剤類は
各々別々に溶融混合機に供給することが可能であ
り、また、あらかじめこれら原料類を乳鉢、ヘン
シエルミキサー、ボールミル、リボンブレンダー
などを利用して予備混合してから溶融混合機に供
給することもできる。また3成分系溶融混合する
にあたつては芳香族ポリアミドイミド樹脂、ポリ
フエニレンエーテル樹脂および充填剤類の一括3
者溶融ブレンドを行なう方式のほかにあらかじめ
ポリフエニレンエーテル樹脂と充填剤類の2者を
溶融ブレンドしてマスターペレツトを製造し、続
いてこのマスターペレツトと芳香族ポリアミドイ
ミド樹脂を溶融ブレンドするという2段ブレンド
方式を活用することもできる。 本発明の組成物は均一溶融ブレンド体を形成
し、生産性の高い成形方法である射出成形または
押出成形を行なうことが可能であるが、その他の
圧縮成形、焼結成形などに適用してもなんらさし
つかえない。 また、溶融ブレンド性能のすぐれたスクリユー
シリンダーを備えた射出成形機、押出成形機など
を利用して成形品を製造する場合はあらかじめ均
一な溶融ブレンド組成物を別途調製しておくこと
は必ずしも必要でなく、直接、芳香族ポリアミド
イミド樹脂、ポリフエニレンエーテル樹脂および
充填剤類を別々に、またはそれらをドライブレン
ドしただけで、スクリユーホツパーに供給して、
均一な組成の成形品を一段で製造することも可能
である。 本発明の組成物を成形して得られる成形物品
は、耐熱性、機械的特性、電気的特性、摺動特
性、耐溶剤特性などのすぐれた性質を有してお
り、多くの用途に活用することができる。 たとえば、自動車部品、電気・電子部品、給配
水機器部品、摺動部材などに有用な組成物を配合
設計できる。 以下、実施例をあげて本発明をさらに詳述す
る。なお、本実施例に示す%、比および部の値
は、特にことわらない限りそれぞれ重量%、重量
比および重量部を示す。また、本実施例における
樹脂組成物の溶融粘度は、東洋精機製作所(株)製メ
ルトインデクサーを使用し、あらかじめ絶乾状態
に乾燥した試料を350℃に加熱したシリンダー内
に入れて8分間滞留後、325〜21600gの荷重をか
けてダイス中央のオリフイス(内径2.1mmφ、長
さ8mm)から押し出すことにより測定した。 実施例1〜4および比較参考例1〜2 式 で示されるポリアミドイミド樹脂粉末(アモコ社
製“トーロン4000T”)および式 で示され、分解温度364℃、溶融粘度8.1×103
イズの特性を有するポリフエニレンエーテル樹脂
(ゼネラル・エレクトリツク社製“PPO531−
801”、酸化チタン5%含有)を第1表の組成でド
ライブレンドした後、ブラベンダープラストグラ
フエクストルダーに供給して処理温度350℃、ス
クリユー回転数25rpmで溶融混練しながら押し出
す操作を2回繰返して第1表に示したような溶融
粘度を有する均一溶融ブレンドペレツトを得た。 次に上記で得た均一溶融ブレンドペレツトを温
度310〜350℃、圧力30〜120Kg/cm2で圧縮成形し
て成形試験片を作成し、物理的特性を測定したと
ころ次の第1表のような結果が得られた。
【表】 第1表の結果からわかるように実施例1〜4の
場合ポリフエニレンエーテル樹脂を添加しない比
較例1と比較して、溶融粘度の低下の効果が顕著
である。 実施例1、2、3、4の順にポリフエニレンエ
ーテル樹脂添加量が増加すると溶融ブレンドおよ
び成形性が改良されるが、それにつれて成形品の
曲げ応力、アイゾツト衝撃強さおよび熱変形温度
がやや低下する。そして比較例2に示したように
ポリフエニレンエーテル樹脂添加量が60%という
極端な量まで増加させると曲げ応力、アイゾツト
衝撃強さおよび熱変形温度の低下が著しく好まし
くない影響がでてくる。 実施例 5 式 で示されるポリアミドイミド樹脂ペレツト(アモ
コ社製“トーロン4203”)80部およびポリフエニ
レンエーテル樹脂(ゼネラル・エレクトリツク社
製“PPO534−801”、酸化チタン5%含有)20部
をドライブレンドした後、圧縮比2.0/1のスク
リユーを備えた40mmφ押出機(処理温度290〜320
℃)で溶融混練しながら押し出す操作を行なつて
均一配合ペレツトを得た。 次に上記で得た均一配合ペレツトを射出成形機
(バレル温度300〜350℃、金型温度200℃、射出圧
力1400Kg/cm2)にかけて成形試験片を作成し、物
理特性および溶融粘度を測定したところ、次の第
2表のようであり、物性バランスおよび流動性の
すぐれたものであつた。
【表】 実施例 6 芳香族ポリアミドイミド樹脂粉末(アモコ社製
“トーロン4000T”)45部、ポリフエニレンエーテ
ル樹脂(ゼネラル・エレクトリツク社製
“PPO534−801”、酸化チタン5%含有)15部お
よび重質炭酸カルシウム(丸尾カルシウム社製
“スーパーSS”)40部をドライブレンドした後、
実施例1と同様の方法で混練して第3表に示した
ように溶融粘度を有する均一溶融ブレンドペレツ
トを得た。 次に上記で得た均一溶融ブレンドペレツトを温
度340℃、圧力100Kg/cm2で圧縮成形して物理的性
質を測定したところ次の第3表のようであり、物
性バランスおよび流動性のすぐれたものであつ
た。
【表】 比較例 3 芳香族ポリアミドイミド樹脂粉末(アモコ社製
“トーロン4000T”)60部および重質炭酸カルシウ
ム(丸尾カルシウム社製“スーパーSS”)40部を
ドライブレンドした後、ブラベンダープラストグ
ラフエクストルダーに供給して処理温度300〜380
℃の範囲に変動させながらスクリユー回転数
25rpmで溶融ブレンド性についての検討を行なつ
たが、300〜340℃においては均一な溶融混合が起
こらず、340〜380℃においては一部溶融混合する
が、回転スクリユー軸にかかるトルクがブラベン
ダープラストグラフエクストルダーの許容値であ
る8000g・mを越えてしまい、結局いづれの温度
範囲においても均一な溶融ブレンド押し出しは不
可能であつた。処理温度380℃以上ではポリアミ
ドイミド樹脂の熱分解発泡が観察され、劣化が起
こるので処理温度として採用できなかつた。 以上の結果からわかるようにポリフエニレンエ
ーテル樹脂を添加配合しない場合は炭酸カルシウ
ムを40%含有するポリアミドイミド材料を溶融ブ
レンドで製造することはむずかしい。 実施例 7 シランカツプリング剤で表面処理したガラス繊
維(旭フアイバーグラス社製チヨツプドストラン
ド3mm長)30部、芳香族ポリアミドイミド樹脂ペ
レツト(アモコ社製“トーロン4203L”)55部お
よび、固有粘度0.47(クロロホルム中25℃で測定)
のポリ(2,6−ジメチル−1,4−フエニレ
ン)エーテル15部をドライブレンドした後、圧縮
比2.0/1のスクリユーを備えた40mmφ押出機
(処理温度280〜320℃)で溶融混練して均一溶融
ブレンドペレツトを得た。 次に上記で得た3者均一溶融ブレンドペレツト
を射出成形機(バレル温度310〜340℃、金型温度
200℃、射出圧力1600Kg/cm2)にかけて成形試験
片を作成し物理的性質および溶融粘度を測定した
ところ次の第4表のような結果が得られた。 この物性測定結果は本実施例組成物が耐熱部材
としてきわめてすぐれたものであることを示して
おり、このような優秀な物性バランスを有する部
材が生産性の高い射出成形方式で成形できるとい
うことは画期的なことである。
【表】 実施例 8 リン酸を触媒としてN−メチルピロリドン中の
溶液重合で合成した式 で示され、対数粘度0.55(重合体濃度:0.5%、溶
媒:N−メチルピロリドン、測定温度:30℃)の
特性を有する芳香族ポリアミドイミド樹脂55部、
固有粘度0.45(クロロホルム中25℃で測定)の2,
6−ジメチルフエノール/2,3,6−トリメチ
ルフエノール(90/10モル比)共重合ポリフエニ
レンエーテル13部、酸化チタン2部、グラフアイ
ト微粉末30部および四フツ化エチレン樹脂(旭硝
子社製“アフロンポリミストF−5”)1部をド
ライブレンドした後、実施例1と同様の方法で混
練して第5表に示したような溶融粘度を有する均
一溶融ブレンドペレツトを得た。 次に上記で得た組成物を温度340℃、圧力80
Kg/cm2で圧縮成形して成形試験片を作成し物理的
性質を測定したところ次の第5表のようであり物
性バランスおよび流動性のすぐれたものであつ
た。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ) 一般式 (式中、Arは少なくとも1つの炭素6員環を
    含む3価の芳香族残基、Rは2価の芳香族およ
    び/または脂肪族残基を示す)で表わされる繰
    返し単位を主要構造単位として有する芳香族ポ
    リアミドイミド樹脂、 (ロ) 分解温度が350℃以上の特性を有するポリフ
    エニレンエーテル樹脂および (ハ) 充填剤からなり、全組成物中に占める割合 が(イ)芳香族ポリアミドイミド樹脂5〜99.9重量
    %、(ロ)ポリフエニレンエーテル樹脂0.1〜50重量
    %および(ハ)充填剤0〜70重量%の範囲であること
    を特徴とするポリアミドイミド樹脂系組成物。
JP8587179A 1979-07-09 1979-07-09 Polyamide-imide resin composition Granted JPS5610558A (en)

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