JP2594276B2 - 摺動材用樹脂組成物 - Google Patents

摺動材用樹脂組成物

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JP2594276B2 JP15177387A JP15177387A JP2594276B2 JP 2594276 B2 JP2594276 B2 JP 2594276B2 JP 15177387 A JP15177387 A JP 15177387A JP 15177387 A JP15177387 A JP 15177387A JP 2594276 B2 JP2594276 B2 JP 2594276B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は摺動材用樹脂組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
芳香族ポリイミド樹脂は、その優れた耐熱性を生か
し、高温度、高摺動などの厳しい使用条件下での用途に
用いられる場合が多く、芳香族ポリイミド樹脂を主成分
とする組成物は、耐熱性、強靭性、耐摩耗性、加工性、
耐放射線性などの優れた特性を重視して、従来金属また
はセラミックスの領域と考えられていた分野への用途開
発がなされて来た。しかし、このような樹脂も潤滑性の
点では満足のいくものではなく、摺動材料に使用する際
には、黒鉛、二硫化モリブデン、金属石鹸、フッ素樹
脂、鉱油、合成油、ワックス等の固体潤滑剤または潤滑
油を単独もしくは併用して分散含有させるなどの方法が
採られて来た。しかし、これらの方法はいずれも摺動特
性を根本的に改善するものとはいえない。なぜならば、
固体潤滑剤を配合しても、基材樹脂の自己潤滑性の向上
は殆ど期待できず、たとえばフッ素樹脂等の低摩擦性合
成樹脂を混入する場合には、添加量が比較的多量であれ
ば摩擦係数が小さくなるものの機械的強度時に高温時の
強度は低下し耐摩耗性も悪くなる。また、潤滑油を分散
含有させたものは摩擦係数が小さく、耐摩耗性も良くな
るが、摺動材にした場合、潤滑油が摺動材表面に浮き出
し、摺動材としてバラツキが大きくなり、広範囲の温度
領域での使用が困難となる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このように従来公知の芳香族ポリイミド樹脂を基材と
する樹脂組成物においては、優れた耐熱性および耐摩耗
性に加え、優れた摺動性を有する材料は得られないとい
う問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の問題点を解決するために、この発明は一般式 (式中、Xは直結、または −CH2−、−CH2−CH2−、 −S−および−SO2− から成る群より選ばれた基を表わし、R1〜R4は水素、メ
チル基、塩素または臭素を示し、互いに同じであっても
異なっていてもよい。
Yは からなる群より選ばれた4価の基を表わす。)の繰り返
し単位からなる熱可塑性ポリイミド樹脂100重量部、フ
ェノール樹脂硬化物3〜50重量部および固体潤滑剤1〜
25重量部からなる摺動材用樹脂組成物とする手段を採用
したものである。
まず、この発明の熱可塑性ポリイミド樹脂は、ジアミ
ン成分として (式中、XおよびR1〜R4は前に同じ)で表わされるエー
テルジアミンを使用したものであり、これと一種以上の
テトラカルボン酸二無水物とを反応させて得られるポリ
アミド酸を脱水環化して得られるポリイミドである。
この方法で使用されるジアミンとしては、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、
1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン、2−〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕−2−〔4−(3−アミノフェノキシ)
−3−メチルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)−3−メチルフェニル〕プロ
パン、2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
−2−〔4−(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチ
ルフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕プロパン、2,2
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタ
ン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル、−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4′−
ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4′−ビ
ス(3−アミノフェノキシ)−3−メチルビフェニル、
4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3′−ジメチ
ルビフェニル、4,4′−ビス〔3−アミノフェノキシ)
−3,5−ジメチルビフェニル、4,4′−ビス(3−アミノ
フェノキシ)−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェニ
ル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケ
トン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホンがあげられ、これらは単独または2種以
上混合して用いられる。
また上記熱可塑性ポリイミド樹脂の溶融流動性をそこ
なわない範囲で他のジアミンを混合して用いることもで
きる。混合して用いることのできるジアミンとしては、
たとえば、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベン
ジルアミン、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルスルフ
ィド、3,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−
ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフ
ェニルスルホン、3,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジア
ミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミノベンゾフェノ
ン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、1,3−ビス(3−
アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノ
キシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル〕プロパン、4,4′−ビス(4−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕スルホン等があげられ、これらのジアミ
ンは通常30%以下好ましくは5%以下混合して用いられ
る。
なお、この発明で特に好ましく用いられる熱可塑性ポ
リイミド樹脂は、前記ジアミンとテトラカルボン酸二無
水物とを有機溶媒中で反応させ脱水閉環して得られる。
この方法で用いられるテトラカルボン酸二無水物は、式 (式中Yは からなる群より選ばれた4価の基を表わす。)で表わさ
れるテトラカルボン酸二無水物である。すなわち、使用
されるテトラカルボン酸二無水物としては、たとえば、
エチレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ブタン
テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンカルボン酸
二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3′,4,4′−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,
3′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,
3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8
−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼ
ンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ベリレンテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラ
カルボン酸二無水物、4,4′−(p−フェニレンジオキ
シ)ジフタル酸二無水物、4,4′−(m−フェニレンジ
オキシ)ジフタル酸二無水物があげられる。そしてこれ
らテトラカルボン酸二無水物は単独または2種以上混合
して用いられる。
次に、この発明におけるフェノール樹脂硬化物は、フ
ェノール類にホルマリン発生化合物を用いて製造される
ノボラック型またはレゾール型フェノール樹脂に必要に
応じて公知の充填剤を含有させ、そのままもしくはヘキ
サミン等の架橋剤を加えて加熱し、硬化物とした後粉砕
したものである。その製造方法は、たとえば、特開昭57
−17701号公報、同58−17114号公報その他に数多く開示
されており、市販品としては、鐘紡社製のベルパール
(登録商標)などを挙げることができる。ここで、これ
らフェノール樹脂は熱不融性の粒状もしくは粉末状樹脂
であり、具体的には平均粒径が50μm以下で、しかも80
重量%以上が150μm以下の粒径のものである。なぜな
らば粒径があまり大きすぎると、成形した際に粉末の各
粒子間相互の密着が不充分となって成形品のバラツキが
生じ、成形体の耐摩耗性や曲げ強度等の機械的強度が低
下することになって適当でないからである。そしてこの
発明に使用されるフェノール樹脂硬化物は、充分に硬化
していることが必要であり、たとえば硬化度を表わす尺
度としてメタノールに対する溶解度で表示すると、その
溶解度は20重量%以下、好ましくは15重量%以下を示
し、さらに好ましくは通常5重量%以下である。なぜな
らば、メタノール溶解度が20重量%を越える場合は、成
形時に発泡が起こり、成形体に空隙および微小クラック
等の弊害が生じるおそれがあるからである。
また、このようなフェノール樹脂硬化物の配合量は、
芳香族ポリイミド樹脂100重量部に対して、3〜50重量
部、好ましくは8〜40重量部であって、3重量部未満で
は、耐摩耗性効果がえられず、逆に50重量部を越える多
量では、組成物の溶融粘度が高くなり、溶融成形が出来
ないばかりか、摩擦係数を低下することはできず、摺動
材料として好ましくない。
さらに、この発明に併用する固体潤滑剤は、前記のフ
ェノール樹脂硬化物と共に基材樹脂の摺動特性を改善す
るものであって、たとえば四フッ化エチレン樹脂(以下
PTFEと略記する)、黒鉛、二硫化モリブデン、二硫化タ
ングステン、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、窒化ケイ素、一
酸化鉛などの金属酸化物等であり、これらの添加量は芳
香族ポリイミド樹脂100重量部に対して、1〜25重量
部、好ましくは3〜14重量部である。なぜならば固体潤
滑剤が1重量%未満では摺動特性の改良効果はなく、逆
に25重量部を越えると芳香族ポリイミド樹脂本来の機械
的強度を低下させ好ましくないからである。
なお、以上の芳香族ポリイミド樹脂、フェノール樹脂
および固体潤滑剤のほかに、この発明の目的を損わない
範囲で通常の樹脂組成物に広く用いられる添加剤類を配
合してもよい。すなわち、 補強剤: ガラス繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素
繊維、カーボンウイスカー、アスベスト、金属繊維、ロ
ックウールなど、 難燃性向上剤: 三酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ムなど、 電気特性向上剤: クレー、マイカなど、 耐トラッキング向上剤: 石綿、シリカ、グラフアイトなど、 熱伝導度向上剤: 鉄、亜鉛、アルミニウム、銅などの金属粉末など、 その他: ガラスビーズ、ガラス球、炭酸カルシウム、アルミ
ナ、タルク、ケイソウ土、水和アルミナ、シラスバルー
ン、各種金属酸化物、無機質顔料類などで300℃以上で
安定な天然もしくは合成の化合物類、 などである。
この発明における諸原材料を混合する手段は、特に限
定されるものではなく、原料を個別に溶融混合機に供給
しても、また、予めヘンシエルミキサー、ボールミキサ
ー、リボンブレンダーなどの汎用の混合機を用いて2種
以上のものを同時に混合してもよい。通常、混合温度
は、250〜420℃、好ましくは300〜400℃であり、成形方
法も、圧縮成形、焼結成形などを適用し得ることは勿論
であるが、均一溶融ブレンド体を形成し、生産性の高い
射出成形もしくは押出成形を行なうことができる。
〔実施例〕
実施例および比較例に用いた諸原材料を一括して示す
とつぎのとおりである。なお、これらの配合割合はすべ
て重量部である。
芳香族ポリイミド樹脂 合成例−1に示す方法で製造した。
フエノール系樹脂(鐘紡社製:ベルパールR−90
0、C−2000) 〔ここに、ベルパールR−900は平均粒径48μm、メタ
ノール溶解度5重量%以下であり、ベルパールC−2000
は平均粒径22μm、メタノール溶解度0.1重量%以下で
ある。〕 PTFE(喜多村社製:KTL600)、 黒鉛(日本黒鉛社製:ACP)、 一酸化鉛(品川化工社製:リサージS号) である。
なお、メタノール溶解度は、試料約10gを精秤し(そ
の精秤重量をW0とする)、100%のメタノール約500ml中
で30分間還流下に加熱処理した後、ガラスフィルターで
濾過し、さらにフィルター残試料をフィルター上で約10
0mlのメタノールで洗浄し、ついでフィルター残試料を7
0℃の温度で2時間乾燥し(その精秤重量をW1とす
る)、次式にてメタノール溶解度を求めた。
メタノール溶解度が小さいほど耐アルコール性は良好
である。
合成例−1: ポリイミド樹脂の製造 撹拌器、還流冷却および窒素導入管を備えた反応容器
に、4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル
3.68kg(10モル)と、N,N−ジメチルアセトアミド32.9k
gを装入し、室温で窒素雰囲気下にピロメリット酸二無
水物2.125kg(9.75モル)を溶液温度の上昇に注意しな
がら加え、室温で約20時間かきまぜた。
このポリアミド酸溶液に、室温で窒素雰囲気下に2.02
kg(20モル)のトリエチルアミンおよび2.55kg(25モ
ル)の無水酢酸を滴下した。室温で約20時間撹拌し、淡
黄色スラリーを得た。このスラリーを濾別しメタノール
で洗浄した後濾別し、180℃で8時間減圧乾燥して5.28k
g(収率約97%)のポリイミド粉を得た。このポリイミ
ド粉の対数粘度は0.70dl/gであった。
ここに対数粘度はポリイミド粉末0.5gを100mlの溶媒
(p−クロロフェノール:フェノール=90:10重量比)
で加熱溶解し、35℃に冷却して測定した値である。
実施例:1〜7: 合成例−1で得られたポリイミド樹脂および各種原材
料を第1表に示すような割合で乾式混合し た後、二軸溶融押出機を用いて370〜400℃で押出して造
粒し、得られたペレットを射出成形機(シリンダー温度
370〜400℃、射出圧力1000kg/cm2、金型温度150〜200
℃)に供給し、後述する各試験法に定められた試験片を
成形し、摩擦摩耗特性、曲げ強度、曲げ弾性率、軟化温
度を測定した。得られた結果を第1表に併記した。な
お、各試験方法はつぎのとおりである。
1) 摩擦係数: スラスト型摩擦摩耗試験機(自社製)を用い、面圧1.
1kg/cm2、滑り速度毎分150m、相手材SUJ2、無潤滑、運
転時間60分時の摩擦係数を求める。
2) 摩耗係数(cm2/kg・m): 摩擦係数の測定に用いた試験機を使用し、面圧0.78kg
/cm2、滑り速度毎分128m、相手材SUJ2、無潤滑、運転時
間約100時間における摩耗試験結果から摩耗係数を求め
る。
3) 曲げ強度(kg/cm2)および曲げ弾性率: ASTM−D790による。
4) 軟化温度(℃): 熱機械的分析装置(島津製作所製:TM−30)を用い
て、昇温速度毎分5℃、圧力18.6kg/cm2としたTMA針入
法による針入開始温度から求めた。
比較例1〜7: 諸原材料の配合割合を第2表に示したようにし たこと以外はすべて実施例1と全く同様の操作を行なっ
て試験片を作製し、それぞれの性質を測定し、得られた
結果を第2表に併記した。なお、比較例1、2および5
においては固体潤滑材のみ添加しフェノール樹脂は添加
せず、比較例3および4においては固体潤滑剤およびフ
ェノール樹脂の両者を添加したもののいずれもこの発明
の限定範囲外の添加量のものであり、比較例6において
はフェノール樹脂は添加されているが固体潤滑剤は添加
されておらず、比較例7は芳香族ポリイミド樹脂のみで
フェノール樹脂も固体潤滑剤も添加されていない。
第1表と第2表とを比較すると、実施例1〜5はいず
れも安定した低摩擦係数および低摩耗係数を示している
が、比較例1〜7は、これらのいずれか一方または両方
が非常に大きい値であって、摺動特性が著しく劣ってい
ることが明白である。また曲げ強度、曲げ弾性率につい
ても実施例1〜5は比較例1〜7のいずれよりも優れた
値を示している。
〔効果〕
以上のことから明らかなように、この発明の摺動材用
樹脂組成物からなる成形品は、基材樹脂である芳香族ポ
リイミド樹脂本来の耐熱性および機械的特性を損なうこ
となく、低摩擦係数を有し、耐摩耗性も非常に優れたも
のである。したがって、この組成物のシート状、フィル
ム状、棒状、繊維状などの成形品は、電気・電子機器、
航空・宇宙機器、自動車用機器、事務用機器、一般産業
機器その他各種機器類の摺動部品に広く利用することが
出来るので、この発明の意義はきわめて大きいと言え
る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Xは直結、または −CH2−、−CH2−CH2−、 −S−および−SO2− から成る群より選ばれた基を表わし、R1〜R4は水素、メ
    チル基、塩素または臭素を示し、互いに同じであっても
    異なっていてもよい。Yは からなる群より選ばれた4価の基を表わす。) で示される繰り返し単位からなる熱可塑性ポリイミド樹
    脂100重量部、フェノール樹脂硬化物3〜50重量部およ
    び固体潤滑剤1〜25重量部からなることを特徴とする摺
    動材用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】フェノール樹脂硬化物が、ノボラック型ま
    たはレゾール型フェノール樹脂を硬化した後粉砕し、平
    均粒径50μm以下でしかも80%以上が150μm以下の粒
    径である特許請求の範囲第1項記載の摺動材用樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】フェノール樹脂硬化物が、硬化度を表示す
    る尺度として、硬化物のメタノール溶解度が20重量%以
    下のものである特許請求の範囲第1項記載の摺動材用樹
    脂組成物。
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