JPS636083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は安全棒係止装置に係り、特に塵芥収容
箱とダンプ上昇されたテールゲートとの間に掛け
渡される安全棒の係止装置に関する。

一般に塵芥収集車の後部には、塵芥を収容箱内
に積込むためのテールゲートが装備されている。
この種の塵芥収集車において、塵芥収容箱内を清
掃したり、あるいは軸受等に給油する際には通
常、ダンプシリンダ装置を駆動してテールゲート
を回動上昇させ、作業中のテールゲートの降下を
防止するために、塵芥収容箱とテールゲートとの
間に安全棒が掛け渡される。この安全棒は、通
常、塵芥収容箱とテールゲートとの境界にセツト
され下使用時には、テールゲート側あるいは塵芥
収容箱のいずれかの側に収納されている。この種
のものとして、例えば特公昭56−48406号公報、
実公昭56−52170号公報、および実公昭56−52171
号公報に開示されたようなものが知られている。
しかしながら、これらの開示されたものは、不使
用時における安全棒のロツク操作が面倒であつた
り、あるいは、ロツク機構を備えていないため
に、誤つて安全棒を傾倒したりするという問題が
あつた。

そこで、本考案の目的は、塵芥収容箱とテール
ゲートとの間に掛け渡される安全棒の不使用時に
おける係止操作を簡単に行なえるようにした安全
棒係止装置を提供することにある。

上記目的を達成するために、本考案による安全
棒係止装置は、一端を回動可能に枢着された安全
棒の他端を収納位置で固定ブラケツトに係止でき
るようにした安全棒係止位置において、安全棒の
自由端側に側方へ突出するロツク軸を回動可能に
設け、このロツク軸の軸端には偏心ピンを突設
し、上記固定ブラケツトにはこの偏心ピンを受入
れ可能なフツク溝およびこのフツク溝に受入れた
偏心ピンをフツク溝内に係止可能なあご部を設け
たことを特徴とするものである。

そして本考案によれば、不使用時における安全
棒の格納操作を容易にできるようにしたものであ
り、安全棒を収納位置に持ち来たすと、安全棒の
自由端のロツク軸に設けられた偏心ピンが固定ブ
ラケツトのフツク溝の開口部に達し、ここでロツ
ク軸を回動操作するとロツク軸と一体的に偏心ピ
ンが回動してこの偏心ピンはフツク溝の溝底に達
し、ここに達した偏心ピンは固定ブラケツトに設
けられたあご部によりフツク溝からの脱出を阻止
される。

以下本考案による安全棒係止装置の一実施例を
図面を参照して説明する。

第１図において、符号１は塵芥収容箱の後部に
枢着されるテールゲートを示しており、このテー
ルゲートは、公知のように、上端のブラケツト
２，２が塵芥収容箱の側に枢支されて回動できる
ようになつている。上記テールゲート１の内端に
は、両側方へ張り出した一対の側板３，３が固着
されており、これら各側板３の端は直角に内方へ
折り曲げられ、耳片４とされている。

また、上記一対の側板３，３には、左右一対の
安全棒５，５が装備されており、両者の構成は同
一であるから、そのうちの１つを例にとつて構成
を詳細に説明する。

上記安全棒５は、その下端が枢軸６を介して固
定ブラケツト７，７に枢着されており、安全棒５
は枢軸６を中心として垂直面内を傾動できるよう
に構成されている。上記枢軸６が貫通する孔は安
全棒５の下端に穿設されている。

一方、安全棒５の上端には、ロツクピン８が回
動可能に装着されており、このロツクピン８は、
外端にフランジ９を備えると共に内端には偏心ピ
ン１０が形成されている。また、偏心ピン１０の
付け根のロツクピン８には操作レバー１１が穿設
され、この操作レバー１１を握つて回動させるこ
とによりロツクピン８を偏心回動させることがで
きる。

しかして、上記ロツクピン８と係合可能な位置
の側板上には固定ブラケツト１２が固設されてお
り、このブラケツト１２は、上方前方に開口した
フツク溝１３を備えている。

なお、第１図中符号１４は揺動デフレクタを示
している。

次に上述した安全棒係止装置の作動について説
明する。

テールゲート１が降下しているときには、安全
棒５は不要であるから、収納位置にある。このと
きには、第３図から明らかなように、操作レバー
１１を真下位置に合せると、偏心ピン１０は最上
位置（解除位置）にあり、フツク溝１３の開口部
と同じ高さにある。したがつて、安全棒５を枢軸
６まわりに回動させて直立位置に持ち来たすと偏
心ピン１０がフツク溝１３内に入り込む。次い
で、第３図に鎖線で示すように、操作レバー１１
を直上位置に持ち来たすと、偏心ピン１０は、
180゜回動し、フツク溝１３の底部に移り、ブラケ
ツト１２のあご部１２ａで脱出を阻止される。し
たがつて、操作ハンドル１１を180゜回動させるだ
けで、安全棒５を収納位置に確実に係止すること
ができる。

一方、テールゲート１を上昇させて、塵芥収容
箱内の清掃や給油作業をする際には、第３図に示
すように、操作レバー１１を解除位置に戻す。す
ると、安全棒５はフツク溝１３から脱出可能とな
り、前方へ倒せるから、安全棒５を傾動させて所
定の位置に安全棒５をセツトすればよい。

以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、一端を枢着された安全棒の自由端に回動操作
可能な偏心ピン付きのロツク軸を設け、上記偏心
ピンをブラケツトのフツク溝に着脱できるように
したから、安全棒を収納位置で簡単な操作で係止
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による安全棒係止装置を備えた
テールゲートの内側を示した斜視図、第２図はロ
ツク軸とフツクの係合を示した斜視図、第３図は
偏心ピンがフツク溝に対して解除位置にある安全
棒の側面図、第４図は同状態の正面図である。 ５……安全棒、６……枢軸、８……ロツク軸、
１０……偏心ピン、１１……操作レバー、１２…
…ブラケツト、１３……フツク溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 塵芥収容箱またはテールゲートに対して一端を
   回動可能に枢着された安全棒の他端を、収納位置
   で固定ブラケツトに係止できるようにした安全棒
   係止装置において、安全棒の自由端側に側方へ突
   出するロツク軸を回動可能に設けるとともに、こ
   のロツク軸の軸端には偏心ピンを突設し、上記固
   定ブラケツトにはこの偏心ピンを受入れ可能なフ
   ツク溝およびこのフツク溝に受入れた偏心ピンを
   フツク溝内に係止可能なあご部を設けたことを特
   徴とする安全棒係止装置。