JP4054491B2 - ジャッキベース格納箱 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、高所作業車やクレーン車等の作業車で所定の作業をする時、車体を支持するジャッキ下端と地面との間に介装されるジャッキベースを格納するジャッキベース格納箱に関し、特に、安全対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高所作業車やクレーン車等の作業車の車体をジャッキで支持する場合、車体支持状態の安定化を図るためにジャッキベースをジャッキ下端と地面との間に介装することが行われる。このジャッキベースは、例えば実開平3−124977号公報に開示されているように、車体の左右両側に設けられたジャッキベース格納箱に格納され、作業現場まで持ち運ばれる。
【0003】
上記ジャッキベースには、小型で比較的軽量である標準タイプのものと、これよりも大型で重量大なる傾斜地用のオプション仕様のものとがある。図8にこの2つのタイプのジャッキベースをそれぞれ格納するジャッキベース格納箱が並設された例を示す。図8中、aは後輪b側のジャッキであって、このジャッキaを挟んで車体後方側(図8右側)のものが標準タイプのジャッキベース(以下、「第1ジャッキベースc」という)を格納するジャッキベース格納箱(以下、「第1ジャッキベース格納箱d」という)であり、車体前方側(図8左側)のものがオプション仕様のジャッキベース(以下、「第2ジャッキベースe」という)を格納するジャッキベース格納箱(以下、「第2ジャッキベース格納箱f」という)である。
【0004】
図8に示すように、上記第1ジャッキベース格納箱dは、出入れ口gが車体外側方に向かって斜め上に開口するように傾倒姿勢で固定され、第1ジャッキベースcが取手hを出入れ口gから斜め上に向けて第1ジャッキベース格納箱dに格納されている。一方、上記第2ジャッキベース格納箱fは、出入れ口iが車体外側方に向かって真横に開口するように横向き姿勢で固定され、第2ジャッキベースeが取手jを出入れ口iから真横に向けて第2ジャッキベース格納箱fに格納されている。このように、第1ジャッキベース格納箱dと第2ジャッキベース格納箱fとで取付け姿勢を異ならせているのは、安全性と取扱い易さとを考慮してのことである。
【0005】
つまり、第1ジャッキベース格納箱dを出入れ口gが車体外側方に向かって斜め上に開口するように傾倒姿勢にしているのは、格納状態の第1ジャッキベースcが走行中の衝撃で第1ジャッキベース格納箱dから落下しないようにするためであり、また、出入れ口gをあまり上に向けると、作業者が第1ジャッキベースcを第1ジャッキベース格納箱dから取り出したり、逆に第1ジャッキベースcを第1ジャッキベース格納箱dに格納する操作がし辛くなるからであり、両者の折衷案でこのような傾倒姿勢にしているのである。同様の理由により、第2ジャッキベース格納箱fも第1ジャッキベース格納箱dと同じ傾倒姿勢にすればよいのであるが、第2ジャッキベース格納箱fに格納される第2ジャッキベースeは第1ジャッキベースcよりも大型で重量大であるため、第2ジャッキベース格納箱fの出入れ口iが斜め上に向いていると第2ジャッキベースeの取出し操作や格納操作がし辛くなる。よって、第2ジャッキベース格納箱fを出入れ口iが車体外側方に向かって真横に開口するように横向き姿勢にしているのである。但し、このままでは落下のおそれがあるので、チェーンkを第2ジャッキベースeの取手jを通して出入れ口iに掛け渡し、いわゆるチェーンロックにて第2ジャッキベースeが第2ジャッキベース格納箱fから落下しないようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような事情にて第1ジャッキベース格納箱d及び第2ジャッキベース格納箱fをそれぞれ異なる姿勢で取付け固定しているが、第1ジャッキベース格納箱dの出入れ口gは斜め上を向いているとはいっても、第1ジャッキベースcの取出し操作や格納操作を考慮してあまり上向きには設定されておらず、走行中の衝撃如何によっては第1ジャッキベースcが第1ジャッキベース格納箱dから落下しないとも限らない。また、第1ジャッキベース格納箱dを出入れ口gが車体外側方に向かって斜め上に開口するように傾倒姿勢にしているということは、取付けスペースに車幅方向の奥行きが必要であるため、図9(b)に示すように、シャシlと第1ジャッキベース格納箱dとの間隔W2が狭くなり、シャシl側にブラケット等があるとこれが邪魔になって第1ジャッキベース格納箱dを取り付けることが難しくなる。
【0007】
一方、第2ジャッキベース格納箱fでは、チェーンロックにて第2ジャッキベースeが第2ジャッキベース格納箱fから落下しないようにしているので、第2ジャッキベースeを第2ジャッキベース格納箱fから取り出す際には、チェーンkを出入れ口iから外さなければならず、逆に第2ジャッキベースeを第2ジャッキベース格納箱fに格納した後には、チェーンkを第2ジャッキベースeの取手jを通して出入れ口iに掛け渡さなければならず、このチェーンkの着脱操作が煩わしい。
【0008】
この発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ジャッキベースの取扱いを容易にするとともに、ジャッキベースがジャッキベース格納箱から落下しないようにすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、ジャッキベース格納箱をジャッキベース格納状態で鉛直姿勢に、ジャッキベース取出しに際しては傾倒姿勢にそれぞれ姿勢変更することと、ジャッキベースの落下防止を確実に行うようにすることとを特徴とするものである。
【0010】
具体的には、請求項1に記載の発明は、車体に設けられ、作業時に車体を支持するジャッキ下端と地面との間に介装されるジャッキベースを車体外側方から出入れ可能に格納するジャッキベース格納箱を前提とし、次のような解決手段を講じた。
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明は、格納状態のジャッキベースが落下しないようにジャッキベースの車体外側方への移動を規制するストッパが、出入れ口の開口面に沿った内向きに突出する突出位置と、ジャッキベースの挿入を許容する待避位置との間を上下方向に回動するように、かつ常時は自重で垂れ下がって上記内向きに突出する突出位置の姿勢を取るように出入れ口側に回動自在に設けられていることを特徴とする。
【0012】
上記の構成により、請求項1に記載の発明では、ジャッキベースはジャッキベース格納箱に格納されると、ジャッキベース格納箱の出入れ口側のストッパによって車体外側方への移動が規制され、ジャッキベース格納箱から落下しない。したがって、従来の手法である煩わしいチェーン掛けが不要となる。
【0013】
また、請求項1に記載の発明では、ジャッキベース格納時、ストッパをジャッキベースで押して待避位置に回動させ、ジャッキベースが挿入される。ジャッキベースが完全に挿入されて格納されると、上記ストッパがジャッキベースから離れて出入れ口の開口面に沿った内向きに突出し、ジャッキベースが出入り口側に移動しようとしても、上記ストッパに当たってジャッキベース格納箱から落下しない。一方、ジャッキベースを取り出す際には、上記ストッパを作業者が押して待避位置に回動させれば、その後はジャッキベースを引っ張るだけでジャッキベースが簡単に取り出せる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、上述の如き前提において、出入れ口が上に向く鉛直姿勢と、出入れ口が車体外側方に向かって斜め上に向く傾倒姿勢とを取るように上下方向に回動可能に構成され、上記鉛直姿勢から傾倒姿勢に姿勢変更する際の荷重変動により傾倒姿勢が保持されるようになっていることを特徴とする。
【0015】
上記の構成により、請求項2に記載の発明では、ジャッキベース格納箱を出入れ口が上に向く鉛直姿勢にすることで、大きな衝撃が加わっても、格納されているジャッキベースがジャッキベース格納箱から落下しない。一方、ジャッキベース格納箱を出入れ口が車体外側方に向かって斜め上に向く傾倒姿勢にすることで、ジャッキベースがジャッキベース格納箱から容易に取り出される。また、ジャッキベースがジャッキベース格納箱に容易に格納される。さらに、ジャッキベース格納箱の格納姿勢が鉛直であるため、取付けスペースを車幅方向に広く確保する必要がなく、シャシ側にブラケット等があってもこれが邪魔にならず、ジャッキベース格納箱が容易に取り付けられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0017】
図6は高所作業車を示し、この高所作業車はキャビン1とこれに続くシャシ2とからなる車体3を備え、上記キャビン1の左右には前輪4aが、上記シャシ2後部の左右には後輪4bがそれぞれ設けられ、これら前輪4a及び後輪4bによって車体3(キャビン1及びシャシ2)が水平に支持されている。
【0018】
上記シャシ2には旋回ポスト5が水平面内で旋回可能に据え付けられ、この旋回ポスト5上端にはブーム6基端が連結され、上記旋回ポスト5とブーム6との間には起伏シリンダ7が掛け渡され、この起伏シリンダ7の伸縮作動によりブーム6を上下方向に起伏させるようになっている。上記旋回ポスト5先端にはバケット8が水平状態を保つように連結され、作業者がこのバケット8に乗り込んで所定の作業を行うようになっている。上記シャシ2の前後左右の四隅には、作業時に車体3を支持するジャッキ9が1基ずつ設置されている。図1(c)に示すように、これらジャッキ9は、外側支持脚10と、下端に接地プレート11aを有する内側支持脚11とを備え、この内側支持脚11は図示しない流体圧シリンダの伸縮作動により上記外側支持脚10に対し出入りし、図6仮想線にて示すように、通常の使用状態では、突出状態で上記接地プレート11aを地面12に接地させて車体3を持上げ支持して高所作業に備えるようにしている。13は作業者が乗り降りするためのステップである。
【0019】
図5に示すように、上記シャシ2の両サイド後端には、第1ジャッキベース格納箱14と第2ジャッキベース格納箱15とが後ろ側の左右2基のジャッキ9の各々を車体前後方向から挟むように並設されている。上記ジャッキ9を境に車体後ろ側の第1ジャッキベース格納箱14は小型で比較的軽量である標準タイプの第1ジャッキベース16を2枚ずつ車体3外側方から出入れ可能に格納するためのものであり、上記ジャッキ9を境に車体前側の第2ジャッキベース格納箱15は上記第1ジャッキベース16よりも大型で重量大なる傾斜地用のオプション仕様の第2ジャッキベース17を1枚だけ車体3外側方から出入れ可能に格納するためのものである。
【0020】
図7(a)に示すように、上記第1ジャッキベース16は矩形ブロックからなり、その一辺側には取手16aが第1ジャッキベース16を穿つように形成されている。一方、図7(b)に示すように、上記第2ジャッキベース17も矩形ブロックからなり、その一辺側には取手17aが第2ジャッキベース17から突出するように形成されているとともに、この取手17aが形成されている辺と隣接する一方の辺には、係合部としての係合突起17bが取手17a寄りに接近して突設されている。この係合突起17bは、格納状態で第2ジャッキベース格納箱15から落下しないように第2ジャッキベース格納箱15側の後述するストッパ28に係合するようになっている。
【0021】
上記第1ジャッキベース16は、例えば作業現場の地面12がぬかるんでいたり等して接地プレート11aだけでは支持状態が不安定になる場合に使用されるものであり、作業時に4基のジャッキ9下端の接地プレート11aと地面12との間に1つずつ介装され、受圧面積を大きくして4基のジャッキ9で車体3を安定して水平に持上げ支持するようになっている。図1(c)に車体3後ろ側の2基のジャッキ9ではあるが、その使用状態を部分的に示す。そして、不使用時には、上記4つの第1ジャッキベース16は、左右2つの第1ジャッキベース格納箱14に2つずつ格納され、作業現場まで持ち運ばれるようになっている。
【0022】
一方、上記第2ジャッキベース17は、作業現場の地面12が傾斜していて接地プレート11aだけでは車体3を水平に支持することができない場合に使用されるものであり、図示しないが、作業時に地面12の傾斜が下がっている方の2基のジャッキ9下端の接地プレート11aと地面12との間に1つずつ介装され、4基のジャッキ9で車体3を安定して水平に持上げ支持するようになっている。そして、不使用時には、上記2つの第2ジャッキベース17は、左右2つの第2ジャッキベース格納箱15に1つずつ格納され、作業現場まで持ち運ばれるようになっている。
【0023】
図1(a)〜(c)及び図2(a),(b)に示すように、上記第1ジャッキベース格納箱14は直方体の鋼材からなり、その上端には第1ジャッキベース16を出入れするための出入れ口14aが形成され、第1ジャッキベース16を格納した状態でベース部分の一部が取手16aと共に出入れ口14aから露出するようになっている。上記第1ジャッキベース格納箱14は、車体3外側方に延びる車体3前側の小ブラケット18と、同じく車体3外側方に上記小ブラケット18と平行に延びる車体3後ろ側の大ブラケット19とを介して車体3に取り付けられている。
【0024】
その取付け方を具体的に説明すると、上記小ブラケット18の延出端部と上記大ブラケット19の延出端部下端には回動軸20が橋絡され、上記第1ジャッキベース格納箱14底部の車体3外側方端部が上記回動軸20に上下方向に回動自在に連結されている。上記第1ジャッキベース格納箱14底部の車体3内側方端部には突出片21がジャッキ9側に向かって水平に突設され、一方、上記ジャッキ9の外側支持脚10には、ストッパ22が所定の角度で固定されている。
【0025】
上記第1ジャッキベース格納箱14の回動軸20上方である出入れ口14a端部には、取手23が取り付けられている。そして、作業者が取手23を把持して引っ張ると、第1ジャッキベース格納箱14が回動軸20を支点に車体3外側方に回動し、突出片21がストッパ22に当たることで回動を停止し、出入れ口14aが車体3外側方に向かって斜め上に向く傾倒姿勢を取るようになっている(図1(b)及び図2(a)仮想線参照)。この傾倒姿勢で、第1ジャッキベース格納箱14は上記鉛直姿勢から傾倒姿勢に姿勢変更する際のその荷重変動により逆方向には回動せず、傾倒姿勢が保持される。そして、この傾倒姿勢から第1ジャッキベース16を第1ジャッキベース格納箱14から取り出したり、逆に第1ジャッキベース格納箱14に格納するようになっている。
【0026】
なお、上記第1ジャッキベース格納箱14は、図1(a)及び図2実線に示すように、第1ジャッキベース16を格納した状態で、出入れ口14aが上を向く鉛直姿勢を取るように上記大ブラケット19の車体3内側端部の折曲部19aにより背後から支持されるようになっている。
【0027】
上記第1ジャッキベース格納箱14の取手23の隣にはピン24が大ブラケット19側に向かって突設され、一方、大ブラケット19の上端には取付プレート25が立設され、この取付プレート25上端にはフック26が軸27によって回動自在に取り付けられている。そして、第1ジャッキベース16を使用しない時には、第1ジャッキベース格納箱14が回動しないようにフック26をピン24に係合させてその鉛直姿勢を保持する一方、第1ジャッキベース16を使用する時には、第1ジャッキベース格納箱14が回動するようにフック26をピン24から外すようにしている。
【0028】
次に、第1ジャッキベース16の取出し・格納方法について説明する。
【0029】
(1) 高所作業車が作業現場に着くと、作業者が降車して車体3後部の一方側の第1ジャッキベース格納箱14まで移動し、フック26を第1ジャッキベース格納箱14のピン24から外す。
【0030】
(2) 作業者が取手23を握って手前に引っ張り、第1ジャッキベース格納箱14を回動軸20を支点として車体3外側方に回動させる。第1ジャッキベース格納箱14はその底部の突出片21がジャッキ9(外側支持脚10)のストッパ22に当たるまで回動する。これにより、図1(b)及び図2(a)仮想線にて示すように、第1ジャッキベース格納箱14は、出入れ口14aが上に向く鉛直姿勢から出入れ口14aが車体3外側方に向く傾倒姿勢になる。
【0031】
(3) 上記第1ジャッキベース格納箱14が傾倒した姿勢で、作業者が第1ジャッキベース16の取手16aを握り、第1ジャッキベース16を1つずつ第1ジャッキベース格納箱14から取り出す。
【0032】
(4) 作業者が車体3後部の他方側の第1ジャッキベース格納箱14まで移動し、上記(1)〜(3)の要領にて2つの第1ジャッキベース16を第1ジャッキベース格納箱14から取り出す。
【0033】
このように、第1ジャッキベース16を第1ジャッキベース格納箱14から取り出す際、第1ジャッキベース格納箱14を出入れ口14aが上に向く鉛直姿勢から出入れ口14aが車体3外側方に向かって斜め上に向く傾倒姿勢に回動させることから、第1ジャッキベース16を第1ジャッキベース格納箱14から容易に取り出すことができる。
【0034】
(5) これら取り出された4つの第1ジャッキベース16は、1つずつ4基のジャッキ9の真下に置かれ、各ジャッキ9の内側支持脚11を下方に張り出すことで各ジャッキ9下端の接地プレート11aと地面12との間にそれぞれ介装され、図1(c)に示すように、4基のジャッキ9で車体3を地面12から持ち上げて水平に支持し、作業者がバケット8に乗り込んで所定の作業を行う。
【0035】
(6) 所定の作業が終わると、各ジャッキ9の内側支持脚11を上動させて外側支持脚10内に納め、一方の第1ジャッキベース格納箱14の傾倒姿勢で、使用後の2つの第1ジャッキベース16を1つずつ第1ジャッキベース格納箱14に格納する。
【0036】
(7) 作業者が第1ジャッキベース格納箱14の取手23を握って車体3側に向かって押し、第1ジャッキベース格納箱14を回動軸20を支点として車体3内側方に回動させ、出入れ口14aが上に向く鉛直姿勢にする。
【0037】
(8) フック26を第1ジャッキベース格納箱14のピン24に係合させ、第1ジャッキベース格納箱14が傾倒しないようにする。
【0038】
(9) 作業者が車体3後部の他方側の第1ジャッキベース格納箱14まで移動し、上記(6)〜(8)の要領にて2つの第1ジャッキベース16を第1ジャッキベース格納箱14に格納して傾倒しないように鉛直姿勢に保持する。
【0039】
このように、第1ジャッキベース16を第1ジャッキベース格納箱14に格納する際も、上記と同様に第1ジャッキベース格納箱14を傾倒姿勢に回動させることから、第1ジャッキベース16を第1ジャッキベース格納箱14に容易に格納することができる。また、格納後は、第1ジャッキベース格納箱14を出入れ口14aが上に向く鉛直姿勢に回動させることから、大きな衝撃が加わっても、第1ジャッキベース16を第1ジャッキベース格納箱14から確実に落下しないようにすることができる。さらに、第1ジャッキベース格納箱14の格納姿勢を鉛直にしていることから、取付けスペースに車幅方向の奥行きがそれ程いらず、図9(a)に示すように、図9(b)の固定式である従来例に比べてシャシ2と第1ジャッキベース格納箱14との間隔W1が広く、第1ジャッキベース格納箱14を余裕を持って取り付けることができる。したがって、第1ジャッキベース格納箱14の取付けスペースを車幅方向に広く確保する必要がなく、シャシ2側にブラケット等があってもこれが邪魔にならず、第1ジャッキベース格納箱14の取付け作業を容易に行うことができる。
【0040】
一方、図3(a),(b)及び図4(a),(b)に示すように、上記第2ジャッキベース格納箱15も第1ジャッキベース格納箱14と同様に直方体の鋼材からなるが、その車体3への取付け方は第1ジャッキベース格納箱14の場合とは異なり、車体3に直接に取り付けられている。上記第2ジャッキベース格納箱15には、第2ジャッキベース17を出入れするための出入れ口15aが車体3外側方である真横に開口するように形成され、この出入れ口15aの左右両側開口縁には半円形の切欠部15bが形成されている。そして、第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15に格納した状態で、ベース部分全体が第2ジャッキベース格納箱15内に納められ、取手17aが出入れ口15aから露出するとともに、ベース部分の一部が切欠部15bから露出するようになっており、第2ジャッキベース17を取り出したり格納する際に、作業者が手を切欠部15bから露出している第2ジャッキベース17のベース部分に添えることで取出し・格納作業をし易くしている。なお、第2ジャッキベース格納箱15の出入れ口15a下端には膨出部15cが膨出形成され、格納状態の第2ジャッキベース17下端を止めるようになっている。
【0041】
上記第2ジャッキベース格納箱15の出入れ口15a上端には、プレートからなるストッパ28が支軸29によって上下方向に回動自在に取り付けられ、このストッパ28下端の両側には突出片28a,28bが突設され、これら突出片28a,28bは、第2ジャッキベース格納箱15側面上部に形成された円弧形状の孔部15dを貫通して第2ジャッキベース格納箱15側方に突出し、ストッパ28が安定して回動するようになっている。そして、上記ストッパ28は、作業者が一方(図4(b)左側)の突出片28a(以下、操作片28aという)を上記孔部15d内で移動させることで、出入れ口15aの開口面に沿った内向きに垂下状態で突出する突出位置と、第2ジャッキベース17の挿入を許容する上方水平状態の待避位置との間を回動するようになっている。
【0042】
つまり、上記ストッパ28は、第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15に格納した状態で出入れ口15aに垂れ下がり、それ以上車体3外側方には回動しないようになっており、この状態で、第2ジャッキベース17の係合突起17bはストッパ28の背面に位置していて、第2ジャッキベース17が出入れ口15aから落下しようとしても、上記係合突起17bがストッパ28に当たって第2ジャッキベース17の車体3外側方への移動を規制し、第2ジャッキベース17が落下しないようになっている(図3(a)及び図4(a)実線の状態)。
【0043】
一方、第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15から取り出すには、図4(a)仮想線にて示すように、作業者が操作片28aを左手の指で押し上げてストッパ28を上方に回動させ、ストッパ28を係合突起17bに干渉しないように第2ジャッキベース格納箱15上端で水平にし、この状態で第2ジャッキベース17の取手17aを右手で握って手前に引っ張り、上記係合突起17bが出入れ口15aから出た時点で作業者が左手の指を操作片28aから離し(図3(b)の状態)、左手を第2ジャッキベース17側面に添えて引き出せばよい。
【0044】
次に、第2ジャッキベース17の取出し・格納方法について説明する。
【0045】
(1) 高所作業車が作業現場に着くと、作業者が降車して車体3後部の一方側の第1ジャッキベース格納箱14まで移動し、操作片28aを左手の指で押し上げてストッパ28を上方に回動させる。これにより、ストッパ28が第2ジャッキベース格納箱15上端に水平になり、図4(a)仮想線にて示すように、係合突起17bに干渉しないようになる。
【0046】
(2) 作業者が第2ジャッキベース17の取手17aを右手で握って手前に引っ張り、図4(a)仮想線にて示すように、第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15から僅かに引き出す。これにより、係合突起17bが出入れ口15aから車体3外側方に露出する。
【0047】
(3) 作業者が左手の指を操作片28aから離し、左手を第2ジャッキベース17側面に添えて第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15から落下しない程度に出入れ口15aから引き出す。これにより、第2ジャッキベース17の取出し態勢が整えられる(図3(b)の状態)。
【0048】
(4) 作業者がさらに第2ジャッキベース17を引き出して第2ジャッキベース格納箱15から取り出す。
【0049】
(5) 作業者が車体3後部の他方側の第2ジャッキベース格納箱15まで移動し、上記(1)〜(4)の要領にて第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15から取り出す。
【0050】
このように、第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15から取り出す際、ストッパ28を指で押し上げるだけで第2ジャッキベース17の係合突起17bが上記ストッパ28に干渉しないようにすることができ、その後は第2ジャッキベース17を引っ張るだけで第2ジャッキベース17を簡単に取り出すことができる。
【0051】
(6) これら取り出された2つの第2ジャッキベース17は、作業現場において地面12の傾斜が下がっている方の2基のジャッキ9下端の接地プレート11aと地面12との間に1つずつ介装され、4基のジャッキ9で車体3を安定して水平に持上げ支持し、作業者がバケット8に乗り込んで所定の作業を行う。
【0052】
(7) 所定の作業が終わると、各ジャッキ9の内側支持脚11を上動させて外側支持脚10内に納め、使用後の一方の第2ジャッキベース17を一方の第2ジャッキベース格納箱15に押し込む。この押込み動作により、第2ジャッキベース17の係合突起17bがストッパ28に当たり、ストッパ28を上方に押し上げながらストッパ28を通過する。さらに、第2ジャッキベース17を押し込むことで、第2ジャッキベース17が第2ジャッキベース格納箱15に完全に押し込まれて格納される。
【0053】
この際、係合突起17bがストッパ28を通過することで、ストッパ28は係合突起17bによる押上げ力から解放されて自重により鉛直姿勢に垂れ下がり、係合突起17bの出入れ口15a側に立ちふさがった状態となる。したがって、その後に第2ジャッキベース17が出入れ口15a側に移動しようとしても、上記ストッパ28に当たって移動が阻止され、第2ジャッキベース格納箱15から落下しない。
【0054】
このように、第2ジャッキベース17の押込み動作によりストッパ28を待避位置に移動させるので、上記押込み動作とは別にストッパ28を作動させなくてよく、しかも、チェーン掛けという煩わしい手法を用いずに済み、第2ジャッキベース17の格納を容易に行うことができる。
【0055】
(8) 作業者が車体3後部の他方側の第2ジャッキベース格納箱15まで移動し、上記(6),(7)の要領にて別の第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15に格納する。
【0056】
なお、上記の実施の形態では、係合突起17bを第2ジャッキベース17に突設する一方、ストッパ28を第2ジャッキベース格納箱15の出入れ口15a側上端に回動自在に取り付け、上記ストッパ28を出入れ口15a側で係合突起17bに当接させて第2ジャッキベース17が第2ジャッキベース格納箱15から落下しないようにしたが、上記係合突起17bをなくし、上記ストッパ28を若干長くして第2ジャッキベース17のベース部分上端にストッパ28を直接当接させることで、第2ジャッキベース17の落下を防止するようにしてもよい。ただし、この場合には、第2ジャッキベース格納箱15の奥部のスペースに若干の余裕を持たせ、第2ジャッキベース17を取り出す際、第2ジャッキベース17を第2ジャッキベース格納箱15内に僅かに押し込んでストッパ28の上方待避を可能にすることが必要となる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、ジャッキベースの車体外側方への移動を規制するストッパをジャッキベース格納箱の出入れ口側に設けたので、煩わしいチェーン掛けをすることなくジャッキベースを落下しないように格納することができる。
【0058】
請求項2に係る発明によれば、ジャッキベース格納箱を出入れ口が上に向く鉛直姿勢と、出入れ口が車体外側方に向かって斜め上に向く傾倒姿勢とを取るように上下方向に回動可能に構成し、上記鉛直姿勢から傾倒姿勢に姿勢変更する際のジャッキベース格納箱の荷重変動によりその傾倒姿勢を保持するようにしているので、ジャッキベースを傾倒姿勢にすることでその取出し・格納作業を容易に行うことができる一方、ジャッキベースを鉛直姿勢にすることでジャッキベース格納箱からの落下を確実に防止することができる。また、ジャッキベース格納箱の格納姿勢が鉛直で取付けスペースを省スペース化することができ、シャシ側にブラケット等があってもこれが邪魔にならず、ジャッキベース格納箱を容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はこの発明の実施の形態に係る第1ジャッキベース格納箱を鉛直姿勢にした状態を示す斜視図、(b)は第1ジャッキベース格納箱を傾倒させた状態を示す斜視図、(c)は第1ジャッキベースをジャッキ下端と地面との間に介装した状態を示す斜視図である。
【図2】 (a)はこの発明の実施の形態に係る第1ジャッキベース格納箱を示す側面図、(b)はその正面図である。
【図3】 (a)はこの発明の実施の形態に係る第2ジャッキベース格納箱に第2ジャッキベースが格納された状態を示す斜視図、(b)は第2ジャッキベース格納箱から第2ジャッキベースを引き出した状態を示す斜視図である。
【図4】 (a)はこの発明の実施の形態に係る第2ジャッキベース格納箱を示す側面図、(b)はその正面図である。
【図5】 この発明の実施の形態に係る第1ジャッキベース格納箱に第1ジャッキベースが、第2ジャッキベース格納箱に第2ジャッキベースがそれぞれ格納された状態を示す正面図である。
【図6】 この発明の実施の形態に係る第1ジャッキベース格納箱と第2ジャッキベース格納箱とが設けられた高所作業車の側面図である。
【図7】 (a)は第1ジャッキベースの斜視図、(b)は第2ジャッキベースの斜視図である。
【図8】 従来例の第1ジャッキベース格納箱に第1ジャッキベースが、第2ジャッキベース格納箱に第2ジャッキベースがそれぞれ格納された状態を示す斜視図である。
【図9】 (a)はこの発明の実施の形態に係る第1ジャッキベース格納箱が取り付けられた場合の車体との位置関係を示す概略図、(b)は従来例の第1ジャッキベース格納箱が取り付けられた場合の車体との位置関係を示す概略図である。
【符号の説明】
3 車体
9 ジャッキ
12 地面
14 第1ジャッキベース格納箱
14a 出入れ口
15 第2ジャッキベース格納箱
15a 出入れ口
16 第1ジャッキベース
17 第2ジャッキベース
17b 係合突起(係合部)
28 ストッパ
Claims (2)
- 車体に設けられ、作業時に車体を支持するジャッキ下端と地面との間に介装されるジャッキベースを車体外側方から出入れ可能に格納するジャッキベース格納箱であって、
格納状態のジャッキベースが落下しないようにジャッキベースの車体外側方への移動を規制するストッパが、出入れ口の開口面に沿った内向きに突出する突出位置と、ジャッキベースの挿入を許容する待避位置との間を上下方向に回動するように、かつ常時は自重で垂れ下がって上記内向きに突出する突出位置の姿勢を取るように出入れ口側に回動自在に設けられていることを特徴とするジャッキベース格納箱。 - 車体に設けられ、作業時に車体を支持するジャッキ下端と地面との間に介装されるジャッキベースを車体外側方から出入れ可能に格納するジャッキベース格納箱であって、
出入れ口が上に向く鉛直姿勢と、出入れ口が車体外側方に向かって斜め上に向く傾倒姿勢とを取るように上下方向に回動可能に構成され、上記鉛直姿勢から傾倒姿勢に姿勢変更する際の荷重変動により傾倒姿勢が保持されるようになっていることを特徴とするジャッキベース格納箱。
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