JPS635925Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はサンルーフ車用のオーバヘツドコンソ
ールに関するものである。

ルーフ開口部を設けたサンルーフ車は、走行時
に開口部より車室内に外気が導入されるように思
われるが、フロントウインドに沿つて上昇する気
流の関係か、案外開口部から外気は導入されず、
殊に開口部直下の運転席及び助手席へ向つての外
気導入は得られておらず、単に開放感を得ること
に利用されているものである。

本考案の目的は、サンルーフ車の開口部を利用
し、車室内の換気、特に乗員の頭部近辺へのフレ
ツシユエアの導入及び換気を行うようにしたオー
バヘツドコンソールを提供するものである。

以下本考案の実施例を図面により説明する。第
１図において、１はサンルーフ車の開口部であ
り、２は本考案のオーバヘツドコンソールである
コンソール本体を示す。

このコンソール本体２は前記開口部１の略中央
前後方向（第１図のＦは車両の前方を示す）に車
室内側に装着され、時計３、サンルーフパネルの
開閉用スイツチ４、室内ランプ５等が設けられて
いる。

本考案は、このコンソール本体２の例えば両側
部にルーバを施した通気口６を設け、コンソール
本体２内に第２図及び第３図に示すように可動の
吸気ダクト７と排気ダクト８とを設けたものであ
る。

前記吸気ダクト７は吸気口を車両前方に向けて
おり、また排気ダクト８は排気口を車両後方に向
け、両ダクト７，８は開口部１より出没可能に設
けられている。

この両ダクト７，８の出没作動機構の一実施例
を第５図によつて説明する。吸気ダクト７と排気
ダクト８は吸気口及び排気口を車両の前後方向に
相反する向きでそれぞれ枢軸９ａ，９ｂによつて
コンソール本体２に上下方向に回動可能に枢着さ
れている。

さらに、前記枢軸９ａ，９ｂによる両ダクト
７，８の枢着点の略中間点をニユートラル位置と
するコントロールレバー１０を、その把手をコン
ソール本体２の下面に突出して設ける。このコン
トロールレバー１０には前後方向に延在する作動
杆１１ａ，１１ｂが一体に形成されている。

一方、吸気ダクト７及び排気ダクト８にはプツ
シユロツド１２ａ，１２ｂの一端が枢着され、そ
の枢着点とコンソール本体２との間に両ダクト
７，８をそれぞれ下方に引張するリターンスプリ
ング１３が取付けられている。そして、前記プツ
シユロツド１２ａの他端は前記コントロールレバ
ー１０と一体の前方の作動杆１１ａの先端と当接
し、またプツシユロツド１２ｂの他端は後方の作
動杆１１ｂの先端と当接している。

さらに、コントロールレバー１０のニユートラ
ル位置に、前記吸，排気ダクト７，８がコンソー
ル本体２内に没入している状態でのみサンルーフ
パネルの自動開閉作動を可能とするコントロール
レバー１０のニユートラル位置確認スイツチ１４
が設けられている。このスイツチ１４は第１図に
示すサンルーフパネル開閉用スイツチ４と接続さ
れている、コントロールレバー１０の基部に設け
たドグ１６に当接する作動子１５を有し、このド
グ１６に当接した作動子１５はスイツチ１４の接
点を閉じた状態とし、前記サンルーフパネル開閉
用スイツチ４の電気回路を閉成し、サンルーフパ
ネルの開閉制御を可能とし、ドグ１６が作動子１
５より離れるとスイツチ１４の接点を開いてサン
ルーフパネル開閉用スイツチ４の電気回路を開成
してサンルーフパネルの開閉制御を不能とし、
吸、排気ダクト７，８の突出状態でサンルーフパ
ネルの作動による破損、損傷等の不都合を防止す
る安全対策が施されている。従つて、吸、排気ダ
クト７，８がコンソール本体２内に没入している
コントロールレバー１０のニユートラル位置の状
態でのみ開閉用スイツチ４の操作でサンルーフパ
ネルが作動し、開口部１が開閉される。

本考案は上記の通りの構造であるから、サンル
ーフパネルが開口した状態でコントロールレバー
１０を前方に移動すると吸気ダクト７が開口部１
より上方に突出し、前方に向く吸気口より外気を
受け入れて通気口６より車室内に導入する。ま
た、コントロールレバー１０を後方に移動すると
排気ダクト８が突出し、車室内の空気を通気口６
を介して後方に向く排気口より排気するものであ
る。また、外気導入、内気排出の必要がないとき
にはコントロールレバー１０をニユートラル位置
にして両ダクト７，８をコンソール本体２内に没
入させる。

以上のように本考案によると、オーバヘツドコ
ンソールを装着していないサンルーフ車の場合で
も開口部からの車室内への外気導入が充分得られ
ないうえに、この開口部をかけ渡すようにオーバ
ヘツドコンソールを装着すると、オーバヘツドコ
ンソールが障害物となつて増々外気導入が困難と
なるサンルーフ車において、サンルーフパネルを
開いたときに、コントロールレバーのワンタツチ
操作で吸気ダクト及び排気ダクトの何れかを開口
部より上方に突出するものであるから、外気の導
入，内気の排出をオーバヘツドコンソールを介し
て行うことができる。また、吸，排気ダクトが没
入している状態のコントロールレバーのニユート
ラル位置確認スイツチの作動状態でのみサンルー
フパネルは電動開閉を可能としているので、サン
ルーフパネルと吸，排気ダクトの衝突による破損
等を防止している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の斜視図、第２図及び第３図は
側面図、第４図は第２図−線断面図、第５図
は吸，排気ダクトの作動機構図である。 １……開口部、２……コンソール本体、６……
通気口、７……吸気ダクト、８……排気ダクト、
１０……コントロールレバー、１４……ニユート
ラル位置確認スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動開閉するサンルーフパネルを備えたサンル
   ーフ車の開口部の略中央前後方向に車室内側へ装
   着されるオーバヘツドコンソールであつて、コン
   ソール本体に通気口を設け、またコンソール本体
   内には吸気口を車両前方に向けた吸気ダクトと排
   気口を車両後方に向けた排気ダクトとをサンルー
   フの開口部より出没可能に設け、コンソール本体
   の下面に前記吸気ダクト並びに排気ダクトを出没
   作動するコントロールレバーを設け、前記吸，排
   気ダクトが没入状態でのみサンルーフパネルの電
   動開閉作動を可能とするコントロールレバーのニ
   ユートラル位置確認スイツチを設けてなるサンル
   ーフ車用のオーバヘツドコンソール。