JPS6357444B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6357444B2
JPS6357444B2 JP3891878A JP3891878A JPS6357444B2 JP S6357444 B2 JPS6357444 B2 JP S6357444B2 JP 3891878 A JP3891878 A JP 3891878A JP 3891878 A JP3891878 A JP 3891878A JP S6357444 B2 JPS6357444 B2 JP S6357444B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
titanium
compound
solid
halogen
catalyst component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP3891878A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS54131589A (en
Inventor
Masuzo Yokoyama
Akira Yamada
Shozo Oogoshi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP3891878A priority Critical patent/JPS54131589A/ja
Publication of JPS54131589A publication Critical patent/JPS54131589A/ja
Publication of JPS6357444B2 publication Critical patent/JPS6357444B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔1〕 発明の背景 1 技術分野 本発明は、チーグラー型触媒の遷移金属成分と
して使用するに適したチタン含有組成物の製造方
法に関する。さらに具体的には、本発明は、塩化
マグネシウム、電子供与性化合物及びチタン化合
物を含む固体成分を特定の態様で処理することに
より著じるしく立体規則性及び重合活性の高いα
―オレフイン重合用チーグラー型触媒成分の製造
法に関する。 2 先行技術 α―オレフイン立体規則性重合用触媒としてチ
ーグラー型触媒は周知のものであり、またその活
性や立体規則性をさらに改良するために種々の方
法が提案されていることも周知である。これらの
種々の改良方法の内でも特に活性に対して著しく
改良効果を有する方法は、チーグラー型遷移金属
触媒成分中にマグネシウム化合物を含有させる固
体触媒成分製造法である(特公昭39―12105号、
特公昭47―41676号および特公昭―46269号公報参
照)。 しかし、これらの方法により製造した触媒を用
いてプロピレンなどのα―オレフインを重合する
場合には、活性は非常に高い値を示すけれども生
成重合体の立体規則性が逆に著じるしく低下し
て、α―オレフイン立体規則性重合触媒としての
実用的価値が大きく失なわれることもまた知られ
る。 そこで、マグネシウム化合物を含むチーグラー
型触媒の遷移金属触媒成分を使用するα―オレフ
イン重合において、生成重合体の立体規則性を向
上させる種々の方法が提案されている(特開昭47
―9342号、同50―126590号、及び同51―57789号
各公報など)。これらの方法は、共通して、チタ
ン化合物及びマグネシウムハロゲン化合物を含む
固体触媒成分中にさらにアミンやエステルなどの
電子供与性化合物を含有させることを特徴とする
ものである。さらには、特開昭48―16986号、同
48―16987号及び同48―16988号各公報などで公知
のように、遷移金属触媒成分及びそれと組み合せ
てチーグラー型触媒を形成するトリアルキルアル
ミニウム成分の両方に電子供与性化合物を含有さ
せる方法も提案されている。 このようにハロゲン化マグネシウムを含むチー
グラー型触媒に電子供与性化合物を含有させるこ
とにより、生成重合体の立体規則性はかなりの程
度改良されている。しかし、上記の種々の提案の
方法によつてもまだ生成重合体の立体規則性は不
充分であつて、市場の要請するポリマー物性を有
する重合体を得るにはこれらの触媒系により得ら
れるα―オレフイン重合体によりアタツクチツク
ポリマーの除去を行うことが必要となつて、ポリ
マー製造プロセスを複雑にする要因となつてい
る。また、遷移金属原子当りの活性は高いとして
も固体触媒成分当りの活性が必ずしも高くないも
のもあつて、この点の改良も望まれるところであ
る。 〔〕 発明の概要 1 要旨 本発明は上記の点に解決を与えることを目的と
し、塩化マグネシウムに対して電子供与性化合物
および特定のチタン化合物を複数回に分けて交互
に接触させることによつて固体組成物を製造する
ことならびにこの固体組成物を不活性有機溶剤で
処理することによつてこの目的を達成しようとす
るものである。 従つて、本発明によるオレフイン重合用触媒成
分の製造法は、(1)塩化マグネシウム、(2)電子供与
性化合物および(3)一般式TiXo(ここで、Xはハロ
ゲン、nは3又は4を示す)で表わされるチタン
ハロゲン化合物を合体させて固体組成物をつく
り、これをハロゲン化炭化水素または芳香族炭化
水素化合物から選ばれる不活性有機溶剤中、室温
〜150℃で30分〜5時間撹拌し、その後充分洗浄
を行う処理をして固体触媒成分を製造することか
らなり、上記化合物(1)〜(3)を合体させる際に塩化
マグネシウムに対して電子供与性化合物及びチタ
ンハロゲン化合物を交互に少なくとも各2回接触
させること、を特徴とするものである。 2 効果 このような方法で製造されるチタン組成物をチ
ーグラー型触媒成分として使用すれば、チタン及
び固体触媒成分当りの活性が高くかつ生成重合体
の立体規則性及び嵩密度の充分に高いものが得ら
れる。本発明によればこれらの効果が同時に満足
せられるわけであるが、この効果は固体組成物の
特定の合体方法および不活性有機溶剤による処理
などに起因するものである。 従つて、本発明のチタン組成物が有する高活性
高立体規則性及び生成ポリマーに与える高い嵩密
度などの諸特性をα―オレフイン重合体の工業的
製造法に利用すれば、プロセスの簡略化、重合槽
能力(効率)の向上など多くの点でα―オレフイ
ン立体規則性重合体製造プロセスを有利に実施す
ることが可能となる。 〔〕 発明の具体的説明 1 固体触媒成分 本発明の固体触媒成分は、複数の構成成分から
なる。 1 構成成分 (1) 塩化マグネシウム 塩化化マグネシウムは、触媒性能に悪い影響を
及ぼさないように実質的に無水であることが好ま
しい。 (2) 電子供与性化合物 本発明の目的に使用し得る電子供与性化合物
は、O、N、SおよびP原子から選ばれる原子を
少くとも1個分子内に含有する種々の化合物から
選ばれる。このような化合物の群は、エーテル、
エステル、ケトン、アミン、チオエーテルおよび
燐化合物などである。 これらのうち、エステルが好ましい。 具体的には、炭素数1〜12のカルボン酸(特に
モノ〜ジカルボン酸)と炭素数1〜12のアルコー
ル(特に、一価〜二価アルコール)とから誘導さ
れるカルボン酸エステルである。たとえば酢酸エ
チル、メタクリル酸メチルなどの脂肪族カルボン
酸エステル、安息香酸エチル、トルイル酸メチ
ル、トルイル酸エチル、アニス酸エチル、フタル
酸ジエチルなどの芳香族カルボン酸エステル、な
どである。 (3) チタンハロゲン化合物 TiXo(Xはハロゲン、n=3又は4)で表わさ
れるチタンハロゲン化合物又はその錯体が使用さ
れる。ハロゲンとしては、塩素、臭素、沃素、特
に塩素、が好ましい。 これらのチタンハロゲン化合物は常態で液状の
ものが好ましいが、固状のものは例えば三塩化チ
タンなどはエーテル、ケトン、アミンなどで錯化
溶解して使用することが好ましい。 (4) インターハロゲン化合物およびハロゲン 本発明の一つの実施態様では、上記必須三成の
外にインターハロゲン又はハロゲンを追加的に成
分として使用することができる。このような追加
的成分を使用すると、チタン固体触媒成分の触媒
活性および立体規則性がさらに改良せられるとい
う効果が得られる。 本発明で使用されるインターハロゲン化合物お
よびハロゲンは、一般式XYnで定義されるもの
である(X=Yのときm=2、X≠Yのときm=
1、3、5又は7、X、Yはハロゲン)。具体例
としては、ClF、BrF、IF、BrCl、IC1、IBr、
ClF3、BrF3、IF3ICl3(又はI2Cl6)、ClF3、BrF5
IF5、IF7、Cl2、Er2、I2などがある。 これらのハロゲン化合物のうち、特にICl、
ICl3、Cl2、I2が好ましい。 (5) 不活性有機溶剤 不活性有機溶剤は本発明固体触媒成分の構成分
とはいえないかも知れないが、本発明実施上必須
なものである。本発明で使用される溶剤として
は、芳香族炭化水素化合物あるいはハロゲン化炭
化水素化合物が用いられる。具体的には、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘ
キサン、1,2―ジクロルエタン、塩化プロピ
ル、塩化ブチル、クロルベンゼン、ブロムベンゼ
ンなどが使用できる。あるいはこれらの混合溶媒
も使用できる。 2 固体触媒成分の調製 (1) 固体組成物の調製 本発明に従つて、塩化マグネシウムに対して電
子供与性化合物およびチタンハロゲン化合物を交
互に少なくとも各2回接触させて三者を合体させ
て固体組成物を得る。 さらに具体的には、塩化マグネシウムに対して
まず電子供与性化合物を接触させついでチタンハ
ロゲン化合物を接触させる一対の操作を少くなく
とも2回繰り返し行う。この対の操作を2回実施
した後は、電子供与性化合物とチタンハロゲン化
合物は必ずしも対をなして接触させなくても良
く、一方だけの接触も可能である。チタンハロゲ
ン化合物を最初に接触させる場合には、次に電子
供与性化合物と接触させる一対の操作を少くとも
2回以上繰り返し行う。接触順序は塩化マグネシ
ウムに対して電子供与性化合物から接触させて
も、あるいはチタンハロゲン化合物から接触を始
めても、どちらでもよい。 このような操作を、後記する固体組成物量比
(塩化マグネシウム:電子供与性化合物:チタン
ハロゲン化合物)に到達するまで繰り返し行う。
従つて、電子供与性化合物及びチタンハロゲン化
合物は、最終固体組成物中に含まれる所定量を一
対の操作の繰り返し数に応じた数で分割された量
でもつて各繰り返し操作段階で使用されることに
なる。この分割は、必ずしも等分割でなくてもよ
い。また、一対の操作において使用される〔チタ
ンハロゲン化合物/電子供与性化合物〕量比(モ
ル)は必ずしも最終固体組成物におけるそれと同
じでなくてもよい。) このような一連の接触操作は、不活性溶剤が実
質的に存在しない状態、又は液状のチタンハロゲ
ン化合物を用いても懸濁状態にはならない状態で
行うことが重要である。又本発明の一つの実施態
様に従つて、これら一連の操作段階のいずれかに
インターハロゲン化合物又はハロゲンを存在させ
ることも可能である。ここで述べる接触は、合目
的的な任意の手段によつて行なうことができる
が、回転ボールミル、振動ボールミルなどのミル
その他の粉砕装置中で行なうことが好ましい。 この固体組成物製造は、(塩化マグネシウム―
電子供与性化合物―チタンハロゲン化合物)が均
密に合体せられるような操作条件で行えばよいの
であるが、本発明の方法によれば粉砕装置内での
固体の凝結が通常の合体操作法に比べて生じにく
くなるという効果も有している。 この三構成成分の接触手法には、本発明の方法
以外も存在するが、目的とする固体触媒成分を得
るには本発明の如き接触手法が最も好ましい結果
を与えるのである。 なお、補助的な接媒性能改良の方法として、前
記粉砕固体製造段階において、PCl5、PCl3
SbCl5、SbCl3、BiCl3、FeCl3、FeCl2、AlCl3
SiCl4などのハロゲン化合物やSiO2、Al2O3
TiO2、MgO、B2O3などの酸化物を共存させるこ
ともできる。 (2) 不活性有機溶剤による処理およびインターハ
ロゲン化合物ないしハロゲンによる処理 このようにして得られた固体組成物をチーグラ
ー型触媒成分として使用しても全く低位の性能し
か示さず、実用的な価値を見い出すことはできな
い。 本発明ではこのような固体成分を不活性有機溶
剤中で処理することにより始めて本発明の目的と
する性能が発揮されるのである。不活性有機溶剤
中での処理は、インターハロゲン化合物又はハロ
ゲンの存在下に行なうことによりさらに有効とな
る。但し、このインターハロゲン化合物およびハ
ロゲンの固体触媒成分製造工程に於ける導入時期
は必ずしも不活性有機溶剤中で処理する際でなく
てもよく、前述の固体組成物製造段階に於て存在
させておくこともできる。 本発明で不活性有機溶剤処理が如何なる理由に
よつて有効であるのかは必ずしも明らかではな
い。しかし、不活性有機溶剤処理の前と後とでは
被処理固体組成物のチタン含量が減少することが
観察されているので、不活性有機溶剤処理によつ
て何らかのチタン化合物が抽出ないし溶出される
ことがその理由の少くとも一部であると推定され
る。従つて、使用する不活性有機溶剤種の選択に
際しては、このような現象が生ずることについて
の考慮がなされるべきである(ただし、これらの
ことの理由によつて本発明は限定を受けるもので
はない)。 (3) 具体例 具体的な調製法のいくつかを示せば、下記の通
りである。なお、本発明はこれらの調製法に限定
されるものではない。 a 塩化マグネシウムと電子供与性化合物とをま
ずミル中にて混合粉砕し、さらにチタンハロゲ
ン化合物を添加して混合粉砕し、再び電子供与
性化合物およびチタンハロゲン化合物をこの順
序で添加して粉砕を継続する。このように塩化
マグネシウムに対して電子供与性化合物および
チタンハロゲン化合物を順々に添加して粉砕を
継続する一連の操作を2〜5回繰り返す方法。 b aの方法において電子供与性化合物およびチ
タンハロゲン化合物の添加粉砕順序を逆にして
交互多段添加粉砕により混合粉砕固体を製造す
る方法。 c aおよびbの混合粉砕固体の製造方法におい
て使用すべき電子供与性化合物およびチタンハ
ロゲン化合物を繰り返し操作回数に応じた等量
分割添加又は非等量分割添加にて所定量添加導
入して混合粉砕固体を製造する方法。 d cの非等量分割添加にて混合粉砕固体を製造
する方法において、一対の電子供与性化合物お
よびチタンハロゲン化合物を添加する操作の
〔電子供与性化合物/チタンハロゲン化合物〕
の量比を常に最終混合粉砕固体組成のそれと同
じにするか又は各接触段階において異なるかし
て所定量導入混合粉砕固体を製造する方法。 e インターハロゲン化合物又はハロゲンの導入
をa、b、c、dの方法に於て混合粉砕固体製
造時のいずれかの接触段階にて行う方法。 f 前記a〜eの方法で得た粉砕固体を不活性有
機溶剤中にてインターハロゲン化合物またはハ
ロゲンを添加して処理する方法。 これらの方法で特にeおよびfの方法が好まし
い。 3 構成分使用量比 固体触媒成分製造のため使用される各構成分の
使用量比は、効果が認められるかぎり、任意であ
つて、限界的なものではない。 一般的には、電子供与性化合物は塩化マグネシ
ウムに対して0.05〜2(モル比)の量比で、好ま
しくは0.1〜1の量比で、使用される。チタンハ
ロゲン化合物は電子供与性化合物に対して0.1〜
8(モル比)の量比で、好ましくは0.2〜2の量比
で、使用することができる。 これらは最終固体組成物中に含まれる構成分量
比であるが、本発明における固体組成物製造時の
各段階においては構成分量比は各構成分導入の方
法(等分割、非等分割など)に応じて任意であり
得る。従つて、上記の構成分量比は、最終固体組
成物組成が上記の量比であるのが一般的であると
説明しているものにすぎない。 なお、前記のように溶剤処理によつてチタン含
量が低下するが、ここに述べたチタンハロゲン化
合物の量は溶剤処理前の値である。溶剤処理によ
るチタン含量の溶出量は溶剤処理前チタン含量の
5〜95重量%(チタン金属換算)であり、溶剤処
理後の固体中のチタン含量が5重量%(チタン金
属換算)以下になるのがふつうである。 所望成分であるインターハロゲン化合物又はハ
ロゲンは、固体触媒成分製造のために使用される
チタンハロゲン化合物に対して0.001〜20(モル
比)の量比で、好ましくは0.005〜10の量比で使
用すればよい。 4 固体触媒成分調製条件 (1) 固体組成物の製造 本工程の目的塩化マゲネシウム―電子供与性化
合物―チタンハロゲン化合物のより均密な接触合
体物を製造することにあり、従つてこの工程はミ
ル中にて行うことが一般的である。ミル中には不
活性溶媒が存在しない状態(懸濁状態とは異な
る)で接触合体反応を行なわせることが効果的で
あり、又必要でもある。 この工程をミル中で行う場合には、電子供与性
化合物の導入がそれぞれ繰り返し数回行なわれる
ことが本発明では必要となるが、接触をより均密
に行うという観点より一構成分のミルへの導入後
は少くとも2時間以上の粉砕継続時間を設け、そ
の後にもう一つの他構成分を導入することが望ま
しい。当然のことながら全粉砕時間はそれぞれの
構成分の分割回数に応じて異なる。全粉砕時間は
100時間以内であるのが一般的である。 (2) 不活性有機溶剤処理 不活性有機溶剤による処理は、室温〜150℃の
温度で30分〜5時間撹拌することにより行なう。
処理後は、充分洗浄を行なう。さらに具体的に
は、不活性有機溶剤がハロゲン化炭化水素の場合
は、粉砕固体組成物10g程度当りハロゲン化炭化
水素25〜150mlを用いて室温〜100℃の温度で1〜
3時間処理を行えばよい。また芳香族炭化水素化
合物を不活性有機溶剤として使用する場合には、
同様の条件下で50〜140℃の温度で実施すればよ
い。炭化水素溶剤とハロゲン化炭化水素溶剤の混
合溶媒も使用することができる。いずれの場合に
於ても処理温度による触媒性能の変化は臨界的な
ものではない。 この不活性有機溶剤処理により、被処理固体組
成物のチタン含量が低下することが認められるか
ら、不活性有機溶剤処理の終点は適当なチタン含
量の低下が実現された時点ということができる。
最適チタン含量低下量は使用した電子供与性化合
物、チタンハロゲン化合物の種類ないし量および
溶剤処理に使用した不活性有機溶剤の種類、量、
温度、時間などによつて異なるが、実験的に容易
に決定することができる。 (3) インターハロゲン化合物ないしハロゲンによ
る処理 インターハロゲン化合物ないしハロゲンによる
処理条件は、前記不活性有機溶剤処理工程とほぼ
同じ条件下で実施することができる。 又前記粉砕固体組成物製造工程の実施段階にて
インターハロゲン化合物ないしハロゲンの処理を
行う場合には、その工程の実施条件のもとで本処
理を実施することができる。 2 オレフインの重合 以上のように製造されたチタン組成物は、チー
グラー型触媒の遷移金属成分として、還元性の周
期律表第〜族化合物、特に一般式AlRoX3-o
(n=1〜3、X=ハロゲン、R=H又は炭素数
1〜10の炭化水素残基)で表わされる有機アルミ
ニウム化合物、と組み合わされて、α―オレフイ
ン立体規則性重合触媒を形成する。 適当な有機アルミニウム化合物の例を挙げれ
ば、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオ
クチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハイ
ドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライ
ド、ジエチルアルミニウムクロライドなどがあ
る。使用されるべき有機アルミニウム化合物はチ
タン組成物中のチタン原子当り1〜300、好まし
くは1〜100(重量比)の範囲内で用いられる。 重合法としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサン等の不活性炭化水素を溶媒とするいわゆ
るスラリー重合法、液化モノマーを溶媒とする液
相重合法、あるいはモノマーがガス相として存在
する気相重合法などが可能である。 重合形式としては、連続式および回分式が実施
可能である。重合温度は30℃〜120℃程度、好ま
しくは40℃〜80℃程度、重合圧力は大気圧〜100
気圧程度、好ましくは大気圧〜50気圧程度であ
る。 本発明のチタン組成物からの触媒により単独又
は共重合されるオレフインとしてはプロピレン、
1―ブテン、4―メチル―ペンテン―1などがあ
る。本発明のチタン組成物は特にプロピレンの重
合およびプロピレンとその1〜15重量%のエチレ
ンとの共重合のための触媒成分として有効であ
る。重合体の分子量調節は、水素等を用いる公知
の方法が実施可能である。 3 実験例 実施例 1 (1) チタン組成物の製造 アルゴン雰囲気下において、無水の塩化マグネ
シウム20gを、内容積1リツトルの振動ミルポツ
ト〔ポツト内には直径12.7mmのステンレス鋼球
(SUS―27)800ml(見掛体積)〕に充填し、表1
の各構成分導入方法にてミル内に成分を添加して
粉砕固体組成物を製造した。ミルの運転条件は、
振動数1410VPM、振幅3.5mmである。
【表】 最終的に使用した各成分の量比は〔安息香酸エ
チル/TiCl4〕=0.40(モル比)、〔安息香酸エチ
ル/Ticl4〕=1.0(モル比)である。 このようにして得られた粉砕固体のうち、約
8gを200mlのフラスコに小分けし、このフラスコ
に1,2―ジクロルエタン50ml、ヘキサン50mlお
よびICl3(三塩化ヨウ素)0.1gを加えて、65℃に
て2時間撹拌した。 この処理後、デカンテーシヨンにより固体を洗
浄して(ヘキサン100mlで6回)、目的とするチタ
ン組成物(本発明触媒成分)を得た。 このチタン組成物スラリー中のチタン濃度およ
びマグネシウム濃度を過酸化水素発色法につる比
色分析およびキレート滴定法によりそれぞれ求
め、次の重合試験に供した。なお、このチタン組
成物固体中のチタン含量を分析したところ、2.19
重量%のチタンが含まれていることが判つた。 (2) プロピレンの重合(スラリー重合) 内容積1リツトルの撹拌装置を備えたオートク
レーブに乾燥、脱気したヘプタン500ml、トリエ
チルアルミニウム(TEA)22mgおよびチタン組
成物スラリーよりTi原子換算で1mgに相当する
固体触媒成分をこの順序で導入した(Al/Ti=
9.2モル比)。 重合はプロピレン圧力4Kg/cm2G、60℃、2時
間の条件で行つた。重合終了後、残存モノマーを
パージし、ポリマースラリーを取り出して過し
たところ、234gの粉体ポリマーが得られ、又
液の濃縮により4.0gの重合溶媒可溶性のポリマー
が得られた。 この粉体ポリマーの立体規則性(以下製品L.I.
と呼ぶ)は、沸騰ヘプタン抽出試験より97.1%で
あつた。従つて全I.I.(全生成ポリマー量に対する
沸騰ヘプタン不溶ポリマー量の割合)は95.5%で
ある。又この粉体ポリマーの嵩密度〔=BD
(g/c.c.)〕は0.34であつた。 この固体触媒成分の重合活性はチタン原子当り
238000および固体触媒成分当り5200であり、固体
触媒成分中に含まれるCl(塩素)当りでは8400に
相当する。(固体触媒中のCl量は、チタンはすべ
てTiCl4でありかつ、マグネシウムはすべて
MgCl2であると仮定して、チタンおよびマグネシ
ウムの分析値より計算して求めた)。 実施例 2〜6 実施例1の方法に準じて粉砕固体組成、構成分
導入順序、および溶媒処理条件などの種々かえて
固体触媒成分を製造した(表2)。 この固体触媒成分を用いて実施例1と同様の方
法によりプロピレンのスラリー重合を行つた(表
3)。
【表】
【表】 比較例 1 本発明の粉砕固体の製造法が優れた性能を有す
る固体触媒成分を与えることを示すため、下記の
実験を行つた。 (1) 固体触媒成分の製造 実施例1で用いた内容積1リツトルの振動ミル
ポツトに無水塩化マグネシウム20gと安息香酸エ
チル(D)10.5ml(但し5.25mlづつ2回に分けてポツ
トに分割導入した。それぞれの粉砕時間は16時間
である。)をミル中にて接触後、TiCl47.33mlを一
時に導入して再び粉砕を24時間継続した。(D/
Mg=0.35(モル比)、D/Ti=1.1(モル比)〕の組
成を有する粉砕固体を得た(実施例3、および6
と同一組成)。この粉砕固体組成物8gを用いて、
ICl3=0.1g、1,2―ジクロルエタン100mlによ
り75℃、2hrsの処理を行い、固体触媒成分を得た
(Ti含量は1.43重量%である)。 (2) プロピレン重合 この固体触媒成分を用いて実施例1と同様の重
合条件でそのプロピレン重合触媒性能を調べた
(Ti原子換算で1mg使用、AlEt3=25mg、Al/Ti
=10.5(モル比))。 結果は、下記の通りであつた。 活性(A) 168000g・pp/g・Ti 活性(B) 2400g・pp/g・固体触媒 全II 95.0% 嵩密度 0.26g/c.c. 以上のことよりマグネシウムハロゲン化合物に
対して、電子供与性化合物およびチタンハロゲン
化合物を交互に多段階に分けて接触合体させるこ
とにより、一度に各構成分を導入して接触合体さ
せたものよりも固体触媒成分当りの活性や嵩密度
において優れた効果を与える触媒成分が得られる
ことが明らかである。 実施例 7、8 MgCl2に対してPCl5(PCl5/MgCl2=0.05(重量
比)(実施例 7)〕およびSiO2(アエロジル)
〔SiO2/MgCl2=0.025(重量比)(実施例 8)〕
をそれぞれ添加したものに対して実施例3と全く
同一条件にて粉砕固体組成物を製造し、さらに全
く同一条件にて溶媒処理およびインターハロゲン
処理を行つた。このようにして得られた固体触媒
成分を用いて実施例1と同様のプロピレン重合を
行つた(表4)。
【表】
【表】 実施例9、10および比較例2、3 表5に記した如き方法にて粉砕固体を製造し、
その粉砕固体を不活性有機溶媒のみを用いて処理
を行つた。比較のために不活性有機溶媒処理をし
ない例を示す。結果を表5に示す。 また、これらの固体触媒スラリーを用いて実施
例1と同様の方法によりプロピレンのスラリー重
合を行つた。結果を表6に示す。
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技
術内容の理解を助けるためのものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (1)塩化マグネシウム、(2)電子供与性化合物及
    び(3)一般式TiXo(ここで、Xはハロゲン、nは3
    又は4を示す)で表わされるチタンハロゲン化合
    物を合体させて固体組成物をつくり、これをハロ
    ゲン化炭化水素または芳香族炭化水素化合物から
    選ばれる不活性有機溶剤中、室温〜150℃で30分
    〜5時間撹拌し、その後充分洗浄を行う処理をし
    て固体触媒成分を製造することからなり、上記化
    合物(1)〜(3)を合体させる際に塩化マグネシウムに
    対して電子供与性化合物及びチタンハロゲン化合
    物を交互に少なくとも各2回接触させることを特
    徴とする、オレフイン重合用触媒成分の製造法。
JP3891878A 1978-04-03 1978-04-03 Manufacture of catalyst composition for olefin polymerization Granted JPS54131589A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3891878A JPS54131589A (en) 1978-04-03 1978-04-03 Manufacture of catalyst composition for olefin polymerization

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3891878A JPS54131589A (en) 1978-04-03 1978-04-03 Manufacture of catalyst composition for olefin polymerization

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS54131589A JPS54131589A (en) 1979-10-12
JPS6357444B2 true JPS6357444B2 (ja) 1988-11-11

Family

ID=12538584

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3891878A Granted JPS54131589A (en) 1978-04-03 1978-04-03 Manufacture of catalyst composition for olefin polymerization

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS54131589A (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100190434B1 (ko) * 1995-05-18 1999-06-01 고다 시게노리 고체티타늄촉매성분 그 제조방법, 그를 함유한 올레핀중합촉매및올레핀중합방법
WO2011052757A1 (ja) 2009-10-29 2011-05-05 日本ポリプロ株式会社 プロピレン系重合体の製造方法
SG11201408147TA (en) * 2012-07-18 2015-02-27 Toho Titanium Co Ltd Method for producing solid catalyst component for use in polymerization of olefin, catalyst for use in polymerization of olefin, and method for producing olefin polymer
JP6198409B2 (ja) * 2012-07-18 2017-09-20 東邦チタニウム株式会社 オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法
SG11201501883UA (en) 2013-02-27 2015-05-28 Toho Titanium Co Ltd Production method for solid catalyst component for polymerizing olefins, catalyst for polymerizing olefins, and production method for polymerized olefins
SG10201706793VA (en) * 2013-02-27 2017-10-30 Toho Titanium Co Ltd Production method for solid catalyst component for polymerizing olefins, catalyst for polymerizing olefins, and production method for polymerized olefins

Also Published As

Publication number Publication date
JPS54131589A (en) 1979-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4146502A (en) Process for producing catalyst components for olefin polymerization
JPS6142925B2 (ja)
JPS5850242B2 (ja) α−オレフインの重合方法
AU644261B2 (en) Process for producing ethylene polymers
JPH0832737B2 (ja) オレフイン類重合用固体触媒成分
EP0174116A2 (en) Polymerization catalyst
JPS6330328B2 (ja)
US4563436A (en) Catalyst component for α-olefin polymerization and method of producing the same
JPS6357444B2 (ja)
KR100408904B1 (ko) 올레핀중합용촉매성분,그의제조방법및상기촉매성분의존재하에서의올레핀의중합방법
JPS58183709A (ja) オレフイン重合用触媒成分
JPS61287908A (ja) α−オレフイン重合用触媒成分の製造法
JP3210724B2 (ja) オレフィン類重合用固体触媒成分
JPS6363561B2 (ja)
JPS6334169B2 (ja)
JPS6334170B2 (ja)
JPS5812889B2 (ja) ポリエチレンノ セイゾウホウホウ
JPH0721027B2 (ja) 広い分子量分布を有するポリマーを得るためのエチレンの重合方法と、触媒成分の処理方法
JPS6146481B2 (ja)
JP3330164B2 (ja) オレフィン類重合方法
JPS5812886B2 (ja) ポリオレフインノセイゾウホウホウ
JP3065107B2 (ja) α−オレフィンの重合方法
KR100546500B1 (ko) 분자량 분포에서 고분자 테일을 갖는 에틸렌 중합체 및 공중합체 제조방법
JPS5815486B2 (ja) ポリオレフインノ セイゾウホウホウ
JPS6251283B2 (ja)