JPS6356081B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は散剤その他の粉粒体の分割装置に関
するものである。

［従来の技術］ 一般に、任意の量の散剤（粉粒体）を21包また
は42包等の所定の分包数に分割して包装するよう
になつた散剤分包機が種々実用化されている。こ
の種の散剤分包機において散剤を所定分包数に分
割するにあたり、従来は、全周を21または42等の
所定分包数と同数に分割された環状分割マス体の
上方に、環状分割マスと同径でかつ断面Ｖ形の環
状溝を有するターンテーブルを設置し、ターンテ
ーブルを一方向に回転させながらＶ形溝に散剤を
投入して全周にわたつて配分したのちＶ形溝の底
部を開放してすべての分割マスに落下させるか、
またはＶ形溝を有するターンテーブルを使用せず
に、最大分割数90等の多数に分割された環状分割
マス体を正逆回転させながら所定数（たとえば21
または42等）の分割マスに散剤を直接投入して配
分するかしている。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、前者は環状分割マス体に形成さ
れたすべての分割マスと同数にしか散剤を分割す
ることができないうえ、ターンテーブルと環状分
割マス体とを上下に配置しなければならないため
上下方向の厚さを薄くすることが不可能であり、
また後者は環状分割マス体の回転方向切換位置に
高精度が要求されるうえ、環状分割マスに散剤を
投入する適宜の散剤フイーダの配置位置にも高精
度が要求され、しかも環状分割マス体の回転方向
切換位置を高精度に制御しても、散剤の配分が両
端の分割マスで不均一になりやすい等の問題点が
あつた。

この発明は上記従来のもののもつ問題点を解決
して、粉粒体を所望の分割数に分割することがで
き、しかも両端において分割される粉粒体も、両
端以外の部分において分割される粉粒体と同様に
均等に配分して均等に分割することのできる粉粒
体の分割装置を提供することを目的とするもので
ある。

［問題点を解決するための手段］ この発明は上記目的を達成するため、平坦な環
状の載置面を有するテーブルと、先端が前記載置
面上に近接して配置され、前記テーブルとの相対
回転により前記載置面に沿つて粉粒体を移載する
粉粒体フイーダと、前記粉粒体フイーダから前記
載置面上に移載された粉粒体を、前記載置面に接
触しながら移動して前記テーブルから任意の角度
分ずつ切出す手段とを具えたものである。

［作用］ この発明は上記手段を採用したことにより、粉
粒体フイーダからテーブルの平坦な環状の載置面
上に移載された粉粒体は、環状分割マス体を使用
する場合のように分割マスの個数による制約を受
けずに、任意の角度分ずつ切出されて分割される
こととなる。

［実施例］ 以下、図面に示すこの発明の実施例について説
明する。

第１，２図はこの発明の一実施例を示し、１は
上部中央にホツパ２が配置され、かつホツパ２の
下部に適宜の包装装置３が配置された機枠、４，
４はホツパ２の両側において機枠１上に水平面内
を回転可能に支持されたターンテーブルであつ
て、ターンテーブル４，４は半径方向に所定の幅
をもつて環状に形成された平坦な載置面５，５を
有する薄板の下部にギヤ６，６が設けられたもの
である。ギヤ６，６と噛合うギヤ７，７を具えた
モータ８，８は回転速度および回転角度を制御可
能なものであつて、取扱う粉粒体の質量に応じて
モータ８，８の回転速度すなわちターンテーブル
４，４の回転速度を任意に選択する速度選択部材
９，９、および粉粒体の分割数に応じてモータ
８，８の回転角度すなわちターンテーブル４，４
の回転角度を任意に選択する角度選択部材１０，
１０が設けられ、そのためターンテーブル４，４
はモータ８，８の駆動によりそれぞれ選択された
速度で一方向に回動し、また選択された角度ずつ
一方向に回転するようになつている。

１１ａ，１１ｂは各ターンテーブル４に対応し
て機枠１上に設けられた電磁フイーダからなる粉
粒体フイーダであつて、粉粒体フイーダ１１ａ，
１１ｂはそれぞれホツパ１２ａ，１２ｂと振動樋
１３ａ，１３ｂとを具え、振動樋１３ａ，１３ｂ
の先端は載置面５の半径方向中央付近において載
置面５から微小な高さに配置され、そのため粉粒
体フイーダ１１ａ，１１ｂの作動により振動樋１
３ａ，１３ｂの先端からターンテーブル４に供給
される粉粒体は、載置面５の半径方向中央付近に
落下するというよりはむしろ載せられるようにな
つている。

１４，１４はホツパ２の付近においてそれぞれ
ターンテーブル４，４に対応して機枠１上に設け
られた粉粒体の切出装置であつて、切出装置１
４，１４は、下部にゴム等の柔軟な材料からなる
ほぼＪ字形の切出部材１５，１５を具えた可動体
１６，１６と、切出部材１５，１５が載置面５，
５に接触した状態で両ターンテーブル４，４の中
心をホツパ２の真上を通つて結ぶ線に沿つて可動
体１６，１６を水平に往復動させる可逆モータ等
の駆動部材１７，１７とを具え、可動体１６，１
６が後退位置にあるとき切出部材１５，１５がタ
ーンテーブル４，４の角度回転によつて寄せられ
る粉粒体をせき止め、このせき止めた粉粒体を可
動体１６，１６の前進にともなつて切出部材１
５，１５がホツパ２に向けて切出してホツパ２内
に投入するようになつている。

また切出装置１４，１４は、ターンテーブル
４，４を一方向に回転させながら粉粒体フイーダ
１１ａ，１１ｂを作動させて載置面５，５上に粉
粒体を環状に配分する際切出部材１５，１５を載
置面５，５から離隔させるため、可動体１６，１
６を後退位置からさらに後方（半径方向内方）の
退避位置まで後退させるか、または可動体１６，
１６を後退位置から上昇させるか、その他適宜の
方法による載置面５，５からの離隔手段を具えて
いる。１８はターンテーブル４，４に近接した集
塵ノズル１９，１９を具えた集塵装置である。

つぎに、上記の分割装置の作動について説明す
るが、両ターンテーブル４，４に対する粉粒体の
配分、分割等の作動は互いに同様であるので、一
方についてのみ説明し、他方については省略する
こととする。

まず、切出部材１５を載置面５から離隔させて
おき、ホツパ１２ａ（または１２ｂ）に粉粒体を
投入して、ターンテーブル４を一方向に回転させ
ながら粉粒体フイーダ１１ａ（または１１ｂ）を
作動させる。このときターンテーブル４の回転速
度は、ホツパ１２ａに投入されて振動樋１３ａの
先端から載置面５上に移載される粉粒体がその質
量に応じてターンテーブル４から受ける遠心力に
より載置面５から飛散らないように、粉粒体の質
量に応じた慣性モーメントの大きさによつて速度
選択部材９により選択しておく。すると、ホツパ
１２ａに投入された粉粒体は粉粒体フイーダ１１
ａの作動により振動樋１３ａの先端から載置面５
の半径方向中央付近に移載されて、ターンテーブ
ル４の一方向回転により全周にわたつて環状に均
等配分されることとなる。粉粒体の配分が終つた
ら粉粒体フイーダ１１ａの作動を停止させるとと
もにターンテーブル４の回転を一旦停止させる。

つぎに、切出部材１５を載置面５に接触した後
退位置にセツトし、ターンテーブル４を最初の１
ピツチだけ角度回転させる。このときターンテー
ブル４の回転角度は、粉粒体の分割数に応じてタ
ーンテーブル４の全周を均等に分割する角度とな
るように角度選択部材１０により選択しておく。
ターンテーブル４の最初の角度回転により所定の
分割角度分の粉粒体が切出部材１５にせき止めら
れて集められたら、ターンテーブル４を停止さ
せ、可動体１６を前進させると、この分割角度分
の粉粒体を切出部材１５がホツパ２に向けて切出
してホツパ２内に投入し、ホツパ２内に投入され
た粉粒体は包装装置３の作動によつて１包中に分
包されることとなる。

つぎに、可動体１６を後退位置まで後退させて
からターンテーブル４をつぎの１ピツチだけ角度
回転させると、所定の分割角度分の粉粒体が切出
部材１５にせき止められて再び集められ、ターン
テーブル４を停止させて可動体１６を前進させる
と、この集められた粉粒体を切出部材１５がホツ
パ２に向けて切出してホツパ２内に投入し、ホツ
パ２内に投入された粉粒体は包装装置３の作動に
よつてつぎの１包中に分包されることとなる。

以下、最後の分割角度分の粉粒体まで同様に分
割され、分包されることとなる。そして、ホツパ
１２ａ，１２ｂに異なつた粉粒体を投入して同時
に使用すれば、両粉粒体をまとめて分割、分包で
きることとなる。

なお、上記実施例ではターンテーブル４，４を
２個設けたがこれに限定するものでなく、また各
ターンテーブル４に粉粒体フイーダ１１ａ，１１
ｂを２個ずつ設けたがこれに限定するものでな
く、また振動樋１３ａ，１３ｂの先端を載置面５
の半径方向中央付近において互いに半径方向に位
相をずらして、振動樋１３ａから移載された粉粒
体と振動樋１３ｂから移載された粉粒体とが載置
面５の半径方向中央付近において同心円状をなす
ようにしてもよく、さらに速度選択部材９，９の
選択操作は取扱う粉粒体についての所要のデータ
を入力するだけでたとえばコンピユータによつて
自動的に選択されるようにしてもよい。また上記
実施例では各ターンテーブル４を回転させたが、
平坦な環状の載置面５を有する適宜のテーブルの
載置面５の中心のまわりに粉粒体フイーダ１１
ａ，１１ｂを回転させるようにしてもよく、また
粉粒体フイーダ１１ａ，１１ｂは環状の載置面５
の半径方向内側だけでなく半径方向外側に配置し
てもよいし、電磁フイーダに限定するものでな
い。さらに上記実施例では各切出装置１４を、可
動体１６の水平往復動によつて切出部材１５が載
置面５に接触しながら水平面内を直線移動して粉
粒体を切出すように構成したが、これに限定する
ものでなく、たとえば切出部材１５を円弧状の軌
跡に沿つて、テーブル側方への移動量がテーブル
側縁において小さくなるように移動させて、それ
により、分割速度を全体として比較的高速にする
とともに、切出される粉粒体の切出速度は比較的
低速にし粉粒体を飛散させずに切出すように構成
してもよく、その他この発明は上記実施例の種々
の変更、修正が可能であることはいうまでもな
い。

［発明の効果］ この発明は上記のように構成したので、従来の
もののように環状分割マス体に形成された分割マ
スの個数による制約を受けずに、粉粒体を所望の
分割数に分割することができ、しかも両端におい
て分割される粉粒体と、両端以外の部分において
分割される粉粒体との間で、分割量が不均一にな
る要素が全くないから、したがつて、散剤等の粉
粒体を均等に配分して均等に分割することができ
る等のすぐれた効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す平面図、第
２図は第１図のものの縦断正面図である。 １……機枠、２……ホツパ、３……包装装置、
４……ターンテーブル、５……載置面、６，７…
…ギヤ、８……モータ、９……速度選択部材、１
０……角度選択部材、１１ａ，１１ｂ……粉粒体
フイーダ、１２ａ，１２ｂ……ホツパ、１３ａ，
１３ｂ……振動樋、１４……切出装置、１５……
切出部材、１６……可動体、１７……駆動部材、
１８……集塵装置、１９……集塵ノズル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 平坦な環状の載置面を有するテーブルと、先
   端が前記載置面上に近接して配置され、前記テー
   ブルとの相対回転により前記載置面に沿つて粉粒
   体を移載する粉粒体フイーダと、前記粉粒体フイ
   ーダから前記載置面上に移載された粉粒体を、前
   記載置面に接触しながら移動して前記テーブルか
   ら任意の角度分ずつ切出す手段とを具えているこ
   とを特徴とする粉粒体の分割装置。