JPS6353867B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、機体高さが低く、かつ小型コンパク
トに形成したものであつても、傾斜流穀板上に落
下した屑粒を確実に排出できると同時に回転選別
胴の目詰まりを防止せしめた自主検定機に利用さ
れる籾米精選機に関する。

従来技術 従来、共同乾燥施設において、個人別および荷
口人別に持ち込まれた各原料籾米の持ち分を明確
にするため、生産者、個人別、荷口人別ごとの原
料籾米についてそれぞれ検定を行い籾米売渡しの
際の生産者売り渡し代金の配分ならびにそれに附
随する諸支払金、施設利用料金の算出基準数字を
得る目的のために、投入ホツパー、試料籾米計量
器、籾摺機、選別機および整粒玄米ならびに屑粒
を計量する計量器を順次直列に接続して、投入ホ
ツパーより順次間隔をおいて供給した試料籾米の
重量を計量した後、これを脱、選別し、得られ
た整粒玄米と屑粒との重量を整粒玄米および屑粒
計量器で夫々別個に計量して試料籾米の品位を認
定するための整粒歩留および屑粒歩留を算出する
ことができる自主検定機は本出願前例えば特開昭
58−113833号公報、或は特開昭58−146451号公報
にそれぞれ記載されていて公知である。

発明が解決しようとする課題 ところで、上記公知の自主検定機に利用される
選別機においては、回転選別胴より排出された屑
粒の排出手段は通常一方に傾斜した傾斜流穀板に
沿わせながら自然流下せしめることで行つていた
ものである。

しかしながら、上記のような自然流下手段によ
れば、傾斜流穀板の傾斜角度を相当大きく設定し
ないと屑粒が傾斜流穀板上に残留され、これがた
め屑粒重量が不正確なものとなり、正確な自主検
定作業を達成させることができない許りでなく選
別機自体の高さも必然的に高くなつて大型かつ複
雑化されるのは勿論のこと回転選別胴の目詰まり
現象が起きた時には整粒と屑粒との重量比に相違
ができ、正確な整粒歩留および屑粒歩粒を算出す
ることができない等の問題点が生じた。

そこで本発明は、精選終了後の整粒の排出時に
際しては水平状態の回転選別胴を排出側に傾斜せ
しめて整粒の排出を促進せしめると同時に傾斜流
穀板の上位側より低位側に向け噴送風を送風して
回転選別胴から傾斜流穀板上に排出された屑粒を
積極的に排出側へ排出せしめて屑粒の残留を無く
す許りか、回転選別胴にも清掃風を噴き当て、回
転選別胴の目詰まりを防止し、もつて自主検定作
業時における正確な整粒歩留および屑粒歩留を得
ることができる籾米精選機を提供したことで、上
記の問題を解決したものである。

課題を解決するための手段 従つて、本発明の技術的課題は、整粒および屑
粒を確実に排出させると同時に回転選別胴の目詰
まりを解消させることにある。

この技術的課題を解決するために、第１発明に
おいては、特にその構構を、回転選別胴を回転自
在に収蔵軸架した穀物精選機本体を傾斜調節装置
により一方に向け傾斜調節ができるように設けた
ものにおいて、前記回転選別胴の下部には傾斜流
穀板を配設すると共に、前記傾斜流穀板の上位側
には低位側に向け噴送風を送風する噴送ノズルを
配設したことを特徴とする籾米精選機としたもの
であり、又第２発明においては、回転選別胴を回
転自在に収蔵軸架した穀物精選機本体を傾斜調節
装置により一方に向け傾斜調節ができるように設
けたものにおいて、前記回転選別胴の下部には傾
斜流穀板を配設すると共に、前記傾斜流穀板の上
位側には、低位側に向け噴送風を送風する噴送ノ
ズルを、又回転選別胴の外側には回転選別胴に向
け清掃風を送風する清掃ノズルを夫々配設したこ
とを特徴とする籾米精選機としたものである。

作 用 上記技術的手段は次のように作用する（図面参
照）。

今、精選機本体１を水平状態として回転選別胴
４を回転させ、次いで整粒と屑粒との混合粒を供
給すれば、該混合粒は回転選別胴４の選別作用で
選別され、屑粒は回転選別胴４より傾斜流穀板６
上に排出され、自然流下作用でその一部が排出側
に向け流下される。

従つて回転選別胴４内には整粒のみが残留さ
れ、選別作業が終了する。

次いで、前記整粒を回転選別胴４外に排出させ
たい時には傾斜調節装置１６を運転すれば、精選
機本体１の傾斜作動に伴ない回転選別胴４も排出
方向に傾斜され、整粒を回転作用で順次排出側へ
移行せしめ回転選別胴４外に排出せしめる。一
方、回転選別胴４の直下に配設された傾斜流穀板
６は精選機本体１の傾斜作動で、その傾斜角度が
大きくなる許りか、傾斜流穀板６の上位側に配設
された噴送ノズル１８より噴送風が低位側に向け
一斉に送風されるので、選別作業時に傾斜流穀板
６上に残留されていた屑粒は一粒も残留すること
なく排出側に噴送せられる。

又、回転選別胴４に対しては外側より清掃ノズ
ル２０を介して清掃風が送風されているので、回
転選別胴４は目詰まり現象を発生させることなく
整粒と屑粒との選別作業を良好に行わせることが
できる。

実施例 本発明に係る籾米精選機の構成を添附図面に示
された好適な一実施例について説明する。

図面において、１は自主検定作業の過程におい
て行われる脱作業により得られた籾米を整粒と
屑粒とに分割選別するための精選機の本体であつ
て、該精選機本体１の排出側下部は連結リンク２
を介して、設置部材３に枢支連結せしめて、排出
側方向に向け連結リンク２を軸として傾動される
ように構成されている。前記精選機本体１の内部
には、周面に多数の選別孔５を穿孔した回転選別
胴４が回転自在となるように収蔵軸架されている
と共に回転選別胴４の直下には排出側に向けて傾
斜した傾斜流穀板６が配設されている。

上記回転選別胴４の排出側には選別された整粒
を回転選別胴４外に円滑に排出させるためのくみ
出し翼車７が一体状をなして設けられている。上
記のくみ出し翼車７は回転選別胴４より大径とし
た回転胴８の周面に多数のくみ出し羽根９を放射
状に植着して形成すると共に、回転選別胴４と回
転胴８の外周面と精選機本体１の排出側に形成し
た囲胴１０の内周面との間に設けたくみ出し室１
１とは排出口１２を介して連通せしめてある。１
３は前記くみ出し翼車７によりくみ上げられた整
粒を外部に排出させるための排出樋である。１４
は回転選別胴４の供給側に先端側を挿入せしめた
供給樋であり、１５は回転選別胴４およびくみ出
し翼車７を回転させるための駆動モータである。

１６は連結リンク２と反対側の精選機本体１の
下部に可動杆１７の一端を連結し、他側を設置部
材３に枢支連結したエアシリンダよりなる傾斜調
節装置であつて、該傾斜調節装置１６の作動によ
り精選機本体１を連結リンク２を軸として排出側
に傾斜させる。

１８は傾斜流穀板６の上位側に配設した噴送ノ
ズルであつて、該噴送ノズル１８より送風された
噴送風を傾斜流穀板６に沿つて排出側に流通せし
めることで傾斜流穀板６上に残留されていた屑粒
を傾斜流穀板６の排出側末端部に配設された屑粒
ホツパー１９に噴送せしめる。

２０は回転選別胴４の外側に複数個配設された
清掃ノズルであつて、該清掃ノズル２０より送風
された清掃風を回転中の回転選別胴４に噴き当て
ることで選別孔５の目詰まりを防止して常に良好
な選別作業を達成させる。

２１は精選機本体１を傾斜させると同時に、噴
送ノズル１６および清掃ノズル２０より噴送風お
よび清掃風を送風させることができる制御装置で
あつて、該制御装置２１は、送風機２２、電磁弁
２３および送風弁２４に夫々接続され、制御装置
２１の信号により送風機２２により起風された風
を、電磁弁２３および送風弁２４を経て、傾斜調
節装置１６の送風管２５、噴送ノズル１８の送風
管２６および清掃ノズル２０の送風管２７に夫々
送風せしめるようになつている。

従つて、選別作業の終了に伴ない整粒を排出す
るために、制御装置２１を起動させた際には送風
機２２が回転すると同時に、電磁弁２３および送
風弁２４が開かれて、精選機本体１を排出側に傾
動せしめると同時に残留屑粒の噴送作用および回
転選別胴４の目詰まり防止作用を行わしめること
ができる。２９は整粒用ホツパーである。

発明の効果 要するに本発明は前述したような構成を具備し
たから、選別作業中においては回転選別胴４を水
平状態のもとに回転せしめて、整粒と屑粒との選
別を良好に行うことができるは勿論のこと選別作
業の終了に伴ない整粒を外部に排出させたい時に
は傾斜調節装置１６の作動で回転選別胴４を排出
側に傾動させると同時に傾斜流穀板６の上位側よ
り噴送風を排出側に向け送風して傾斜流穀板６上
の屑粒を排出側に噴送させたので、回転選別胴４
内の整粒および傾斜流穀板６上の屑粒を残留させ
ずに排出せしめ、整粒歩留および屑粒歩留の算出
をより正確ならしめ、自主検定作業の遂行を容易
ならしめる許りか、回転選別胴４の周面は清掃ノ
ズルより送風される清掃風で清掃されるため目詰
まり現象を起すことなく常に正確な選別作業を反
復して達成できる外、精選機本体１の高さを低
く、かつコンパクト化できる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る籾米精選機の一実施例を示
すものものであつて、第１図は選別作業状態時に
おける要部を破断した正面図、第２図は整粒排出
作業時における要部を破断した正面図、第３図は
Ａ―Ａ線における側断面図である。 １…精選機本体、４…回転選別胴、６…傾斜流
穀板、１６…傾斜調節装置、１８…噴送ノズル、
２０…清掃ノズル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転選別胴を回転自在に収蔵軸架した穀物精
   選機本体を傾斜調節装置により一方に向け傾斜調
   節ができるように設けたものにおいて、前記回転
   選別胴の下部には傾斜流穀板を配設すると共に、
   前記傾斜流穀板の上位側には低位側に向け噴送風
   を送風する噴送ノズルを配設したことを特徴とす
   る籾米精選機。 ２ 回転選別胴を回転自在に収蔵軸架した穀物精
   選機本体を傾斜調節装置により一方に向け傾斜調
   節ができるように設けたものにおいて、前記回転
   選別胴の下部には傾斜流穀板を配設すると共に、
   前記傾斜流穀板の上位側には、低位側に向け噴送
   風を送風する噴送ノズルを、又回転選別胴の外側
   には回転選別胴に向け清掃風を送風する清掃ノズ
   ルを夫々配設したことを特徴とする籾米精選機。