JPS6352874B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は連続棒形のシガレツト製造機械に関
し、更に詳しくは連続的なタバコ粒子層若しくは
堆積体を形成してこれを所謂連続シガレツト棒の
形成部へ移送するための搬送装置に関する。

上述した形式のシガレツト製造機械は公知であ
つて、該機械は実質上垂直状に立設されたダクト
を有し、そのダクトの下方端部には連続したタバ
コ粒子群の流れが送り込まれ、該ダクトの上端出
口開放部は両側に設けた２個のローラの周りに巻
回された無端ループ状の空気透過性の搬送ベルト
の下側辺部分によつて塞がれるようにしたものが
知られている。このコンベヤベルトによつて描か
れる閉鎖曲線の内部には空気吸引源に接続される
吸引室が形成される。この吸引室の下側壁にはこ
の下側壁を横切る方向に多数の孔若しくはスロツ
トが明けられて該吸引室の下側が区切られてい
る。この下側壁の下面直近を摺動しつつ搬送され
るコンベヤベルトの下側辺部分は垂直ダクトの上
端出口を超えてその運動方向に延び、そしてシガ
レツト紙ウエブの供給軌道に曾合する位置即ちタ
バコ粒子の放出位置にまで達している。上昇する
空気流の押上げ・作用力によりタバコ粒子は垂直
ダクトを上昇し、そして上記吸引室内に作用する
吸引力により孔あき下側壁と通気ベルトとを通し
てタバコの粒子群はコンベヤベルトの下側辺部分
の下面に吸着してその上に堆積され、実質上均一
なタバコ粒子層若しくは堆積体が形成される。吸
引作用によつてコンベヤベルト下面に保持された
堆積層は垂直ダクト上端の出口位置からその放出
位置にまで搬送され、ここでシガレツト紙ウエブ
上に添着される。このとき紙ウエブはタバコ堆積
層の周りから徐々に包み込み所謂連続シガレツト
棒を形成する。一個一個のシガレツトは最終的に
は切断工程によつてこのシガレツト棒から得られ
る。

周知のように垂直ダクトと放出位置との間をコ
ンベヤベルトが進行する間に、この区間において
タバコ堆積層はそのタバコ粒子群の堆積密度の均
一度を向上させるための通気度測定工程を受け
る。この堆積層の通気性は最初に吸引手段を有す
る通気度制御装置によつて測定される。該通気性
測定制御装置の下流にはこれによつて制御作用を
した後に、堆積層を適切に整形するための所謂ト
リマ装置がある。この目的はタバコ堆積層の断面
寸法を減ずると同時に、制御装置によつて検出さ
れた通気性変動に依存してタバコの量を除去する
ことにより堆積層の厚みの変化を均整化すること
にある。

この公知の製造機械では、タバコ堆積層が適当
に引き緊つた状態にありかつ垂直ダクト上端出口
にあるベルト通路の下側辺部分上においてコンベ
ヤベルトに完全に密着している。これに対して垂
直ダクトと放出位置の間のベルト通路の下側辺部
分上では、タバコ堆積層は弛緩した状態になるた
め、コンベヤベルトに対する密着性は減少した状
態となる。この事態は垂直ダクトの上端出口にお
いてはタバコを供給する上昇空気流による押上げ
作用力が吸引室によりタバコ堆積層上に加わる吸
引力に加算されるのに対して、一方上記ダクトの
外側にあるベルト通路部分においてはタバコ堆積
層は上記吸引室の吸引力の作用のみを受けるとい
う事実によつて主として発生する。この結果、タ
バコ粒子群はコンベヤベルトから剥れて脱落する
可能性もありうる。更に、引き締め力の弛緩した
堆積層及びコンベヤベルトに対する低密着度によ
り、垂直ダクトの外側にあるコンベヤベルト部分
上ではタバコ堆積層は通気性制御装置及び刈り込
み整形装置の操作工程を受けるための適当な状態
にない。

本発明の目的は上記欠点を除去しタバコ堆積層
を緊密化しかつ垂直ダクトの外側のベルト通路部
分においてもコンベヤベルトに密着可能にするこ
とのできるタバコ搬送装置を提供することにあ
る。

この目的の達成のため本発明の連続棒状のシガ
レツト製造機にあつては、タバコ粒子流をその底
部から上方に向けて連続供給するための垂直状ダ
クトと、タバコ粒子群の堆積層の形状及び搬送を
行なうコンベヤ装置とを備え、該コンベヤ装置は
上記ダクトの上端出口を閉鎖するように配置され
かつシガレツト紙ウエブの供給軌道と出合う位置
に相当する放出位置まで延びる実質上直線路を形
成する空気透過性のコンベヤベルトより成り、更
に上記堆積層をコンベヤベルトの一側部分上に保
持させ、かつ該ベルトの反対側表面にベルトの運
動方向を横切る方向に吸引力を作用させる吸引手
段が設けられているものにおいて、前記吸引手段
はダクトの上端出口に配置されたベルトの第１の
ベルト部分上に吸引力を作用する第１の吸引手段
と、この第１の吸引手段とは別個に独立して、前
記ダクトと放出位置との間に配置されるベルトの
第２のコンベヤベルト部分上に作用する第２の吸
引手段とより構成された、２個の別個に独立した
第１、第２の吸引手段を設けて、上記第２吸引手
段の吸引力を第１吸引手段の吸引力より大なるよ
うに設定して、垂直ダクト内で作用する上昇空気
流による押上げ力を第２吸引手段において補償す
るようにしたことを特徴としている。

本発明の他の特徴及び利点は単一の添付図面を
参照して、しかもこれに限定されない実施例の説
明から明らかとなろう。

上記の図において、参照番号１は連続棒状のシ
ガレツト製造機械の全体を示す。機械１は２つの
部分、即ち略垂直状のダクト２と、連続シガレツ
ト棒を成形しかつその後切断作動によつて一個一
個のシガレツトを製造するためのシガレツト棒成
形部３とに分割される。垂直ダクト２及びシガレ
ツト棒成形部３はこれらの上部に位置するコンベ
ヤ装置４によつて相互に連結される。垂直ダクト
２は矩形の断面を有し、図示した紙面の手前側及
び前方側は二つの直立側壁５及び６により形成さ
れかつ左側及び右側は二つの直立側壁７及び８に
より区画形成される。コンベヤ装置４は空気透過
性のコンベヤベルト９と以後詳細に説明する吸引
手段を有する。ベルト９は２個の同一な端部ロー
ラ即ち垂直ダクトの手前側壁５及び前方側壁５の
面に垂直な方向の軸線の回りに時計方向に回転す
る左側ローラ１０と右側ローラ１１の周りに巻回
される無端ループ状のコンベヤベルトである。上
記右側ローラ１１は左側ローラより高いところに
位置しており、その結果、コンベヤベルト９の下
側辺部分１２及び上側辺部分１３は左から右に向
つて上方に傾斜している。コンベヤベルト９の下
側辺部分１２の右側半分のベルト部分は垂直ダク
ト２の上端出口の開放部を塞ぎそしてその下側辺
部分１２の左端は堆積タバコ層の放出位置として
形成された位置１４まで延びている。下側辺部分
１２及び上側辺部分１３は箱部材１５の外周に沿
つて運動する。尚、箱部材１５は仕切壁１６によ
つて第１吸引室１７及び第２吸引室１８の２つに
分割される。コンベヤベルト進行方向の後方に当
る上流側にある第１吸引室１７は垂直ダクト２の
上方に位置し該第１吸引室１７の上側は上側壁１
９によつて区画され、その下側は下側壁２０によ
つて区画されている。他方、下流側にある第２吸
引室１８は垂直ダクト２の左側側壁７と堆積タバ
コ層の放出位置１４との間の領域においてシガレ
ツト棒成形部３の上方に在り、かつ第２吸引室１
８の上側は上側壁２１によつて区画され、その下
側は下側壁２２によつて区画される。コンベヤベ
ルト９の下側辺部分１２と接触する左右の下側壁
２０及び２２には多数の孔若しくはスロツト２３
がそれを横断する方向に形成されている。これに
対してベルトの上側辺部分１３と接触する上側壁
１９及び２１には夫々開口２４及び２５を備え、
これらの開口は図示しない吸引源に接続される空
気の吸引導管２６，２７の出口を構成する。前述
した記載から、このコンベヤ装置４の吸引手段は
垂直ダクト２の上端出口上で働く第１の吸引手段
と、この第１の吸引手段とは別個に独立して垂直
ダクト２とタバコ放出位置２４との間で働く第２
の吸引手段とに分割されていることが理解されよ
う。上記放出位置１４はコンベヤベルトの下側辺
部分１２がシガレツト紙ウエブ移送用のコンベヤ
ベルト２８の上側辺部分と出合うところに配置さ
れている。この紙ウエブ移送用ベルト２８は２つ
のローラ２９及び３０の廻りに巻回して配置さ
れ、反時計方向に回転するローラ３１によつて駆
動される。３２はスプール３３から引出されるシ
ガレツト紙ウエブを示し前記の堆積タバコ粒子群
の放出位置１４の直ぐ上流のベルト２８上におい
て重ね合わされる。機械が作動しているとき、図
示しない公知形式の手段が垂直ダクト２の下端に
タバコ粒子群の連続流を供給する。

図示しない加圧空気源によつて引き起される上
昇空気流の押上げ作用力により、タバコ粒子群は
空気透過性ベルト９の下側辺部分１２の下面と曾
合するまで垂直ダクト２の内部を上昇する。前記
の第１吸引手段の働きで、換言すれば第１吸引室
内に作用する吸引力は下側壁２０の連通孔群２３
を介しベルト９を通して矢印ｆの方向に動くベル
ト下側辺部分の下側にタバコ粒子群を吸着せし
め、これらタバコ粒子は相互に堆積して実質上均
一な厚みの層若しくは堆積体を形成する。垂直ダ
クト２の左側直立側壁７を通過後、換言すれば垂
直ダクト２の外側及び仕切壁１６の下流側に達し
た後に、タバコ粒子群の堆積層３４は第２の吸引
手段によつて即ち下流側下側壁２２内の孔群２３
を通り第２の吸引室１８からベルト９に伝達する
吸引作用力によつてベルト下側辺部分１２の下面
に保持される。第２吸引室１８の吸引力は、垂直
ダクト２の左側直立側壁７と放出位置１４との区
間に亘つて垂直ダクト２内を流れる上昇気流によ
りタバコ粒子群をベルト下面に押しつけていた作
用力の欠除を補なうことができるように調節され
る。これはタバコ粒子堆積層３４の弛緩作用と、
タバコ粒子の分離脱落及びベルト９への密着性の
悪化を解消するためである。垂直ダクト２の直立
側壁７の下流側においてタバコ粒子群の堆積層３
４は引き緊つた状態でベルト下側辺部分１２の下
面へ完全に密着した状態で最初に通気性測定装置
３５による通気性チエツク工程を受け、それから
トリマ装置３６により刈り込み整形のためのトリ
ミング工程を受け、最後に、ベルトの下側辺部分
１２が下側壁２２から離れる箇所である放出位置
において紙ウエブ上に載せられる。上記タバコ粒
子群堆積層３４は図示しない公知の仕方で紙ウエ
ブ３２により巻き込まれる。かくしてシガレツト
棒が製造され、このシガレツト棒の切断操作によ
り個々のシガレツトが得られる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の装置の全体概略図 １……シガレツト製造機、２……直立ダクト、
４……コンベヤ装置、１３……箱部材、１７，１
８……第１及び第２吸引室、２６，２７……吸引
源への導管、３２……シガレツト紙ウエブ、３４
……タバコ粒子群の堆積層。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 連続棒状のシガレツト製造機であつて、タバ
   コ粒子群を含む連続した空気流をその底部から上
   方に向つて供給するための略垂直状のダクトと、
   前記供給されたタバコ粒子群を層状に堆積せしめ
   ると共に該層状堆積のタバコ粒子群を搬送するた
   めのコンベヤ装置とを備え、該コンベヤ装置の無
   端ループ状に巻回された空気透過性コンベヤベル
   トは前記ダクトの上端出口を閉鎖するように配置
   されると共にシガレツト紙ウエブの供給軌道に出
   合う位置に相当するタバコ放出位置にまで前記ベ
   ルトの運動方向が実質的に直線経路をなすように
   延ばされ、更に前記タバコの堆積層を前記コンベ
   ヤベルトの一側表面上に保持させかつ該ベルトの
   反対側表面にベルトの運動方向を横切る方向に吸
   引力を作用させる吸引手段が設けられているもの
   において、前記吸引手段は前記垂直ダクトの上端
   出口を塞ぐように配置されたコンベヤベルトの第
   １のベルト部分に跨つて作用する第１吸引手段
   と、該第１吸引手段とは別個に独立して前記垂直
   ダクトと前記タバコ放出位置との間に配置される
   第２のコンベヤベルト部分上に跨つて作用しかつ
   第１吸引手段の吸引作用力よりも大なる吸引力を
   有する第２吸引手段とに分割して個々に構成さ
   れ、これにより上記独立して設けた第２吸引手段
   による吸引力は独立して別個に設けた第１吸引手
   段に連通する前記垂直ダクト内の上昇空気流によ
   り生ずる押上げ力の欠除を補償するに足る吸引力
   が働らくように設けられていることを特徴とする
   シガレツト製造装置。 ２ 特許請求の範囲第１項の記載において、前記
   第１吸引手段は一つの吸引源に接続された一つの
   吸引室を具え、該吸引室は無端ループ状のコンベ
   ヤベルトの前記第１のベルト部分の内部側に連通
   すると共に次いでその外部側の垂直ダクト内に連
   通するように構成され、更に前記第２吸引手段は
   一つの吸引源に接続された一つの吸引室を具え、
   該吸引室は無端ループ状のコンベヤベルトの前記
   第２のベルト部分の内部側に連通すると共に次い
   でその外部側大気に連通するように構成されてい
   ることを特徴とするシガレツト製造装置。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項の記載にお
   いて、上記吸引手段は前記コンベヤベルトの第１
   と第２のベルト部分とに連通関係にある前記二つ
   の分割された第１及び第２吸引室が１個の箱部材
   を一つの仕切壁により分割して形成されているこ
   とを特徴とするシガレツト製造機。