JPS6352388B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は文字図形表示装置に関する。更に詳述
すると、ラスタスキヤン形の表示装置において、
メツセージ（文字）と図形とをCRT（Cathode
Ray Tube）上に同時表示する場合、分解能との
関係で十分なメツセージエリアをとれないことが
ある。本発明は、必要に応じてCRT上へメツセ
ージエリアを設け、このエリア内にメツセージを
表示したり、消去したりするようにした文字図形
表示装置に関するものである。

従来のこの種の装置の例を以下に記すと、 (a) CRT上において、図形エリアとメツセージ
エリアとを固定的に分離しているタイプ (b) 図形用とメツセージ用の２つのCRTを分離
して備えているタイプ (c) 図形とメツセージが完全にオーバラツプして
表示されるタイプ などがある。以上のようなタイプの装置には、そ
れぞれ以下に示す欠点がある。

(a)のタイプは、図形エリアとメツセージエリア
が固定分離されているので、必要な図形部分がメ
ツセージエリアのため欠けて表示されたり、メツ
セージエリアが小さくて、十分な情報の伝達がで
きないなどの欠点がある。

(b)のタイプは、高価な装置となる欠点がある。

(c)のタイプは、図形とメツセージがオーバラツ
プするため、見にくいと言う欠点がある。

本発明は、以上のような点に鑑みてなされたも
のであり、必要に応じて図形エリアにメツセージ
エリアを文字単位で設定でき、しかも、図形と重
なつたメツセージエリアの内容を図形に優先して
表示したり、逆にメツセージエリアの表示を消し
てその重なつた部分の図形の方を表示したりする
切換えを容易に行なうことでき、更には、カーソ
ルマークを図形エリアとメツセージエリアとで区
別して表示するようにし、以上のように文字、図
形等を表示することにより視認性を向上させた文
字図形表示装置を提供しようとするものである。

第１図は、本発明に係る文字図形表示装置にお
けるCRT画面の表示例を示した図である。同図
において、１はCRTの画面であり図形や文字な
どが表示される。３はメツセージエリアを表わ
し、第１図で示すように文字がこのエリア内に表
示される。５ａと５ｂはカーソルである。なお、
カーソルは、１個のみCRT１上へ表示されるも
のであるが、本発明では、図形エリアとメツセー
ジエリアとでカーソルマークが異なるので、その
ことを説明するために、２個同時に描いた。

本発明においては、上述の如く、通常、CRT
１上へ図形を表示しつつ、CRT１の任意の画面
上のメツセージエリアを設定することができる。
第１図においては、図形エリアとメツセージエリ
アとが重なつた部分においては、図形表示に優先
してメツセージエリアの内容を表示した例で描い
たが、単に図形とメツセージとを重畳して双方表
示することもできる。またメツセージエリアは第
１図の場所に限定するものではなく、任意の場所
へ複数のエリアを設定できるのでCRT画面を有
効に利用することができる。

また、コンピユータ・グラフイツクス装置で
は、CRT画面へカーソルを表示することができ、
このカーソルを任意のポイントへ自由に設定する
ことによりCRT上に表示されたメツセージの選
択や、図形における直線部分、曲線部分の選択な
どを行ないコンピユータと対話的に図形処理を行
なうことができるようになつている。

一般にカーソルマークは＋印のものが多いが、
このマークは、図形の細かな線分まで指示するこ
とができるので便利である。しかし、文字などを
指示するには逆に不便である。文字などを選択す
るには、調度文字の大きさで１文字を明確に判別
できるマークが望ましい。本発明では、以上のよ
うな点に鑑み、カーソルマークを図形エリア内で
は＋印とし、カーソルがメツセージエリア内に入
ると自動的に１文字分の区域が周囲と異なつて表
示されるようにしている。

なお、本発明におけるCRTの表示分解能の１
実施例を第２図に示すと、横軸は1280ドツト、文
字においては80文字、縦軸は1024ドツト、32文字
である。

以下、第３図を用いて、上述した本発明の係る
文字図形表示装置の要部とその動作を詳細に説明
する。第３図において、１１はグラフイツクビデ
オRAM（Random Access Memory）であり
CRTへ画像表示するためのデータ（グラフイツ
ク信号）が、コンピユータ（図示せず）から随時
書込まれる。そして、このグラフイツクビデオ
RAM１１の各ビツトは、CRT画面を細分化した
時の各ピクセル位置に対応しており、この各ビツ
トに格納されるデータは、各ピクセル（第２図で
示した各ドツト）における明暗を表わすものであ
る。１３はカーソルビデオ信号発生器であり、例
えば、水平方向にはドツト数を、垂直方向にはラ
スタ数をカウントし、コンピユータから指定され
た座標点へカーソルマークの＋印を表示するため
ビデオ信号発生器である。なお、もう一つのカー
ソルマークは、このカーソルビデオ信号発生器１
３でなく後述する文字バツフアを介してキヤラク
タジエネレータから出力される。１５は加算器で
ありグラフイツクビデオRAM１１とカーソルビ
デオ信号発生器１３とから出力される２つのビデ
オ信号を重畳するものである。従つて加算器１５
の出力信号をCRTに表示すれば、図形とカーソ
ルの双方が映像される。１７は文字バツフアであ
り、コンピユータから順次送れたメツセージ信号
を記憶しているものである。実施例では、１文字
を表現するメツセージ信号は、16ビツトの情報に
より構成されている。そして、文字バツフア１７
は、まずCRTの横軸（水平軸）に沿う80文字分
のメツセージ信号を次々とメモリする。もちろ
ん、80文字中において、文字の表示されないブラ
ング部分であつても、その旨を表わすデータが、
文字バツフア１７にメモリされる。そして、
CRT上の横１列分の文字を格納したら、その下
の横１列分の文字を、上述と同様に次々と文字バ
ツフアに格納するよう動作する。このようにして
文字バツフア１７には、CRTの１画面分に相当
する80×32文字の情報をメモリすることができ
る。一方、この文字バツフア１７に格納される16
ビツトの各メツセージ信号のうち、下８ビツトは
個々のアルフアベツトやその他の文字記号又は文
字を表示しない単なるブランクを表わすコードと
して用いられ、上８ビツトは、前記下８ビツトで
表わされた文字を修飾する修飾コードとして用い
られる。この修飾コード（第３図の７１に示すビ
ツト群）は、例えば、 (イ) 修飾対象の文字を図形に優先して表示するの
か、しないのか、 (ロ) 修飾対象の文字を黒抜きで表示するのか、白
抜きで表示するのか、（なお、本明細書で言う
文字とは、文字が表示されない単なるブランク
部分をも含む意味である。従つて、ブランク部
分の場合は、１文字分の□部領域が黒マスクま
たは白マスクで表示される。） などの情報を有するビツトで構成される。１９は
キヤラクタジエネレータであり文字バツフア１７
の文字コードを前記(ロ)のビツト信号とを導入し、
黒抜き又は白抜き（黒マスク又は白マスク）であ
つて文字コードに対応した文字を表わすビデオ信
号を出力するものである。２１はメツセージ表示
指定回路であり、文字バツフア１７における前記
(イ)のビツト信号を導入し、後述する優先切換回路
の切換え制御を行なうものである。２３は優先切
換回路であり、加算器１５からのビデオ信号を
CRTへ表示するのか、又はキヤラクタジエネレ
ータ１９からのビデオ信号をCRTへ表示するの
か、或いは、加算器１５とキヤラクタジエネレー
タ１９とのビデオ信号を共に重畳してCRTへ表
示するのかを選択する回路である。２５はCRT
である。２７はCRTコントローラであり、CRT
２５へ図形、カーソル、文字を表示するために、
各信号の同期等をとるためのものである。

このような第３図の装置において、第１図に示
すようなCRT画像を得る動作は次の如くである。
まず、メツセージエリアをコンピユータに指示す
るため、操作者は座標入力装置（図示せず）また
はプログラムを用いて、第１図に示すような、
（X₁、Y₁）、（X₂、Y₂）の２点座標をコンピユー
タに入力する。なお、この際、座標入力装置で指
定する座標値は、文字単位のステツプでなる座標
値となつている。この操作により、コンピユータ
は、メツセージを表示することができるエリアを
認識することができる。

一方、コンピユータからは、CRT２５へ表示
すべきグラフイツク信号がグラフイツクビデオ
RAM１１へ書き込まれる。

また、カーソル操作手段（図示せず）を介して
カーソル座標信号がカーソルビデオ信号発生器１
３へ加えられ、その座標位置へ＋印のカーソルを
表示するためのビデオ信号が、発生器１３から出
力される。加算器１５では、グラフイツクビデオ
信号と＋印のカーソルビデオ信号を出力する。

一方、コンピユータは、プログラムに従い、前
記指定されたメツセージエリアへ必要な情報を表
示するためのメツセージ信号を文字バツフア１７
へ書き込む。そして、上述した如く、文字バツフ
ア１７のデータのうち、文字コードと上述(ロ)のビ
ツト信号とは、キヤラクタジエネレータ１９へ導
入され、ここで黒抜き又は白抜き（黒マスク又は
白マスク）の文字ビデオ信号に変換されて優先切
換回路２３へ加えられる。また、文字バツフア１
７において前記(イ)のビツト信号はメツセージ表示
指定回路２１を介して優先切換回路２３へ加えら
れる。

このようにして、優先切換回路２３では、各文
字ごとの情報に同期して図形と文字の優先表示を
判別している。一方、操作者は、前記コンピユー
タへ入力したメツセージエリア内の情報を図形に
優先して表示するのか、または、図形の方を優先
して表示するのか、或いは、図形とメツセージと
を重畳して表示するのかを、装置に設けたキー操
作により容易に選択することができる。すなわ
ち、このキーからの選択信号に基づいてコンピユ
ータは、上述した(イ)のビツト信号を定め、既述し
た如くの動作により図形と文字の表示を行なつて
いる。

以上は、任意のメツセージエリアをコンピユー
タに宣言し、このメツセージエリアを図形エリア
に優先して表示したり、メツセージを消去して図
形を表示したり、又は重量したりして表示する動
作を説明したものであるが、次に、カーソルの表
示動作を説明する。

既述のように、＋印のカーソルは図形情報と重
ね合わされて加算器１５から出力されている。従
つて、優先切換回路２３にて、加算器１５からの
ビデオ信号を選択している限り、＋印のカーソル
が表示される。

一方、優先切換回路２３にて、キヤラクタジエ
ネレータ１９からのビデオ信号が優先して選択さ
れた場合は、次のような動作となる。一般に、キ
ヤラクタジエネレータ１９からの信号が優先され
ても、キヤラクタジエネレータ１９から出力され
る文字がCRTで表示される範囲は、前記、座標
入力装置やプログラムを介してコンピユータに宣
言したメツセージエリアのみである。これを、第
１図で示したエリアであると説明上仮定する。

このような状態でカーソルの位置を操作者が動
かし、カーソルが図形エリア内にある場合は、＋
印で表示される。その理由は、上述の記載により
明らかである。次に、このカーソル位置がメツセ
ージエリア内に入つた場合、＋印のカーソルは図
形とともに消失する。しかし、コンピユータは、
カーソル座標信号を介して、このカーソル位置に
該当するメツセージ信号の修飾コード〔前記(ロ)の
ビツト信号〕へ情報を書き込むことを行なつてい
る。すなわち、コンピユータは、カーソル位置に
対応した部分の文字（文字が表示されないブラン
ク部分も含む）を、周囲と異なる黒抜き、又は白
抜き（黒マスクまたは白マスク）に表示させてい
るので、文字図形表示装置を操作する者は、容易
にカーソル位置を認識することができる。

なお、以上では、説明をわかり易くするために
具体的なビツト数や数値及び構成名称を用いて説
明したのであつて、これらに限定するものでない
ことは明らかである。

以上のように、本発明によればメツセージエリ
アを任意の場所に設定でき、しかもこのメツセー
ジエリアを図形に対して優先して表示したり、又
は消去できたり、更には、カーソルマークを図形
エリアとメツセージエリアとでは分けて表示でき
るなど視認性において、非常に大きな効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係る文字図形表示装置にお
けるCRT画面の表示例を示した図、第２図に
CRTの表示分解能の１例を示した図、第３図は、
本発明に係る文字図形表示装置の要部構成例を示
した図である。 １１……グラフイツクビデオRAM、１３……
カーソルビデオ信号発生器、１５……加算器、１
７……文字バツフア、１９……キヤラクタジエネ
レータ、２１……メツセージ表示指定回路、２３
……優先切換回路、２５……CRT、２７……
CRTC。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ラスタスキヤン式にCRTを駆動し、コンピ
   ユータを用いて図形エリアとメツセージエリアと
   をこのCRTへ表示できるようにした装置におい
   て、 メツセージ信号をメモリする文字バツフアと、
   この文字バツフアから信号を導入し適切な文字ビ
   デオ信号を出力するキヤラクタジエネレータと、
   少なくともグラフイツクビデオ信号と前記文字ビ
   デオ信号とを導入しこの２つの信号を選択して次
   段へ伝える優先切換回路と、を備え、 プログラムまたは座標入力手段を介して任意の
   メツセージエリアをコンピユータに宣言し、図形
   エリアと前記宣言したメツセージエリアとが重な
   つた部分に対し、メツセージエリアを優先して表
   示したり、またはこのメツセージエリアを消去し
   て図形を表示したりする切換操作ができるように
   した文字図形表示装置。 ２ カーソルビデオ信号と前記グラフイツクビデ
   オ信号とを加算する手段を備え、 カーソルマークが図形エリアとメツセージエリ
   アとで自動的に変化するように動作する特許請求
   の範囲第１項記載の文字図形表示装置。