JPS6346784Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はねじ込み式漏れ止め管継手アセンブリ
に関する。ねじ込み式管継手を使用して、管継手
のねじ部と管の先端のねじ部又は他種の管継手の
ねじ部とを螺合させ、管の連結を行うことが知ら
れている。

しかし乍ら従来のねじ込み式管継手アセンブリ
では管と管継手との間で、管の振動等に伴い管継
手にゆるみが生じ、管内の流体が管継手部分から
漏れることがあり、まだ確実な管内流体の漏れ止
め対策が確立されてないのが実状である。

本考案は前記諸点に鑑みなされたものであり、
その目的とするところはねじ込み式管継手にゆる
み止め手段を具備し、管内の流体の漏れ止めを確
実に行い得るねじ込み式漏れ止め管継手アセンブ
リを提供するものである。

前記目的は、本考案によれば、円筒状管継手本
体と、この本体の一方の端面側の内周面に、該本
体の一方の端面から他方の端面に向かうに従つて
径が順次小になるように形成されたテーパめねじ
部と、このテーパめねじ部の最大の谷径よりも径
が大きく、該テーパめねじ部の最大径側の端部に
一端が隣接し、前記本体の内周面と同心的に該内
周面に形成された第１環状凹部と、この第１環状
凹部の他端に一端が隣接し、前記本体の内周面と
同心的に該本体の一方の端面迄前記第１環状凹部
の径よりも小さい径で一様に伸延して該内周面に
形成された第２環状凹部と、この第２環状凹部を
形成する前記本体の内周面の一部に、前記本体の
一方の端面に隣接して形成された第３凹部と、一
部分が前記第１環状凹部、前記第２環状凹部、前
記第３凹部に夫々充填接触され、前記第１環状凹
部と協働して前記本体の軸方向に関するぬけを防
止し、前記第３凹部と協働して該本体との該軸中
心に関する相対回転を防止し、他部分が前記本体
の一方の端面に当接しながら該一方の端面から該
本体の軸方向に突出した外周面及び前記テーパめ
ねじ部の最大径側の端部に一端が隣接し、該本体
の内周面と同心的に前記最大径部の端部に隣接し
た一端から該本体の一方の端面に向かつて前記テ
ーパめねじ部の最大山径以下の径で一様に伸延し
た内周面を有した耐摩耗性の弾性プラスチツク材
の環状体と、前記テーパめねじ部に対応するテー
パおねじ部を有し、このテーパおねじ部を前記環
状体の内周面に干渉しながら該テーパおねじを該
テーパめねじ部に螺着した管部材とからなるねじ
込み式洩れ止め管継手アセンブリによつて達成出
来る。

以下好ましい一具体例に基づいて本考案を限定
すること無く、詳細に説明してゆく。

第１図及び第２図はねじ込み式漏れ止め管継手
本体１の一部を示しており、管継手本体１のテー
パめねじ部２の先端には内面に環状の凹所３が形
成されている。この凹所３はテーパめねじ部２の
最大の谷の径より僅かに大きい内径で形成された
第２環状凹部としての第２の部分４と、第２の部
分より更に大きい内径で形成された第１環状凹部
としての第１の部分５と、第２の部分の先端で半
径方向に突出するように延設された第３凹部とし
ての第３の部分６とからなる。

この凹所３内には耐摩耗性の弾性プラスチツク
材、好ましくはナイロンからなる環状体としての
環状部分７が装着されており、環状体の外周面の
一部分は第２の部分４、第１の部分５及び第３の
部分６に充填され、テーパめねじ部２と凹所３と
の境界部分８に近接したテーパめねじ部２の山径
９にほぼ達する厚みを形成するような内周面を有
して環状部分７は形成されている。この環状部分
７は境界部分８から前記環状部分７の内周面によ
つて形成された所定の内径を有して管継手本体１
の一方の端面へ向かう方向へ伸長した環状部１０
と、管継手本体１の一方の端面としての先端面１
１より突出して、先端面１１に接触し、且つ半径
方向に環状に延設された環状体の外周面の他部分
としてのフランジ部１２とからなる。さらにこの
環状部分７の先端部には所定の角度で面取りされ
た環状面取り部１３が形成されている。

このように形成された環状部分７は管継手本体
１の両端に形成されており、管継手１の両端の環
状部分７には、その先端にテーパめねじ部２に対
応した第３図に示すテーパおねじ部としてのテー
パおねじ１４が形成された管部材としての管１５
が当接され、テーパめねじ部２とテーパおねじ１
４とは螺合され、管１５の連結が達成される。即
ち第３図に示すようにテーパめねじ部２とテーパ
おねじ１４とが螺合される際、環状部分７は管の
テーパおねじ１４によつて徐々に変形され、管１
５の連結が達成された際、環状部分７にはテーパ
おねじ１４に適合する形状のめねじが成形され、
このめねじ成形部分１６の弾性変形部分によりテ
ーパおねじ１４のねじ面に対して干渉圧力が付加
される。

従つて管１５と管継手１とはゆるむこともな
く、確実に螺合状態を維持される結果、管１５内
又は管継手１内を流通する流体が管１５と管継手
本体１とのテーパめねじ部２及びテーパおねじ１
４から漏れることは確実に防止される。

又、環状部分７にはフランジ部１２が形成され
ているため、管部材としての嵌合ニツプル等を使
用して管継手本体としての管継手（エルボ）１と
併用する際第４図に示すように嵌合ニツプル１７
の管継手本体の端面に押しつけるための手段とし
てのフランジ部１８とフランジ部１２とが当接さ
れるが、フランジ部１２は弾性プラスチツク材
（例えば、ナイロン）からなるため、嵌合ニツプ
ル１７のフランジ部１８とフランジ部１２との良
好な接触を得ることができる。

又、環状部分７は凹所３内に充填されて形成さ
れているため、環状部分７は凹所３の第１の部分
５によつて管継手本体の軸方向の移動が規制さ
れ、抜け止めされており、第３の部分６によつて
管継手本体の中心軸に関する回転方向の移動が規
制され、廻り止めされている。

又、環状部分７の先端には環状面取り部１３が
形成されているため、管継手本体１のテーパめね
じ部２に管のテーパおねじ１４が螺合される際、
面取り部１３に管１５のテーパおねじ１４が環状
部分７の内面に良好に案内され、確実なテーパめ
ねじ部２とテーパおねじ１４との螺着が得られ
る。

又、本考案のねじ込み式漏れ止め管継手本体１
は前述のように管１５に連結された際、環状部分
７が管１５のテーパおねじ１４によつてそのねじ
面に適合する形状に成形されるが、この成形は弾
性変形を含んでいるため、管継手本体１と管１５
との連結が解かれ、再度連結が行われる際にも、
環状部分７のめねじ成形部分１６は管１５のテー
パおねじ１４によつて弾性変形され、環状部分７
によつてテーパおねじ１４に干渉圧力が付加され
た状態で管継手本体１と管１５との連結が行わ
れ、ゆるみ止め及び管内流体の漏れ止めは確実に
達成される。

尚、前述の具体例においては、管継手本体１に
テーパめねじ部２が形成された場合を説明してき
たが、漏れ止め管継手本体１は公知のエルボ、
Ｔ，Ｙ，クロス，ソケツト，ベンド等の各種の形
状の管継手にも適用し得るものである。

前記の如く、本考案のねじ込み式漏れ止め管継
手アセンブリによれば、テーパめねじ部の最大の
谷径よりも径が大きく、該テーパめねじ部の最大
径側の端部に一端が隣接し、前記本体の内周面と
同心的に該内周面に形成された第１環状凹部と、
この第１環状凹部の他端に一端が隣接し、前記本
体の内周面と同心的に該本体の一方の端面迄前記
第１環状凹部の径よりも小さい径で一様に伸延し
て該内周面に形成された第２環状凹部と、この第
２環状凹部を形成する本体の内周面の一部に、前
記本体の一方の端面に隣接して形成された第３凹
部と、一部分が前記第１環状凹部、前記第２環状
凹部、前記第３凹部に夫々充填接触され、前記第
１環状凹部と協働して前記本体の軸方向に関する
ぬけを防止し、前記第３凹部と協働して該本体と
の該軸中心に関する相対回転を防止し、他部分が
前記本体の一方の端面に当接しながら該一方の端
面から該本体の軸方向に突出した外周面及び前記
テーパめねじ部の最大径側の端部に一端が隣接
し、該本体の内周面と同心的に前記最大径部の端
部に隣接した一端から該本体の一方の端面に向か
つて前記テーパめねじ部の最大山径以下の径で一
様に伸延した内周面を有した耐摩耗性の弾性プラ
スチツク材の環状体とからなる構成を有するが故
に、この管継手本体の内周面に形成されたテーパ
めねじ部に対応するように管部材の管先端部に形
成されたテーパおねじ部をこのテーパめねじ部に
螺着する際、テーパおねじ部は、前記環状体の該
テーパおねじ部の山径よりも小さい径を有する内
周面に接触するため、テーパおねじ部と該環状体
内周面との間でテーパおねじ部と該環状体内周面
との間のシール効果を高めるべく、強く密着し得
るが、そのために強い摩擦力が発生し、前記環状
体外周面と管継手本体内周面との間に相対回転を
生じさせようとする力が生じ、又、管継手本体か
ら前記環状体を管継手本体の軸方向へ脱着させよ
うとする力が生じてしまうが、前記環状体は管継
手本体の第３凹部と協働して前記相対回転を防止
し得、第１環状凹部と協働して前記脱着を防止し
得る。加えて前記環状体内周面は前記管部材のテ
ーパおねじ部に干渉しながらこのテーパおねじ部
面に適合する形状に弾性的に変形し、前記管部材
のテーパおねじ部の最大山径付近、すなわち管継
手本体の一方の端面近傍において該テーパおねじ
部と環状体内周面及び環状体外周面と管継手本体
内周面との密着効果を高くし得、この管継手本体
の一方の端面近傍に比較してテーパおねじ部の山
径が小さくなるような、すなわち前記密着効果が
弱くなりがちな環状体の第１環状凹部近傍では、
環状体は管継手本体の一方の端面近傍における環
状体の厚みよりも厚い形状を有するため、前記管
部材のテーパおねじ部と環状体内周面及び環状体
外周面と管継手本体内周面とは、環状体の弾性歪
が少ない状態で接触し得、夫々の密着効果を一定
の状態に保ちながら、その状態を長期間安定して
維持することができる。

以上からテーパおねじ部と環状体内周面との接
触面及び環状体外周面と管継手本体内周面との接
触面では少なくとも前述の管継手本体の一方の端
面近傍においては夫々強いシール効果を得ること
が可能になり、環状体の第１環状凹部近傍では安
定した密着効果を得ることが可能になり、より確
実に管部材、環状体及び管継手本体夫々相互間の
シールを行ない得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるねじ込み式漏れ止め管継
手の一部断面説明図、第２図は第１図中−線
における断面図、第３図は管部材に管継手を螺着
した際の説明図、第４図はエルボ型漏れ止め管継
手にニツプルを螺着した際の説明図である。 １……ねじ込み式漏れ止め管継手本体、２……
テーパめねじ部、３……凹所、７……環状部分、
１０……環状部、１２……フランジ部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 円筒状管継手本体と、この本体の一方の端面
   側の内周面に、該本体の一方の端面から他方の
   端面に向かうに従つて径が順次小になるように
   形成されたテーパめねじ部と、このテーパめね
   じ部の最大の谷径よりも径が大きく、該テーパ
   めねじ部の最大径側の端部に一端が隣接し、前
   記本体の内周面と同心的に該内周面に形成され
   た第１環状凹部と、この第１環状凹部の他端に
   一端が隣接し、前記本体の内周面と同心的に該
   本体の一方の端面迄前記第１環状凹部の径より
   も小さい径で一様に伸延して該内周面に形成さ
   れた第２環状凹部と、この第２環状凹部を形成
   する前記本体の内周面の一部に、前記本体の一
   方の端面に隣接して形成された第３凹部と、一
   部分が前記第１環状凹部、前記第２環状凹部、
   前記第３凹部に夫々充填接触され、前記第１環
   状凹部と協働して前記本体の軸方向に関するぬ
   けを防止し、前記第３凹部と協働して該本体と
   の該軸中心に関する相対回転を防止し、他部分
   が前記円筒状管継手本体の一方の端面に当接し
   ながら該一方の端面から該本体の軸方向に突出
   した外周面及び前記テーパめねじ部の最大径側
   の端部に一端が隣接し、該本体の内周面と同心
   的に前記最大径部の端部に隣接した一端から該
   本体の一方の端面に向かつて前記テーパめねじ
   部の最大山径以下の径で一様に伸延した内周面
   を有した耐摩耗性の弾性プラスチツク材の環状
   体と、前記テーパめねじ部に対応するテーパお
   ねじ部を有し、このテーパおねじ部を前記環状
   体の内周面に干渉しながら該テーパおねじを該
   テーパめねじ部に螺着した管部材とからなるね
   じ込み式洩れ止め管継手アセンブリ。 (2) 前記管部材が、前記環状体の他部分を、前記
   本体の一方の端面に押しつけるための手段を有
   した実用新案登録請求の範囲第１項に記載の管
   継手アセンブリ。