JPS6032471Y2 - ねじ込み式漏れ止め管継手 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は漏れ止め効果を有したねじ込み式管継手に係る
。

水道管、ガス管等を接続するためにねじ込み式管継手が
使用される。

ねじ込み式管継手の両端内周面にはテーパねじが形成さ
れており、水道管、ガス管等の管の端部外周面にテーパ
ねじを螺刻し、この螺刻されたテーパねじ上に漏れ止め
用テープを巻くか又は樹脂コーティングを施した後、管
端部に管継手を螺着して管の接続を行う。

しかし乍ら、このような管の接続作業には比較的時間が
かかると共に管接続部に外力が作用してゆるみが生じた
り、また、周囲の温度変化に伴い、管接続部や膨張又は
収縮する際、該接続部で管内流体が漏れる虞れがある。

本考案は前記諸点に鑑みなされたものであり、その目的
とするところは、管の接続を比較的迅速に行い得ると共
にゆるみが生じたり、また、管内流体が漏れたりするこ
とを確実に防止し得るねじ込み式漏れ止め管継手を提供
することである。

前記目的は本考案によれば、円周方向に伸長した第１の
溝、第２の溝及び第３の溝と、軸方向に伸長した第４の
溝及び第５の溝とを内周面に夫々有し、さらに前記溝の
内第１の溝に最も近接した第１の開口端面と、前記溝の
内第３の溝に最も近接した第２の開口端面とを有した金
属製ケーシングと、前記第１の開口端面に当接するよう
に半径方向外側へと延設された第１の突起と、前記第１
の溝に嵌合するように半径方向外側へと延設された第２
の突起と、前記第２の溝の一方の側壁に当接するように
半径方向外側へと延設された第３の突起と、前記第２の
溝の他方の側壁に当接するように半経方向外側へと延設
された第４の突起と、前記第３の溝に嵌合するように半
経方向外側へと延設された第５の突起と、前記第２の開
口端面に当接するように半径方向外側へと延設された第
６の突起と、前記第４の溝に嵌合するように軸方向に伸
長した第７の突起と、前記第５の溝に嵌合するように軸
方向に伸長した第８の突起と、前記第１の突起部分から
前記第３の突起部分にかけて及び前記第６の突起部分か
ら前記第４の突起部分にかけて径が小となるテーパめね
じを夫々有した内周面とからなる弾性筒体とを有したね
じ込み式漏れ止め継手であって、この継手との接続端部
外局面に前記テーパめねじに対応するテーパおねじを有
し継手に螺着される際前記第１の突起及び第６の突起に
夫々接触して第１及び第６の突起を前記第１及び第２の
開口端面に向って夫々押圧する押圧部を有した管を夫々
相互に接続するための継手により遠戚される。

以下本考案を、図面に示す好ましい具体例に基づいて説
明してゆく。

ねじ込み式漏れ止め管継手１はソケット状金属製ケーシ
ング２と耐摩耗性弾性円筒体３とからなり、金属製ケー
シング２はその内周面に、円周方向に伸長する溝４．４
ａと軸方向に伸長する溝５とを有しており、円筒体３は
前記溝４．４ａ及び５に嵌合する突起を一体的に有して
いる。

該突起は円筒体３の外周面上を軸方向に伸長する突起６
と、円筒体３の外周面の前縁と後縁と中央とで半径方向
外側へと延設された前記突起７及び後縁突起８と中央突
起８ａとからなり、ケーシング２の内周面上に円筒体３
を装着した際、溝５に突起６が係合し、溝４に後縁突起
８が係合し、溝４ａに中央突起８ａが係合し、ケーシン
グ２の先端面９に前記突起７が係合して、円筒体３はケ
ーシング２の内周面上に抜は止め及び廻り止めされて確
実に固定される。

円筒体３の内周面は、後縁方向に向うに従ってその内径
が縮少されているテーパ面で形成されており、このテー
パ上には所定のピッチを有したテーパねじ１０が形成さ
れている。

金属性ケーシング２は可鍛鋳鉄又は炭素鋼等で製造され
得、従来の配管用管継手の内周面にねじが形成されてい
ないものを使用し得る。

金属性ケーシング２は従来の管継手と同様にエルボ、Ｔ
、Ｙ、クロス又はベンド等の形状を有し得る。

耐摩耗性弾性円筒体３は、耐摩耗性プラスチック材料、
好ましくはナイロンで製造される。

以上のように構成された本考案のねじ込み式漏れ止め管
継手１は、水道管又はガス管等の接続部に使用される。

これらの管の端部外周面には、前記テーパねじ１０に対
応するテーパねじが形成され、管継手１のテーパねじの
端部が螺着される。

管継手１は耐摩耗性弾性円筒体３を有しており、円筒体
３の内周面に形成されたテーパねじ１０に管端部が螺合
するため、管端部のテーパねじは、円筒体３を螺合過程
で徐々に拡径させ、円筒体３の外周面は確実にケーシン
グ２の内周面に密着してゆくと共に前縁突起７が先端面
９上に押圧されて密着し、突起６が軸方向溝５に、中央
突起８ａが溝４ａに、後縁突起８が溝４に、夫々より確
実に係合する。

従って、前記溝及び突起に係合によってケーシング２に
対する円筒体３の抜は止め及び廻り止め状態は確実に維
持されると共に円筒体３の外周面はケーシング２に確実
に密着するため、管端部の管継手への螺着時、良好なシ
ール効果が遠戚され得、円筒体３の弾性により、前記螺
着がゆるむことは確実に防止され得る。

加えて、従来のごとく、管の接続時、管端部のねじ部に
漏れめ用テープを巻いたり、樹脂コーティングを施した
りする手間を省き得る結果、迅速に管の接続を行い得る
。

本考案のねじ込み漏れ止め管継手１が管端部に螺着され
る際、円筒体３はケーシング２と管端部との間で確実に
挾持され、弾性変形の範囲内で圧縮変形れる結果、比較
的広い面積に渡るシーリング接触が、ケーシング２と円
筒体３との間及び円筒体３と管端部との間で遠戚され得
、管内流体が管接続部で漏洩することは確実に防止され
得る。

管継手１の両端部には、前述の如く、耐摩耗性弾性円筒
体３が夫々配置されており、該両端部に通常夫々管端部
が螺着される。

しかしこれに替えて、第３図に示すように、本考案によ
るねじ込み式漏れ止め管継手２０の端部にニップル２１
等を螺着しても良い。

管継手２０はエルボタイプで形成されているが、これに
限定されるものではなく、ソケット、Ｔ、Ｙ、クロス又
はペンドタイプ等の形状を有していても良い。

管継手２０も前述の具体例と同様にその両端部に耐摩耗
性弾性円筒体３が配設されている。

ニップル２１は中央部にフラツシング２２を有しており
、ニップル２１を管継手２０の一端に螺着した際、フラ
ツシング２２が前縁突起７に当接され、突起７がフラツ
シング２２と先端面９との間で圧縮変形された後、元の
状態に戻ろうとするため、この復元力は円筒体３のテー
パねじ１０に螺合したニップル２１を矢印Ａ方向に移動
させるべく作用し、ニップルのこの移動に伴い後縁突起
８がケーシング２３の溝４の端面２４に押しつけられる
。

従って、ニップル２１の管継手２０への螺着時、円筒体
３がニップルのねじ面及びケーシング２３の内周面に密
着すると共に前縁突起７が先端面９に、後縁突起８が端
面２４に中央突起８ａが溝４ａに夫々密着して、より確
実なシール性が確保される。

尚、ニップル２１に替えて、管端部にあらかじめナツト
を螺着しておき、このナツトにフラツシング２２の機能
を担わせて、前述の如きシール性を確保するようにして
ても良い。

以上のように本考案によれば、金属ケーシングの一方の
開口端面への第１の突起の当接、第１の溝と第２の突起
との嵌合及び第２の溝と第３の突起との嵌合がなされる
が故に、弾性円筒体のケーシングからの抜けを防止し得
、加えて第３の溝と第４の突起との嵌合がなされるが故
に、弾性円筒体の金属ケーシング内での廻りを防止得る
。

そうして本考案では、一端から他端にかけて径が小とな
るテーパねじが弾性円筒体に形成されているが故に、管
の一端の弾性円筒体への螺入が極めて容易となる上に、
この螺入の容易さの故に弾性円筒体の外周面を金属製ケ
ーシングの内周面へ確実に密着させることができ、漏れ
止めを確実十分にし得、しかも第３の溝と第４の突起と
の嵌合がなされる故に、テーパねじが形成された弾性円
筒体への管の一端の螺入において弾性円筒体の廻り、場
合によりねじれを効果的に防止し得るため、換言すれば
弾性円筒体の廻り、場合によりねじれをそれ程考慮する
ことなしに管の一端を弾性円筒体へ螺入し得るため、更
に弾性円筒体の外周面を金属製ケーシングの内周面にち
つかりと密着させることができ、漏れ止めを向上させる
ことができる。

その上水考案によれば、例えばフランジを有したニップ
ル等の管継手に用いる場合、フランジからなる押圧部で
もって第１の突起及び第６の突起が金属製ケーシングの
第１の開口端面及び第２の開口端面に夫々押圧され、圧
縮変形させられると共に、この第１の突起の復元力でも
って第２の突起及び第３の突起を夫々第１の溝及び第２
の溝の一方の側壁において金属製ケーシングに密に当接
し得、又この第６の突起の復元力でもって第５の突起及
び第４の突起を夫々第３の溝及び第２の溝の他方の側壁
において金属製ケーシングに密に当接し得、これらの金
属製ケーシングと弾性円筒体との密着度をより一層高め
、接続両端部において確実なシールを確保し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるねじ込み式漏れ止め管継手の断面
説明図、第２図は第１図Ａ−Ａ線における断面図、第３
図は本考案によるねじ込み式漏れ止め管継手の他の具体
例の説明図である。 １・・・・・・管継手、２・・・・・・ケーシング、３
・・・・・・円筒体、１０・・・・・・テーパねじ。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）円周方向に伸長した第１の溝、第２の溝及び第３
   の溝と、軸方向に伸長した第４の溝及び第５の溝とを内
   周面に夫々有し、さらに前記溝の内第１の溝に最も近接
   した第１の開口端面と、前記溝の内第３の溝に最も近接
   した第２の開口端面とを有した金属製ケーシングと、前
   記第１の開口端面に当接するように半径方向外側へと延
   設された第１の突起と、前記第１の溝に嵌合するように
   半径方向外側へと延設された第２の突起と、前記第２の
   溝の一方の側壁に当接するように半径方向外側へと延設
   された第３の突起と、前記第２の溝の他方の側壁に当接
   するように半径方向外側へと延設された第４の突起と、
   前記第３の溝に嵌合するように半径方向外側へと延設さ
   れた第５の突起と、前記第２の開口端面に当接するよう
   に半径方向外側へと延設された第６の突起と、前記第４
   の溝に嵌合するように軸方向に伸長した第７の突起と、
   前記第５の溝に嵌合するように軸方向に伸長した第８の
   突起と、前記第１の突起部分から前記第３の突起部分に
   かけて及び前記第６の突起部分から前記第４の突起部に
   かけて径が小となるテーパめねじを夫々有した内周面と
   からなる弾性円筒体とを有したねじ込み式漏れ止め継手
   であって、この継手との接続端部外周面に前記テーパめ
   ねじに対応するテーパおねじを有し継手に螺着される際
   前記第１の突起及び第６の突起に夫々接触して第１及び
   第６の突起を前記第１及び第２の開口端面に向って夫々
   押圧する押圧部を有した管を夫々相互に接続するための
   継手。
2. （２）弾性円筒体が耐摩耗性部材からなる実用新案登録
   請求の範囲第１項に記載の継手。 （３１金属製ケーシングが、ソケット、エルボ、ｎ１ク
   ロス又はベンド等の形状を有する実用新案登録請求の範
   囲第１項又は第２項に記載の継手。