JPS6346060Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機に関するものである。

従来、掃除機本体に接続される吸込ホースや吸
込口体等の付属品を掃除終了後容易に且つコンパ
クトに収納するため、これらの付属品を専用に収
納する収納部が設けられている。その一例として
は第１図に示すようなものがある。すなわち、掃
除機本体１が載置される収納箱２を設け、この収
納箱２に吸込口体３、吸込ホース４、延長管５を
収納したものである。しかし、このようなものは
各付属品の収納位置、収納順序が不規則なことに
より、必要な付属品のみを取出す場合にも不要な
付属品まで取出さなければならないことがあり、
取出しが困難なものである。

また、別の例としては第２図に示すようなもの
がある。すなわち、図示しないが内部に集塵室と
電動送風機を収納する電動送風機室とが形成され
た偏平のケーシング６の上部に蓋体７により開閉
される収納室８を形成し、この収納室８に吸込ホ
ース４を収納し、前記蓋体７に挟持片９を設けて
この挟持片９に吸込口体３、延長管５を弾発的に
挟持させ、各付属品がそれぞれの収納位置に収納
されるようにしたものである。しかし、このよう
なものは挟持片９が長期の使用により弾性を失な
つたり破損することがあり、最終的には各付属品
の収納位置が不規則になる。また、ケーシング６
の中央部に集塵室と吸込ホース４との接続部があ
ることにより、ケーシング６の直進性や旋回性が
悪いものである。

そこで、単に収納室を区分したものがあるが、
各収納室はそれぞれ異なる位置に開口部を持つた
め、付属品の出し入れがわずらわしいものであ
る。

この考案は、走行車輪を備えた電気掃除機にお
いて、付属品の出し入れが容易であり、また、走
行性、旋回性、安定性等が良く、バランスの良い
電気掃除機を得ることを目的とする。

この考案は、ケーシングの前部に上面開口を形
成し、吸込ホースが収納されるホース収納室と吸
込ホース等の付属品が収納される付属品収納室と
を上面開口に向けつつ三列に並列させてケーシン
グの前部に設け、各収納室に収納された各付属品
のうち必要なもののみを他の付属品を取出すこと
なく上面開口から容易に取出せるようにし、ま
た、付属品を並列形成されて出入位置が近接する
付属品収納室及びホース収納室から手間をかける
ことなく容易に出し入れしうるようにし、また、
ケーシーングの後部に重量のある電動送風機を設
けるとともにケーシングの前面中央にホース収納
室から引き出される吸込ホースが挿通される挿通
孔を設けたため、吸込ホースを把持して走行させ
る場合の走行性と安定性とが良く、また、旋回性
も良く、しかも、重心が低いため、全体のバラン
スがよくて安定した使用状態を得ることができる
ように構成したものである。

この考案の一実施例を第３図ないし第６図に基
づいて説明する。まず、直径の大きい後輪と直径
の小さい前輪とによる車輪１０が取付けられたケ
ーシング１１が設けられている。このケーシング
１１には仕切板１２が形成され、この仕切板１２
により前後に二分割された前記ケーシング１１の
後部にはコードリール１３を収納したコード室１
４と、電動送風機１５を収納した電動送風機室１
６と、集塵ケース室１７とが下方から上方にかけ
て順次形成されている。この集塵ケース室１７に
は集塵ケース１８が着脱自在に取付けられてい
る。この集塵ケース１８には集塵フイルタ１９を
介して前記電動送風機室１６に連通する集塵室２
０が形成されている。

そして、前記ケーシング１１の前部には蓋２１
により閉塞された開口面積の大きな上面開口２２
が形成されている。前記蓋２１は後端が前記ケー
シング１１に回動自在に取付けられている。蓋２
１の前部には釦２３ａと爪２３ｂとよりなるクラ
ンプ２３が設けられ爪２３ｂが前記ケーシング１
１に形成された係止孔２４に係脱自在に係止され
ている。また、前記ケーシング１１の前部には鉛
直方向に延びる２枚の仕切板２５により吸込口体
２６を収納する付属品収納室２７と、ホース収納
室２８と、延長管２９を収納する付属品収納室２
７とが左側から右側にかけて順次区分されるとと
もに前記上面開口２２に向つて並列形成されてい
る。ついで、前記ケーシング１１の前部中央に形
成された前記ホース収納室２８には吸込ホース３
０が収納されている。この吸込ホース３０の一端
は前記仕切板１２の上部中央に形成された連通孔
３１及び前記集塵ケース１８の前面中央に形成さ
れた吸込孔３２を介して前記集塵室２０に接続さ
れ、この吸込ホース３０の一端付近にはこの吸込
ホース３０の引出時に挿通孔３３に嵌合するホー
ス固定具３４が取付けられている。前記挿通孔３
３は前記ケーシング１１の前面に形成した下方に
延びるＵ字形のＵ字開口３５に前記蓋２３に形成
された延出部３６を突出することにより形成され
るものである。

このような構成において、掃除をするときに
は、まず、クランプ２３を操作して蓋２１を回動
させ上面開口２２を開放する。そして、掃除する
箇所に応じて吸込口体２６、延長管２９、吸込ホ
ース３０を取出すが、これらの吸込口体２６、延
長管２９、吸込ホース３０は並列形成されて近接
する付属品収納室２７、ホース収納室２８に区分
されて収納されていることと引出方向を同じく開
口面積の大きな上面開口２２とすることにより、
不要なものを取出すことなく必要なものだけを一
目で見つけて簡単に取出せるとともにかがみこむ
姿勢になることなく楽な姿勢で取出せる。

そして、このように、吸込口体２６等を取出し
た後はこの吸込口体２６に延長管２９を接続し、
この延長管２９に吸込ホース３０を接続し、この
吸込ホース３０のホース固定具３４を蓋２１を閉
塞することにより形成される挿通孔３３に固定す
るが、掃除に先立つて吸込ホース３０を集塵室２
０に接続する手間が省略される。

そして、それから、電動送風機１５を駆動させ
ながら吸込ホース３０を引つ張つてケーシング１
１を走行させるが、このケーシング１１は重量の
ある電動送風機１５が後部下方に設けられて重心
が後部下方にあり、引つ張られる吸込ホース３０
はケーシング１１の前面に固定されることによ
り、ケーシング１１はバランスがよく、旋回時の
首振もよく旋回性が良好になる。

ついで、掃除終了後は、分離した吸込口体２
６、延長管２９、吸込ホース３０をそれぞれの付
属品収納室２７又はホース収納室２８に上方から
簡単に収納することができる。

この考案は上述のように、ケーシングの前部に
上面開口を形成し、この上面開口に向かつてケー
シングの前部に吸込ホースが収納されるホース収
納室と他の付属品が収納される付属品収納室とを
並列に設けたので、必要な付属品のみを不要な付
属品を取出すことなく楽な姿勢で容易に取出すこ
とができ、また、ケーシングの後部に重量のある
電動送風機を設けるとともに引き出された吸込ホ
ースが挿通する挿通孔をケーシングの前面中央に
設けたため、吸込ホースを把持して走行させる場
合の走行性と安定性とが良く、また、旋回性も良
く、しかも、重心が低いため、全体のバランスが
よくて安定した使用状態を得ることができる等の
効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一例を示す斜視図、第２図は従
来の他の例を示す斜視図、第３図はこの考案の一
実施例を示す縦断側面図、第４図はその蓋を回動
させ上面開口を開放した状態を示す斜視図、第５
図はその吸込ホースを引き出した使用形態を一部
切欠して示す側面図、第６図はそのホース固定具
の取付状態を拡大して示す縦断側面図である。 １０……車輪、１１……ケーシング、１５……
電動送風機、１６……電動送風機室、２０……集
塵室、２２……上面開口、２６……吸込口体、２
７……付属品収納室、２８……ホース収納室、２
９……延長管、３０……吸込ホース、３３……挿
通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前輪と後輪とが取付けられたケーシングを設
   け、このケーシングの後部の前記後輪上に電動送
   風機が収納された電動送風機室を下方に集塵室を
   その上方に位置させて形成し、前記ケーシングの
   前部の前記前輪上に吸込ホースが収納されるホー
   ス収納室をその上面を開口させて中央部に位置さ
   せて形成するとともにこのホース収納室の両側に
   吸込口体や延長管及び他の付属品が収納される付
   属品収納室をその上面を開口させて形成し、前記
   ケーシングの前記ホース収納室の前面中央にその
   ホース収納室から引出された前記吸込ホースが挿
   通される挿通孔を形成したことを特徴とする電気
   掃除機。