JPS6223568B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、定置形としても走行形としても使
用することができる電気掃除機に関するものであ
る。

従来、集塵部が内蔵された本体の上方に長尺ホ
ースを収納するホース収納部が形成され、長尺ホ
ースと集塵部とを常時接続させた定置形と称する
電気掃除機がある。この形式のものは掃除時に本
体を定置したままで長尺ホースに吸込口体等の付
属部品を取付けてホース収納部より取り出し、吸
込口体を移動させて掃除するものであり、操作が
容易である反面本体が大型であり且つ重量も大き
いため、移動が困難で掃除できる範囲は長尺ホー
スの長さによつて限られているものである。

また、掃除機本体の吸込口に接続管及び吸込口
体等の付属部品が取付けられた走行形と称するも
のがある。この形式のものは、掃除時に掃除機本
体ごと移動させて各部屋のコンセントに電源接続
して掃除するもので、移動が容易である反面電源
接続の頻度が多く掃除終了後に適当な収納場所に
収納するが、収納状態が安定せず、また、付属部
品の着脱もわずらわしく、その収納もすつきり行
なうことができないものである。

このように各形式には一長一短があり、定置形
のものは掃除可能な範囲が限られているものの使
用率の高い部屋を中心として近隣の部屋を簡単に
掃除するのに適し、走行形のものは各部屋毎に電
源を得なければならないが、任意のところを掃除
することができるという利点を有する。

また、その用途に応じて固定型あるいは携帯用
として使用される構造のものもある。例えば、実
公昭50−38222号公報に記載されているように、
長尺ホースが取付けられた本体に掃除機収納部を
設けて携帯用の掃除機をその本体の電動送風機に
接続させて収納するようにしたものがある。すな
わち、携帯用の掃除機の収納時にその掃除機の電
動送風機収納体を掃除機収納部に形成された風導
筒にクランプにより着脱自在に接続するものであ
る。しかしながら、この構造では、風導筒に掃除
機の電動送風機収納体を接続するにあたり、ガイ
ド部がないため、風導筒と掃除機の電動送風機収
納体との合わせが面倒であつたり、しかも、取付
固定するためのクランプ手段が必要となるなど取
付構造が複雑である。

さらに、電気掃除機を収納するケース体をゴム
箱と兼用したものもある。例えば、実開昭52−
9275号公報に記載されているようにゴミ箱の下部
に掃除機の収納ケース部を設け、電気掃除機を収
納したとき、この掃除機の吸込口をゴミ箱の連通
口に嵌挿し接続して電気掃除機の吸引力を利用し
てゴミ箱へゴミを入れるときの細塵の飛散を防止
するようにしたものである。この接続では、単に
一方から挿入するだけであるため、運転中に抜け
易く、また、挿着状態が安定していないために接
続部の気密性も低下し易いと云う欠点がある。

この発明は、長尺ホースが収納された本体と走
行車輪を備えた掃除機本体とを組合せることによ
り、定置形としても走行形としても使用可能とし
た場合に、本体に対する掃除機本体の装着が簡単
であり、また、安定した装着状態を得ることがで
きる電気掃除機を提供することを目的とする。

この発明は、上部に一端がホース接続口に接続
された長尺ホースを収納するホース収納部を設け
るとともに下部に掃除機本体を収納する掃除機収
納部を設けた本体と、この本体の前記掃除機収納
部に収納される接続管が着脱自在に接続される吸
込口が前方に形成されるとともに走行車輪を備え
た掃除機本体とからなる電気掃除機において、前
記掃除機収納部の一面に位置して前記掃除機本体
を出し入れする開口部と、前記掃除機収納部の両
側壁に形成されて前記掃除機本体を案内するガイ
ド部と、前記掃除機収納部内に押し込まれた前記
掃除機本体の前記吸込口に対向して前記掃除機収
納部内の前記開口部と逆側の内面に形成された掃
除機接続口と、この掃除機接続口の周囲に形成さ
れて前記掃除機本体により圧縮されるパツキング
と、前記掃除機接続口と前記ホース接続口とを連
通する連通路と、前記掃除機収納部を開閉すると
ともに前記掃除機収納部内に装着された掃除機本
体に当接してその掃除機本体を固定する開閉蓋
と、前記開閉蓋を閉止状態に固定するとともに前
記開口部の近傍に設けられた係止部とよりなるこ
とを特徴とするものである。したがつて、掃除機
本体を本体に装着した状態では、本体に取付けら
れた長尺ホースを使用して定置形の掃除機として
使用することができ、掃除機本体を本体から分離
した場合には、走行車輪を備えた掃除機本体によ
つて走行形の掃除機として使用することができる
ものであるが、掃除機本体を本体の掃除機収納部
に収納する場合には、ガイド部が掃除機本体を案
内してその位置を決めるために掃除機本体の吸込
口と本体の掃除機接続口との接続を確実に行うこ
とができ、また、掃除機収納部に収納された掃除
機本体はその掃除機収納部を開閉し係止部で固定
される開閉蓋により押えられて固定されるため、
運転中に掃除機本体が移動することがなく、これ
により、掃除機本体の吸込口と本体の掃除機接続
口との接続をより一層安定した状態で行うことが
でき、また、パツキングを圧縮しているので、寸
法的な誤差を吸収して接続部の完全な気密性を維
持させることができ、とくに掃除機本体の固定の
ための特別な部材を必要としないように構成した
ものである。

この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。まず、両端に向うにつれて寸法が小さくなる
ように外周面が曲面状に形成された掃除機本体１
を設け、この掃除機本体１には図示しないコード
リールに巻回されたコード２を介して通電される
電動送風機（図示せず）が内蔵され、この電動送
風機により吸い込まれる塵埃がためられる集塵室
３が前方に形成されている。そして、この集塵室
３の前部、すなわち、前記掃除機本体１の前部に
は吸込口４が水平に形成されている。また、前記
掃除機本体１には走行車輪としての前輪５と後輪
６とがそれぞれ前後に取付けられている。

しかして、直方体状の箱形の本体１２が設けら
れ、この本体１２の下方には、平らな底面２３を
有する掃除機収納部９が形成され、この掃除機収
納部９の開口部７には前記底面２３の端部に取付
けたヒンジ部２５により前記開口部７を開閉する
開閉蓋２６が設けられ、この開閉蓋２６には支承
板１３に形成された係止部となる爪受部２７に引
掛けられる爪部２８と指が掛けられる指掛部２９
とが端部に形成されているとともに排気孔３０が
形成されている。そして、前記開閉蓋２６は前記
開口部７の閉塞時に前記掃除機収納部９に収納さ
れた掃除機本体１の後部に接触する。また、前記
掃除機収納部９の両側部には前記掃除機本体１の
前半分くらいの外周面に接触して左右方向の動き
をなくすガイド部２４が突出形成されている。掃
除機収納部９には前記掃除機本体１を押し込むこ
とにより前記吸込口４に嵌合する水平な掃除機接
続口８が突出形成されている。前記掃除機収納部
９の上方には長尺ホース１０を収納するホース収
納部１１が形成されている。前記掃除機収納部９
と前記ホース収納部１１とは支承板１３により区
分されている。そして、前記本体１２の上部にお
いては前記ホース収納部１１と前記支承板１３に
直交する仕切壁１４により区分されて吸込口体１
５等の付属部品を収納する収納室１６が形成され
ている。前記ホース収納部１１に収納される長尺
ホース１０の一端にはリモートスイツチ１８を有
する接続部１９が取付けられ、他端は前記仕切壁
１４に形成したホース接続口２０に接続されてい
る。そして、このホース接続口２０は前記掃除機
接続口８と連通路２１で連通され、この連通路２
１には前記吸込口４に前記掃除機接続口８を嵌合
した時に前記掃除機本体１と接合して気密性を維
持するパツキング２２が取付けられている。ま
た、具体的に図示しないが吸込口４を掃除機接続
口８に嵌合するとリモートスイツチ１８と電動送
風機とは電気的に接続されるように電気的接続の
配慮もなされている。

このような構成において、一個所に本体１２を
据置いたままで掃除する定置形として用いる場合
は、掃除機本体１は掃除機収納部９に収納され、
吸込口４は連通路２１に連通する掃除機接続口８
に嵌合し、長尺ホース１０は連通路２１に連通す
るホース接続口２０に取付けられていることによ
り掃除機本体１の集塵室３と長尺ホース１０とは
接続されている。そして、収納室１６より吸込口
体１５等の付属部品を取り出してホース収納部１
１内の長尺ホース１０に取付けながら長尺ホース
１０を引き出し、リモートスイツチ１８をONに
すると電動送風機は駆動して吸込口体１５より塵
埃を吸い込んで長尺ホース１０、連通路２１、集
塵室３へと塵埃は流入して集塵室３にためられ、
長尺ホース１０の長さの範囲内で吸込口体１５を
移動させて数部屋を掃除する。

ついで、掃除機本体１を移動させて掃除する走
行形として用いる場合は、吸込口４を掃除機接続
口８よりはずして開口部７から掃除機本体１を掃
除機収納部９外に取り出し、吸込口４に別の短か
い接続管を挿入して接続する。そして、掃除機本
体１を移動させて各部屋毎にコード２より電源を
得て通常の走行形の掃除機と同様に使用される。
掃除終了後は吸込口４より接続管をはずして開口
部７から掃除機本体１を押し込むことにより互い
に水平に形成された吸込口４と掃除機接続口８と
は嵌合され、掃除機本体１は掃除機収納部９に収
納されるので、場所を取らない掃除機ができる。
このようにして掃除機本体１を転動しつつ単に押
し込みまたは引き出しとで吸込口４と掃除機接続
口８との係脱は可能であるので、形態変換のため
の操作性はきわめて良好である。

なお、前記実施例においては、掃除機収納部９
とホース収納部１１とが一体にされた本体１２を
用いたが、掃除機収納部とホース収納部とは別々
に設けられ、これらを載置して設けるとともにク
ランプを用いて一体化した本体を用いてもよい。
また、連通路１８は本体１２内に設けたが本体外
でもよいものである。

この発明は、上述のように構成したので、掃除
機本体を本体に装着した状態では、本体に取付け
られた長尺ホースを使用して定置形の掃除機とし
て使用することができ、掃除機本体を本体から分
離した場合には、走行車輪を備えた掃除機本体に
よつて走行形の掃除機として使用することができ
るものであるが、掃除機本体を本体の掃除機収納
部に収納する場合には、ガイド部が掃除機本体を
案内してその位置を決めるために掃除機本体の吸
込口と本体の掃除機接続口との接続を確実に行う
ことができ、また、掃除機収納部に収納された掃
除機本体はその掃除機収納部を開閉し係止部で固
定される開閉蓋により押えられて固定されるた
め、運転中に掃除機本体が移動することがなく、
これにより、掃除機本体の吸込口と本体の掃除機
接続口との接続をより一層安定した状態で行うこ
とができ、また、パツキングを圧縮しているの
で、寸法的な誤差を吸収して接続部の完全な気密
性を維持させることができ、とくに、掃除機本体
の固定のための特別な部材を必要としない等の効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は縦断側面図、第２図はその縦断背面図、第３図
はその水平断面図である。 １……掃除機本体、４……吸込口、５……前輪
（走行車輪）、６……後輪（走行車輪）、８……掃
除機接続口、９……掃除機収納部、１０……長尺
ホース、１１……ホース収納部、１２……本体、
２０……ホース接続口、２１……連通路、２２…
…パツキング、２４……ガイド部、２６……開閉
蓋、２７……爪受部（係止部）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上部に一端がホース接続口に接続された長尺
   ホースを収納するホース収納部を設けるとともに
   下部に掃除機本体を収納する掃除機収納部を設け
   た本体と、この本体の前記掃除機収納部に収納さ
   れる接続管が着脱自在に接続される吸込口が前方
   に形成されるとともに走行車輪を備えた掃除機本
   体とからなる電気掃除機において、 前記掃除機収納部の一面に位置して前記掃除機
   本体を出し入れする開口部と、 前記掃除機収納部の両側壁に形成されて前記掃
   除機本体を案内するガイド部と、 前記掃除機収納部内に押し込まれた前記掃除機
   本体の前記吸込口に対向して前記掃除機収納部内
   の前記開口部と逆側の内面に形成された掃除機接
   続口と、 この掃除機接続口の周囲に形成されて前記掃除
   機本体により圧縮されるパツキングと、 前記掃除機接続口と前記ホース接続口とを連通
   する連通路と、 前記掃除機収納部を開閉するとともに前記掃除
   機収納部内に装着された掃除機本体に当接してそ
   の掃除機本体を固定する開閉蓋と、 前記開閉蓋を閉止状態に固定するとともに前記
   開口部の近傍に設けられた係止部と よりなることを特徴とする電気掃除機。