JPH0436780Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ホースやパイプなどの附属品を収
納するケースを具備した電気掃除機に関するもの
である。

〔従来の技術〕

第７図は従来の電気掃除機を示す構造図であ
り、図において、１は電動送風機、集塵フイルタ
ーを内蔵した掃除機本体、２はこの本体１が嵌合
されるような形状に上面開口が形成された収納ケ
ースで、適宜の深さを有しており、可撓ホース
３、延長管４、それに図示しないが床ブラシなど
の附属品が収納される。つまり、通常は本体ケー
ス１を収納ケース２から外した上、附属品を取り
出して本体１に接続し、電動送風機を運転して掃
除を行なう。このとき、本体１はその下面に取付
けた車輪５により床面上を自由に移動する。掃除
が終つたならば、附属品を外して収納ケース２に
格納するとともに本体１を収納ケース２の上面開
口に嵌合保持させる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のような従来の電気掃除機では、収納ケー
ス２が本体１の使用時には本体から必らず分離さ
れ、一般には邪魔にならない場所に置かれるた
め、掃除終了後はその都度収納ケース２の保管場
所まで本体と附属品を運び、収納するという取扱
い上の煩わしさとともに全体がどうしても大形に
なるという問題点があつた。

この考案は上記のような問題点を解消するため
になされたもので、附属品が簡単に収納できかつ
取扱いの容易な電気掃除機を得ることを目的とす
る。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、電動送風機と集塵フイルターを上下
関係に内蔵して前面下部から吸気して後面上部に
排気する掃除機の本体を備え、この本体の前面に
可撓ホースの支持手段を設けると共に、後面下部
の外壁面付近に可撓ホース以外の付属品を収納す
る収納ケースを取付け、前記本体の外壁の両側に
スライド溝を設け、該スライド溝の両端に係合段
部を設け、前記収納ケースの内側面に前記スライ
ド溝に係合する突片を設けて前記本体に対して収
納ケースを重合状態に摺動かつ着脱自在に取付け
た電気掃除機を構成したものである。

［作用］ 本体に附属品を付けて掃除をしているときは、
電動送風機によつて吸い込まれたばかりの空気流
が後面下部の内壁に衝突して発生する騒音が、本
体と収納ケースで作る二重壁によつて収納され
る。掃除が終了すると、可撓ホースは吸込口に挿
入したままの状態で、本体前面の支持手段に引掛
けられて保持される。また、可撓ホース以外の延
長管等は本体の後面下部から引き出された収納ケ
ースの中に収納される。掃除が再開されると延長
管等が収納ケースから取り出されて、再び収納ケ
ースが押し込まれて二重壁が構成される。

その上、収納ケースの引き出し押し込みはスラ
イド溝と突片の係合状態で行われるのでスムーズ
に行うことができ、押し込み後及び引き出し後
は、突片が係合段部に位置するので確実にその状
態が維持される。

〔実施例〕

以下この考案の一実施例を図について説明す
る。第１，２図において、１０は上部にハンドル
１１を有する掃除機本体で、内部を仕切壁１２で
二分して上方に電動送風機１３を収納するととも
に下方に集塵室１３を形成している。そして、本
体１０の集塵室前方を開口し、又電動送風機１３
の後方に排気口１４を形成している。１５はハン
ドル１１に設けた電源スイツチ、１６は電源接続
用外部端子である。１７は集塵室１３の前面開口
を塞ぐ蓋で、下端に本体１０への係合部１８を設
けるとともに上端に同様に本体１０への掛止具１
９を設け、更に中央に吸込口２０を設けている。
２１は中央に吸口２２を有する台紙２３に口縁部
を固定した使い捨ての紙袋フイルターで、台紙２
３の上端が開口の縁に下端がその両端を集塵室１
３の内壁に回動自在に支持された支持棒２４によ
り支持され、集塵室１３に収納され、蓋１７にて
保持されている。２５は電動送風機１３の吸込側
に位置して設けた安全弁で、紙袋フイルター２１
が目づまりしたときに開き、外気を導入して電動
送風機１３の冷却を行なう。２６は本体１０の外
壁に設けた安全弁２５に連通する外気導入口２７
に取付けた後述する可撓ホース３７を支持する支
持具である。２８は集塵室１３の後方に対応して
本体１０の外壁に凹設した空所で、予備の紙袋フ
イルター２１を折りたたんで収納している。２９
は空所２８を覆うよう本体１の外壁に摺動かつ着
脱自在に取付けた断面コ字形の収納ケースで、通
常は本体外壁に形成した凹部３０に重合状態に設
けられ、手掛部３１を持つて凹部３０から水平に
引き出すことにより第３図の如く延長管３２、床
ブラシ３３などの附属品が収納できる。つまり、
本体１０の外壁にその両側に位置して上下一組の
スライド溝３４，３４が水平に設けられ、この各
スライド溝３４の両端には内側側面を斜面とした
係合段部３５，３５が設けられる。（以下第４〜
６図も参照。）。一方、収納ケース２９の内側面に
スライド溝３４に対向して両端を斜面に形成した
突片３６，３６を突設し、この突片をそれぞれス
ライド溝３４，３４に係合させている。３７は一
端を吸込口２０に挿入接続し、他端に延長管３２
の接続管３８を設けた可撓ホースで、接続管側に
係合環３９を設け、この係合環を支持具２６に適
宜係合させている。

この考案は以上の如く構成されており、掃除終
了後は第５図のように可撓ホース３７を吸込口２
０に挿入した状態で他端側に設けた係合環３９を
支持具２６に引掛けておく。次に収納ケース２９
の手掛部３１を持つてこれを後方に引き出すと、
スライド溝３４の奥の係合段部３５に係合してい
た突片３６は、収納ケース自体の両側が開く方向
に容易に撓むから、斜面を利用してその段部から
脱出し、スライド溝３４内を移動して手前の係合
段部３５と係合して止まる。この状態で第３図に
示すように収納ケース２９と本体１０との間に空
間が出来るから、パイプ３２、床ブラシ３３、電
源コード（図示せず）などを収納すれば、そのま
ま整理が出来、しかもハンドル１１を持つて本体
１０とともに自由に持ち運ぶことが可能となる。
一方、掃除機を使用する場合には、パイプ３２等
を収納ケース２９より取り出した後、収納ケース
２９を本体１０側に押し込むと、突片３６は手前
の係合段部３５から脱出して奥の係合段部３５と
係合し、本体外壁に形成した凹部３０に嵌合して
面一状態に格納される。さらに、紙袋フイルター
２１を交換する場合は、収納ケース２９を手前に
強く引くと、突片３６が本体外壁を乗り越えて外
れるから、空所２８から新しい紙袋フイルターを
取出し、その後は収納ケース２９を本体１０に再
び取付けておくものである。

［考案の効果］ 本考案は、電動送風機と集塵フイルターを上下
関係に内蔵して前面下部から吸気して後面上部に
排気する掃除機の本体を備え、この本体の前面に
可撓ホースの支持手段を設けると共に、後面下部
の外壁面付近に可撓ホース以外の付属品を収納す
る収納ケースを取付け、前記本体の外壁の両側に
スライド溝を設け、該スライド溝の両端に係合段
部を設け、前記収納ケースの内側面に前記スライ
ド溝に係合する突片を設けて前記本体に対して収
納ケースを重合状態に摺動かつ着脱自在に取付け
るように電気掃除機を構成したので、本体に付属
品を付けて掃除をしているときは、電動送風機に
よつて吸い込まれたばかりの空気流が後面下部の
内壁に衝突して発生する騒音が、本体と収納ケー
スで作る二重壁によつて吸収される。掃除が終了
すると、可撓ホースは吸込口に挿入したままの状
態で、本体前面の支持手段に引掛けられて保持さ
れる。また、可撓ホース以外の延長管等は本体の
後面下部から引き出された収納ケースの中に収納
される。掃除が再開されると延長管等が収納ケー
スから取り出されて、再び収納ケースが押し込ま
れて二重壁が構成される。

その上、収納ケースの引き出し押し込みはスラ
イド溝と突片の係合状態で行われるのでスムーズ
に行うことができ、押し込み後及び引き出し後
は、突片が係合段部に位置するので確実にその状
態が維持されるので、掃除前、掃除中、掃除終了
後いづれの状態においても取扱いが便利でコンパ
クトに整理できるという特有の効果を奏する電気
掃除機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す電気掃除機
の外観斜視図、第２図は縦断面図、第３図は附属
品を収納した状態の外観斜視図、第４図は分解斜
視図、第５図は可撓ホースの取付け状態を示す斜
視図、第６図は可撓ホースの一部斜視図、第７図
は従来の電気掃除機を示す側面図である。 １０は掃除機本体、１３は電動送風機、２１は
フイルター、２９は収納ケース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動送風機と集塵フイルターを上下関係に内蔵
   して前面下部から吸気して後面上部に排気する掃
   除機の本体を備え、該本体の前面に可撓ホースの
   支持手段を設けると共に、後面下部の外壁面付近
   に可撓ホース以外の付属品を収納する収納ケース
   を取付け、前記本体の外壁の両側にスライド溝を
   設け、該スライド溝の両端に係合段部を設け、前
   記収納ケースの内側面に前記スライド溝に係合す
   る突片を設けて前記本体に対して前記収納ケース
   を重合状態に摺動かつ着脱自在に取付けたことを
   特徴とする電気掃除機。