JP2890382B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スティックタイプ等の
縦形の電気掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の電気掃除機としては、例
えば図５に示すように、電動送風機や集塵室等を内蔵し
た掃除機本体１を備え、この掃除機本体１の下部に集塵
室に連通する延長管２を接続し、この延長管２の先端に
吸込口体３を接続している。

【０００３】そして、掃除時には、掃除機本体１の上部
に設けた把手部４を手で握って、掃除機本体１を前後方
向に移動操作することにより、掃除面上の吸込口体３を
移動させて掃除を行なう。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な電気掃除機を収納する場合、電気掃除機を横に倒した
状態で床面等に載置するのでは収納スペースを多く必要
とする問題がある。収納スペースを少なくするために
は、吸込口体を床面に接地させて掃除機本体１を壁面等
に寄り掛からせた立位姿勢で収納する必要がある。

【０００５】しかし、電気掃除機を立位姿勢で収納する
のでは、床面に接地するのが吸込口体のみで不安定であ
り、かつ、比較的重い電動送風機等を収納した掃除機本
体１が上部に位置するため、重心が高く不安定であり、
倒れやすい。

【０００６】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、収納スペースを少なくし、かつ、収納時の姿勢
を安定させ、倒れにくくした電気掃除機を提供すること
を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の電気掃除機は、
電動送風機および集塵室を有する筒形の掃除機本体と、
この掃除機本体に着脱可能に接続されて集塵室に連通さ
れる延長管と、この延長管の先端に接続された幅広状の
吸込口体とを備えた電気掃除機において、前記掃除機本
体は、垂直姿勢で被載置面に載置される底面部と、この
掃除機本体の一側面の前記底面部の近傍に下面部が位置
して突設され前記延長管が着脱可能に接続される接続部
と、前記掃除機本体の前記一側面とは反対側の他側面に
設けられた延長管支持部とを有し、前記延長管は、前記
延長管支持部に着脱可能に係着され、その係着状態で前
記延長管に接続された前記吸込口体の下端部を前記底面
部の近傍で前記吸込口体の幅広方向を前記掃除機本体の
他側面に対して略平行状に位置させる係着部を設けたも
のである。

【０００８】

【作用】本発明の電気掃除機は、電気掃除機の収納時、
比較的重い電動送風機等を収納した掃除機本体の底面部
を被載置面に直接載置することにより、重心が低くな
り、姿勢が安定する。しかも、掃除機本体が倒れかかっ
たとしても、掃除機本体の一側面に突設した接続部また
は他側面に係着した延長管に接続され掃除機本体の底面
部の近傍に位置する吸込口体の幅広方向の両端部によ
り、掃除機本体が倒れるのを防止する。そして、掃除機
本体および延長管がそれぞれ垂直姿勢で収納され、収納
スペースが少なくなる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例の構成を図１ないし
図４を参照して説明する。

【００１０】図において、11は掃除機本体で、略円筒状
の側面部12、この側面部12の上部の略環状の把手部13、
側面部12の底部の平坦状の底面部14を有するケース15を
備え、このケース15内には、格子孔16を有する仕切壁17
により、上部に集塵室18が区画形成されているととも
に、下部に電動送風機室19が区画形成されている。

【００１１】集塵室18内には、内壁21の上部に吸込口22
が設けられているとともに、この吸込口22に臨む内側上
縁および下縁に集塵袋ホルダ23が設けられ、この集塵袋
ホルダ23に集塵袋24の口枠25が着脱自在に保持されてい
る。この集塵袋24は、ケース15の一側に開閉可能に設け
られた蓋体26より開口される開口部27を通じて適宜に交
換される。また、仕切壁17の上側には、格子孔16を覆う
フィルタ28が取付けられている。

【００１２】電動送風機室19内には、電動送風機31が複
数の支持壁32，33，34により、ゴム製の保持部材35，36
を介して支持されている。この電動送風機31は、吸気側
が格子孔16を通じて集塵室18に連通され、排気側が電動
送風機室19を通じてケース15の側面に設けられた図示し
ない排気口に連通され、その吸気側と排気側とが環状の
保持部材35により気密に仕切られている。

【００１３】電動送風機31の下方には、電源コード37を
巻き取るコードリール38が回転可能に配設されている。

【００１４】また、吸込口22には、ホース41の一端に設
けた差込管42が環状のパッキング43を介して接続されて
おり、パッキング43により差込管42と集塵袋24の口枠25
とが気密に連通される。差込管42はホースカバー44によ
りケース15に保持され、ホース41の他端には先端側の内
径が拡径するテーパ状の接続管45が設けられている。

【００１５】また、ケース15の一側面には、ホース41が
嵌合配置される凹部46が上下方向に沿って形成され、こ
の凹部46の下部に連続するとともに底面部14の一側方に
突出して上下に貫通開口する接続部47が一体に設けられ
ている。なお、本実施例では、接続部47の下端部は、底
面部14より若干上方に位置している。

【００１６】そして、接続部47には接続パイプ48が固着
されており、この接続パイプ48は、接続部47内に配設さ
れ接続管45と略同形状の接続管部48a と、接続部47の上
部に突設され接続管45が外側に嵌合接続される接続管部
48b とが設けられている。

【００１７】前記把手部13は、内側に開口部51を有する
略環状に形成されており、図３に示す掃除時に掃除機本
体11を傾斜姿勢とした際、上方に臨んで位置し、手で握
られる上下面が略水平状となる操作用把手部52が設けら
れ、かつ、図１や図４に示す収納時や掃除時に掃除機本
体11を垂直姿勢とした際、上方に臨むとともに掃除機本
体11の重心線上に位置し、手で握られる上下面が略水平
状となる運搬用把手部53が連続的に設けられている。ま
た、操作用把手部52の表面のケース15寄り位置には電動
送風機31をオンオフさせるシーソー式のスイッチ54が配
設されている。

【００１８】また、ケース15のホース41の接続側とは反
対の他側面に、凹部55を有する延長管支持部としての引
掛部56が突設されている。

【００１９】次に、61は延長管で、上端に接続パイプ48
の接続管部48a の内側に挿入されて嵌合接続される接続
管部48b と略同形状の接続部62が設けられ、下端に接続
管45と略同形状の接続部63が設けられている。また、延
長管61の中間部には、引掛部56の凹部55に引掛けられる
係着部としてのフック64を有する引掛部材65が取付けら
れている。

【００２０】次に、71は吸込口体で、掃除機本体11の直
径より幅広に形成されたケース72の下面に開口して吸込
室73が設けられ、この吸込室73の前側の両端近傍に前輪
74が回転自在に設けられ、吸込室73の後側にブラシ75が
設けられている。また、ケース72の後部に吸込室73と連
通する連通管76が回動可能に連結され、この連通管76に
は延長管61の接続部63の内側に挿入されて嵌合に接続さ
れる接続部77が設けられている。

【００２１】なお、この実施例では、図１に示す収納状
態で、吸込口体71の下端部は底面部14より若干上方に位
置している。

【００２２】次に、本実施例の作用を説明する。

【００２３】まず、スティックタイプの電気掃除機とし
て使用する場合には、図３に示すように、ホースの接続
管45を接続パイプ48の接続管部48b に接続し、延長管61
の接続部62を接続パイプ48の接続管部48a に接続し、吸
込口体71の接続部77を延長管61の接続部63に接続し、掃
除機本体11の集塵室18と吸込口体71とを連通させる。

【００２４】そして、掃除時には、吸込口体71を前方と
して掃除機本体11を後方に倒した傾斜姿勢とし、この傾
斜姿勢で上方に臨む操作用把手部52を手で握って前後方
向に移動操作することにより、掃除面上の吸込口体71を
前後に移動させて掃除を行なう。

【００２５】次に、ハンディタイプの電気掃除機として
使用する場合には、図４に示すように、ホース41の接続
管45を接続パイプ48から外してケース15から延ばし、延
長管61の接続部62をホース41の接続管45に接続し、この
延長管61の接続部63に吸込口体71の接続部77を選択的に
接続し、掃除機本体11の集塵室18と吸込口体71とを連通
させる。

【００２６】そして、掃除時には、掃除機本体11を垂直
姿勢として、底面部14を床面等に載置するか、運搬用把
手部53を持って掃除機本体11を移動させながら、延長管
61等を手で持って吸込口体71を掃除箇所に自由に動かし
て掃除を行なう。

【００２７】したがって、電気掃除機をスティックタイ
プまたはハンディタイプとして使い分けることができ
る。

【００２８】また、電気掃除機の収納時は、図１および
図２に示すように、掃除機本体11を垂直姿勢として底面
部14を床面等の被載置面Ａに載置し、かつ、掃除機本体
11の側面に沿わせた延長管61のフック64を掃除機本体11
の引掛部56に引掛けて、延長管61に接続された吸込口体
71を掃除機本体11の他側面に略平行状に幅方向を合せて
掃除機本体11の他側外方の底面部14位置まで位置させた
状態に支持する。

【００２９】この収納状態では、比較的重い電動送風機
31等を収納した掃除機本体11の底面部14を被載置面Ａに
直接載置するため、重心が低くなり、姿勢が安定し、し
かも、掃除機本体11が倒れかかったような場合でも、掃
除機本体11の一側に突設した接続部47または他側に係着
した延長管61に接続され掃除機本体11の底面部の近傍に
位置する吸込口体71の幅広方向の両端部により、掃除機
本体11が倒れるのを防止することができる。

【００３０】そして、電気掃除機の収納状態では、掃除
機本体11および延長管61をそれぞれ垂直姿勢で収納でき
るので、収納スペースを少なくできる。

【００３１】なお、前記実施例では、収納状態において
接続部47および吸込口体71の下端部が底面部14より若干
上方に位置しているが、接続部47および吸込口体71の下
端部が底面部14と同一面を形成していても、同様の作用
効果が得られる。

【００３２】

【発明の効果】本発明の電気掃除機によれば、電気掃除
機の収納時、比較的重い電動送風機等を収納した掃除機
本体の底面部を被載置面に直接載置して、重心が低くな
り、収納姿勢を安定させることができる。しかも、掃除
機本体が倒れかかったとしても、掃除機本体の一側面の
接続部または他側面の吸込口体の幅広方向の両端部によ
り、掃除機本体が倒れるのを防止でき、掃除機本体およ
び延長管をそれぞれ垂直姿勢で収納でき、収納スペース
を少なくできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の電気掃除機の一実施例を示す断面図で
ある。

【図２】その底面図である。

【図３】スティックタイプとして使用する場合の斜視図
である。

【図４】ハンディタイプとして使用する場合の斜視図で
ある。

【図５】従来の電気掃除機の側面図である。

【符号の説明】

11 掃除機本体 14 底面部 18 集塵室 31 電動送風機 47 接続部 56 延長管支持部 61 延長管 64 係着部 71 吸込口体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−109048（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−137343（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A47L 9/00 105 A47L 5/28 A47L 9/24

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動送風機および集塵室を有する筒形の
   掃除機本体と、この掃除機本体に着脱可能に接続されて
   集塵室に連通される延長管と、この延長管の先端に接続
   された幅広状の吸込口体とを備えた電気掃除機におい
   て、 前記掃除機本体は、垂直姿勢で被載置面に載置される底
   面部と、この掃除機本体の一側面の前記底面部の近傍に
   下端部が位置して突設され前記延長管が着脱可能に接続
   される接続部と、前記掃除機本体の前記一側面とは反対
   側の他側面に設けられた延長管支持部とを有し、 前記延長管は、前記延長管支持部に着脱可能に係着さ
   れ、その係着状態で前記延長管に接続された前記吸込口
   体の下端部を前記底面部の近傍で前記吸込口体の幅広方
   向を前記掃除機本体の他側面に対して略平行状に位置さ
   せる係着部を設けたことを特徴とする電気掃除機。