JPS6137388Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電気掃除機に関するものである。

従来、電動送風機を収納した電動送風機室と吸
込ホースが接続された集塵室とを通風孔により連
通孔しつつ設け、前記集塵室の前記通風孔が形成
された一面と隣接する開口から引出自在に収納さ
れる集塵ケースを設け、この集塵ケースの一面に
通風孔を形成した型式の電気掃除機が考えられて
いる。集塵ケースと集塵室との通風孔は当然パツ
キングによりシールしつつ接続しなければならな
い。このために、集塵室の内面に環状のリツプを
有するパツキングを取付けている。しかし、集塵
ケースの挿入方向と平行な部分においてはパツキ
ングのリツプはめくれないが、集塵ケースの挿入
方向と直交する開口側の部分は集塵ケースとの接
合抵抗により内側にめくれ易い。この部分のパツ
キングのリツプはあたかも両端支持梁のベンデン
グ作用の如くとくに中央がめくれ易く、両端に近
づくにつれてめくれに対する抵抗が強くなる。こ
のめくれ作用により集塵ケースの着脱操作が悪く
なり気密性が低下し空気が洩れる欠点を有してい
る。また、繰り返しのめくれ作用はパツキングの
劣化を生ずるものである。

この考案はこのような点に鑑みなされたもの
で、パツキングのめくれを防止して集塵ケースの
着脱操作を容易にするとともに空気洩れを防止し
うる電気掃除機をうることを目的とするものであ
る。

この考案は、本体ケースの一部に一方が開口さ
れるとともにこの開口から奥に向かうにつれて幅
が狭くなるように傾斜した仕切板で区画形成され
た集塵室を形成し、この集塵室内に吸込ホースに
接続された接続管を前記開口方向に向けて突出さ
せて設け、前記集塵室に前記開口側から挿入して
前記接続管に気密的に嵌合するとともに前記仕切
板に対向してその仕切板と平行な側面を有する集
塵ケースを着脱自在に取付け、前記仕切板とこの
仕切板に対向する前記集塵ケースの側面とに電動
送風機に連通する連通孔をそれぞれ形成し、前記
集塵ケースの側面の前記連通孔の周囲に弾性的に
接合する環状のリツプを有するパツキングを前記
仕切板の前記連通孔の周囲に取付け、このパツキ
ングを前記開口に向かうにつれて次第に幅狭とな
る馬蹄形又はＶ字形に形成したことを特徴とする
ものである。したがつて、パツキングのリツプが
集塵ケースの挿入方向の力を直交状態で受ける部
分を極小化し、これにより、集塵ケースの挿入時
の接触抵抗が小さいことからパツキングのリツプ
のめくれが防止されるように構成したものであ
る。

この考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。１は本体ケースで、この本体ケース１の下部
は第３図に示すように、仕切板２により電動送風
機３を収納する電動送風機室４と集塵ケース５を
開口５ａから引出自在に収納する集塵室６とに仕
切られ、中間部から上部にかけては第１図及び第
２図に示すように、吸込ホース７をコイル状に巻
回して重積状態で収納するホース収納室８と各種
の付属品９を収納する付属品収納室１０とが形成
されている。また、前記本体ケース１の上部には
蓋１１が開閉自在に取付けられている。前記電動
送風機室４には排気孔１２が形成されている。ま
た、前記集塵室６には前記ホース収納室８の底部
に支持されて前記吸込ホース７の一端を保持する
接続パイプ１３が突出されている。また、前記集
塵室６の開口５ａの開口面と隣接する一面すなわ
ち、前記仕切板２には通風孔１４が形成されてい
る。この仕切板２は奥に向うにつれ集塵室６を狭
くする方向に傾斜され、通風孔１４の周囲には環
状のリツプ１５を有すパツキング１６が取付けら
れている。このパツキング１６は仕切板２の平面
と直交する方向から見て、集塵室６の奥から開口
５ａに向うにつれ上下方向の幅が次に狭くなる馬
蹄形の平面形状に定められている。前記集塵ケー
ス５は側面が仕切板２に沿うテーパー状の形をし
たもので、下面には前記集塵室６に形成したレー
ル１７に案内される溝（図示せず）が形成されて
いる。また、集塵ケース５の前面にはクランプ１
８が設けられているとともに把手１９が形成さ
れ、内部には前記接続パイプ１３に接続された通
気性部材による集塵袋２０を保持する保持部材２
１が設けられ、上部開口面には前記集塵室６の天
井面に接合するパツキング２２が嵌め込まれてい
る。さらに、集塵ケース５の側面に前記通風孔１
４に対向する通風孔２３が形成されている。

このような構成において、吸込ホース７をホー
ス収納室８から引き出て掃除をするが、吸込ホー
ス７から吸い込まれた外気は集塵袋２０に吸い込
まれ、その集塵袋２０のフイルタ作用で浄化され
た気流は通風孔２３，１４を抜け排気孔１２から
放出される。使用後は吸込ホース７は規則正しく
巻回された状態で簡単にホース収納室８に収納さ
れる。

チリ捨てに際してはクランプ１８を操作して集
塵ケース５を引き出し、保持部２１に新しい集塵
袋２０を付け換える。外した集塵袋２０はそのま
ま捨て、あるいは内部のチリのみを捨てる。ふた
たび集塵ケース５を開口５ａから集塵室６に挿入
し、パツキング１６のリツプ１５を集塵ケース５
の一面に弾発的に接合させる。このとき、パツキ
ング１６の開口５ａ側はその開口５ａに向うにつ
れて上下幅が狭くなる馬蹄形に形をしていること
により、第７図に示すようにリツプ１５が集塵ケ
ース５の挿入方向の力を直交状態で受ける部分は
中央部に限るきわめて狭い範囲で、リツプ１５は
集塵ケース５の挿入方向に対して斜めから平行に
近い状態で集塵ケース５に接合し接触圧が高くな
る。したがつて、リツプ１５のめくれに対する抵
抗力はきわめて強い。しかも、集塵ケース５は上
面からみて奥に向うにつれ幅狭となり、これに対
応してパツキング１６も傾斜しているため、リツ
プ１５は集塵ケース５に軽く接触し始め強く接触
してからは集塵ケース５の挿入方向への動き量は
少ない。したがつて、リツプ１５のめくれを防止
することができる。これにより、集塵ケース５の
挿入操作性は向上し、また、シールを完全にして
空気洩れを防止することができる。また、リツプ
１５が繰り返してめくれることがないので疲労に
よる劣化を防止しうる。

この考案は上述のように構成したので、集塵室
に集塵ケースを挿入するときにリツプが集塵ケー
スの挿入方向の力を直交状態で受ける部分を極小
化しこれにより、パツキングのリツプのめくれを
防止し、集塵ケースの挿入操作性を向上させると
ともに、シール作用を促進して空気洩れを防止す
ることができ、さらに、パツキングの寿命を高め
ることができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は斜視図、第２図は縦断側面図、第３図は水平
断面図、第４図は一部を切欠した斜視図、第５図
はパツキングを拡大して示した斜視図、第６図は
第５図におけるＡ−Ａ線部の断面図、第７図はパ
ツキングをその取付面と直交した方向からみた拡
大した平面図である。 ４……電動送風機室、５……集塵ケース、５ａ
……開口、６……集塵室、７……吸込ホース、１
４……通風孔、１５……リツプ、１６……パツキ
ング、２３……通風孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体ケースの一部に一方が開口されるとともに
   この開口から奥に向かうにつれて幅が狭くなるよ
   うに傾斜した仕切板で区画形成された集塵室を形
   成し、この集塵室内に吸込ホースに接続された接
   続管を前記開口方向に向けて突出させて設け、前
   記集塵室に前記開口側から挿入して前記接続管に
   気密的に嵌合するととともに前記仕切板に対向し
   てその仕切板と平行な側面を有する集塵ケースを
   着脱自在に取付け、前記仕切板とこの仕切板に対
   向する前記集塵ケースの側面とに電動送風機に連
   通する連通孔をそれぞれ形成し、前記集塵ケース
   の側面の前記連通孔の周囲に弾性的に接合する環
   状のリツプを有するパツキングを前記仕切板の前
   記連通孔の周囲に取付け、このパツキングを前記
   開口に向かうにつれて次第に幅狭となる馬蹄形又
   はＶ字形に形成したことを特徴とする電気掃除
   機。