JPH0811106B2

JPH0811106B2 - 電気掃除機

Info

Publication number: JPH0811106B2
Application number: JP63059882A
Authority: JP
Inventors: 正中西; 邦男松下
Original assignee: Tec Corp
Current assignee: Tec Corp
Priority date: 1988-03-14
Filing date: 1988-03-14
Publication date: 1996-02-07
Anticipated expiration: 2011-02-07
Also published as: JPH01232919A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、清浄度の高い排気ができる排気フィルタを
備えた電気掃除機に関する。

（従来の技術）従来、この種の電気掃除機は、掃除機本体の吸込口か
ら吸込んだ塵埃をこの掃除機本体の集塵部に装着したフ
ィルタにて濾過し、濾過された空気を電動送風機の排気
側から掃除機本体の外側に排気する構造が採られてい
る。

そして、この従来の構造の電気掃除機では、集塵部の
フィルタで１μｍ程度の塵埃を捕捉できるが、それ以下
の微細塵埃の排気風とともに掃除機本体から排出される
問題があった。また、従来の電気掃除機として、掃除機
本体の上部に着脱自在でかつ気密に掃除機本体の排気部
に連通される高密度高効率（HEPA）排気フィルタを設
け、電動送風機にて吸引された塵埃を集塵フィルタにて
塵埃を集塵室に捕捉し、さらに排気風に含まれている微
細塵埃を高密度高効率の排気フィルタ（0.3μmDOP.捕集
効率99.97％以上）により捕捉するクリーンルーム、病
院の手術室などの極めてクリーン度が要求される箇所を
掃除するに適するように設計された業務用の電気掃除機
が知られている。さらに近時、一般家庭においても、健
康上の理由から極めてクリーン度の高い排気の電気掃除
機が要求され、掃除機本体の排気部の外側に箱状の取付
け枠を設け、この取付け枠に0.3μｍ以上の微細塵埃を
捕捉する高密度高効率の排気フィルタを装着した電気掃
除機が知られている。

上記従来の排気フィルタを装着した電気掃除機では、
排気フィルタは通常極細（0.1〜0.3μｍ）のガラス繊維
を主成分としているために破損され易い。さらに、この
排気フィルタを取付けた取付け枠の格子状の通気部から
異物が挿入された場合や、取付け枠は掃除機本体から外
部に突出されバランスが悪くて衝撃を受け易く、この取
付け枠に掛かる外部からの応力、または衝撃などが掛か
った場合など、フィルタ部材が破損するおそれがある問
題を有している。また、特に取付け枠を掃除機本体の後
部に設けた構造では、掃除機本体を後部を下側にして垂
直状に立てて収納する場合に、取付け枠は掃除機本体の
荷重など垂直方向の衝撃に耐え得る強度が必要となると
ともに取付け枠は掃除機本体に衝撃などで簡単に外れな
いように強固に取付ける必要があるために、取付け枠は
金属材料のプレス成型で構成しており、掃除機本体に取
付ける際に、取付け枠と掃除機本体との結合部のシール
および取付け枠と排気フィルタとの接合部のシールとが
必要であり、排気フィルタの交換時の作業性、また取付
け枠の取付け性、製造性が劣るなどの問題がある。

そこで、掃除機本体の内部に排気フィルタを着脱可能
に収納する排気フィルタ装着部を形成する構成により、
排気フィルタが掃除機本体の外部からの衝撃、または異
物の挿入などで破損するおそれがなく、排気フィルタ自
体の強度を高める必要がなく、気密性が高く、確実に排
気風に含まれる細塵を減少させることのできるクリーン
度の高い電気掃除機が考えられる。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、上記従来の電気掃除機の掃除機本体の
内部に形成された排気フィルタ装着部に排気フィルタを
装着するようにした構造では、排気フィルタ装着部は幅
が成型上の抜き勾配の関係から内端側に向かって狭くな
っており、この排気フィルタのフィルタ部材を保持する
保持枠も排気フィルタ装着部の抜き勾配に合せて挿着先
端側の幅を狭く、挿着後端側を広くする必要があること
から、排気フィルタの保持枠を一体成型する場合、特に
排気フィルタのフィルタ部材を保持枠の内周に接着する
ための固着部などを突出形成する構造では成型が困難で
ある。

そこで、この保持部材を分割した保持枠部材で形成す
ることが考えられるが、単に保持枠部材を分割形成する
と、保持枠部材の組立て向きを合せる必要があり、排気
フィルタの組立てに手数がかかる問題がある。

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、排気
フィルタの保持枠を同一の保持枠部材を互いに接合して
形成し、排気フィルタの強度を高めるとともに組立て性
を良好にし、排気フィルタの装着時に排気フィルタの破
損がなく、確実に排気フィルタをフィルタ装着部に装着
でき、排気風に含まれる微細塵埃を減少でき、クリーン
度の高い電気掃除機を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段）請求項１記載の電気掃除機は、電動送風機を内蔵する
電動送風機収納部と、この電動送風機収納部の吸気側に
位置して形成されかつ吸込口から吸込んだ塵埃を捕集す
る着脱自在の集塵フィルタを装着する集塵部と、前記電
動送風機収納部の排気側と外方に連通した排気部との間
に位置して形成された開閉自在の開口部を有しこの開口
部側が拡幅する抜き勾配が設けられこの開口部から挿脱
自在に排気フィルタを装着する排気フィルタ装着部とを
有する掃除機本体を備え、前記排気フィルタは、フィル
タ部材とこのフィルタ部材の周囲を気密に保持して取付
けられ挿着先端側を挿着後端側より幅狭に形成し前記排
気フィルタ装着部の成型上の抜き勾配に合せた両側縁を
有する略矩形状の保持枠とからなり、前記排気フィルタ
の保持枠は、前記掃除機本体の排気フィルタ装着部への
挿着方向に沿って分割された一対の同一形状の保持枠部
材からなり、これら一対の同一形状の保持枠部材は互い
に接合部に接合の方向性を付与した係合部を形成したも
のである。

請求項２記載の電気掃除機は、請求項１記載の電気掃
除機において、排気フィルタの保持枠を形成する一対の
保持枠部材の係合部は、互いに突き当て接合面に形成さ
れ互いに係合方向を規制する突部と、この突部に係合す
る凹部とにて構成したものである。

（作用）請求項１記載の電気掃除機は、塵埃を集塵フィルタに
て捕捉された排気風に含まれる微細集塵を排気フィルタ
にて捕捉するため、掃除機本体の外部に排気される排気
風に含まれる細塵を大幅に減少するとともに、排気フィ
ルタは同一形状の一対の保持枠部材を互いに係合部を係
合して接合部を排気フィルタ装着部への挿着方向に沿わ
せたため、排気フィルタの装着時に排気フィルタ装着部
の抜き勾配によって保持枠部材が互いに接合される方向
に側圧を受けて装着され、しかも抜き勾配に合せた側縁
部を有する保持枠の形成が容易で、排気フィルタの保持
枠を形成する保持枠部材は係合部の係合で接合方向が確
実となる。

請求項２記載の電気掃除機は、請求項１記載の電気掃
除機において、排気フィルタの保持枠を形成する保持枠
部材を突き合せ接合面の突部と凹部とを係合することに
より、接合方向が確実になるとともに接合強度が高めら
れる。

（実施例）以下、本発明の電気掃除機の一実施例の構成を図面を
参照して説明する。

第１図において、11は掃除機本体で、この掃除機本体
11は、電動送風機12を内蔵する電動送風機収納部13と、
この電動送風機収納部13の負圧となる吸気側に位置して
形成されかつ着脱自在に集塵フィルタ14を装着する集塵
部15と、電動送風機収納部13の正圧となる排気側に連通
して形成れた排気部である排気室16とを有している。

そして、この掃除機本体11の前部には集塵部15を開閉
する集塵部蓋体17が開閉自在に設けられ、この集塵部蓋
体17に集塵部15に連通開口され図示しないホースの接続
管を着脱かつ回転自在に接続する吸込口18が形成されて
いる。また、掃除機本体11には、集塵部蓋体17の内側に
臨ませて、袋状の集塵フィルタ14の口板部19を着脱自在
に保持しこの集塵フィルタ14の口板部19を吸込口18に気
密に接続する保持部材20が設けられている。さらに、吸
込口18には、ホースの接続管を接続しない時にこの吸込
口18を閉塞するシャッタ21が開閉自在に設けられてい
る。なお、集塵フィルタ14は必要に応じて防菌剤処理さ
れている。

また、掃除機本体11の集塵部15と電動送風機収納部13
との間には、仕切り部材22がパッキング23を介して気密
でかつ着脱自在に取付けられ、この仕切り部材22には格
子状の通気部24が形成されている。そして、この仕切り
部材22には、通気部24に臨ませて消臭抗菌剤を含浸させ
るなどの消臭抗菌剤処理がなされたサブ集塵フィルタ25
が集塵部15側に位置して着脱自在に設けられ、このサブ
集塵フィルタ25によって集塵フィルタ14から漏出した塵
埃を捕捉するようになっている。

さらに、掃除機本体11の電動送風機収納部13に収納さ
れた電動送風機12の吸込側の周縁は、この電動送風機収
納部13の前部に形成された仕切り壁26の通気孔部27の周
囲にパッキング28を介して気密に当接されている。ま
た、この電動送風機12の後部は、支持壁29にパッキング
30を介して支持されている。そして、この電動送風機収
納部13の後部には、排気室16が支持壁29の図示しない通
気部から連通形成されている。

一方、排気室16は、第１図、第７図ないし第９図に示
すように、上部に排気部蓋体31の開放により開口される
開口部32が形成された箱状の排気フィルタ装着部33が形
成されている。そして、この排気フィルタ装着部33は、
上面の開口部32側が拡幅された成型上の抜き勾配を有
し、この開口部32の幅寸法L₁に対して内端側の幅寸法L₂
が短くなっている。また、この排気フィルタ装着部33の
前面壁部34と後面壁部35とには、格子状の通気部36,37
が形成されている。そして、この排気フィルタ装着部33
には、両側後部の下半部に相対して排気フィルタ38の表
裏方向の反転誤挿着防止用の係合突部39が、この排気フ
ィルタ38の挿着方向となる上下方向に形成されている。

また、排気フィルタ38は、第２図ないし第６図に示す
ように、二つ割した一対の同一形状の保持枠部材40,40
にて形成された略矩形状の保持枠41と、この保持枠41の
内側に周囲を気密に保持して接着固定されたフィルタ部
材42とにて構成されている。

そして、これら保持枠部材は40,40はそれぞれ略コ字
状に形成され、これら保持枠部材40,40の一端辺部43の
長さ寸法L₃は他端辺部44の長さ寸法L₄より長くなってい
る。さらに、これら保持枠部材40,40を接合して形成し
た保持枠41の両側縁は、それぞれ排気フィルタ装着部33
の成型上の抜き勾配に合せて、挿着後端側の上側の幅寸
法が挿着先端側の下側の幅寸法より広く形成されるよう
に、両端辺部43,44間の中間辺部45は排気フィルタ装着
部33の抜き勾配に合せて傾斜されている。そしてさら
に、これら保持枠部材40,40の中間辺部45の内面の幅方
向の中央部には肉逃げ溝部46が形成され、両端辺部43,4
3の内面幅方向の中央部には中間辺部45の内面と略直角
面となるように突出したフィルタ固着面47が形成されて
いる。

また、各保持枠部材40,40の両端辺部43,44および中間
辺部45の内面両端縁には突縁48,48が形成され、これら
両端辺部43,44の突縁48,48の内面は接着剤の注入部とな
る面取り面49に形成されている。さらに、これら保持枠
部材40,40の両端辺部43,44の端面の接合面にはそれぞれ
一端側に第１の係合部となる突部51が突設され、他端側
に突部51を挿入係合する第１の係合部となる凹部52が形
成されている。さらにこれら保持枠部材40,40の両端辺
部43,44の端面の接合面の一端側外面側には第２の係合
部となる係合凹面部53がそれぞれ形成され、各係合凹面
部53には係合突起部54が突設され、他端側外面部に係合
凹面部53に係合されかつ係合突起部54を係着する係合孔
部55を有する第２の係合部となる係合突片部56が形成さ
れている。なお、中央部の突部51と凹部52とは、フィル
タ固着面47の位置に形成する。

そして、保持枠部材40,40の外周の厚み方向の略中央
部にシールパッキング57を巻回嵌合する突縁58,58が突
設され、この突縁58,58は保持枠41に組立てられた場合
に環状に形成される。

さらに、保持枠部材40,40の中間辺部45の一端辺部43
側の外面には、排気フィルタ装着部33の上下方向の反転
誤挿着防止用の係合突部39に係合され、この排気フィル
タ38の装着方向を決める上下方向の反転誤挿着防止用の
突部59が形成されている。

また、フィルタ部材42は高密度高効率のフィルタ部材
（0.3μmDOP.捕集効率99.97％以上）で、このフィルタ
部材42は極細のガラス繊維を主成分とするとともに銅な
どの金属繊維を混合して成型したシート状体を略波状に
屈曲形成したもので、このフィルタ部材42は排気風に含
まれる細塵を濾過するとともに殺菌、防菌作用を有して
いる。

一方、排気部蓋体31の内面には開口部32の周縁に当接
される図示しないシールパッキングが設けられ、この開
口部32はこの排気部蓋体31にて気密に閉塞されるように
なっている。また、この排気部蓋体31は、第７図および
第９図に示すように、一側に排気室16の開口部32の一側
に形成した凹窪状の係合部60に係脱自在に係合する係合
突片61を有し、この排気部蓋体31の他側部にはねじ取付
け高62が形成されている。そして、この排気部蓋体31の
一側係合突片61を開口部32の一側の係合部60に係合し、
他側ねじ取付け孔62から挿通したねじ63を開口部32の周
縁のねじ孔64に螺合し、この排気部蓋体31にて排気室16
の開口部32を閉塞すると、この排気部蓋体31の内面に突
設したリブ状部65が排気フィルタ38のシールパッキング
57に圧接されるとともに、このシールパッキング57は排
気室16の内面に圧接され、この排気フィルタ38の全周縁
はシールパッキング57にて気密に接触保持される。

また、掃除機本体11の電動送風機収納部13の上部およ
び排気室16の上部に位置して、第１図、第９図および第
10図に示すように、収納部蓋体66にて開閉される付属品
収納空間67が形成され、この付属品収納空間67の底部の
一部を排気部蓋体31にて形成するように、排気部蓋体31
が付属品収納空間67に配設されている。そして、この付
属品収納空間67には床ブラシ、つる口などの付属品68が
収納されるようになっており、この付属品収納空間67を
閉塞する収納部蓋体66は掃除機本体11の後側上部に軸69
にて開閉自在に取付けられている。また、この収納部蓋
体66は、前部にクランプ部70が設けられている。

さらに、排気室16の後部の掃除機本体11の後面には格
子状の排気部71が形成され、この排気部71の後側に開閉
自在に排気蓋体72が設けられ、この排気蓋体72には格子
状の通気部73が形成されている。そして、この排気蓋体
72の内面には、排気フィルタ74が着脱自在に添着されて
いる。この排気フィルタ74は、活性炭などの脱臭剤をポ
リエステル樹脂繊維およびポリプロピレン樹脂繊維など
で多層に重ねてヒートシールにて一体に保形された脱臭
フィルタ、または、粒子状の芳香剤をポリエステル樹脂
繊維およびポリプロピレン樹脂繊維などで多層に重ねて
形成されヒートシールにて一体に保形された消臭性を有
する芳香フィルタなどである。そして、この排気蓋体72
は、掃除機本体11の後面下部に軸81にて回動自在に軸支
されている。

また、掃除機本体11の前側下部には自在車輪75が設け
られ、後部両側には後車輪76が設けられ、この後車輪76
の一部は後側に突出され、この後車輪76と掃除機本体11
の後面に突出した支持脚部77とにてこの掃除機本体11を
後側を下方にして倒立支持可能となっている。

さらに、掃除機本体11の前部には把持部78が形成さ
れ、またこの掃除機本体11の上面にはハンドル79が回動
自在に設けられ、されにこの掃除機本体11の外周にはバ
ンパー80が設けられている。

次に、上記実施例の作用を説明する。

まず、排気フィルタ38の組立て方法について説明す
る。

保持枠41の組立てに際しては、各保持枠部材40,40の
両端辺部43,44の端面の突き合せ接合面を接合すると、
第１の係合部となる突部51が第１の係合部となる凹部52
に挿入されるとともに第２の係合部となる係合凹面部53
に第２の係合部となる係合突片部56が係合され、この各
係合凹面部53の係合突起部54が係合突片部56の係合孔部
55に係合され、保持枠部材40,40は互いに組合せ方向を
間違えることなく、組立てることができる。このように
して組立てられた保持枠41の両側縁は、保持枠部材40,4
0が一端辺部43の長さ寸法L₃は他端辺部44の長さ寸法L₄
より長くなっているので、排気フィルタ装着部33の成型
上の抜き勾配に合せて挿着後端側の上側の幅寸法が挿着
先端側の下側の幅寸法より広く形成される。

そして、この保持枠41の内側にフィルタ部材42を嵌合
すると、このフィルタ部材42の両端部の中間部は、両端
辺部43,44の内面に突出したフィルタ固着面47により抜
き勾配が少ないため安定して接触保持される。この状態
でフィルタ部材42の両端を接着剤で接着するとともに両
端辺部43,44の突縁48,48に形成された面取り面49から接
着剤を注入して接着し、さらに保持枠部材40,40の中間
辺部45の内面に厚目接着剤を塗付してフィルタ部材42の
両側を接着する。このようにしてフィルタ部材42は保持
枠41の内周に気密に接着固定する。

次いで、保持枠部材40,40の外周に形成されている突
縁58,58間にシールパッキング57を嵌合して保持枠41の
外側にシールパッキング57を巻回嵌合する。このように
して排気フィルタ38が組立てられる。

次に、この排気フィルタ38の装着方法について説明す
る。

掃除機本体11の付属品収納空間67を閉じる収納部蓋体
66を開くとともにねじ63を外し、排気部蓋体31を外して
排気室16の開口部32を開き、排気フィルタ38を排気フィ
ルタ装着部33に装着する。この時、排気フィルタ38の上
下方向が正常の場合には、保持枠41の上下方向の反転誤
挿着防止用の突部59が排気フィルタ装着部33の係合突部
39に衝合することなく、排気フィルタ38は排気フィルタ
装着部33に装着される。また、排気フィルタ38の上下方
向が反転している場合には、保持枠41の反転誤挿着防止
用の突部59が係合突部39に衝合して排気フィルタ38は装
着されない。そして、排気フィルタ38を挿着した後、排
気部蓋体31の一側係合突片61を係合部60に係合し、他側
ねじ取付け孔62から挿通したねじ63を開口部32の周縁の
ねじ孔64に螺合し、この排気部蓋体31にて排気室16の開
口部32を閉塞すると、この排気部蓋体31の内面に突設し
たリブ状部65が排気フィルタ38のシールパッキング57に
圧接されるとともに、このシールパッキング57は排気フ
ィルタ装着部33の内面に圧接され、この排気フィルタ38
の全周縁はシールパッキング57にて気密に接触保持され
る。そして、この排気フィルタ38の電動送風機収納部13
側の上流側と排気室16の下流側とが一個のシールパッキ
ング57にて気密に仕切られ、また排気部蓋体31の内側周
縁のシールパッキング57は開口部32の周縁に位置して付
属品収納空間67の底部に圧接され、排気室16の開口部32
は密閉される。

さらに、必要な付属品68を取出して収納部蓋体66を閉
じる。また排気室16の排気蓋体72の内側に排気フィルタ
74を装着してこの排気蓋体72を閉塞する。

一方、集塵部蓋体17を開き、この集塵部蓋体17の内側
に集塵フィルタ14の口板部19を装着してこの集塵フィル
タ14の口部を吸込口18に気密に接続し、集塵部蓋体17を
閉じ、この吸込口18のシャッタ21を開いて図示しないホ
ースの接続管を接続し、さらにこの接続管に接続されて
いるホースに延長管および吸込ブラシなどを接続する。

この状態で電動送風機12を駆動すると、吸込口18から
集塵部15に流入された塵埃は集塵フィルタ14にて捕捉さ
れる。そして、この集塵フィルタ14にて濾過された空気
は、さらに消臭抗菌剤処理されたサブ集塵フィルタ25に
て濾過され消臭されて電動送風機12の吸込側に吸込ま
れ、電動送風機12の吸込側から排気室16に排気される。
さらに、排気空気は、排気室16にて高密度高効率の排気
フィルタ38にてさらに排気空気に含まれている細塵が0.
3μmDOP捕集効率99.97％以上濾過され、排気空気は消臭
性を有する排気フィルタ74を通過して脱臭または芳香な
ど消臭されて、排気部71を経て排気蓋体72の通気部73か
ら排気される。

なお、排気室16の排気フィルタ38に混合した銅などの
金属繊維により、この排気フィルタ38を通過した排気空
気は殺菌、防菌され、この排気フィルタ38に付着したか
び類の胞子、真菌や細菌の細胞の繁殖を防ぎ、これによ
る目詰りや圧力損失の増大が防止され、排気フィルタ38
の耐久性が高められ、長期使用が可能となる。

また、電気掃除機の不使用時には、後車輪76と掃除機
本体11の後面に突出した支持脚部77とにて、掃除機本体
11を後側を下方にして倒立支持することができ、片付け
収容される。

（発明の効果）請求項１記載の電気掃除機によれば、電動送風機室の
排気側に位置して形成した排気部に、掃除機本体に設け
た開口部から着脱自在に装着される排気フィルタを設
け、この排気フィルタのフィルタ部材の周囲に気密を保
持して取付けた保持枠の両側縁を同一形状の一対の保持
枠部材を接合することにより、排気フィルタ装着部の成
型上の抜き勾配に容易に合せた形状に形成でき、この一
対の同一形状の保持枠部材は、互いに接合部を排気フィ
ルタ装着部への挿着方向に沿わせたため、排気フィルタ
の装着時に排気フィルタ装着部の抜き勾配によって保持
枠部材が互いに接合される方向に側圧を受けて装着で
き、組立て強度も高められ、簡単な構造で安価にでき、
またこの排気フィルタの着脱が容易で、排気のクリーン
度の高く小形で安価な電気掃除機が得られる。

請求項２記載の電気掃除機によれば、請求項１記載の
電気掃除機に加え、排気フィルタの保持枠を形成する一
対の保持枠部材の係合部を、互いに突き当て接合面に形
成され互いに係合方向を規制する突部とこの突部に係合
する凹部とにて構成したため、保持枠部材の組立てに際
して組立て方向を間違えることなく、確実かつ容易に組
立てできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電気掃除機の縦断正面
図、第２図は同上排気フィルタの保持枠部材の斜視図、
第３図は同上排気フィルタの一部を切り欠いた正面図、
第４図は同上一部を切り欠いた平面図、第５図は同上保
持枠部材の右側面図、第６図は同上左側面図、第７図は
同上排気フィルタ装着部の縦断背面図、第８図は同上排
気フィルタを装着する状態を示す斜視図、第９図は同上
排気フィルタを装着した状態を示す斜視図、第10図は同
上電気掃除機の斜視図である。 11……掃除機本体、12……電動送風機、13……電動送風
機収納部、14……集塵フィルタ、15……集塵部、16……
排気部である排気室、18……吸込口、32……排気フィル
タ装着部の開口部、33……排気フィルタ装着部、38……
排気フィルタ、40……保持枠部材、41……保持枠、42…
…フィルタ部材、51……第１の係合部となる突部、52…
…第１の係合部となる凹部、53……第２の係合部となる
係合凹面部、56……第２の係合部となる係合突片部。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電動送風機を内蔵する電動送風機収納部
と、この電動送風機収納部の吸気側に位置して形成され
かつ吸込口から吸込んだ塵埃を捕集する着脱自在の集塵
フィルタを装着する集塵部と、前記電動送風機収納部の
排気側と外方に連通した排気部との間に位置して形成さ
れ開閉自在の開口部を有しこの開口部側が拡幅する抜き
勾配が設けられこの開口部から挿脱自在に排気フィルタ
を装着する排気フィルタ装着部とを有する掃除機本体を
備え、前記排気フィルタは、フィルタ部材とこのフィルタ部材
の周囲を気密に保持して取付けられ装着先端側を挿着後
端側より幅狭に形成し前記排気フィルタ装着部の成型上
の抜き勾配に合せた両側縁を有する略矩形状の保持枠と
からなり、前記排気フィルタの保持枠は、前記掃除機本体の排気フ
ィルタ装着部への挿着方向に沿って分割された一対の同
一形状の保持枠部材からなり、これら一対の同一形状の
保持枠部材は互いに接合部に接合の方向性を付与した係
合部を形成したことを特徴とする電気掃除機。
【請求項２】排気フィルタの保持枠を形成する一対の保
持枠部材の係合部は、互いに突き当て接合面に形成され
互いに係合方向を規制する突部と、この突部に係合する
凹部とにて構成したことを特徴とする請求項１記載の電気掃除機。