JPH09253009A - 電気掃除機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】前方に集塵室６を形成するとともに、後方
に電動送風機７及びコードリール９を併置する掃除機本
体１と、掃除機本体１前方に形成される吸込口12とを有
し、吸気口12を、電動送風機７の延長線上に形成すると
ともに、掃除機本体１にホース13を介して接続される延
長パイプ14を係止する凹部を、掃除機本体１前部のコー
ドリール９側に形成した電気掃除機。 【効果】吸気口から吸い込まれる空気が、電動機室に向
かって集塵室内を直線的に流れるため、風の運動エネル
ギーの損失を防止でき、吸込力の低下を防止できるとと
もに、掃除機本体を立てた状態で凹部に延長パイプを係
止した際に、掃除機の重量バランスを向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、前方に集塵室を形
成するとともに、後方に、電動送風機を収納する電動機
室とコードリールを収納するコード収納室とを併置した
電気掃除機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電気掃除機は掃除機本体の小型化
(特に前後方向の長さ)を図るため、図５乃至図７に示す
如く、掃除機本体30の前方に集塵室31を形成するととも
に、後方に電動送風機32とコードリール33とを左右方向
に併置した構成が主流となっている。また、ホース34を
接続する吸気口35を掃除機本体30の前部に形成している
が、外観のバランスの点に鑑み、この吸気口35を掃除機
本体30前部の中央部に形成している。

【０００３】このため、掃除中にホース34から吸い込ま
れる吸引空気は、集塵室31内で電動送風機32の配置側に
曲げられ、風の運動エネルギーの損失により吸込力を低
下させる欠点があるとともに、掃除機を移動させる際に
ホース34が引っ張られると、掃除機本体30の重心が電動
送風機32の配置側に片寄っているために、掃除機本体30
が電動送風機32の配置側に曲がりやすく、使用性が悪い
欠点を有している。

【０００４】さらに、近年、掃除機本体30にホース34や
延長パイプ36を接続したままで掃除機本体30を立て、掃
除機本体30に形成した係合部37に延長パイプ36のフック
を引っ掛けて収納するいわゆるスタンド収納ができるよ
う構成したものがあるが、一般的に掃除機本体30底面の
前方寄り中央部にキャスター車輪38が配設されているた
めに、延長パイプ36を引っかける係合部37を掃除機本体
30前部中心からずらした位置、即ち前部側方(中央部よ
りもコードリール33側もしくは電動送風機32側)に形成
しなければならない。

【０００５】従って、このような掃除機においてスタン
ド収納すると、ホース34の一端を吸気口35、即ち掃除機
本体30前部の中央部に接続するとともに、ホース34の他
端に接続した延長パイプ36を中央部からずれた位置に引
っ掛けることになり、特に延長パイプ36の係合部37を電
動送風機32の配置側に形成した場合には、スタンド収納
時の重量バランスが崩れて不安定となり、スタンド収納
状態で掃除機を持ち運びにくい欠点がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みなされたもので、吸込力の低下を防止でき、使用性
を向上できる電気掃除機を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、前方に集塵室
を形成するとともに、後方に電動送風機を収納する電動
機室とコードリールを収納するコード収納室とを併置す
る掃除機本体と、該掃除機本体の前部に形成され前記集
塵室に連通する吸気口と、該吸気口に着脱自在に接続さ
れるホースとを備え、前記吸気口を、前記掃除機本体の
中心線より電動送風機側に形成したことを特徴とする。

【０００８】また、本発明は、前方に集塵室を形成する
とともに、後方に電動送風機を収納する電動機室とコー
ドリールを収納するコード収納室とを併置する掃除機本
体と、該掃除機本体の前部に形成され前記集塵室に連通
する吸気口と、該吸気口に着脱自在に接続されるホース
と、前記集塵室と電動機室及びコード収納室とを区画す
る区画壁と、該区画壁の電動機室に対応する集塵室側面
に形成されるリブとを備え、前記吸気口を、前記電動送
風機の中心軸の延長線上に形成し、前記電動送風機の中
心軸方向と前記リブの突出方向とを平行としたことを特
徴とする。

【０００９】さらに、本発明は、前方に集塵室を形成す
るとともに、後方に電動送風機を収納する電動機室とコ
ードリールを収納するコード収納室とを併置する掃除機
本体と、該掃除機本体の前部に形成され前記集塵室に連
通する吸気口と、該吸気口に着脱自在に接続されるホー
スと、該ホースに着脱自在に接続されるパイプとを備
え、前記吸気口を、前記掃除機本体の中心線より電動送
風機側に形成するとともに、前記掃除機本体前部のコー
ドリール配設側に、前記パイプが係合する係合部を形成
したことを特徴とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面に基づい
て以下に詳述する。

【００１１】１は上ケース２、下ケース３及び上ケース
２に回動自在に取り付けられて後述する集塵室＊を開閉
自在に被う集塵蓋４とから形成される掃除機本体で、内
部を区画壁５にて前後に区画しており、該区画壁５の前
方に図示しない集塵袋を着脱自在に装着する集塵室６を
形成するとともに、後方に電動送風機７を収納する電動
機室８とコードリール９を収納するコード収納室10とを
左右に併置している。

【００１２】前記区画壁５の電動機室８に対応する位置
には、前記集塵室６内と電動機室８とを連通する通気孔
(図示せず)を形成している。11は前記図示しない通気孔
の集塵室６側に前記区画壁５との間に隙間を有して形成
されるリブで、この隙間に図示しないフィルターを着脱
自在に取りつけることにより、集塵袋を通過する微細な
塵埃が電動機室８に侵入するのを防止している。前記リ
ブ11は後述する吸気口12電動送風機７とを結ぶ線と平行
に、前記集塵室６側に突出している。

【００１３】12は前記掃除機本体１前部に、前記集塵室
６に連通して形成される吸気口で、該吸気口12に蛇腹ホ
ース13を着脱自在に接続するようになっている。前記吸
気口12は、前記その中心軸を前記電動送風機７の延長線
上に形成している。前記蛇腹ホース13の端部には、延長
パイプ14が着脱自在に接続されるとともに、前記延長パ
イプ14には、後述する凹部15に係合する図示しないフッ
クが形成されている。

【００１４】15は前記掃除機本体１前部下方のコードリ
ール９配置側に形成される凹部で、前記掃除機本体１を
立てた状態で延長パイプ14のフックを係合して蛇腹ホー
ス13及び延長パイプ14を掃除基本体１に保持するように
なっている。

【００１５】上記構成によると、吸気口12の中心軸を、
電動送風機７の延長線上に位置させることにより、蛇腹
ホース13から吸い込まれる空気が、電動機室８に向かっ
て集塵室６内を直線的に流れるため、風の運動エネルギ
ーの損失を防止でき、吸込力を低下させることがないと
ともに、掃除中、掃除機本体１の移動時に蛇腹ホース13
を引っ張る際の力点が掃除機本体１の重心位置の延長線
に近づくため、掃除機本体１が確実に直進し、移動性を
向上できる。

【００１６】また、区画壁５に形成されたリブ11の突出
方向を、吸気口12の中心軸と電動機７とを結ぶ線と平行
にすることにより、リブ11が集塵室６内を流れる空気の
抵抗になることがなく、吸込力の低下をより確実に防止
できる。

【００１７】さらに、吸気口12を掃除機本体１の電動送
風機７側に形成するとともに、延長パイプ13を係止する
凹部15をコードリール９側に形成することにより、掃除
機本体１を立てた状態で延長パイプ13のフック(図示せ
ず)を掃除機本体１の凹部15に係合した場合に(スタンド
収納時)、掃除機全体の重心が掃除機本体１のほぼ中心
部に位置するため重量バランスを向上でき、従ってスタ
ンド収納状態で掃除機を持ち運びやすくなり、使用性を
向上できる。

【００１８】尚、前記吸気口12は、単に掃除機本体１の
中心線よりも電動送風機７側に形成することにより、集
塵室６に吸い込まれる空気が電動機室８に向かって曲げ
られることによる吸込力の低下を抑えることができ、特
に本実施形態の如く、吸気口12の中心線と電動送風機７
の中心軸とを同一線状に位置させることが望ましい。

【００１９】

【発明の効果】本発明の請求項１によると、ホースから
吸い込まれる空気が、電動機室に向かって集塵室内を直
線的に流れるため、風の運動エネルギーの損失を防止で
き、吸込力の低下を防止できるとともに、掃除中、掃除
機本体の移動時にホースを引っ張る際の力点が掃除機本
体の重心位置の延長線に近づくため、掃除機本体が確実
に直進しやすく、移動性を向上できる。

【００２０】本発明の請求項２によると、ホースから吸
い込まれる空気が、電動機室に向かって集塵室内を直線
的に流れるため、風の運動エネルギーの損失を防止でき
るとともに、区画壁に形成されたリブの突出方向を、吸
気口の中心軸と電動送風機の中心軸線とを結ぶ線と平行
にすることにより、リブが集塵室内を流れる空気の抵抗
になることがなく、吸込力の低下をより確実に防止でき
る。

【００２１】本発明の請求項３によると、吸気口を掃除
機本体の電動送風機側に形成するとともに、パイプを係
止する係合部をコードリール側に形成することにより、
掃除機本体を立てた状態でパイプを掃除機本体の係合部
に係合した場合に(スタンド収納時)、掃除機全体の重心
が掃除機本体のほぼ中心部に位置するため重量バランス
を向上でき、従ってスタンド収納状態で掃除機を持ち運
びやすくなり、使用性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示す電気掃除機の上ケース
を取り外した上面図である。

【図２】同掃除機本体の正面図である。

【図３】同掃除機のスタンド収納状態を示す外観図であ
る。

【図４】同掃除機本体の側面図である。

【図５】従来技術を示す電気掃除機の上ケースを取り外
した上面図である。

【図６】同掃除機本体の正面図である。

【図７】同掃除機のスタンド収納状態を示す外観図であ
る。

【符号の説明】

１ 掃除機本体 ５ 区画壁 ６ 集塵室 ７ 電動送風機 ８ 電動機室 ９ コードリール 10 コード収納室 11 リブ 12 吸気口 13 蛇腹ホース(ホース) 14 延長パイプ(パイプ) 15 凹部(係合部)

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前方に集塵室を形成するとともに、後方
   に電動送風機を収納する電動機室とコードリールを収納
   するコード収納室とを左右に併置する掃除機本体と、該
   掃除機本体の前部に形成され前記集塵室に連通する吸気
   口と、該吸気口に着脱自在に接続されるホースとを備
   え、前記吸気口を、前記掃除機本体の中心線より電動送
   風機側に形成したことを特徴とする電気掃除機。
2. 【請求項２】 前方に集塵室を形成するとともに、後方
   に電動送風機を収納する電動機室とコードリールを収納
   するコード収納室とを併置する掃除機本体と、該掃除機
   本体の前部に形成され前記集塵室に連通する吸気口と、
   該吸気口に着脱自在に接続されるホースと、前記集塵室
   と電動機室及びコード収納室とを区画する区画壁と、該
   区画壁の電動機室に対応する集塵室側面に形成されるリ
   ブとを備え、前記吸気口を、前記電動送風機の中心軸の
   延長線上に形成し、前記電動送風機の中心軸方向と前記
   リブの突出方向とを平行としたことを特徴とする電気掃
   除機。
3. 【請求項３】 前方に集塵室を形成するとともに、後方
   に電動送風機を収納する電動機室とコードリールを収納
   するコード収納室とを併置する掃除機本体と、該掃除機
   本体の前部に形成され前記集塵室に連通する吸気口と、
   該吸気口に着脱自在に接続されるホースと、該ホースに
   着脱自在に接続されるパイプとを備え、前記吸気口を、
   前記掃除機本体の中心線より電動送風機側に形成すると
   ともに、前記掃除機本体前部のコードリール配設側に、
   前記パイプが係合する係合部を形成したことを特徴とす
   る電気掃除機。