JPS6341980Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、金属製額縁を主としてアルミニウム
製額縁の裏側角部や、直線部分の溝内に嵌込んで
ガラス板周縁を保持し、ガラスががたつかないよ
うにするためのガラス支持具に関する。

(ロ) 従来技術 現在に至るまで一般的に用いられてきたガラス
支持具は、例えば実公昭53−33661号に示されて
いるように、ゴム又は軟質合成樹脂により形成
し、これを金属製額縁裏面の溝に嵌込んで用いる
が、この支持具は額縁の角部と角部間の直線部分
にのみ挿嵌できるようになつていた。

また、額縁の角部でガラス板の両側辺をそれぞ
れ支持するガラス支持具も提案されている（例え
ば実開昭59−77473号公報参照）。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 上述の前者のように、額縁の直線状部分でのみ
ガラスを支持する場合、ガラス支持具が溝に沿つ
てずれ動いて一個に集まると、これに支持されて
いるガラス板を上下左右にずれ動くことになり、
ガラス板ががたついたりして運搬時に破損する危
険性の問題があつた。

前述の後者の場合は、上述の問題点を解決する
ことができるも、ところが、前述のガラス支持具
は、平面形状を略Ｌ字状に形成しているので、角
部で折曲げ難く、アルミ製額縁を組立てた後に角
部の溝内に挿嵌することが困難であるため、組立
て作業中に予め溝内に挿嵌しておかなければなら
ず、入れ忘れ等も生じていた。

さらに、ガラス板をがたつかないよう確実に支
持しようとすれば、角部と同時に直線部分も支持
しなければならないが、上記支持具は平面Ｌ字状
であるため、角部のみしか用い得ず、直線部分で
使用できないため、やはりガラス板のがたつきを
完全に防止できない欠点があつた。

そこでこの考案は、角部と直線部の両方のガラ
ス支持具として用いられ、ガラス板のがたつきを
完全に防止できる金属製額縁用ガラス支持具の提
供を目的とする。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この考案は、ガラス周縁に接触し支持する断面
Ｌ字状の支持部の下部に、金属製額縁の溝に挿嵌
する嵌合部を形成してなる２つのガラス支持体
を、連結部を介して横方向に連設して構成した金
属製額縁用ガラス支持具を特徴とする。

(ホ) 作用 この考案の金属製額縁用ガラス支持具は、連結
部を介して連結されている２つの支持体を、連結
した状態のまま額縁の角部に挿嵌したときは、平
面視Ｌ字状に屈曲させて角部におけるガラス支持
具として用いることができ、また連結部を切離せ
ば、２つの支持体となり、これをそれぞれ別の直
線部の溝内に挿入したり、あるいは連結したまま
直線部の溝内に挿入することにより、角部と直線
部の両方のガラス支持具として用いられる。

(ヘ) 考案の効果 上述の結果、この考案によれば、２つのガラス
支持体は連結部を介して連結されているので、そ
れぞれ別々に額縁裏面の角部の直交する溝内に挿
嵌して、角部のガラス板支持具として使用できる
と共に、連結したまま直線部の溝内に挿嵌して、
直線部のガラス支持具としても利用でき、いずれ
の場合も溝内への挿嵌は極めて容易で、額縁組立
後でも簡単に挿入可能となる。

また連結部を切離すことによつて、支持体は２
つに分離でき、それぞれ単独に直線部に挿入して
直線部のガラス支持具として用い得る。

このように１つのガラス支持具で角部のみなら
ず、直線状部の支持体ともなるので、ガラス板の
支持は一層確実となり、ガラス板は不測にずれ動
いて破損することは全くない。

(ト) 実施例 第１図は本考案に係る金属製額縁用ガラス支持
具１であつて、軟質合成樹脂又はゴムによつて成
型される。

このガラス支持具１は平面形状長方形の嵌合部
２の一側部に円弧状の突出部３を設け、上面の前
記突出部３側寄りには嵌合部２の長さ方向に沿つ
て突条４を一体的に突設し、その上面を断面形状
略Ｌ字状の支持部５，５を形成してなる同一形状
の２つのガラス支持体６，６′を細い連結部７を
介して長さ方向に一体的に連結して構成してい
る。

次にこのガラス支持具１の使用態様について説
明する。

第３図はアルミ製額縁の裏面を現わしている
が、このガラス支持具１は額縁８の４隅と直線状
部分の溝９内に挿嵌して用いる。

額縁８の角部に挿嵌する場合は、アルミ製額縁
を組立てた後第４図に示すように、連結部７を角
部に当てて一方の支持体６の嵌合部２を溝９内に
内側から押込み、次に他方の支持体６′の嵌合部
２を直交する溝９内に押込めばよい。

額縁８の直線状部分に挿嵌するときは、支持体
６，６′の連結部７を切断して２つの支持体とし、
これを第５図に示す如く溝９内に押込めばよく、
また連結部７を切断することなく、連結した状態
のまま溝９内に挿嵌してもよい。

溝９内に挿嵌された支持体６は第６図に示すよ
うに嵌合部２と突出部３とが溝９の内面に係合
し、突条４が溝９から突出するとともに、支持部
５は溝の上縁と面一か又はやや突出した状態に規
制される。

このように額縁８の角部と直線状部分にガラス
支持具１を挿嵌した後、ガラス板１０を嵌め込
み、写真又は絵画１１を入れ、裏板１２を嵌め込
んで裏板止め具１３で押圧する。

さらに、ガラス板１０の４隅と各直線部は、そ
れぞれガラス支持具１の支持部５上に弾性的に支
持されることになり、がたつくことが全くなく運
搬中に破損するおそれがない。

また、上述のガラス支持具１は２つの支持体が
連結部７により連結された構造であるから、角部
に挿嵌するときも一方の支持体６を挿嵌した後、
他方の支持体６′を挿嵌できるので額縁組立て後
でも簡単に取付けられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の平面図、第２図は第１図のＡ
−Ａ拡大断面図、第３図は金属製額縁の一部切欠
平面図、第４図は額縁角部の拡大図、第５図は額
縁直線状部分の拡大図、第６図は第３図のＢ−Ｂ
矢視拡大断面図である。 １……ガラス支持具、２……嵌合部、３……突
出部、４……突条、５……支持部、６，６′……
ガラス支持体、７……連結部、８……金属製額
縁、９……溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ガラス周縁に接触し支持する断面Ｌ字状の支
   持部の下部に、金属製額縁の溝に挿嵌する嵌合
   部を形成してなる２つのガラス支持体を、連結
   部を介して横方向に連設して構成した 金属製額縁用ガラス支持具。 (2) 合成樹脂又はゴムにて一体的に成形した実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の 金属製額縁用ガラス支持具。